超絶古酒を味わう。(カリフォルニア)

こんばんわ。
今回から連続3回で古酒特集です。
一回目は新世界カルトワイン、シネ クア ノンの白とマーカッシンのピノノワールです。

シネ クア ノンはマンフレッド クランクルが運営するサンタバーバラの生産者。ポートフォリオはイマイチ掴み難いんですが、僕の知ってる限りだとグルナッシュ、シラー、シャルドネ、ルーサンヌ、ヴィオニエ、それらの混醸、そしてフラッグシップのイノーギュラル。南仏の匂いのするカリフォルニアカルトの生産者ですね。
初リリース以降キュヴェ別にラベルは毎年異なるデザインが用いられ、同じラベルは二度と使用されません。
しかもそのラベルがまたカッコいいんですよね。スクリーモとかメタルコアバンドのジャケットデザインっぽい。
今回はシネ クア ノンの白。品種はルーサンヌ、ヴィオニエ、シャルドネの混醸。

マーカッシンは女傑ヘレン ターレイ、ハイジ パレットが運営するワインメーカー。ソノマからカリフォルニア最高のピノノワールを送り出す。ワインジャーナリスト山本昭彦氏曰く、その佇まいはラルービーズルロワに似ているという。なるほど、このカリスマ性は確かにその通りだと思う。
ビオ、新樽、抽出度合は不明ですが、ヴァンダンジュヴェールトはしっかりと行われているようで、収量を極端に制限し糖度の高い葡萄を作っています。その制限によって生産できるケースにして2500cs以下。
どことなく抽出は強めで、樽はあまり使っていないのかな、という印象です。ソースが無いので微妙なんで誰か教えてください。樽は多分40-50%くらいかしら。
今回はソノマで最高の畑に数えられるブルースライドヴィンヤードを。


生産者: シン クア ノン
銘柄: バックワード アンド フォワード 1998
品種:ルーサンヌ 30%、シャルドネ 40%、ヴィオニエ 30%

約27000円、WA89-92pt
色調は濃い黄金色、粘性は高い。
こちらも焼き帆立や出汁の風味が強い。
バニラの風味や石灰っぽい強烈なミネラル感、粘土、カリン、マンゴーの豊満な果実味が渾然一体に立ち上る。白い花、蜜蝋、ドライハーブの熟成香。バター、白檀、あとから甘露なシロップ香が現れる。風味や味わいはルーサンヌやシャルドネが強く、ギガルのエクスヴォトを想起させる。
酸味は際立っており溌剌としている。濃密感がありエレガント。口の中で凝縮した果実味と旨味が現れる。


生産者: マーカッシン
ブルースライド リッジ ピノノワール 1999
品種:ピノノワール 100%

約37380円、WA98pt
澄んだ橙を帯びたルビー、粘性は高い。
いわゆるカリフォルニアのピノノワールだが、過熟的な所は無くてネガティブな要素は排除されている。
強固なミネラル感。
オレンジピールのニュアンス、溌剌としたアメリカンチェリー、ブルーベリーの凝縮した果実味。黒オリーブ、煙草や乾いた土の大地香。シナモン、ドライフラワー、なめし革。グローヴや茎、焼いた藁など。
ブルゴーニュを想起させるエレガントさがあるが、ウィリアム セリエムと異なり基本的にはカリフォルニアのピノノワールの構成要素。果実の豊満な甘やかさがある。
しかしながらしっかりした酸味が際立っており、シャープでミネラリーな印象を受ける。酸味が柔らかいカリピノと一線を画す。


さて、まずシネ クア ノンのバックワード アンド フォワード。
ギガルのエルミタージュ ブランにそっくりの甘露な白でした。そしてとにかくびっくりするほど若い。
ギガルのルーサンヌ、マルサンヌはそれこそシャルドネを想起させるような風味でしたが、こちらは本当にシャルドネが入っています。
それと甘露でありつつ酸味がしっかり前に出ているのは、おそらくヴィオニエ由縁でしょうか。ルーサンヌはあまり酸味が強く出た経験はないですし、サンタバーバラのシャルドネも同様に気候的に酸味が強く出る事は無いと思いますので。
しかし驚きなのが、このとろみと濃縮感、果実味ですかね。この点に関してはよく出来たバタールモンラッシェみたい。あくまでリッチさがメインでありながら、酸とミネラルが屋台骨を支えています。詳しい醸造テクニックや栽培方法は不明ですが、偉大なワインである事は間違いないと思います。
まだまだ熟成しそうですね。

マーカッシンのピノノワールも非常に素晴らしかったです。熟成香はありますが、こちらもかなり若い印象。
あくまで主軸はカリフォルニアのピノノワールでありつつ、悪い部分は排除し、溌剌とした果実味と甘露さ一辺倒にならず、しっかりした酸味とミネラルが存在している。
むしろ、これぞカリフォルニアピノノワールと言っていいと思う。こういう産地に個性が欲しかったんだよ!と唸ってしまった。
コスタブラウンなどと同じタイプの素晴らしいカルトピノノワール。

うーん、こんなに美味しいのだから正直醸造や栽培に迫って行きたいのですが、残念ながらどこにも記載が無いので感想だけに止めます...
いやー、両方とも本当に良かったっす。美味いわ...




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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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