【ボルドー:17】シャトークレールミロンの最新ヴィンテージを利く

こんにちは、HKOです。
今回はボルドーでございます。


【データ】
キュヴリエ ルージュはレオヴィル ポワフィレのオーナー及び醸造チームがネゴシアンとして購入したプルミエ コート ド ブライ(右岸)のぶどうを使用して作られるデイリーワイン。AOCはACボルドーとなっています。

シャトー クレール ミロンはポイヤックのメドック格付5級シャトー。所有者はフィリッピーヌ・ロートシルト男爵夫人。
ムートンとラフィットに隣接した畑を保有している。作付面積は30.0ha、平均樹齢51年。平均収量は55hl/ha程度。
ステンレスタンクで15~22日間の発酵を行い、新樽約30%で16~18ヶ月熟成を行う。

【テイスティングコメント】
生産者: キュヴリエ ファミリー
銘柄: キュヴリエ ルージュ 2010
品種: メルロー40%、カベルネ・ソーヴィニョン30%、カベルネフラン30%

外観は澄んだガーネット、粘性は高い。
2010年としては液体密度はかなり薄く、いわゆるデイリーワイン的な味わい。
紫スモモとダークチェリーのフレッシュな果実味と、スミレやなめし革、リコリス、クローヴなどのスパイス。シンプルなボルドーの味わい。
タンニンというより、幾分か感じる苦味があり、酸の方が際立つ。旨味は感じるものの、苦味と抉る様な酸を伴う余韻。
デイリークラス。

生産者、銘柄: シャトー クレール ミロン 2011
品種:カベルネソーヴィニョン46%、メルロー35%、カベルネフラン15%、プティヴェルド3%、カルメネール1%

約8200円、WA89pt-91pt
外観は濃いガーネットで粘性は高い。
2010や2009年に比べるととてもボルドーらしいボルドーだと思う。
カシスやブラックベリーの熟した果実味に、トーストや西洋杉、ビターチョコやコーヒーなどの樽起因のアロマ、シロップ、リコリス。スミレや燻製肉などのアロマが感じられる。グレートヴィンテージにみられる、発散して行く様な香りはないが、十分に丸みを感じられる香りだ。
酸が強めで、ややシャープな印象を受ける。液体密度は先述のヴィンテージには劣るものの、パワフルなタンニンと旨味を包含しており、十分に熟成するのではないかと思う。

【所感】
本来でいうと良ヴィンテージである2010年の方が果実味が充実するはずですが、流石にポワフィレが片手間で作るデイリーと、5級とはいえムートンが作るグランヴァンだと全くもって違いますね...圧倒的にクレールミロンの素晴らしさが際立ちました。
キュヴリエは、あくまでデイリーワインとして手堅く纏まっていますが、いわゆるボルドーの官能とは全く無縁のワインだと思います。それこそACボルドーの居酒屋ワインって感じ。
クレールミロンは2010年に比べると悪い年とはいえ、基本2009-2010年の流れを汲む充実した果実味と複雑さを与える樽香、発酵起因のニュアンスがしっかりと現れている様に感じました。勿論ヴィンテージ特性で酸は強めに感じられるんですけど、その姿は偉大なボルドーを垣間見せる様な素晴らしい味わいとなっています。とてもポイヤックらしい肉感的で力強い骨格を持ったワインに仕上がっていると思います。そして同じムートンファミリーであるダルマイヤックとも似た方向性であると感じました。ダルマイヤックの方がストレートに果実味が前に出ている様な気がしますが、流石に同じノウハウを持つだけあってボリューミーなタイプであることは変わりありません。
とても贅沢なワインであると思います。
ただコストパフォーマンス的にはダルマイヤックの方が高く、十分にグランヴァンの良さも感じられるので、個人的には代替の利く存在ではあるのかな、と思います。


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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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