【シャンパーニュ】強靭なミネラルと酸、しなやかな果実味を包含するNPU、その他2本を利く

こんにちは、HKOです。
最近ご飯の話題が多くてすみません、今回はちゃんとお酒ですよ。シャンパーニュ。
RMのラエルト フレール、そしてNMのバロン ド ロスチャイルド、ブルーノ パイヤールです。
NPU初挑戦です!

【データ】
ラエルト フレールはエベルネ南西シャヴォ村に拠点を置くRM。現在は若干27歳のティエリー ラエルトがその指揮を取っています。新世代のシャンパーニュを背負う若き生産者。畑は10の村、75の区画に10ha所有(樹齢60年の区画もある)。
栽培はビオロジック。手作業による耕作、低収量化を
実践。
収穫したぶどうは垂直式プレス機で圧搾、新樽は使用せず旧樽で発酵する。瓶詰め後24ヶ月熟成、ミレジムは48ヶ月以上。
今回のラ ヴィーニュ ドートルフォアは樹齢40~60年の区画のピノ・ムニエ100%。
6ヶ月間澱とともに熟成しMLFはせず、濾過後ビン詰め。ドザージュは4-5g/l。

シャンパーニュ バロン ド ロスチャイルドは、ムートンのバロン フィリップ、ラフィットのドメーヌ バロン、金融業を営むバロン エドモンの三社が協業で作り上げたシャンパーニュ。
今回のブラン ド ブランはアヴィーズ、クラマン、メニル シュール オジェ、オジェの葡萄を使用。
リザーヴワインは40%使用、ドザ―ジュの後、6~9カ月熟成。ポートフォリオはこのほかにロゼとブリュットがあります。

ブルーノ パイヤールは1975年に設立された比較的新しいメゾンで、本詰めを始めるまでは仲買商を行っていました。
リリース以降、高い評価を受けており、ジョエル ロブションやオリエンタル急行、そしてロバートパーカー主催のヘドニストディナーなどでも供されています。
ブルーノパイヤールのシャンパーニュは100%ヴァン ド キュヴェのみ。第一次発酵は15-20%を木製樽を使用し、残りはステンレスタンクで醸造。シュールリーの熟成期間が法定期間の2~3倍程度。瓶内二次発酵は温度10.5℃、湿度80%にて管理され、出荷都度デコルジュマン、ドサージュは最低限に抑えられます。
今回のNPU(ネック プリュ ウルトラ:最上級)はその名の通り、ブリューノパイヤール最上のキュヴェ。ブージィ、ヴェルズネイ、オジェ、メニル シュール オジェの4つのグランクリュから構成。第一次発酵は100%バリックで10ヶ月。その後2000年7月に最上の樽を選別しブレンドする。第二次発酵は定温セラーで。デゴルジュ~ドサージュ後の安定期間を含めると13年の月日をセラーの中で過ごし、出荷される。


【テイスティングコメント】
生産者: ラエルト フレール
銘柄: ラ ヴィーニュ ドートルフォア ヴィエイユ ヴィーニュ 2008
品種: ピノムニエ100%

約6000円
外観は極僅かに赤みを帯びたストローイエロー。泡は力強く立ち上る。
香りから、既にエレガントで完成度が高い。
ムニエらしい若々しいシャープがあるものの、強めの旧樽の要素が上手くそれを包み込んでいる。
ミネラルが全体に漲っている。フレッシュハーブやローストナッツ、バニラの要素が前面に出ており、洋梨、パッションフルーツの酸味を感じさせつつも確実に熟した果実味。そしてバニラ、花の香りが感じられる。旨味のある果実味が充実している。
エクストラブリュットで、酸味は鋭く感じられる。グレープフルーツやナッツ系の余韻。旨味が表出していながら繊細さを感じる。


生産者: バロン ド ロスチャイルド
銘柄: バロン ド ロスチャイルド ブラン ド ブラン NV
品種: シャルドネ100%

約10000円
外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸。
とても品の良いブランドブランだと思う。
リンゴやパイナップルの旨味も伴う明るい果実味と共に、蜂蜜やバターの様な香りとチーズ、カシューナッツの様な風味が感じられる。白い花やフレッシュハーブなど。
甘さより、フレッシュで溌剌とした清涼感のある果実味を感じることができる。
酸味と旨味は突出しており、さながらエクストラブリュットの様な芯の強さ、エッジーさがある。
リンゴやパイナップルの余韻。心地よい泡だ。


生産者: ブルーノ パイヤール
銘柄: NPU 1999
品種: ピノノワール50%、シャルドネ50%

約30000円、WA95pt(1990)
外観は淡いストローイエロー、粘性は低い。
驚くべきミネラルと酸に彩られ、強烈な張り詰めたようなシャープネスを持つキュヴェ。堅牢で強固。
ただそれでいて、相反する様な豊かな果実味も包含する。
石灰を感じさせるミネラル感の奥に、熟した白桃やネクタリンの様な豊かな果実味。強い旨味と酸を感じさせるリンゴ。清涼感のあるフレッシュハーブ、白い花、ローストナッツの風味が感じられる。
時間経過と共に焼き栗の様な甘やかな芳香も現れてくる。
アタックに力強い酸のエッジが残る。
華やかな花やフレッシュハーブとリンゴの突出した旨みが残響として残る。熟成の余地は膨大。


【所感】
いずれも素晴らしかったです。
まずラエルトですが、これが最も予想外で、想像したムニエの味わいとは全く違うものでした。
というのも今まで飲んだムニエ100%のシャンパーニュはムニエの清涼感やシャープな酸を活かした作りが主体だったのですが、ラエルトのミレジムは強めの樽の要素を帯びています。当然ムニエの良さを活かすた為、MLFで過剰にこってりしたスタイルにはしていません。ただ明らかにステンレスタンクで醸造した様な冷淡でシャープネスなそれとは一線を画しています。
あくまでミネラルと酸を前面に出しながら、クリスピーな樽の要素も主張している。併せて旨味も包含し、値段を考慮すると熟成余地もある、非常に素晴らしいムニエだと思いました。ちなみにエグリウーリエもムニエ100%を作っていましたが、樽発酵だったか微妙に覚えてません。どうだったかな...
次にバロン ド ロスチャイルド ブラン ド ブラン。
極めて品のあるシャンパーニュです。硬質なミネラルを持つメニル シュール オジェ、骨太なアヴィーズ、繊細でクリアな果実味のクラマン、それぞれの特徴を上手く汲み取ってアッセンブラージュしている。
濃厚さを取らず、あくまでフレッシュで溌剌とした酸と蜜のような品の良い果実味を包含している。樽の要素は感じられない。
リザーブワイン40%とあるが、そうと思えない程若々しい。旨味や極僅かにチーズの様な熟成香があるものの、基本リザーブワインが若いのかもしれない。
裏を返せば酸がアグレッシブなので、こってり系シャンパーニュ好きには物足りないかも。安定感は確実にある一本。
最後にNPU。圧巻です。
以前ブルーノパイヤールの90年代前半のブラン ド ブランを飲んだことがありますが、十分に熟成していながも、ミネラリーで堅牢な印象を受けるワインでした。
勿論それより若い1999年、かつフラッグシップであるNPUは、それに輪をかけて堅牢。張り詰めた様なミネラルと酸があり類稀なるシャープネスがあります。
そんな中にも豊かな果実味も包含しており、熟した白桃やネクタリンの様な果実味を感じる事ができます。
現状でいうとシャープさが前に出ているので、もう少し熟成するとバランスが良くなるかもしれません。
ただ10年かそこらでこれら全て解けるかというと、それも想像できないんですよね...難しいワインだ...

今回はコスパ含めてラエルトが一番面白かったです。ムニエ100%かつミレジムというレアさ、6000~7000円というミレジムにしてはお安い値段が魅力でした。
NPUは圧巻ではありましたが、あと数年は熟成をしたものを飲んでみたかった...





スポンサーサイト
プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
ついった
物欲センサー
物欲センサー2
リンク
QRコード
QR