【ブルゴーニュ:145】オリヴィエルフレーヴ モンラッシェ 2014

こんにちは、HKOです。
本日はオリヴィエルフレーヴの最高峰、モンラッシェです。


【データ】
オリヴィエ ルフレーヴ フレールは、故ヴァンサン ルフレーヴの甥であるオリヴィエ ルフレーヴによって1984年に設立されたネゴシアン部門。ポートフォリオは幅広く、コート ド ボーヌの白を中心に、ヴォルネイやポマールなどの赤をリリースしています。
買いぶどうは信頼できる栽培農家に収穫日、栽培方法を指定し、厳密に管理したぶどうを購入しています。複数農家から買い上げたぶどうは瓶詰め直前までブレンドされず、畑の特徴を考慮しながらブレンドされます。
※全てが買いぶどうでは無く、一部の畑(ムルソーポリュゾやクロサンマルクらは自社畑)
モンラッシェは100%手収穫、平均樹齢40年、平均収量は47hl/ha。30%新樽で18カ月。


【テイスティングコメント】
生産者: オリヴィエ ルフレーヴ
銘柄: モンラッシェ グランクリュ 2014
品種: シャルドネ100%

色調は淡いイエローで粘性は中庸。
太いミネラル感。
モンラッシェの風格を感じさせる香りの力強さを感じる。
ややローストした樽の香りを強く感じさせ、モカやコーヒーを思わせる樽香が前面に来る。
その奥に焦がしバターやローストナッツの要素。上白糖やシロップ、カスタードクリーム、濃密な白桃や洋梨のコンポートの様な果実味がある。フレッシュハーブ。オイリーな側面もある。
樽が前面だが、徐々にMLFと調和した果実味に遷移していく。
引き締まったしっかりとした酸がありながら、球体感があり、ライムの様な酸味の裏に太い旨味と、甘露さが表出してくる。


【所感】
やはり共通して感じるモンラッシェの突出性。
熟成を見越したリッチな醸造はもちろんのこと、核種系のボリューム感、ミネラル感、上白糖を思わせる甘露さが素晴らしいですね。
この生産者のものはそれでもまだフレッシュでドライではあるものの、他のクリュとは大きなボリューム感の差がありますね。果実が完全に熟している感じ。
新樽比率はさほど高くはないのですが、ローストをしっかりしているのか、焦げたニュアンスがしっかりと現れています。
やはりモンラッシェはシャルドネの最高峰といった感じがあります。ミネラルとボリューム感のある果実味をバランスよく両立させるのは(生産者によっては新世界で再現しますが)土地ならではですね。
素晴らしいワインでした。





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【シャンパーニュ:76】個性豊かな泡の彩、ドラピエ 1976とキュヴェ フィアクル NV

こんにちは、HKOです。
本日はちょっといいシャンパーニュです。

【データ】
ドラピエは1808年よりオーヴ県ウルヴィル村に設立された。現当主ミッシェルで8代目。他の大手メゾンとは異なり、現在まで常に家族経営を続けています。
完全無農薬とノン・ドサージュを追及。所有する53haの畑では1989年から一切の農薬を使用しない有機栽培を実践しています。そこに至るまで病害や収量不足など様々な苦難なありましたが、結果として良質なぶどうを収穫する事に成功しました。
ウルヴィル周辺はおよそ1億4千年前のジュラ紀からのピノノワールに適した石灰石土壌が広がり、全てのキュヴェでピノ ノワールを軸としています。
ドサージュも少なくカルト ドールのドサージュは6~7g/l程度。(25年間樽熟成のリキュール)。
今回はミレジムですが、1976年という長期熟成したものとなっています。

シャルトーニュ タイエは1683年、ランス北西のメルフィに設立されたレコルタン マニュピュラン。
当主のアレクサンドル シャルトーニュはジャックセロスで元で修行を積み、クロード ブルギニヨンの土壌調査の元で、詳細にメルフィのテロワールを把握し、ワインに反映しています。
あまり耳慣れないメルフィという村は、世界大戦で畑が破壊される前はアイやヴェルズネイ同等とされていた程の高い品質の銘醸地だったそうです。土壌は複合的で、砂質を主体に海抜によって砂岩、粘土、石灰が混ざり、下層の石灰土を厚く覆っています。
栽培はビオディナミ。ブドウは接木無しで樹齢の高い区画を重要とし、収量を制限しています。除草剤は使用しない。収穫時には厳密な選果を行い、区画ごとに醸造を行います。
今回のフィアクルはシャンパーニュで最も古い畑のひとつシュマン ド ランスの区画ブドウと、樹齢55年の区画レ ゾリゾーという砂質系土壌の畑のブドウを使用。
収穫後、区画ごとに空気圧プレス機で時間をかけてソフトなプレスを行う。発酵には土壌タイプによってステンレスタンク、卵型コンクリートタンク、バリックを使い分けている。ミレジムとフィアクルは人の手でルミアージュする。
特に素晴らしい良年に、フリーラン果汁のみからしか生産されない特別キュヴェ。瓶内熟成は60ヶ月以上。ドサージュは6g/l。単一畑もリリースしており、ズルトビーズ、ソリゾー、レ クアール、レ クアール シャトー、レ バールなどがある。



【テイスティングコメント】
生産者: シャルトーニュ タイエ
銘柄: キュヴェ フィアクル NV

外観は淡いイエロー、粘性は中庸。
フレッシュでクリーンネスの味わいを感じられる。
爽やかなリンゴ、シトラスの様な核種系の濃密さと柑橘の爽やかな果実味を感じられる。その中にほのかなバターやブリオッシュの様なクリーミーさ、そしてドライハーブの様な清涼感のある香りが感じられます。
基本的にはシャープでミネラリーな質感があり、引き締まった厚い酸味がある。
キレッキレの酸があり、リンゴやシトラスの様な余韻がある。


生産者: ドラピエ
銘柄: カルトドール ブリュット 1976

外観は黄金色、粘性は高い。
酸化感が強くナッツやアモンティリャードの様な香りが感じられる。エステル的なアルコール香、ドライハーブなどの香り。アンズ、リンゴの様な旨味が感じる塩気が感じられる。濡れた木やシェリー的な要素が感じられる。古紙。
酸よりも旨味が強く、リンゴやシェリーの様な強烈な旨味があり、スープの様な濃密さがある。木の様な香りとリンゴの様な風味がある。



【所感】
せっかくのキュヴェではありますが、場が楽しくあまり集中できませんでした...
ただ素晴らしいワインである事は間違いないですね。
特にシャルトーニュ タイエはレストランとかでかなり使われてて、品質が高い事は十分にわかってましたから、上位キュヴェがその上を行くのは自明の理というか。
まずはシャルトーニュ タイエ。
透き通る様な透明感と繊細さ、そしてピノノワールに起因する豊かな旨味、厚い酸はサンタンヌ同様です。
ただそちらより幾分かクリーミーでかつピノノワールの性質も良く出ています。完全にサンタンヌの上位互換というか、巧みなバランス感で組み立てられたピノノワール、シャルドネが絶妙です。
シャルドネ主体のクリーミーさ、フレッシュさに寄る訳でもなく、ピノノワールの厚みもしっかりとある。
スタンダードラインから一つ頭抜けつつ、それらの上位互換的な風合いがある。逆にいうと個性という意味では今ひとつですが、単純なクオリティでいうのであれば随一です。

次にドラピエの古酒。
デゴルジュマンは直近ですが、ボトリングとしてはかなり古い。それだけあって、変な雑味とかはないんですが、相当古酒的な塩気を感じる味わいになっています。
例えるならばスパークリング アモンティリャード。
杏やリンゴの様な旨味の塊、古紙の様な風味や木の香りを結構感じます。スープの様な濃密さがあり、ギュッと引き締まった旨味の塊を感じさせます。酸化的ながら綺麗に熟成しています。あまり70年代のシャンパーニュの経験値はないんですが、蔵出し後時間が経っているものも多かったので、なかなかいい経験になったと思います。
蔵出し後は少し雑味的なものを感じる事がおおいので、そういう意味ではクリアだな、と感じます。
素晴らしいシャンパーニュでした。






【シャンパーニュ:75】検証、ピエール ペテルスのデゴルジュマン

こんにちは、HKOです。
本日はピエールペテルスの比較です。


【データ】
ピエール ペテルスは1840年創業のレコルタンマニピュラン。ドメーヌ本詰めは1929年から始めています。1932年に現在のフラッグシップとなるメニルの小区画レ シェティヨンを取得。現在は17.5haの自社畑を保有しておりヴーヴクリコの元醸造長ジャックペテルスのサポートの元、ロドルフ ペテルスが指揮を取っています。
マスセレクションで選ばれた平均樹齢35年から65年の葡萄の木を使用。栽培はリュットリゾネを実践している。畑で選果を行った後、グラビティフローで自然にプレスされた果汁は10~12°Cで、18~20時間静置しデブルバージュ、10~11°Cで長期間ステンレスタンクでリューディーごとに発酵する。シュールリー状態で定期的にアエレーションを行い6ヶ月熟成。100%マロラクティック発酵の後、リザーブワインを加えて瓶内二次発酵。
使用されるリザーブワインは約30%(勿論NVのみ)、ソレラ方式で良年14ヴィンテージをブレンド。今回のグランクリュは瓶内熟成を32ヶ月行う。ル メニル シュール オジェ60%、アヴィーズ、クラマン40%を使用。
今回のフラッグシップ、シェティヨンは100%メニルシュールオジェで平均樹齢60年の単一畑「レ シェティヨン」のブドウから作られています。キュヴェ100%。ドサージュ5~6g/ℓ。瓶熟成 72~96ヶ月。
シェティヨン2009…2015,2016(6~7年)+市中1年
シェティヨン2000…2006,2008(6~8年)+市中8年
シェティヨンエノテーク2000…2015(15年)+市中1年


【テイスティングコメント】
生産者: ピエール ペテルス
銘柄: キュヴェ スペシアル シェティヨン ブラン ド ブラン 2009

外観は淡いイエローで粘性は高い。泡は溌剌と立ち上っている。
この中では最も顕著に果実味が現れており、かつボリューム感がある。若々しさというより、完熟したニュアンスをより強く感じさせ、醸造要素も完全に残っている。
極めて甘露でバターやカスタードクリーム、上白糖の質感が強い。コーヒーの様な香ばしい香り。洋梨や黄桃の様な厚い果実味。ほのかな塩気が感じられる。杏仁豆腐のニュアンス。
酸味はソリッドで旨味が豊かで、レモンやオレンジの様な心地よい長い余韻を感じられる。MLFや果実味が余韻にも感じられる。



生産者: ピエール ペテルス
銘柄: キュヴェ スペシアル レ シェティヨン ブラン ド ブラン 2000

外観はやや濃いイエローで粘性が強い。
最も酸化的で塩気を感じ、濃密な厚みがある。
果実味と塩気が主体で、シロップ漬けの黄桃、洋梨の果実味、エシレバターやヨーグルトの様なMLFと酸化が混じり合ったニュアンス。濡れた木材の様な木材の香りや、フレッシュハーブの様なニュアンスがある。ドライシェリーや塩ナッツとすりおろしたリンゴの様なニュアンスが現れ始めBdBとしてはかなり厚みを感じさせる。
ほのかな酸味や滑らかな泡のほのかな苦味と塩気のある旨味豊かなフルーツとMLFのニュアンス。長い旨味の余韻がある。素晴らしい。


生産者: ピエール ペテルス
銘柄: レ シェティヨン エノテーク ブラン ド ブラン 2000

外観は明るいイエローで粘性は中庸。泡はやや落ち着いている。非常に若々しくソリッドな質感のあるミネラリーな果実味がある。堅牢さと複雑さを感じる作り。
シトラスやレモンのような香りが主軸となり、そこにフレッシュハーブ、そしてアールグレイの様な紅茶のニュアンス。コーヒーやモカの様なやや焦げた香り。
スパイシーなグローヴや木材、リコリスの様な香りが伴う。MLF的な要素は希薄で、フレッシュかつソリッドな果実の要素が主体的。
香りも非常に立っているが、どちらかというと旨味が非常に突出していて、広がりのあるオレンジやハチミツレモンの様な余韻が感じられる。



【所感】
ちなみにテイスティングはブラインドで行われた。
これを行うにおいていくつかのステップを踏んだ。
1: ノンヴィンテージとシェティヨンを大別する。
シェティヨンは旗艦銘柄なので、凝縮感が高い、余韻が長い事と仮定して大別する。
→正解。

2: シェティヨンの中で、最もエイジングが進んでいると思われる2000年 シェティヨンを探し出す。
2000、2000RD、2009の中なので、単純に最も進んでいるものを選ぶ。
→正解。

3: 2000RDと2009年を選び出す。
ここが難易度が高かった。
2000年のRDがどれだけ若いか想像がつかなかったからだ。
サンプルケースとしてやや還元的なドンペリニヨンエノテーク、ボランジェRDを参考にした。
2000年とはいずれも異なる為、果実味が最も現れているものを選んだ。
→誤答。
果実味の観点であれば、若いヴィンテージが最もその要素が顕著の為。落ち着いたスタイルがRD。
2009年と2000年の差は果実味と醸造要素の表出にに現れており、2000年とRDは、「ややRDの方が還元的である」事が正解。
酸化ニュアンスが現れず、しかしエイジングによって落ち着いたものがRD。


本当はNVも飲んだんだけど、間に合わずシェティヨンだけ。
この中で最も好みだったのは実は無印2009、そして2000だった。2009年の若々しさ、果実の熟した味わいがダイレクトに感じられた部分、そして2000年の熟成香と果実味のバランス感が大変に良かった。
エノテークはスキンコンタクトによる旨味の表出は随一ながら、やや還元的で香りの複雑さは感じつつも、力強く立ち上がる訳ではなく、やや閉じこもった印象を受けた。
それも時間経過と共に華やかさを増してくるが、2000年、2009年のストレートさの方が好みでしたねえ。
まだまだ発展性はありそうですが、現段階ではそんな感じのイメージです。
勉強になりました。








【ローヌ: 24】エティエンヌ ギガル、フラッグシップの熟成とは

こんにちは、HKOです。
本日はギガルのエルミタージュ エクス ヴォト、そして熟成したラ トゥルクです。


【データ】
エティエンヌ ギガルはローヌ地方において最も偉大なコートロティやエルミタージュを自社畑から生み出しながら、ネゴシアンとしてリーズナブルで高品質なワインも供給する優良生産者。
ギガルの代表的な赤ワインとして、やはり有名なのは単一ブランドを持つコートロティの4つのキュヴェとエルミタージュの混醸キュヴェ。
粘土と酸化鉄で形成されたコートブロンドに1ha保有する「ムーリーヌ(樹齢80-85年)」、砂とスレートで形成されたコートブリュンヌに2ha保有する「ランドンヌ(樹齢30年)」、同じくブリュンヌに保有する1ha「トゥルク(樹齢35年)」、そしてそれらの弟分でありブロンドとブリュンヌに保有する6つのリューディからなる「シャトーダンピュイ(樹齢45-95年)」。
これらのコートロティ群と、エルミタージュの小区画 ベッサール30%、グレフュー30%、ミュレ20%、レルミット20%で構成された「エルミタージュ エックス ヴォト(樹齢70-100年)」。
収量は十分に抑制され、収穫は概ね遅摘みによって凝縮度を上げた状態で収穫される。
除梗は基本的に行われないが、実験的に部分的な除梗を行っている。
自動ピジャージュシステム付きのステンレスタンクを用い、ルモンタージュしながら4週間のマセラシオンを行う。アリエとヌヴェール産の新樽100%で40ヶ月以上(ダンピュイは36ヶ月)にも及ぶ長期熟成を施した上でリリースされる。



【テイスティングコメント】
生産者: エティエンヌ ギガル
銘柄: エルミタージュ エクス ヴォト ルージュ 2009

品種: シラー100%
外観は赤みの強いガーネットで、粘性は高い。
やや酸化が進んでいるものの濃密さは一切隠れてはいない。鉄釘や血液、ナツメグの様な風味が前面に出ているが、徐々にその素晴らしさ復活する。ギュッと凝縮し詰まった果実味が溢れる。
黒糖やカラメル、焼いた藁を思わせるロースト香と、プルーンや干したベリー類などの濃密な果実味を思わせる風味が主軸となる。コーヒー、そしてチョコレート、ベーコン、ミルクポーションなどの風味と、鉄観音、漢方を思わせる乾いたハーブの要素がある。ユーカリ、クローヴなどの風味を感じさせる。土やスイセンの要素などもある。
酸味とタンニンのバランスは良く、旨味が充実している。
カシスやプルーンの豊かな果実味とやや収斂を感じさせるタニックさがある。



生産者: エティエンヌ ギガル
銘柄: コート ロティ ラ トゥルク 1993
品種: シラー93%、ヴィオニエ7%

外観はエッジにオレンジを帯びたガーネットで粘性は中庸。
乾いた漢方と濡れた土、グローヴ、オリエンタルスパイスなどの複雑なハーブ、スパイスなどの熟成香に加え、熟成肉などの旨味の塊。オレンジを感じさせる要素。
ブラックベリー、ブルーベリー、スモモなどのジャム。
焦げたゴム、炭焼きなどのスモーキーな焦がした香り。
薔薇、スミレのドライフラワーなどの華やかさが複合的に重なり合い複雑さを感じさせる。徐々に上白糖の様な甘みが出てくる。
酸やタンニンはかなり落ち着いていて驚くくらいエレガントで滑らか。やや酸が富んでいるが気になるレベルではない。やや薄めの繊細な旨味があり木材、ハーブ、オレンジ、鰹節系の旨味が広がっていく。



【所感】
ギガルのフラッグシップキュヴェ2種です。
大分前に2009年のロティ3兄弟とエルミタージュのレポートをしましたが、2009年のエルミタージュは大変素晴らしかった覚えがあります。
今回あれから3年経ってどうなったでしょうか。
エルミタージュはフレッシュでよく熟した果実味が顕著でしたが、現在は干して果実味が凝縮した様な表出の仕方をしています。多少酸化のニュアンスはありますが、基本的には順当に熟成した様な印象ですね。極端に変わる訳ではなく甘露さを軸としています。樽香には藁のニュアンスが入り込み
樽香、MLF、その果実味が混じり合ったカラメルやコーヒー、そして野生的なベーコンの風味が出ています。
丸みがあり、ボリューミー。ニューワールドでもこのクラスの凝縮感と果実味はあまりないんじゃないかと。
どことなく品があり、シラーズとは異なった果実味を見せていますね。MLFの使い方はフランスならではって感じがします。

次はラ トゥルク。
オフヴィンテージの70年代熟成ランドンヌはピノノワールにも似たエレガンスを醸し出していましたが、こちらはどうなのか。
90年代というのもあり、そこまでエキス化している訳ではないですね。ただし明確に熟成はしていて、アーシーな要素や野生的な要素が前に出ています。
オレンジの様な揮発香とともにまだまだジャムを思わせる果実味、そしてロティらしい華やかさを残しています。
上白糖の様な甘露な香りも放っています。
ただし液体はエレガントで、酸がやや立っているものの、香りの印象から比べると、大分円熟した印象を受けます。
アタックのエキス感とは相反していますが、果実の香りとのバランスに大きな違和感は感じません。
とても良いワインに仕上がっていると思います。

やはりギガルはいい。
少しモダンな造りではありますが、シャプティエやポール ジャブレとは印象を異にした素晴らしいワインとなっていると思います。






【ラングドック:5】ペイルローズの熟成クロ シラー レオーヌ。


こんにちは、HKOです。
本日はラングドックの名手、ペイルローズです。


【データ】
ドメーヌ ペイルローズはラングドック地方最高の生産者の一人。現在の当主はマルレーヌ ソリア。収穫以外は一人で全ての工程をこなしています。代表的なキュヴェはクロ デ シスト、そしてシラー レオーヌです。
クロ デ シストはシスト土壌の7つの区画に植えられたシラーを主体に仕込まれるキュヴェ。僅か25hl/haという超低収量のブドウを使用している。
またシラー レオーヌはクロ デ シストと共に双璧を成すキュヴェ。シラー90%とムールヴェドル10%で仕込まれており、収量は25hl/haと極少。畑は16ha程度、生産量はわずか30000本。ワインの熟成期間は最新ヴィンテージが2005であることからも分かるように非常に長い。


【テイスティングコメント】
生産者: ドメーヌ ペイル ローズ
銘柄: クロ シラー レオーヌ 1992

外観はやや濃いめのガーネット、粘性は高い。
果実味はとても若々しい。
焼いた松茸の様な熟成した香りが主軸。
ブラックベリーの甘いリキュールや干したプラムの様な果実味がある。溶剤や炭焼き、タバコの焦げた様なニュアンスがある。ドライフラワーや薔薇の様な華やかさ。ややインキー。ローズウッドやグローヴの要素が感じられる。
タンニンと酸は力強く、凝縮感はしっかりとあり、いかにも南仏系の果実味が漂う。
全体的にパワフルだか、香りは少し抑え気味な印象がある。


【所感】
ペイルローズはラングドック最高峰の生産者の中では異端に感じます。例えばマス ジュリアン、ラグランジュ ド ペール、マス ド ドマ ガザック。どこか国際的な評価を目指した部分があって(=フランスだとかそういう話ではない)味わい的にも非常にわかりやすいのですが、ペイルローズはワインとしての資質は高いのですが、いまひとつ方向性を掴みかねています。
前回は2005のクロ デ システ、レオーヌは樽香が際立った、やや塩気を感じさせる(熟成による酸化的なニュアンス)だったのですが、今回のは樽香は維持しながら松茸などの熟成香を表出しているものになるのですが...

香りが弱い!

もともと堅牢でさほど強い香りという訳ではないのですが、落ち着きすぎです。南仏系ではあるものの掴み所のない熟成の方向性ですね。
そもそも華やかではないっていうのもあるんですが、果実香も強い訳じゃないですからね。
もう少し注視が必要な生産者です。
世間的な評価は高いんですがねえ...(あと値段も)



プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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