【シャンパーニュ:76】個性豊かな泡の彩、ドラピエ 1976とキュヴェ フィアクル NV

こんにちは、HKOです。
本日はちょっといいシャンパーニュです。

【データ】
ドラピエは1808年よりオーヴ県ウルヴィル村に設立された。現当主ミッシェルで8代目。他の大手メゾンとは異なり、現在まで常に家族経営を続けています。
完全無農薬とノン・ドサージュを追及。所有する53haの畑では1989年から一切の農薬を使用しない有機栽培を実践しています。そこに至るまで病害や収量不足など様々な苦難なありましたが、結果として良質なぶどうを収穫する事に成功しました。
ウルヴィル周辺はおよそ1億4千年前のジュラ紀からのピノノワールに適した石灰石土壌が広がり、全てのキュヴェでピノ ノワールを軸としています。
ドサージュも少なくカルト ドールのドサージュは6~7g/l程度。(25年間樽熟成のリキュール)。
今回はミレジムですが、1976年という長期熟成したものとなっています。

シャルトーニュ タイエは1683年、ランス北西のメルフィに設立されたレコルタン マニュピュラン。
当主のアレクサンドル シャルトーニュはジャックセロスで元で修行を積み、クロード ブルギニヨンの土壌調査の元で、詳細にメルフィのテロワールを把握し、ワインに反映しています。
あまり耳慣れないメルフィという村は、世界大戦で畑が破壊される前はアイやヴェルズネイ同等とされていた程の高い品質の銘醸地だったそうです。土壌は複合的で、砂質を主体に海抜によって砂岩、粘土、石灰が混ざり、下層の石灰土を厚く覆っています。
栽培はビオディナミ。ブドウは接木無しで樹齢の高い区画を重要とし、収量を制限しています。除草剤は使用しない。収穫時には厳密な選果を行い、区画ごとに醸造を行います。
今回のフィアクルはシャンパーニュで最も古い畑のひとつシュマン ド ランスの区画ブドウと、樹齢55年の区画レ ゾリゾーという砂質系土壌の畑のブドウを使用。
収穫後、区画ごとに空気圧プレス機で時間をかけてソフトなプレスを行う。発酵には土壌タイプによってステンレスタンク、卵型コンクリートタンク、バリックを使い分けている。ミレジムとフィアクルは人の手でルミアージュする。
特に素晴らしい良年に、フリーラン果汁のみからしか生産されない特別キュヴェ。瓶内熟成は60ヶ月以上。ドサージュは6g/l。単一畑もリリースしており、ズルトビーズ、ソリゾー、レ クアール、レ クアール シャトー、レ バールなどがある。



【テイスティングコメント】
生産者: シャルトーニュ タイエ
銘柄: キュヴェ フィアクル NV

外観は淡いイエロー、粘性は中庸。
フレッシュでクリーンネスの味わいを感じられる。
爽やかなリンゴ、シトラスの様な核種系の濃密さと柑橘の爽やかな果実味を感じられる。その中にほのかなバターやブリオッシュの様なクリーミーさ、そしてドライハーブの様な清涼感のある香りが感じられます。
基本的にはシャープでミネラリーな質感があり、引き締まった厚い酸味がある。
キレッキレの酸があり、リンゴやシトラスの様な余韻がある。


生産者: ドラピエ
銘柄: カルトドール ブリュット 1976

外観は黄金色、粘性は高い。
酸化感が強くナッツやアモンティリャードの様な香りが感じられる。エステル的なアルコール香、ドライハーブなどの香り。アンズ、リンゴの様な旨味が感じる塩気が感じられる。濡れた木やシェリー的な要素が感じられる。古紙。
酸よりも旨味が強く、リンゴやシェリーの様な強烈な旨味があり、スープの様な濃密さがある。木の様な香りとリンゴの様な風味がある。



【所感】
せっかくのキュヴェではありますが、場が楽しくあまり集中できませんでした...
ただ素晴らしいワインである事は間違いないですね。
特にシャルトーニュ タイエはレストランとかでかなり使われてて、品質が高い事は十分にわかってましたから、上位キュヴェがその上を行くのは自明の理というか。
まずはシャルトーニュ タイエ。
透き通る様な透明感と繊細さ、そしてピノノワールに起因する豊かな旨味、厚い酸はサンタンヌ同様です。
ただそちらより幾分かクリーミーでかつピノノワールの性質も良く出ています。完全にサンタンヌの上位互換というか、巧みなバランス感で組み立てられたピノノワール、シャルドネが絶妙です。
シャルドネ主体のクリーミーさ、フレッシュさに寄る訳でもなく、ピノノワールの厚みもしっかりとある。
スタンダードラインから一つ頭抜けつつ、それらの上位互換的な風合いがある。逆にいうと個性という意味では今ひとつですが、単純なクオリティでいうのであれば随一です。

次にドラピエの古酒。
デゴルジュマンは直近ですが、ボトリングとしてはかなり古い。それだけあって、変な雑味とかはないんですが、相当古酒的な塩気を感じる味わいになっています。
例えるならばスパークリング アモンティリャード。
杏やリンゴの様な旨味の塊、古紙の様な風味や木の香りを結構感じます。スープの様な濃密さがあり、ギュッと引き締まった旨味の塊を感じさせます。酸化的ながら綺麗に熟成しています。あまり70年代のシャンパーニュの経験値はないんですが、蔵出し後時間が経っているものも多かったので、なかなかいい経験になったと思います。
蔵出し後は少し雑味的なものを感じる事がおおいので、そういう意味ではクリアだな、と感じます。
素晴らしいシャンパーニュでした。






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【シャンパーニュ:75】検証、ピエール ペテルスのデゴルジュマン

こんにちは、HKOです。
本日はピエールペテルスの比較です。


【データ】
ピエール ペテルスは1840年創業のレコルタンマニピュラン。ドメーヌ本詰めは1929年から始めています。1932年に現在のフラッグシップとなるメニルの小区画レ シェティヨンを取得。現在は17.5haの自社畑を保有しておりヴーヴクリコの元醸造長ジャックペテルスのサポートの元、ロドルフ ペテルスが指揮を取っています。
マスセレクションで選ばれた平均樹齢35年から65年の葡萄の木を使用。栽培はリュットリゾネを実践している。畑で選果を行った後、グラビティフローで自然にプレスされた果汁は10~12°Cで、18~20時間静置しデブルバージュ、10~11°Cで長期間ステンレスタンクでリューディーごとに発酵する。シュールリー状態で定期的にアエレーションを行い6ヶ月熟成。100%マロラクティック発酵の後、リザーブワインを加えて瓶内二次発酵。
使用されるリザーブワインは約30%(勿論NVのみ)、ソレラ方式で良年14ヴィンテージをブレンド。今回のグランクリュは瓶内熟成を32ヶ月行う。ル メニル シュール オジェ60%、アヴィーズ、クラマン40%を使用。
今回のフラッグシップ、シェティヨンは100%メニルシュールオジェで平均樹齢60年の単一畑「レ シェティヨン」のブドウから作られています。キュヴェ100%。ドサージュ5~6g/ℓ。瓶熟成 72~96ヶ月。
シェティヨン2009…2015,2016(6~7年)+市中1年
シェティヨン2000…2006,2008(6~8年)+市中8年
シェティヨンエノテーク2000…2015(15年)+市中1年


【テイスティングコメント】
生産者: ピエール ペテルス
銘柄: キュヴェ スペシアル シェティヨン ブラン ド ブラン 2009

外観は淡いイエローで粘性は高い。泡は溌剌と立ち上っている。
この中では最も顕著に果実味が現れており、かつボリューム感がある。若々しさというより、完熟したニュアンスをより強く感じさせ、醸造要素も完全に残っている。
極めて甘露でバターやカスタードクリーム、上白糖の質感が強い。コーヒーの様な香ばしい香り。洋梨や黄桃の様な厚い果実味。ほのかな塩気が感じられる。杏仁豆腐のニュアンス。
酸味はソリッドで旨味が豊かで、レモンやオレンジの様な心地よい長い余韻を感じられる。MLFや果実味が余韻にも感じられる。



生産者: ピエール ペテルス
銘柄: キュヴェ スペシアル レ シェティヨン ブラン ド ブラン 2000

外観はやや濃いイエローで粘性が強い。
最も酸化的で塩気を感じ、濃密な厚みがある。
果実味と塩気が主体で、シロップ漬けの黄桃、洋梨の果実味、エシレバターやヨーグルトの様なMLFと酸化が混じり合ったニュアンス。濡れた木材の様な木材の香りや、フレッシュハーブの様なニュアンスがある。ドライシェリーや塩ナッツとすりおろしたリンゴの様なニュアンスが現れ始めBdBとしてはかなり厚みを感じさせる。
ほのかな酸味や滑らかな泡のほのかな苦味と塩気のある旨味豊かなフルーツとMLFのニュアンス。長い旨味の余韻がある。素晴らしい。


生産者: ピエール ペテルス
銘柄: レ シェティヨン エノテーク ブラン ド ブラン 2000

外観は明るいイエローで粘性は中庸。泡はやや落ち着いている。非常に若々しくソリッドな質感のあるミネラリーな果実味がある。堅牢さと複雑さを感じる作り。
シトラスやレモンのような香りが主軸となり、そこにフレッシュハーブ、そしてアールグレイの様な紅茶のニュアンス。コーヒーやモカの様なやや焦げた香り。
スパイシーなグローヴや木材、リコリスの様な香りが伴う。MLF的な要素は希薄で、フレッシュかつソリッドな果実の要素が主体的。
香りも非常に立っているが、どちらかというと旨味が非常に突出していて、広がりのあるオレンジやハチミツレモンの様な余韻が感じられる。



【所感】
ちなみにテイスティングはブラインドで行われた。
これを行うにおいていくつかのステップを踏んだ。
1: ノンヴィンテージとシェティヨンを大別する。
シェティヨンは旗艦銘柄なので、凝縮感が高い、余韻が長い事と仮定して大別する。
→正解。

2: シェティヨンの中で、最もエイジングが進んでいると思われる2000年 シェティヨンを探し出す。
2000、2000RD、2009の中なので、単純に最も進んでいるものを選ぶ。
→正解。

3: 2000RDと2009年を選び出す。
ここが難易度が高かった。
2000年のRDがどれだけ若いか想像がつかなかったからだ。
サンプルケースとしてやや還元的なドンペリニヨンエノテーク、ボランジェRDを参考にした。
2000年とはいずれも異なる為、果実味が最も現れているものを選んだ。
→誤答。
果実味の観点であれば、若いヴィンテージが最もその要素が顕著の為。落ち着いたスタイルがRD。
2009年と2000年の差は果実味と醸造要素の表出にに現れており、2000年とRDは、「ややRDの方が還元的である」事が正解。
酸化ニュアンスが現れず、しかしエイジングによって落ち着いたものがRD。


本当はNVも飲んだんだけど、間に合わずシェティヨンだけ。
この中で最も好みだったのは実は無印2009、そして2000だった。2009年の若々しさ、果実の熟した味わいがダイレクトに感じられた部分、そして2000年の熟成香と果実味のバランス感が大変に良かった。
エノテークはスキンコンタクトによる旨味の表出は随一ながら、やや還元的で香りの複雑さは感じつつも、力強く立ち上がる訳ではなく、やや閉じこもった印象を受けた。
それも時間経過と共に華やかさを増してくるが、2000年、2009年のストレートさの方が好みでしたねえ。
まだまだ発展性はありそうですが、現段階ではそんな感じのイメージです。
勉強になりました。








【シャンパーニュ:74】ミレジムシャンパーニュ2本を利く

こんにちは、HKOです。
本日は年末年始に飲んだシャンパーニュでございます。
セロスパジョンのミレジメ、そして熟成したキュヴェ ルイーズです。


【データ】
セロス パジョンはエペルネ郊外のシャヴォークークールに拠点を置くジェロームセロスが運営するRM。アンセルムセロスは叔父にあたります。
90年代はアンセルム セロスの下で修行を行い、現在は自らのメゾンで4種類のシャンパーニュを仕込んでいます。栽培はビオ...だと思いますが、情報が無かったのでわかりません。収穫の後フランソワフレール社の木製樽でアルコール発酵後、MLF。8-9ヶ月の樽熟成を経て、瓶内二次発酵を行う。ドサージュは10.6g/l。今回のミレジムはマイィのピノノワール50%、アヴィズのシャルドネ50%を使用しています。

※コピペです
ポメリーは1874年にシャンパーニュ史上初のブリュットを 誕生させました。 現在においても、マダム・ポメリーから引き継いだエスプリと、最高上醸造責任者ティエリー・ガスコの研ぎ澄まされた感性と経験、技術によって、エレガントな香りとフレッシュかつ快活な味わい、そして長い余韻が特徴のポメリーのスタイルは守られています。
マダム・ポメリーはシャンパーニュ地方ランス市の中心に、ブドウ農園と醸造設備を持つエリザベス王朝様式の館(ドメーヌ)を完成させました。この面積は50ヘクタールにもおよびます。カーヴはローマ時代の石灰岩でできているため、10℃というシャンパーニュ造りに理想的な温度が保たれています。116段の階段を降りた地下にあり、その規模は全長18km、地下30mにもおよびます。
極限までに追求された純粋さと繊細さを身にまとう、洗練を極めた誇り高きポメリーのプレステージシャンパーニュ「キュヴェ・ルイーズ」。フランス名門貴族のド・ポリニャック家に嫁いだマダム・ポメリーの愛娘「ルイーズ」の名を冠しています。
ぶどうの出来が極めて恵まれた年にのみ、3つの厳選されたグラン・クリュ(Avize, Cramant, Ay)のぶどうから、6年以上セラーに寝かせて造られます。

大きいシャンパンメゾンは文字数の割に内容が薄い...!!今回は公式よりコピペしました。
面倒だったので...


【テイスティングコメント】
生産者: セロス パジョン
銘柄: ブリュット ル シャンパーニュ ミレジム 2009

外観はやや濃いめのイエロー、粘性は中庸。
円熟味を感じるシャンパーニュで(アンリジロー的な)やや酸化のニュアンスも感じられる。かなり凝縮度や密度は高く感じる。
アカシアの花や塩気を帯びたナッツ、程よく焦がした木材のニュアンス、そしてシトラスやライチの様な爽やかな果実味が感じられる。バターやドライハーブの様な複雑な風合いを帯びる。旨味の表出が非常に強く、リンゴや出汁を帯びた様な風合いも感じられる。
酸は生き生きとしており、ハチミツや赤リンゴ、ナッツの様な余韻が感じられる。じんわりと広がる出汁感と旨味が素晴らしく、ハッキリとした樽と酸化のニュアンスもリッチで素晴らしい。焼き栗の様なタイプではないが、ドライながらしっかりとした樽香を感じ取れる秀逸なシャンパーニュ。


生産者: ポメリー
銘柄: キュヴェ ルイーズ 1985

外観は濃いイエローで粘性は中庸。泡はまだ勢い良く残っている。かなり綺麗に熟成している。香りから果実味とMLFと塩気の相乗。
香ばしい焼き栗やモカ、そこに塩気の強いナッツ、白桃やネクタリンの様な(ドライフルーツ的な)果実味がある。カスタードの様な滑らかさがある。蜜蝋やドライハーブなどの要素もあり、甘露な香りが主軸ではあるものの、塩気の帯びた香りと酸味を感じさせる果実味がギュッと体躯を引き締めている。
酸は引き締まっていて旨味も極めて充実している。
ネクタリンや桃の様な果実味や旨味を感じる。爆発的な旨味の上がり方。ほのかにハーブやミルクの余韻を残す。


【所感】
まずはセロス パジョンから。
抜栓直後は穀物のようなニュアンスが強く、あまり好みのタイプではなかったのですが、1日置いたら馴染んできた。
アンリジローやクリュッグ程ではないにせよ、やや酸化的なニュアンスのシャンパーニュ。アンセルムの作るものと比べるとかなりフレッシュに作られている。
樽や酵母起因のナッツの香り(樽でアルコール発酵してるから?)、焦がした木材、爽やかな柑橘の果実味が主体的。MLFのバターのようなニュアンス。深みと複雑さが感じられる。
酸化的な作りだけあって旨味はしっかりと表出し感じられる。厚みのある酸と赤りんご、ナッツなどの余韻。
明らかに高級銘柄らしい、複雑さをしっかりと感じられるシャンパーニュ。エントリーモデルとの差がハッキリと分かりやすい。
簡単な言うと「高そうなシャンパーニュの味がする(小並感」。大変良く出来ています。値段以上のクオリティはあると思います。他のメゾンなら多分もっと取りそうな感じの味わいって感じですね。

次はキュヴェ ルイーズです。
いいですね、これはいい。甘露さと塩気と酸味のバランスが良く相乗している。クリームブリュレにはならず、甘栗+塩気+白桃、ネクタリンといった感じ。
香ばしい焼き栗やモカの様な風味に塩気を感じるナッツの要素、そこにほのかな酸と熟した甘さの果実味。旨味。
塩スイーツ的なバランス感に旨味と酸で引き締めた感じですかね。あとは余韻の旨味の跳ね上がり方がすごいです。
多くの旗艦銘柄の熟成の末にたどり着く味わいではあると思いますが、過剰さがなくて良いです。熟成グランシエクルあたりと似てるんじゃないかな。
Dom.Pとかはもっとコッテリ熟成しますけど、こっちは結構引き締まっています。
ドサージュの量?含有するエタノールの量なのか、過酸化水素の量なのか...?わからん...こういうのは飲みながら考えないと...


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【シャンパーニュ:73】フィリポナ、レ サントレが見せるクロ デ ゴワゼの本懐

こんにちは、HKOです。
本日はフィリポナです。


【データ】
フィリポナは マレイユ シュール アイに拠点を置く1697年設立の老舗生産者。現在の社長はシャルル フィリポナ氏。
力強さとフレッシュさに力を入れており、それらに傾倒する姿勢は、多くのポートフォリオがピノノワールの比率が高めになっている点に現れています。樽内発酵後7~10年澱上で寝かせたワインをベースにして、基本的に木樽にて約80%マロラクティック発酵を行い、20%をステンレス発酵させた果汁をブレンドしています。
自社畑は20ha。プルミエクリュ(マレイユシュールアイ、ムティニティ、アヴネイ)、グランクリュはアイ。全体の35%を自社畑で賄っています。
フラッグシップは1935年から所有しているマレイユ シュール アイにある石灰土壌によって形成された45度の急斜面の畑、クロ・デ・ゴワセ(5.5ha)です。瓶内熟成は8年~10年、ドザージュ4g/L~5g/L。
...だったのですが、近年はクロ デ ゴワセの中の有料な小区画を個別にリリースしておりまして。それが今回のレ サントレです。グラン サントレとプティット サントレの中間の傾斜45度の区画(ジョリヴェ ブラン)から。表土は薄い。樽発酵後、ドザージュは4.5g/l。デゴルジュは2015年10月。
ロワイヤル レゼルヴ ブリュットはリリース年のワインにソレラシステムで保管された20-25%のリザーブワインを加え、その後約3年間瓶内熟成。マロラクティック発酵は一部行う。グランクリュとプルミエクリュが中心。ドサージュは8g/l。
ロワイヤル レゼルヴ ノンドゼは25%~40%のリザーヴワインを加え3年間瓶内熟成。ドサージュは4.5g/l。


【テイスティングコメント】
生産者: フィリポナ
銘柄: ロワイヤル レゼルヴ ブリュット NV
品種: ピノノワール65%、シャルドネ30%、ピノムニエ5%

外観は透明感のあるイエローで、粘性は中庸。
爽やかな青リンゴや熟した柑橘の様な果実味が基軸となり、ほのかに塩気と鉄分を帯びている。
フレッシュハーブやハチミツ、やや強めのシロップの様な甘露さが感じられる。
酸はシャープながらほのかに丸みを帯びている。
優しい柑橘やリンゴの様な余韻を残す。


生産者: フィリポナ
銘柄: ロワイヤル レゼルヴ ノンドゼ NV
品種: ピノノワール65%、シャルドネ30%、ピノムニエ5%

外観は透明感のあるイエローで、粘性は中庸。
少しハーブ感があり、香りの甘露さはこちらの方が際立っている。豊かなミネラルがあり、藁や熟したオレンジ、リンゴの様な果実味も感じられる。フレッシュハーブなどの要素。
酸は明らかにシャープで、ボディもロワイヤルと比べるとシャープ。柑橘の風味が口の中に広がっていく。


生産者: フィリポナ
銘柄: レ サントレ エクストラブリュット 2006
品種: ピノノワール70%、シャルドネ30%

外観は透明感のあるイエローで、粘性は中庸。
強固なミネラル感が感じられる。
その上で麦やバター、カスタードクリーム、塩気を帯びたナッツの様な少し熟成を帯びた風味を感じられる。熟した洋梨、黄桃、シロップの様な濃密な甘露さがある。バニラやブリオッシュ、ドライハーブの様な風味が感じられる。
濃密な果実味、カスタードクリームと豊かなミネラルを骨子として麦や鉄っぽさなどの複雑な要素が調和する。
ハーブの様な爽やかさがあるアタック。酸は滑らかで旨味が非常に充実。ミントや爽やかな洋梨、シロップの様な風味と旨味が感じられる。



【所感】
フィリポナです。
サントレ以外がやや雑なのは、サントレがすごく良かったからに他なりません。かなり差があります。
そしてサントレのレベルの高さといったら。大袈裟かもしれないですが、かなりいいです。
クロ デ ゴワセもまあ美味しかったんですが、手抜いてたんじゃねえの?って位には差があります。
熟成によって醸造要素と果実味がしっかりと溶け合って、甘露さと塩気、ブリオッシュやバニラなどの滑らかな要素がしっかりと感じます。果実味も申し分無く、極めてリッチ。
それでいてハーブの要素などもある。
ただ青臭くはない。
若々しい強靭な体躯のワインではないですが、ほのかに感じる麦の要素や鉄っぽさが一風変わった複雑さを与えています。熟成がかなり良く進んだシャンパーニュに更に複雑な要素が付加されている感じといいますか、ピノノワールの質感が非常に目立って出ている感じですね。基本的にはエイジングの複雑さが基軸になっているシャンパーニュだと思います。超クオリティです。ちなみにクロ デュ メニルとは全く違いますね。ハイ。
価格的には確かに高いですが、相当レベルも高いので、極限を見たい人は買っても良いと思います。
コスパ云々はあると思いますが、そもそもフラッグシップなんてそんなもんでしょ。飲める人が飲めばいい。

ちなみにスタンダードなラインもそれなりに良いとは思います。ブリュット、ノンドゼ共に割としっかりと果実味があって美味しいですか、ブリュットの方が舌に絡むほのかな甘みがあり、逆にノンドゼは香りはふくよかでリッチなんだけど、舌にシャープさが残ります。そのままドサージュとリザーブワインの関係性が出てるような気がしますね。
あくまでスタンダードなシャンパーニュの枠に収まる味わいではあるものの、クオリティはさすがに高いと思います。






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【シャンパーニュ:72】話題のMCⅢ、垂涎のベルエポック ロゼ古酒を含むシャンパーニュ4種

こんにちは、HKOです。
本日はシャンパーニュです。


【データ】
クリストフ・ルフェーヴルは1996年に設立されたRM。
1986年からマムでヴィニョロンを経験しつつ、 自分の土地で有機ブドウの栽培を一から始めた。スタッフは現在も1名。今回のキュヴェ ド レゼルヴは樹齢約23年 。一次発酵は自然酵母で14日間。イノックタンクで10ヶ月間シュール・リー。瓶内発酵で3年間6ヶ月。2009年のデゴルジュマンは2013年12月 。収穫量は47hl/ha 。土壌は泥土質・黒土(ピノ・ムニエ)粘土質・石灰質(ピノ・ノワール)。
一次発酵時の補糖は無し。ドザージュは8g/L。SO2は収穫時と瓶詰め前に合計35mg/L添加。


エドシック モノポールはシャンパーニュ史上最も歴史あるブランドの一つで、1785年にドイツ人羊毛商のフロレンツ・ルードウィッヒ・エドシックが設立。ランスを本拠地として、織物とワインの事業を始めたことがメゾンの起源。
今回のキュヴェはスタンダードラインであるブルートップ。
フラッグシップはキュヴェ レア。


ジャン ヴェッセルはブージィに拠点を置く1930年に創設されたレコルタンマニピュラン。畑はグランクリュを中心とした14ha生産本数は年間約12万本。作付の90%はピノ ノワール。栽培はリュット レゾネ。ブドウの収穫は手摘みで、2台の圧搾機でプレスする。
今回のロゼ ド セニエはマセラシオンで色調を抽出。24~48時間のマセラシオンを経て色素を抽出する。ドサージュは9g、瓶熟最低3年。フラッグシップはル プティ クロ。


ペリエ ジュエは1811年、エペルネに設立された老舗メゾン。クラマン、アヴィーズ、マイィなどグランクリュを中心に、65haの自社畑を所有し、シャルドネを得意としています。現在主流の辛口シャンパーニュやヴィンテージシャンパーニュを他社に先駆けてリリースしたことでも有名です。
現在の期間銘柄はエミール ガレがデザインした美しいボトルでが印象的なベルエポック。
100%グラン・クリュの畑の葡萄のみを使用。シャルドネはクラマンとアヴィズ。ピノノワールはマイィ、ヴェルズィ、ブージィ。ブレンドの赤ワインは、アイのレ・グート・ドールのピノ・ノワールから。ボトリングの後7年間セラーで熟成。


MCⅢはモエ エ シャンドンが送る最上級のプレミアム ノンヴィンテージ キュヴェ。2016年9月に初リリースとなりました。創業から270年以上にわたり磨かれてきた3つの高度な技術(熟成、 アサンブラージュ、 発酵)を駆使し、 メゾン独自のスタイルを進化させた究極の作品とのこと。
醸造担当者はブノワ ゴエス。
※ドンペリニヨンは完全に別ブランドと捉えている様ですね。
メタル(ステンレススティール製タンク)、 ウッド(オーク カスク)で熟成された優れたヴィンテージ ワインと、 より熟成期間が長くガラス(瓶)の中で澱と共に熟成されたヴィンテージ シャンパンをアッサンブラージュ。
ヴィンテージは以下の通り。
2003年...ステンレスタンク醸造、熟成
2002年...オーク熟成、ステンレスタンク貯蔵
2000年...オーク熟成、ステンレスタンク貯蔵
1999年...瓶内熟成
1998年...オーク熟成、瓶内熟成、ステンレスタンク貯蔵。
1993年...瓶内熟成
ボトルデザインも高級感があり、ガラスボトル、メタルキャップ、メタルプレート、ボトルを包むボックスは木製です。
ドザージュは5g/l。店頭販売はしてないそうです。




【テイスティングコメント】
生産者: クリストフ ルフェーブル
銘柄: キュヴェ ド レゼルヴ NV
品種: ピノ ムニエ80%、 ピノ ノワール20%

外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸。
ブリオッシュや熟した赤リンゴや洋梨のような豊かな果実味、マロングラッセの様な香りが主体的に感じられる。
リッチな果実味の香り。豊かな果実味からピノムニエの比率が高そう。バニラや白い花の要素も感じられる。
酸はシャープでエッジがあり、口に含むとライムやシトラス、ハーブ、そして特徴的なスミレなどの余韻が残る。



生産者: エドシック モノポール
銘柄: ブルートップ ブリュット NV
品種: 70%ピノ ノワール、20%シャルドネ、10%ピノ ムニエ

外観はやや濃いめの色を帯びたイエローで粘性は中庸。
ピノノワール比率の高そうな厚みのある酸を感じさせる風合いのシャンパーニュ。
ミネラル感はしっかりとある。
熟した赤リンゴやカリンの様な厚みのある果実味を主軸に、塩ナッツやバターの要素がおり混じる。これらの要素がかなり強く、ハーブのニュアンスなどはかなり控えめ。
蜜の様な甘い香りは控えめなドライに仕上がったシャンパーニュ。
ただし、香りとは対照的にドサージュによるものか蜜の様な甘い舌触りがあり、酸味は控えめで、やや体躯としては弱めに感じられる。ハーブや赤リンゴなどの余韻が感じられる。



生産者: ジャン ヴェッセル
銘柄: ブリュット ロゼ ド セニエ NV

外観は赤みの強いピンクで粘性は中庸。
ウイユ ド ペルドリがブラン ド ノワールの割には軽やかでシャープだったのに対して、こちらはピノノワール的な側面を強く感じさせる風合いがある。バターやミルクポーションのような滑らかな質感と、煮詰めたストロベリーや熟したリンゴのようなふくよかな果実味、ハーブやリコリスのようなグリニッシュな香り、そしてナッツの風味が結合する。紅茶を思わせる枯れた葉などの要素もあり、ロゼとしてのテクスチャはありながらふっくらとボリューム感のある甘露な仕上がり。
酸も比較的優しく、ドライながらほのかに甘やかさを感じさせる。リンゴやハーブを思わせる余韻が残る。


生産者: ペリエ ジュエ
銘柄: ベル エポック ロゼ 1989

外観はややオレンジ色を帯びたピンクで粘性は中庸、泡はまだまだ生きている。
ドライフルーツ、ネクタリン、ラズベリーやアセロラのジュースの様なエレガントで非常に繊細な旨味と、塩気と旨味を付加したクリームブリュレの様な風味が混じり合う。蜜の様な甘みと、クリームの香りが調和。完全にクリームブリュレではなく塩気と旨味を相当表出している。ほのかな枯葉と土の様な風味、そして焼き栗、バタークリーム、クルミなど。ドライハーブなどの風味。
酸は滑らかで非常に強い旨味がある。
ネクタリンやアセロラの様な旨味と土の様な余韻を残す。
エレガントで強い旨味が感じられる。美味い。



生産者: モエ エ シャンドン
銘柄: MCⅢ(エムシースリー) NV

外観は淡いイエローで粘性は中庸。
還元的と言われるMECとはイメージを異にしており、やや酸化的で熟成を経たボリューム感のある香りが漂う。
タッチに丸みがあり、柔らかい。
よく熟したリンゴやアプリコット、温州みかんの様な果実味があり、濃厚な蜜の様な風味が主体的。シェリーや塩ナッツの様な風味も付帯する。そして濃厚なバターやドライハーブ。まずは濃厚な旨味の本流がある
徐々にクリームブリュレに発展し甘露な姿を見せる。
そして、ハチミツ、ドライフルーツの濃密さ。
やや酸化的で、深い出汁の様な旨味が突出した味わい。
酸はとても柔らかくシルキー。熟したリンゴ、アプリコット、ナッツ、木材の様な余韻。余韻にしなやかな甘さが残る。長い余韻。コクのあるアタック。極めて複雑な味わいのレイヤード。


【所感】
今回のハイライトは間違いなく、ベルエポック ロゼの古酒とMCⅢですが、ほかにもいくつか飲んでます。
まずはそれから消化していきたいと思います。

1本目、クリストフ ルフェーヴル。
ブリオッシュやマロングラッセの様な甘露さと熟した果実味が魅力的なシャンパーニュです。リッチな香りで個人的に極めて好みなタイプ。酸は黒ブドウ主体としてはシャープに仕上がっていると思います。総合的にはやはり豊満な印象を受けるんですか、酸が引き締めていて、良いバランスのシャンパーニュだと思います。
意外とこういうタイプはないので、見つけたら欲しい1本ですね。

はいはい、次行きますねー。
2本目、エドシック モノポール、ブルートップ。
何を今更...というブツですが、じゃあ今飲むとどうなのよ、って事でシャンパーニュ飲みたかったし選んでみました。
まあ手堅い作りですね。
基軸はもちろんフレッシュでドライなんですが、少し酸化的なニュアンスがあるというか、そこがちょっと個性的だな、とも思います。基本的にはドライな果実味主体で、あまり青いニュアンスがなく、割とちゃんと作ってあるなーと。
体躯は酸化気味だからかもしれませんが、やや弱めに感じられました。
今更驚く様なものでもないのですが、しっかりと作っているなーとは思います。

3本目、ジャンヴェッセル、ロゼ ド セニエ。
やっぱり美味しいですね、ジャンヴェッセル。
前回飲んだウイユ ド ペルドリがBdNの割には軽く感じたんですが、こっちはピノの側面がよく出ています。
MLF的な要素がしっかりとあって滑らかで、熟した赤系ベリーや核種系の果実も感じられて完成度は高いです。
ボリューム感ありますね。複雑だし、値段なり...というか値段以上の価値は感じられる1本だと思います。
酸は優しいのでシャープネスを楽しむ人には物足りないかもしれませんが、個人的にはかなり美味しく感じる作りでした。

さて、次からがハイライト。ベルエポック ロゼ 1989。
もともと還元的な作りの生産者だと思うので、まだまだしっかりと香りが残っています。泡もしっかりとあるので、まだ熟成しそうですね。
ただそうは言っても1989。熟成したニュアンスが全体に行き渡っていて、若々しさとは無縁の強烈な旨味が感じられます。
軸は2本、アミノカルボニル、樽、MLFが溶け合うクリームブリュレ、そして旨味、ネクタリンやアセロラの様な塩気を帯びた果実味です。こいつらが溶け合い、相互で影響しながら相乗していく。そして枯葉や土の要素が複雑さを与えています。
もう少し若いともっとこってりとしたクリーム感かあると思うんですけど、これは塩気感も相まって、物凄くいい状態になってると思います。旨味がすごい出てる。
こう、ポンポンと消費されるシャンパーニュのイメージがあるけど、熟成させるとこんなに良くなるのか....と少し感動しました。

最後、今年リリースされたばかりのモエ エ シャンドンのフラッグシップ、MCⅢです。これ、店頭だと売ってないみたいで、全然見かけないんですよね。レストランとかだけなのかな?たまたまモエ エ シャンドンのブースで飲めたのでラッキーでした。
今回のMCⅢは先述した通り、マルチヴィンテージ...まあノンヴィンテージです。複数ヴィンテージのアッセンブラージュ自体特別な事はないのですが、03のステンレスタンク醸造で果実味を残しながら、オーク樽で酸化感、樽香を演出し、90年代のワインで熟成香を与える...というかなり妥当性のある計算づくの作りだと思います。しかも全ワインがいわゆるリザーブワイン級の熟成ワイン。面白いですね。
こちらも元々は還元的なシャンパーニュだとは思うんですが、複数の熟成、発酵のパターンと複数のヴィンテージを組み合わせる事で、様々な色を持つシャンパーニュになっています。
若いヴィンテージはステンレスタンクで果実味を切り出し、一部樽の要素や酸化的な要素を混ぜる。そして古いヴィンテージは瓶内で変化させたものを使う。だから熟成したヴィンテージのような深みもあるし、オーク熟成のヴィンテージの樽を使った樽香、ほのかな酸化感ある。基軸はステンレスタンクのエッジやフレッシュさ。本来同居しない要素が同居している。異次元の複雑さがあり、それをキャッチーにまとめあげている。
畑を重視しそのポテンシャルを見せつけるわけではなく、醸造技術に品質の高さに求めるわけでもなく、複数のアッセンブラージュ一点のみでその技巧や素晴らしさを表現している。
料理だと...そうだなー、素材が極端に言い訳でもないし、火入れや味付けがすごいわけでもないんだけど、レシピがすごい皿って感じ。
これはこれで最高峰といった感じだ。しかもまた色が変わるんだろうね、時期が変われば。
気軽に手に入る様な時期は来るんだろうか....











プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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