【ブルゴーニュ:85】クロ デ ランブレイ 2009~2012垂直




こんばんわ、HKOです。
本日はブルゴーニュ、特級クロ デ ランブレイの2009~2012年の垂直です。※ロゼ デュ クロを追加。


【データ】
ドメーヌ デ ランブレイはモレ サン ドニに拠点を置くドメーヌであり、長い歴史を持つ特級クロ デ ランブレイの最大所有者。現オーナーはフレウント ファミリー。醸造長はティエリー ブルーアン。
81年に特級畑への昇格を果たしたクロ デ ランブレイは1365年から名前が確認できる長い歴史を誇る畑。
大部分はドメーヌ ド ランブレイが保有しているが、ごく一部のみトプノーメルムが保有している。
この8.7 haの特級畑は粘土質のメ・ランティエ、東向き斜面のレ・ラレ、最も北部に位置するレ・ブショの3区画で構成されており、平均樹齢は約50年、平均収量は31hl/ha。
ドメーヌ デ ランブレイの収穫は手摘みによって行われ、選果台にて選定。除梗はほぼ無し。畑ごとに更に細分化して醸造。キュヴェゾンは15~18日間、 第一次発酵の後、約18ヶ月間オーク樽にて熟成、新樽比率は50%。清澄はせず、澱引きを2回実施。



【テイスティングコメント】
生産者: ドメーヌ ド ランブレイ
銘柄: ラ ロゼ デュ クロ 2013

外観は淡いピンク色で、粘性は中庸。
南仏のサンソーやグルナッシュノワールの様な充実した果実味のロゼではなく、もう少しドライで複雑なロゼ。イチゴやブルーベリーの瑞々しい果実味と共にフレッシュハーブや枯れ草、ミルクティーの様なほのかに甘い香り。白胡椒、クローヴ、鉄、ローストナッツ。
華やかな香りやハーヴィーな風味はクロ デュ ランブレイっぽいといえばぽいが、偉大なグランクリュとは決して比べられないACブルゴーニュ ロゼ。
滑らかな酸味とハツラツとした味わい。


生産者: ドメーヌ ド ランブレイ
銘柄: クロ ド ランブレイ グランクリュ 2009

28000円、WA93pt
外観は澄んだルビー、粘性は中庸。
2010年と同系統の熟成を経ているが、旨味の層がより厚い。
ナツメグ、デーツのスパイシーな香り。ジャム化した紫スモモやブラックベリーの果実味が現れている。燻製肉や黒オリーブ。八角やオリエンタルスパイスの風味が感じられる。トースティーな樹皮、タバコ、ベーコンなど。旨味をとにかく強く感じる風味ながら、燻した様な風味と梗の様な風味がある。
非常に充実したタンニンと酸があり、旨味の層も非常に厚い。クローヴ、紫スモモの余韻が明確に残る。
分厚いピノノワール。


生産者: ドメーヌ ド ランブレイ
銘柄: クロ ド ランブレイ グランクリュ 2010

23000円、WA94pt
外観は澄んだルビー、粘性は中庸。
果実味が旨味に転化しはじめている。
ナツメグやデーツなどのスパイスの香り、ダークチェリーやブラックベリーの果実味。燻製肉、ベーコンな旨味を強く感じさせる香り、黒オリーブ、土。僅かにスミレのドライフラワーの香り。ドライハーブなどの要素。2009年ほどの厚みはないが、旨味に寄った風味。僅かに華やかさが先に立つ。オリエンタルスバイスなど。
酸とタンニンは2009年ほど厚みはないものの、十二分に包含している。血液と紫スモモの果実味が伸びてくる。余韻は非常に長い。


生産者: ドメーヌ ド ランブレイ
銘柄: クロ ド ランブレイ グランクリュ 2011

23000円、WA90pt
外観は澄んだルビー、粘性は中庸。
トースティー、果皮と果実味のバランスが良い。
コーヒーや紅茶の様なローストしたニュアンス、そしてリキュールの様なアロマを帯びたブラックベリーやダークチェリーの果実味が感じられる。
スミレ、凝縮した蜜の様な甘みやオレンジの様な風味、クローヴやフレッシュハーブなどの茎を想起させる香り、ミントなど。燻製肉などの風味も徐々に出始めている。2012年と比べるとより熟度と樽が強い。
明らかに2009年、2010年と比べると明らかにタンニンや酸が柔らかく感じる。クローヴやベリーの果皮の風味が滑らかに舌を経由する。


生産者: ドメーヌ ド ランブレイ
銘柄: クロ ド ランブレイ グランクリュ 2012

25000円、WA90-92pt
外観は澄んだルビー、粘性は中庸。
引き締まったミネラル感がある。華やかなスミレの香りと、熟したブルーベリーやダークチェリーの厚みのある果実味。酸と冷涼さを感じさせる。徐々にタバコとコーヒー、シロップの様な甘露さと華やかなスミレ、スバイスの香りが一塊になっている。五香粉やオーク樽、シナモン、クローヴ、樹皮の風味。そしてなめし革や紅茶など。
当然ながら最も若々しくはっきりとした輪郭を持った果実味とベリーの味わい、野生的な香りを感じることが出来る。
2011年と比べても酸味とタンニンが際立って柔らかく感じる。五香粉、獣香、クローヴの余韻。しかし2011年同様冷涼であると思う。

【所感】
改めてクロ デ ランブレイの感想。
比較的抽出が強く、そして果梗由来のスパイシーな要素が前に出ていると思います。
ただ全房発酵であるDRCやプリューレロック、フィリップパカレとは全く異なり、梗の香りを除けばどちらかといえば100%除梗の様な洗練さを感じます。樽の使い方や抽出に起因するものかも。

ヴィンテージについて。

2009年。ジャムの様な潤沢な果実味とナツメグや黒オリーブなどの熟成感のある香りや旨味が見事に融合している。旨味の層は厚く、燻した様な芳香も残す。タンニン、酸共に極めて充実。

2010年。基本骨子は2009年と同様だが、より燻香と抽出起因の華やかな芳香が目立つ。旨味に寄った味わいで紫スモモや黒オリーブの要素が主張する。抽出は強いがタンニンの要素は2009年ほど高くはない。

2011年。若々しく、リキュールの様な凝縮した果実味と際立った樽香、抽出の要素が感じられる。ホールパンチ由来のスパイスの要素も。2012年と比べると果実味の熟度と樽の要素が目立つ。果実味が充実している為かバックヴィンテージと比較するとタンニンや酸は穏やかに感じられる。2011年的でありつつ、しっかりと凝縮感もある。

2012年。醸造的要素と果実の要素がまだ溶け込んでおらず、立体的で明確な輪郭を構成している。
2011年同様果実味は十分に熟しており、冷涼ゆえに凝縮している。最もスモーキーかつ抽出の要素がはっきりと現れている。2011年と比べると酸は穏やかで熟度は高い。

まず特性から。
一般的に2010年、2009年はブルゴーニュにとってのグレートヴィンテージ、2011年、2012年は天候不良による一般的なヴィンテージ、という評価になっています。
熟成感をほぼ感じない2011年、2012年を見ると、果皮の要素が前面に現れ、シロップというより花の蜜のような繊細な甘露さ、また酸を感じるところから、やはり冷涼な年であった事がよくわかります。
2009年、2010年は熟成感が前に出ているため、単純比較が出来ないところが難しいですが、ボディに厚みがあり、その部分でよく熟した年であった事を感じることが出来ます。

次に熟成については、先述した通り2009年、2010年は熟成感が前に出ており、樽や果皮、果実味が若干溶け込んだ状態にあります。対して2011年、2012年はこれらの要素がそれぞれ独立して感じられる状態とはっきりと分かれています。
ただいずれもタンニン、酸共に充実して存在しており、熟成感はあるものの2009、2010もベリー系の果実味を残しているので、まだまだ熟成の始めといった所だと思います。作柄にもよると思いますが、2009年、2010年がブルゴーニュにとって良い年だと考えると、収穫年4年後から熟成感が前に出はじめるという事は間違いなさそうです。
以外と2012年や2011年は来年には熟成感を感じられるようになるかもしれません。

全体でいうと、ジュヴレシャンベルタン寄りの特性を持ち、年ごとに機微が出やすい畑であるな、と思います。それはひょっとしたら畑の特性というより、果梗の比率が大きく、出来を左右する要素の一角を占めているからかもしれませんが、少なくとも市場に流通するクロ デ ランブレイの殆どはドメーヌ ド ランブレイのものなので、イメージとしては間違っちゃいないかも。






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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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