【ブルゴーニュ:50】デュージェニー、妖艶さを失わない2011ヴィンテージ。



こんにちは、HKOです。
もう年の瀬ですね、電車が空いていて大変助かります。みんなもうお休みですねグギギギ...年末もペースを崩さずいってみたいと思います。

今回はブルゴーニュ、ドメーヌ デュージェニーのヴォーヌロマネ水平です。

ドメーヌ デュージェニーはシャトーラトゥールのフランソワピノーが2006年にルネ アンジェルの畑を購入しスタートした気鋭ドメーヌ。現地スタッフを雇用し徹底的な品質管理を行っている。栽培は2009年からビオディナミを実践しています。
村名ヴォーヌロマネは樹齢は30~50年のレ コミューン、レ ヴィニューの2区画2.36haの畑のブレンド。クロ ヴージョは最上部に位置する教皇の畑(グランエシェゾーに隣接する)に1.37ha保有。樹齢は60年程度。エシェゾーはアン オルヴォーに0.55haの区画を保有しており、樹齢は90年以上。グランエシェゾーはわずか0.5haの区画。樹齢は60年となっています。
これらの区画から収穫した葡萄は、その葡萄の性質に合わせ様々な容量の木製発酵用タンクにて発酵。村名は新樽40%で12カ月、一級畑は新樽50%、特級畑は新樽70%で15ヶ月熟成を行った後、瓶詰めされます。

なんせシャトーラトゥール保有ですからお金は潤沢にあります。金と手を掛けたブルゴーニュ、どうでしょうか。


生産者: ドメーヌ デュージェニー
銘柄: ヴォーヌ ロマネ 2011

約10000円
果実の集中度はやや低めだが果皮の華やかなニュアンスが強く感じられ、ヴォーヌロマネとしては平準的な抽出だと思う。(エシェゾーの下位互換といえる作り)
さすがに特級と比較すると香りの立ち方や密度は低く感じられるが、ヴォーヌロマネとしては非常に良く出来ている。
スミレやバラ、なめし革のニュアンスやオレンジ、ダークチェリー、レッドカラントの果実味が感じられる。
徐々に花の蜜の様な甘露さやクローヴ、バニラ、アーモンドなどの風味も。
基本的に村名としてはとても良くできていてヴォーヌロマネのテロワールを再現している。酸味はしっかり効いていながらも柔らかく、タンニンも滑らか。マロラクティックによるバニラやチェリー、オレンジの要素が綺麗に余韻を残していく。十分に素晴らしい。


生産者: ドメーヌ デュージェニー
銘柄: クロ ヴージョ グランクリュ 2011

約42000円
ヴォーヌロマネの他のワインと比べると、明らかにアーシーでローステッド。スパイスやロースト香、果皮の香りが豊かに現れている。果実味はグランエシェゾーと同程度だが、より重心は低い。
マロラクティック発酵的なヨーグルトやクローヴ、土っぽさ、タバコ。ワッフルやコーヒーの様な樽香、そしてスミレの華やかさを支えるダークチェリー、ブラックベリーの熟した果実味が感じられる。燻製肉や樹皮、シナモンの風味も感じられる。
こちらもグランエシェゾーと同様の口当たりの印象でタンニン、酸は比較的強め(といってもジュヴレシャンベルタンなどの堅牢なスタイルと比べると柔らかだが)、ある種エッジの効いたヴォーヌロマネ群と比べると丸みを感じる味わいだ。マロラクティックの風味は抑え気味で黒系果実や土やロースト香が余韻を残す。


生産者: ドメーヌ デュージェニー
銘柄: エシェゾー グランクリュ 2011

約42000円、
果実味の集中度(エキス感)、抽出が村名と比較してより強くなされている。果皮から抽出される官能成分が豊かに溶け込んでいる。妖艶なエシェゾー。
ミネラル感を伴いながら、スミレ、バラの華やかな風味と、なめし革のニュアンス。五香粉や八角などのオリエンタルスパイス、密度の高い甘露な花の蜜やシナモンの風味。オレンジ、ダークチェリーやブルーベリーの果実味が感じられる。なめし革、フレッシュハーブ、松の樹皮、溶剤など。
極めて官能的で妖艶な華やかさ、野性的な風味が前に出ていながらも果実味の豊かさも際立っている。
ややタンニンが強めだが、抽出を考慮すると柔らかく感じる。また酸も穏やかでマロラクティックによるバニラ、華やかなスミレ、薔薇、樹皮などの要素が長く余韻を残す。
王道的なエシェゾーといえる。素晴らしい。


生産者: ドメーヌ デュージェニー
銘柄: グラン エシェゾー グランクリュ 2011

約50000円
エシェゾーと比べるとより重心が低く、より果実味が豊かで、抽出はなされているものの、黒系の濃いめのニュアンスに転化している。ダークチェリーやブラックベリーのリキュールの様な果実味に対してシナモンやバニラ、ヨーグルト。そしてスミレやバラなどの華やかな風味が花を添える。燻製肉やローズマリー、キャラメル、八角など。ローステッドで甘露で果実味に寄ったグランエシェゾー。ミネラルも僅かながら感じられる。
よって香りの官能成分はエシェゾーと比べると低めだが、口内での表現はエシェゾーを超えている。口の中にマロラクティックの要素は少なめでより薔薇やスミレ、ダークチェリーの純粋な果実味が余韻を残して行く。
酸とタンニンは村名、エシェゾーと比べると際立っているが、同時に熟した甘露さも感じられる。


村名からして素晴らしいですね、品質としてはブルゴーニュでも一線級だと思います(価格はお高いですが)
さて、今回4種類のテイスティングを行いましたが、下記の通り、それぞれの特徴が明らかになりました。

◼︎華やかさ、エレガントさ(抽出、ミネラル、エキス感)
クロ ヴージョ<ヴォーヌロマネ < グランエシェゾー<エシェゾー

◼︎果実味の豊かさ(果実味の熟度、甘露さ)
ヴォーヌロマネ<エシェゾー=クロ ヴージョ<グランエシェゾー

◼︎アーシーさ(樽香、梗などの要素)
ヴォーヌロマネ<エシェゾー<グランエシェゾー<クロ ヴージョ

各々の要素を見て行くと各ワインの特徴がはっきりとわかってきます。
突出したエレガンスと華やかさ、各要素の均整がとれたエシェゾー、その規模感を小さくしたヴォーヌロマネ、卓抜した果実味のリッチさと華やかさ、ロースト香が感じられるグランエシェゾー。アーシーさ、ロースト香を主軸に豊かな果実味が感じられるクロ ヴージョ。各々明確な個性の違いがありながら、バランスの崩れたワインはありません。

今回特に素晴らしかったのはエシェゾーですね。王道的なエシェゾーで果実味の集中度(エキス感)、抽出が村名と比較してより強くなされていて、果皮から抽出される官能成分、豊かなミネラル感、樽から現れる五香粉や八角の要素、甘露な花の蜜、オレンジ、ダークチェリーやブルーベリーの果実味が、エレガンスなストラクチャーを形成しています。タンニンも酸も滑らかで、余韻も華やかさを残す。
果実味は熟したニュアンスよりも凝縮感やエキス感が感じられ、抽出や樽の使い方と奇跡的な融合を果たしている。このバランスが崩れなければエシェゾーではあると思うのですが、デュージェニーのエシェゾーは非常に高い密度や要素で再現をしていると思いました。
ワインとしての品質、テロワールの再現共に2011年デュージェニーのエシェゾーは突出しています。
勿論再現性という意味ではクロ ヴージョ、グランエシェゾーもほぼ完璧ではないかと。
グランエシェゾーはエシェゾーと比べるとより果実味の熟度が豊かで、抽出はなされているものの、ダークチェリーやブラックベリーのリキュールの様な黒系果実味に対してシナモンやバニラのリッチさ、スミレやバラなどの華やかさ。燻製肉やキャラメルの樽の要素が感じられる。ミネラルは控えめで、硬質なエシェゾーと比べるとリッチな印象、ただ豊満かというとキチッと引き締まっているとは思います。
クロ ヴージョはヴォーヌロマネ系とはやはりかなり相違があるように感じられました。
果実味が豊かですが、より樽のロースト香や梗のスパイシーなニュアンスがより強く出ています。
ある種ピュアさ、妖艶さ、緻密さが目立つヴォーヌロマネに対して、より複雑性、悪く言えば雑味をあえて表現しているような気がします。
完成度は高く、堅牢で各要素の主張がデフォルメされているように感じました。

このようにデュージェニーのワインには畑ごとに明確な差異をもって分けられていると思います。テロワールが見事に再現されている。ほぼ完璧なワインだと思います。
なので、この生産者のエシェゾーが好きだからといってクロ ヴージョを選ぶと「なんか違うな?」と思う事は間違いないと思います。



エシェゾー[2006]ドメーヌ・デュージェニー

エシェゾー[2006]ドメーヌ・デュージェニー
価格:36,750円(税込、送料込)


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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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