綺羅星が如き4つの特級畑、リシュブール、シャンベルタン、クロ ド ランブレイ、クロ ド ラ ロッシュ

こんにちは。
やや風邪気味で意識が朦朧としております。そしてあんまり暑くて寝れなかったからか、やや眠いという...このまま社会復帰して大丈夫でしょうか...

さて、今回は特級畑特集です。
モレ サン ドニからはクロ ド ランブレイ、クロ ド ラ ロッシュ。ヴォーヌロマネからはリシュブール。ジュヴレシャンベルタンからは特級シャンベルタンです。
生産者はルモワスネ、ポンソ、ドメーヌ ド ランブレイ、ロシニョールトラペです。

ルモワスネは100年以上続くブルゴーニュの老舗ネゴシアンです。現在はドメーヌ元詰が一般化していますが、ネゴシアン経由での販売が一般的だった時代、今でいう有力な生産者からワインを購入し、販売していました。そしてルモワスネが所有している地下カーヴには地域最大量とも言える古酒が眠っています。高品質なワインの古酒をここまで溜め込んでいるネゴシアンはそうないでしょう。

ドメーヌ ポンソはモレ サン ドニに拠点を置くスター生産者。
旧樽使用し、長時間の高温発酵、SO2をなるべく添加しない。収量はグリーンハーヴェスト以外で抑えるなど技術革新と葡萄にキチンと手を入れる事が出来るドメーヌです。ただ全体的にお値段は高め。まぁ、このドメーヌは取り上げる事も多いので、説明は不要でしょうか。

ロシニョールトラペとドメーヌ トラペ(ジャン ルイ トラペ)は兄弟です。ロシニョール家に嫁いだのは弟の方。
ロシニョールトラペは兄のジャンルイと同じく97年からビオディナミを実施、ボーヌから、ジュヴレシャンベルタンまで畑を保有しています。

そして、ドメーヌドランブレイはその名前の通り、1981年に1級から昇格が認められた新しい特急畑クロ ド ランブレイの最大所有者です。ほぼモノポールと言っても差し支えないレベルですが、試験では弾かれます。ティエリーブルーアンが醸造長としてこのドメーヌを切り盛りしています。

ではいってみましょう。


生産者: ドメーヌ ポンソ
銘柄: クロ ド ラ ロッシュ グランクリュ キュヴェ ヴィエイユヴィーニュ 2000

価格は21000円、パーカーポイント88点。
かなり熟成を経ている印象。色調はややエッジが煉瓦色となっているが基本的には透明度の高いルビー、粘性は中庸。
香りは強靭で熟成香がありつつ、パワフルに芳香する。沢庵、ドライイチジク、アセロラの果実味に、スミレのドライフラワー、ベーコン、紅茶、樹皮、ローズヒップティー、炭焼きなどのニュアンス。液体濃度は強力な熟成感から考えられないくらい濃い。
アタックはやや苦味を伴い、酸味とタンニンは強め。クローヴなどのニュアンスも。
とはいえ、あまり好きなタイプの古酒ではない。気をつけよう...


生産者: ドメーヌ ド ランブレイ
銘柄: クロ ド ランブレイ グランクリュ 2007

価格は12000円、パーカーポイント91点。
シャンベルタンが全方位的な強靭さとしたら、より先鋭化したのがクロドランブレイ。
やや赤みが強めの透明感のあるルビーで粘性は中庸。複雑な要素が渾然一体と立ち上るから、とかく分かりづらい。
液体濃度の高い凝縮したダークチェリー、ブルーベリーの黒い果皮の厚いフルーツと茎、ゼラニウム、薔薇のアロマオイル、スミレ、スパイスの香りが一塊となって立ち上る。甘みは伴わず、ドライに華やか。メオカミュゼっぽいスタイル。なめし革や鉄分、ユーカリ、ナツメグ、焦げたゴムのニュアンス。
アタックはゼラニウムとフレッシュなベリーの酸味が口の中に広がる。まるで生のベリーを齧っている感覚。タンニンも酸味と共に強めだが、あまり気にはならない。洗練されたタッチではなく野性的な雰囲気を持つ特急畑。


生産者: ロシニョール トラペ
銘柄: シャンベルタン グランクリュ 2007

価格は17000円、パーカーポイント91-93点。
甘やかさと華やかさが同居した中庸な作り。色調は濃いルビー、粘性は高い。
流石にシャンベルタン、凝縮された強靭な作り。凝縮した果皮のダークチェリーやミルティーユ、茎や若い葉、レモンバームの様な青っぽい香りにゼラニウム、スミレ、薔薇の華やかなニュアンス。
香水の様に香りの要素が凝縮している。途中から臨界点を超えて急激に甘やかなニュアンスが表れる。
シナモンや黒糖、シラーの様な黒胡椒、焦げた木のニュアンス、クローヴの香り。アタックはスミレとダークチェリーや森の華やかな香りが口内に広がる。タニックで酸も強くシャンベルタンの構成でありながら、パワフルなミュジニーにも似たテクスチャも一部含んでいるのは面白い。


生産者: ルモワスネ
銘柄: リシュブール グランクリュ 1994

価格は26000円、パーカーポイントは不明。
色調はやや煉瓦色のエッジを持ったルビー、粘性は高め。
流石に熟成感はあるが持ち前の卓抜したテロワールによるものか、綺麗な複雑味を出すに留まっている。ダークチェリー、フランボワーズ、コンポートしたイチジクの凝縮した果実味、森の下草やスミレ、野薔薇の華やかなニュアンス、スパイスを伴った生肉や血液、ローズヒップティー、焦げたヒノキ、八角、ローリエなど。
全体的に熟成を経ても大分若々しい雰囲気で酸味が強く、果実味が強い。イチジクのニュアンスはあるがコンポートしたニュアンスて他の要素を引き立てているし、素晴らしく綺麗に熟成できている。完璧な古酒だ。華やかなで溌剌としたアタック、程よいタンニンと複雑な要素が生み出す思慮深さはなかなか。


さて、ランブレイとシャンベルタンは比較的ヴィンテージ若め、そしてリシュブールとクロ ド ラ ロッシュは熟成古酒というややバランスの悪い構成になりましたが、ちょっと比較してみます。
まず、ランブレイですが、クロ ド ラ ロッシュと比較すると、ややシャンボールらしい瑞々しい要素を持ちながら獣っぽい野性味が強く、構成要素も洗練されていない印象でした。ちょっと輪郭がぼやけているというか。カッチリ姿を見せてくれないのですね、イメージが掴みづらい。
発展途上なのか醸造の問題なのかわかりませんが、高名な生産者の醸すクロ ド ラ ロッシュやクロ サン ドニと比べると今ひとつ物足りなさを感じます。

対してシャンベルタンは流石で、綺麗に構成要素が切り替わる香りの変化を楽しめるワインになっていたと思います。
特にドライで華やかなファーストノートからシロップのような甘さに転化する直前が本当に素晴らしい。
ここの差はなんだろうと考えた時にテロワールだけで語れる訳ではなさそうです。香りは共に強靭なのですが、ランブレイは上手く使いきれていないような気がするんだよな。
まあ好みの問題ですから規模感の大きい香りが一塊になって芳香するタイプが好きな人はハマると思います。
全然嫌いではないのですが、惜しい第一歩が醸造に所以するものなら、仕方ないような気がします。

さて、古酒の方はやっぱりというかなんというか、ポンソの古酒はダメでした。
実際こういう古酒が好きな人は沢山いるんですが、俺的にはこの急激に酸化劣化した血液鉄分生肉のイチジクジュースのようなのは好みではありません。

それに比べてリシュブールは素晴らしかったですね、ここまでピノノワールで緩やかに熟成するのかと思う位華やかで若々しい。
それでいて熟成のニュアンスも同時に楽しめるのだから素晴らしいですね。
テロワールを判断できる程ニュアンスは残っていたので94年が余程力強い造りだったのかもしれません。テロワールに関しては何もいう事は無いでしょう。
なんせリシュブールですから。

そんな感じです。




リシュブール[1990] Richebourgルモワスネ Remoissenet

リシュブール[1990] Richebourgルモワスネ Remoissenet
価格:118,650円(税込、送料込)

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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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