【NZ・オーストラリア:22】オーストラリア最高峰のカルトワイン2種

こんにちは、HKOです。
本日はオーストラリアのワインです。

【データ】
カーリーフラットはフィリップとジェニ・モラハンが、オーストラリアのマセドンレンジズに1998年に興したワイナリー。マセドンレンジズはブルゴーニュに良く似たオーストラリアで最も冷涼な産地。気候は大陸性気候で、標高は560m。最高気温は16度。玄武岩のローム土壌の畑で、ピノノワールとシャルドネの栽培に適しています。
2008年以降、ビオディナミへの転向しており、手作業で収穫を行っています。収量は30hl/ha。除梗比率は年によって変えている様ですが、2010年は70%を除梗し、発酵に回します。低温浸漬を行った上で、区画ごと、クローンごとにステンレスタンクで発酵。ピジャージュは1日3回程度。複数階に渡る多重構造の発酵蔵によりグラヴィティフローを行う事が可能です。その後40%新樽で24ヶ月熟成を行い、無清張で瓶詰めされます。


クリス リングランドはバロッサバレーに拠点を置くオーストラリア シラーズ最高のカルトワイナリーで、ワインアドヴォケイトでは100点4回、97-99点6回が献上されています。以前はスリーリバースシラーズと呼ばれていました。あまりに流通が少なすぎて(80ケースほどらしい)有名ではありませんが、まず間違いなくオーストラリア最高の生産者の一人だと思います。1エーカー1トンの低収量。所有しているシラーズの樹齢は100年近くになります。収穫したぶどうはマロラクティック発酵を行いながらフレンチオーク新樽100%で42ヶ月の熟成が行われます。その他の生産や醸造方法に関する記述は見つかりませんでした。謎めいたカルトワイナリーですが、その実力は確実に本物です。
今回のランドルズヒルはスリーリバースのセカンド的な存在。バロッサ イーデンヴァレーのストーン キムニー クリーク(ポドゾル性土壌+砂質土壌)のシラーズを使用。
樹齢は20%が18年、80%か108年。収量は1エーカーあたり1トン。新樽のラドワ ホッグスヘッド樽で32ヶ月熟成。
生産本数1500本。


モリードゥーカーは2005年に南オーストラリア マクラーレンヴェールに設立されたワイナリー。ワインメーカーは左利きのサラとスパーキー。91年にバルクワインの販売で成功し、その後はマーキス フィリップスに参画。2005年に自社元詰を開始しています。
このモリードゥーカーの面白い所はユニークなボトルデザインもさることながら、目新しい試みが目立つ事です。
独自の指標(マーキス フルーツウェイト)でワインの果実味を厳密に審査し、3~4のレンジのワインに分けたり、マーキス ウォーター プログラム™という独自の栽培方法を自社畑のみならず契約農家にも実践させていたりと、個性的です。
今回のベルベットグローヴはその最上級のもので、標準: 95%に対して実績:95 %第一次発酵、マロラクティック発酵、アメリカンオーク新樽100%にて樽熟成を行う。


【テイスティングコメント】
生産者: カーリーフラット
銘柄: ピノ ノワール 2011

外観は透明度の高い淡いルビーで粘性は低い。
新世界版薄旨ピノノワールの決定版。
過度に装飾がある訳ではなく、過度に熟している訳ではなく、絶妙のバランス感をこの薄い液体の中で見せている。
デュジャックの作るシャンボールミュジニー。クリーンで透明度の高いワイン。
全房発酵を思わせる青い梗の香りと瑞々しく熟したイチゴやラズベリーの様な果実味。これらを基軸として、ほのかなミルクティーを思わせるまろやかさと、鉄釘やなめし皮の様な華やかさ、グローヴやリコリスなどのスパイスが絡み合う。香りは徐々に練乳イチゴの様な甘やかさを表出していく。そして乾いた木や葉、スミレの花、オレンジ、ユーカリなどの要素も付随していく。
薄い色調ながら十分な複雑さを内包している。
舌触りは非常に滑らかでシルクの様。酸やタンニンはあまり感じさせず、旨味と果実の甘さがじんわりと口の中に広がっていく。イチゴや茎、なめし皮の様な余韻が長く続く。



生産者: モリー ドゥーカー
銘柄: ベルベット グローブ シラーズ 2007

2007はセカンドヴィンテージ。
黒に近い濃密なガーネット、粘性は非常に高い。
驚異的な超凝縮度、厚み、アルコール感、甘露さが際立つシラー。全てがパワフルでそれでいて調和がとれている。
非常に熟したブラックベリーやプルーン、黒系果実のリキュールなどを思わせる甘露な香り。インク、そしてコーヒーやビターチョコレートの様な焦がした香りが前面に現れている。プーアル茶やタバコの要素。瑞々しい薔薇。
燻製肉やベーコン、そしてごくほのかにユーカリの様な要素も感じられる。黒胡椒、シナモン、甘草などの要素も感じられ複雑。
バロッサヴァレーのシラーズの典型というには素晴らしい。オイリーさより果実味のストレートな力強さを感じる。
舌触りはまさにベルベットの様で、酸味もタンニンも力強いのに、アルコール度数に起因するものなのか、驚くほど滑らか。風味も明確でブラックベリーやプルーンのリキュール、ユーカリ、薔薇などが複雑に折り重なった味わいを見せる。ただしアルコール感は極めて高いため、アタックは強烈。ほのかな苦味もある。


生産者: クリス リングランド
銘柄: ランドル ヒル シラーズ 2010

外観は透けない黒に近いガーネット、粘性は高い。
強烈な凝縮度、強烈な果実味、強烈な華やかさ。
強靭な抽出、樽香、果実味が突出。角を取る様にMLFが効いている。
全てが鮮明で異次元の力強さを感じさせる。
炭焼きや焦げたゴム、キャラメルトフィーのウイスキーの様な甘露な樽香、そして石油、エナメルリムーバーや薔薇の様な鮮明な華やかさ、カシスとブラックベリーのリキュールの様な果実味、ユーカリの様なハーブ香が感じられる。さながらインクの様な濃密さ。杉の木の様な風味。
ベーコン、シナモン、グローヴの様な要素。色気がムンムン。
タンニンや酸は豊かなのにもかかわらず、非常にタンニンが滑らかでツヤツヤ。引っ掛かりがない。
グリセリン感がしっかりとあり、しっかりとした酸を感じるブラックベリーとキャラメルトフィーの余韻が感じられる。



【所感】
やっぱりオーストラリアとニュージーランドのワインは私に合うのか、今回のワインは全て最高感あります。
特にオーストラリアの面白いところはアデレードヒルズやマセドンレンジズでは冷ややかなタッチの極端に薄旨ピノノワールやグルナッシュ、リースリングが産出されるのに対して、バロッサヴァレーや一部のマクラーレン ヴェイルなどはメチャクチャ熟したシラーズやカベルネが産出される、幅の広さ。だって、クリスリングランドやグランジ、ヌーンの様な特濃ワインが生まれる一方で、ヤウマやルーシーマルゴー、カーリーフラットみたいなのが作られるとは思えない...
ソノマ、オレゴンとナパヴァレーみたいな関係性だとは思うんですが、良いワインは軒並み高騰しているナパ、ソノマと比べるとまだ落ち着いてますからね...
カリフォルニアの様な洗練されたものではないですが、こう、ワインの核がしっかりしているワインは多いと思います。

さて、まずは薄い方。カーリーフラット。
私はここのピノノワールの大ファンなんですが、やっぱり最高ですね。
さながら自然派、梗のニュアンスがしっかりとあるブルゴーニュのピノノワール。デュジャックに近いかもしれない。
しっかりとした熟度はありながらクリーンで透明感のあるワイン。新樽を使いながら過剰な焦げのニュアンスは控えめのものになっている。よく熟した赤系果実...練乳とイチゴ、ラズベリーの果実味が、茎やハーブの様な香りと見事にバランスが取れていて、なめし皮やスミレの要素が控えめにおり混じっていく。全体的に控えめなのですが、ちゃんと出るところは出ている。淡い作りでありながら果実味ははっきりとある。強烈な華やかさを見せる作りではないのですが、このバランスの取り方が最高ですね。

お次は濃い方。モリードゥーカーのベルベットグローヴ。
コッテリ濃厚シラーズです。
果実の凝縮度がめちゃくちゃ高く、アルコール感と甘露さが前面に出ています。弾けそうな果実のエネルギーがあり、パワフル。それでいてタンニンも酸も極めて滑らかで、シルクと表現するのにふさわしい。
熟したプルーンやブラックベリーのリキュール、コーヒー、ビターチョコレートの樽香、インク、燻製肉やユーカリの様な要素があります。
もちろん果実味が主軸になっていますが、醸造的な要素も果実を活かす形でバランスが取られており、非常に上品に仕上げられています。
口当たりなどの印象はいわゆるカリフォルニアのPP100点ワインにも近いですね。ワインとして好みを抜いた時に、非の打ち所があるかと言われれば、無いワインではあります。
飲み疲れる...とかはあると思うのですが、隙のないワインです。金額なりの価値のあるワインだと思います。

最後も濃い方。クリスリングランド。
強靭、筋肉質、堅牢を体現した様なシラーズです。
とにかく果実のボリューム感と凝縮感が驚くほど高く、それらを樽と抽出の強さで堅固に抑え込まれている様な感じでしょうか。バランス感が偏っているわけではないんですが、各々の要素が力強すぎて硬く見える感じがしますね。
そしてこれが解れるところが全くもって想像できません。
とはいえ、ものすごいワインで、樽の要素、抽出の要素、リキュールの様な果実味が規格外にデカく、濃密。
この規格外に持っていくのも骨格に果実味がなければ負けるので、いかに熟した果実を使っているのかわかります。
アルコール感も高くグリセリン感があり、ツヤツヤで、タニックだけどシルキーなタッチ。ハーブやベーコンなどの風味が複雑さを助長しています。
現状でも美味しく頂けるんですが、少し解れてきた感じの方がいいでしょうねえ。


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【オーストラリア・NZ:21】オセアニア デイリーライン2種

こんにちは、HKOです。
本日はオーストラリアとニュージーランドのワイン2本をレビューします。


【データ】
デ ボルトリは1928年にオーストラリアに創業した巨大ワイナリー。現在年間量は5,000,000ケースとオーストラリア最大級で、テーブルワインからプレミアムワインまで手がけています。今回のジャンピエールブランドは遅摘みブドウで造ったロゼ スパークリング。

クメウリヴァーは今世界のシャルドネの中で最もホットな生産者と言って過言はないであろうニュージーランドの生産者。近年その評価を急激に上げてきていますが、設立自体は1944年と古く、ユーゴスラビアから移住してきたブロコヴィッチ一家がクメウ地区にワイナリーを設立したのがその始まり。当時はフォーティファイドワインの生産がメインだったそう。1992年にマテが亡くなった後は、マテの妻メルバと3人の息子がワイナリーを引き継いでいます。現在はクリスチャンムエックスの下で修行したニュージーランド初のMWであるマイケルが現在舵を取っています。上位キュヴェはマテズヴィンヤードを最上として、コディントン、ハンティングヒルが脇を固めます。
基本的には手摘みでの収穫で自然酵母で全房発酵。
上位キュヴェはフレンチオーク100%で11ヶ月熟成、100%マロラクティック発酵を実施します。
今回のヴィレッジはクメウのデイリーラインのキュヴェ。
1/3フレンチオーク、2/3ステンレスタンクで野生酵母で発酵。100%マロラクティック発酵を実施します。


【テイスティングコメント】
生産者: ジャン ピエール
銘柄: ジャンピエール ロゼ NV
品種: シャルドネ 96%、シラーズ4%

外観はやや濃いめのピンクで粘性は中庸。
意外としっかりとロゼの特徴とシラーの品種特性が前に出ていて大変わかりやすい。
クランベリーやラズベリーの様なジューシーな赤系果実と共にシラーズの華やかな薔薇やスミレの香りがほのかに感じられる。そこに程よいミネラル感やチョーキーさ、フレッシュハーブ、青い茎などを主体として、白カビやレモンなどの要素も感じられる。
酸は引き締まっていてシャープ。生き生きとしており、厚みこそないものの、赤系果実と柑橘の爽やかな余韻が鼻を抜けていく。


生産者: クメウ リヴァー
銘柄: クメウ ヴィレッジ シャルドネ 2014
品種: シャルドネ100%

外観は淡いイエローで粘性は中庸。
シャープで鋭角なミネラル感が感じられるシャルドネで、シャブリのプルミエクリュの様なイメージを想起させる。
マロラクティック発酵のニュアンスはあるが、冷淡でドライ、ステンレスタンク醸造らしいピュアさがある。
チョーキーなミネラル感があり、グレープフルーツやレモンを思わせる柑橘系の果実味にフレッシュハーブ、ほのかにヨーグルトや白い花、ハチミツなどの要素が感じられる。徐々に温州蜜柑の様な甘い香りも現れる。
酸は極めてシャープでドライ。レモンの様なタッチだが、旨味も充実していて決して酸っぱいだけではない。
ミネラルも豊かな為骨格はかなりしっかりしているし、レモンの含み香の中に感じられるヨーグルトの要素も良いと思う。コート ド ボーヌ的ではないが、シャブリ的な方向性としては極めて良くできている。


【所感】
まずジャンピエールのロゼから。
これ、スーパーとかでも簡便に手に入るお手軽なロゼスパークリングなんですが、結構完成度が高くて驚きます。
瓶内二次発酵的な繊細さは希薄なのですが、味わいと香りのバランスが極めて良いと感じました。
こう、タルターニ的というか。そんな感じです。
シラーっぽい華やかな風味と、合わせて繊細な赤系果実のキュートな果実味が感じられます。酸は引き締まっていてシャープで、柑橘の爽やかな余韻が感じられます。
決して複雑ではないのですが、いわゆるロゼの華やかさはしっかりと表現できていて、割とシャンパーニュを飲み慣れた人でも親和性が高いのではないかと思います。
あまり期待しすぎると「?」となるかもしれませんが、味の方向性は近いので、楽しめるのではないかな、と思います。

次に話題のクメウリヴァー。
マテズヴィンヤードなど上位キュヴェが目立ちますが、最も下位のヴィレッジはどんな感じか。
結論から言いますと、かなりよくできていると思います。
コート ド ボーヌやシャロネーズ、ニューワールドの様な暑い地域の作りではなく、かなり冷涼かつドライに仕上げています。僕が直感で感じたのはステンレスタンクっぽいとてもクリーンな造りだったので、即シャブリ、プルミエクリュあたりを想起しました。
マロラクティック発酵のニュアンスは僅かにあるものの、基本はクリーンで柑橘やグレープフルーツ、フレッシュハーブの香りが主体的で、かつチョーキーなミネラル感が存在しています。マロラクティック発酵の要素が寸分も感じられなければ、シャブリのレジオナルをイメージさせますが、そこまでではないですね。
酸は極めてシャープだと思いますが、単純に酸っぱいだけではないのはとても好感が持てますね。
マテズはまだ飲んだ事がないのですが、こういう作りでしっかりしたものを提供できる事を考えると、さぞかしピュリニーやシャサーニュ系もブルゴーニュ的に作ってくるんだろうなぁ、と思います。





【オーストラリア・NZ:20】熟成オーストラリア、ヤライエリング ドライ レッドワインNo1

こんにちは、HKOです。
本日は熟成ヤライエリングのボルドーブレンドです。


【データ】
ヤラ イエリングは1970年代にDr.ベイリー カローダスによってヤラヴァレーに設立されたワイナリー。
カローダスはメルボルン大学で樹木生態学を、ローズワーシー大学でワイン醸造学を学んだ後、ヤラヴァレーにあるは12haの畑を購入。ヤライエリングを立ち上げます。
畑は北向き斜面で灰色の粘土質土壌に多くの砂利が混じる水はけと保水力のバランスが良い畑で現在はカベルネ ソーヴィニヨン、マルベック、メルロ、カベルネ フラン、シラーズ、ピノ ノワール、セミヨン、シャルドネ、ソーヴィニヨン ブラン、マルサンヌ、ヴィオニエ、プティ ヴェルド、ムルヴェードルが植樹されています。発酵槽は1m四方の木箱の内側にステンレス板を張ったオリジナルなもの。
ちなみにNo1はボルドーブレンド、No2はローヌブレンド、No3はポートソーツと同じポートワインの品種を使っている様子。


【テイスティングコメント】
生産者: ヤラ イエリング
銘柄: ドライ レッド ワイン No1 1996
品種: カベルネソーヴィニヨン85%、メルロー+カベルネフラン15%

外観は濃いガーネットで粘性は高い。
比較的強めの熟成香があり、ブラックコーヒー、濡れた木やリコリス、グローヴの様な要素がある。
そして奥にブラックベリーやカシスを思わせる果実味と濡れた土の様な要素が感じられる。
毛皮や黒オリーブ、ドライフラワーを思わせる要素、オレンジなどの要素。炭焼きのニュアンス、熟成した肉の芳香もある。
全体的に硬く、今ひとつ香りが広がっていかない。
香りの印象とは裏腹に酸とタンニンは滑らかで、旨味が充実している。ほのかにミルクの要素を感じさせながら木材やグローヴ、オリーブ、梅しばもを思わせる含み香があり、旨味と酸のバランスがとても良く、香りはともかく口に含んだ時の印象は非常に良い。


【所感】
熟成オーストラリアはなかなか出会えないので、タイミングが合えば必ず飲むべきだと思っています。
今回のヤライエリングはまさにオーストラリアでもハイエンドクラスのボルドーブレンド。その熟成。
やや樽香とスパイスの要素が強く感じられます。
熟成香も強めですね。基本的にはそれらの2次、3次アロマが主体になりながら、奥の方に黒系果実の果実味が感じられます。全体的にあまり香りが広がってこない。より酸化させて開かせる必要はあったかもしれません。なので香りはあまりパッとしない印象です。
ただ口当たりは抜群に良いと思います。
旨みが充実しているのにも関わらず、過剰な厚みは出ておらず、滑らかなタッチの酸とタンニンを感じさせます。梅シバのような繊細さもあって、かなり味わいとしてはいいです。
香りはじき開きそうなので、それを待てば相応に素晴らしい熟成ワインになりそうです。

【オーストラリア・NZ:19】恐るべきコスパ!コールドストリームヒルズ ヤラヴァレー ピノノワール。

こんにちは、HKOです。
クリスマスイブですね、メリークリスマス。
※この記事を書いている時点では12月9日。

毎年の事ですがクリスマスだからといって、このブログは全く考慮しません。基本的には通常運行です。

さて、本日はお国こそ変わりますが引き続きニューワールド。
ニュージーランドのコールドストリームヒルズ、そのスタンダードキュヴェです。


【データ】
コールドストリームヒルズは1985年にジェームス ハリデイ夫妻によって設立されたヴィクトリア州ヤラヴァレーに拠点を置くワイナリー。ファーストヴィンテージは1985年のファーストヴィンテージ。
急勾配な丘で構成される冷涼なヤラヴァレーのぶどうを使用。棚作りとキャノピーマネージメントに注意を払い、低収量を実現している。剪定と収穫は手作業で行い、低温浸漬の後、開放式の醗酵樽で発酵。フレンチオークの小樽(新樽比率30%程度)で11ヶ月熟成。
フラッグシップのリザーブ ピノノワールは特定区画から収穫されたピノノワールのみを使用し、全生産量の内10%以下のポジティブセレクション。
今回のキュヴェはスタンダードラインになります。


【テイスティングコメント】
生産者: コールドストリーム ヒルズ
銘柄: ヤラヴァレー ピノノワール 2013

約3500円
外観は澄んだ、やや濃い色調のルビーで粘性は中庸。
かなりコート ド ニュイのピノノワールに近い質感を持ったピノノワール。スミレの華やかさと紅茶や漢方を思わせる樽のトースティーな感じが突出、熟した木苺やクランベリーを思わせる豊かな果実味も際立っている。少し梗のニュアンスもありスパイシーでグローヴや胡椒の様な風味が混じる。パストラミハムやローズマリー、ユーカリなどの要素が感じられる。
ミルクティーの様な含み香があり、イチゴの果実味と共に丸みのある果実味がある。グリセリン感もきっちりある。
タンニンや酸をうまく包み込んでいて、あまりきつい感じはしない。余韻も長く完全に申し分のないピノノワール。


【所感】
あー、これめっちゃいいですねー。
リザーブはフレッシュかつピュア、凝縮感があって、なんというかヴォギュエとかシモンビーズとかあそこらへんの方向性に近いと思うんすけど、こっちはちょっと樽香が目立ってて、もっとニュイのピノノワールっぽさ出てるかもしれません。
とはいえ、あくまでソノマやいわゆる王道NZなんかと比べると近いだけですけど。
木苺やクランベリーなどの赤系小果実の香りは健在。しっかりとした樽のニュアンスと梗のスパイシーなニュアンスが感じられます。バランスが良いワインで、ボディがタンニンと酸の角を丸くしていますし、MLFで減酸されすぎてもいないです。なので、口当たりも良くてスルスル飲める。
デイリーというにはやや高めですが、かなりいい線行ったコストパフォーマンスだと思います。
かなりオススメですね。倍するリザーブも試す価値ありですが、個人的にはこちらを勧めます。


【NZ・オーストラリア: 18】漲る高級感、やっぱりカーリーフラットは凄い...、シャルドネ 2010

こんにちは、HKOです。
本日はカーリーフラットのピノノワール...でもなくシャルドネです!
個人的に大好きなワイナリー、シャルドネはどうなんでしょうか!


【データ】
カーリーフラットはフィリップとジェニ・モラハンが、オーストラリアのマセドンレンジズに1998年に興したワイナリー。マセドンレンジズはブルゴーニュに良く似たオーストラリアで最も冷涼な産地。気候は大陸性気候で、標高は560m。最高気温は16度。玄武岩のローム土壌の畑で、ピノノワールとシャルドネの栽培に適しています。
2008年以降、ビオディナミへの転向しており、手作業で収穫を行っています。収量は30hl/ha。除梗比率は年によって変えている様ですが、2010年は70%を除梗し、発酵に回します。低温浸漬を行った上で、区画ごと、クローンごとにステンレスタンクで発酵。ピジャージュは1日3回程度。複数階に渡る多重構造の発酵蔵によりグラヴィティフローを行う事が可能です。その後40%新樽で24ヶ月熟成を行い、無清張で瓶詰めされます。
シャルドネは南部ランスフィールド周辺の自社畑。冷涼地区として知られる。深部に粘土層のある、火山性ローム層。バイオダイナミック農法を取り入れ、2006年 より除草剤不使用。フレンチオーク新樽50%で樽熟成。


【テイスティングコメント】
生産者: カーリー フラット
銘柄: シャルドネ 2010
品種: シャルドネ100%

約7000円
外観は淡いイエローで粘性は中程度程度。
かなり樽がしっかりと効いたナッツや麦茶、ロースト香がまず感じられる。コントラフォンの若いヴィンテージにそっくりな印象を受ける。
ピュリニーの火打石の様なミネラリーさ、ムルソーっぽいローストナッツのような樽香、ニューワールドのシャルドネ的な苦味を感じさせる余韻がある。麦茶、奥の方にマロラクティック発酵に起因するミルクの様な要素がある、それに付随してしっかりとした洋梨、花梨のような果実味が感じられる。
酸はしっかりと骨格を形成し、わずかな苦味はある。
麦茶やナッツ、洋梨などの風味を感じさせる。想像以上にしっかりとした新世界的な要素がある。


【所感】
メチャクチャ高そうなシャルドネだ...
ニューワールド的な甘い樽香とマロラクティック発酵がブリブリに効いてくる感じではなくて、もっとブルゴーニュ的な樽香とミネラルがある。とはいえボディはしっかりと新世界的な厚みがあり、かつ酸味も充実している。
半端なブルゴーニュというより、いわゆるピュリニー的なミネラルを維持しながらムルソー的なハッキリとした樽香が素晴らしい。
麦茶やナッツを思わせる樽香と張り詰めたミネラル。
決してコッテリとした甘さはなく、力強く堅牢さすら感じさせる。
少しずつ花梨や洋梨の様な果実味とミルクの様なまろやかな風味も現れるが、樽香とミネラルでしっかりと引き締まっている。
液体にハッキリとした酸とボディがあり、MLFの影響で中抜けする感じは一切ない。余韻に苦みがあるのが、新世界的ではある。(ただこれくらいならブルゴーニュでもありありですね)
樽香やミネラルの感じはコントラフォンの若いヴィンテージに似てるかも。だから高級感を感じるのか。

今となっては7000~8000円近くする為、お得感も大分薄れてきましたが、ブルゴーニュと比較するとまだまだお得感が際立ちます。基本的にはやっぱりオススメです。
ピノノワールもシャルドネもカーリーフラットは良いですね!


◾︎例のごとくワイン会で(Part.2)

キンメのお寿司や...



蒸し穴子...



ホタテのソテーと良く調和しました。



ワッシーズさんがメチャクチャ安い....


プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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