【シンクさん:4】エルミタゼ、反逆のセパージュ~今だからこそテーブルで

こんにちは、HKOです。
本日はシンクさんの記事です。
今回のテーマはシラー、カベルネソーヴィニヨンのアッセンブラージュについての記事です。
この試み自体はニューワールド(特にオーストラリアのシラーズカベルネが有名ですね)比較的以前より行われているもので、酸度が低いカベルネに酸を添加するというものですが、その昔ボルドーでも行われていました。勿論現在の様に厳格にAOCが定められる前(1935年以前)の話ではあるのですが...
今回はそんな興味深い素晴らしい記事です!

お楽しみに!
※ちなみにHKOはピノとシラーズの混醸はウェルカムです。混醸がダメならパスグラとかオルディネールもダメじゃん?


・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ぼんじゅーる!

ゲスト寄稿もこれで4回目、トップのご紹介では私ボルドーが得意なことになってますがこれまでカリフォルニア・イタリア2回と見事にフランスで記事やってませんでした☆テヘペロ
という事で、今回こそはボルドー・・・と見せかけて裏ワザ的に全世界!
エルミタゼ(エルミターゼ)のお話です。

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(これ超適当にパロったけど、元ネタわかっていただけるのだろうか?)

■そもそも、エルミタゼって何?

とりあえず、エルミタゼでグーグル検索すると、グーグル先生が即効で
「エルミタージュの間違いやろ^^変えておくわ感謝せぇよ^^」
と余計な事をします。
先生をかなぐり捨てて検索すると、私のブログが出てきます(苦笑
というわけで、殆ど認知されていない感じなのですが、要約すると
北ローヌのシラーがクパージュされたクラレット

です。くぱー☆ではありません。クパージュ(混醸)です。
単刀直入にカベルネ・メルロ・シラーブレンドです。
もっともわかりやすく、かつ詳しいのが漫画「ソムリエール」でっていうかこれの造語なんじゃないの?みたいな感じですらあります。

もう詳しくはコレ読んでねって感じ。
某ブックオフなら100円で売ってることもありますし立ち読み出来ますし。

2013年に日本を騒がせた「ホテルの食品偽装問題」なんて目じゃないぐらい、「エルミタゼ」はサラッとトンでもない事です。
かの昔はマルゴーやらラフィットやら(一本当時だって1万円以上のフランス最高級が)が「本来やってはいけない混ぜ物をしている」という事ですからね。
ホテルの件に例えれば
「最高級仙台牛A5ランクステーキって書いてましたけど、実は米沢牛を少し混ぜた加工肉です」
という事なワケで大問題ですよ!
・・・・・・で、この例えを聞いた時に
「え、仙台牛でも米沢でも加工がどーであれ、美味しければよくね?」
という方には、今、あえてオススメしたいのがエルミタゼなワケです。


■世界のエルミタゼを敢えて呑んでみよう!

今回の記事は、こういう提案をしたいなぁという事ナノデス。
地味にエルミタゼであることを明記しているワインってあんまりありません。
アッサンブラージュとしては、あんまり褒められた伝統ではないからです。
しかしながら、テーブル価格帯において微々に存在するコレらのワインは、特徴を把握すると結構お買い得な事も多いんですね。

☆ボルドー
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これが噂のパルメ版エルミタゼ、ヒストリカル・センチュリー。
これでSSを書いちゃうぐらい、私の好きな一本です。
ボルドーで最も中二病な愛すべきワイナリー。なにせメドック格付けワイナリーの中でも高評価で1級クラスの値段で日本では売られているにもかかわらずコレを出しちゃうワケですから。
現状、カベルネ・メルロ・シラーなエルミタゼブレンドでは最高級の一品になります。
これに関しては同じく詳しくは「漫画ソムリエールで」という気もしますので早速自分のノートから雰囲気を。

色は濃度がかなり高く赤紫。
香りにしっとりとしたカシス、ブラックベリー、キャラメル。
味わいは非常になめらかな質感があるがシラーの印象が思いの外強く、紫系の果実感が個性を発揮しています。
綺麗にそそるカシス、プラムの印象は流石のパルメでアフターもさっぱりとしたハーブの余韻です。
口当たり自体はサラッとしているかな?と思うのですが果実味が感じられた辺りから急に沈むように重たさを感じさせるですね。
スパイシーさなどは漂失しておらず、甘味と酸味のバランスは高い位置で推移しています。
果実のパワーが先立っており本来のパルメとはかなり別物。どちらかというと「カルト」な味ナノデス。
それでいて、テクスチャはボルドーのそれ。なんとも不思議でダイナミック。独創性のある一品。

そう、カルトワイン的な濃厚さがあるんですね。
パルメって本来、マルゴーおよびカントナック付近で割りと静かなワインなのですがそこに大胆さが加わった感じ。
それでも高級感があるのがホントすごくて、パルメ本体よりも面白さなら上だと思います。

☆オーストラリア
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カベルネ&シラー(シラーズ)といえば、この国です。
むしろオーストラリアブレンドと言った方が理解が早いかもしれませんね。シラーズメインの国で色々やるなら、当然出てくるワケで。
しかしながら、国際化という視点からだんだんとこの手のブレンドは減っているようで案外と探せなかったりします。
本来としては、逆にこの国の伝統的アッサンブラージュなのでちょっと残念?
さて今回はその中から、オックスフォードランディング・カベルネ&シラーズです。
このワイン、作り手はオックスフォードの名前だけにイギリス移民で、オーストラリアで作っているというスタンス。
値段はド安めの1500円アンダーという何とも「エルミタゼらしい」感じで購入が出来ます。

色は赤紫系で、シラーズの強さがみられ香りから味わいまでハッキリとハーブ系の葉物とユーカリの印象が強いワインです。
とことん、葉系なあたりあんまり成熟した葡萄を使っていない?ないしはユーカリ感を隠していないとも言えるのがオーストラリア的・・・・・・いえ、もしかすると葉っぱぽいの大好きなイギリス的といえるかもしれません。
これも果実部分にブルーベリーが感じられ、シラーの特徴といえる黒胡椒感はほぼ感じられませんでした。

☆イタリア
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イタリアにとって「カベルネもメルロもシラーも伝統品種」ですから、そこそこに混醸されてきたというのは推測されます。
「え、それって国際品種でしょ?だからDOCGもサッシカイアが例外的にあるけどないでしょ?トスカーナの連中が流行りで植えたんでしょ?」
と思った方はソムリエ試験対策しすぎです。
元々が「安く飲める水みてーなモンだぜー!うぉー!くあー!」とイタリアではワインは飲まれています。
畑に隣り合って色んなぶどう品種がうわっている=区域でぶどう品種が管理されていないような地域ですから。
むしろ、イタリアワインにおいて正確にぶどう品種が混醸されているのは近代派です(大体のセパージュ表記はあくまでも畑に植わってる木がそんな感じッスよ程度のモノ)
あのシノニムの多さやそもそもサンジョベーゼ種の葡萄の大きさが云々とか妙に細かいのは、逆に言えば「良くわかってないからこそ、分類を何とかしよう」という努力なのですから。
明確にエルミタゼ、なイタリアワインを私もあまり経験していませんが、呑んだ覚えがあるものをペタリ。
これ、インポーターでは「サッシカイアのめっちゃ近く!サッシカイアに並ぶ!」という誇大広告で売っています。
そして、その誇大広告を信ずれば、サッシカイアにシラーが使われてても不思議ではなくない?とか私みたいなのは疑ってしまうのでした。
味わいの中にこのワイン、どこかスミレっぽさが感じられ本家サッシカイアに比べるとすぐに飲める仕上がりになっていました。

☆ワシントン
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うまけりゃいいだろ原理主義、といえばそうアメリカですね!
その中でも現在、色々な試行錯誤が行われているのがワシントン。
その一環としてこちらは「カベルネ50%シラー50%」というコンセプトワインです。
左下のオッサンニキ二人のコラボワインだから、それぞれが得意な葡萄を半分ずつぶっこんだら旨いぜ!
というロックなこのワイン。ドがつくほど濃いか・・・というとむしろワシントンらしい「ちょっと安い感じがする薄さだけど旨味はあるよ」というタイプ。
呑んだ当時の自分のノートを概ね抜粋しておきましょう
「色はかなり濃い紫系、香りからシラーらしいスパイスが感じられますがガツンという程ではありません。
ブルーベリージャムの味わいと、スパイシーさとコーヒーのような香ばしさが後に続き、カベルネのハーブ感もしっかり入ってきます。
これらの味わいの要素が中抜けなく、かつド派手でもなく技巧派なんですね。
樽からくるバニラもそこそこですが、基本は果実の味わい。複雑さは流石にないものの、ガツガツも飲めてしまう。
うーん、ロックだなぁ。栓を抜いた直後からバッチリ美味しく、日持ちもなかなかです。
ただし、温度は適温より低めの方がいいかも。あんまり温かいとケバケバしいでしょう」
やっぱり、ジャミーさがどこか存在しているんですね。

☆チリ
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サラリマンH氏が絶対に取り上げないだろうワインです。絶対にだ!
何故ならば「ピノ&シラー」です。
ブルゴーニュ・フェチが聞いたらそれだけで飲みません。なのでラベルにも現れておらず私もインポーター調べしてて改めてわかったぐらい。
ちょっとエルミタゼですらないのですが、この機会に是非試してほしい代物。
そして、私自体はシラーが含まれていたとは知らずに呑んでおり更に結構高評価をつけるワインです(詳しくは自分のブログで今後とりあげようと思っているぐらいテーブルとしていいワイン)
なので簡単に書きますと「簡易RRV」なんですね。
お値段が1500円アンダーにしては、果実の勢いや甘さがあってタイミング良く飲むとルシアンリヴァーめいた濃厚なピノ果汁を感じられるんです。
ちょっとスモーキーさや肉々しいスパイシーさがあるけど、チリの特性かな?と思ったらシラーでしたっていうオチ。


■エルミタゼの特徴とは
ということで、各国から1つずつ程度紹介してまいりました。
案外とエルミタゼの多いのがイタリア、探してみると「少々のシラー」という事が結構あります。
逆に書いてて気づいたのですが、南仏特にヌフなどの南ローヌ~ラングドックルーション葡萄を主に使うスペインではシラーを使っているというケースがあまり見られません。
アルゼンチンやチリもカルメネールやマルベックがあるためか、それほど思いつかないですね。
ニュージーランドもピノや白を主軸にしているので、そもそもクラレットスタイルを探すのが難しい。
ようするに「安旨新世界」よりも「安旨伝統国家」の方がこの手のブレンドが多いワケです。

各国それぞれですが共通している特徴は

・シラーの果実感が全体に強く出るため、結果として強い味わいのワインが生まれる
・スパイシーさは案外と感じさせない事が多い(よってシラーワインとしての食べ合わせ向けでもないことが多い)
・どの国においても成り立ち以上に安めに作られる事が多い
・主だってエルミタゼであることを主張する生産者は少ない
・よって、テーブル価格帯にしては強い果実を感じた場合、疑っても良い

といった感じでしょうか。
シラー自体が「割りとわかりやすい葡萄」だけに、味わいを安定させる役目をになっていて安いワインに多い「味がうすい」を回避する手段として用いられている。

その成り立ちや異教的なブレンド(なんと、これらオージーブレンドを「世界の常識ハズレ?」と表する初心者向けワインぼんがある程です!)からか意外と狙いを定めて買うのが難しくあるエルミタゼ・ブレンド。
ただ、もしも「安めのテーブルワインで濃いのをちょっと飲みたい」というのであれば、多くの単一ブレンドなどよりも選択して面白さを感じられるかもしれません。

今だからこそ、エルミタゼ。
反逆的で中二病な、尖った高校生みたいな世界観も案外楽しいのではと思います。

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個人的にスッゴク買いたいセット


エルミタゼ感を知る+ワシントンを知るという2つの利点があり。カルトっぽいし
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【シンクさん:3】白ワインの穴場は実はソアヴェである

ボナセーラ!
という訳で、ようやく3回目になります。
うーん、もう少し頻度をあげれればとも思うのですが、なっかなか
酔っぱらいは大変なのです

さて、今日の特集もイタリアで。
テーマはソアヴェ!ソアーヴェ!ソアベ!
「白ワインの穴場は実はソアヴェである」
という持論をバリバリと展開しちゃおうと思います。
そう、Q&Aっぽく!

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Q1:ソアヴェってあのしゃヴぁいヤツですなwww

A:いいワイナリーのモノはしゃヴぁくないです~!

ソアヴェ=安くてイマイチなしゃヴぁしゃヴぁワインという印象が一般的です。
ガルガーネガという地品種で、キャンティ同様安くてそれなりな代物扱いであり、日本地品種の甲州の方が同じジャンルでは日本では人気があるというか「日本ワインファン」に受けているかと思います。
一方、「イタリアワインファン」にとってもソアヴェは安くてそれなりでメニューにないイタリアンはイタリアンにあらずだけどしかし別に旨くもないし熱狂はしない・・・というのがおおよその見解。
実際、歴史感を調べようとイタリア系のワイン本を読んでも、比較的スルーされているぐらいです(これには驚きですが、イタリアうまい!みたいなワイン本でもソアヴェへのページのさき方は知名度の割に遥かに低いです)
ですが、それは安ソアヴェのイメージなのです
ソアヴェ=安いワイン=買うものが安くなる=対して美味しくない
というループにハマっている感がひしひしとあります。
ですが、実はソアヴェの価格帯も普通のワイン同様に2000円前後から見てみると、実はコストパフォーマンスの良い日本人向けのモノが揃っている事がわかります。
また、極めようと上を見ても基本的には(熟成モノなどは別として)6000円アンダーで買えてしまえます。
問題はむしろ、ソアヴェをボトルで何か買おうと思った時に「取り揃えがあまりない」という点があげられるぐらいかなーと。
そう、ソアヴェをワイン的な価格で・・・それこそシャルドネ同様に見ていくとコクがあり対価は非常にイイものがあったりするのです。

Q2:料理は何を合わせるの?

A:日本人が大好きな「和食と合わせる」にぴったり!

ジャパーニズはナゼかスシィとヴァインをあわせるデースSHIT!
と誰が言ったか知りませんが、和食×ワインというテーマは日本人にとっての永遠です。
海原雄山氏的ロジックだと「日本のワインであわせるべきだ」が答えになるような気がしますが、私はこの選択肢にソアヴェはありじゃないかな?と思うのです。
すっきりした味わい、フルーティーさが基調、特に甘さの部分のお米っぽさ!
味わいの傾向が和食向けの白、として是非試してみて欲しい組み合わせですね。
イタリアンとの相性も勿論いいんですが、意外な程に多くと合わせやすいのが魅力だと思います。
ただ、高級感があるソースモノなどは苦手っぽい?フレンチが一番合致しずらそーなのも特徴かも。

Q3:どんなのを買えばいいの?ソアヴェスーペリオーレ?

A:基本的には古樹と火山岩で攻める事。DOCGはイタリアの基本どおり忘れてOK!っていうかぶっちゃけ良いワイナリーを書きますね。

ソアヴェの場合、シャルドネなどとのブレンディングもありますが基本的には単一であることが多いです。
なので、割りと果実の傾向が土地や樹によってしっかり出ています。
ソアヴェの場合は火山岩とVV級の古木というのがベスト。
ソアヴェ・クラシコの表記は比較的重要かもしれません。とりあえず、平地の所謂しゃばしゃばタイプのソアヴェを回避しやすくはなります。
逆にスーペリオーレのDOCGシールはそんなに役立ちません。
もしくは、ソアーヴェを名乗っていないにも関わらずガルガーネガを使っている所謂「DOCG名乗らない系ソアヴェ」がすごくアリ。
注意する点は、ワイナリー情報を見た時に「古木」と書いておきながら樹齢30年程度だったりすることがある点で、またソアヴェの場合は評論家評価は割りとアテにしてもいい事が多いです・・・・・・
ええい!面倒ナノデス!ここは調べて呑んでねってところを書いておきます!!

・ピエロパン(伝統かつ手に入れやすいクラシコ。出来れば単一畑がいい)
・ジーニ(ギリギリでしゃばしゃば系にならない伝統系)
・レ・バティステッレ(ガルガーネガらしさと美味しさのバランスがとてもいい)
・アンセルミ(革新派のど真ん中、シャルドネも結構使うぽったりした味わい)
・スアヴィア(私のイチオシなこってり系ソアヴェの新世代)

と、私の自サイトでも取り上げた面々な訳ですが、この5社は是非攻めてみてください。
一番最下層のクラシコで充分ですが、お金に余裕のあるワインマニアは是非「単一畑」の比べのみなどが楽しいですよ。

Q4:レチョートってどうなの?

A:洋梨っぽさが際立ってめちゃうまいです

ソアヴェで忘れられないのは、レチョートの美味しさ。
これは更に球数が減りますし、仕立ての問題で値段もちょっと高めではあります。
が、試したことが無い方は一回体験していただきたいかも。
爽やか甘いデザート、という万人が楽しめるデザートワインとしていい選択肢だと思います。
貴腐やアイスヴァインは甘すぎてアカン!という人がコーヒーの前に飲むべきデザートワインのひとつ、それがレチョート・ソアヴェ。
私は甘口ワイン初心者取り込み説を提唱しているんですが、その入口にもぴったりかなぁと思います。


Q5:冬場にソアヴェ特集って・・・季節柄どうなん?

A:めっちゃよろしいですよ

上述しましたが、ソアヴェは何より「合わせやすさ」が特徴。
なので、料理とのつけあわせでの活躍の幅が広いので冬でもOKです。
季節柄と味わいの傾向から夏場にこそ、というのも最もなのですが、濃厚系ソアヴェであれば冬場もすっきりポカポカです。
え、それならシャルドネやSBを使おう?
ふふふ、ではぽったりした厚みのあるシャルドネやSBの良質な品を2000円程度で見つけられるかという問題点に至るのです。
いいシャルドネがもつミネラル感よりも火山系基質から多少クセがあるソアヴェの方が実は冬向きではないか、というのが私からの提言でございます。
これは横ミミだけで実践してないんですが「クリームシチューとも相性がいい」らしいので、料理通の方は試してみてください(ここでまさかの投げっぱなしジャーマン

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という辺りで、今回のソアヴェ特集、私が考える(味だけなら)最強のソアヴェをここらでノートしておきます。

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スアヴィア・ソアヴェクラシコ・ル・リーヴ(レ・リヴェ)
ガルガネガ100%のソアヴェ製法純正単一畑の革新派最高畑!
え、なにそれって?要するにこのワイナリーのフラッグシップソアヴェです!

私が自分のサイトでソアヴェ特集を組んだ際にはここのひとつ格下の単一畑の紹介でした。
何故か、というとこれがソアヴェとしては破格の5000円前後の値段であることと、インポーターの方も
「いや~この値段のソアヴェって普通は売れない在庫になっちゃうんで、催事みたいなお祭状態で出展する他ないんですよ」
という事で地味にレアアイテムになっているから。

さて。味のレビュー。
色はかなり濃厚なゴールドで、透明感はあるもののソアヴェらしいカラーリングにはあらず。
香りもラフランスのバターパイのようなキュートな香りが特徴的。
少しの蜜と香草が隠し味かな?っていうぐらい香りの段階で「一級品のデザートのよう」なのです!
味わいは非常に洗練としつつも、ぽたっと甘味と酸味がバランスよく残ります。
最後の方でじんわりと、米酒のような甘みが広がるのがポイント。
スッキリした洋梨や青い果実などのワイン要素と日本酒の味わい、そしてその両方のお酒がもつアフターのキレの良さを持ち合わせます。
ちょっとマロングラッセのような感覚もあるので、本質はやっぱり「秋のワイン」ではあると思いますが、各々の要素が本当に料理と合わせてもイけるのです。
私はこれ呑んでる時に、お惣菜で松茸おこわと合わせたのですが・・・・・・ンマイッ!


ソアヴェ特集でした、いかがでしたでしょうか?
歴史的感覚とか、土壌の感覚、というのが殆ど日本で伝わっておらず、どーにも調べるのに苦労したというかネットの基本情報程度しか専門家本でも紹介されていない部分が多かったのが調べてて残念ポイントでした。

しかしながら、その実力は書いての通り。
見なおしてみませんか?ソアヴェを。

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2013年現在、スアヴィアのソアヴェは楽天内は絶滅危惧種っぽい?
出来れば単一のカルボナーレ辺りをオススメしたいところですが、この広域でも発見があるはず


ソアヴェらしさを楽しむなら、むしろコレなんかはグッドかも

【シンクさん:2】大手フランチャコルタの近代史とそのお味―今こそ飲むべし超弩級泡!―

こんにちは。
今回の記事はシンクさんより寄稿いただいています。今回はフランチャコルタだそうです。
あんまり飲んだことのないスプマンテ。あんまり自分ではやらないと思うんで助かります(笑
(管理人:HKO)
--------------------------------
ボナセーラ!
お久しぶりの登場です、私です、シンクです!!

さて。
前回、オーパス・ワンでの更新をさせていただきましたが、実は凄く迷っていた事がありました。それは
「お祝い回って、やっぱ泡の方がいいかな!?」
という。
え、どーでもいいです?そっか・・・・・・

さてさて。
そうした訳で、本日は「フランチャコルタからイタリアワインの近代史を感じてみよう」というのがお題です。

フランチャコルタ、というイタリアのDOCGと言いますかスタイルがあります。
単刀直入に言ってしまうと
「イタリアでシャンパーニュめいた作り方をした泡」
という事。
ただ、成り立ちやその歴史感はフランスと全く異なり……そして実に「イタリアの近代ワイン感」を考えるのにイイのです。
今回はちょっと歴史の授業めいたところかスタートし、とても短いながら印象的な「フランチャコルタの歴史感とイタリアワインの歴史感」を照らし合わせるという事をしようかと。
長いですよ~覚悟してね~

―フランチャコルタと近代イタリアワイン―

まず、フランチャコルタのスタートは1950年代頃に若いエノロゴ達が

「なぁ、うちさぁ……シャンパーニュっぽいの作ろと思うんだけど、やってかない?」
「あぁ^~イイっすねぇ^~」

と言うノリで始めたのがスタートとされています。
ついでに、この50年頃のアクションはそんなに重要視されていません。

スタート年号が若すぎ!
と、フランス人なら卒倒します。ドン・ペリ僧侶がうっかりシャンパンを作っちゃったのが1668年です。
パクるにしても遅すぎるスタート。
そしてちょうどこの頃、イタリアワインの「本格的な商業&輸出の高品質化スタート」なのです。

今回のティスティングノートにもなる、カ・デル・ボスコとベラヴィスタも相当遅いスタート。
カ・デル・ボスコの――フランチャコルタの父とすら呼ばれる――マウリツィオ氏の畑の始まりは1967年、彼がワインに目覚めるのが1971年。
またはヴィットリオ・モレッティ氏がベラヴィスタを創設したのは1976年。
70年台後半ぐらいからフランチャコルタは本格始動する訳ですが、ここでお気づきの方は多いはず。
かのサッシカイアの農園設立が1968年、デキャンター誌で(根回ししまくって)一躍スーパーワインになったのが1978年。
そう、まさに「カベルネやシャルドネなどの国際品種のブーム」が到来している訳です。

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今回取り上げるカ・デル・ボスコとベラヴィスタも当然ノリノリで

「あ?クラレット風のがめっちゃブームってるの?」
「んじゃ、俺らはシャンパーニュの代わりになっちゃお^^」
「あ、いいっすねぇ~^^」

と考えたに違いありません。
もともと土地を広くもっていたカ・デル・ボスコと、工業建設業者としてめちゃくちゃお金持ちだったベラヴィスタのトップ達はガツガツとフランチャコルタを作ります。
そしてガツガツと醸造家を集め、計算されたシャンパーニュレシピを元にし、1990年には自分たちの「フランチャコルタ組合」まで作るほどに一気に成長します。
これはもともとの彼らの資金も大きく関係していますが、最大の要因は
「フランス風のワインをイタリアで作る」
という、スーパータスカンをはじめとする国際品種ブームの勢いに完璧にノれた事でしょう。
その中で、聞きつけた連中がフランスでいうRM(レコルタン・マニピュラン)のように小規模でポツポツとわいているというのが流れ。
その為、日本輸入の種類も豊富ではありません。が、そもそも「現地でもやってるワイナリーがあんまりない」という。
なので、技術レベルで言ってしまうとフランチャコルタは大手の最安値~中規模クラスのが安くて買い。
これがフランスの「RMも案外いける」とは若干概念が違う部分ですね。

また、フランチャコルタ系のワイナリーを語る上で欠かせないのが、近代的な設備投資と財力です。
ベッラヴィスタ、カ・デル・ボスコは共にフランチャコルタという泡ワインを作りつつ、なかなかにお高く評価も高い赤ワインを作っています。
それも、それぞれトスカーナやロンバルディアなどの一等地を所有しているのも特筆すべき点です。
それらがそれぞれに近代建築(ペトラ・ワイナリーなど)を行っているのもまさにモダン。
しかも、両者とも「国際品種で」赤ワインもやっているのです。お金がなければ出来ません。

林茂氏著の「基本イタリアワイン」という辞書よりブ厚い本の中で、カ・デル・ボスコが紹介されているページがありますが見出しが
「近代設備を誇る」
であり内容も
「1983年段階でアメリカ人醸造家などを呼び、コンピューター使用」
「ワイン倉庫の上にヘリポートを作るきまんまん」
「まるで映画のスタジオに来た気分になる」
と言った内容。
こうした記述を読むと、アメリカライクだと思う方も多いかもしれませんね。
この辺りのビジネスライクな作り手と、昔からの貴族の作り手が混在しているのがイタリアの面白さだったりします。
どちらかというと当たり外れのない、という点では近代化が進んでいるワイナリーの方が「ハズレ」は引きづらいのもイタリアワインの特徴(博打という意味では小規模生産者を攻めたいですね)
すっごく単刀直入に、

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こうしたフランチャコルタの生い立ちを見ていくと、とても近代的かつ成功の歴史です。
ただ、これも90年台頃の話。
2000年台から見られ始める「イタリア現地品種をもっと大事に祭り」の波にはあまり乗れていません。
ベッラヴィスタがガンベロ・ロッソを2008年に好評価だったなどの見る部分はありますが、現に
「フランチャコルタの歴史感」
が知られていない以上――ここで私が書いているのはイタリア通にとっては常識レベルの話であろう事――から見ても「尊重はされきっていない」「知名度があがりきっていない」「ブーム自体は去っている」訳です。
(より実例をだすと、2013年8月の日本のワイン2大誌であろうワイナートとワイン王国はカンパーニャとシチリアの特集…つまり現地品種やDOCGの特集でした)

それ故か、比較的安く品質の高いモノが未だに飲むことが出来ます。
今こそ、真の狙い目はこの
「近代系の国際品種ワイナリーではないか」
というのが私の
……てなところで、実際のお味の方にいきますね。

―本日のティスティング☆―

なっがい前置きでしたが、ここでようやくティスティングノートです。
まずは
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カ・デル・ボスコの最安値キュベプレステージ。

・・・ですが、実は自分のブログでたっぷり賞賛して書いてるので是非おいでませ~
個人的に最高評価の泡ワインです。

続いては
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ベラヴィスタの最安値、通常キュベです。

色はゴールド系で香りはスッと通るバター。
味わいは甘味と酸味のバランスだと甘味が強めで泡の強度もなかなか細やか。
バター、クリーム、アフターのレモン、若干のココナッツ要素・・・
この辺りの配分にこっそりとチョコを1ピース置いてくれるような質感。
比較的飲みやすく甘みも強めなものの、雑味なくしなやかなバランスと品の高い香りで「安い泡ワイン」とは一線をがしているんですね。

この最安値価格帯を見てみると感じるのは「甘みの良さ」と「この時点から既に感じられるシャンパーニュ風味」という事。
同価格帯やより低価格帯で「甘くて美味しい泡」は結構あるんですが、このシャンパーニュニュアンスというの表現ができているものは無いと経験からの推測をしております。
NVのシャンパーニュと価格としては近しいものの、NVのシャンパーニュより遥かに「シャンパーニュっぽい」と私は思います。
日本人的、またはワイン慣れしていない人にはむしろ高額品よりもこちらを薦めていきたいお味ナノデス!
両方共価格にして4000円でお釣りがきます。

次は中級価格ラインで

カ・デル・ボスコ・ドサージュ0
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カ・デル・ボスコ側の比較的新しいシリーズ。
補糖0のシャンパーニュスタイル。
色はギリギリ透けない程度のイエロー。香りはクリアにバターとパンの印象。
ここまでは割りと下位キュベと代わりはないのです。
ただ、口にしてみるとドサージュ0の意味がハッキリわかります。
ドライ。
甘味は果実系の味わいがほんの少量感じられるだけになっており、乳化を感じさせる部分のみで勝負をかけています。
苦味や泡の細かさの伝わりがハッキリと如実に出るようになっており「のどごしで呑める」シャンパーニュとなっていました。
これは結構異質な味ながら、元々の質感が良くないと「出来ない味」でもあるのです。

次々いきますよ~今度は上のドサージュ0と同価格ぐらいのベッラヴィスタ・グランキュベ
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こちらはヴィンテージ入り。ラベルがわっかりづらい!
色は黄金がかっており泡のたち方もより強い。
香りにバターの質感が豊富に感じられ、清涼感ある白系の香りが目立ちます。
味わいはチョコレートの質感は非常に強くなっており「まさにシャンパーニュ」を感じられる仕上がり。
しかしながら泡のキメの良さとバランスのいい甘さは健在。
より爽やかになったアフターの果実感とハーブ感によってサラッと飲ませてくれる。
最後にチョコ要素が来ることの多いシャンパーニュと比べると、このサラッ感が産地の違いからくるものかしら?
よりパーティー的な印象があり。

という訳で、中域2つですね。
この辺りのヴィンテージ入りになってくると7000円台でシャンパーニュお値段に近くなります・・・が、ミレジムが入っている点では相当安い。
そしてこの辺りに来るとシャンパーニュと言って遜色がなくなります。
ドサージュ0は若干変わり種なのでさておき、ベッラヴィスタのグランキュベなどはとても質感のレベルでも高い次元。
ただ、寝かせた時の質感まではちょっと図りかねます。
比較的軽さもあるスタイルで、今飲んで美味しいという点はありますからね^^;

そして、フラッグシップ・・・これは私、カ・デル・ボスコ側は未経験なので

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ベッラヴィスタのヴィットリオ・モレッティで〆。
なお、これは04の「スカラ座のリニューアル記念?で出されたスペシャルボトル版」です。

色は完全にゴールド。泡の強さもみるからにしっかりしています。
香りは注がれた瞬間から感じられる心地良いナッツ、バター、品のいい洋梨。
味わいも更に繊細かつバランスの良い仕立になっていて。
ナッツとバターの絡み、レモン感の後にグレープフルーツの質感、少しのソープニュアンスを追ってホワイトチョコレートが網状にかけられるよう。
アフターまで心地よくそれらのデザートのような要素がでています。
泡も見た目よりはキツすぎず細やかなタッチ。
シャンパーニュと比べて熟成感はまだないものの、泡としては格上のモノすら感じる素晴らしい逸品です。

これに関してはもう箱とか装飾まで見るべきなのですが、あくまで今回は「大手シャンパーニュを見る」という単元なので省きます・・・うう・・・
ここまでくると1万円中盤に入ってきて、いよいよシャンパーニュ買えちゃいますね?って感じではあります。
なので中域価格帯のようにコスパ良好!とは若干推奨しがたくなってくるのですが、同時にここまでくるとシャンパーニュと本格的にタメを張っている事がわかります。
また、写真をよーく見るとお分かりいただけるんですが今回のベッラヴィスタの最安値とは比較試飲でした。
その範囲だと、確実に香りとシャンパーニュへの近接は、上位キュベのほうが段違い。
私は良く「シャンパーニュの主要要素はチョコニュアンスで、この重たさでシャンパーニュはドイツ法のように価格を定めている」なんて考えちゃったりするんですけれど、それで言うとそこまで重たくありません。
ただ、要素要素の泡感だったりはこのぐらいのヴィンテージで戦わせ合うならば遥かにバランスがとれています。
傾向としてはシャンパーニュの中でも軽め・・・う~ん、ベル・エポックよりは濃いかな?ぐらいのスタイルなのかしら。
また、このクラスのラインでも甘味の飲みやすさというのは特徴的というか、通に言わせると「甘い部分」かもしれませんね。

……以上!
総評としてシャンパーニュを目指した結果、より「家庭的なシャンパーニュ」として完成されている感がどのフランチャコルタにもあります。
他のフランチャコルタも幾つかティスティングしてみたりもしましたが、構造美といいますか値段と釣り合っていないと思わせるようなワインはほとんどありませんでした。
今回の大手2つのハズレなさ、というのは特に鉄板。
なんとなーく「イタリア泡ってイマイチだよな」と錯覚している方は、是非低価格帯のフランチャコルタからお試しください。
そこには
「技術×立地+財力=最強」
というシャンパーニュと全く同じ次元の存在を感じられるかと思います。

sinqosusume.jpg



とりあえず試す、ならハーフもいいと思います。


この辺りになると、「シャンパーニュを超える」という意気込みを感じられるのではないかな~

【シンクさん:1】コラボ記念!二つのレビューから第一楽章を探る

こんにちは、ひとりぼっちのテイスティング勉強会のサラリーマンHです。
いい加減この適当な名前はやめようかなー、と思っています。割とどうでもいいですが!

さて、今回2人のワインブロガーさんにお願いして記事を寄稿してもらいました。今回はシンクさんです。

シンクさんは「オタクDeワイン-シンクのテイスティングノート」というブログを主催されていて、独自の(そして特異な)視点からワインの味わいに切り込んでいます。主に新世界やボルドーにお詳しいので、そちらが好きな方は必見です。
それでは、お願いします。

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ハローハロ~
シンクです!よろしくデス!!

ボルドー、イタリア、カリフォルニアなどで記事を~との事で推参いたしました。
早速何か書こう!とおもったものですが、なかなかどうしようかという具合で結構悩んだのですが、
やっぱりスタートは私はこのワインで始めたいなぁと。


そう、オーパス・ワンですね。
モンダヴィとフィリップ的な意味も込めて!

とはいえ、実は私のほうのブログでも、こちらでもすでにオーパスに関する記事は書かれています。
なので、初回から超変則的なんですが2つの記事の内容からオーパスに再度迫ってみるという事をしてみたいと。

さて、まず私の方の記事はこんな具合に書いています・・・
【シンク記事@2013年3月7日】
私は過去何回かグラスティスティングしており、ヴィンテージは04・06・08・09を飲んでます。
どのヴィンテージでもまとまりが良く味わいの変化が早い印象があります。
呑んだ範囲のヴィンテージだと色はどれも濃い紫。
果実の香りの質が良く少し近づけるとミントっぽさが出ています、口当たりの円やかさはかなりシルキー。
カシスはもちろんのことイチゴっ気が感じられるのは、タッグのフィリップ側の影響を感じさせます。
樽からくるバニラの香りは程よく効いており、抜栓したてはイチゴキャンディーめいた雰囲気です。
このワインはとてもアメリカワインのイメージを作っている部分があり、その最たる部分が抜栓直後からの味の変化の早さ。
だんだんと果実のバランスが良くなっていき、後味にココアとミントの甘やかな味付けが出てきます。
流れるような動きで、余韻もたっぷり。
凄く調律された作り、完璧な美味しさの表現をしてくれます。
このインテリジェンスさこそ、まさにカリフォルニア!ナパワインの底力なのです!
まさに高嶺の花なんですが、故に面白みというか癖を感じないワインではあります。
バランス型すぎ、またフランスとアメリカの両方の良いところを見せてくれるのが中途半端とも。
そういった点が評論家には響かないワインなのかもしれません。

・・・・・・と、まぁ私はこんな感じでした。
次に、こちらのブログでの記事で

【サラリーマンH記事@2012年6月19日】
色調は黒に近いガーネット、粘性は高い。
ボルドーとはかけ離れたアメリカンなボディ。ザ ナパヴァレー的な造り。
ドライプルーンやカシスのジャム、干しぶどうを想起させる強烈な甘やかさ。インクっぽさが残るが、ジャムやキャンデイの様な甘露さ。
ミント、スミレ、ラベンダー、やや鉄釘。強くローストした西洋杉、チョコレートフォンデュ。分厚い豊満なボディ。悪い言い方で言うとスイーツの様に非常にしつこい味わいとも言えるか。果実の集中力が凄まじい。この目の詰まり方はさすが。
凡百のナパと比べて大きく異なるところはボディの濃密度と鼻を抜ける際のミントか。甘いだけではなく複雑な要素も楽しませてくれる。
酸は穏やかだが、タンニンは非常に強い。ただし、その卓抜した甘露さでもって絶妙のバランスを演出している。
2008年も素晴らしかったです。
この濃密感、甘さはボルドーでは出ないし(ボルドーは要素の調和が素晴らしいですね)、新世界全体のフラッグシップ、開拓者とも言える造りは非常に驚くべき部分です。
何度飲んでもキッチリと感動できる造りは素晴らしいと思います。

・・・・・・1年以上の差ですが、こうした具合。
うん、実力差を感じます!!(震え
なお、両者とも基本的には若めの2000年台、特にオーパスが売られメイキングチームが変わってから後のシリーズでのコメントになっています。

さて、こうして見た時に少なすぎる検証幅で見てみると
「共通項」
が結構ハッキリしているのがわかりやすいワインなんですね。
では抽出していくと

色:濃い事は言わずもがな。紫の要素が相当高い。
香り:カシスとキャンディー的な印象が両者でバッティング。カベルネと樽自体の強さを如実に感じさせますね。ただ、どちらも香りに関して「強すぎる」とは感じていません。
味の印象:基本的に明瞭に甘さを感じている節がみられます。タンニンや酸は割りと両者で違った部分がみられるかな~。バランスがいい、というのも同意な模様。そして、アフターにおける「カカオ・チョコレートフォンデュ」「ミントの抜け」というのが最大の特徴ではないかと。ここ、要チェックなのです

色、香りに感じてはそこまで明確にオーパスの個性と言い切れない印象ですが、味わいの特筆点における「チョコのような甘さ」と「それを複雑にするミントアフター」は大事なポイント。
要素から考えると

・飲むタイミングも状況もある程度違う二人がここを抑えている=ヴィンテージがキーではない
・オークヴィルの土壌によるモノ。畑の特性という見解。
・醸造方法によるモノ。各種仕込み方から来る味という見解。

こちらのブログ的には、畑特性に迫るべきかしら?

・立地に関してはブロック分けが明確。その上でトカロンや山脈麓などの「山の下の方」ですね。
・背の低い垣根づくり
・若木と古木は混在しておりコンピュータ管理
・土壌はハッキリとはしていないが、恐らくボルドーに近いモノを選択している。

果実の強さはこの辺りの「日射の良さ」が最たる原因かな?

続いて醸造方法で見ていくと
・グラビティーフロー採用
・手摘みだが、選果は「機械」か「人の手」かが大きく情報源によって異なる
・フレンチオーク新樽100%で概ね18ヶ月の樽熟成と3年程度の瓶内熟成により出荷
・スキンコンタクトは長め(これも割りと抽象的)

キャンディー要素はフレンチオークでの熟成が1年半程度にしてある部分でしょう。
飲みやすさは何となくグラビティーフロー効果かなぁ?

と、言った具合でひとまず。
見れば見るほど「お金がかかっているなぁ」という印象です。
ブロック分け、グラビティーフローが出来る設備、フレンチオークを大量に並べられる場所……それをナパでやっている、というのがスゴイなぁ。
故に高くなるものの、その一部を他国や無名ワインがやると安く美味しいのが飲めるのかな?とも思えます。

第一回から変則的かつ長い記事になりました。
次回登場の際は上のモデルのようなティスティング記事になるかなーって。

値段がまたまたあがっているオーパス・ワン、1万円台ぐらいで05~が手に入れば安いみたいな世界観は「アレ」ですけど、お試しない方はぜひチャレンジしてみてくださいませ。
なんとなーく、ティスティング記事の雰囲気がわかるかも~



プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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