【ラングドック:5】ペイルローズの熟成クロ シラー レオーヌ。


こんにちは、HKOです。
本日はラングドックの名手、ペイルローズです。


【データ】
ドメーヌ ペイルローズはラングドック地方最高の生産者の一人。現在の当主はマルレーヌ ソリア。収穫以外は一人で全ての工程をこなしています。代表的なキュヴェはクロ デ シスト、そしてシラー レオーヌです。
クロ デ シストはシスト土壌の7つの区画に植えられたシラーを主体に仕込まれるキュヴェ。僅か25hl/haという超低収量のブドウを使用している。
またシラー レオーヌはクロ デ シストと共に双璧を成すキュヴェ。シラー90%とムールヴェドル10%で仕込まれており、収量は25hl/haと極少。畑は16ha程度、生産量はわずか30000本。ワインの熟成期間は最新ヴィンテージが2005であることからも分かるように非常に長い。


【テイスティングコメント】
生産者: ドメーヌ ペイル ローズ
銘柄: クロ シラー レオーヌ 1992

外観はやや濃いめのガーネット、粘性は高い。
果実味はとても若々しい。
焼いた松茸の様な熟成した香りが主軸。
ブラックベリーの甘いリキュールや干したプラムの様な果実味がある。溶剤や炭焼き、タバコの焦げた様なニュアンスがある。ドライフラワーや薔薇の様な華やかさ。ややインキー。ローズウッドやグローヴの要素が感じられる。
タンニンと酸は力強く、凝縮感はしっかりとあり、いかにも南仏系の果実味が漂う。
全体的にパワフルだか、香りは少し抑え気味な印象がある。


【所感】
ペイルローズはラングドック最高峰の生産者の中では異端に感じます。例えばマス ジュリアン、ラグランジュ ド ペール、マス ド ドマ ガザック。どこか国際的な評価を目指した部分があって(=フランスだとかそういう話ではない)味わい的にも非常にわかりやすいのですが、ペイルローズはワインとしての資質は高いのですが、いまひとつ方向性を掴みかねています。
前回は2005のクロ デ システ、レオーヌは樽香が際立った、やや塩気を感じさせる(熟成による酸化的なニュアンス)だったのですが、今回のは樽香は維持しながら松茸などの熟成香を表出しているものになるのですが...

香りが弱い!

もともと堅牢でさほど強い香りという訳ではないのですが、落ち着きすぎです。南仏系ではあるものの掴み所のない熟成の方向性ですね。
そもそも華やかではないっていうのもあるんですが、果実香も強い訳じゃないですからね。
もう少し注視が必要な生産者です。
世間的な評価は高いんですがねえ...(あと値段も)



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【マディラン:1】シャトー モンテュス マディラン キュヴェ プレステージュ

こんにちは、HKOです。
本日はマディランのシャトーモンテュス。
少し熟成したプレステージです。ヴィンテージは2002年です。


【データ】
シャトー モンテュスはフランス南西地方(ガスコーニュ)のマディランに拠点を置くドメーヌ アラン ブリュモンのブランドの一つ。(他にブースカッセやブリュモンがあります)
ブリュモンはもともとはブースカッセのみ継承されましたが、その後シャトーモンテュスを別途購入。マディランの土着品種タナの偉大さを確信し、投資を進め、95年には新ワイナリーを建造し、その後ぶどうの木の栽培密度を更に向上させています。
収穫は手摘み。
発酵期間は3―6週間に及び新樽100%で14―16ヶ月熟成。ノンフィルター。フラッグシップはプレステージの上位に当たる「XL」、単一畑の「ラ ティル」。


【テイスティングコメント】
生産者: シャトー モンテュス
銘柄: マディラン キュヴェ プレステージュ 2002
品種: タナ100%

外観は黒に近いガーネットで、粘性は非常に高い。
極めてオイリーでベーコンや燻製肉の風味が強く前に出ている。インクの様な要素もしっかりとある。
炭焼きの焦げたニュアンスやコーヒー、干したカシスやブラックベリーの果実の風味がある。ドライフラワーや井草などの乾いた草の熟成香。
色同様濃密で濃厚。香りに隙間がない一塊感。クルミ、徐々に黒糖の様な濃密な甘さが現れてくる。漢方や松ヤニ、濡れた土、クローヴなどの要素。
さすがにタニックで収斂性は高く、インキーで鉛筆の芯やベーコンの要素が感じられる。重々しいワインでヘビーなタッチ。


【所感】
さすがタナ、相変わらず濃厚でタニック。
16年も熟成しているのだから、タンニンも柔らかくなっていて然るべきだと思うんだけども、まあそんな事は無かったですね。まだまだタンニンは健在。
オイリーでローストした香りがはっきりと前に出ており、かつインクの様な風味を持つ、非常に堅牢で力強いワイン。それらの奥に果実味や熟成香がある感じ。
香りの密度が濃く、蒸せ返る様な香りが特徴的で、口に含んだ際のインパクトも香りのスタイルに同期している。
うーん、もう少し経てばなんとかなるんでしょうかこれは。ちょっと果てしなさすぎて、
あまり想像できないんですが、タンニンがこなれた時には果実味とか無くなってたりしないですかね??
なんにせよ多分これちゃんと検証しないとわかんないですね...





【ラングドック: 4】南仏カルトワイン、ラグランジュ デュ ペールとペイルローズ

こんにちは、HKOです。
本日はラングドックのカルトワイン、ペイルローズとグランジュ ド ペールの2本です。


【データ】
ドメーヌ ペイルローズはラングドック地方最高の生産者の一人。現在の当主はマルレーヌ ソリア。収穫以外は一人で全ての工程をこなしています。代表的なキュヴェはクロ デ シスト、そしてシラー レオーヌです。
クロ デ シストはシスト土壌の7つの区画に植えられたシラーを主体に仕込まれるキュヴェ。僅か25hl/haという超低収量のブドウを使用している。
またシラー レオーヌはクロ デ シストと共に双璧を成すキュヴェ。シラー90%とムールヴェドル10%で仕込まれており、収量は25hl/haと極少。畑は16ha程度、生産量はわずか30000本。ワインの熟成期間は最新ヴィンテージが2005であることからも分かるように非常に長い。

ドメーヌ ド ラ グランジュ デ ペールはラングドック最高の生産者の一人で、ローラン ヴァイユ氏によって1992年に設立された。
どの区画もコトー デュ ラングドックのアペラシオン地域ですが、カベルネ ソーヴィニョンがブレンドされる為VdPとなっています。作付面積は合計7.3ha。
除梗機はドーマスガザックから、搾汁機はドメーヌ ド トレヴァロンから、瓶詰め機はジェラール シャーヴから、樽はコシュデュリとジョセフロティから譲り受けています。
栽培は徹底的にヴァンダンジュヴェルトを行い、樹の手入れはボルドー液と硫黄を使用し。収量は20hl/ha。収穫は手摘み。除梗後破砕し、ステンレスタンクで自然酵母を使用して発酵します。
1日に2回ピジャージュを行い、醸造期間は4~5週間。3原則温度管理は行わず、バリック、あるいはオーク樽で28ヵ月間熟成されます。
清澄、濾過はせず、重力を利用して瓶詰めを行います。


【テイスティングコメント】
生産者: ペイルローズ
銘柄: コトー デュ ラングドック クロ デ シスト 2005
品種: シラー 85%、グルナッシュ 15%

約12000円、WA93pt(2002)
外観は濃いガーネット、粘性は高い。縁はややオレンジを帯びている。程よく熟成香を帯びている。
ボディは厚いが、嫌な獣香はあまりなく、綺麗な熟成を経ている。ドライシェリーや黒オリーブ、紫スモモの塩味のある要素、果皮の厚いカシスの果実味。熟成した生肉、少し土や炭焼き、燻製香(ソーミュール液)、クローヴ、しおれたドライフラワー、濡れた土。茎やアプリコット、樹皮などの要素がある。
シラーレオンと比べると剥き出しの果実味があり、タイトな印象を受ける。強烈な旨味がある。ミネラル起因か。
丸みのあるタンニンと酸で、旨味も品があり、アプリコットやカシス、黒オリーブの様な潤沢な旨味が感じられる。


生産者: ペイル ローズ
銘柄: コトー デュ ラングドック シラー レオーヌ 2005
品種: シラー 90%、ムールヴェードル10%

約12000円、WA91pt(2002)
外観は濃いガーネット、粘性は高い。縁はややオレンジを帯びている。クロ デ システよりは丸みを帯びた果実味が感じられる。
バターやミルクの様な丸みがあり、その中にドライシェリーや黒オリーブの様な要素、ブラックベリーの果実味。炭焼きの風味、ベーコンの様な燻製肉、しおれたドライフラワー。紅茶、ユーカリ、黒胡椒、ナツメグの様な要素がある。滑らかでしなやかな味わいで、システと比べると大分角が丸い印象を受ける。
しなやかなタンニンと酸があり、品もある。黒オリーブやベーコン、ブラックベリーの果実味が感じられる。


生産者: ドメーヌ ド ラ グランジュ デ ペール
銘柄: ヴァン ド ペイ レロー 2011
品種: シラー40%、ムールヴェードル40%、カベルネソーヴィニヨン10%、クノワーズ10%

約12000円、WA86pt(2006)
外観は濃いガーネット、粘性は高い。縁はややオレンジを帯びている。
凝縮感のある瑞々しく甘い果実味が感じられる。イチゴやアメリカンチェリーのリキュールの様な果実味、ミルクの様なまろやかな風味が感じられる。濃厚なピノノワールの様な感じでもある。マロラクティック発酵起因のミルクティーの様な丸みがあり、ワッフル、生肉やベーコン、スミレや薔薇の様な華やかな要素。ややグリニッシュでクローヴなどの要素がある。ドライハーブ、若い葉、白マッシュルーム、クローヴ、シナモンなどの要素がある。
こちらもタンニンと酸は滑らかでほのかな甘みや旨味が感じられる。ミルクやイチゴのコンポートの可愛らしい味わいが感じられる。フレッシュで素晴らしい味わい。


【所感】
まずはドメーヌ ペイルローズから。
最新とはいえ2005年のヴィンテージのものとなる為、結構熟成感があります。共にシラー主体ですが、熟成による獣香は控えめで、基本的には塩気を感じさせる黒オリーブやドライシェリーの様な熟成感を感じさせます。炭焼きや燻製香など樽香はありますが、そこまで主張をしている訳ではなく、バランスが取れています。概ね熟成シラーなんですが、シラー レオーヌとクロ デ シストだと結構な違いがあります。
クロ デ シストはより剥き身のシラーというか、ネイキッドな果実味が感じられます。対してシラー レオーヌはややマロラクティック発酵的なニュアンスが現れており、黒系の果実味も比較的強めに感じられます。
印象としてはシラーレオーヌの方が丸みがありしなやかな味わいだと思います。クロ デ シストはミネラルを表現する為に、少し手を加えているのだろうか。
シラーレオーヌの方が少し若い印象を受けました。
2005年と熟成として結構半端な時期なので、これより熟成をしたものか、あるいは熟成期間を短くして早めに引き上げたヴィンテージをちゃんと飲んでみたいですね。とはいえ通常のコトーデュラングドックとは比べるべくもない複雑を内包した味わいだと感じました。
次にグランジュ ド ペール。
これが本当に素晴らしかった。シラーとムールヴェードル主体としながらも、非常に瑞々しく凝縮感のある素晴らしい味わいでした。いわゆるスペイン新潮流系(アンリジャイエ系)やラヤス、アンリボノー、あるいはオーストラリアの新生産者系(自然派系)に近しい繊細さやエレガンスを感じるんですが、もう少し凝縮したピノノワール系というか、そんな感じのエレガントさを感じます。たぶんブルゴーニュファンのハートにはストレートにヒットする様な味わいです。売り文句の南のロマネコンティは言い過ぎだとは思いますが、チェリーやイチゴのエキス感のある瑞々しい良いシラーです。マロラクティック発行のニュアンスもあり、何処と無くシャンボールミュジニーの面影を感じるワインだと感じました。
南仏王道的な味わいのペイルローズやマスジュリアン、極めてボルドー的なテイストを感じさせるマス ド ドマ ガザック、ブルゴーニュを思わせるグランジュ ドペール。いずれも有名な生産者でありながらも多様性に富み、様々なスタイルを受け止めるラングドック。
ルールはあれど、一切気にしないスタイルはどこかトスカーナにも似ていますね。毎度ラングドックのワインを飲むと、その可能性に大きな期待を寄せてしまいますね。




【ラングドック:3】恍惚の南仏、ドマ ガザックの熟成を味わう。

こんにちは、HKOです。
今回はラングドックです。
ラングドックといえば、グルナッシュ、シラー、ムールヴェードルですが、今回はあえてのボルドー品種の2本、ドメーヌ セント セシール デュ パークとマス ド ドーマス ガザックです。
マス ド ドーマス ガザックは今まで凄く気になっていたのですが、なかなか手に入らず、たまたま今回運良く飲めた格好です。


【データ】
ドメーヌ サント セシール デュ パークは19世紀から南仏べセナに拠点を置く生産者。
畑は粘土石灰質土壌の丘陵地にあり、収量35hl/ha。発酵後の熟成は半分をドゥミ・ミュイと呼ばれる300Lの樽で、残り半分をステンレスタンクで実施。清澄やフィルタリングはせずに瓶詰め。
今回のノーツ フランシェスは比較的樹齢の若いカベルネ・フランを主体にメルロをブレンドしたキュヴェ。

マス ド ドマ ガサックはラングドックに拠点を置く地域最上の生産者。オーナーはエメ ギベール。創業は1970年、初ヴィンテージは1978年。コートドールと似た地質、気候を持つ森に畑を開きました。
ヴァン ド ペイながらボルドーのクリュクラッセに匹敵するワインを生産、80%をプリムール予約で個人客へ販売、1本4000円~8000円とペイ ドックにしては破格の金額で取引される。もともと海外から火がついた生産者で、当初10年間は自国内で流通せず、全て海外で消費されていました。
ポートフォリオはメインとなる赤白からドメーヌものとは別に、ネゴシアンとしてムーラン・ド・ガサック名義で販売しているボトルもあります。
ドマ ガサックルージュはボルドー最良の苗木を使用したカベルネソーヴィニョン80%、残り20%は10を超える様々な品種を使用。フィロキセラ以前の個体を使用している。
作付面積はミクロクリマを意識した80区画50ha。
収量は25~35hl/ha。
耕作は手作業、全て手摘み。厳密に選果しタンクでアルコール発酵。キュヴェゾンは14~30日、ステンレスタンクでMLFし、小樽で12か月~18か月熟成する。新樽比率は僅か。結果12~13%alcのワインが生産される。


【テイスティングコメント】
生産者: ドメーヌ サント セシール デュ パーク
銘柄: コトー デュ ラングドック ノーツ フランシェス 2011
品種: カベルネフラン55%、メルロー45%

外観は黒に近いガーネット、粘性は高い。
1800円としては出色の出来のカベルネフラン&メルロー。一見メルロー比率が高いワインに感じられるプラムやブラックベリーなどの丸みのある完熟感溢れる果実味が感じられるが、表層にカベルネ種らしいカシスやリコリスなどの堅牢な香りが感じられる。あくまで果実味主体だが、ミルクティーなどのMLF起因の要素、西洋杉、華やかなスミレの香り、パストラミハム、小豆やピーマン、インゲンなど。過熟すぎず、適度に青さを残しているのが嬉しい。
ニューワールド的な果実味があるものの、全体的に俯瞰をすると、サンテミリオン的な雰囲気が感じ取れる。タンニンも酸もしっかりとあるが、グリップ感には若干欠ける。口の中で解け広がる苦味のあるタンニンだが、1800円でここまで出来ていれば上出来すぎるくらいだ。


生産者: マス ド ドーマス ガザック
銘柄: マス ド ドーマス ガザック ルージュ 1982
品種: カベルネソーヴィニヨン80%、その他10品種20%

約18000円、WA-pt
外観はエッジに橙を帯びた淡いガーネット、粘性は低い。かなり熟成香が主体的。果実味はこなれてはいるものの、しっかりと残留している。各要素が見事に調和しカベルネとしての熟成のピークに達していると思う。
濡れた西洋杉や森の下草、甘草、バターの風味と調和する様に、しっかりとしたドライプルーンやドライフルーツなどの果実味が感じられる。そして生肉、トリュフ、炭焼きの風味。わずかに青い風味がある。
先述した通り極めて要素ごとのバランスが良く配置されており、大元にドライフルーツの様な小慣れた果実味とともにビターチョコや木材などの熟成によるポジティブな面が強調されている。
酸味は柔らかでタンニンも滑らか。エッジの立った所はない。旨味が豊かでドライプルーンや濡れた木材の余韻が感じられる。


【所感】
今回ラングドックのボルドー品種を飲んでみて思ったのが、新世界的な作りもボルドー的な作りも両方とも対応できるような懐の深さがあるエリアだと再認識しました。
例えばサントセシールのカベルネフランはロワールやボルドーには無い重量感がありますし、ドーマス ガザックは、さながら熟成して頂点に達したレオヴィルラスカーズを思わせる味わいがあったと思います。
まずはノーツ フランシェス。
先述した通り、例えるならば品のある新世界、あるいはグレートヴィンテージのサンテミリオン。よく熟したメルローの丸みと共にカベルネフラン種のカシスなどの上質な果皮の香り、MLFと共に適度な青っぽさがあるのがいい。グランヴァンの様な緻密さや凝縮感はあまりないが、厚いボディのメルロー、カベルネフランとしては良く出来ていると思います。タニック。
これで1800円ならば安い。
次に本丸のマス ド ドマ ガザック。
全ての要素がキッチリと溶け込み、前回のロック ド カンブにカベルネソーヴィニヨン種として素晴らしい熟成のタイミングに当たった印象。ピークと言えると思う。熟成起因の下草や濡れた木材、生肉の要素と共に、綺麗に残留したバターの要素とドライフルーツの果実味が結合している。そこにビターチョコの様な要素が絡み合う。さながらレオヴィルラスカーズを思わせる味わい。
そして口に含んだ時の滑らかさ、タンニンから解き放たれた、しなやかでエキス感のあるボディ。静謐さすら感じる静かに広がる余韻。
素晴らしいワインです。すでにこの記事を書いている段階で2本頑張って調達したよ!
色めき立つレベルの素晴らしいワインです。

さて、2本。
支払うコストに対して大変パフォーマンスが良いと思います。グランヴァンはとても偉大で圧倒される様な味わいですが、実際に日常で楽しむのであれば、これくらいで十分すぎるくらいです。

特に1本目はめっけもんでした。

マ・ドゥ・ドゥマ・ガサック ルージュ[2006]

マ・ドゥ・ドゥマ・ガサック ルージュ[2006]
価格:5,580円(税込、送料別)



【ジュラ・ラングドック:2】ラングドックはシャルドネもお買い得。コロンベットのシャルドネ、ピノノワール。

こんにちは、HKOです。
常々思いますが、ラングドックという産地はとてつもないポテンシャルを秘めていると思います。
ただ現在体系化されていない為、消費者が良いワインを探しにくい、という部分はあるものの、第二のオーストラリアたりうる地域に近々なってくるのは想像に難くありません。
あとは旗印となる様な生産者がマスジュリアン以外にも沢山現れれば...
シラーやグルナッシュ、カベルネソーヴィニヨンは新世界に押されがちですが、ここからローヌやボルドーではない、新たなスタイルのワインが出てくる事を切に願っております。

今回は有望なシャルドネの生産者です。



【データ】
ドメーヌ ラ コロンベットは1870年にラングドック地方ベジエ近郊に設立されたドメーヌ。現在の醸造・栽培生産者はフランソワ・ピュジベと息子のヴァンサン。
冷涼な海風が年中吹き入れる石灰質主体の丘陵斜面の畑を120ha保有し、90haはリュットレゾネ、30haはAB認証を受けたビオロジックで栽培をしています。
赤、白も収穫したブドウは100%除梗。ステンレスタンクでアルコール発酵させます。
平均樹齢30年のピノノワールはアリエ産600リットルの樽(新樽率5%)で12ヵ月間熟成。平均樹齢25年のシャルドネはアリエ産600リットルの樽(1回使用樽100%)で12ヵ月間熟成。
ジョエル・ロブションなどのグランメゾンへの採用実績もあり、確かな実力を持った南仏のドメーヌです。



【テイスティングコメント】
生産者: ドメーヌ ラ コロンベット
銘柄: シャルドネ 2012

素晴らしいデイリーシャルドネだと思う。
突出したミネラル感と共に、しっかりと熟した果実味と樽の要素がある。
ペトロールにも似た強固なミネラル感以外はマロラクティック発酵を行った新世界のシャルドネにもタッチは似ている。バターやバニラ、パッションフルーツや洋梨の熟した果実味、白胡椒、ローストナッツの香ばしい香り。ムスクなどの要素が感じられる。
酸が柔らかく、苦味を感じるあたりも新世界っぽいかも。旨味はしっかりとあり洋梨やペトロールっぽい余韻を感じる。これで1800円はマジで安いと思う。


生産者: ドメーヌ ラ コロンベット
銘柄: ピノノワール 2012

外観は濃いルビー、粘性は高い。
濃い旨味があるピノノワール。
粗野で荒々しくチリのピノノワールの様にも思える。よって繊細であるとか優雅であるとかは全く当てはまらない。しかし果実味は充実していてブラックベリーやダークチェリーの熟した果実味があり、極めてキャッチーに作られている。
トーストなどの酵母や軽くローストした燻香、スミレや溶剤、西洋杉の様な風味が感じられる。
タニックで酸は柔らかい。ベリー系の果実の余韻が残る。
品格は高くないが、新世界の安いピノだと考えればコストなりに満足できると思う。
シャルドネの様にコストを遥かに超えた満足度の高いは得られないが。



【所感】
たまたま安シャルドネが飲みたくて銀座の酒販店で偶然買った2本です。
シャルドネが極めていい。
酸は控えめで、果実味と樽香、MLFが突出する新世界的な特徴を多く持っているシャルドネ。ただ液体の厚みは新世界ほど厚くはない。 アルコール度数の問題か。
一見通常の新世界シャルドネっぽいですが、このワインの素晴らしい所はその表面に覆われた強烈なミネラル感。さながら寒冷地のシャルドネの様なミネラルの表出。ボディが柔らかい代わりにミネラルでその骨格を構築している。あまり複雑な要素はないんですが、価格の割には凄く良くできたシャルドネだと思います。ガラス栓もなんか豪華な感じでいいですね。
お買い得だと思います。

ピノノワールの方はシャルドネの良さと比べると、少し凡庸にも感じられますが、チリのピノノワールの様な果実味に溢れたキャッチーなピノの様な気がします。エレガントさやリッチさはないですが...
価格的にはこちらは妥当ですかね。悪くはないですが。

しかしラングドックは本当に懐が広いですね。今の所グルナッシュ、シラー、シャルドネに関しては外さないですね。特にラ パッション グルナッシュとシャトー プシェオー プレステージ(シラー、グルナッシュ)、そしてコロンベットのシャルドネは凄く良いと思います。




プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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