【イタリア】カーゼ バッセ ソルデラ 2009

こんにちは、HKOです。
本日はカーゼバッセのブルネッロ、ソルデラです。
前回の2008年同様、2009年もバレルに残った少量のワインの貴重な一部となります。
おまけに福袋で当たったカヴァレッリのブランドブランを。


【データ】
カーゼ バッセ ディ ジャンフランコ ソルデーラは、モンタルチーノ地区の南西部に拠点を置くワイナリー。作付面積は23ha。
栽培は全てビオロジック。標高320mの南西向きの斜面に位置し雨の少なく霧が発生しない日照条件の良い気候。気候収穫したぶどうはオーク大樽で温度管理はせず発酵。酵母の添加やバリック樽は使用しない。
熟成はブルネッロで4年、リゼルヴァで5年熟成させた後、瓶で9ヶ月熟成。
リゼルヴァは上質なぶどうが収穫された年のみに作られます。醸造所は最適な熟成環境を確保するために騒音 温度変化 臭気から遮断されています。
ニュースにもなりましたが元従業員が2006~2012までのバレルの栓をすべて開けて逃げた事によってこれらのヴィンテージは全滅してしまっています。よってほぼこれらのヴィンテージは手に入らない状況です。今回は2008年はごく少量残ったワインを瓶詰めしたもの。
名称がIGTになっているのは2006年から。
上記の理由からか、はたまたは協会から脱退したからなのかハッキリとした事は分かりませんでしたが、まあそんなとこでしょう。

カヴァッレーリはカ デル ボスコ、ベッラヴィスタと共にフランチャコルタで最も著名な生産者のうちの一つ。
1968年から自社元詰めを行なっています。
ぶどうはすべて自社畑。白のフランチャコルタは100%シャルドネ、ロゼのみピノネーロをブレンド。
1979年に初めて瓶内2次発酵のフランチャコルタ6000本を生産。
畑はシャルドネが37ヘクタール、ピノ・ネーロ1.5ヘクタール、スティルワインではカベルネ、メルロー合わせて5ヘクタールの畑で栽培。ファーストプレスのみ利用。ステンレスで第一次発酵を行ない古い大樽で発酵したものをノンヴィンテージのもので10%、コッレツィオーネで20%、サテンでは40%ブレンド。ルミアージュは手作業。ドサージュは6g/l、コッレツィオーネで4g/l。



【テイスティングコメント】
生産者: カーゼ バッセ
銘柄: ソルデラ 2009

外観は赤みの強いガーネットで粘性は高い。
強い塩気と旨味を香りから感じられる。
まず最初に表出するのが血液と鉄、そして烏龍茶の要素。
獣香にも似た野生的な香りが前面に現れる。ポップコーンの様な穀物的な香ばしさがある。エナメルリムーバーの様な華やかさ。
そこに濃密なコンソメスープの様な旨味を感じさせる香り。基本的に塩気を感じさせる要素が主体で、果実的かといえば、その要素は控えめである様にも思える。紫スモモやプルーンの皮の様な果実の風味、焦げたゴム、ベーコンなど。クミンや胡椒などの複雑なニュアンスを感じさせる。甘い香りのワインというよりは複雑性と厚みを旨としている。
口に含むと香りの複雑さからは考えられないほど、繊細でしなやか。酸も柔らかく、タンニンも落ち着いている。
広がる旨味、ほのかな甘みが本当に素晴らしい。
じわっとくる旨さ。余韻も長く申し分ない。口当たりに関してはブルゴーニュに比肩する。



生産者: カヴァレッリ
銘柄: フランチャコルタ ブリュット ブラン ド ブラン NV

やや濃い色調のイエローで粘性は中庸。
殆どシャンパーニュと遜色のないバランスで作られている。やや果実味と旨味が強いようには感じる。
ほのかに酸化感があり、それがまた杏のような風合いを表出させている。シャンパーニュでも上位キュヴェに近い香り。パンケーキやメイプルシロップを思わせる香りにややオイリーな塩気を帯びたナッツ、シトラスや青リンゴを思わせる果実味がある。非常にバター感が強く、滑らかでハーブの香りを帯びつつもリッチな香りがある。
酸味は豊かでシャープでありながら、含み香はリッチでボリューミー。


【所感】
まずカヴァレッリから。
フランチャコルタを飲むと常々思うのですが、シャンパーニュに極めて近いバランスで作られているなと。
ただ実際のところ、じゃあ100%同じかといえば全然そんな事ないんですけど、カヴァやクレマン、プロセッコと比べると非常に近いと思います。特にMLFや酵母のニュアンスが近いと感じますね。そんな感じなんですが、やっぱり差分はかなりあって、特に果実味に大きな違いがあります。柑橘というよりは、より熟していて、今回のカヴァレッリは杏ですが、全体的には核種系の果実のニュアンスが強く感じられます。それが前面に出ているイメージです。甘いシロップの様な風合いと酵母やMLFのニュアンスが絶妙に調和しており、上位並みのクオリティを感じますね。
かなり良いブランドブランだと思います。

次に今回の主役、ソルデラです。
親しみやすい果実味...という訳ではなく、二次的、三次的な要素が前面に出ていて、非常に複雑なテクスチャーを形成しています。これは2008ヴィンテージを利いた時にも思ったのですが、かなり難解で堅牢だと感じました。
抽出が前面に出ていて、枯れた樽の要素、獣香、穀物的な香ばしさ、塩気、スパイス、フォン ド ヴォライユの様な風合いが主軸です。
フレッシュな果実が主役...というより、そういった素直な果実の要素よりかは酸化や醸造による要素が最も強い。
混沌とすらしている。黒系果実の要素もありますが、主役ではありません。これは一部変質しているからなのかはわかりませんが、他のブルネッロと比べると大きく違っているのが分かります。基本的に2008年の印象と変わらず、香りは複雑、含み香は繊細でしなやか、ほのかな甘みを感じ、親しみやすい印象を受けました。
好みによると思いますが、ハマる人にはハマるブルネッロだと思います。




[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ソルデラ[2009]カーゼ・バッセSoldera 2009 Case Basse
価格:56160円(税込、送料別) (2017/11/14時点)



スポンサーサイト

【ピエモンテ】ロベルト ヴォエルツィオ、単一畑バローロ水平テイスティング #2

こんにちわ、HKOです。
本日もロベルト ヴォエルツィオです。
今回は残りのブルナーテ、トリリオーネ(マグナム)です。


【データ】
ロベルト ヴォエルツィオは1986年にピエモンテ ラ モッラに設立されたワイナリー。近年特に評価が高いワイナリーで近代的な特徴と古典的な特徴双方を併せ持っています。
このワイナリーの大きな特徴は徹底した低収量です。
冬季に5~8芽を残して強剪定、7月中旬に1本の樹当たり5房だけ残して、約50%以上の房が取り除かれます。8月中旬頃きは房の下部をカット。
これによって1ha当たり6,000~8,000本の樹からバローロに使用する葡萄は1本の樹からわずか500~700gに抑えられます。化学肥料や除草剤、殺菌剤、防カビ剤は一切使用しない。セラーでは醸造からボトリングまで基本的にはシンプルに行っています。
発酵は野生酵母のみ。発酵はステンレスタンクで10~25日間かけて実施。マロラクティック発酵で使用するのもステンレスタンクで行います。熟成は1年目はバリックと大樽で、2年目は全て新樽率30%のバリックを使用。その後更に8カ月間ステンレスタンクにおいてから瓶詰め。
今回は3つの単一畑の比較。
ロッケ デッラ ヌンチァータはトリリオーネを見下ろす標高240~385mmに位置する南南東向きの畑。早朝から午後にかけてほぼ一日中ランゲならではの強い日光が降りそそぐ、日照量が豊富な土地。
トリリオーネはロッケ・デッラヌンチャータの下方に位置する小区画の畑。日当たりが良い南に位置し、ロッケ・デッラヌンチャータと同じ石灰質土壌から、エレガントな味わいのバローロが生み出されます。
ブルナーテはラ モッラ村の中でも、最も有名な畑。
標高230~400mの雄大な傾斜に位置しており、石灰質と粘土質の混じった、オレンジ色の重い土壌からなり、ラ・モッラの中のセッラルンガとも呼ばれています。ロベルト・ヴォエルツィオはブルナーテの中でもラ・モッラ村側の標高の高い場所にある畑を所有。
チェレクイオはバローロ村からラ・モッラ村にかけて円形に広がる銘醸畑。




【テイスティングコメント】
生産者: ロベルト ヴォエルツィオ
銘柄: バローロ ブルナーテ 2012

色調は透明感がある赤みの強いルビー、粘性は中程度。
開くまでは気難しいが、開くとチェレクイオ以上のバランスの良さを見せる。
開くまではチェレクイオ同様、薔薇の華やかさが主体にはなるが、果実味と溶け込んでいない故、広がる様な華やかさはなく、果実味もより落ち着いている。がどちらかというとポテンシャルは感じるが、まだチェレクイオほど香りが開いていないという感じ。香り自体はとても凝縮感はある。
ただ開き始めた時の鮮明さは素晴らしい。
デッラヌンチァータの果実味主体と違いが、より華やかでピュアな果実味と凝縮感がある。
バランスの良い華やかさと果実味の表出で、瑞々しいブラックベリー、ブルーベリーの香りとともに薔薇やスミレなどの赤い花の香り、そしてトーストやパンの様な酵母の香りがバランスよくおりまざる。華やかさ突出は無くなっていく。シロップやバニラ、土の要素に、クローヴや胡椒のニュアンスが混じる。
こちらもタンニンと酸は充実している。が、MLFの様な乳酸のニュアンスが感じられ、ほのかに柔らかいタッチを感じる。酵母的な風味と引き締まったタンニンがなかなかいい。



生産者: ロベルト ヴォエルツィオ
銘柄: バローロ トリリオーネ 2012

色調は透明感がある赤みの強いルビー、粘性は中程度。
カマンベールチーズと濡れた木材やカラメルを思わせる樽香がある。この中においては最も樽のニュアンスが顕著。
ミルクポーションの様なニュアンスもあり、樽やMLFが馴染んでいない印象かある。
それと同時に薔薇の様な華やかさと甘やかなブラックベリーなどのジャム、青臭さはさほどなくシロップの様な甘やかさがらある。酵母的な要素は共通。ほのかな塩気もある。この中では最も柔和な印象を受ける。革新的なタイプとも言える。鉄、シナモン、クローヴなどのニュアンスも感じられる。
香りの柔和さとは裏腹に、この中では最もタニックで酸も暴れている。カマンベールと酵母、そして果皮の華やかな余韻が残る。




【所感】
前回に引き続きヴォエルツィオです。
チェレクイオの完成度が際立ちましたが、今回のブルナーテ、トリリオーネはどんな感じなんでしょうか。
ブルナーテはこの中ではジュヴレシャンベルタンに見られるような堅牢なタイプのワインになっています。ポテンシャルはあるが開き始めるまでは、やや気難しいタイプ。
そんな感じで開くまでは抽出の華やかなニュアンスが主体的で果実味は控えめですが、開くと非常に鮮烈で鮮明。
非常にピュアで瑞々しい果実味と凝縮感を感じさせる。
ギュッと引き締まっていて、華やかさはそのままにトースティーな香りやシロップ、バニラなどと香る。
忍耐力はそれなりにいるのですか、しっかりと待てば素晴らしい味わいを楽しめるものとなっています。開いた後はチェレクイオに匹敵していると思います。さすがブルナーテですね。
次はトリリオーネ。ロッケデッラヌンチァータの下部にある畑とのことで、少しボリューム感を感じさせる作りになっています。
そしてこれはマグナムボトルであることが大きく起因しているのですが、樽やマロラクティック発酵のニュアンスがまだ溶け込んでおらず、果実味と分離して存在しています。
ただ香りとしてはポジティブで木材やチーズ、カラメルなどのまろやかな要素が強く感じられる。その奥に薔薇のような華やかさと甘い黒系果実のニュアンスが強めに感じられます。バリック感が前に出ており、バローロボーイズ的な印象を受けます。
香りの滑らかさとは裏腹にネッビオーロの素の強いタンニン、酸があります。
他の畑から見ると大幅に違いがある為、なんとも言えませんが、果実味という意味ではロッケデッラヌンチァータより強めに感じられます。
タンニンの暴れ方や酸の強烈さが顕著で、今美味しく飲めるかと言えば微妙なのですが、香りは良いですし、好きな人は好きかも...とも思います。
結構畑ごとに個性があるのが面白いですね。
ロッケデッラヌンチァータはパオロスカヴィーノでもいただきましたが、少し静かな印象を受ける畑だと感じました。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ロベルト・ヴォエルツィオ バローロ ブルナーテ[2009]
価格:25704円(税込、送料別) (2017/10/18時点)






【ピエモンテ】ロベルト ヴォエルツィオ、単一畑バローロ水平テイスティング #1

こんにちは、HKOです。
本日はバローロの名手、ロベルト ヴォエルツィオのバローロ単一畑をレポートします。
全2回。今回はチェレクイオとロッケ デッラヌンチァータです。


【データ】
ロベルト ヴォエルツィオは1986年にピエモンテ ラ モッラに設立されたワイナリー。近年特に評価が高いワイナリーで近代的な特徴と古典的な特徴双方を併せ持っています。
このワイナリーの大きな特徴は徹底した低収量です。
冬季に5~8芽を残して強剪定、7月中旬に1本の樹当たり5房だけ残して、約50%以上の房が取り除かれます。8月中旬頃きは房の下部をカット。
これによって1ha当たり6,000~8,000本の樹からバローロに使用する葡萄は1本の樹からわずか500~700gに抑えられます。化学肥料や除草剤、殺菌剤、防カビ剤は一切使用しない。セラーでは醸造からボトリングまで基本的にはシンプルに行っています。
発酵は野生酵母のみ。発酵はステンレスタンクで10~25日間かけて実施。マロラクティック発酵で使用するのもステンレスタンクで行います。熟成は1年目はバリックと大樽で、2年目は全て新樽率30%のバリックを使用。その後更に8カ月間ステンレスタンクにおいてから瓶詰め。
今回は3つの単一畑の比較。
ロッケ デッラ ヌンチァータはトリリオーネを見下ろす標高240~385mmに位置する南南東向きの畑。早朝から午後にかけてほぼ一日中ランゲならではの強い日光が降りそそぐ、日照量が豊富な土地。
トリリオーネはロッケ・デッラヌンチャータの下方に位置する小区画の畑。日当たりが良い南に位置し、ロッケ・デッラヌンチャータと同じ石灰質土壌から、エレガントな味わいのバローロが生み出されます。
ブルナーテはラ モッラ村の中でも、最も有名な畑。
標高230~400mの雄大な傾斜に位置しており、石灰質と粘土質の混じった、オレンジ色の重い土壌からなり、ラ・モッラの中のセッラルンガとも呼ばれています。ロベルト・ヴォエルツィオはブルナーテの中でもラ・モッラ村側の標高の高い場所にある畑を所有。
チェレクイオはバローロ村からラ・モッラ村にかけて円形に広がる銘醸畑。



【テイスティングコメント】
生産者: ロベルト ヴォエルツィオ
銘柄: バローロ チェレクイオ 2012

色調は透明感がある赤みの強いルビー、粘性は中程度。
最も完成度が高い。
果実味のフレッシュさ、抽出の華やかさを感じる作り。
薔薇のような華やかさ、ほのかに薔薇の香りの周辺にある茎のような青さ、これらを軸にして、ブルーベリーやダークチェリーを思わせる瑞々しく凝縮感のある果実味に、上白糖のような甘露さ、そして古典的なバローロにも見られる酵母を思わせる香りがある。ほのかな塩気を帯びている。リキュールや、ほのかに焼いた木、土、ローズマリー、鉄やクローヴのニュアンスが、感じられる。
透明感のある澄んだ質感のワイン。徐々にストロベリーミルク的な側面もあり、果実味と華やかさが広域に伸びていく印象。
タンニンは柔らかく、酸も穏やかで非常にスムーズなタッチ。旨味も強く、塩気もあり、相対的に余韻に甘味を感じさせる。ブルーベリーの様な酸味を帯びた余韻。



生産者: ロベルト ヴォエルツィオ
銘柄: バローロ ロッケ デッラヌンチァータ 2012

色調は透明感がある赤みの強いルビー、粘性は中程度。
古典的とも言える。
チェレクイオと比べると薔薇の香りは多少控えめに、より果実味のフレッシュ感、透明感を感じさせるスタイル。(日本のマスカットベリーにも似ている)
エレガントさが前に出ていて、相対的にチェレクイオより線の細い印象を受ける。
ブルーベリーやブラックベリーの瑞々しさとともに、融解した上白糖や青い茎のニュアンスと薔薇の要素が同居する。度々重さと繊細さが入れ替わる。酵母のニュアンスもあるが、この中だと少し控えめ。スパイシー。
黒胡椒、燻製肉、こちらもわずかに樽を感じる。塩気。
ローズマリー、クローヴなどの要素を感じる。
やや酸もありタニックだが、全体的に見ると落ち着いているとは思う。ドライな質感で、タニックかつブルーベリーの皮の様な余韻がある。



【所感】
とても透明感があり、フレッシュな質感を感じるバローロ。
藁や酵母、樽という感じではなく、瑞々しい果実を強く感じるワインとなっています。熟成したヴォエルツィオを何度かいただきましたが、そちらも樽の要素は控えめで、スパイシーかつ黒系の果実、花の香りを感じるものでした。複雑なストラクチャーとなっていますが、そこからの延長線にあるフレッシュさを持っています。極めて華やかで果実の瑞々しさ、茎などの青さを感じさせる、ここの要素は異なりますが、質感はピノノワールに非常に近い形となっています。
その中で、チェレクイオとロッケの違いは何か。
ロッケは比較的華やかさや酵母のニュアンスより果実のフレッシュ感、ほのかな樽香が感じられ、ポートフォリオの中でもやや線が細い印象を受けます。
マスカットベーリーAを思わせる果実味...というのがわかりやすいかもしれない。そしてスパイシーな青いニュアンスも感じられます。エレガントなワインだと思います。
対してチェレクイオは非常に要素要素のバランスがよく取れています。
果実はフレッシュでありながら凝縮感があり、華やかさもそれに合わせて強く、黒系の果実と上白糖、酵母のニュアンスがバランスよく溶け合い球体感を感じさせる。香りのバランスの良さも素晴らしく、かつ酸とタンニンも他のキュヴェと比べると滑らかで余韻に甘さを感じさせる。ロッケも良いのですが、全体的な要素が強く、かつバランス感が良いという意味でチェレクイオがよりレベルが高い印象を受けました(年によって異なるとは思いますが) 樽のニュアンスこそ少ないですが、艶やかでとても良いワインに仕上がっていると思います。



[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ロベルト・ヴォエルツィオ バローロ チェレクイーオ 1998 750ml
価格:32292円(税込、送料別) (2017/10/18時点)



【ピエモンテ】パオロ スカヴィーノ6種テイスティング Part.3



こんにちは、HKOです。
最後は1本のみ。実はこちらも単一畑なのですが、レゼルヴァと少し風合いが違うので個別にしました。
ロッケ デッランヌンチアータ レゼルヴァ。パオロスカヴィーノの最上位のキュヴェとなります。ワインアドヴォケイトではほぼ95~97点と間違いなく最高峰の仕上がりを 見せています。


【データ】
パオロ スカヴィーノは1921年にカスティリオーネ ファレット村に設立されたバローロの名門であり、モダンバローロの代表格とも言える生産者。創設者はロレンツォ氏。現当主のエンリコ氏は彼の孫にあたり、ワインメーカーとしても活躍しています。
その名声を高めたのは当時珍しい単一畑でリリースされた「ブリック・デル・フィアスク」。バリックの使用やマセラシオン期間の短縮、そして代名詞とも言える「ロータリーファーメンター(回転式発酵槽)」の使用等革新的な試みを数多く行い、純粋で凝縮した果実味と滑らかなタンニンを軸とするモダンバローロの代表格となります。

作付面積はバローロ地域に29haの畑を所有(カスティリオーネ ファレットやバローロ、ラ モッラ、ノヴェッロ、セッラルンガ ダルバ)。ブリック デル フィアスク、カンヌビ、ロッケ デッラ ヌンチァータなど偉大なクリュも保有しています。

・ランゲ ネッビオーロ
ラ・モッラの2つの畑のネッビオーロをブレンド。

・バローロ
7つの畑の最上の区画から収穫したネッビオーロをブレンド。

・ブリッコ アンブロージョ
ロッディ地区にある標高275mの南西向きの畑。2001年に購入。

・カンヌビ
カンヌビはバローロで最も歴史ある畑で、カンヌビの丘陵地帯に1946年に植樹した最も古い2つのブドウ畑のうちの一つ。石灰質はケイ土の含有量が多く、砂質の多い水はけの良い痩せた土壌。気候はとても穏やか。

・ブリック デル フィアスク
1921年のワイナリーの創業時から所有されている単一所有畑。カスティリオーネ ファレット村に位置し、土壌はトルトニアーノとヘルベティアから成っており、石灰岩と砂岩が混在し。

・ロッケ デッラ アンヌンチァータ
ラ モッラの歴史ある最上のクリュ。標高385m。1990年に購入。南南東に面し、日照量は豊富。



【テイスティングコメント】
生産者: パオロ スカヴィーノ
銘柄: バローロ ロッケ デッラ アンヌンチァータ レゼルバ 2011

ごく僅かに橙を帯びたルビーで粘性は中庸。
落ち着いた出汁感や旨味が現れ始めている。
やや熟成感を帯びている。鉄分はやや抑えられ、ドライフラワーや血液、鉄分を思わせる華やかさがある。やや土を感じさせるカカオバターの要素が前に。青果売り場を思わせるオレンジが織り混ざったチェリーやストロベリーの様な瑞々しい果実味がある。そしてミントの様な清涼感。ブリック同様の軽さがあるが、香りのテクスチャーは鮮明。
ユーカリや鉄観音、より木材の、シダーを思わせる香り。
全体的に調合し一塊となった甘露な甘やかさを感じさせる。分離した部分は少なくなったが、乖離の無い液体になっている。
酸味、タンニンは穏やかながら追随を許さない旨味の表出があり、合わせて余韻も非常に長い。
カカオや出汁、鉄分を感じさせるスープがごとき液体に。
素晴らしい。チーズ感ある。



【所感】
新樽比率や熟成期間が不明なので何とも言えませんが、リリース時期的に単一畑と比べると24ヶ月程度は熟成期間が長いのかもしれません。
で、印象なんですけれども2013年と比べるとやはり目に見えて熟成を感じます。畑というよりそっちの印象の方が強い。
標高が高く寒暖差が激しい畑とのことなので、凝縮感があるのかな、という想像がつきますが、なにぶん熟成の要素の方が強く、今一つその特徴が捉えきれません。
抽出の要素は比較的落ち着いており、ドライフラワーやほのかな鉄分と旨味成分が混じり合った様なニュアンスを感じます。
そして土っぽい要素やチーズ、カカオバター、青果売り場の果実の様なニュアンスもほのかに感じられます。まだ若いですが、熟成感は少しずつ感じられますね。比較すると明らかです。
体躯はブリック デル フィアスクくらいでしょうか。軽めです。
ただ香りのテクスチャーは鮮明で、一塊に融合した甘露さが出始めています。
もう少し熟成するとかなりよくなりそうです。
酸味・タンニンはより穏やかに、出汁と鉄分を思わせるスープの様な印象が感じられます。
乖離の無い印章で、かなり良い作りですね。
最高グレード...というには、単一畑とそう変わらない様な気がしていますが、かなりレベルは高いと思います。
もちろん単一畑も。


【ピエモンテ】パオロ スカヴィーノ6種テイスティング Part.2

こんにちは、HKOです。
本日はパオロ スカヴィーノの単一畑3種です。
高クオリティのランゲとバローロから十分に期待できますが、より個性が強調された畑単位はどのようなスタイルになっているのでしょうか。



【データ】
パオロ スカヴィーノは1921年にカスティリオーネ ファレット村に設立されたバローロの名門であり、モダンバローロの代表格とも言える生産者。創設者はロレンツォ氏。現当主のエンリコ氏は彼の孫にあたり、ワインメーカーとしても活躍しています。
その名声を高めたのは当時珍しい単一畑でリリースされた「ブリック・デル・フィアスク」。バリックの使用やマセラシオン期間の短縮、そして代名詞とも言える「ロータリーファーメンター(回転式発酵槽)」の使用等革新的な試みを数多く行い、純粋で凝縮した果実味と滑らかなタンニンを軸とするモダンバローロの代表格となります。
単一畑はそれぞれ天然酵母のみでステンレスタンクで発酵、フレンチ・バリックで10カ月熟成ののち、フランス産の大樽で12カ月、さらにステンレスタンクで12カ月の熟成。

作付面積はバローロ地域に29haの畑を所有(カスティリオーネ ファレットやバローロ、ラ モッラ、ノヴェッロ、セッラルンガ ダルバ)。ブリック デル フィアスク、カンヌビ、ロッケ デッラ ヌンチァータなど偉大なクリュも保有しています。

・ランゲ ネッビオーロ
ラ・モッラの2つの畑のネッビオーロをブレンド。

・バローロ
7つの畑の最上の区画から収穫したネッビオーロをブレンド。

・ブリッコ アンブロージョ
ロッディ地区にある標高275mの南西向きの畑。2001年に購入。

・カンヌビ
カンヌビはバローロで最も歴史ある畑で、カンヌビの丘陵地帯に1946年に植樹した最も古い2つのブドウ畑のうちの一つ。石灰質はケイ土の含有量が多く、砂質の多い水はけの良い痩せた土壌。気候はとても穏やか。

・ブリック デル フィアスク
1921年のワイナリーの創業時から所有されている単一所有畑。カスティリオーネ ファレット村に位置し、土壌はトルトニアーノとヘルベティアから成っており、石灰岩と砂岩が混在。

・ロッケ デッラ ヌンチァータ
ラ モッラの歴史ある最上のクリュ。標高385m。1990年に購入。南南東に面し、日照量は豊富。



【テイスティングコメント】
生産者: パオロ スカヴィーノ
銘柄: バローロ ブリッコ アンブロージョ 2013

外観は赤みの強いルビーで粘性は高い。
明らかにバローロと異なる。
バローロと比べると凝縮感が強く、品はあるが全体的にパワフルと呼べる。
樽香を凌ぐ鉄やなめし皮、薔薇のオイルの要素と茎の様なほのかな青さと華やかさ。シロップの様な甘露さが潜む。青さもあり、ユーカリやミントの要素も感じられる。焼きたてのパンや、カカオなどの樽や酵母のニュアンス、そして、果実味はブリックに近いが、こちらの方が明るくチェリーやクランベリーを思わせる瑞々しい果実のタッチがある。ドライハーブ、鉄観音のニュアンスも帯びる。
こちらも酸味やタンニンは柔らかく、華やかな薔薇や青さ、甘やかな旨味を感じさせる。長く甘やかな余韻が残る。


生産者: パオロ スカヴィーノ
銘柄: バローロ カンヌビ 2013

外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
アンブロージョと方向性は近い。
が、こちらの方が堅牢で、やや鉄分の要素の方が強く力強く華やか。徐々にカカオを思わせる樽香が強くなり、血液や鉄分、エナメルリムーバーの様な華やかさと、カカオの樽香が調和していく。ブリッコと比べるとより強い凝縮感と厚みが感じられる。樽のカカオ、パンケーキ、そしてシロップに漬けたダークチェリーやブラックベリーを思わせる果実味、ユーカリやクローヴの様な青さも伴っていく。
青さと華やかさが軸となり、そこに付随する形で複雑なテクスチャーを形成する。
酸やタンニンはこちらも柔らかで、よりMLFの要素が前に出ている。ふわりと柔らかいタッチ。根本にしっかりとした酸があり、果実と華やかな余韻を残していく。



生産者: パオロ スカヴィーノ
銘柄: バローロ ブリック デル フィアスク 2013

外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
力強いカンヌビと比べるとエレガントな体躯。
カンヌビやブリッコと比べると、より高域に伸びる軽妙さがあり、バランス感が良く品がある。
エナメルリムーバーや薔薇のエキスを思わせる華やかさ、甘露さ、そしてユーカリやタイム、ハーブを思わせる青さが突出。血液にまでは至らず、まさに花の香り。そこに瑞々しいチェリーやクランベリーの要素がある。ほのかにカカオの香りを感じる。しかしながら甘やかさは同等で、過剰な重さは感じない。鉄観音やクローヴ、ゴム、パウンドケーキの様な甘さがある。
徐々に抽出と樽香が前に出るが、高域に至る香りに変わりはない。
やや酸味が立っているものの、基本的には丸みを帯びていて、タンニンはかなり穏やか。華やかさとハーブの余韻がある。余韻が少し短く、そこだけカンヌビに至らない。



【所感】
どれも良いのですが、結構タイプが異なっていて面白いですね。
全体的な感覚としてはブリック デル フィアスクが最もエレガントで繊細、カンヌビとブリッコ アンブロージョは凝縮感があり力強いですが、カンヌビの方が幾分か堅牢です。
全体的にバローロに見られた前面に樽香が押し出された感じは控えめに、よりネッビオーロの質感が前に出ている形となっています。具体的に言うと華やかさが主軸となっています。色合いもしっかりと出ており、抽出的な要素に起因すると思いますが、タンニンは強くなく滑らかです。
果実の質も良く甘やかな芳醇な香りが樽香を帯びて広がります。
相当良いですね。

まずはブリッコ アンブロージョですが、先述した様にバローロと比べると華やかさと凝縮感が突出しています。パワフルです。
その中に甘いシロップの様な甘露さとパンケーキを思わせる構成要素、そして青さをほのかに感じますね。
堅牢とまでは行きませんが、凝縮感のある力強いワインだと思います。
次にカンヌビ。色々な生産者が作っている伝統的な畑ですが、こちらはより鉄分やハーブの要素が強くなり、また樽香も傑出しています。意図的に強めに作っているのか樽の焦がしたニュアンスや抽出も強めに感じられます。凝縮感も高く、質感としてブリッコ アンブロージョに近いですが、よりこちらの方が熟成に目を向けて作られている様な気がします。そもそも果実もこちらの方が強そうなので、作られ方には納得できますね。ブリッコアンブロージョほど飲みやすくはないのですがポテンシャルは高い様に感じました。
最後はブリック デル フィアスク。
カンヌビがシャンベルタンだとしたら、ブリック デル フィアスクはクロ ド ベーズにも似ているやもしれません。
この中においては最も繊細で、比較的凝縮感や引き締まった感じのする他の畑と比べると、広域に伸びていく適度な華やかさと酸味を感じる果実味があり、そこを差分として違和感なく調和した樽香とMLFがあります。
比較的軽い体躯でありながら、バランスが良く、非常に完成度として高い。
ただ少し全体と比較すると余韻の短さが気になります。体躯が前者ほど強くないので自明ですが。ただ美味しく頂けるのは間違いありません。


以上、3つの畑から所感。
畑の特徴はよくわかりませんので、関連付けできませんが、飲んだ感じそんな感じでした。








プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
ついった
物欲センサー
物欲センサー2
リンク
QRコード
QR