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祝!デイリーランキング(お酒/ドリンク)部門2位!

こちらに初めて来られた方ははじめまして! 2回目以降の方はこんにちわ。
新橋で働くHKO(はこ)と申します。
本ブログはワイン素人の私が晩酌と食べ歩きの感想を書いていくブログです。
よろしくお願いします。

【管理人)】
・HKO(はこ) ※名前がないのはHKOの記事です。

ブルゴーニュ大好き「ひとりぼっちのテイスティング勉強会」の管理人。(最近はそうでもない)
本人は本気ですが、微妙に適当なテイスティングをしています。味わいの裏付けを半ば強引にするスタイル。体制は変わりましたが内容は変えずに行きます。

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【カリフォルニア:58】コルギン カリアドを利く

こんにちは、HKOです。
本日はコルギンのカリアドです。


【データ】
コルギン セラーズはアン コルギンとジョー ヴェンダーによって1990年代初めプリチャードヒルに設立されたワイナリー。所有する畑はヘネシー湖の丘の頂上にあり、近年ⅸエステート(標高950~1,400フィートの前述のヘネシー湖を見下ろす48ヘクタールの区画)の単一畑もリリースしている。当初へレン ターリーがコルギンを手がけていたが、現在は元ピーターマイケルのマーク オーバートが手がけている。栽培責任者はデイヴィッド エイブリュー、醸造コンサルタントはアラン レイノー。
醸造は重力を利用したグラヴィティフロー、オープントップの大樽と密閉式ステンレスタンクの併用を行い、フレンチオークの新樽100%で19ヶ月間熟成後、清澄濾過なしでボトル詰めにてリリースされる。
ちなみにコルギンは3つのフラッグシップ銘柄をもっています。
「ナンバー ナイン エステート」はプリチャード ヒルの標高約350-420mの高台に50haの保有する自社畑。巨石が埋まる急斜面。
「カリアド」はデヴィット・エイブリューの自社畑の3つのブレンド。セントヘレナ西斜面にあるマドロナ ランチ ヴィンヤードを主体として、ハウエル マウンテンのルチア ヴィンヤード、ソレヴィロス ヴィンヤードの葡萄をブレンド。
「ティクソンヒル ヴィンヤード」は1881年に植樹されたセント ヘレナ北、スプリング マウンテンの裾野の1.6ha。
こんな具合です。


【テイスティングコメント】
生産者: コルギン セラーズ
銘柄: カリアド ナパヴァレー レッドワイン 2012
品種: カベルネソーヴィニヨン53%、メルロー26%、カベルネフラン12%、プティヴェルド9%

外観は黒に近いガーネット、粘性は高い。
徹底的な凝縮感があり、そのくせ果実味は赤系という異端的なワイン。バランス感は新世界なりの甘露さを押し出した重量感のある作り。
濃密で凝縮したイチゴやブラックベリーの甘露なジャム。
コンデンスミルク、フルーツケーキ、バニラの様な滑らかで厚みのある甘露さ。ヨーグルト。ほのかに茎の様な風合いもある。
ワッフルやカカオ、黒糖の様な樽香。結構強めのリコリス、ピーマンの青さ。そしてベーコンなどの燻製肉。
果実は熟していて、果皮の要素は目立っていないが、エナメルリムーバーやインクを思わせる風合いがある。
全体的に要素は強いながらもキャッチーな仕上がりで、ナパらしいナパのナンバーナインとは少し印象を意にする。
酸は穏やかで、タンニンはよく熟しており、丸みを帯びている。グリセリン感があり、余韻に甘みが感じられる。
ミルク、ブラックベリーやダークチェリー、肉の様な旨味が非常に強く広がる。



【所感】
今回はカリアドでした。
ナンバーナインエステートは過去に2ヴィンテージほど記事にしてますので、興味があれば是非どうぞ。
基本的な軸は完全に熟したコンポートの如き甘露な果実味、ミルキーなMLF、焦がした樽香を高密度のボディでバランスを取る形のワイン。カリフォルニア的といえば、大変カリフォルニア的ではあるのですが、どちらかというとその性質はナンバーナインエステートの方が強い様に感じます。
ナンバーナインエステートの全体のバランスの中で構成される果実味はカシスやブラックベリーなどの黒系果実。そしてやや目立ったコーヒーや燻した様な樽香、土の様な香り。
バランス値の振り方としてはラトゥールと近いかな、とも思います。
今回のカリアドはもう少しフレッシュです。
果実味は赤系のイチゴなどを思わせる果実味で、さりとて軽さはなくジャミーで完熟しています。コンデンスミルク、ヨーグルトを思わせる滑らかさが調和している。樽香はその点(強いには強いのですが)ナンバーナインエステートと比べると控えめです。やや果皮の要素は強めだが、かなり親しみやすい作りに仕上がっている印象です。酸は穏やかでグリセリン感があり、タンニンに甘みがあり、かなりわかりやすいですね。
個人的にはナンバーナインエステートより好みかもしれません。ポールホブスのドクタークレインに近く、ボルドーにおいて似たタイプはありません。
流石コルギン...ニューワールドファンにビシビシと響く素晴らしい仕上がりでした。
残すところはティクソンヒル。
できる事ならば3種水平とかできるといいんですが、なにぶん値段がなぁ...



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【スペイン:10】産地に拘らず諸々。グランヴァン、新潮流、シェリーをまとめて。

こんにちは、HKOです。
本日はスペインワインをいくつか紹介します。


【データ】
ボデガス ヒメネス ランディは、ダニエル ゴメス ヒメネス・ランディとホセ ヒメネス ランディの従兄弟同士で立ち上げたボデガ。ワインメーカーはダニエル ゴメスが担当。
「世界一のガルナッチャを造る」という信念の元、少量生産で最上のワインを生産しています。
今回のラデラス デル ティエタルはカスティーリャ・イ・レオン州にある標高900m~1,000mの区画から収穫されるぶどうを使用。土壌はエレガントなワインが生まれると言われる花崗岩質土壌。 この畑に植わる樹齢70年超のガルナッチャからこのワインはつくられます。 大樽発酵、2,500Liのフードル樽で6ヶ月間熟成させボトリング。

ベガ シシリアは1864年に設立されたカスティーリャ イ レオン州リベラ デル ドゥエロに拠点を置くボデガ。現在の醸造責任者はハビエル アウサス氏。
1982年、アルバレス家によって買収後には、畑を拡大、最新醸造設備を導入し、品質を向上を実現した。
今回のウニコはユニークという名のフラッグシップキュヴェ。良年のみ生産され、自社栽培面積120haのうち100haはウニコ用となります。
平均樹齢は40年、平均収量は極めて少なく20hl/ha。
収穫は手摘みによって行われます。
木製発酵槽、ステンレスタンク、セメントタンク併用で発酵、樽熟成は6年半から7年行われる。
まず大樽で1年、小型新樽2年(アリエ・トロンセ)、古樽4年(アメリカン オーク)10回以上の樽替と澱引きを行い、濾過は最低限のみ。更に瓶熟成4年を経てリリースされます。 今回の「ウニコ・レセルバ・エスペシアル」は最高峰のウニコ3種類をブレンドし、さらに熟成期間を置いたものです。ヴィンテージは94/99/00。

トロ・アルバラは1922年はスペイン、モンティーリャ モリレスに設立された老舗ワイナリー。
現当主であるサー・アントニオ・サンチェス。
産地は独自のスタイルを貫くアモンティリャードの語源にもなったモンティーリャ モリレス。
最高のペドロ・ヒメネスを造り続け、スペインの至宝とも呼ばれています。
気候は大陸性のとても暑く乾いた気候で、日照量は年間3,000時間。アルバリサと呼ばれる石灰質土壌で、炭酸カルシウムや珪土が多量に含まれ、保湿性も高い。
冬場にしか降らない雨を土壌に蓄えることで夏場の乾燥した期間でも葡萄に水分を供給できる。
代表的な甘口のドン ペーエキス、ドン ペーエキス グランレゼルバ&セレクスィオン、コンヴェント セレクスィオンなどは、収穫したペドロ ヒメネスを2週間以上天日干しした後で、圧搾(4kgの葡萄から1L の果汁しか得られない)、ステンレスタンクで発酵。ワインを蒸留したスピリッツで酒精強化して発酵を止めた後に、タンクまたは樽で熟成したもの。ソレラ システムは使用しない。極めて少量の為、1930年代から貯蔵されている。


【テイスティングコメント】
生産者: ダニエル ゴメス ヒメネス ランディ
銘柄: ラデラス デル ティエタル 2013

外観はやや濃いめのルビー、粘性は中庸。
例えるならばラヤスやアンリ ボノーを想起させる冷涼さを感じるエレガントなグルナッシュ。
薔薇やスミレ、エナメルリムーバーを思わせる華やかな香り、そして熟したプラムやブルーベリーのジャムの様な果実味、甘酸っぱさがある。
漢方やプーアル茶、若い葉や茎。血液の様な鉄のニュアンス。ジビエやパストラミハムの様なスパイシーさ。
クローヴやリコリスなどのスパイシーな香り。徐々に黒糖の様なニュアンスも混じってくる。
タンニンと酸のバランスが絶妙で、甘いタンニンがしっかりとした酸を包んでいる。プラムやブルーベリーのジャムの様な余韻があるが、決して重くなく凝縮していて酸が追従している。


生産者: ヴェガ シシリア
銘柄: ウニコ レゼルヴァ エスペシャル NV
品種: テンプラリーニョ60%、カベルネソーヴィニヨン25%、メルロー10%、マルベック4%

ややオレンジを帯びたガーネットだが若々しくはある。
粘性はやや高め。熟成を帯びてやや酸化的な側面があり、生肉やドライシェリー、ナツメグの要素と共に、濡れた木材や黒オリーブの様な塩気を感じさせる要素がある。
干したダークチェリーや紫スモモの様な果実味の甘酸っぱい香りと共に、イチジクや炭焼き、漢方の様な要素。
腐葉土や落ち葉、スミレなどのドライフラワー、クローヴなどの風味がある。
樽香がそこそこ強く、甘酸っぱいフルーツの果実味が豊かに感じられる作りで、上白糖の様な甘露さがある。
酸味は柔らかく、タンニンも落ち着いている。
旨味が突出していて、トマトや椎茸の様な旨味成分が爆発している。フルーティーというよりはスープを飲んでいる様な感覚に近い。


生産者: トロ アルバラ
銘柄: ドン ペーエキス コンベント セレクシオン 1946

外観は全く透けない黒、エッジのみ焦げ茶となっている。
粘性は物凄く高い。基本的には黒糖や干したプラムをそのまま液体にした様な粘性と甘露さがある。そこにやや強めのハーブやナツメグ、アルコール感からくるミントの様な清涼感。濃密なソース、ワッフルのような香ばしさ。
超濃厚。強い。
酸が程よく残るが、どちらかというと糖度の高さから刺激が強い。干したプラム、チョコレート、驚くべき糖度を誇っている。なのにも関わらず突出した旨味と立体感があり、平坦な印象がない。



【所感】
まずはヒメネス ランディ。
スペインワインの新潮流と呼ばれるスタイルのワインを作っており、非常に冷涼なタッチのワインを作っています。
濃厚なモナストレルやガルナッチャとは全くスタイルを異にしており、ボディの質感はピノノワールなどのミドル~フルボディ。
冷涼さで言えばラヤスやアンリボノーなどに近いかも。
ただし、井草などのニュアンスより、果皮の華やかさが前面に出ており、そこに酸を宿した熟した果実味を感じる事が出来ます。凝縮感もあり申し分ない。
ジャミーな果実味もしっかりとボディを形成しているし、華やかさが前に出ているものの、(ブルゴーニュの裾物の様に)タンニンと酸が鋭い訳でもなく、バランスがとても良いと思います。この価格帯ではウルトレイア サン ジャックと共にかなり良く出来ていると思います。
エレガントで良いワインですね。すこし印象は弱いですが、個人的な感覚なんで...ワインとしての質は高いですね。

次にヴェガ シシリアのウニコ レゼルヴァ エスペシャル。
ウニコは単一ヴィンテージしか経験ありませんでしたが、こちらはノンヴィンテージ。ただ一応これが上位に当たるみたいですね。 ヴィンテージは94/99/00で、既に16年熟成...!
ていうのもあり、結構な熟成感、酸化のニュアンスが感じられました。
熟成起因の野性的で塩気のある風味、濡れた木材や黒オリーブなどの要素があります。果実味は干したドライフルーツの様な甘酸っぱさ。上白糖の様な甘露さが現れる。
果実味や旨味は10~15年程度、樽は20~年程度、抽出は若々しく、どことなく単一ヴィンテージでは表出し得ない要素の構成となっていますね。熟成の時々で最も目立つ要素がかけ合わさっている様なそんな感じ。
液体はスープのようで、フルーツ感はあまりないですね。
旨味が爆発している。興味深い作りではあるし、美味しいとも思うのですが、とりたてて感動する程のものではありませんでした。

最後はドン ペーエキス。PX(ペーエキス)はペドロヒメネスの略ですね。これ、色が凄くて墨のように真っ黒なんですね。
コールタールの様な色や粘度。
干したプラムを砂糖を入れてさらに漬け込んだ様な甘露さ。
飲む事を躊躇する様な強烈な糖度ですが、決して平坦ではなく、ハーブやナツメグ、ミント、樽香、ソースの要素が重なり合い、この重さ、この濃さでなお立体感を保っている。
高すぎる糖度の刺激が主ですが、酸もまあ程よくあり、べたっとした印象は意外にありません。
かなり良く出来たシェリーですね。甘口なので若くても飲めますが、やはり本懐は複雑さが目立ち始める熟成。
熟成感によって立体感の出して、鮮明になっていくのは面白いですね。









【トスカーナ:11】あのスーパータスカンをもう一度。

こんにちは、HKOです。
本日はスーパートスカーナです。


【データ】
サッシカイアはトスカーナ州ボルゲリに拠点を置くワイナリー、テヌータ サン グイドのスーパータスカンです。
1944年にボルドーのラフィットからカベルネソーヴィニヨンの苗木を手に入れ自家消費用に仕込み始めたことから歴史が始まります。
その評判から販路を拡大し、遂には1978年のデキャンタ誌主催のブラインドテイスティングでベストカベルネ賞を受賞。1985年にはイタリアワインで初めてパーカーポイント100点を獲得、1994年にはボルゲリ・サッシカイアとしてイタリア唯一、単独ワイナリーのD.O.C昇格を果たしました。
ワイナリーを牽引したのはアンティノリの醸造家であった故ジャコモ・タキス氏、2000年代以降サッシカイアで醸造を務めたセバスチャーノ ローザ氏。
サッシカイアが作られるボルゲリはメドック地区に似た石ころだらけの畑、カベルネ・ソーヴィニヨンに最適の地質。
地中海性の温暖な気候が特徴で常に海からの風を受け乾燥し、日中は年間を暖かい一方、夜は冷え込みます。
そこに所有する畑は約90ha。砂質、石灰質、粘土質が入り組んでおり、海に近いことによりミネラル分も豊富。緩やかながら非常に起伏がある地形で、標高200~300mの斜面もあれば80mほどの平地も存在し、とてつもなく入り組んだミクロクリマを形成。
栽培は高密度の栽培や低収量での収穫を行い凝縮した果実を取得。マロラクティック発酵やオーク新樽による熟成を行う。


テヌータ ディ オルネライアはスーパータスカンの中心的生産者。カリフォルニアで経験を積んだロドヴィコ アンティノリ氏によって、1981年ボルゲリに設立されたワイナリーです。ポートフォリオはオルネライア、そして旗艦銘柄であり、わずか7haの畑から作られるメルロー単一品種のマセット。
オルネライア同様、選定を行いながら手摘みした葡萄を再度選果し、除梗した後、温度管理機能付きのステンレスタンク、木製発酵槽で高めの温度でアルコール発酵。約ひと月のキュヴェゾンの後、100%新樽で20ヶ月間熟成される。12ヶ月目にブレンドされ、残り8ヶ月間はさらに熟成。16ヶ月間の瓶熟成後出荷されます。



【テイスティングコメント】
生産者: テヌータ サン グイド
銘柄: サッシカイア 2013

外観は赤みの強いガーネット、粘性は中庸。
ブラックベリーやダークチェリーのキャンディの様な香りとバタースコッチ、ブリオッシュ、シロップの様な甘い香りが感じられる。そして個性的なイースト的な要素。華やかさより果実の甘やかさが強調された形。
パストラミハム、エナメルリムーバー、青さを感じるピーマン、少しアーシーな甘草や土の要素が感じられる。
酸味が際立っていてタンニンは控えめ。
余韻は短く、甘草やミルク、キャンディの様な余韻を残す。ボディは強くなく、かなり軽めで2013年のボルドーを更に一回り落とした様な品質。


生産者: テヌータ ディ オルネライア
銘柄: オルネライア 2013

品種: カベルネソーヴィニヨン45%、メルロー38%、カベルネフラン10%、プティヴェルド7%
外観は赤みの強いガーネットで、粘性は高い。
ボルゲリとしてはかなり濃厚なカベルネソーヴィニヨンに仕上がっている。良ヴィンテージの2010年ボルドーにも近いバランスになっている。
熟したカシス、ブラックベリーの濃密な果実味を基軸にし、そこにMLFのクリーミーなバニラや果糖ヨーグルト、西洋杉の香りが混じり合う。黒糖やパウンドケーキの甘露さ。スミレ、薔薇の様な華やかさ。
ベーコンやリコリスの様な風味もある。
青い要素はあまりない。完全に熟している。
酸はしっかりと帯びているが、タンニンは甘く黒系の果実味と甘露さが綺麗な余韻を残していく。収斂さはあるが、余韻に甘い丸みとほのかな苦みを残す。


【所感】
スーパートスカーナ2本です。
なんかかなり久しぶりに飲んだ気がします...4,5年ぶりでしょうか。どういう感じだったっけなぁとちょっと悩みながら飲んだのですが、こんなにボルドーっぽかったっけ?
スタイルはボルドーに似てます。MLFと果実味、樽香の絶妙なバランス感。果実ばかりガツンと出る感じではなくて、バランス。この2本に関しては殊更そう思いました。
ただやっぱり酒蔵毎に結構スタイルが違うみたいで.....

まずはサッシカイア。
2013年、かなり軽めの酒質ですね、
2013年のボルドーは軽く薄めの出来だったのですが、それに輪をかけた様な軽さがあります。
黒系果実の風味はありますが、どちらかといえばリキュールとかではなくてキャンディの様な明るくフレッシュな香りでしょうか。そこにブリオッシュやシロップが混ざっている。
華やかさよりミルキーな甘やかさが強調された感じですね。
やや香りに青さを帯びているものの、香りのバランスは良いです。
ただ酸味がかなり際立っていて、ボディがかなーり軽いですね。飲みにくかったりするわけではないのですが、この手のカベルネソーヴィニヨンの良さってしっかり熟した味わいだと思いますが、それには即してないですね...悪くはないんですが...物足りなさが残るものですね。

次にオルネライア。
こちらもボルドー的風合を感じるんですが、あら不思議。
こちらは2010年にも近しいビックヴィンテージ並の高い熟度を持ったスーパートスカーナになっています。
予想外だったし、控えめにいって最高感あります。
基本的には果実味、MLF、樽でまろやかさや滑らかさを強調しながら、熟した果実の味わいを楽しむスタイルです。
実際カシスやブラックベリーなどの黒系の果実味も凝縮してるし、樽とMLFとのバランスも良い。青さもなく、相当な高クオリティで仕上げられていると思います。
香りも良いですが、アタックも良くてタンニンは甘く、しっかりとした酸もある秀逸。
これ、申し訳ないですけど、オルネライアに軍配上がっちゃいますね...
だって本当によいんだもの...





【ローヌ: 24】エティエンヌ ギガル、フラッグシップの熟成とは

こんにちは、HKOです。
本日はギガルのエルミタージュ エクス ヴォト、そして熟成したラ トゥルクです。


【データ】
エティエンヌ ギガルはローヌ地方において最も偉大なコートロティやエルミタージュを自社畑から生み出しながら、ネゴシアンとしてリーズナブルで高品質なワインも供給する優良生産者。
ギガルの代表的な赤ワインとして、やはり有名なのは単一ブランドを持つコートロティの4つのキュヴェとエルミタージュの混醸キュヴェ。
粘土と酸化鉄で形成されたコートブロンドに1ha保有する「ムーリーヌ(樹齢80-85年)」、砂とスレートで形成されたコートブリュンヌに2ha保有する「ランドンヌ(樹齢30年)」、同じくブリュンヌに保有する1ha「トゥルク(樹齢35年)」、そしてそれらの弟分でありブロンドとブリュンヌに保有する6つのリューディからなる「シャトーダンピュイ(樹齢45-95年)」。
これらのコートロティ群と、エルミタージュの小区画 ベッサール30%、グレフュー30%、ミュレ20%、レルミット20%で構成された「エルミタージュ エックス ヴォト(樹齢70-100年)」。
収量は十分に抑制され、収穫は概ね遅摘みによって凝縮度を上げた状態で収穫される。
除梗は基本的に行われないが、実験的に部分的な除梗を行っている。
自動ピジャージュシステム付きのステンレスタンクを用い、ルモンタージュしながら4週間のマセラシオンを行う。アリエとヌヴェール産の新樽100%で40ヶ月以上(ダンピュイは36ヶ月)にも及ぶ長期熟成を施した上でリリースされる。



【テイスティングコメント】
生産者: エティエンヌ ギガル
銘柄: エルミタージュ エクス ヴォト ルージュ 2009

品種: シラー100%
外観は赤みの強いガーネットで、粘性は高い。
やや酸化が進んでいるものの濃密さは一切隠れてはいない。鉄釘や血液、ナツメグの様な風味が前面に出ているが、徐々にその素晴らしさ復活する。ギュッと凝縮し詰まった果実味が溢れる。
黒糖やカラメル、焼いた藁を思わせるロースト香と、プルーンや干したベリー類などの濃密な果実味を思わせる風味が主軸となる。コーヒー、そしてチョコレート、ベーコン、ミルクポーションなどの風味と、鉄観音、漢方を思わせる乾いたハーブの要素がある。ユーカリ、クローヴなどの風味を感じさせる。土やスイセンの要素などもある。
酸味とタンニンのバランスは良く、旨味が充実している。
カシスやプルーンの豊かな果実味とやや収斂を感じさせるタニックさがある。



生産者: エティエンヌ ギガル
銘柄: コート ロティ ラ トゥルク 1993
品種: シラー93%、ヴィオニエ7%

外観はエッジにオレンジを帯びたガーネットで粘性は中庸。
乾いた漢方と濡れた土、グローヴ、オリエンタルスパイスなどの複雑なハーブ、スパイスなどの熟成香に加え、熟成肉などの旨味の塊。オレンジを感じさせる要素。
ブラックベリー、ブルーベリー、スモモなどのジャム。
焦げたゴム、炭焼きなどのスモーキーな焦がした香り。
薔薇、スミレのドライフラワーなどの華やかさが複合的に重なり合い複雑さを感じさせる。徐々に上白糖の様な甘みが出てくる。
酸やタンニンはかなり落ち着いていて驚くくらいエレガントで滑らか。やや酸が富んでいるが気になるレベルではない。やや薄めの繊細な旨味があり木材、ハーブ、オレンジ、鰹節系の旨味が広がっていく。



【所感】
ギガルのフラッグシップキュヴェ2種です。
大分前に2009年のロティ3兄弟とエルミタージュのレポートをしましたが、2009年のエルミタージュは大変素晴らしかった覚えがあります。
今回あれから3年経ってどうなったでしょうか。
エルミタージュはフレッシュでよく熟した果実味が顕著でしたが、現在は干して果実味が凝縮した様な表出の仕方をしています。多少酸化のニュアンスはありますが、基本的には順当に熟成した様な印象ですね。極端に変わる訳ではなく甘露さを軸としています。樽香には藁のニュアンスが入り込み
樽香、MLF、その果実味が混じり合ったカラメルやコーヒー、そして野生的なベーコンの風味が出ています。
丸みがあり、ボリューミー。ニューワールドでもこのクラスの凝縮感と果実味はあまりないんじゃないかと。
どことなく品があり、シラーズとは異なった果実味を見せていますね。MLFの使い方はフランスならではって感じがします。

次はラ トゥルク。
オフヴィンテージの70年代熟成ランドンヌはピノノワールにも似たエレガンスを醸し出していましたが、こちらはどうなのか。
90年代というのもあり、そこまでエキス化している訳ではないですね。ただし明確に熟成はしていて、アーシーな要素や野生的な要素が前に出ています。
オレンジの様な揮発香とともにまだまだジャムを思わせる果実味、そしてロティらしい華やかさを残しています。
上白糖の様な甘露な香りも放っています。
ただし液体はエレガントで、酸がやや立っているものの、香りの印象から比べると、大分円熟した印象を受けます。
アタックのエキス感とは相反していますが、果実の香りとのバランスに大きな違和感は感じません。
とても良いワインに仕上がっていると思います。

やはりギガルはいい。
少しモダンな造りではありますが、シャプティエやポール ジャブレとは印象を異にした素晴らしいワインとなっていると思います。






プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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