【ブルゴーニュ】それは天上の調べ、ルーミエ ミュジニー 2012

こんにちは、HKOです。
畳み掛ける様にいくぜェ!
本日はジョルジュ ルーミエのミュジニーです!


【データ】
ジョルジュルーミエは恐らくブルゴーニュで最も人気がある生産者のうちの一人で、そもそもの生産量が少ない&市場で瞬間蒸発してしまうため滅多に見かけない、見かけてもプレミアがついてべらぼうな金額で取引されている生産者です。化学薬品、化学肥料、除草剤は使用せず、グリーンハーヴェストによる収量制限を行います。
選果台で選別を行ったのちに除梗します。除梗比率はは年によって変わりますが、平準的な年で75%、暑い年で50%程度。発酵槽は2009年より100%ステンレスタンクを使用し、6日程度の低温浸漬を行った後発酵を行う。新樽比率は村名25%、一級40%、特級50%と比較的少ない使用率で16ヶ月熟成の後、無清張、無濾過で瓶詰めされます。
今回は2本、現当主の名前でリリースされているシャルム シャンベルタン、そしてジョルジュ ルーミエ名義のレ ザムルーズ。レザムルーズは特に人気が高く、ミュジニーと共に(もはや辟易してしまいそうな)価格高騰を起こしている希少な一本です。


【テイスティングコメント】
生産者: ジョルジュ ルーミエ
銘柄: ミュジニー グランクリュ 2012


外観は透明感のある濃いルビー、粘性はやや高め。
遠くからも強く香り立つ強烈な芳香。ただ鋭角的に華やか、というよりは非常に丸みを帯びた滑らかで上質な質感がある。
恐ろしい程に果実味が凝縮しており、そこに纏うようなマロラクティック発酵と燻製の様な樽香が感じられる。
恐ろしい熱量を醸造要素で角を丸くしている感じ。
グロゼイユのフルーツケーキにも感じられるし、ジャムとミルクを思わせる雰囲気。荘厳・豪華というより静謐・自然的。柔和だが恐ろしい程の鮮明さ。
DRCにも近い果実味の凝縮。バスケットケースに詰められた瑞々しいブラックベリー、プルーンの様な果実味。熟度が高くフレッシュなジャムを思わせる。ブリオッシュや
ほのかにトーストの様な酵母香、落ち着いたスミレの香り、茎やグローヴ、五香粉、燻製香が繊細に調和し、一体化している。紅茶の様な乾いた葉の様な風合もある。軽くスワリングするとなめし皮の様な芳香も現れる。
徐々にパンケーキやシナモンに遷移する。
舌触りは滑らかでタンニンの重さは殆どない、酸味はあるが、 強烈な旨味とグリセリン感で刺々しさはなく、さながらシルクを思わせるタッチ。
旨味と甘味が口内に広がる。ブラックベリーやプルーンのジャム、フルーツバスケット、余韻にほのかに苦味がある。樽と抽出の妙。




【所感】
うおお・・・ついに呑めました!※2017年11月です。
記事にせずに残しておいたのは特に理由はなく、バタバタしてたからです。
その話はまた別途で。
ルーミエはこれまで、村名、レクラ、コルトンシャルルマーニュ、シャルムシャンベルタン、リュショットシャンベルタン、ボンヌマール、レザムルーズと一通り飲んで来ましたが、ミュジニーは初です。
なぜならボトルはものすごい金額になっているし、そもそも数百本と全然数が無い。
グラスで飲みたいけど、こんなん出るところなんてそうそうない。そんな感じですから、先日記事にしたクロ ダンボネ同様まぁ自分にはきっと縁の無いワインなんだろうなーと思ってました。
が、しかし機会がありました。最高。でもグラスでもとんでもない金額って言う・・・
でもこの程度の金額で済むのなら・・・という感じでテンプルオブキヨミズのステージからFlyするイメージで。でもFlyしてよかったワインでした。
ホント最高。

前置きは程ほどにして、どんなワインかと。
イメージとしてはこれまでのルーミエのワインの延長上、特にレクラ、レザムルーズの延長上にあるワインです。ボンヌマールとは全然イメージが違います。
そして、作りのイメージとしてはヴォギュエのミュジニーに似ている。
果実味のイメージとか樽の利かせ方は全然違うんですけどね。似ている。
何が似ているかというと、全体の構成が似ているんですよ。
具体的には超凝縮した果実味があるのにもかかわらず、それを表面化しない。MLFの要素で外殻を丸めて、樽の要素で複雑さを演出している所。
これは飲む人は難しい。MLFの要素と樽の要素で肝心の果実味の減衰を見誤る。
どれだけ強いワインなのかが、一見分かりにくい。
「いや、これ全然柔らかいよ」さもありなん。
でもちょっとだけ違う、柔らかいように見せられているだけでものすごい強靭なワインになっている。
お相撲さんにたとえると微妙に齟齬があるけど、ふくよかだけどすごい筋肉あるじゃないすか。そんな感じ。
いやすごい柔和な文系女子なんだけど、実はボディビルやってるみたいな?ボルタリングの大場選手みたいな。これだ。
そんな感じで掴みどころがわからない。このブログを見ている人はなんとなく分かるんじゃないかと。
分かって欲しい。そこは。
ボンヌマールはみてそのまま強いワインだけど、ミュジニーはそうじゃないなって。
おまけに口当たりも柔らかい。樽の複雑さとか抽出の要素が折り重なって、非常に複雑なテクスチャーを演出しています。
長熟によってどういうスタイルに遷移するのか皆目見当つきませんが、誰か試してみて!






スポンサーサイト

【ブルゴーニュ:146】ブルゴーニュ最高峰、ニューリリースのモンラッシェ含む白2本

こんにちは、HKOです。
本日はブルゴーニュ白のグランクリュです。



【データ】
オリヴィエ ルフレーヴ フレールは、故ヴァンサン ルフレーヴの甥であるオリヴィエ ルフレーヴによって1984年に設立されたネゴシアン部門。ポートフォリオは幅広く、コート ド ボーヌの白を中心に、ヴォルネイやポマールなどの赤をリリースしています。
買いぶどうは信頼できる栽培農家に収穫日、栽培方法を指定し、厳密に管理したぶどうを購入しています。複数農家から買い上げたぶどうは瓶詰め直前までブレンドされず、畑の特徴を考慮しながらブレンドされます。
※全てが買いぶどうでは無く、一部の畑(ムルソーポリュゾやクロサンマルクらは自社畑)
シュヴァリエモンラッシェはビオディナミで栽培、100%手収穫、平均樹齢40年、平均収量は48hl/ha。30%新樽で17カ月(うち3カ月はステンレスタンク)無清澄、軽く濾過をする。

ドメーヌ ポンソは1872年にウィリアム ポンソによって設立されたモレ サン ドニに拠点を置くスター生産者。
基本的には有機農法にて栽培を実践しており、畑での剪定を厳格に行い、収穫は極限まで遅らせて葡萄が完全に熟した状態で収穫します。
醸造および熟成時に新樽は一切使用せず旧樽のみ使用し、長時間の高温発酵、SO2をなるべく添加しない、など技術革新と葡萄にキチンと手を入れる事が出来るドメーヌです。今回のモンラッシェは15hl/haと収量もかなり抑えています。ただ全体的にお値段は高め。フラッグシップはシャンベルタン、クロ ド ベーズ、クロ ド ヴージョ、クロ ド ラ ロッシュ、クロ サン ドニ、白は2010年にリリースされたモンラッシェです。


【テイスティングコメント】
生産者: オリヴィエ ルフレーヴ
銘柄: シュヴァリエ モンラッシェ グランクリュ 2013

外観は透明感のあるイエローで粘性は高い。
凝縮感があり強靭でミネラリーな体躯。切り立った透明感のあるオイリーさ主体的で、そこに凝縮した甘露な果実味が併存する。
胡麻油や石の様なミネラル感、溶剤、コンテチーズの様な要素。
熟した白桃や杏子の果実味。上白糖の様な繊細な甘露さ。
ローストナッツやモカの様な樽香、強めに焼いた栗の様なニュアンスが感じられる。樽の要素とミネラルが強く、熟しているが果実味が付随的に感じる。
酸は丸みは感じられるものの、ややシャープ。それと同時に厚みもあり、余韻はレモンと塩気に近い鋭さを持っている。


生産者: ドメーヌ ポンソ
銘柄: モンラッシェ グランクリュ 2013

外観は透明感のあるイエローで粘性は高い。
非常に濃密で凝縮した甘露な芳香。だが緩さがなく、濃厚な果実味の中に強靭なミネラルが感じられる。
果実の驚異的な熟度。
洋梨や白桃のコンポート、クレームブリュレ、バニラ、糖蜜の様な樽とMLF、果実味が一体化した甘露な香りが主軸で、その中にオイリーなミネラルが存在する。副次的に軽く塩をふったカシューナッツや焼き栗。
少し温州みかんを感じさせる甘酸っぱさ、出汁感を感じさせる。また、徐々にフルーツケーキの様な香りも。焦がした要素は目立たず、果実味と完全に調和している。
非常に甘露だが、どこか引き締まった酸味を感じる。
液体の酸はしっかりとあるが丸みを帯びていて、どちらかというと旨みの方が主体的。若いにもかかわらずオレンジや出汁感を余韻に感じさせる。



【所感】
生産者自体は異なりますが、比較的ハッキリとモンラッシェとシュヴァリエの違いを感じられるテイスティングとなったかと思います。
方やオリヴィエ、方やポンソのニューリリースと。
それでもその出自の違いは歴然です。
シュヴァリエは硬質で冷たいミネラル感がありますし、モンラッシェは豊満かつボリューミーで大きい規模感を持っています。
ミュジニーとボンヌマール、そしてシャンベルタンとクロ ド ベーズ。
ブルゴーニュには兄弟と呼ばれる様な畑か幾つかあり、その中の一つではありますが、前述の2つの関係性とは全く異なっています。
輪郭や凝縮感といった部分ももちろんありますが、この2本を隔てているのは質感、ミネラル、ボリューム感発露の向きに集約されます。
いわばAlteregoです。
構成する要素は似通っているけれど、バランス感の際で大きな違いを生み出している。そのバランスは土壌や日照条件から生み出されている。
これは生産者によって覆せない部分はあるのかもしれません。
んで、生産者毎に見ていくと、両方とも特段ピーキーな作りをしているかというとそうではなく、ある意味手堅い作りをしていると感じました。
オリヴィエもポンソもそうで、シュヴァリエとモンラッシェの方程式に沿ったワイン造りをしている印象です。
双方ともグランクリュならではの風格のある果実味があり、豊かな装飾が施されています。
オリヴィエはオイリーさと酵母のニュアンス、果実味が調和されています。
樽香も比較的強く感じられ、まだその部分は溶け込んでいない印象です。
次にポンソのモンラッシェは、意外にもモンラッシェ的なワインを作っています。ポンソ的、というよりモンラッシェです。
豊かな果実味が完全に前面に出ていて、樽とMLFの要素が溶け込んでいて、甘露でボリューム感を演出しています。
ただ、そこに強靭なミネラルが走っており、決して緩い感じではないですね。
熟成していないにも関わらず、熟成感とは違うんですが、かなり出汁感があり、酸味も豊かです。全体的に強い作りのワインだと思います。
双方とも突出したワインでした。素晴らしい。

やっぱりブルゴーニュの最上級クラスはえもいわれぬ官能性がありますね...


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【ポンソ】グリオット・シャンベルタン [2010]
価格:29986円(税込、送料別) (2017/4/24時点)







【ブルゴーニュ:145】オリヴィエルフレーヴ モンラッシェ 2014

こんにちは、HKOです。
本日はオリヴィエルフレーヴの最高峰、モンラッシェです。


【データ】
オリヴィエ ルフレーヴ フレールは、故ヴァンサン ルフレーヴの甥であるオリヴィエ ルフレーヴによって1984年に設立されたネゴシアン部門。ポートフォリオは幅広く、コート ド ボーヌの白を中心に、ヴォルネイやポマールなどの赤をリリースしています。
買いぶどうは信頼できる栽培農家に収穫日、栽培方法を指定し、厳密に管理したぶどうを購入しています。複数農家から買い上げたぶどうは瓶詰め直前までブレンドされず、畑の特徴を考慮しながらブレンドされます。
※全てが買いぶどうでは無く、一部の畑(ムルソーポリュゾやクロサンマルクらは自社畑)
モンラッシェは100%手収穫、平均樹齢40年、平均収量は47hl/ha。30%新樽で18カ月。


【テイスティングコメント】
生産者: オリヴィエ ルフレーヴ
銘柄: モンラッシェ グランクリュ 2014
品種: シャルドネ100%

色調は淡いイエローで粘性は中庸。
太いミネラル感。
モンラッシェの風格を感じさせる香りの力強さを感じる。
ややローストした樽の香りを強く感じさせ、モカやコーヒーを思わせる樽香が前面に来る。
その奥に焦がしバターやローストナッツの要素。上白糖やシロップ、カスタードクリーム、濃密な白桃や洋梨のコンポートの様な果実味がある。フレッシュハーブ。オイリーな側面もある。
樽が前面だが、徐々にMLFと調和した果実味に遷移していく。
引き締まったしっかりとした酸がありながら、球体感があり、ライムの様な酸味の裏に太い旨味と、甘露さが表出してくる。


【所感】
やはり共通して感じるモンラッシェの突出性。
熟成を見越したリッチな醸造はもちろんのこと、核種系のボリューム感、ミネラル感、上白糖を思わせる甘露さが素晴らしいですね。
この生産者のものはそれでもまだフレッシュでドライではあるものの、他のクリュとは大きなボリューム感の差がありますね。果実が完全に熟している感じ。
新樽比率はさほど高くはないのですが、ローストをしっかりしているのか、焦げたニュアンスがしっかりと現れています。
やはりモンラッシェはシャルドネの最高峰といった感じがあります。ミネラルとボリューム感のある果実味をバランスよく両立させるのは(生産者によっては新世界で再現しますが)土地ならではですね。
素晴らしいワインでした。





【ブルゴーニュ:144】フランソワ ラマルシュ、珍しいヴォーヌロマネ1級畑


こんにちは、HKOです。
本日はちょっと地味な生産者2名のヴォーヌロマネです。
ちょっと前日までのは豪華すぎたと思うんですが、こんかいはまあ平準的なものです。


【データ】
バロン ダヴランはヴォーヌ ロマネのネゴシアン。
実はこのワイン、ヴォーヌ ロマネの有名ドメーヌが
名前を伏せて造っている特別なワイン(だそうです)
他に情報がない...


フランソワ ラマルシュはモノポールのグランクリュ ラ グランド リュを保有する、ヴォーヌロマネの名門ドメーヌ。
20世紀初頭に設立。現在は長女のニコルが指揮を執っています。
継承後はビオロジックに転換、収穫も100%手摘み、選果も2回実施するなど、品質向上の改革を行い、現在は精密なワインを生み出しています。
除梗はヴィンテージに応じて変動、無破砕。低温マセレーションの期間を長くし、発酵中の醸しはルモンタージュ。
16~20ヶ月の樽熟成において、新樽率は村名40%、1級60%、特級80~85%。
ラマルシュの代名詞、ラ グランド リュは1933年に取得。
1992年まではプルミエクリュに収まっていましたが、INAOに働きかけグランクリュへ昇格しています。
今回のクロワラモーはヴォーヌロマネの1級畑。樹齢40年。
収穫量は42hl/ha。
除梗は80~100%、木桶で15~18日発酵。
新樽80~100%で16~20ヶ月熟成。マロラクティック発酵。


【テイスティングコメント】
生産者: バロン ダヴラン
銘柄: ヴォーヌロマネ 2014

外観は澄んだルビーで粘性は中庸。
極めてフレッシュで溌剌とした剥き出しのピノノワールといった風合いのワイン。一見ニュージーランドの様にも感じられる。しかしながらその中にヴォーヌロマネを想起させるグリニッシュさや鉄分、スミレの様な華やかさが存在している。
搾りたてのダークチェリーやブルーベリーの様な果実味があり、比較的ドライな果実味。スミレやなめし皮、鉄分などの要素どお香の様な香り、茎の青さがバランスをとっている。紅茶やオレンジなどの要素も。徐々にキャンディの様な甘さが現れる。
酸味は豊かでタンニンは控えめ。余韻は程度良くある。
フレッシュな果実の要素が強く、ヴォーヌロマネの特徴は控えめ。


生産者: フランソワ ラマルシュ
銘柄: ヴォーヌ ロマネ プルミエクリュ ラ クロワ ラモー 2014

外観は透明感のある明るいルビー、粘性は中庸。
目の詰まった甘露なブラックベリーやダークチェリーの果実味、青いハーブと濃密なメイプルシロップ、鉄分を強めに感じるなめし皮の要素が調和する。基本的には果実味が主体的でメイプルの様な樽香とミルクティー、ブリオッシュの様なまろやかさが一体となっている。パストラミハム、グローヴなど。
香りの丸みに対して、液体の凝縮感は控えめで、やや酸が立っている以外は作りの骨格はアルマンルソーにも近くなっている。ハーブやほのかなベリーの甘露さな余韻が残る。


【所感】
相当なグランヴァンばかりだったので少し小粒感が漂う今回のエントリーです。
1本はバロン ダヴランという生産者の村名ヴォーヌロマネ、そしてフランソワ ラマルシュのクロワラモーです。
まずはダヴランの村名から。
キャンディ香漂う極めてフレッシュな剥き出しのピノノワール。醸造をクリーンに行い、樽熟成を早めに引き上げて市場投入した感じの味わい。ちょっとニュージーランド的かも。
たまーにこんな感じのブルゴーニュもありますが、あまり見ないですね。
ただ面白いのがヴォーヌロマネの特徴だと思うんですけど、華やかの中にある鉄分とか青さのバランス感がちゃんと表現されていて、なかなかいいんじゃないかと思います。強いて言えばシモンビーズ的?かもしれません。
お次はフランソワ ラマルシュ。
元々はあまり評価の高い生産者ではありませんが、僕が飲み始めた時には世代交代で見事な復活を遂げて、今では傑出したグランエシェゾー、グランド リュを生み出しています。
そんなラマルシュにおいて「えっ、そんな畑持ってましたっけ?」的な地味な1級畑です。
クロワラモーといえばジャックカシューですが、彼の畑で優れたワインを生み出しているので、テロワールとしては悪いわけではないです。
ラマルシュのクロワラモーは凝縮感こそ中凡で、酸もやや立ち気味ではあるものの、香りの立ち方や方向性はスター生産者のそれを強く感じさせるものになっています。
例えるならばアルマンルソー的な、そんな感じです。
ぎゅっと詰まった甘い黒系果実、メイプルシロップ、ハーブの香り、鉄分の要素がバランス良く調和し、MLFの要素も感じられます。これらの調和がとても素晴らしく、非常にキャッチーな作りになっています。
ヴォーヌロマネらしい妖艶さより親しみやすさの方が強く感じられるワインですが、ワインとしての完成度は極めて高いと思います。
ちょっとグランド リュと飲み比べたいですね。





【ブルゴーニュ:143】ジョルジュ ルーミエ 2014 水平テイスティング

こんにちは、HKOです。
本日はジョルジュ ルーミエのリュショットとアムルーズです。


【データ】
ジョルジュルーミエは恐らくブルゴーニュで最も人気がある生産者のうちの一人で、そもそもの生産量が少ない&市場で瞬間蒸発してしまうため滅多に見かけない、見かけてもプレミアがついてべらぼうな金額で取引されている生産者です。化学薬品、化学肥料、除草剤は使用せず、グリーンハーヴェストによる収量制限を行います。
選果台で選別を行ったのちに除梗します。除梗比率はは年によって変わりますが、平準的な年で75%、暑い年で50%程度。発酵槽は2009年より100%ステンレスタンクを使用し、6日程度の低温浸漬を行った後発酵を行う。新樽比率は村名25%、一級40%、特級50%と比較的少ない使用率で16ヶ月熟成の後、無清張、無濾過で瓶詰めされます。
今回は2本、現当主の名前でリリースされているシャルム シャンベルタン、そしてジョルジュ ルーミエ名義のレ ザムルーズ。レザムルーズは特に人気が高く、ミュジニーと共に(もはや辟易してしまいそうな)価格高騰を起こしている希少な一本です。


【テイスティングコメント】
生産者: クリストフ ルーミエ(ジョルジュ ルーミエ)
銘柄: リュショット シャンベルタン グランクリュ 2014

外観はやや濃いめの透明感のあるルビー、粘性は中庸。
冷たいタッチのリュショットで冷涼感と堅牢さを感じさせる。
ピュアさはそのままに、やや焦がしたロースト感、瑞々しいスミレやバラの香り、ローリエや若い葉の様なハーブを軸に、ブラックベリー、ダークチェリーの瑞々しい果実味、爽やかなオレンジ感を付帯する。
甘い香りは蜜の様な甘いシロップの香りから徐々にブリオッシュ、黒糖に発展していく。そしてベーコンの様な燻製感。オリエンタルスパイスなど。
恐ろしい事にタンニンや酸はシルキーで、グリセリン感があり、丸みを感じさせる。ほのかな酸味から旨味へ、そして甘みに転化する素晴らしい遷移。ミルク感とブラックベリーの果皮を思わせる余韻が感じられる。
レザムルーズと比べると香りの凝縮感は控えめだが、ボディは力強い。


生産者: ジョルジュ ルーミエ
銘柄: シャンボール ミュジニー プルミエクリュ レ ザムルーズ 2014

外観はやや濃いめの透明感のあるルビー、粘性は中庸。
石の様なミネラル感と、ピュアでありながら強烈な凝縮感を包含している。
目の詰まったような熟した濃密なイチゴやラズベリーの様な果実味がある。それでいて重みはなく、ほのかなローリエやグローヴが混じり合うエレガントさを感じさせる。
果糖ヨーグルトやパウンドケーキの様な甘露なタッチ、ダージリンの様な紅茶や木材の香り。スミレやバラの華やかな香りを軸とする。軸となる要素は多いが、お互い調和がとれていて渾然一体となっている。ブリオッシュや瑞々しい葉、燻製肉などの複雑さ、オリエンタルスパイスなどの要素が感じられる。
タンニンは柔らかいが酸はしっかりと決まっている。
ハーブやイチゴ、スミレの様な余韻と引き締まった酸が拡散的に感じられる。余韻に華やかさと濡れた青さがあり、非常にハーブ感があり、華やかさかつ軽やかです。
香りの凝縮感はアムルーズだが、ボディはリュショットの方がだいぶ力強い。

【所感】
2014年も当然ながら良いです。最高です。
高価格帯では樽が目立ちながら、ピュアで凝縮した果実味が際立った2010年。
樽香を落とし、抽出がやや強めだった2011年。
樽の要素を残しながら甘露な果実味を放つ2012年、
ピュアな果実味に回帰し、焦がした風味を最小化。十分な果実味を孕む2013年。
そして今年2014年は2013年を更に発展させたような、あるいはヴィンテージの差分となるのか、ピュアさを維持しつつ2012年にほど近い豊満な果実味を感じられる作風になっています。
凝縮感、濃密な果実味、ピュアさがキーワードだと思います。

まずは主要なキュヴェの特徴を。
■レ クラ
村名シャンボールミュジニーの上位互換といった風合い。
ボンヌマールにほど近い立地ですが、醸造的な要素が特級と差分があるからか受ける印象は異なります。ピュアさと凝縮感。

■ボンヌ マール
一連のキュヴェとは独立したスタイル。 軸は豊満な果実味と樽の要素を感じられます。
焦がしは年によって違うようですね。濃密な詰まった果実味と樽とほのかな華やかさ。

■レザムルーズ
レ クラの上位互換。(ミュジニーの下位互換が正しいのかもしれませんが、飲んだことないので...)
レ クラと比較すると、より凝縮感が向上し、凝縮した甘露さがあります。
その点ボンヌマールと近いかもしれませんが、果実味にハーブの青っぽさや柑橘のような酸、旨味を感じさせる風合いが乗るので、より最小化された形。
凝縮した果実味とピュアさ、青さ、樽香。

■シャルム シャンベルタン
果実味や甘露さの放出はボンヌマールと近いですが、より抽出が際立つ形になっています。したがってより筋肉質で引き締まった印象を受けます。
濃密で詰まった果実味と抽出の華やかさ。

■リュショット シャンベルタン
シャルムと比べるとより冷涼かつ堅牢です。樽と抽出、青さが際立ち、果実味は甘露ですが、遅れてやってきます。
一見シャンボール的な字面ですが、この間を大きく分かつのが抽出で、華やかさはシャルムと共通点を感じさせます。前面は樽と抽出、青さ、背景にある果実味。

生産者の性質上ピュアには仕上げてくるのですが、かなり畑ごとにキャラクターを変えてきていると思います。
故に畑を見定めながら飲むのが良さそうです。

2014年は果実がよく熟しており、レザムルーズはピュアさを保ちながらも果実味に満ち、凝縮感においても2013年の上を行きます。
リュショットも同様ですが、そもそものキャラクターからして(アルマンルソーでもそうなんですが)果実味は抑え気味なので、キャラクターを崩壊させるような感じにはなっていません。
面白いのは口当たりで、香りはこんな感じなんですが、レザムルーズはシャープで、リュショットは球体感のある粘性を感じさせるアタック。一見逆じゃない?とも思うのですが、時間経過で果実味が出てくるリュショットのポテンシャルからすれば、確かに妥当かもしれません。
エレガントでピュア、落ち着いた印象のワインですが、基本的には果実味が豊かで明るい性質のワインだとは思います。

しかしルーミエ、相変わらずいいですね。
よくクリストフ名義のリュショットやシャルムが少し下に見られる事が散見されるのですが、決してそんな事はなく特徴が違うだけの傑出したワインになっていると思います。





プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
ついった
物欲センサー
物欲センサー2
リンク
QRコード
QR