2級グリュオラローズ、1978年の誘惑。

こんにちわ。
今回はグリュオラローズの古酒とシャルロパンのブルゴーニュブランです。
グリュオラローズはその周辺のポートフォリオ(サルジェ~、ラローズ ド グリュオ)は何度か飲んだことがあるのですが、大元のファーストラベルは今回が初めてです。
ここのシャトーのワインでは今まで一度も裏切られたことが無いので楽しみにしておりました。しかも古酒、です。


生産者、銘柄: シャトー グリュオ ラローズ 1978

メドック2級格付け。約27000円。
色調は濃いルビー、エッジはガーネット。粘性は中庸。
流石に熟成がかなり進んでいて、動物っぽいような、アンモニアの様な香りやドライイチジク、クローヴ、甘草の香りを中心に、炭焼き、動物性の香り。やや腐葉土、松の香りも。
タンニンも酸味も色合い同様、かなり穏やかで優しい印象。若かりし頃のボルドーの濃さを考えると、相当タンニンも酸も抜け落ちていて、そのかわり深みが出ている。


熟成ワインは実はさほど好みでは無いのですが、やっぱり複雑ですな。
この味わいにハマる人がいるのは納得です。

スペインのフラッグシップ、アキロンとエル ニド


こんにちわ。
関東は雨でしっとりジトジトです。
夏は嫌いですが、こんな気候が続くと早く夏でもいいので晴れて欲しいと思わずにはいられませんね。

さて、本日はスペインワイン。
恥ずかしながら、スペインワインは不勉強で、やたらと濃いだけの大量生産の安ワインのイメージしかなかったのですが、イメージが根本から覆されました。
リーズナブルなワインならラングドックとイタリアがあるし別にスペインじゃなくても...と思っていたのですが、確かにスペインの料理にバッチリマッチしそうな味わい。確かに美味い!
今回のは値段が高めですが、丁度新世界とイタリアの中間を行くような濃厚ながら素晴らしい味わいでした!


生産者: エル ニド
銘柄: クリオ 2009
品種: モナストレル 70%、カベルネソーヴィニヨン 30%

約7000円。
2008年のパーカーポイントは94点。
ほぼ黒に近い濃い色調のルージュ。粘性は高い。
熟したプラムやアプリコットの甘やかで濃厚で豊満な噛むような果実味を中心に、芍薬、チョコレートボンボンやコーヒー。スイセン、甘草など。
動物っぽさは全くない。タンニンは穏やかで、果実を潰したような心地よい酸味がエレガント。
アタッキー。これは美味い。エルニドのフラッグシップと比較すると、よりしなやかで飲みやすい。余韻も長く完成度のやたらと高い味わい。


生産者: エル ニド
銘柄: エル ニド 2009
品種: カベルネソーヴィニヨン 70%、モナストレル 30%

約22000円。
2008年のパーカーポイントは96点。
クリオよりかなり濃厚で、果実が閉じているものの、ポテンシャルの高さはよく分かる。
果実味がメインを占めるクリオに比べると他の要素も突出しておりバランスが良い。そして要素継ぎ足しなのでよりパワフル感がある。
黒に近い濃いガーネット、粘性は非常に高い。
チョコレートの樽香と、ドライプルーン、カシス、ブラックベリーの酸味がやや低い凝縮した甘みのある果実味、スキが無く、密度が高い。クローヴのスパイス香、燻製や焦がしたオーク樽の香り。
クリオほどではないにせよちょっとだけ酸味が目立つ。マルセイのバターサンド?
分かりづらい表現ですが、フェンダージャズマスターの様なカンッとインパクトのあるアタックに、太くてじわっと広がるような味わい。やや薄めタンニンと濃厚な黒系の果実味。素直な甘みがあり非常に美味しいワイン。
価格的には標準的なブルゴーニュのグランクリュ並。ここは個人的な趣味でこの価格帯ならブルゴーニュですが、人によっては価格に見合った品質じゃないかと。


生産者: アルト モンカヨ
銘柄: カンポ デ ボルハ アキロン 2009
品種: ガルナッチャ(グルナッシュ)

約14000円。
2007年のパーカーポイントは95点。
色調はエルニドの2本と比べると薄いものの、やや濃いめのガーネット。粘性は高い。品種はガルナッチャ。
全然想定外の香りと味わい。
果実味は確かに強いのだが、それに負けじとスミレやラベンダー、溶剤の華やかな香りを中心に、キャンディの様な酸味のあるブルーベリーやスモモ、プルーンの果実味がある。ロー、ミドルのどしっとした果実味じゃなくて、ハイに伸びて行くような綺麗な果実味。ややなめし革っぽさも?
なんかちょっとだけブルゴーニュっぽい。ナツメグ、燻製っぽさも。
アタッキーながらこちらも酸味が強くエレガントな造り。口の中で華やかなスミレと果皮の厚い果実の香りが口の中に広がる。余韻も長い。


いや、どれもとてつもなく美味しかったです。いずれにも共通しているのが、素直な果実味と心地よい酸味でしょうか。ともすれば溌剌としていて、飲んでいて気持ちよくなれる造り。
なるほど、キャッチーで美味いスペイン料理向けであるのは間違いないですね。
今回特に突出した個性がありエレガンスを感じたのはアキロン。
グルナッシュを主体としながらもブルゴーニュワインの様なエレガンスや複雑性があり、かつ新世界の様なキャッチーさをも内包している。価格的にもまずまず手を出せないレベルではないし、非常に優れたワインだと思う。

今度は1000円台でいいの探してみようかな。新たな価値観が開けました。

無名ながら超高品質。ヴォーヌロマネとニュイサンジョルジュのプルミエ。


こんばんわ。
今日はちょっと無名の生産者のプルミエクリュをご紹介します。
今更ブルゴーニュて語ることもさほどないのだけども、アペラシオンの個性を生産者を変えた状態で見切るのはなかなか難しいです。
流石にセシル トランブレーはプティエシェゾーの様なニュアンスはあったと思います。


生産者: セシル トランブレー
銘柄: ヴォーヌロマネ プルミエクリュ レ ルージュ ドゥ ドスュ 2008

ものすごい華やかて繊細な香り。
リジェベレールタイプの華麗でエギゾチックな質感。
色調はやや浮遊物がある赤みの強いルビー、粘性は低い。
中華料理に見られるオリエンタルスパイス、五香粉と、東洋のお香が複雑に絡み合う。むせ返る様なゼラニウム、薔薇のオイルの香りや、凝縮感の強いレッドカラント、フランボワーズの赤い果実の香りが構成要素の中心となる。
ドライフラワー、クローヴ、買ったばかりの皮のベルト、ナツメグが複雑に香る。キャラメルやパンの香りも。
溌剌とした心地良い舌触り。タンニンも柔らかく、酸味も溌剌としているもののキツくない。濃くはなくどちらかといえば古典的なブルゴーニュのテクスチャ。
とてもレベルの高い生産者。


生産者: ルシアン ボワイヨ
銘柄: ニュイサンジョルジュ プルミエクリュ レ プリュリエ 2009

ファーストノートはトマトジュースの様な青いニュアンスを感じる。色調はやや濃いめの色調で粘性は中庸。透明度は高く清澄されている。
ドライトマト、ダークチェリーの果実味、
野性的な野ばら、スミレ、パチュリー、腐葉土の香りを中心に、煙草、パストラミハム、毛皮の野性的でスパイシーなニュアンス。ローズヒップティー、ナツメグの華やかな香り。焦げた木材のニュアンスも。
酸味、タンニンは穏やかで柔らかい。旨味のある華やかな香りを内包した素晴らしい味わい。わずかに苦味を感じる。
ニュイサンジョルジュにしてはややエレガントな造りか。


生産者: メオカミュゼ
銘柄: フィサン 2010

メオカミュゼでもかなり地味なアペラシオン。
色調は濃いめのルビー、粘性は高い。清澄はしっかりしている。
タイプとしてはニュイサンジョルジュに近しい形だろうか。しかしながら野菜っぽさはなくて、力強い花の香りと強固な酒質がある。
ダークチェリー、ミルティーユの黒い果実味と薔薇とゼラニウムの華やかな香りがメイン。やや要素が薄く感じるが、それでもメオカミュゼのスタイルはしっかりと保たれている。やや革っぽさはあるが目立つ程野性的では無くローズウッド、やや八角や燻製っぽさも。
こちらも酸味は穏やかでシルキー。ややタンニンはあるかもしれないが、十二分に楽しめる味わい。


ここで特筆すべきなのは当然美味いニュイサンやヴォーヌロマネのプルミエクリュじゃなくてフィサンですね。
ジュヴレの隣村でプルミエは包するものの凄まじく地味なアペラシオンなんだけど、さすが、メオカミュゼにかかれば素晴らしいワインになりますね。
マルサネもそうなんだけど、ややテクスチャに薄さは感じるものの非常にグレートなピノノワールといった印象。
これで5000円程度で手に入るんだから本当に凄い。
非常にお得感のある村名ワイン。

偏屈さは誠実さの証明か。ルネロスタンのコートロティ。

こんばんわ
さて、ローヌです。
ローヌといえばシラー、シラーといえばローヌ北部、ローヌ北部といえばコートロティとエルミタージュ、です。
ローヌは作り手によって大きく個性が変わるアペラシオンであります。
スパイシーでバランス感のあるエレガントなシラーから、濃厚でロバートパーカーが高得点を与えるようなシラーまで千差万別です。
僕的には全然前者。濃厚なシラーはどうにも個性が殺されているようであまり好みではありません。
さて、今回は前者。堅物ルネロスタンのコートロティです。
ここのロティは、ホントべらぼうに美味しくて、それこそ単一畑のランドンヌ、コートブロンドはローヌの素晴らしさを端的に表した卓抜した造りだと思います。
今回はそのルネロスタンのスタンダードキュヴェ。びっくりするほど旨いので是非お試しいただきたい。


生産者: ルネロスタン
銘柄: コートロティ キュヴェ クラシック 2007

中心部が黒を帯びた深いガーネット。粘度は非常に高い。
素晴らしい凝縮度、まさに感動的。素晴らしいシラーに由縁する強烈な黒胡椒やオリエンタルなスパイス、鉄釘、黒オリーブを主軸として、プルーンやカシスの凝縮した果実味がある。ドライローズの華やかなニュアンスも。ややチョコっぽさも。 口当たりはアタッキーながらタンニンや酸味は薄く、やや熟成した柔らかな口当たり。...しかしこの薔薇とスパイスの香りは何にも変え難い官能的なワイン。本当にエクセレント。 ランドンヌもコートブロンドも凄いが、単一畑ではないキュヴェクラシックもなかなかのもの。


いや、また飲みたいなぁ。

コンチャイトロのフラッグシップ、ドン メルチョー2006

こんばんわ。
もうふた月もブログをやっているのに、チリは一度も取り上げた事がありませんでした。あれれおかしいな。
ちなみに、ここ最近でもたまに飲んではいるのですが、酒としてサッと飲んでしまうので、テイスティングまでしてないケースが多いです。
タマヤエステイツのカベルネやディ マルティノ レゼルブのシャルドネとかね...安くて美味いとガブ飲みしちゃって良くないですなぁ。

で、今日の晩酌は弟から貰ったコンチャ イ トロのフラッグシップ、ドンメルチョー。カッシェル デル ディアブロとかサンライズとか販売してる、チリのグランメゾンです。


生産者: コンチャ イ トロ
銘柄: ドン メルチョー カベルネソーヴィニヨン 2006

コンチャ イ トロのフラッグシップワイン、ドン メルチョー。
....とてつもなく美味い。正直あまり期待していなかったのだが、なかなかにボルドー的でありつつ、チリっぽい甘やかさもあって品質が極めて高い。そう、オーパスワンに近いニュアンス。
クレーム ド カシスや熟したブラックベリー、プラムの黒系果実のジャミーで濃厚な甘やかさ、西洋杉や焼き栗、バニラ、ロースト香などの樽香を中心に、甘草、ピーマンやミントの余韻。
チリとしては卓抜したエレガントさ。豊満でパワフルながらボルドーが持つフィネスを感じられる。
バランスでいうと果実味が強いがこれはこれで個性として非常に優れていると思う。
タンニンも新世界の割には穏やかで酸も柔らかい。ここらへんの舌触りもボルドー的で、新世界を残すのは黒い果実の甘やかさか。
同じく同価格帯でチリのフラッグシップであるアルマヴィーヴァやモンテスアルファMと比べても非常によく出来たカベルネソーヴィニヨン。すごい。



チリは基本的に美味しいワインは多いのですが、タニックで甘やか、濃くて樽がガッツリ効いているものばかりで、基本的に想像の域を出るものはあまり多くないです。
それに比べてドンメルチョーは極めてボルドー的。お国柄のジャミーな果実味に加えて複雑さ、上品さをも内包している、卓抜した品質だと思います。
ボルドーの良さと新世界の良さを見事に併せ持った素晴らしいワインだと思います。

ボルドーグランヴァンの素晴らしさを再認識。

こんばんわ。
引き続きボルドーで。
個人的にボルドーは難しいです。熟成ボルドーがあまり好きではない俺にとっては古すぎず、かといって若すぎないギリギリのラインを見切るのが非常に難しいのです。
80年代は丁度飲み頃と言われますが、華々しさには微妙に欠けるし、2000年代後半はインキーでちょっと辛い。
やや開き始めのオフヴィンテージの2000年代前半がベストだったりします。オフヴィンテージだから安いしね。

というこだわりが少なからずあるものの、ままならないもので割とキッチリ熟成したものや若いヴィンテージをいただく事が多いです。
ああ、ままならんものです。



生産者・銘柄: シャトー デュ テルトル 1996
産地:マルゴー
メドック格付け5級。
煉瓦色のエッジ、中央部分は若々しく、深いガーネット、 粘度は比較的高い。
カシス、ブルーベリーのフレーヴァー、焼いた藁や血液、グローヴの香り。干しバナナのニュアンス。熟成香がかなり前に出ている。
口当たりはタンニンが溶け込んでおり、柔らか。複雑ながらバランスの取れた熟成を経ている。 藁、カシス、グローヴが主張。
5分程経過すると白胡椒やスパイスを感じさせる香味が現れる。藁の香りも強くよりハーブを感じさせるものとなった。


生産者・銘柄: シャトー カロン セギュール2005
産地:サンテステフ
メドック格付け3級。
若々しいガーネットのエッジ、中央部分はかなり深い黒。粘度は高い。
特徴的な焼いた木材、チョコレートやコーヒー、タバコのファーストノート。クレームドカシス、シロップ漬けの黒い果実の香り。 口当たりは若さゆえに少しタニックな印象だが、飲みづらくなるほどマッシブではなく柔らかい印象は崩さない。なかなか個性的。余韻も長い。
5分後、果実味が影を潜めより高級なチョコレートのフレーヴァーが現れていく。杉の木などもあることから樽をかなり効かせた出来になっている


生産者・銘柄: シャトー デュクリュ ボーカイユ 2006
産地:サンジュリアン
メドック格付け2級。スーパーセカンド。
落ち着いた感じのガーネット、中央部もかなり深い黒い。
カロンよりクレームドカシスの香りが強く芳香する。 きらきらした溢れんばかりの果実味。コーヒー豆やグローヴ、干しバナナ、杉の木の香り。かなり果実感が強く非常にバランスが取れている印象。
全体的に芳香は強力で力強く立ち昇ってくる印象。構成要素自体はカロンと大きく変わらないがより膨大に、偉大にした感じ。
カロンと比較してよりタニックで熟成の可能性を感じさせる。今飲むべきではないかもしれないが、十分に美味しい。


生産者・銘柄: シャトー ムートン ロートシルト 2006
産地:ポイヤック
メドック格付け1級。大本命。
色合いはよく清澄されている若々しいガーネット。粘度は比較的高い。
やはり何度飲んで絶大な芳香に驚く。少し傾けるだけで鼻腔に飛び込んでくる情報量がすごい。ビターチョコレート、クレームドカシス、ラズベリー、ハーブ、干しバナナの香り。熟成を思わせるニュアンスは全くなく、ボディの強さを感じさせる。デュクリュボーカイユより更に果実感が溢れており香水の様な輝きを放っている印象。余韻も非常に長い。口当たりはタニックでありつつ滑らかで全く気にならない。ともすれば甘さを感じるレベルで香りと味わいのバランスが絶妙。
血液の香りも微妙に主張してきた。美味い。さすが。



生産者・銘柄: シャトーコスデストゥルネル 1982

産地:サンテステフ
メドック格付け2級。スーパーセカンド。
どうでいいことだけど俺の誕生日ヴィンテージ。 色は橙を帯びたエッジ、中心部もかなり熟成を帯びた色となっている。
ハーブ、ブラックカラント、ブラックチェリーの砂糖漬け、血液、ソース、オリエンタルなスパイス、杉の木、鉄釘、チョコレートのニュアンス。熟成香が支配的だがほぼ熟成のピークといったところだろうか。 あといつも思うんだけどかつお節っぽさ、あるよね。若いボルドーの様に華美な訳ではないが、より深淵で深い出来。格付け2級とはいえさすがのスーパーセカンド。
口当たりはタニックというよりスパイシー。
複雑で豪奢な味わいである。余韻は長い。


生産者・銘柄: シャトーパヴィ 2006
産地:サンテミリオン

サンテミリオン第一級格付けB。
シャトーパヴィ2006。色が黒に限りなく近いガーネットで清澄度合いはみて取る事が出来ない程深い色味。粘度は相当高い。非常にインキーでカシスやドライプルーンの様な濃厚な香り。黒オリーブ、甘草、杉、チョコレートリキュールのアロマが漂う。香りの複雑さ、重厚さは新世界と見間違う程だが(華やかさではなく重厚さや重苦しさでいうとこれ程重い格付けは見たことがない)ただし、口に含んだ時のアタックは見事な程に滑らかで色や香りからは想像出来ない程シルキー。鰹節とハーブの香りが鼻から抜けてゆく。若干のタニックさがあり余韻は長い。エレガンス、というより重厚さに重きを置いた感じ。ムスクや動物的な香りも時間が立つと漂ってくる。


ムートンやコス、ボーカイユは当然ですが、テルトルは予想以上に美味かった。やや熟成感を感じさせつつ、十分に果実味も残っていて、やっぱメドック格付けは美味いな、というのを再認識。
パヴィはイマイチ縁のないサンテミリオンの一級B。フラン主体で個性的。シュヴァルブランは当然ですが、サンテミリオンは流石に右岸有力地域だけあって、美味しいですよ。
ロワールのソーミュールシャンピニーの遥か上を行く造り。
普段ブルゴーニュばかり飲んでいますが、たまにのボルドーはなかなかにし劇的です。

ボルドー5大産地をブラインドで。

こんばんわ。
ワインに慣れてくるとやってみたくなるのがブラインドテイスティング。
サンテミリオンや広域名称(ボルドー)、それらとメドックの村名ならアッセンブラージュにも特徴があって正解しやすいのですが、メドックの村名間では話が違います。まだブルゴーニュの産地を当てる事の方が楽で、シャトー毎のアッセンブラージュの特徴を捉えておかないと絶対に当たらない。
ややグラーヴ地区が平坦とはいえ、概ね砂利質堆積土壌の中で、如何ほどの差異があるかといえば、カベルネ、メルロ比率ほど特徴的ではないんだよねえ。難しい。

と、ながながと言い訳しましたが、得意のポイヤック以外は惨敗でした。
オーブリオンですら間違える始末....ボルドーは難しい。




生産者・銘柄: シャトー ド ペズ 2008
産地:サンテステフ
クリュブルジョワ。
中庸なガーネット、粘度は高め。香りは明らかに5本の中で異質でシベット、 紅茶、ダークチェリー、レモンバター、 塩素、カラメルがゆっくりと香る。個性的ながらフィネスとしなやかさがあった為マルゴーかな、と思ったら全然違かった。アタックは柔らかく、タンニン、酸ともにバランスが良く、シルキー。明るい溌剌とした果実味が特徴的かも。これも程よい価格なのだけどいい感じ。結構買い得な銘柄かも。


生産者・銘柄: シャトー ドーザック 2008
産地:マルゴー
メドック格付け5級。
色合いは5本中最も濃いガーネット。
いわゆるボルドーのグランクリュクラッセのスイーツを想わせるカシスやチェリーのコンポート、ビターカカオ、程よく杉や生肉が香る。丸みがあり、豊満でフルボディ。気にならない程度ではあるものの、若干タニックでアタックが強く酸味も強い。エレガントでパワフル、濃密であり正にプルミエールグランクリュクラッセにふさわしい・・・と思ったら5級だった。しかしながら品質は凄まじく良い。価格見合いで言うと凄まじいコストパフォーマンスだと思う。


生産者・銘柄: シャトー ダルマイヤック 2008
産地:ポイヤック
メドック格付け5級。
まさにラトゥール、ムートンから通じるポイヤックらしい作り。他の地域と比較してより果実味は濃密で凝縮感があり、パワフル。色はガーネットで上記1級格付けよりは若干軽め。ダークチェリー、クレームドカシス、甘草、 樹皮、腐葉土、麦わら、バターの香りが鋭く立ち上る。若干酸もタンニンも強め、タニック。もう少し熟成が必要かも。流石にブラネールデュクリュ同様馴染み深い銘柄だったためこちらは何とか正解することができたが難しかった。


生産者・銘柄: シャトー ブラネール デュクリュ 2008
産地:サンジュリアン
メドック格付け4級。
手頃な価格から2度程同銘柄の2004、2007、そしてセカンドラベルを飲んだ事がある馴染み深い銘柄だがこちらも誤った回答。特徴的な鉛筆の芯のニュアンスは全く無く、ドーザック同様ボルドー王道的な作り。カシス、プルーンの濃い果実味と深いローストしたカカオの様な香り。メルローとカベルネの特徴がはっきりと分かれており、とっ散らかった印象だが、グランクリュクラッセらしいふくよかな香味がありフィネスも十分。若干タニックで酸も際立っており、こちらもまだまだ熟成を要する印象。でも美味しい。


生産者・銘柄: シャトー オー ブリオン 2007
産地:ペサックレオニャン
メドック格付け1級。
流石に卓抜した出来でスモーキーさや果実の凝縮感が印象的だったのだけど、どちらかというとサンテステフ(樽香の強さからカロンセギュール)に良く似た特徴だったので、まんまと騙された。色合いは中庸なガーネットで、クレームドカシス、ダークチェリーの果実香、生肉、 梅しば、スモーク、藁の香り。インクっぽさやヴァニラ香もある。とにかく喉に抜ける時の甘みが凄くて、酸、タンニン共に強めでアタッキーだがビロードの様な口当たり。割合キャッチーながらも構成要素が多く、深淵。


いや、マジで難しいです。
村の特徴なんて無きに等しい。
どちらかというとルモンタージュとかマセレーションの醸造方法とアッセンブラージュに全てが掛かってる。
プティシャトーも含めると星の数ほどあるシャトーを覚えるのはかなりマゾい産地ですなぁ。
しかも出来によってアッセンブラージュ変えるし。

つまりシャトーごとのヴィンテージの違いを理解しておかないとブラインドなんて出来ないと。
出来るかっ!

シャルドネの多面性、ブラン ド ブラン3種

こんばんわ。
ここの所続けてシャンパーニュを2連続でエントリーしてるので、折角なので過去のエントリーでもひっくり返してみようかと思います。
ホントはゴージャスなドンペリニヨンとかクリスタルが良かったんだけど写真が無いんだよね...
今回はブラン ド ブラン3種類。ご存知かと思いますが、シャルドネ、ピノノワール、ピノムニエのアッセンブラージュで出来る通常のシャンパーニュとは違い、100%シャルドネのみで作られていて、たまに透明感がありボリューミー、ブルゴーニュの白ワインっぽいニュアンスが感じられます。
ちなみにブラン ド ノワールというのもあって、こちらは100%ピノノワールです。





生産者: ルイ ロデレール
銘柄: ブリュット ブラン ド ブラン 2005
同一テイスティングシャンパーニュの中で最も溌剌としている。明るい黄金色。泡の立ち方は比較的穏やかである。レモンやハチミツ、青リンゴ、ブリオッシュの香り。 シャープ。通常アセンブラージュのシャンパーニュに近い作り。 ミネラル感を若干感じる。
時間が経過すると、より甘みとトーストの香りを感じる。酸が落ち着いてからの勝負のシャンパーニュなのかもしれない。


生産者: バロン ド ロスチャイルド
銘柄: バロン ド ロスチャイルド ブラン ド ブラン NV
色は黄金色、泡の立ち方は最も激しい。
キャラメル、 焦がしたバター、洋梨、ハチミツ、ナッツの香り。スモーキーで樽香が主張しており、比較的コート ド ボーヌの白ワインの様な風味がある。ボリューミーでふくよかな作り。酸は穏やか。フィネスを感じる。
時間が経つと若干香りが弱まってくる。甘みが出るのはシャンパーニュの特性?よりハチミツの風味が強まってくる。アロマティック。最も豪華なワインと思える。


生産者: エルヴィ ケナルデル
銘柄: ブラン ド ブラン 2006
最もバランスが取れた作り。色は同様に黄金色。泡の立ち方は最も穏やか。西洋サンザシ、ローストナッツ、バター、洋梨、オレンジピール、赤リンゴ、ブリオッシュの香り。口に含んでから圧倒的なボリューム感を感じる。時間が経過するとハチミツの香りが薄れてほのかにムスクが香る。


この中だとバロン ド ロスチャイルドが一歩抜きん出ていましたね。値段的にはルイロデレールが一番高いですが、単純に好みの問題で。香ばしくてフルーティで豊満なロスチャイルドのブラン ド ブランはめちゃ美味しかったです。ここはブリュットも美味いし、ボトルもカッコいいから、また機会があったら飲んでみたいな。

美味いけど好みじゃない、不変のブリュットプルミエ

こんにちは。
今日はルイロデレールのブリュットプルミエです。
毎度思うのですが、このメゾンのシャンパーニュっていつもシャープですよね。フラッグシップのクリスタル ブリュット、クリスタルロゼ。ミレジムのヴィンテージ ロゼ、新世界のものまで。
このメゾンは基本的にどれも美味しいのですが、特にロゼが抜群に美味い。ピノノワールの深みが本来のシャープさと相待って奇跡的なバランスを見せている。なので、正直クリスタルブリュットよりも個人的な趣味嗜好でヴィンテージロゼの方が好みだったりします。半額以下なんだけどね。
今回は初心に戻ってスタンダードキュべを頂きます。

生産者: ルイ ロデレール
銘柄: ブリュット プルミエ NV

淡いレモンイエロー、粘性は高めで力強く立ち上る泡が印象的。
かなりシャープな造りで、酸味の強いアンズや青りんごの清涼感のある果実味やバター、ハチミツを中心に、甘草、イーストの香りが漂う。
強めの泡とあいまって、酸味はかなり際立っており、個人的にはちょっと苦手な口当たり。
しかしながら確かに味わいは複雑で、シャンパーニュ然としている。


美味しいんですけど、やっぱり今ひとつ足りない様な気がするんですよね。
大体6000円くらいのボトルでシャンパーニュとしては至極普通のお値段なのですが、やや割高感は感じますなぁ。
3000円くらい足してヴィンテージロゼを頂いた方が幸せになれるかも。

卓抜したスーパータスカン3種


こんばんわ。
今回2回目の投稿です。先日に引き続きイタリア特集行きます。
私にとってイタリアワインといえばアマローネ、バルバレスコ、バローロ、トスカーナのキアンティクラシコ、ブルネッロ ディ モンタルチーノ、そして、スーパートスカーナです。
スーパートスカーナの代名詞といえばサッシカイア。何回かいただく機会がありましたが、回を重ねるごとに魅力を失って行く稀有なワインであります。あくまで個人的に、ですが。


生産者: テヌータ サン グイド
銘柄: サッシカイア 2008
品種: CS 85%, CF 15%

深い光を通さない黒に近いガーネット。粘性は高い。
さすがは銘醸ワインと言ったところだが、若い頃のスーパータスカンは今ひとつ官能性は無いらしい。果皮の厚いブラックベリーやカシスリキュールの果実味、ハーブの香りがあるものの、インクやアスパラガスの香りで閉ざされており、今ひとつ華やかなニュアンスは感じられない。土や葉巻、甘草の香りもあるが、ぐっと閉じている印象。フィネスはあるのだが...タニックでアタッキー。カベルネ主体ならこんなものかとは思うが、香りの閉じ具合を考えると、少し口当たりのざらつきが気になるところではある。ボルドー譲りのがっしりしたボディだから、正直悪くはない。ただ一万円を超えるワインである事を考えると今ひとつであることは間違いはない。ややパン オ ショコラも感じる。オルネライアと比較して好みは別としてサッシカイアの方が高級感はあるが。


生産者: テヌータ デル オルネライア
銘柄: オルネライア 2008
品種: CS 60%, CF 20%, MR 15%, PV 4%

同じく光を通さない黒に近いガーネットで粘性は高い。
カシスリキュール、ドライプルーンの果実味がサッシカイアと比較してより前に出ている印象。しかしながらまだ開いている状況とは言い難くインキーでアスパラガスの香りが支配的となっている。
トーストやシナモン、スミレのニュアンスもあり潜在能力は感じさせるのだが。ずっしりしたボディでメルロー主体、さながら新世界のグランヴァンを想起させる造りだが、実はカベルネ主体。アタッキーで甘やか、タニックだが、サッシカイアと比較すると飲みやすく、シェーファーのヒルサイドセレクトに非常によく似たテクスチャーを持っている。素晴らしい造りだが響くものは少ないなー。


生産者: カステッロ ディ アマ
銘柄: ハイク2009
品種: SG 50%, CF 25%, MR 25%

粘性の高い明るいガーネット。メルロー的なブラックベリーのジャミーなニュアンスと、サンジョベーゼの果皮の厚いダークチェリーのニュアンスがある。豊満で物静かな果実味が特徴的でドライフラワー、煙草、甘草、ゴムの香りが感じられる。ピノノワールによく似たテクスチャーがある。ややタニックで収斂性は高いが丸みのあるタンニンで口当たりは良い。
花の香りはそこそこ強め。

基本的にボルドー系アッセンブラージュがメインで、造り、テクスチャはよく似通っていますが、やや酸味があるのがイタリアっぽいですね。
割と厳しめの感想が多いですが、十分に美味しいですよ。値段は高いですが、その分の価値は概ねあります。

M&C、個性的なグランヴィンテージ2003

こんばんわ。
なぜか当ブログではシャンパーニュを全く扱っていませんでしたが、別に意図もポリシーもあるわけではなくて、たまたま飲んでいなかっただけでした。そして今回満を時して、シャンパーニュに当たりました!やったね!
...といってもそろそろ暑くなってきたんでセラーから引っ張り出してきただけなんだけども!


生産者: モエ エ シャンドン
銘柄: グランヴィンテージ 2003

ブリュットアンペリアルより一つ上のプレステージキュヴェ(ドンペリニヨンを除く)。
これが想像を遥かに超える素晴らしさ。エスプリの効いた個性的なシャンパーニュが好きな俺としては、正直ブリュットアンペリアルがああいったスタンダードな造りだから、あまり期待していなかった。
抜栓直後から強烈に芳香するモカ、バター、ローストナッツのクレームブリュレを思わせるクリスピーな香り。アプリコットやパインの綺麗な果実味、ほのかに感じる薔薇の様な花の香りやキノコっぽさも感じる。白い花の香りも。
とにかく華麗で優美な造り。泡は比較的強めだが、心地よい清涼感がある。口に含むとハチミツやアプリコットが溢れる。ラムネの様な甘やかさも。


折角ならクロ ド メニルやグランダネくらいやればいいのにモエ エ シャンドンでも今ひとつ地味なグランヴィンテージやるってのが、俺らしいね!
基本的にブリュットアンペリアルやドンペリニヨンが好きじゃない俺としては正直どうだろうと思ったけど、想像以上に良かった。適度な熟成感が功を奏したかな。
いや、美味しいです、これ。
7000円とそこそこ値段はするのでちょっとした贅沢にどうぞ!

地元フレンチ、量と安さに驚愕!



こんにちわ。
今日は近場にある小さいビストロでご飯食べてきました。近場といってもドアトゥドアで20分くらいかかる所なので今まで一度くらいしか行った事無いんですが...
しかしこのビストロ、量がバカみたいに多い割には激安、しかも美味しい。
だから評判はかなりいいのですが、どの駅からも遠くて立地は悪いです。
だからこそ日曜予約もせずに余裕で入れるってゆうね。穴場的なビストロです。


■前菜: ビーフのあぶり焼き

ええ、前菜でこの量出てきちゃうの!?って量です。
脂身の無い赤身の牛肉を塩胡椒でグリルしたものとサラダにヴィネグレットソース。プチトマトの配置が美しいですね。割と塩味が強いビーフですが、ヴィネグレットソースの酸味が爽やかに仕立てています。火入れもいいですね。


■ワイン: ブルゴーニュ ピノノワール クロ ド ラ ペリエール 2009(ルイ マックス)

世にも珍しい(というかわざわざ明記したがらないのか)地域圏名称の畑名入りワイン。しかも単一所有畑。
ちなみにここのレストランではボトル2800円。小売価格は2800円。仕入価格を考えると激安というか良心的だなぁ。しっかりとした黒い果実を感じさせるピノノワール。やや平べったいイメージで香りに立体感は無いのですが、ちゃんとピノノワールっぽさはあると思います。提供温度は低すぎ。


■スープ: 野菜のポタージュ

名前にこだわった方がいいんじゃないかなー、と思う程素っ気ない名前です。ちょっとコーン以外の味わいは感じられなかった...ベーシックで美味しいとは思うんですがね!


■メイン: 合鴨のロースト マスタードソース

これが写真ではちょっとわかりにくいんですが、合鴨の肉の塊がドーンと乗っています。ドーン!
薄くスライスされてはいるんだけど、こんな感じで合鴨か出てくるのは始めてだ...。
こちらもベーシックにローストして塩と胡椒で味をつけたものにマスタードソースがかかっているもの。
合鴨の肉汁とマスタードソースの酸味が引き締まった合鴨の肉に素晴らしく合っておりました。ややピリッとした風味も超いい感じです。
フランス現地で食べるマスタードソースよりもやっぱり幾分か日本人の口には合いましたね!


■デザート: アプリコットとフランボワーズのシャーベット

普通のシャーベットでした。紅茶に普通に甘味料が入っていたのはちょっと...


プリフィクスのコースで2600円でした。や…安すぎですね…。
また行きたいもんですなー。

ポンソ、特級格付けの誘惑。そしてコルトンの本気。



こんにちわ。
引き続きいつものブルゴーニュ行きます。
本日はドメーヌポンソのグリヨットシャンベルタン、シャペルシャンベルタン、ボノーデュマルトレイのコルトン、ドメーヌ デュジャックのモレ サン ドニ ブランの4種です。
グリオット、シャペルは栽培面積が致命的に少なく(グリヨットは約270m四方)お金を出してもそもそも手に入れられる事がレアなので、飲む機会が無いのですが、ラッキーな事にちょっと飲めました。
逆にコルトンはブルゴーニュのグランクリュの中では比較的大きな栽培面積を持つクリュ(約1100m四方)。しかしながらコルトンシャルルマーニュの優良生産者のコルトンはちょっとだけ珍しいです。
最後にデュジャック。村名格ですが、モレのブランってことであまり有名ではありません。しかしながらモン リュイザンなどの著名な白の一級畑を保有している事を考えると決して無視できるアペラシオンではないかと思っています。


生産者: ドメーヌ デュジャック
銘柄: モレ サン ドニ ブラン 2007
品種: シャルドネ

色合いは明るいレモンイエロー、粘性は高い。
お菓子みたいな可愛らしい酸味とクリスピーな甘みのある香りが特徴的。洋梨やパイナップルのフレッシュな香りとともに、ハチミツ、塩味の強いナッツ、フレッシュハーブ、西洋サンザシの香り。
ミネラル感はあまりない。徐々に白檀の香りやムスクの香りも。スッキリとしていて酸味も強く、まろやかなボーヌの白とは一線を画する。
マンゴーケーキの様な甘やかな香りとビシッと引き締まった酸味がたまらない。


生産者: ボノー デュ マルトレイ
銘柄: コルトン グランクリュ 2007

明るい透明度の高いルビー、粘性は中庸。
香水の香りがあるわけではなく、比較的静かなピノノワール。
まさにサヴィニーやショレイの延長上...つまりヴォルネイ的なワイン。
静かな旨味が凝縮したラズベリーやレッドカラント、やや果皮の厚い黒めのベリーもある。華やかなスミレ、薔薇のアロマオイル、土っぽさ、や動物的ななめし革や鉄釘のような香りがメイン。塩っぽいナッツ、ゴム、アニス、トーストの様な香りも。
タンニン、酸は非常に優しく穏やか。やはりボーヌの赤といった風情でとても優しくエレガント。薄旨系のベターな造りと言える。
確かにグランクリュレベルのシルキーな質感。
驚く様な香味があるわけでもないし、途方もなく複雑では無いにせよ、驚異的なバランスでグランクリュの風格を感じる一本。


生産者: ドメーヌ ポンソ
銘柄: シャペル シャンベルタン 2009

シャペルの方がより果皮の厚いダークチェリーやブルーベリーの落ち着いた味わい。ただし、比較対象がグリヨットであるからかも。
だがしかしこちらも十二分に華やかで、ローストナッツやワッフル、そしてより果皮の厚いダークチェリーやブルーベリーなどの深みのある果実味が特徴的となる。もちろん、基本構成は同じで薔薇やスミレの凝縮したアロマオイル、梅や桜、やや控えめになめし革のニュアンス。ローズヒップティーのニュアンスが後を追う。
グリヨットと比較するとややタンニンと酸味が多く感じるものの十二分にシルキーできらめく様な華やかさがある、素晴らしいシャペルシャンベルタン。
時間が経っても姿は変えず華やかな印象。こちらもスーボワが現れてくる。素晴らしい。


生産者: ドメーヌ ポンソ
銘柄: グリヨット シャンベルタン 2009

こちらの方がやや甘やかで華やかな感じがする。どちらも香水の様な香り。イチゴ、アセロラ、ラズベリーの非常に凝縮した果実味が特徴的。さながらヴォギュエのヴォルネイサントノディミリューに近い。濃縮した薔薇やスミレのアロマオイルが特徴的。健康的な華やかさ。徐々になめし革や鉄釘、ローズヒップティー、シナモン、ナツメグ、キャラメリゼしたドーナッツやロースト香の様なニュアンスも。果実味と華やかさがとにかく突出している。
酸味もタンニンも柔らかく、しなやかで非常にシルキー。驚くくらいの華やかさ。
シャペルと比較すると、時間がたった時に見せる顔も異なる。より甘やかで凝縮感があり大地香も現れてくる。


いやあ、ポンソのグリヨットは本当に素晴らしい。
シャペルもそうなんだけど、とてつもなく華やかで甘露で麻薬の様なグランクリュだ。
華やかながら、ある種の厳格さを持つシャンベルタンや、森の様な静けさのシャンボールとは異なって、ひたすら華美で豪奢。ともすれば派手と言えなくもないが、要素の深さや凝縮感を伴ってとんでもなく快楽的なワインに感じる。
そしてコルトンはその逆を行く様な素朴なグランクリュだが、素朴な中にあるフィネスはやはりグランクリュならではだ。一般的なピノノワールには絶対に現れてこない要素の複雑さがある。

ブルネッロも素晴らしいが、たかだか20km程度の距離でここまでの違いを感じるブルゴーニュは別格だな。どれも違くて、どれもすごい。

ブルネッロ ディ モンタルチーノ、5種それぞれの個性。


こんにちは。
今日は近場のエノテカさんでブルネッロ ディ モンタルチーノのテイスティングイベントをやっていたので参加してきました。
今ひとつイタリアは自発的に飲むことが無いので、こういった機会に大まかな味わいを試せるのは非常に貴重な機会です。
しかし、美味い。ローグレードからイタリアのワインは美味しいですが、こういったハイクラスのワインも極上ってのが、懐の深さを感じますね。


生産者: ポッジョ ディ ソット
銘柄: ロッソ ディ モンタルチーノ 2007

ブルネッロより薄い、透明度の高いルビー、粘性は低め。
同じ生産者という事でソットのブルネッロと同様の骨格を持っているのだが、ちょっと軽め。
麦のロースト香、ドライプルーン、ドライイチジクなどのドライフルーツ。スミレなどの華やかな香り、野生的な土っぽさ、毛皮やなめし革のニュアンス。クローヴやローズヒップティー、熟成ボルドーのローストした樽の香りも感じられる。
こちらは全体的で軽やかでフレッシュ。よりピノノワールに近いが、ドライフルーツの甘みとややジワリとくるタンニンがサンジョベーゼグロッソの個性を表している。タンニンや酸はブルネッロと大きく変わることは無い。


生産者: ポッジョ ディ ソット
銘柄: ブルネッロ ディ モンタルチーノ 2005

透明度の高い、やや濃いめのルビー、粘性は低め。
干しぶどう、ドライプラム、梅柴の果実味が強い。ややシェリーっぽい塩味を感じる造り。チョコレートの樽香、スミレの華やかな香り、毛皮の動物っぽさも、マホガニーなどの要素が次々と現れてくる。やや粗めのタンニンが特徴的ではあるが、それがブルネッロの特徴だろうか。しかしながらイタリア的な心地よい酸味がしっかりあり、決してタンニンがすべてを邪魔するわけではなく、良さは十分に表現できていると思う。
軽やかだが深みのあるエレガントなピノノワールタイプのブルネッロ ディ モンタルチーノ。


生産者: フレスコバルディ
銘柄: ブルネッロ ディ モンタルチーノ 2003

色調は濃いガーネット、粘性も高い。アマローネに近い濃さ、強靭な造り。
やや熟成香がありつつ、強烈な甘みを感じさせる造り。干した葡萄の果実味の厚さは特筆もの。
ドライプルーン、リキュール漬けのカシスの甘みのある果実味。腐葉土、タバコのニュアンス。甘草エキス、燻製ベーコン、紅茶、
ビターカカオの香り。
ややタニックだが、他のヴィンテージより若干古いのもあり基本的には酸味も併せて落ち着いている。熟成感はピノノワールに似ている。


生産者: カスティリオン デル ボスコ
銘柄: ブルネッロ ディ モンタルチーノ カンポ デル ドラゴ 2005

色調は透明度が低いやや深めのガーネット。粘性は高い。
こちらもアマローネに近いが、やや優しい味わい。
よりチョコレートの樽香が強く、レーズン、ドライプルーンの香りが中心。徐々に華やかなスミレやタバコ、シシトウ、ややスパイシーで黒胡椒、生肉、クローブなど。
タンニン、酸はかなり強めだが、相応の甘やかさでカバーされてる感じ。なかなかいい。とにかくドライフルーツの心地よい香り。


生産者 ガヤ(ピエヴェ サンタ レスティトゥータ)
銘柄: ブルネッロ ディ モンタルチーノ 2006

赤みの強い明るい透明度の高いルビー。粘性は中庸。
流石に最も完成度の高いブルネッロ。オイリーで甘みがありドライプラムやドライストロベリーの糖度が凝縮したニュアンス。スミレやバニラ、チョコレート、紅茶、パストラミハム、華やかで動物的。そして果実味が素晴らしい。トーストの様な香りも。
ともすればボルドーの様な女王が如き高貴さのある造り。蕩ける様な甘み、そして強い甘みに負けないその他の要素の主張。高レベルでいて濃厚な中での絶妙なバランス感。
果皮のタンニンの抽出がやや強い様な気がするけどその分、干したぶどうの甘み、旨味が凄く良く出ていて濃いだけでは決して語り尽くせない。
最高品質なブルネッロ ディ モンタルチーノ。


ここで特徴的なのはブルネッロ全てに共通して言えるのがアマローネにも通じる非常に凝縮度の高いドライフルーツのニュアンスが感じられる事でしょうか。
それを分厚く仕上げるか、エレガントに他の要素とバランスを取るかは、どうやら生産者ごとにスタイルがある様ですが、どれもが華々しくてキャッチーな造りです。
特にソットを除くブルネッロはややもって濃厚な仕上げ。それでもフィネスを強く感じます。決してパワーだけではない。
特にガヤは、バルバレスコの素晴らしさが記憶に新しいですが、ブルネッロでもその素晴らしさを遺憾なく発揮している。
個人的にはベストブルネッロはガヤ。
新たな世界が開ける素晴らしいブルネッロたちでした。
プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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