ボルドーグランヴァンの素晴らしさを再認識。

こんばんわ。
引き続きボルドーで。
個人的にボルドーは難しいです。熟成ボルドーがあまり好きではない俺にとっては古すぎず、かといって若すぎないギリギリのラインを見切るのが非常に難しいのです。
80年代は丁度飲み頃と言われますが、華々しさには微妙に欠けるし、2000年代後半はインキーでちょっと辛い。
やや開き始めのオフヴィンテージの2000年代前半がベストだったりします。オフヴィンテージだから安いしね。

というこだわりが少なからずあるものの、ままならないもので割とキッチリ熟成したものや若いヴィンテージをいただく事が多いです。
ああ、ままならんものです。



生産者・銘柄: シャトー デュ テルトル 1996
産地:マルゴー
メドック格付け5級。
煉瓦色のエッジ、中央部分は若々しく、深いガーネット、 粘度は比較的高い。
カシス、ブルーベリーのフレーヴァー、焼いた藁や血液、グローヴの香り。干しバナナのニュアンス。熟成香がかなり前に出ている。
口当たりはタンニンが溶け込んでおり、柔らか。複雑ながらバランスの取れた熟成を経ている。 藁、カシス、グローヴが主張。
5分程経過すると白胡椒やスパイスを感じさせる香味が現れる。藁の香りも強くよりハーブを感じさせるものとなった。


生産者・銘柄: シャトー カロン セギュール2005
産地:サンテステフ
メドック格付け3級。
若々しいガーネットのエッジ、中央部分はかなり深い黒。粘度は高い。
特徴的な焼いた木材、チョコレートやコーヒー、タバコのファーストノート。クレームドカシス、シロップ漬けの黒い果実の香り。 口当たりは若さゆえに少しタニックな印象だが、飲みづらくなるほどマッシブではなく柔らかい印象は崩さない。なかなか個性的。余韻も長い。
5分後、果実味が影を潜めより高級なチョコレートのフレーヴァーが現れていく。杉の木などもあることから樽をかなり効かせた出来になっている


生産者・銘柄: シャトー デュクリュ ボーカイユ 2006
産地:サンジュリアン
メドック格付け2級。スーパーセカンド。
落ち着いた感じのガーネット、中央部もかなり深い黒い。
カロンよりクレームドカシスの香りが強く芳香する。 きらきらした溢れんばかりの果実味。コーヒー豆やグローヴ、干しバナナ、杉の木の香り。かなり果実感が強く非常にバランスが取れている印象。
全体的に芳香は強力で力強く立ち昇ってくる印象。構成要素自体はカロンと大きく変わらないがより膨大に、偉大にした感じ。
カロンと比較してよりタニックで熟成の可能性を感じさせる。今飲むべきではないかもしれないが、十分に美味しい。


生産者・銘柄: シャトー ムートン ロートシルト 2006
産地:ポイヤック
メドック格付け1級。大本命。
色合いはよく清澄されている若々しいガーネット。粘度は比較的高い。
やはり何度飲んで絶大な芳香に驚く。少し傾けるだけで鼻腔に飛び込んでくる情報量がすごい。ビターチョコレート、クレームドカシス、ラズベリー、ハーブ、干しバナナの香り。熟成を思わせるニュアンスは全くなく、ボディの強さを感じさせる。デュクリュボーカイユより更に果実感が溢れており香水の様な輝きを放っている印象。余韻も非常に長い。口当たりはタニックでありつつ滑らかで全く気にならない。ともすれば甘さを感じるレベルで香りと味わいのバランスが絶妙。
血液の香りも微妙に主張してきた。美味い。さすが。



生産者・銘柄: シャトーコスデストゥルネル 1982

産地:サンテステフ
メドック格付け2級。スーパーセカンド。
どうでいいことだけど俺の誕生日ヴィンテージ。 色は橙を帯びたエッジ、中心部もかなり熟成を帯びた色となっている。
ハーブ、ブラックカラント、ブラックチェリーの砂糖漬け、血液、ソース、オリエンタルなスパイス、杉の木、鉄釘、チョコレートのニュアンス。熟成香が支配的だがほぼ熟成のピークといったところだろうか。 あといつも思うんだけどかつお節っぽさ、あるよね。若いボルドーの様に華美な訳ではないが、より深淵で深い出来。格付け2級とはいえさすがのスーパーセカンド。
口当たりはタニックというよりスパイシー。
複雑で豪奢な味わいである。余韻は長い。


生産者・銘柄: シャトーパヴィ 2006
産地:サンテミリオン

サンテミリオン第一級格付けB。
シャトーパヴィ2006。色が黒に限りなく近いガーネットで清澄度合いはみて取る事が出来ない程深い色味。粘度は相当高い。非常にインキーでカシスやドライプルーンの様な濃厚な香り。黒オリーブ、甘草、杉、チョコレートリキュールのアロマが漂う。香りの複雑さ、重厚さは新世界と見間違う程だが(華やかさではなく重厚さや重苦しさでいうとこれ程重い格付けは見たことがない)ただし、口に含んだ時のアタックは見事な程に滑らかで色や香りからは想像出来ない程シルキー。鰹節とハーブの香りが鼻から抜けてゆく。若干のタニックさがあり余韻は長い。エレガンス、というより重厚さに重きを置いた感じ。ムスクや動物的な香りも時間が立つと漂ってくる。


ムートンやコス、ボーカイユは当然ですが、テルトルは予想以上に美味かった。やや熟成感を感じさせつつ、十分に果実味も残っていて、やっぱメドック格付けは美味いな、というのを再認識。
パヴィはイマイチ縁のないサンテミリオンの一級B。フラン主体で個性的。シュヴァルブランは当然ですが、サンテミリオンは流石に右岸有力地域だけあって、美味しいですよ。
ロワールのソーミュールシャンピニーの遥か上を行く造り。
普段ブルゴーニュばかり飲んでいますが、たまにのボルドーはなかなかにし劇的です。
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ボルドー5大産地をブラインドで。

こんばんわ。
ワインに慣れてくるとやってみたくなるのがブラインドテイスティング。
サンテミリオンや広域名称(ボルドー)、それらとメドックの村名ならアッセンブラージュにも特徴があって正解しやすいのですが、メドックの村名間では話が違います。まだブルゴーニュの産地を当てる事の方が楽で、シャトー毎のアッセンブラージュの特徴を捉えておかないと絶対に当たらない。
ややグラーヴ地区が平坦とはいえ、概ね砂利質堆積土壌の中で、如何ほどの差異があるかといえば、カベルネ、メルロ比率ほど特徴的ではないんだよねえ。難しい。

と、ながながと言い訳しましたが、得意のポイヤック以外は惨敗でした。
オーブリオンですら間違える始末....ボルドーは難しい。




生産者・銘柄: シャトー ド ペズ 2008
産地:サンテステフ
クリュブルジョワ。
中庸なガーネット、粘度は高め。香りは明らかに5本の中で異質でシベット、 紅茶、ダークチェリー、レモンバター、 塩素、カラメルがゆっくりと香る。個性的ながらフィネスとしなやかさがあった為マルゴーかな、と思ったら全然違かった。アタックは柔らかく、タンニン、酸ともにバランスが良く、シルキー。明るい溌剌とした果実味が特徴的かも。これも程よい価格なのだけどいい感じ。結構買い得な銘柄かも。


生産者・銘柄: シャトー ドーザック 2008
産地:マルゴー
メドック格付け5級。
色合いは5本中最も濃いガーネット。
いわゆるボルドーのグランクリュクラッセのスイーツを想わせるカシスやチェリーのコンポート、ビターカカオ、程よく杉や生肉が香る。丸みがあり、豊満でフルボディ。気にならない程度ではあるものの、若干タニックでアタックが強く酸味も強い。エレガントでパワフル、濃密であり正にプルミエールグランクリュクラッセにふさわしい・・・と思ったら5級だった。しかしながら品質は凄まじく良い。価格見合いで言うと凄まじいコストパフォーマンスだと思う。


生産者・銘柄: シャトー ダルマイヤック 2008
産地:ポイヤック
メドック格付け5級。
まさにラトゥール、ムートンから通じるポイヤックらしい作り。他の地域と比較してより果実味は濃密で凝縮感があり、パワフル。色はガーネットで上記1級格付けよりは若干軽め。ダークチェリー、クレームドカシス、甘草、 樹皮、腐葉土、麦わら、バターの香りが鋭く立ち上る。若干酸もタンニンも強め、タニック。もう少し熟成が必要かも。流石にブラネールデュクリュ同様馴染み深い銘柄だったためこちらは何とか正解することができたが難しかった。


生産者・銘柄: シャトー ブラネール デュクリュ 2008
産地:サンジュリアン
メドック格付け4級。
手頃な価格から2度程同銘柄の2004、2007、そしてセカンドラベルを飲んだ事がある馴染み深い銘柄だがこちらも誤った回答。特徴的な鉛筆の芯のニュアンスは全く無く、ドーザック同様ボルドー王道的な作り。カシス、プルーンの濃い果実味と深いローストしたカカオの様な香り。メルローとカベルネの特徴がはっきりと分かれており、とっ散らかった印象だが、グランクリュクラッセらしいふくよかな香味がありフィネスも十分。若干タニックで酸も際立っており、こちらもまだまだ熟成を要する印象。でも美味しい。


生産者・銘柄: シャトー オー ブリオン 2007
産地:ペサックレオニャン
メドック格付け1級。
流石に卓抜した出来でスモーキーさや果実の凝縮感が印象的だったのだけど、どちらかというとサンテステフ(樽香の強さからカロンセギュール)に良く似た特徴だったので、まんまと騙された。色合いは中庸なガーネットで、クレームドカシス、ダークチェリーの果実香、生肉、 梅しば、スモーク、藁の香り。インクっぽさやヴァニラ香もある。とにかく喉に抜ける時の甘みが凄くて、酸、タンニン共に強めでアタッキーだがビロードの様な口当たり。割合キャッチーながらも構成要素が多く、深淵。


いや、マジで難しいです。
村の特徴なんて無きに等しい。
どちらかというとルモンタージュとかマセレーションの醸造方法とアッセンブラージュに全てが掛かってる。
プティシャトーも含めると星の数ほどあるシャトーを覚えるのはかなりマゾい産地ですなぁ。
しかも出来によってアッセンブラージュ変えるし。

つまりシャトーごとのヴィンテージの違いを理解しておかないとブラインドなんて出来ないと。
出来るかっ!
プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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