【ドイツ:3】モーゼル生産者のリースリング上位ラインを利く

こんにちは、HKOです。
本日もドイツワインです。
今回はモーゼルの3種類、JJプリュムのシュペトレーゼ、ペーター テルゲスとドクターローゼンのアイスワインです。

【データ】
ヨハン ヨゼフ プリュムはモーゼルに設立されたモーゼル最上級クラスの生産者。
現在のオーナーはマンフレッドとカタリーナ。作付面積は21ha。保有する単一畑はヴェレナー ゾンネンウーア、グラーハ、ツェルティンゲン、ベルンカステル。
収穫は果実が十分に熟すのを待ち、遅摘み。発酵は夜間に冷気を取り込みながら低温で2~3週間。今回のヴェレナーゾンネンウーア シュペトレーゼはプリュムとしては中上位ラインとなります。糖度は60.2g/l、酸度7.6g/lです。

ドクターローゼンはベルンカステルのモーゼル付近に拠点を置く老舗生産者。その歴史は約200年にも及び、現在はエルンスト ローゼンが指揮をとっています。エルンストはこの老舗醸造所を次々と改革しています。
収量の半減、有機的な農法などを実践しています。ミクロクリマに恵まれた畑は彼自身の基準で特級畑、一級畑に分類し、それぞれのテロワールでカビネット~TBAを生産しています。土壌はスレート地質で、樹齢は60~100年。接木されていないぶどうの木を使用しています。今回は彼の醸すアイスワインです。

ペーター テルゲスはモーゼルはトリヤーに拠点を置く家族経営の小規模生産者。トリエラーブルクベルク、ドイッチェヘレンベルクに5ha保有し、シュペトレーゼやベーレンアウスレーゼを中心に産出しています。
こちらも今回はアイスワインとなります。


【テイスティングコメント】
生産者: ヨハン ヨゼフ プリュム
銘柄: ヴェレーナー ゾンネンウーアー シュペトレーゼ 2009

品種: リースリング100%
6000円、WA92pt
ヴェーレンのゾンネンウーアー(アインツェルラーゲ)単一。
外観は淡いストローイエロー、粘性は高く、やや微発泡。やや甘口のワイン。
リースリングっぽいペトロール香や樽香はあまりなく、クリーンな造り。しっかりとしたミネラル感と共に、白トリュフや抑制の効いたペトロール香、洋梨やシトラスの果実味、フレッシュハーブ、バターなど。(ちょっとフェルトリーナーに似てる?)
全体の主軸を置くのが白トリュフとペトロール、果実味が前面に現れており、複雑なアロマを構成している。
豊かな果実味とはっきりとした酸(ただしギザついた所はない)によって、残糖分が引き締められていて、甘酸っぱい豊かなボディを形成している。


生産者: ペーター テルゲス
銘柄: トリエラー イェズイティンヴィンゲルト リースリング アイスワイン 2012

品種:リースリング100%
約5000円。
外観はやや濃い目のイエロー、粘性は高い。
華やかかつ爽やかな印象を受けるリースリング。品種独特のペトロール香はあまり感じられない。
強固なミネラルと共に、ジャスミンや白い花。トロピカルフルーツ、アプリコット、白桃のシロップ漬けの様な果実味があり、フレッシュハーブやほのかなチーズの様な香りを包含している。
当然ながら糖度が高いが、極めて酸が力強く全体の印象を引き締めている。粘度か高く、重量感のあるボディだが、いわゆる貴腐の様な溶ける様な甘さはない。


銘柄: リースリング アイスワイン ゴールドカプセル 2009
品種: リースリング100%

約11000円、WA90pt(2008)
外観は淡いストローイエロー、粘性は高い。
ペトロール香があり、液体にミネラルが漲っている。ライチやカリンの果実味が最前面に出ている。バターやドライハーブ、キノコ、リコリスの様なアロマが感じられる。
綺麗で豊かな酸があり、やや微発泡のニュアンス。滑らかで甘露なアプリコットの果実味のアフターが感じられる。残糖分は高く、ボディはしっかりとしている。
余韻は長い。


【所感】
まずはゾンネンウーアーシュペトレーゼ。単一畑のやや甘口ワインです。
基本的に樽はあまり感じないクリーンな造りをしています。アルザス最上のリースリングに現れる強烈なペトロール香は控えめです。
甘口でそれなりの残糖分は感じるのですが、ミネラルがしっかりと存在しており、酸も充実。わずかに微発泡しており舌にチリっとした刺激がある。それらが甘口の残糖分をキリッと引き締めている様にも感じます。
全体的な印象はやはりリースリング固有の特徴か目立つには目立つのですが、より統制が取れた味わいに仕上がっている様に感じます。ボディは当然ながら豊かで、シュペトレーゼにして長期熟成が期待できそうです。

次はTBA並の糖度を残すアイスワイン。トリエラー イエズイティンヴィンケルト(長い...)。こちらはアイスワインとしてはかなり爽やかで清涼感があります。
恐らく強いミネラル感、そしてジャスミン、白い花、フレッシュハーブのアロマがそういった印象を与える一助になっていると感じます。例えばアロマティック品種のワインの様な爽やかさですね。
ただそんな甘露でありながら爽やかさを放つ香りとは裏腹に甘露さに厚みがあります。アプリコットやトロピカルフルーツの様な力強い酸を伴う果実味、甘露さ。
重量級ですが、保有する酸の強さから、こっちも引き締まった感じがしますね。

次もアイスワイン。ドクターローゼン。
特に畑表記は無いですが、高品質を示すゴールドカプセル。
こちらは強い品種特性が前面に出ている。ミネラルが漲っておりペトロール香も強く感じられます。ライチやカリンの清涼感のあるアロマがあり、バターやドライハーブ、キノコ、リコリスの様なアロマがある。
酸味は豊かですが、ペーターテルゲスの様な清涼感はなく、より重みのあり丸みのあるオイリーな甘露さを感じます。

個人的に感じたのは、これらのいずれのワインも突出したミネラル感があるということです。
どれも基本甘口なので残糖分を強く感じるのですが、そこに伴う酸だとかミネラルによって、それらの糖分が引き締まって感じます。そもそも酸の強い品種ではあるので、こういうスタイルが得意かなのでしょうかねー。
この中だとJJプリュムがやっぱり好きかな...

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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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