【コニャック】シャトーラフィットが作る偉大なコニャック

こんにちは、HKOです。
本日はこのブログでは珍しいコニャックです。


【データ】
ラフィット ロートシルトは、伝統と格式に満ちたボルドー最高のシャトー(という見られ方をする)。ラフィットを生み出しているものの、1974年までは一級としては比較的凡庸でありながら、75年以降、エリックの行き届いた管理と、32~36ヶ月の樽熟成期間を20~30ヶ月に変更、さらに徹底したグリーンハーヴェストと意識的な遅摘みを行う事で果実味を引き出し、現在はその地位を不動のものとしている。現在はシャルル シュヴァリエがその指揮をとっている。
栽培面積は100ha、平均樹齢は45年。収量は平均で48hl/haとなっている。
栽培は先に述べたとおりグリーンハーヴェストで収量を抑えた果実を選定し、除梗機で除梗したのち、ステンレスと木製のタンクで18~24日間のマセレーションとアルコール発酵が行われる。オーク新樽16~20ヶ月で熟成を経た後に、無濾過で瓶詰めされる。
今回はコニャック。
コニャック ボルドリ地方から産出されるブランデーで、1900~1920年の大古酒の原酒をブレンドし、6年の熟成を経た上でリリースされる。
大変貴重なコニャック。


【テイスティングコメント】
生産者: シャトー ラフィット ロートシルト
銘柄: コニャック トレ ヴィエイユ レゼルヴ ド ラフィット ロートシルト

外観は黄金色、粘性は高い。
非常に洗練されたコニャックで樽が強すぎず、ともすればフレッシュな葡萄のニュアンスすら感じられる。またアルコールのギスギスした香りは控えめで丸みを感じる。
パイナップルやマスカテルな果実由来のニュアンスを主体として、エナメルリムーバー、白胡椒の様なスパイシーさ。ユーカリなどの清涼感。古紙、糖蜜やクリームの様な甘露さが徐々に現れる。
口当たりは柔らかく、お香や胡椒、熟した葡萄などの複雑な余韻を残していく。


【所感】
コニャックは一応有名どころのルイ13世とリシャールヘネシー、あとポールジローのヘリテージくらいしか抑えられてないのですが(というか他に抑えるくらいの余裕がなかった為)門外漢なのですが、これ、すごいはっきりとぶどうのニュアンスが出てますね。樽はかなり控えめ。
そして最も驚きなのが、高アルコールにも関わらず尖ったところがなくて、口の中で球体感を帯びている感じ。
熟成による複雑さも素晴らしいですが、蒸留酒にしてこの口当たりは結構度肝を抜かれましたね。
今まで飲んだ蒸留酒にはない滑らかさでした。
さすがに自前で買える値段は超えてるんですが、機会があったらこの滑らかさ、また体験してみたいですな...



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【日本酒】勝山酒造、伝と暁。二種比較。


こんにちは、HKOです。
本日は打って変わって日本酒、勝山酒造です。
ワインアドヴォケイトで(日本酒全体の評価を巡って色々な疑惑が付きまといながらも)95点という高得点を弾き出した暁を含む銘柄をテイスティングです。


【データ】
勝山は、元禄年間に伊達政宗公を藩祖とする伊達家六十二万石の城下町仙台にて創業して以来、三二〇年以上の間、仙台を代表する銘酒醸造元であり 宮城県で現存する唯一の伊達家御用蔵として酒屋の技術的模範と御用蔵の暖簾を守り続けております。(HPより)


-暁-
ポリシー: 新しい考え方に基づく精緻な酒造り。
酒米: 兵庫県みらい産最上格付の山田錦米100%
精米歩合: 35%
醸造: 遠心しぼり。低温にて酒と酒粕を分離し、お米の旨味のエッセンスを低温抽出。
遠心絞り…遠心分離機による高純度のエキス抽出。
仕込水: 泉ケ岳の湧水(シリカを含む硬度35度の軟水)

-伝-
ポリシー: 伝統的な製法に徹した酒造り。
酒米: 兵庫県みらい産最上格付の山田錦米100%
精米歩合: 35%
醸造: 早瓶火入れとマイナス5℃での氷温貯蔵。
※早瓶火入れ…従来タンクで火入れをするのに対し瓶詰後火入れ。火入れのムラや劣化を抑える。
氷温貯蔵…熱によるダメージ、劣化を抑える。
仕込水: 泉ケ岳の湧水(シリカを含む硬度35度の軟水)



【テイスティングコメント】




生産者: 勝山酒造
銘柄: 勝山 暁
一時的なクリアネスなアロマが感じられる。
アルコール感が強く、バターやチーズの様な香りが主体となり、洋梨、上白糖の様な厚みとアルコール感が強く辛味があり、厚みがありクリアかつ力強い味わいの日本酒。
キュッと引き締まった感じですかね。


生産者: 勝山酒造
銘柄: 勝山 伝
どちらかというと醸造要素が前面に出ている。
より米糠の様な香り、チーズ、バター、クリーム。上白糖。より暁より厚みがありひねた香りが感じられる。辛味というより甘みが感じられる。クリアネスより雑然とした風合いがあり濃密感がある。


【所感】
あまり日本酒には詳しくは無いのですが、製法からの所感を。ざっくりと受けた印象としては、精米歩合こそ同じですが、暁が削ぎ落とした洗練さ、クリアさがあるのに対して、伝はより厚みや旨味を感じさせるものとなっています。
伝は米糠や醸造的(乳酸発酵的)な要素を強く感じますね。
パッと精米歩合が違うんだろうか...とも思ったのですが、そうでは無いみたい。
ただ精米歩合は同じですが、遠心分離機でより酒粕との分離を精緻に、完全に行なっている、という事であればなんとなく合点がいきます。酒粕部分が雑味や複雑さになっているのであれば、そこをしっかりと分離ができていればクリアさはより、鮮明に出るのかもしれません。
伝はどちらかというと生酒に近い風合いを再現しようとしている感じかあって、複雑さや旨味はしっかりとあります。
フレッシュですが、決して透き通る様な透明感があるかというとそんな感じでは無い様に思えます。
これはなかなか興味深いですね。
同じ磨きでも、さらにその先のクリアさを作り出す事が出来る。面白いですね。
これが精米歩合をさらに落としたものと遠心分離、比較すると面白そう。








【日本酒:11】久方ぶりの日本酒テイスティング4本

こんにちは、HKOです。
ひとりぼっちのテイスティング勉強会。
一応ワインを主軸とした(最近はそうでもないけど)オンライン個人メモな訳ですが、ごく稀に日本酒もやります。正直前回がいつだったか全然覚えてないんですが...

とはいえ日本酒を飲むのも好きです。
詳細はワインまとめの一番下にて飲んだワインをまとめてますので、素人感想ですが是非ご参照くださいませ。そこそこ飲んでます。

そんな訳で日本酒です。
今回は山形の杉勇の大吟醸、菊姫の吟、菊水の蔵光 純米大吟醸、上喜元 大吟醸です。
大吟醸クラスばかりですが、とくにこれといってこだわりが無く、好きな味や香りを追い求めて行くと、大吟醸に至ってしまうのですね。
なんという燃費の悪さ。
でも純米大吟醸ってワインに通じるものがある様な気がしますね。

さて、余談はほどほどに。
行ってみましょう。


【テイスティングコメント】
生産者: 杉勇蕨岡酒造場
銘柄: 蕨岡延年の舞 大吟醸

3500円
精米歩合35%、2014年6月に瓶詰めされたもの。
これがかなり清冽で大吟醸らしい吟醸香溢れる1本。
珍しく1本飲みきってしまった。
メロンや洋梨の香りが非常に強く、水飴やほのかにカッテージチーズ、オレンジの皮や青梅、竹などの清涼感のあるアロマが漂う。大吟醸的な風味だが、内包するアタックや含み香はかなりお米のニュアンスを帯びていて、蒸した米や餅などの風味を強く感じる。
戻し香にアルコール的なアタックがある。
熟成によって米的な部分が強く出ているのかもしれない。


生産者: 菊姫合資会社
銘柄: 菊姫 吟 大吟醸

約10000円
精米歩合40%
華やかながら米の旨味が充実した日本酒、
水飴や桜餅、餅の風味と、ショートブレッドやバターの風味、キンモクセイ。強い甘みがある。濃密、ダイコン、クレソン、青竹の風味。
厚みのある味わい。フルボディ。


生産者: 菊水酒造
銘柄: 蔵光 純米大吟醸

約10000円
精米歩合23%
香りも味わいもクリアでフルーティーでありながら、お米の旨味をしっかりと残している。
メロンや洋梨の様な豊かな果実味があり、水飴や桜餅、クレソン、青りんご、石の様なミネラル、カッテージチーズの様な風味がある。
含み香りはお米の風味豊かで餅や竹、檜の様なアロマティックな風味がある。


生産者: 坂田酒造
銘柄: 限定品 上喜元 大吟醸

約4000円
精米歩合30%
濃密でメロンや洋梨の分厚い香りが溢れている。お米っぽさよりも熟した果実味が突出。
極めてフルーティー。
クレソンやハチミツ、白い花の蜜、ショートブレッドやバターのようなまろやかな香りが混じる。青竹のニュアンスも。
含み香はお米の要素がしっかりあり、お米の旨みや甘みがしっかりと出ている。




【所感】
どれも吟醸としては比較的お米の旨味感がしっかりある様な気がしました。
ただ杉勇や蔵光は含み香こそお米感豊かですが、香りは純米大吟醸らしくクリアでフルーティー。極めて澄んだ香りを感じました。まあどれもクリアではあるんですが、独特の冷たさっていうんですかね、そういったものは抜群に蔵光が良かったですね。
吟はすごく力強くてポテンシャルが高いなと思いました。ボディの厚みが非常に厚い。パワフルです。
杉勇は香りもクリアでいいんですが、全体のバランスがいいですね。強いアルコール感をあまり感じない。割とサクサクと飲める感じでしょうか。
上喜元はかなり重めですが、果実香が突出しています。
どれもかなり旨いです。酒米などでかなり変わりますが、やっぱり精米歩合の違いによる香りの差はデカイですねー。


杉勇 大吟醸 蕨岡延年の舞 720ml

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価格:3,137円(税込、送料別)


【数量限定特別品】菊水 蔵光 純米大吟醸 750ml

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Mori Bar(モーリバー:銀座)


HKOです。
友人の薦めで銀座の名店毛利バーに行ってきました。
東京會舘出身で国内外問わず数々の賞を受賞している名バーテンダー毛利隆雄氏のお店です。
このお店、何といっても毛利マティーニが有名で、それを頼むといいよ、とのこと。

ただ残念ながら伝説はまだ来ておらず。
中堅っぽいバーテンダーの方に作っていただきました。


コンソメスープ。野菜の旨味がたっぷりで美味い!じんわりと染み入る味わい。ありがたい。



チェイサーは薄はりのグラスで供出されたウコン茶(有難いことに何度も継ぎ足してくれる)と乾き物のスナック。



噂のマティーニ。
高アルコールのドリンクだけに度数なりのアタック感はありますが、舌触りはしなやかでふくよかです。
ここのマティーニはステアの回数が多いのが有名らしいんです。水とかもそうなんですけど、空気を含ませると丸みが出るとかいいますが、そういうのかなー。
今まで飲んだ事のない舌触りのマティーニ、美味しかったです!(あまりカクテルは詳しくないですが...)

しかし下戸の私にはなかなか量が多くて、一杯でほろ酔い気分。
うーん、これはお得かも。
一杯1500円と最初に見たときに、「まあ伝説だし」とか「ホテルと比べたらまあこんなものか」と思いましたが、美味しいマティーニで1500円でほろ酔いになれると考えるととても安い。

比べるのも大変失礼なんですが、ことアルコール摂取量で言うならビール3杯飲むよりよっぽど満足感あるし、味に関しても1500円じゃ大したもの飲めないので、嬉しいところですね!


住所: 東京都中央区銀座6-5-12 アートマスターズ銀座ビル 10F
店名: Mori Bar(毛利バー)
電話番号: 03-3573-0610
営業時間:
[月~金] 18:30~翌3:00
[土] 18:30~23:00
夜10時以降入店可

【コニャック:1】最高峰のコニャック、その優美な世界観。

こんにちは、HKOです。

本日は最上クラスのコニャック3種類です。
このブログでもブランデー(マールやフィーヌ)を扱う事がごく稀にありますが、今回は一歩踏み込んで本丸ともいうべきコニャックを。まあ初体験というわけではないのですが、あまり経験値が高くない状態で、このクラス、ってのは少し悩んだのですが、折角なので飲んでみようと思い立ちまして。
すごい体験になりましたよ!


◾︎まずはおさらい、コニャック地方のブランデー。
【葡萄品種】
ユニブラン(トレッビアーノ、サンテミリオン)主体
補助品種はコロンバール、フォルブランシュ。

【コニャック地方のテロワール】
シャラント川沿い。粘土石灰質の土壌が石灰質の底土層を覆い、石灰含有度は表土で60%を超える。モンモリロナイト質粘土により土壌は肥沃で水はけもよく、多孔質の底土が毛細管現象により水を上げ、土地の乾燥を防いでいる。そのため、空気が乾燥しても表土はしっとりとしている。生産可能面積は109万ha

【製造方法】
伝統的な銅製のポットスチルを用いた単式蒸留を2回行って得られたアルコール度数70%程度の精留分を、フランス国内産のオークの樽で2年以上熟成し、水で度数40%に希釈して製品とする。色付けに少量のカラメルを添加することもある。

【ACオー ド ヴィ ド ヴァン ド コニャックの地域】
グランド・シャンパーニュ(Grande Champagne)
※石灰土壌の最高峰地区、全体生産量の1%以下。
プティット・シャンパーニュ(Petite Champagne)
ボルドリ(Borderies)
ファン・ボワ(Fins Bois)
ボン・ボワ(Bons Bois)
ボワ・ゾルディネール(Bois Ordinaires)


◾︎今回のテクニカルデータ
【データ】
ポール ジローは400年前にグランドシャンパーニュ地方に設立され、1800年代後半からコニャックの生産を始めた生産者。
収穫は全てのブドウを品質を確認しながら一つ一つ手で摘み、自然に発酵。また一括して大量に蒸留するのではなく、個別に樽に詰めるタイミングを計ります。
通常「50年熟成」という表現をされますが、年数が変わる可能性もありヘリテッジは50年に近い古酒がブレンド、瓶詰めされます。

レミーマルタン社は1874年に設立された大手コニャックメーカー。ルイ13世はそのフラッグシップとも言えるコニャックで同社のカーヴで半世紀以上熟成されていた原酒を用い、ユリの花の装飾がほどこされたデキャンタに収められている。100%グランドシャンパーニュ産の原酒を使用。品質の高さは不作の年にもレミーマルタンの畑だけは拡大を許したエピソードが有名。樹齢100年を超えるリムーザン地方産のオークで作られた樽で50年から100年以上寝かされた1200を超える原酒をアッサンブラージュ。

ヘネシーはリチャード ヘネシーによって1765年に設立されたコニャックメーカー。今回のリシャール ヘネシーは同社のフラッグシップ。原酒には、コニャックの6つの産地の内、上質な葡萄ができる4地域から原酒を厳選。40年から200年熟成の100種類にも及ぶ最高格付の貴重な原酒を独自にブレンド。 カラフェは手吹きのバカラ製クリスタルで、一つ一つにナンバリングが施されています。


◾︎テイスティングコメント
生産者: ポール ジロー
銘柄: ポールジロー ヘリテージ(50年)

約30000円
かなり熟成感を感じる風味がある。
少し土の風味や、穀物的な風合いを感じる。少し熟成日本酒に近いアロマが感じられる。
ドライフィグの果実味、セメダイン、フレッシュハーブ。ハチミツなどの風味、少しメイプルを思わせる様な香りもある。バニラなどの要素も感じられる。シナモンなどのスパイスの要素。白胡椒などの風味も。
舌触りから香りの遷移が本当に素晴らしい。アルコール的なアタックは非常に柔らかく、みずみずしいチェリーの様な柔らかい果実味が感じられる。


生産者: レミー マルタン
銘柄: レミー マルタン ルイ13世

約210000円
輪郭がハッキリとしたていながらもトースティーで濃厚な香りが感じられるブランデー。
葡萄の果皮をほのかに感じさせるフレッシュ感、ビターなキャラメルトフィーの様な甘い樽香、ドライプルーン、ハッキリとした輪郭。徐々にスパイスやグリニッシュな干し草やハーブの香り、そしてオーク、メープルシロップ、バニラ、余韻はエレガントなブルゴーニュを思わせるトースト的な風味も感じられる。
スパイシーでフレッシュ感に満ちたアルコール感どスパイシーな胡椒やビターキャラメル、干し草の様な複雑な余韻を残していく。アルコールのアタック感がしっかりとある。


生産者: ヘネシー
銘柄: リシャール ヘネシー

約350000円
豊満でふくよかなボリューミー、どこかスパイシーな要素を感じる事ができるブランデー。
チョコレートやミルクを感じさせるまろやかな香りで、焦げたキャラメルトフィーやドライベリーの果実味、少し白胡椒を感じるスパイシーな風味が感じられる。徐々に甘みが向上し、クリームブリュレやココナッツ、バニラ、果皮、干し芋の要素が感じられる。
ミルクティーなど次々と香りが遷移していく。最上クラスのシャンパーニュを思わせる。石鹸や花の要素も現れる。複雑無比。
石灰的なミネラル感、堅牢さ、ハーブ、フレッシュでフルーティーな干し葡萄、強烈な粘性と余韻が非常に長く続いていく。余韻の残り方が恐ろしい、いつまでも下の上で残る。凄まじい一本。



◾︎所感
ポールジローは熟成感、ルイ13世はフレッシュ感と複雑さ、リシャールヘネシーは超絶余韻とふくよかさのコニャックでした。それぞれに特徴があり、それぞれ素晴らしいのですが、非常に強く感じた事は、どのコニャックにもワインにも似たニュアンスを持っている点です。
例えばポールジローであれば、どこか酸化的な熟成を経た日本酒やワイン的なニュアンスがあるし、ルイ13世はブルゴーニュにも似たトースティーなアロマがあります。リシャールヘネシーに至っては良く出来た熟成シャンパーニュの様なクリームブリュレのアロマを纏っています。ワイン用の原料から作ったマールやフィーヌには実はワイン的な要素をあまり感じた事がないのですが、コニャックに関してはワイン用では無いのにも関わらず、そういったアロマを感じさせるのが面白いですね。

まずはポールジローですが、先述した通り、酸化熟成を経た日本酒を思わせる穀物的なアロマが感じられます。そして豊かなドライフィグやメイプルシロップの様な甘さを感じさせる樽の要素、高アルコールらしいスパイシーなシナモンや白胡椒のアロマが感じられます。
特筆すべきはこの中で最も柔らかくしなやかな舌触りを持っており、瑞々しいチェリーを思わせる果実味が感じられます。この中ではそういった意味でも一番熟成感を感じさせますね。
他のコニャックは100年級、200年級の原酒を使用していながらも、アッセンブラージュの妙なのか、ここまでの柔らかさは感じませんでした。これはこれでなかなか素晴らしいと思います。後の2本とはまた別の良さですね。

次にルイ13世。以前フォーシーズンズのバーで見かけましたが、まあ、なかなか手が出ないですよね。
ホテルだし。今回飲めたのはラッキーでした。
極めてトースティーでキャラメルトフィーやメイプルシロップ、バニラなどの様な樽香と共に、品があるブルゴーニュを思わせる樽香が混じってきます。
極めてキャッチーで、ドライプルーンの様な甘い芳香が鼻腔をくすぐります。スパイスや干草の要素もあり、極めて複雑、それでいて各々の要素がハッキリとした輪郭を形成しています。これが若々しくも見える。
また時間を追うごとに、キャッチーなキャラメルのアロマからスパイス、プルーンへと次々と遷移していくのが面白いですね。ストーリーがある様にも見える。異なる熟成年のアッセンブラージュに起因するものでしょうか。アルコールのアタック感は溌剌として強烈。素晴らしいと思います。

最後はリシャールヘネシー。
ルイ13世は輪郭がハッキリとしたコニャックでしたが、リシャールは要素の境界線が曖昧なコニャック。渾然一体と言うには、要素が膨れ上がっており、巨大なボリューム感を持っている。明らかな統制がありながら、外向けに暴発するエネルギー感。
概念的にはそんな感じなんです。で、これ香りも素晴らしいのですが、とにかく余韻が絶妙というか芸術的なんですよ。しっとりと舌に残る馥郁たる香りと、その余韻がいつまでも消えない。決してアルコール感頼りではなくて、それ以外の原料的な部分起因なので、アタック感はどこかしなやかなんですよねえ。
要素としてはチョコレートやミルク、カラメルトフィーといった樽要素とドライベリー。
徐々にクリームブリュレやココナッツ、果皮の要素、スパイスと白い花のアロマが感じられます。
石灰の様なミネラル感も穏やかで豊満な酒質に一本筋を通しています。堅牢さとしなやかさ、華やかさとボリューム感を全て両立している。アンビバレンスな魅力もあるコニャックです。
とにかく余韻とボリューム感は是非感じて頂きたい一本。半端ないです。
カラフェ代が高いとか言われてますが、まあカラフェも高いんでしょうが、一発で感動できるレベルのコニャックです。ぶっちゃけルイ13世が霞むレベルで。
高いですが、ワンショットでも飲む機会があれば是非。

しかし、先述した通り、この3本素晴らしかったです。
なんか新しい扉を開いてしまった様で正直恐ろしい...
ただこれ以上はそうそう無いと思いますんで、色々と探してみようかと思います。




プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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