【シャンパーニュ: 25】ジェロームプレヴォー、ユリスコラン、上質なモノセパージュシャンパーニュ2種。

こんにちは、HKOです。
今回もまたまたシャンパーニュです。
ジャックセロスで修行を積んだユリス コラン、ジェロームプレヴォーのモノセパージュ シャンパーニュです。スタイルは違えど、栽培における哲学は受け継がれている様です。

ユリス コランは約200年前からコンジィ村に拠点を置く老舗ヴィニュロン。ぶどう栽培を始めたのは1930年代からですが、基本はネゴシアンに販売をしており、その畑を完全に取り戻し本詰めを始めたのは2003年。アンセルムセロスの元で修行を積んだ現当主のオリヴィエコランになってからです。2004年から単一年でのNVシャンパーニュを作り続けています。
作付面積は8.7ha(一部は現在もネゴシアンに販売)。レ ピエリエールという白亜層かつ表土の薄い南側斜面の小区画に植わるシャルドネで造られます。
栽培はビオロジック。発酵は野生酵母だけを用い、小樽で発酵、熟成。無清澄無濾過でビン詰めします。ドザージュはほぼゼロ。

ジェローム プレヴォーはグー村に拠点を置く新進気鋭の生産者で、アヴィーズの醸造学校で学んだ後、ジャックセロスのスタッフとして働きながら自身のシャンパーニュを醸しています。初ヴィンテージは1998年。2001年にリリース。作付面積は2.2ha。
栽培はビオディナミによって行われ、熟し具合を見ながら手摘みを行う。除草剤は使用しない。台木を使わない植え付けを現在は検討している。
野生酵母を使用し、圧搾は気圧式プレス。デブルバージュと亜硫酸添加(5g/hl)を行い、小樽での樽発酵。新樽比率10%以下で基本は1-3年樽を使用し樽熟成を実施。その後無濾過無清澄で瓶詰めがなされ、デコルジュマン時には僅かにブドウ糖を添加しドサージュは行わない。今回のロゼはピノムニエ100%のロゼ。

ではいってみましょう。


生産者: ユリス コラン
銘柄: ブラン ド ブラン エクストラブリュット レ ピエリエール NV
品種: シャルドネ100%

約10000円
外観は中庸なストローイエロー、粘性は中庸。
第一印象は爽やかでフレッシュな印象。繊細で蜜の様な甘みがあり、リンゴ、フレッシュハーブ、白い花、しっかりとしたミネラルがある。
そして濡れた木製樽、バター、ローストナッツなどの樽の要素も感じられる。
口に含むとかなり熟成感が感じられるが、香りにはあまり出ていない様に思える。太い酸があり、ドライシェリーを想起させる濃厚な旨味とドライハーブ、グレープフルーツのアフターが残る。


生産者: ジェローム プレヴォー
銘柄 ラ クロズリー ファク シミル ロゼ ブリュット NV(2009)
品種: ピノ ムニエ100%

20000円、WA93pt
外観は濃い色調のピンクで、粘性は中庸。
第一印象はしっかりとしたミネラル感、ブリオッシュ、レッドカラントやラズベリーの瑞々しい果実味、そして茎、フレッシュハーブなどの要素が一塊となって感じられる。
ほのかに果実由縁の甘みが乗るがどちらかというと溌剌とした果実の綺麗な酸を想起させる。リンゴや白胡椒、リコリスのアロマが感じられる。非常に複雑な骨格を構成している。
酸味より膨らみのある旨味が大変よく出ており、凝縮したパワフル感のある体躯。ラズベリージャムやフレッシュハーブの清涼感のあるアフターが残る。ちょっと熟成起因の旨味の出方の様な気がする。瓶熟成が長いのか、リザーブワイン比率が高いのかわからないが、恐らく前者だろうか。


大変すばらしい2本でした。
共にジャックセロスで学び、共にノンヴィンテージでありながらミレジメである2本。
ロゼとブラン ド ブランという違いがありますが、共にミネラル感が極めて豊かであるという点と、フレッシュ感と共に、やや酸化熟成の要素を強めに感じられる点が共通しています。
勿論単一ヴィンテージなので、リザーブワイン起因ではなく、順当に木樽という密閉度の低い環境での発酵、熟成を経た結果だと思います。それに伴い大きな規模感を持った旨味が口の中に広がっていきます。

まずはユリスコランから。
基本フレッシュな果実味と豊かなミネラルが感じられます。赤リンゴの様な若々しい味わいが主体ですが、それと同時に濡れた木材の様な樽のニュアンス、バターの様なアロマが感じられます。樽の香りがしっかりついているのにも関わらず、トースティーではないのは、旧樽に起因するものだと思います。
ブランドブランらしい引き締まった味わいがあり、それと同時に強い熟成起因の旨味が感じられます。ブラン ド ブランであることは、味わいからして明白ではあるのですが、この口に含んだ際のリッチな旨味はピノノワールも想起させますね。

次にジェローム プレヴォー。
こちらはロゼでムニエという変わり種ですが、一見ピノノワール単一の様にも感じる力強い旨味と香りが特徴的だと思います。
ミネラル感とともにトースティなブリオッシュ、そして赤系の小果実のアロマが感じられます。凝縮感があり、過度に甘みがあるわけではなく、綺麗な酸を感じさせる味わいです。旨味は膨らみがありパワフルでパワフルだと思います。
ムニエだと後で調べて驚きました。
てっきりピノノワールかと思った...エグリウーリエのムニエ100%もなかなか良かったのですが、ムニエっぽさはありました。
ただこのロゼはムニエかは正直当てられなかった...さながらピノノワール。
もちろんピノノワールの祖先(かつシャルドネの祖先でもある)ですから黒葡萄として似たような部分はあるのかもしれません。

ここのところ色々なNMを集中して飲みましたが、ジェローム プレヴォー、ピエール ペテルス、ユリスコラン、ド スーザ、ギィ シャルルマーニュは大変素晴らしかったと思います。
もうちょっと色々検証してみたいと思います。



スポンサーサイト
プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
ついった
物欲センサー
物欲センサー2
リンク
QRコード
QR