【ブルゴーニュ:21】フランソワ フェヴレ時代のジュヴレシャンベルタン3種を利く

こんばんは。
さて、気を取り直して次に行ってみたいと思います。
ドメーヌフェヴレの熟成したジュヴレシャンベルタン3種です。

1979年生まれの若き当主エルワンが指揮を取る新生フェヴレ。
先代フランソワの時代では芽掻き、ヴァンダンジュ ヴェールト、収穫の際の選果で収量制限を行い、さらに選果台で選果を行う事で凝縮感のある健全な果実を選り分けています。また醸造に関しては長めのマセラシオンによる抽出、新樽比率の向上、ノンフィルターで樽から直接瓶詰めしていました。
しかし当代のエルワンからは若干のスタイルを変更しています。
2007年からは個別のチームによる分担制を行い、完全除梗、フラッグシップには新しい木製槽を使用し、樽はフランソワフレール社他3社に切り替えた。(※前当主の頃に使っていた樽はローストが強く、嫌な苦味が出る事が多かった)、またタンニンを減らすために、過度の抽出や樽の使用を避け、より純粋な果実味を押し出す事に成功している。
今回は先代、フランソワフェヴレが手腕を振るうジュヴレシャンベルタン3種類です。


生産者: ジョセフ フェヴレ
銘柄: ジュヴレシャンベルタン プルミエクリュ コンブ オー モワンヌ 2002

8300円、WA85pt(1993)
外観は赤みを帯びたルビー、粘性は中庸。
やや熟成を帯びた風味は感じさせるものの、力強く若々しい香りが感じられる。
濡れた木材、ダークチェリーやラズベリーの澄んだ果実味、薔薇、タバコ、乾いた土、なめし革、ベニヤ板、グローヴ、焦げたゴムなど。こちらも徐々に甘い果実が現れてくる。
口に含むと梅しばや黒いベリーの様な果実味が感じられる。タンニンも酸も豊かだが刺々しさはあまり感じられない。
とても口当たりは良い。旨味がかなりいい。


生産者: ドメーヌ フェヴレ
銘柄: ジュヴレシャンベルタン プルミエクリュ レ カズティエ 2002

10000円、WA84-86pt(1993)
外観は赤みを帯びたルビー、粘性は中庸。コンブ オー モワンヌに対して、より野生的な香り。こちらも熟成を感じさせる味わい。
枯葉や濡れた木材、生肉、なめし革。そしてダークチェリーやブルーベリーの様なやや果皮を感じられる風味。
最初は野生的な風味が主体となるが、徐々に糖蜜の様な甘さが現れてくる。スミレやタイム、グローヴなどのハーブ、腐葉土、ナツメグ、焼いたゴムなどの要素も。
やや酸が際立って感じるが、タンニンは穏やかである。これも旨味がかなり上がってくる。
口の中で腐葉土や黒系ベリーの果皮を風味が強く感じられる野生的な一本。


生産者: ドメーヌ フェヴレ
銘柄: ラトリシエール シャンベルタン グランクリュ 2002

19000円、WA88pt(1993)
外観は赤みを帯びたルビー、粘性は中庸。
より甘みを帯びており、凝縮感が高い。
腐葉土やミルクティー、シナモンや花の蜜の香りとともに、ダークチェリー、ブルーベリーの果皮を感じる華やかで瑞々しい果実味。タバコ、徐々になめし革や生肉の風味、徐々に野生的な姿を見せてくる。濡れた木材や、グローヴ、タイムなど。果実味が非常に強い。
最も洗練された甘露さ、バランスの良さ、そして若々しい体躯から十分な熟成に耐えうる強さを感じる一本。
酸味、タンニンはやや強めだが、黒系ベリーの果皮と木材、グローヴの風味がしっかりと現れている。



ラトリシエールは最初の飲み頃に差し掛かった頃でしょうか、他の1級群は熟成香による複雑味を帯びてきています。ちなみに若い時分に目立ったフランソワ時代の樽のエグみはどの畑のものでもすべからく消えています。その点、どのワインも比較的飲みやすくなっているのではないかと思います。

今回の特徴をざっとまとめると、
・コンブ オー モワンヌ
澄んだ豊かな果実味がある。
・カズティエ
野性的で豊かな果実味がある。
・ラトリシエール
凝縮度と密度が高い。果実味豊かで、滑らかなタッチ。

完成度は圧倒的にラトリシエールでしたね。ただコンブオーモワンヌやカズティエと比べるとラトリシエールはモレ渓谷の背斜面からの風の影響がある為、どことなくカズティエより冷涼になってもおかしくないのですが、そこは特級と一級で作り分けをしているのかもしれません。
特急相応の複雑さ、凝縮度を感じる事が出来たと思います。ただジュヴレっぽい堅牢さはあまりなく、どちらかというとモレ サン ドニのグランクリュみたいですね。まあ同じ並びなんですけど,。
対してカズティエは非常に野性的です。合わせて堅牢で、テロワールの特徴はしっかり出ているかな、と思いました。
コンブオーモワンヌはさらにカズティエに隣接する並びの立地ですが、カズティエと異なる所は標高の高い部分に面積が集中している所ですね。丁度カズティエを左側に向かって袈裟斬りした様な形になっていて、それの上部がコンブオーモワンヌ、下部がシャンポー。風の影響こそ受けないものの、標高の高さからヴェレゾンまでのハングタイムが長く複雑で強固な体躯を持ったワインが出来る。と思ったらフタを開けてみると果実味が豊かでバランス感の良い一級畑でした。そして特筆すべき特徴があまりないという。

個人的にはまあまあだなあ...と言った感じですね。十分に美味いとは思いますが。ただ全体的に旨味はすごく綺麗に出ていたし際立っていたので、その部分はかなりいいところだったのかな、と思います。2002年にしては若々しいですしね。
ただ個人的にはやはり当代エルワンのフェヴレの方が好きですねー。



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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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