Le Beurre Noisette Tokyo(ル ブール ノワゼット 東京: 銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


こんにちは、HKOです。
以前から気になっていたお店に行ってきました。





銀座三越の中に入っている「レ ブール ノワゼット トウキョウ」。

もともとパリ15区にネオビストロというビストロ的でありながらガストロノミーな味わいを楽しめるお店として誕生しました。本店のシェフはトゥール ダルジャン、ホテル リッツ、ルドワイヤンで修行したティエリーブランキ。銀座店はボーセジュール、プリンスホテル パークタワーを経験した梶原忠氏。

一応ビストロ的な括りではあるものの、「ビーツとスモークサーモンのレムラード」の見目麗しいガストロノミックな外観や「フランス産鴨胸肉のロティ 腿肉とフォアグラのパイ包み焼き」の趣向を凝らしたメニューにとても惹かれました。
しかもランチで食べられるときたら、もう行くしかない。

11:00位に店舗に連絡して直前の席確保。11:40に速攻で外出し銀座三越まで。

ロジェ エギュスキロールのお隣ですが、ビストロ然としながらもフレンドリーな雰囲気がとてもいい。適度に賑やかで、店員さんにも気取った所がない。

壁に書かれたフランス語のワインリストも現地のビストロに似ていて、なかなかグッとくるものがあります。ただユーロ=100円という記載はダサいが...円でいいじゃん。
ワインはグランヴァンは無しで、低価格で味わいに定評のあるものを揃えていてとても好感が持てました。


さて、時間もないので早速注文です。
Menu DéjeunerのEntrées+Plats。
そして勿論「ビーツとスモークサーモンのレムラード」の「フランス産鴨胸肉のロティ 腿肉とフォアグラのパイ包み焼き」だ....と思ったがあれ?ない?

季節ものなんだろうか...?
何となく腑に落ちない部分があるが、大人しくメニューにある2品を注文。


すぐにアミューズが来た。


◼︎自家製オリーブパン(★)

アミューズ、パンかよ!!
えっ、パンじゃなくてコレアミューズなの?
フカフカして柔らかく、暖かい。口に含むとオリーブの風味と塩味が少し強いパン。
供されたオリーブオイルに浸すと濃厚な味わいが加わる。フワフワしててとても美味しい....悔しいが....。
しかし、ここのオリーブオイルが凄く美味しい。アロマティックで青い風味がとても感じられる。イイ...


◼︎ズワイガニと冬野菜のレムラート 生姜のコンフィの香り(★★★)

少しピリ辛のザクザク歯ごたえの玉ねぎ、白菜、キャベツ、薩摩芋。その中に刺激的な生姜の風味。上にはレムラートソースで和えられたズワイガニの濃厚な旨味とクリーミーさ。ソースはバルサミコ。
時折感じる薩摩芋の甘みと生姜のスパイシーな味わい、そこに旨味のあるズワイガニのほぐし身とキャビアの塩味が味わいをさらに濃厚なものとしている。
そして全体的に味が濃いのでバルサミコソースの甘さと酸がいい感じで複雑さを纏ってくれる。
全体的に味わいが強いが、調和はとれている。美味しい。


◼︎イベリコ豚のロティ キャベツのエチュベ ジュニエーブルの香り(★★★★)

低温ロティしたイベリコ豚にジュニエーブルバターのエスプーマ、ジュ ド ヴォーを添えている。付け合わせはキャベツ、ブロッコリー、蕪、ジャガイモ。
甘みのあるガリガリ食感の蕪。甘さ控えめなホクホクのジャガイモ。付け合わせの野菜、ジュ ド ヴォーの旨みを吸った甘く旨味に満ちたキャベツと人参。
お肉は柔らかくブリブリ。パサパサ感は全くなく、非常に肉感的な味わい。旨味がしっかりと閉じ込められており、ロティした焦げ香とほのかな塩の香が感じられる。香草のアロマとほのかな塩味を帯びたジュニエーブルバター。ジュ ド ヴォーも野菜のスープと合わさって良質なコンソメの様な風味に。美味い。


以上3皿。
お腹は一杯になったし、一皿一皿大変美味しかったんですけれども、やはり皿数が少ないと何処か物足りなさを感じますね。といってもこのボリュームで前菜2、メイン2来られたら今度は食べきれなさそうですけど。
という所でいうと、この量がピッタリでしたね。

ポーションの量を減らして皿数を増やすと助かりますが、まあ流石に無茶ですかね。
ワインの価格がなかなかいい値段するので、厳密に言うとビストロ=大衆食堂的な使い方は少ししにくいかもしれません。ただお料理はとてもガストロノミックな匂いを感じさせるもので、美味しいです。

しっかりとしたレストランとして捉えれば、とてもコストパフォーマンスの良いお店だと思います。

住所: 〒104-8212 東京都中央区銀座4−6−16 銀座三越 銀座三越12F
店名: Le Beurre Noisette Tokyo(ル ブール ノワゼット 東京)
電話番号: 03 6228 6913
営業時間:
全日/11:00~15:00(LO)、17:00~22:00(LO)
ランチ営業、日曜営業
スポンサーサイト

竹葉亭 本店(竹葉亭本店: 銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


「時に伯父さんどうです。 久しぶりで東京の鰻でも食っちゃあ。竹葉でも奢りましょう。 」

こんにちは、HKOです。
何となく時間が取れたので鰻を食べに行ってまいりました。
銀座で鰻といえば、やはり竹葉亭でしょう。
銀座のど真ん中にもお店はありますが、やや本店より高く、会社からも遠いので、本店に。



1920年代に建築された建物だから、かなり趣があります。全体的に背が低めですね。



なかなかオーラのある佇まい。勿論自動ドアではありません。


店内に入ると店外から受ける印象と違って高さも照度もしっかりとあり、明るいです。(座敷はわかりません)


さっそく注文。
流石に昼から定食は贅沢すぎるので、ここは丼もので行きます。



◼︎肝吸い(-)

鰻の肝を使っているとは思えないくらいの澄んだお吸い物。変な臭みも無く、出汁についているわずかな塩分が旨味を引き立てている。


◼︎鰻お丼 A(★★★☆)

普通の丼サイズで、過剰に小さい訳でもなく、大盛りというわけではありません。
箸で掴むと崩れそうなフワフワとした鰻。タレの風味はあまり濃くない。脂はノリノリでかなりねっとりとした豊満な味わいがある。濃厚で脂を感じるが、あまり後に残らない。非常に上品な鰻。
炭火のロースト感は比較的軽めで、焦げた様なニュアンスはあまり感じない。美味い...


ちなみに外側からは全然感じないし、椅子席からは全く見えないんだけども、こんな素敵な中庭もあるんですね。うーん、料亭って感じだ。


美味しかったです。
美味しかったですが、なにぶん私自身の鰻リテラシーがそんなに高くないので、竹葉亭の鰻が鰻屋の中でどれくらいなのか掴めてません。
なんで、一旦★★★☆で。
老舗ですので、取り立てて斬新であったり個性があったりする訳ではないので、味わいとしては非常にトラディショナルだと思います。
まあただ、私の食べた事がある鰻がだと2番目くらいには美味しかったとは思います。
結構感動しました。

是非次回はBを行ってみたいと思いますが...何が違うんだろう?


住所: 〒104-0061 東京都中央区銀座8丁目14−7
店名: 竹葉亭 本店
電話番号: 03 3542 0789
営業時間:
11:30~14:30
16:30~20:00(L.O.20:00)
ランチ営業

Cuisine[s] Michel Troisgros(キュイジーヌ s ミッシェル トロワグロ:新宿)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


こんにちは、HKOです。
新宿のハイアットリージェンシーのキュイジーヌ s ミッシェル トロワグロに行ってきました。


飲み会がたまたま新宿であったので、チャンスだと思い予約しました。用事でも無ければ行く機会がない場所ですが、なんせ国内トップクラスのレストランですからね。一度は行ってみたいものですよね。
メゾン トロワグロ3代目オーナーシェフであるミッシェル・トロワグロ自身の名前を冠した海外で唯一のレストランです。2015年もミシュラン東京で*2を獲得しています。


場所は都庁前で降りて3分くらい、新宿西公園に隣接するハイアットリージェンシーの1Fにあります。
ホテルのメインダイニングなのに1Fにあるのも珍しいですね。



豪華な看板。


豪華な入り口。



陽光差し込む窓際の席に案内されました。
高層階にあるレストランは夜はいいんだけど、昼は日差しが強すぎてキツイんですよね。
それに比べると適度に緑があって日差しも穏やかに感じられる1階はランチとしては素晴らしいロケーション。椿山荘のル ジャルダンみたい。




シックで白と木目を基調とした店内に蛍光色の差し色が少しポップな雰囲気を醸し出します。


早速ランチメニューからコースを選び、まずはシャンパーニュから頂きます。
今回のコースはアミューズ、前菜、肉料理、デザート、プティフールの5皿の構成です。



◼︎シャンパーニュ
生産者: シャルトーニュ タイエ
銘柄: キュヴェ サンタンヌ ブリュット NV

外観は明るいストローイエローで粘性は中庸、溌剌とした泡が立ち上っている。
トースティーで果実味が強いタイプのシャンパーニュ。ハチミツの強い芳香、リンゴやシトラス、フレッシュハーブの要素。酸味は穏やかで非常にスムーズな味わい。ほのかにナッツの香りがある。
酸味は穏やかで柔らかいアタックのシャンパーニュ。
フレッシュでクリーンなタイプ。



◼︎黒トリュフ

4g2000円で前菜に散らす事が出来るようですが、予算オーバーするのでパス。香りは凄い良かった。
いやしかし初めて生の黒トリュフの香りを嗅ぎまきたが、強烈ですね。



◼︎アミューズ

「細かく刻んだ黒トリュフと栗のペースト。イカスミで色付けしたパン粉でコーティングして揚げたもの」 (★★)
ほのかに暖かい。パン粉のカリッとした外装を噛むとホワイトソースの様な濃厚な栗と豊かなトリュフの強烈な香りが広がる。ふくよかで豊満な味わい。
一口分しか無いのが残念だ...

「京人参のタルト、ポンカンとニンジンのペースト」(★★)
パリパリのニンジン風味のタルト生地の中にポンカンの酸味、ニンジンの風味を帯びたソースが含まれている。ポンカンの酸味が非常に華やかで、そこにニンジンの甘みが混じる。青臭さは殆どない。

「アンチョビのクリーム、軽く燻製した子牛と薄くスライスしたパン。」(★)
カリカリの薄いパンにマリネした子牛が載っている。アンチョビのクリームの強烈な旨味を感じさせる。子牛は癖が全くない。旨味の余韻が結構長い。
美味しい!



◼︎パン(★)


「蕎麦粉と玉蜀黍を使った全粒粉のブリオッシュ」
サクサクフワフワしたブリオッシュ。ほのかに蕎麦の風味。バターと良く合う。結構モチモチしているので、手で千切ろうとしてもなかなか切れず、ボロボロと側面からパンが剥がれる!
でも素晴らしく美味い。

「オーガニックの食材を使用したパンドカンパーニュ」
ガリガリのパンで濃厚なライ麦の味わい、ミルキーなバターと良くマッチングする。


◼︎アントレ(★★★)
「ポワローとパルメザンのラヴィオリ ロメインのクリーム」

供出された時点でもうチーズの香りがかなり感じられる。
リコッタチーズとパルメザン、そしてきざんだポワローネギのラヴィオリ。皿にはセミハードのコンテを散らしており、後から暖かいロメインレタスのソースを添えている。
ラビオリは非常にチーズの風味が強く、濃厚だが、ポワローネギのサクサクした食感とロメインレタスの風味が非常に良く合う。サクサク感と濃厚なチーズが素晴らしく調和している。ロメインレタスのソースは強い味は付いておらず、あくまで風味付けといった感じ。ラヴィオリにはポワローネギをキーに非常に良く調和していると思う。



◼︎ヴィアンドゥ(★★★★)
「蝦夷鹿のフィレ肉 マルメロとビーツ」

北海道産の蝦夷鹿を真空調理、最後に焼き目を付けている。ビネガーでソテーしたマルメロ(西洋カリン)、スライスしたビーツに燻製したビーツのペースト。
後から鹿の骨から作ったコンソメソースを添えている。
後掛けコンソメソースでビーツの赤い美しいラインが壊れて、少しだけ「ああっ」ってなったのが本音。
鹿肉には血のような鹿の野生的な味わいがそのまま閉じ込められており、舌触りは滑らかながらも、味わいは極めて濃厚。どこかビーフジャーキーにも似た風味が広がる。エキスを逃さない火入れも完璧。
添え物のビーツは強い酸味があり鹿肉の野性味を引き締め、マリメロのパッションフルーツにも似た酸味と甘みもビーツと同じ役割をしながら余韻に軽やかさなエキゾチックな余韻を残していく。完全なるマリアージュ。鹿の旨味と濃厚さを活かしながら、癖を酸味で殺し、余韻を甘やかに彩る。完璧な付け合わせ。



◼︎ヴァン ルージュ
生産者: ドメーヌ ラ テラス デリーゼ
銘柄 ル プラデル レロー ヴァン ド ペイ 2012
品種: サンソー 100%

外観は淡いガーネット、粘性は低い
極めて華やかな芳香を放つサンソー。
スミレや溶剤、なめし革の様な華やかな芳香とともに溌剌としたブラックベリーやブルーベリーの果実味。過剰な熟度は無く、きわめて自然な果実味。白胡椒やフレッシュハーブ、リコリスなどのスパイシーな要素。落ち葉や土の要素、お香の様なアロマが感じられる。
酸味は柔らかく、タンニンもあまり感じない。
ミドルボディだが、香りは非常に高く、口の中に広がるシラーを思わせる華やかな風味は極めて高品質。レベル高いと思う。



◼︎デゼール(★★★★)
「レモンクリームのメリガ ケイパー」

トウモロコシのタルトの上にレモンクリーム、マスカルポーネチーズ、メレンゲの3層のクリーム。付け合わせにはケイパーとヨーグルトのソルベを添えている。
最中の様な食感の極薄のトウモロコシタルトのサクサクした味わいとレモンクリームの際立った酸味、チーズの濃厚さのマッチングが面白い。
付け合わせのヨーグルトのソルベとケイパーの存在感もしっかりとあり、酸味と濃厚な味わいのタルトに対してヨーグルトは甘さとラムネのような風味を、ケイパーのスパイシーさと塩味が複雑さを与える。
酸味だけではなく甘みや塩味を多層的に感じられるのがいいですね。



◼︎ミニャルディーズ

「青リンゴのムース」(★)
アイスクリームの様にした青リンゴのムースグラッセ。シャクシャクした風味とリンゴの甘い風味、洋梨みたいな甘さがある。包むプレートのパキパキした食感も楽しい。

「パート ド フリュイ」(-)
あんず風味のパード ド フリュイ。

「ハイビスカスの粉をまぶしたチョコレート」(★)
パキッとしたチョコレートから溢れる濃厚なフルーツソース。

「シュークリーム」(-)
ベリーの酸味と濃厚なチーズ風のクリームが美味しい。



以上となります。
アミューズからプティフールに至るまで完全に趣向の凝らされた皿でした。特に真空調理された蝦夷鹿の野生的な味わいに対してビーツやマルメロの酸味や甘みを合わせて爽やかに昇華されている印象です。
全体的に酸味をとても上手く使うなあ、という風に思います。
次は帆立も食べてみたいですね。
ボリューム不足という話も聞きましたが、私には丁度良かったです。ランチですからね。
それよりも趣向の凝らされた品数が多かったので、一品一品とても楽しめました。
あとプレゼンテーションの美しさも流石でした。

なかなか行ける事は無いでしょうが、機会があれば行きたいです。


住所: 〒160-0023 東京都新宿区西新宿2丁目2−7−2 ハイアット リージェンシー東京1F
店名: Cuisine[s] Michel Troisgros(キュイジーヌ s ミッシェル トロワグロ)
電話番号: 03 3348 1234
営業時間:
12:00~13:30L.O
18:00~20:30L.O
ランチ営業、日曜営業


【カリフォルニア:29】第三回、スクリーミングイーグル 2011


ついに...

こんにちは、HKOです。
本日最終日、トリを飾るのはカリフォルニア最高のカルトワイン、スクリーミングイーグルです。
一回所用で飲めず、今生飲む事は無いかと思われたワインですが、良かった、縁があったようです。


【データ】
スクリーミングイーグルは1986年に不動産業で成功したジーンフィリップ女史がナパのオークヴィルに設立したワイナリー。醸造責任者はハイジ バレット~アンディ エリクソン。2011年にアンディエリクソンはスクリーミングイーグルを去った様ですが後任は誰かわかりません...
ファーストヴィンテージは1992年。栽培面積は24haの畑。年間生産数6000本程度。
オークヴィルディストリクトの、鉄分を多く含んだ赤い土壌で栽培されたブドウは、適度な収量で、Brix値24で収穫。
厳密な選定が行われ1.5tという少量ずつで発酵させる。セギュイン=モロー製のフレンチオークの樽(約60~65%が新樽)で18~20ヵ月間熟成させ、濾過処理なしで瓶詰めしている。


【テイスティングコメント】
生産者、銘柄: スクリーミング イーグル 2011
品種: カベルネソーヴィニヨン75%、メルロー16%、カベルネフラン9%

約345000円、WA91-94pt
香りの立ち方こそ穏やかながら、存外に凝縮し力強い果実味が奥に揺蕩っている。なかなか尻尾を掴ませないが明らかに球体的であることは間違いない。
ミルクティーやバタートースト、黒糖などの香りがグラスの奥底で漂っている。明らかに濃厚。
徐々に強烈な果実味が現れてくる。煮詰めた様なブラックベリーやドライプルーン。スモーキーなタバコ、焦がした西洋杉の様の樽香があるが、決して樽が前面に出ているわけではない。パチュリー、燻製肉やベーコンの風味。馴染んできてワッフルなどを想起させる風味も現れる。わわずかにピーマンの様な要素があるが気にならない。全体的に球体で濃厚でミルクや果実味、そしてピーマン的な要素が複雑さを助長する。
球体的ではないがタンニンは極めてシルキーで滑らか。酸も極めて緻密できめ細やか。
ほぼ舌に引っかかるようなネガティブ要素はない。
ミルクと西洋杉、プルーン、果皮の要素が感じられる。香りは濃厚だが、その実非常にエレガントな側面がある。素晴らしい。


【所感】
素晴らしかったです、非常に素晴らしかったです。
素晴らしかったですが....長い間焦がれていて、期待値が最高に高まっていた分、それを上回る事は無かった、というのが正直な印象です。なかなか難しいですね。不意打ちという意味ではポールホブスの方が宜しかった様に思えます。

しかしながらスクリーミングイーグル、その完成度は凄まじく高い。
ハーランエステートがラトゥールとするならば、スクリーミングイーグルはムートンに近い。豊満で濃密、果実味爆弾と思っていたが、そんな事は無かった。マロラクティック発酵と樽の要素が前面に出ており、香ばしく甘い香りが漂うが、果実の凝縮感やエネルギーはそれらの奥に巧妙に隠されており、生命力の息づきを感じる。
徐々に樽やMLFの仮初のキャッチーさから膨大な姿が現れてくる。煮詰めたベリーや土やタバコ、燻製などの要素が融和し、ピーマンのスパイシーな側面が複雑さを添える。
クラクラするような味わいだ。球体かと思ったが、どちらかといえばボルドーの様にシルキーな舌触りのワインで存外のエレガンスがある。
絶品...力押しだけではないエレガンスもあるのが素晴らしいですね。


ただ何と合わせるか悩むところ。

最上級カリフォルニアワインとして大切に記憶に留めて置こうとおもいます。



【カリフォルニア:28】第二回、ピーターマイケル、オーパスワンのボルドーブレンド

こんにちは、HKOです。
本日の連続二回目、カリフォルニアワインレポートはピーター マイケルのレ パヴォ、そしてオーパスワンです。


【データ】
ピーターマイケルワイナリーは「サー」ピーターマイケルによって1982年に設立されたワイナリー。カベルネソーヴィニヨン、シャルドネ、ピノノワールと大きく方向性が異なる品種を作りながら、その全てで高い評価を受けている稀有な生産者です。ナパにおいて最も冷涼なカリストガ地区に拠点を構えており、混在する2つの気候による温度差によって品種の個性を引き出しています。現在の醸造責任者はニコラ モーレ。マルチなヴァラエタルで最高の評価を受けています。
まずは赤から。
パヴォはピーターマイケルのボルドーブレンドにおける最上の赤。ナイツヴァレー ヒルサイドヴィンヤード(98年植樹)で生産されたカベルネソーヴィニヨン、カベルネフラン、プティヴェルト、メルローを使用しており、フレンチオークの新樽を100%使用し17ヶ月熟成する。無濾過、無清澄。


オーパスワンは言わずと知れた1979年からスタートしたバロン フィリップ ド ロスチャイルドとロバート モンダヴィのジョイントベンチャー。カリフォルニアを代表するプレミアムワインです。
ナパヴァレーのオークヴィル地区に拠点を置き、伝統的なボルドー品種を栽培しています。
作付面積は68ha(使用するのは約70%程度)。
密植度は一般的な畑に比べて5~6 倍。
収穫はナイト ハーヴェストを実施。手摘みで収穫されたブドウは機械によって100%除梗。2010年から導入したオプテイカルマシンで完全に選別。以降はグラビティフローによってワイナリーを移動します。アルコール発酵とマセレーションは温度調節つきステンレス製タンクで実施。平均20日前後のスキンコンタクトをゆっくりと行った後、フリーランとプレスワインに分け、それぞれ樽熟成に100%フレンチオーク新樽で約18カ月の熟成を経て、ブレンドで瓶詰め、さらに18カ月程度の熟成を経てリリースされます。


【テイスティングコメント】
生産者: ピーター マイケル
銘柄: レ パヴォ プロプライエタリーブレンド 2009
品種: カベルネソーヴィニヨン73%、カベルネフラン14%、メルロー10%、プティヴェルド3%

約30000円、WA96pt
外観は濃いめのガーネットで粘性は高い。
甘みよりもブルーベリーやプラムの瑞々しいジャムの様な果実味が感じられる。酸味とわずかに鉄分を感じさせる要素を伴う濃密な香り。エレガントだ。
スミレやスイセン、クローヴ、ナツメグの風味、少しずつバニラや甘いシロップの様な風味が現れてくる。
わずかな焦げ香があるが、馴染んでいるため、さほど感じない。燻製肉やジャーキーなどの風味も感じられる。少しスパイシーな感じがする。
やや苦味を感じるが、強烈なグリップ感のあるタンニンと引き立った酸を感じる。少しスパイスの青い風味 とブルーベリーやプラムの酸を感じる。奥行きのあるカベルネソーヴィニヨン。熟度はそこまで高くない。


生産者: オーパス ワン ワイナリー
銘柄: オーパス ワン 2011
品種: カベルネソーヴィニヨン71%、メルロー11%、プティヴェルド9%、カベルネフラン8%、マルベック1%

約45000円、WA96pt(2010)
外観は赤みの強いガーネットで粘性は高い。
果実味は新世界的だが、全体的にはやはり良年のボルドーに近いアロマを感じる。恐らく樽の要素と僅かな青っぽさを感じるからだろうか。
熟したブラックベリーやカシスと共に西洋杉やバニラ、蜜のかかったワッフルの要素と共に、わずかなピーマンの様な青っぽさが主体的に感じられる。
ただピーマン的な要素はすぐに影を潜め、バニラやカラメルソース、熟したベリーの濃密さが前面に現れてくる。ちょっとしたタバコの様なスモーキーさ、ベーコン、リコリスなどの要素も感じられる。
タンニンは強固で、酸味も際立っている。カベルネの青さ、パンのようなイースト的な要素とミルクティー、カシスの風味が口の中に広がる。こちらも球体的ではなく、華やかで広がりのある長い余韻を楽しめる。


【所感】
はい、オーパスワンです。
このブログをご覧になっている方は、恐らく大部分飲んでいるであろう大変メジャーな銘柄です。ピーター マイケルはオーパスワン程ではないですが飲まれている方も多いと思います。今回はメジャーなボルドーブレンド2本です。

今回の相違点として大きなところで言うと下記の通り。その他は新樽比率や樽熟成期間はほぼ近いですね。
1: ヴィンテージ(2009と2011)
2: セパージュ
メイン品種のカベルネソーヴィニヨンの比率はほぼ同じですが、オーパスワンはメルロー、パヴォはカベルネフランが副品種になっています。

さてどうか。
パヴォは極めてジャミーで酸味や華やかさを感じる果実味がメイン。強い旨味を包含するブルーベリーやプラムのジャムの風味、徐々にシロップやバニラの要素もしっかりと出てくるが、基本的にMLFや樽より、やはりジャムの要素の方が強いです。
対してオーパスワンはアメリカンクラシックとボルドーの合いの子の様な要素があります。樽の使い方やわずかな青っぽさはボルドーっぽいし、MLFをしっかりと感じるところはニューワールドっぽいです。
非常に果実味が豊かで熟した黒系果実とバニラやカラメルソースなどのクリーミーでクリスピーな要素が際立ちます。わずかなタバコの要素を感じますが、やはり醸造はムートンのDNAを強く感じるものとなっていると思います。

全然違いますね。
今回はわずかな品種の違いもあると思いますが(メルロー比率が大きいオーパスワンの方が丸みがあると思います)熟成によるものが大きいと感じました。
パヴォは奥に樽の要素があるもののわずかに表出する程度で、旨味の表出の方が際立っています。MLF要素も多分円熟によって穏やかになっただけだと思います。

両方とも良さはありますが、パヴォの旨味の出方は感服。こういうカベルネもあるのだと感心しました。オーパスワンのブレなさも凄まじいと思います。
どちらも劣らぬグランヴァンです。

以上次回に続く。


【カリフォルニア:27】第一回、シルバーオーク、ポールホブスのカベルネ100%

こんにちは、HKOです。
本日から向こう3回はカリフォルニアワインをレポートします。計5本。
本日はシルバーオークのアレキサンダーヴァレー、そしてポール ホブスのシングルヴィンヤード、ベグストファー DRクレイン ヴィンヤードです。
共にカベルネソーヴィニヨン100%のワインとなります。


【データ】
シルバーオークは1972年にレイ ダンカン氏とジャスティン メイヤー氏によってナパヴァレーに設立されたワイナリー。カベルネソーヴィニヨンに特化しアレキサンダーヴァレーとナパヴァレーの2種類のみリリース。アメリカンオークにこだわり、独自に開発したブリージング技術でカベルネソーヴィニヨンながら、そのイメージを覆す滑らかさが味わいを作り出します。
最高級アメリカンオークの新樽で24~30ヶ月の樽熟に続き、15~18ヶ月の長い瓶熟を経てリリースされるアメリカンクラシックワイン。

ポール ホブス ワイナリーはロバート モンダヴィ ワイナリーやシミワイナリー、オーパスワンでワインメーカーとして活躍したポールホブスが1991年に設立したワイナリー。ナパ ヴァレーとソノマ マウンテン、ロシアン リヴァー ヴァレーのシングルヴィンヤードを得意としています。
今回はナパヴァレー セントヘレナのアンディ ベクストファーが所有するベクストファードクタークレイン ヴィンヤードのもの。植樹は1998年。収量は1エーカーあたり3.7t。
手摘みで収穫されたぶどうは閉口式ステンレスタンクで天然酵母で発酵。5日間の低温マセレーション、合計28日間のマセレーション。フレンチオーク新樽100%でマロラクティック発酵を行いながら20カ月の熟成を行う。無濾過無清澄で瓶詰め。


【テイスティングコメント】
生産者: シルバーオーク
銘柄: アレキサンダーヴァレー カベルネソーヴィニヨン 2006
品種: カベルネソーヴィニヨン100%

9000円、WA87-89pt(2004)
外観は赤みの強いガーネット、粘性は高い。
カベルネソーヴィニヨンは円熟して、ボルドーの様な品の良さを醸し出している。まだまだ若々しい果実味とMLFの要素がある。
熟れたブラックベリーやカシスと共にバターやミルクコーヒーの様な風味、甘いシロップ、熟成ならではの生肉や果皮に含まれる旨味も出始めている。
炭焼きやタバコの要素、リコリス、アーモンド。わずかな茎の様なスパイシーな風味が感じられる。
タンニンより酸と旨味が際立っている。球体的ではなく、スムーズに余韻を残していく、これまたボルドー的な余韻の残り方。リコリスやスミレ、酸味の強いベリー類の余韻が残っていく。


生産者: ポール ホブス
銘柄: ベクストファー ドクター クレイン ヴィンヤード カベルネソーヴィニヨン 2010
銘柄: カベルネソーヴィニヨン100%

約26000円、WA96pt
外観は黒に近いガーネットで粘性は高い。
ザ ニューワールドといったような高濃度に凝縮し、果皮の香りが強く、アルコーリックで鋭角的などのカベルネソーヴィニヨン。
エナメルリムーバーやスミレの華やかな風味と、ダークチェリーリキュール、ブルーベリーの様な分厚い果実味、徐々にMLF起因のバターやミルクの様な芳香が現れる。ローズマリーや、鉄分やなめし革の要素、生の樹皮、ローリエなどのハーブ類、わずかに炭焼きや黒土系の樽香を帯びている。極めて華やかで鋭い味わいを保有するワイン。
タンニンより酸の方が際立つが明らかに球体のワインでパワフルな粘性がある。ブラックベリーやダークチェリーの様な酸と旨味を帯びた華やかな余韻が感じられる。素晴らしい。酸と旨味のワイン。


【所感】
これが同じ品種ですが共通点を見つけるのが大変なくらい全然印象が違います。
ポールホブスは粘性が高く、硬質で濃密で華やか。シルバーオークはボルドー的な品の良さ、つまり樽と果実味、適度なMLFを帯びたまろやかでシルキーなタッチを持つワインだと感じました。
ポールホブスは非常に華やかでスミレやエナメルリムーバーの様な香りとやや酸の強い黒系ベリー類のリキュールの様な風味、なめし革や鉄の様な要素が前面に出ています。
樽やMLFの要素は(新樽100%ながら)さほど前面に出ていない様な印象。わずかに炭焼きのニュアンスなどはありますが、基本華やかで凝縮したベリー類の要素がメインです。
硬質な味わいで凝縮度は非常に高くアルコーリックなカベルネソーヴィニヨンだと思います。ボルドーには絶対に無いタイプのワインですね。新世界ならではのスタイルだと思います。
それと比べるとシルバーオークは、アメリカンオーク100%ながらカベルネソーヴィニヨンの特徴が前に出ているからか、ボルドー的な印象を強く感じます。
熟れたブラックベリーの果実味とともにMLFと樽の要素が混じり合いバターやミルクコーヒーの要素が前に出ています。そしてタバコやリコリスの要素を帯びています。
こちらは球体感は無く、密度としてはやや低めだと思います。

ポールホブスの粘性の高さや華やかさについては、シルバーオークと比べると1%近く高いアルコール度数に起因すると思います。ほぼ球体のタッチ。シルバーオークはアルコール度数がポールホブス程高くなく、さらに熟成によってタンニンが落ちている為、密度や粘性的に低く感じるのには妥当性がある様な気がします。

ただアルコール度数もそうですが、やはり製法かもしれませんね、シルバーオークは樽に相当にこだわりがあるようですので、そういった造りをしている様な気がしますし、ポールホブスはシングルヴィンヤードをメインにする位テロワールの再現を重要視していますから、あまり余計な要素を押し出さない様にしているのかもしれません。

ともあれ、両方とも美味しかったです。
以上、次回に続きます。



むぎとオリーブ(ムギトオリーブ:銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


こんにちは、HKOです。
今日は些細な凡ミスと微妙な頭痛に一日悩まされていて微妙にやな感じの日でした。
頭痛は夕方には治まってきたものの、色々と意気消沈していたので、ビストロでも行って酒で気晴らしでもするかと思ったのですが....頭痛かったのを思い出し取り下げ。

仕方ないのでラーメンでも食おうと銀座を歩いていたら、なんとこの店が空いているではないですか。




「むぎとオリーブ」です。


いつも昼頃に通りがかると、まあ十中八九混んでるんですが、今回はほぼ行列なし。
いい機会なので入ってみました。



能書きがたくさん書かれたパウチ。


10分程度で器が運ばれてきます。


◼︎特製鶏SOBA(★★★)


トッピングは三葉、素揚げした芋とナルト、鰹節、低温鶏チャーシュー、豚チャーシュー。別添えで追加の低温鶏チャーシューと豚チャーシュー、煮卵が付属。煮物の様な素直な醤油の深い風味。そこに鶏の油が味にさらなる深みを、鰹節と三葉が清涼感を付加していきます。黒いスープに思わず「濃いのかな」と身構えるが、決して濃厚では無く、味わい深いが、さっぱりとした味わい。 後味に嫌な脂っぽさを残さない。
麺はコリコリプツプツとした食感でモチモチ系では無い。醤油の味をうまく拾う麦の味を強く感じる麺。
香ばしい素揚げしたちくわのような風味が感じられるナルト。
もっちり強い歯ごたえの豚肉チャーシュー、すんなりと噛み切れる柔らかい鳥チャーシューは、素材そのままの味わいで、味付けはされていない。ただ既に肉そのものの味わいが非常に強いし、深みのある醤油スープが適度に塩味を付加している。トゥーマッチ感は全くない。煮卵は味のついていないプレーンなもの。
エシャロットオリーブオイルを入れるとフライドオニオンの風味を強く現れる。途中から入れると良いという事だが、ひと匙くらいなら最初から入れても美味しいと思う。
醤油の味わいが強いのに、全く古風な感じがしない。飛び道具な店名や品名に色物系かと思いきや、一工夫はされているものの正統派ラーメン。
いいですね、こういう所は好きです。



美味かった...
ほっこりと心まで温まりました。
多少気分を持ち直した所で先述のミスの件で朗報。

今日は付いていなかったが、むぎとオリーブのおかげで少しは運気が変わったかな。
まあ、もう今日も終わりなんだけど。


住所: 〒104-0061 東京都中央区, 銀座6丁目12-12 銀座ステラビル1F
店名: むぎとオリーブ
電話番号: 03 3571 2123
営業時間:
[月~金]
11.30~22.00
(スープがなくなり次第終了)
[土、祝]
11.30~21.00
(スープがなくなり次第終了)

美かさ(みかさ:宮崎台)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


こんにちは、HKOです。
驊騮と同じく大分前の話になるのですが、人に呼ばれて神天婦羅と名高い美かさに行ってまいりました。


住宅街の一角にあります。意外と目立つ通りに隣接しているもの、惚けているとスルーしそうな場所です。




店内はカウンターのみで、時間が来ると全席分一気にスタート。だいたい1日2回転らしいです。

次々と職人の技が繰り出されていきます。


◼︎生姜、海老の頭、薩摩芋、銀杏(★)



◼︎海老(★★★)



◼︎海老味噌付き(★★★★)



◼︎アスパラ(★★★★)



◼︎鱚(★★★★★)




◼︎椎茸(★★)



◼︎鱧(★★★)



◼︎蓮根(★★)



◼︎鮎(★★★)



◼︎茗荷(★★★)



◼︎女鯒 (★★★★)



◼︎大葉雲丹(★★★★★)




◼︎銀宝(★★★★)




◼︎天丼(ほたてと小エビ)(★★★★)



◼︎イチジクのグラッセ(★)




夢の様な2時間だった。
天婦羅とは素材をただ揚げただけではなく、素材本来の旨味を活かし、閉じ込め、素材の悪い部分は吸収する調理法なのだ...と、食べた直後はなんか悟った風になってしまった。
恐ろしいぞ天婦羅。

結構前の話なので、印象に残ってるもののみ、記載します。
まず、海老味噌付き。
海老の旨味を衣に封じ込めており、軽い食感のなかで味噌の旨味と海老の旨味が混じり合って調和している。
そしてアスパラは本当に見事で、揚げ料理というより、高温で一気に火を通した煮物料理といった感じ。
高温で際立ったアスパラの旨味を外に逃さず衣に封じ込めている。甘みを逃さないためのコーティングの役割を果たしている。最高に美味い。素材本来の良さを感じる。
鱚とメゴチは、やや厚めの衣でアスパラ同様魚の旨味を完全に封じ込めていて、サクサクとした食感の中から魚の出汁が溢れかえってくる。
大葉雲丹。
これが本当に官能的で、雲丹を大葉で巻き、少ない衣で揚げている。パリパリと崩れる大葉のハーブ様の爽やかな風味と雲丹の濃厚な風味が極めて高レベルでマリアージュしている。本来雲丹にはない食感を付加している。
銀宝はこの中で最も衣にインパクトがあり、フリッター状に固めに揚がっている。扱える職人が少ない中で、やはり美かさの大将の技術が際立つ。小骨はほぼ気にならない。衣のザクザク感覚に隠れているのかもしれない。より食感に比重が置かれており、こちらもまた銀宝の良質な油を全て閉じ込めている。
天丼は雪の様に軽く揚がった衣に帆立と小海老が潜んでいる。甘いタレと良く合っていて、腹固めにはピッタリだった。

友人が月一回は行く理由も納得の素晴らしさ。
天婦羅という枠組みから外れて料理の普遍的な素晴らしさを体感したひと時でした。



住所: 川崎市宮前区宮崎2-9-15
店名: 美かさ(みかさ)
電話番号: 0448531819
営業時間 17:30~21:30(19:30で入れ替え)

Les Rosiers-Eguzkilore(レ ロジェ エギュスキロール: 銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。

HKOです。
ランチで銀座の三越にあるロジェ エギュスキロールに来ました。

27歳にして女性初の最優秀職人国家認定を受けたアンドレ ロジェ女史(LOUIS XV出身)のレストランの内のひとつで、本店はピアリッツのレ ロジェですが、日本のエギュスキロールも2012年にはミシュランガイドで*1を獲得しています。アンドレロジェ女史以外にもサンパウの長谷川氏、ザ ガーデンの早川氏が腕を振るっています。


デパートの上層階という事で、基本的には来る人を拒まないカジュアルな店構え。

客層はほぼ100%女性で、男性は私だけでした。
まあ、あまりそういうのは気にいたしません。



しかしお手拭きがハーブのすごくいい匂いがする...


時間も無いので、すぐに注文。
ムニュ ロジェかムニュ エギュスキロールか悩みましたが、スペシャリテが食べられないのは辛いのでエギュスキロールを注文。
アミューズ+前菜+肉 or 魚料理+グラニテ+デザート+プティフールという6皿の構成です。


◼︎アミューズ(★★)


レンズ豆のクレープ、レンズ豆のペーストがカリカリ食感のチーズっぽいクレープの中日本の隠れている。春巻の様な感じ。
サワークリームを挟んだ蕎麦粉のマドレーヌ。サワークリームが濃厚な味わいで酸味の爽やかさもある。蕎麦の風味もとてもいい。
トマトとラズベリーのゼリー。ゼリーの中にラズベリーソースのエッセンスが入っていて、外のゼリー部分を噛み切ると口の中に一気に溢れかえり、ラズベリーの風味が混じっていく。官能的な食感。


◼︎パン(★)

小麦の風味を強く感じるパン。少し有塩でふっくらモチモチしている。美味しい。


◼︎アントレ(★★★)
「聖護院蕪のヴルーテ 天使の海老とそのジュのクスクス」

蕪のクリーミーなソース、香ばしいクスクス、生の蕪で蕪のクリームを包み込みジュを添えたもの、ニューカレドニア産の天使の海老で構成。
蕪の柱は非常に素晴らしく生クリームを思わせる濃厚な蕪の風味と生の蕪のザクザクした食感とジュのマッチングが素晴らしい。これにソースを添えるとさらに濃厚で複雑に。
ニューカレドニアの天使の海老はプリプリで塩味を感じる、蕪のソースと共に味わうと塩味を少し緩和し、クリームの濃厚な風味が付加される。クスクスはそれらに香ばしさを与えている。
クスクスの上に細切れの生の蕪が載っているが、これは少し苦味を感じた。


◼︎ポワソン(★★★★)
「チョリゾを纏ったスズキの魚のロースト イカとココ豆のラグー」

黒いソースは塩味の効いたイカスミ、オレンジ色のソースはスパイシーなパプリカソース。スズキの下に散りばめられているココ豆はクリーミーで滑らかな風合い。
スズキは非常に肉感的で強い肉質だが、決して硬くはない。エキス感を身の間に残しながら綺麗に火が通っている。ナイフを入れると出汁が溢れ出る。
上部にカリカリ食感のスパイシーなチョリゾペースト。辛さは殆どなくスパイスの風味のみ帯びている。スズキ自体にはほのかに塩が振ってある程度という認識。ギュムギュムした肉感的なスズキの風味と、チョリソーのスパイシーさとカリカリ食感が調和している。素晴らしい...


◼︎グラニテ(★)
「アプリコットのスムージー」

昔駄菓子屋であんず棒を思い起こさせるようなスムージー。ノスタルジー。


◼︎デゼール(★★★)
「イチゴとフロマージュブランのオモニエール 白ワインと赤いベリーの温かいソース」

クレープ生地に包まれたフロマージュブラン。そこに赤いベリーの暖かいソース。凍ったフロマージュブランが急速に柔らかくなっていく。イチゴやブルーベリーなどの酸味と甘みを感じるソースと、濃厚なチーズケーキが如きフロマージュブランが見事に調和。暖かいソースがフロマージュブランの甘さを際立たせ、冷たいフロマージュブランがソースの風味を引き締める。カシューナッツの香ばしい風味と食感も良い。
全体の調和が取れた素晴らしい一皿。


◼︎プティフール

クッキーとお餅みたいなもの。ダージリンと共に。



どれも美味しかったですが、魚料理が最高に良かったですね..スズキのあのムチムチ具合は明日にも食べたいくらいで。チョリゾのスパイシーな風味も違和感なくスズキに溶け込んでいて、本当に最高でした...!
全体的にポーションの量もしっかりとあるので、機会があれば、是非また行きたい!と思います。

ただ最後に一つ。
ホームページの情報が古い。
ホームページだとムニュ ロジェも前菜、メインを選べる記載があって、じゃあ「聖護院蕪のブルート」と「チョリゾを纏った本日の魚」を注文しようと思ったら、メニュー固定に変わってた。(確かアミューズ、スープ、メインだったかな)
確かに料理は素晴らしいんだけど、色々な意味で色々納得してしまうのでした。



住所: 〒104-8212 東京都中央区銀座4−6−16 銀座三越 銀座三越12F
店名: Les Rosiers-Eguzkilore(レ ロジェ エギュスキロール)
電話番号: 03-3561-7020
営業時間:
月~日
ランチ 11:00~16:00
(L.O.14:30)
ディナー 17:00~23:00
(L.O.21:00)



CHIC peut-etre(シック プッテートル: 八丁堀)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


HKOです。
少し前ですが、予約を取ってシック プッテートルに行ってきました。
今回初めてミシュラン1つ星を獲得したと言う事で、かなり予約を取りにくくなっているらしいのですが、たまたま取ることが出来ました。


場所は銀座でも青山でも麻布でもなく、八丁堀。
所用で東京駅に居たので、そこから15分くらいかけて早歩きで。


高速の高架下を超えて、細い道を抜けて行くと、ビストロの様な佇まいのお店が見えてきます。




シック プッテートル(=カッコいいかもしれないね)という意味らしいです。オーナー兼ソムリエの星氏と、シェフの生井氏が営むガストロノミックなお店です。



店内はシャビーシックな風合い。豪華な内装では全くありません。照明も落とされていてとても落ち着く空間です。

メニューはシェフのおすすめ一本のみ。
※3~4日前予約であればもう一つ選べたらしいです。

飲み物はシャンパーニュから。ガストン シケだなんて中々渋いけどクールなチョイスです。


生産者: ガストン シケ
銘柄: プルミエクリュ トラディショナル ブリュット NV

ビスケットやブリオッシュ、ミネラル感を感じさせる素晴らしいシャンパーニュ。ややオイリーで、りんごやシトラスの様な溌剌とした果実味、チーズやバターの様なアロマが感じられる。フレッシュハーブの風味が感じられる。酸味は穏やかでクリスピーでふくよかなトゲの無い赤リンゴの様なふくよかな味わいが感じられる。


トースティなシャンパーニュの風合いを楽しみながら、早速アミューズが始まっていきます。


◼︎アミューズ#1(-)
「ラングドック産 リュック種のグリーンオリーブ」

ハーブや香草、お香などの風味を感じる、程よく塩辛いオリーブ。ガストンシケのトースティーな風味のシャンパーニュとはよくマッチングする、いい香りのオリーブだ。
ただ星氏の仰る通りジンが最高にマリアージュしそうだ。


◼︎アミューズ#2(-)
「バスク産キントアのサラミ」


一枚一枚とても薄いのに強烈な...さながらチーズを思わせるギュッと引き締まった強烈な旨味とスパイスの風味、柔らかい塩味がある。乾いた藁の様な風味もあり、脂っぽくなくエネルギッシュな味わい。バルバレスコに合いそうな味わい。


◼︎アミューズ#3(-)
「キャラウェイシードに隠れたチーズクッキー」

キャラウェイシードのスパイシーな香りの中にチーズの凝縮した旨味を感じるクッキー。チーズクッキーなのにキャラウェイのカレーっぽいスパイシーな風味を帯びていて、複雑な風味を感じる。クッキーはぎゅっとチーズの風味を飛びていて最高。美味しい。


◼︎アミューズ#4(★★)
「パンプキンシードオイルとミルク、攪拌して温度を下げるとともに形作ったギモーヴ。ピスタチオをローストしたパウダーと塩気を外側につけて。レンゲとの間に紅茶の葉とハチミツを挟んで」

ギモーヴ(生マシュマロ)。しかしよくこれで四角く形を保っているな...って位フニフニ!(事実数分で形が崩れるみたい)
口に含むと中からミルクの様な風味の液体が溢れ、全体が口の中で液体になって溶けていく。そして柔らかい葛と紅茶の風味、ピスタチオの香ばしい味わいが混じり合う。すごい面白い体験。ふわぁっとした味わい。


◼︎アミューズ#5(★★)
「2日間茹でて、一日掛けて乾かし高温で一気に揚げた豚の皮せんべい 玉ねぎを使ったヴィネグレットソース」

下に敷いてある大部分の豚皮は食べられません。一応口に含んでみましたが、硬くて脂っぽくて無理ですね。
本チャンの揚げてある豚皮は、物凄くサクサクカリカリ。カリッとした揚げた面を食い破るとヴィネグレットソースの酸っぱさと玉ねぎの甘さが際立つトロッとしたソースが溢れ出る。ふくよかな脂っこさを酸味の綺麗な余韻が残る。素晴らしいアイディアと味わい。


◼︎アミューズ#6(★★★★)
「ベルギー産キャビア、サワークリーム、自家製マヨネーズ、刻んだエシャロット、砕いたカシューナッツと、ヨーグルトの酸味を残したメレンゲサンド」

これが本当に最高!
食感とサウンドのエンターテイメントや!!
ヨーグルトの酸味を活かしたメレンゲ。カシューナッツとキャビア、自家製マヨネーズとサワークリーム。
サクッとしたメレンゲを噛み締めると、コリコリしたカシューナッツとプチプチしたキャビアの食感が一気に溢れる。サクッ!ほろっ!コリコリ!プチプチ!
酸っぱくて甘くて香ばしい!
ヨーグルトのサワー的な酸味を、そこから生まれる甘み、全ての楽しい食感と味わいがパレード状態。キャビアは塩味を感じさせる程度であり主張していない。最高に色々な食感と楽しい風味を感じさせる一品。この小さい中にロックンロールが詰まっている。


◼︎アミューズ#7(★★★★)
「ポップコーンをコーティングしたフォアグラのテリーヌ。塩気のある生クリームとアンリジロー、ラタフィア ド シャンパーニュと共に」


酸味と甘みの余韻に浸る間も無く次のアミューズへ。これも本当に素晴らしい。
ポップコーンのカリカリした食感を超えるとフォアグラの厚み、油分、独特の風味。それらが生クリームと結合し、最高に滑らかな味わいに転化されていく。と同時にラタフィアを含むとポップコーンのロースト感が引き立ち、フォアグラの塩味とラタフィアの甘さが相乗効果を生み出し驚くべき一品になっている。凄まじいふくよかさ、複雑さ。
クリーミーさの渦に溺れそう。カリカリ食感も楽しい。最高。


アミューズ長い!すでにここまでで満足感ある!
ただアミューズの後半3品はどれも美味しかったのでもう少し量を頂きたかった...
一口で終わってしまうなんて、なんて意地の悪い店なんだw

次に前菜です。


◼︎アントレ(★★★★)
「ペリゴール産の黒トリュフとマッシュルーム。北海道産帆立、岩手県産地鶏のトリュフ風味のサラダ仕立て。クリスティアンテした鶏皮で挟んだシャンピニオンのムース。クレソンのソース」


黒トリュフ、マッシュルームがメインと説明。鶏皮とシャンピニオンのムースも帆立と地鶏のサラダ、クレソンのソースすべてがそれらの素材を引き立たせるものだと。
クレソンのソースはややニンニク風味。
クニクニした食感の帆立や地鶏の程よい酸味とクリーミーなサラダ、カリッカリの鶏皮とシャンピニオンのオイリーな濃厚なムース。
各々で既に食感も味わいも楽しいが、これにメインとなる黒トリュフとマッシュルームが加わると一段と凄い。
まずマッシュルームがポッキポキ、そして強烈な黒トリュフの芳香が口の中に広がっていく。トリュフの風味で帆立と地鶏の食感と繋がり、地鶏がカリカリの鶏皮と繋がっていく。全ての食材がマッシュルームの為にあり、繋がり、調和していく。


生産者: バシュレ モノ
銘柄: マランジェ プルミエクリュ ラ フシエール 2012

樽をあまり使っていないクリーンなシャルドネ。MLFもあまり効かせておらず、比較的シャープな味わい。


◼︎パン


小麦の風味を強く感じるカリカリのバケット。濃厚な無塩バターがたまらない。


◼︎ポワソン(★★★★★)
「スライスした九州産の筍に隠したアンキモ、揚げた桜海老、スナップエンドウ。焦がしバターとフォアグラを入れた筍の泡のソース。」

これも食感と風味のマジックに強くかかっている。
甘~い九州産の新筍に、香ばしい風味の濃厚なエスプーマ。プチプチ弾けるスナップエンドウ、サクサクの揚げ玉、カリカリの桜エビ。そしてその中核にはクリーミーなあん肝が据えられている。
あん肝とエスプーマは濃厚さとクリーミーさを、桜エビと筍は食感と甘みと磯の風味を、スナップエンドウと揚げ玉は食感をもたらしている。
サクサクした筍と共にプチプチサクサクカリカリ食感。濃厚なあん肝がそれらの味わいを優しく包み込んでいく。食感のパレード!
そして食感だけではなく、エスプーマが素晴らしくフォアグラの要素はあん肝と手をつなぎ、筍は新筍を繋ぎ合わせる。様々な食感と要素があん肝の濃厚さと泡と香ばしさに包まれて完璧な調和を見せている。一瞬シソを感じたような気もする。
最高の一皿。数多くの食材が含まれていて、それなのに一つにキッチリと集約している。


生産者: ドメーヌ ド クロワ
銘柄: ボーヌ プルミエクリュ 2009

クリーンなピノノワール。こちらも過剰な樽や抽出などは感じない、かなりプレーンで食事に合わせやすいタイプの味わいだった。


生産者:ドメーヌ レ アフィラント
銘柄: ラストー 1921 2012

色調は濃いガーネット、凝縮した果実味が感じられる。黒系ベリーの果実味とシロップの様な甘み、そしね広域に伸びていく煌びやかな華やかさ。強い花のアロマオイルやハーブの香りが感じられる。
臭みの強い羊肉に合いそうだったが、そもそも非常にメインの肉料理がエレガントかつプレーンに仕上がっていたため、ピノノワールが最適だったと思う。


◼︎ヴィアンドゥ(★★★★)
「パン粉、脂身とひき肉、縮みほうれん草でコーティングした子羊の赤身をゆっくりと1時間30分掛けてソテーしたもの。バスクの唐辛子、スパイスの羊肉のソーセージ。芽キャベツとジュ ダニョー」


非凡な魚料理と比べるとメインの肉料理は食感的に地味ではある。しかし風味の多様性は素晴らしい。
ソテーは羊肉的な臭みはほぼ無い。赤身のみをゆっくりとソテーしているからだろうか、淡いピンク色で見目も麗しい。羊肉の旨味だけがいいところだけ完全に抽出されている。プレーンな味わいで、非常に柔らかい肉質。そこにパンの香ばしさやほうれん草のほのかな風味が混じる。濃厚なジュ ダニョーもいい。
羊肉のソーセージは唐辛子とスパイスを入れた若干の辛味を感じるシシカバブ的な味わい。非常に肉感的でギュムギュムしている食感。かなりスパイシー。
付け合せはソラマメ、芽キャベツ、マッシュポテト、ナメコ。


前菜からメインまで終わりました。
どれも決定的にポーションが少ない訳ではなく、かなり満足度の高い量、そして味わいでした。
羊肉も良かったが、特にあん肝と前菜が素晴らしい。
複雑さと食感の楽しさが奇跡的だ。

次にデザートに進んでいきます。


◼︎アヴァンデゼール(★★★)
「キクイモのアイスクリーム、エスプレッソ風味のキクイモチップ、コーヒー風味のアングレーズソース」

ほとんど砂糖を使っておらず自然の甘みだという。
芋類というか牛蒡っぽい風味はあるけど、びっくりするくらい甘さを感じるアイスクリーム。急激に冷やすと甘みが出るという。そして繊維などは感じず、非常にスムーズな味わい。カリカリのキクイモチップスの甘さにほのかにエスプレッソのロースト香が加わる。生のキクイモもこっそりと入っていてジャキジャキした食感も加わる。ジャキジャキ、カリカリ、フワフワ、これも食感を活かした素晴らしいアヴァンデゼール。


◼︎グランデゼール(★★★★)
「苦味のあるキャラメルのムース、塩のメレンゲ、マンゴー、キャラメリゼしたナッツの風味」


ビターなキャラメルムースの上に棒状に仕立てた塩風味のメレンゲとナッツ。ナッツとカラメルムースのビター感と、苦味に隠された甘みを強力に引き出す塩気を帯びたメレンゲとの調和が非常に素晴らしい。ほのかに感じるマンゴーの要素。
モートラック1995の熟成シングルモルトのスモーキーさと最高に合致する。ねっとりとしたカラメルのスモーキーなムース、メレンゲのサクサク感、カリカリとしたナッツの食感の3つの食感が楽しい。絶妙な味わい。シングルモルト、モートラック 1995と共に。


デザートと素晴らしいです。
どちらもやはり食感と風味の調和を感じさせるものです。星氏が選ぶアルコールとのマッチングも恐ろしい位マリアージュしていく。

最後にこれまた面白いプティフールとハーブティーを頂きお終い。


◼︎プティフール(★★)
「パチパチキャンディーを添えたキャンディーで固めたとちおとめ」

とちおとめの外側をパチパチキャンディー、キャンディーでコーティングしたもの。カリッとした外観からストロベリーの甘みや酸味、華やかさが溢れてる。パチパチする食感も楽しい。


◼︎ハーブティー
「レモングラス、ベルガモットオレンジミントのハーブティー」

清涼感のあるハーブの華やかな味わい。美しい。




まさに圧巻の13皿(アミューズ7皿+前菜+魚料理+肉料理+アヴァンデゼール+グランデゼール+プティフール)。
果たしてこれほどのエンターテイメント性と美味さを両立するレストランはどれだけあるのか。
全体的に感じたのは、それぞれの食材を巧みな調理法で風味を繋げ、際立たせ、一つの料理として調和させるガストロノミックな側面だけではなく、食感=音を大きく取り入れている部分が大変素晴らしいと感じました。それはアミューズ4以降に特に顕著で、見た目とのギャップを演出したり、かならず3~4種類の異なる食感を一皿の中に含めたり、皿の中に沢山のリズムや音が隠れています。
それでいて味わいの調和が全く崩れていない。
生井氏のクリエイティブな一皿は厳格なクラシックというより、厳密に計算されつつ砕けたジャズの様にも思えます。あるいはプログレッシブか。

ぐうの音も出ませんねー!
食材の切り替わり時にまた必ず行きたいと思います。


住所: 東京都中央区八丁堀3丁目6−3
店名: CHIC peut-etre(シック プッテートル)
電話番号: 03 5542 0884
営業時間:
[月~金] 12:00~13:00(L.O.) 18:00~21:00(L.O)
[土] 12:00~13:00(L.O.) 18:00~21:00(L.O)
ランチ営業





中国料理 驊騮(チュウゴクリョウリ カリュウ:横浜)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


HKOです。
横浜グランドインターコンチネンタルの中国料理 驊騮へランチに行きました。(4ヶ月前)

横浜グランドインターコンチネンタルには幾つかレストランがあって、毎年フレンチのアジュールにお伺いさせて頂いていたのですが、流石に飽きてきたので今年は中国料理にしました。



ロケーションは31Fと眺めはとても良いです。

※ただし曇り


今回はランチコースです。


◼︎アミューズ(-)

搾菜と甘く揚げたカシューナッツ。カリカリして美味しい(小並感)


◼︎フカヒレのお刺身風と前菜盛り合わせ(★)

右上がフカヒレですが、フカヒレ自体にそんなに味がないので、あんまりピンときませんでした...それより右下のカリッと表面を揚げた豚肉が美味しかった。あと海老。


◼︎紹興貴酒 陳5年 甕熟成、塔牌花彫 陳5年、古越龍山 国賓館 10年

本格的に紹興酒を飲んだのは初めてなのですが、酸化熟成的な、ドライシェリーやソレラシステムを使ったワインの様な味わいが骨格となっています。


◼︎フカヒレと干し貝柱、えのき茸の醤油風味スープ(-)

相変わらずフカヒレの味が今ひとつ分からないのですが、食感はいいし、干し貝柱の出汁と醤油がいいうまみを出していました。


◼︎オイスターソース風味の小籠包(★★)

溢れ出るオイスターソースの汁がたまらないです。やっぱり火傷注意。


◼︎海老、紋甲烏賊と根菜と香港チリソース炒め(★★★)

塩味と唐辛子のさっぱりとしつつもピリッとしたチリソースがいい。濃くないし脂っぽくもない。
イカのサクサク感、プリプリの海老、根菜のザクザクした食感が楽しい。


◼︎牛肉と野菜の煮込み オーブン焼き(★★★)

醤油風味の煮込みであんかけ風の味。牛肉の濃厚な味わいに芽キャベツや蕪の甘さが嬉しい。


◼︎野菜入りピリ辛炒め焼きそば サテ醬風味(★★)

ボリューム感のある焼きそば。結構辛くピリッときますが、サテ醬の旨味と塩辛さを強く感じる味わいです。美味しい。


◼︎マンゴープリンと月餅(-)

濃厚なマンゴープリンと甘い月餅。


生産者: 文君蒸留所
銘柄: 白酒 文君

オレンジやパイン、パッションフルーツなどのアロマ。アルコールが解け犬小屋みたいな香り。高アルコールの強烈な華やかさがある。


8皿となかなかボリュームがあります。
比較的シンプルな料理が並びますが、どれも美味しく流石に横浜随一の中国料理だな、という感し。
内装はシックで品がありエレガントですので、会席にも使えそうですね。


またぜひ行きたいと思います。




住所: 神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1 ヨコハマ グランドインターコンチネンタル ホテル 31F
店名: 中国料理 驊騮
電話番号: 05058686761
営業時間:
[月~金] 11:30~14:30(L.O.) 17:30~21:30(L.O.)
[土・日・祝] 11:00~15:30(L.O.) 17:30~21:30(L.O.)
ランチ営業、日曜営業

【シャンパーニュ:39】ドンペリニヨンの真価、熟成の軌跡

こんにちは、HKOです。
本日はドンペリニヨンをしっかりと知ろう、と言うことで、目下の最新ヴィンテージの2004、そしてグレートヴィンテージである1982年を比較していきたいと思います。


【データ】
ドンペリニヨンはモエ エ シャンドン社が作るフラッグシップ ヴィンテージシャンパーニュ。
現在の醸造最高責任者はリシャール ジュフロワ。
セパージュは平均でピノノワール、シャルドネが50%ずつ。グランクリュ比率は100%。瓶内熟成期間は7年間。今更説明不要のプレステージシャンパーニュですが、存外に醸造観点での情報がありません。


【テイスティングコメント】
生産者: モエ エ シャンドン
銘柄: ドン ペリニヨン 2004
品種: シャルドネ60%、ピノノワール40%

WA94pt
外観は明るいストローイエローで粘性は中庸。
豊かなカシューナッツやバター、モカ。そしてフレッシュハーブの芳香に、豊満な洋梨、花梨の様な果実味が混じり合う。ブリオッシュ、バニラや白胡椒、しなやかなミネラル感。
際立ったシャープネスもミネラル感もない、バランスの良い豊満でキャッチーな魅力を感じさせるシャンパーニュだと思う。
酸は柔らかく、リンゴやアプリコットの蜜を感じさせる果実味の余韻と旨味が広がる。優等生的なシャンパーニュだ。


生産者: モエ エ シャンドン
銘柄: キュヴェ ドン ペリニヨン 1982

約60000円、WA96pt
外観は褐色に近い黄金色、粘性は高い。泡は穏やかに立ち上っている。
焦がしたカラメルやブランデー、カスタードクリームなどの甘やかでビターな要素に、ブリオッシュやバター。ドライシェリーの強烈な旨味を感じさせる風味。ハチミツ、オレンジの様な柑橘系の果実味。焦がしバター、塩ナッツなどの風味が感じられる。カマンベールの様な味わい。
旨味に満ちた柔らかい酸味があり、木材やカラメル、シェリーの要素。ややビターさが残る。綺麗な旨味と複雑な香りを楽しめる完璧なドンペリニヨン。



【所感】
2004年のリリースしたてのドンペリニヨンも素晴らしいのですが、ここは本当に、もう、何と言っても1982年の熟成を経たドンペリニヨンが素晴らしすぎる。
若いドンペリニヨンはドンペリニヨンでナッツなどの豊かな風味と、グランヴィンテージにも通じるモカの風味、フレッシュハーブと豊満な果実味との調和が素晴らしいのですが、やはり何処かシャープネスが際立っていてエッジがあります。
82年のドンペリニヨンはどこか若々しい柑橘やハチミツの要素を残しながらも、熟成によってブランデーを思わせるビターなカラメルやカスタードクリームの様な風味と焦がしたバターなどの樽と果実味が調和した味わいがあり、わずかに塩ナッツの様な少し熟成が進んだ風味が混じるのが大変素晴らしい。思わずコルクの香りを嗅いで、あまりの状態の良さにニヤリとしてしまった。
2004年が本来のポテンシャルの数%しか出していないんじゃないか、そう思うくらい調和の取れた素晴らしい味わいを感じさせる。
熟成した大手メゾンのフラッグシップの中でも上位の複雑さを持っているのではないかと。
逆にクリュッグやジャックセロス、アンリジローではこういう熟成にはならないから、大手メゾン嫌いの人には出会えない味わいかも。最高です。

熟成が長いのでだいぶ状態にも差が出ているかもしれませんが、当たった時には必ずガッツポーズをさせるような強烈な魅力がありますよ!

機会があればまた飲みたいけど、まあ無いだろうなあ。




ドン・ペリニヨン ヴィンテージ[1982]

ドン・ペリニヨン ヴィンテージ[1982]
価格:64,800円(税込、送料別)


【ブルゴーニュ: 96】特級クロ ド タール。マール、セカンド、ファーストを利く。

こんにちは、HKOです。
本日はクロ ド タールのポートフォリオである、マール、セカンドラベル、特級畑クロ ド タールの3本です。

これがワインを飲み始めてから全然縁がないワインで諦め掛けていたのですが、ようやく頂く事が出来ました。


【データ】
クロ ド タールは1141年から続く900年の歴史を持つ特級畑。分割所有された事は無く、タール修道院からマレイモンジュ家に移り、1932年から現在のモメサンが単独所有しています。モメサンは1865年、ジャン マリ モメサン氏によってマコンに創立されたネゴシアン。1995年に支配人に着任したシルヴァン ピティオがクロ ド タールの指揮を執っています。
畑は東南東向きの標高270m~300mのなだらかな斜面に位置し、土壌は粘土を含んだ石灰質ですが、広い畑のため、微細に異なる6つの区画で構成。苗木はマサルセレクション。平均樹齢60年、一部は100年を超えるという古木から手摘みで収穫。手作業で選果。除梗は状態によって判断。
熟成は228Lのオーク新樽で16カ月半。貯蔵庫でマロラクティック発酵完了後、噴霧機で湿度管理された地下セラーの中で保管。
セカンドワインはクロ ド タールの25年以下の若木を使ったラ フォルジュ ド タール(モレ サン ドニ プルミエクリュ)。醸造プロセスは特級と同様。
また搾かすからはマール ド ブルゴーニュ ドゥ クロ ド タールが作られます。



【テイスティングコメント】
生産者: モメサン
銘柄: マール ド ブルゴーニュ デュ クロ ド タール NV

約35000円
外観は透明感のある茶色、粘性は高い。
カラメルや白胡椒、乾いた木材のアロマ、干しぶどうの様な甘い風味がある。ヘーゼルナッツやエナメルリムーバーなど。
粘性は高く、ねっとりとした味わい。芳香とともにかなり甘みを感じる。


生産者: モメサン
銘柄: モレ サン ドニ プルミエクリュ レ フォルジュ ド タール 1999

約52000円、WA88pt
外観はやや淡くなったルビー、粘性は中庸。
ちょうど溝の時期のワインといった感じの香り。
燻製肉や鉄釘、ミルクティーの要素、オレンジの様なほのかに柑橘を思わせる香りを感じる。紫スモモやダークチェリーを思わせる充実した旨味を包含した果実味、ドライフラワーの要素。バニラや炭焼き的な要素、クローヴや濡れた土、ユーカリなども感じられる。先述した通り、熟成の溝にあり、若々しい故の果実味は落ち込んでおり、かといってタンニンや果皮、醸造的要素は強く残っており、香りとしては魅力的ではない。血の香りも感じる。
ただ口当たりの旨味の放出は大したもので、優美な酸味とともに凝縮した旨味がある。余韻は鉄釘やオレンジの要素が主体的。もう少し熟成するか、若いヴィンテージが望ましいか。


生産者: モメサン
銘柄: クロ ド タール グランクリュ 2011
約40000円、WA93pt

外観は透明度の高い澄んだルビー、粘性は高い。
エレガントで静かな印象を感じさせるグランクリュ。
ほのかに感じさせるカラメルや焦がした木材の様なロースト香とスミレや若い葉の様な華やかな香り、そしてバターやミルクティーが融合。そして静かに佇む黒系果実の瑞々しいダークチェリーやアメリカンチェリーのエキス感のある香りが感じられる。スパイシーでわずかに梗の風味も。土やなめし革、八角などの要素がある。
エキス感の出方も濡れた土や木を感じさせる特徴は極めてシャンボール的だが、より堅牢である。
タンニンは穏やかで、酸味が前に出るタイプで、口の中で若々しいベリー類や梗、ミルクティーの様な余韻が感じられる。
しなやかなでエレガントなモレ サン ドニ。クロデュランブレイのグイグイ来る豪華さ、華やかさ、パワフルさ、とは違うもっと品のある味わい。



【所感】
まず、クロ ド タールを見ていくと、このワインの性質がよくわかります。
クロ ド ランブレイやクロ ド ラ ロッシュ、クロ サン ドニと比較すると明らかにエレガントに仕上げられており、特徴としては間違いなくシャンボールミュジニーを意識した作りにしているように感じます。それは中庸の特徴を持つモレ サン ドニの中で、最もシャンボールミュジニーに近く、ボンヌマールに隣接したテロワールを持っているからだと考えています。
グイグイ芳香する派手なクロ ド ランブレイに比べると明らかに静かで静謐とした雰囲気を感じる事が出来ます。
抽出は控えめに、樽のほのかな香りと果実の瑞々しいエキス感を前に出しながら、それぞれの要素が過剰に主張しない節度を持った華やかさや複雑さがあります。
ボティや全体的な雰囲気はシャンボールミュジニー的でありながら、それと比べると明らかに堅牢で力強い。モレ サン ドニのボリューム感ではなく、ジュヴレシャンベルタン的な堅牢さが感じられます。
その結果非常にエレガントで通好みのグランクリュになっており、各個に主張しない全体的な調和とエレガンスを良しとするグランクリュの様に思えます。
他のグランクリュに慣れていると、少し不足感を感じるかもしれません。

上記の様にそもそもエレガントな作りなのであれば、セカンドラベルが1999年にしてかなり熟成寄りになっているのも納得がいきます。
先にセカンドの方を飲んで、かなり枯れている印象を受けたのですが、このエレガントなワインはもう少し早く、あるいはよりタンニンを落として飲むのがよろしいかと思います。ただやはり骨子は同じですねエキス感と樽と華やかさ。順当なセカンドラベルというのが推察できます。ただし15年はもたないと。

最後にマール。
クロ ド タールを感じさせるものはほとんど無いです。しかし単純にブランデーとしてとても品質が高いように思えます。干しぶどうやナッツの様な風味が素晴らしく、華やかです。
クロ ド タールの影を探そうとすると「?」という感じですが、良質なブランデーと考えるとかなり納得です。

以上となります。
最後にクロ ド タールは単一生産者でありながら、とてもテロワールとかイメージに即したワインの作り方をしているな、と感じました。
ブリブリのパワフルなワインを出してきたとしても、「ああ、ボンヌマールだね」と思うでしょうが、シャンボール的に仕上げてきてくれたのは何より嬉しい。
これでブルゴーニュ グランクリュで残すピースはロマネコンティのみ。

そろそろ挑んでみてもいいかもしれません。



[2010] クロ・ド・タール Clos de Tart

[2010] クロ・ド・タール Clos de Tart
価格:35,316円(税込、送料別)




【ブルゴーニュ:95】ブルゴーニュ、1997年の熟成を見る。

こんにちは、HKOです。
今回は安いブルゴーニュルージュの古酒と、名門ボノー デュ マルトレイのコルトン シャルルマーニュです。

行ってみましょう。


【データ】
コルトンシャルルマーニュを語る上でボノーデュマルトレイは外す事は出来ないと思います。まさにコルトンのスペシャリスト。ラインナップは赤はコルトン、白はコルトンシャルルマーニュのみ。
粘土を含まない石灰質土壌、70~80年級の古木、徹底的に収量制限した葡萄で作られるコルトンシャルルマーニュは、アペラシオンの特徴とも言える強靭で硬質なミネラルと、豊富な果実味を併せ持っている。特級としては新樽比率は低く約30%。
ちなみにコルトンシャルルマーニュとして使われている区画はアン シャルルマーニュとル シャルルマーニュを跨ぐリューディのアッセンブラージュ。


【テイスティングコメント】
生産者: シュヴァリエ クレルジェ
銘柄: ブルゴーニュ ピノノワール 1997

外観はやや茶色を帯びた煉瓦色、粘性は中庸。
熟成香主体で、獣香、シイタケ、漬物系の風味が前面に出ている。土や鉄釘や血合いなどの要素。黒オリーブやスモモなどのベリーの果皮成分も残っているが、基本的には熟成ニュアンスが主体となっている。樽の要素、MLFの要素はほぼ感じられない。アルコール香が僅かに際立つ。ややシードルの様な風味も感じられる。
酸、旨味のアタック。熟成によるタンニンの抜け落ちはあまりまだ感じない。酸と旨味の厚みがあるので、まだ熟成しそう。鰹節やベリーの余韻が感じられる。
ワインとしての完成度はさておき、熟成したピノノワールの味わいは十分感じられる。


生産者: ボノー デュ マルトレイ
銘柄: コルトン シャルルマーニュ グランクリュ 1997

19950円、WA89pt
外観は濃いめのストローイエローで粘性は中庸。
蜜蝋やドライハーブ、茹でた野菜や酵母的な香りが感じられる。徐々にハチミツやローストした風味が前に出る。マンゴーやカリンの様な果実味、シロップの様な甘やかさがある。焼き栗、ブリオッシュの様な風味が感じられる。
ミネラルは相当に柔らかくなっており、堅牢さは無い。茹で香から状態は少し怪しいように感じる。
柔らかく目の細かい酸味があり、シトラスやハーブの様な風味、バターなどの余韻が残る。
しっかりとした旨味が残留する。


【所感】
ブルゴーニュルージュから。
もちろん並み居る有名生産者と特級畑は一級畑と比べれば差は一目瞭然であるものの、この価格帯で熟成したブルゴーニュのピノノワールを味わえるのは感謝しかありません。むしろ多くを求めるのは失礼。
個人的に大切なタイミングでは決して飲みませんが、日常で「あっ、何か今日は古酒を飲みたい気分」ってなった時に飲めるものだと思います。(勿論澱は落とす必要はありますが)
次にボノー デュ マルトレイ。
個人的に前回飲んだ時と比べると、少し精彩を欠く印象を受けました。前回頂いた時はもっと果実味と熟成感のバランスが取れていたような気がするんですが。
っていうかこれ...うーん?
甘露さはしっかりあるんですが、この茹で野菜の様な風味がどうしても気になる。

なんか釈然としませんが、こんなものだったでしょうか。

Sadaharu AOKI(サダハル アオキ:渋谷)

HKOです。

バレンタインシーズンが近づいてまいりました。
この時期は美味しいチョコレートがたくさん出回るので非常に楽しいです。
頂くのもそうなんですが、この時期のショーケースは見るだけで華やかでいい感じなので、個人的には割と好きなイベントだったりします。

というわけで、今年はSadaharu AOKI。
ボンボンショコラ開封の儀。


恭しくアクセサリーを購入した時の様な手提げ袋に入った本体とカタログ。


なんとマグネット式の封になっています。
パカパカします。


まるでカラーパレット。開封すると色ごとのフレーバーの説明が書いてある紙が入っています。


色鮮やかなショコラが恭しく並んでいます。
左からミルティーユ、抹茶、ワサビ、ゆず、ヴァランシア、フランボワーズの6種類です。
美しい...


◼︎ワサビ

あまり前面にワサビを感じない。ショコラの余韻に少しワサビのフレーバーが繋がる。ヒリヒリした部分は無くて少し甘さの裏にピリッとした刺激がある程度。意外と合うな...


◼︎ユズ
ワサビと異なり、柑橘系本来の清涼感が前面に出ている。柚子の少し苦味を伴うフレーバーがビターなショコラと上手く繋がっている。


◼︎抹茶
抹茶の苦味とショコラのビターさの相性が良い。クリーミーで滑らかな舌触りのショコラ。


◼︎ヴァランシア

オレンジの風味をわずかに感じるが、全体的にはショコラの要素の方が前面に出ている。少し酸味が感じられる。


◼︎ミルティーユ

少しブルーベリーの果皮の風味と酸味を伴うが、あまりミルティーユが前面に出ている感じではない。ショコラの要素が強め。


◼︎フランボワーズ

こちらは完全に赤系小果実、フランボワーズの香りと酸味を強く感じさせ、ショコラのインパクトの強い香りと味わいと真正面から相対している。ただ上手く各要素がつながりとてもいい感じになっている。


2500円!一粒あたり400円!
なにそれ怖い!

そこそこいいとこのランチくらいだったら食えそうですね...ワインだとそんな事全然思わないんですけど、価値観の違いか...。

ただショコラは最高に美味しくて、フレーバーによって余韻に香らせるか、前面に押し出すか巧みに選んでいて面白い。
高いですが、とても技量を感じますね。


===================================
2月26日追記。

ボンボンショコラ グランクリュを調達しましたので共有します。


サイン入り。



エレガントな紫の取説。



ボンボンショコラと比べるとシックでよりトラディショナルなチョコレートである事を予感させます。



頂いていきます。


◼︎クリオロ
甘みがしっかりあるがビターさも際立っている。滑らかで深い味わいを感じさせるチョコレート。


◼︎キャラメルサレ
一般的なキャラメルからくる印象とは異なり、ローストがかなり強くかかっているガストロノミーのキャラメル風味。そこに加わる塩味によって一気に深みを生み出す


◼︎オレ
ミルクの風味が強く、まろやかな味わい。滑らかで口の中でトゲトゲするような甘みはない。ホワイトチョコレートの様にマイルド。


◼︎プラリネオレ
キャラメリゼしたヘーゼルナッツのカリカリ感と甘さを強く感じる。上記のオレみたいなまろやかさはあまり感じず、強い甘みが前に出ている為、コーヒー、紅茶必須かも。


◼︎プラリネ
プラリネオレと比べるとカカオっぽさを強く感じる為、味の強弱ではオレよりもバランスが良い。ビターさと甘みのバランス。ただ全体的に味は強いので、お茶は欲しい。

よりトラディショナルなチョコレートの良さが伝わるものであったと思います。
ただ味の色彩も基本的には近いので、バリエーションやフレーバーの強弱の巧みさでいうと、無印ボンボンショコラの方が分かりやすく感じる事が出来るとおもいます。今回のはグランクリュという意味合い通り、素材の良さを引き立てる様な種類が多く含まれていました。
単純に好みで、技巧を凝らしたものか、素材を引き立てる様なトラディショナルなものか、選んでも決してガッカリすることはないのでは、とも思います。




【カナダ:3】カナダではどの品種が最適か。3パターンを検証。

こんにちは、HKOです。
本日はカナダのピノノワール、シラー、プロプライエタリーブレンドです。ちなみに前回までのカナダワイン。ご参考までに。

トーズとノーマンハーディ
フォックストロット

今回はトーズ、クリークサイドエステート、ストラタスヴィンヤード、13thストリートワイナリーです。



【データ】
クリークサイドエステートはオンタリオ州ナイアガラに1997年に設立されたワイナリー。ワインメーカーは元ソムリエのロブ パワー。
今回のシラーズは3つの畑から取れたシラーズを3日間スキンコンタクトし、フレンチオーク53%、アメリカンオーク47%(新樽10%)樽内でMLF、15ヶ月熟成の後ブレンドしてリリースされる。

ストラタスヴィンヤードはオンタリオ州ナイアガラに2000年に設立されたワイナリー。
コンサルタントにはあのポール ホブス氏を迎え極めて品質の高いワインを産出しています。ワインメーカーはロワール出身のジャン ローレン グロー。気候はローヌ北部に近く、砂利混じりの石灰岩地質、粘土質のローム層を持つナイアガラ レイクショアに55エーカー畑を保有しています。
サスティナブル農法を実施し、徹底した低収量化を実施。選果台で選別を行います。
醸造の行程はグラビティーフローの中で行われます。今回のシラーは高い糖度を持ったシラーをフレンチオークで2回使用樽37%で約1年半熟成させます。
VAQ ナイアガラ オン ザ レイク。

トーズは2005年に設立されたオンタリオ州ナイアガラに拠点を置く生産者。2010年から3年間、カナダ最優秀賞ワイナリーとして選出されたトップ生産者です。オーナーはモレイ トーズ、ワインメーカーはポール ベンダー氏が担当している。
栽培はビオディナミ、オーガニックを採用し農薬や化学肥料は使用しない。グリーンハーヴェストで収量を切り詰め、手摘みで丁寧に収穫します。グラビティーフローで葡萄にかかる負荷を減らしながら丁寧に醸造して行きます。今回のメリテージはカベルネソーヴィニヨン、メルロー、カベルネフランのボルドーブレンド。樹齢は10~15年。フレンチオークで熟成。VAQ ナイアガラ ペニンシュラ。

サーティーンス ストリート ワイナリーはオンタリオ州ナイアガラに1998年から拠点を置くワイナリー。ワインメーカーはドメーヌ ラロッシュのジャン ピエール コラス氏。
今回はナイアガラ ペニンシュラにあるサーティーンスストリートヴィンヤードから手摘みで収穫、選別された果実で醸されるピノノワール。VAQ ナイアガラ ペニンシュラ。


【テイスティングコメント】
生産者: クリークサイドエステート
銘柄: シラーズ 2010
品種: シラーズ100%

3700円。
外観は濃い赤紫色、粘性は高い。
ローヌ北部を思わせるトラディショナルでエレガントなシラー。
前面に現れているのはムスクやベーコンの様な獣香とスパイシーな黒胡椒の香り、果皮を強く感じさせるブルーベリーやダークチェリーの果実味。ラベンダーや黒土、そしてクローヴやオリエンタルスパイス、ほのかに樹皮や炭焼きの様な香りが混じる。鉄の様なアロマもある。CNDP的な側面もあり、少しオレンジもまじる。
硬質で極めて野生的な香りが前面に出ている。
酸を強く感じさせるような香りで、口に含むと力強い酸とともに目の荒いタンニンが口の中を占めていく。
非常にローヌ的な味わいだ。


生産者: ストラタス ヴィンヤード
銘柄: シラー 2010
品種: シラー100%

7000円。
外観は濃い赤紫色、粘性は高い。
やや硬質だが、カリフォルニアやオーストラリアのシラーズというよりギガルのフラッグシップワインにも似た豊かな果実味を持った濃厚な果実味が感じられる。ややオイリーで樽香が突出。
バニラやクリーム、そしてシロップの様な風味。チョコレートの様なロースト香。よく熟したブラックベリーやダークチェリーのジャムの様な非常に濃厚な果実味がある。燻製肉、黒土や黒檀、ミントの様なほのかな清涼感、ほのかなスミレの様な風味。
口に含むと充実した酸味と旨味があり、アプリコットやブラックベリーの様な果実味を感じる。タンニンはきめ細やかでサラサラした余韻を残す。
香りは重厚だが、口の中では旨味と酸があり、極めてバランスが良く感じる。


生産者: サーティーンズストリート ワイナリー
銘柄: エッセンス ピノノワール 2010
品種: ピノノワール100%

7000円
外観は澄んだ赤みの強い淡いルビー、粘性は低い。
グッと迫ってくるようなピノノワールではなく、非常に落ち着いた静かな雰囲気を感じさせるピノノワール。ミントやタイムの様な香りと梅柴、そしてレッドカラントやラズベリーの赤系果実の果実味。やや青っぽい風味もある。ほのかにスミレやベーコン。紅茶やクローヴなど。冷涼で降水量が高い地域で作られるピノノワールのスタイルに少し似ている。
熟度が低く香りの立ちは穏やかだが、口に含んだ時に綺麗な酸と旨味が口に広がっていく。
赤系の小果実やタイムの様な余韻が静かに広がっていく。エキス感がある瑞々しいワインだと思う。


生産者: トーズ
銘柄: メリテージ 2007
品種: カベルネソーヴィニヨン35%、メルロー28%、カベルネフラン27%(残り10%は不明)

7500円。
外観は濃い黒に近いガーネットで粘性は高い。
カリフォルニアナパヴァレーのレベルの高いボルドーブレンドにタッチが近い。堅牢で濃密、重厚感を感じる。黒土や炭焼きの様な風味が前面に出ている。
熟したカシスやブラックベリーの果実味、黒砂糖。ワッフルなどの要素。燻製肉やベーコン、リコリスや黒檀の様な香り。溶剤やスミレやラベンダーの華やかさもほのかに感じられる。強めにローストしたアーモンド。
口に含むと充実した酸味と旨味。アプリコットやダークチェリーの様な余韻があり、強めのタンニンも合わせて感じられる。ナパヴァレーの様な香りがありつつも、酸味が際立って感じられるのが特徴的で、ボルドーやナパとの最大の差異。


【所感】
やっぱりカナダ面白いですね。
全体的にカリフォルニアやオーストラリアの要素が骨子にあり、上記の地域にはない、冷涼さに裏付いた酸度の高さを感じました。
それは、例えばトラディショナルなシラーを象徴するクリークサイドエステートや、ギガルの様な濃密さを思わせるストラタスヴィンヤード、カリフォルニアの香りを感じさせるトーズにも、濃厚さより口に含んだ時の軽量感ときめ細やかな酸を感じることが出来ます。香りも液体も重厚という感じではなく、香りに対してボディが軽めと表現すべきか。
全体感はそんな感じです。ノーマンハーディーやフォックストロット、トーズのピノノワールやシャルドネは品種特性でミディアムボディかつ酸味が強く出ている事については自然、というかこれが良いバランスだったと思いますが、ことシラーやカベルネソーヴィニヨンとなると、比較対象がオーストラリアやカリフォルニア、ローヌ、あるいはボルドーになる為、どうしても酸度の高さが際立って感じてしまう。
もちろん価格対比で、どれも良くできているのですが、上記に挙げた地域の最上クラスのワインと比べると、やはり少し物足りなさを感じてしまう部分があります。
数本飲んだだけでは、そりゃあ何もわかりませんが、なんとなく、カナダはピノノワールやシャルドネがいいような気がしますね。後述しますが、13thストリートワイナリーは個人的趣向にはあいませんでしたが、ノーマンハーディー(オンタリオ)とフォックストロット(ブリティッシュコロンビア)はすごく良かったので...

まずはシラー比較。
テイスティングコメントに書いたことが全てで、クリークサイドエステートのシラーズは、多くのローヌ北部のワイナリーのシラー、あるいはトラディショナルな作りのシャトーヌフデュパプを想起させる強い獣香と黒胡椒の香りを漂わせるシラーズで、ボディは比較的軽量で果実味より酸味や華やかさに焦点が当たった味わいです。やや抽出が強いからか、やや目の荒いタンニンを感じさせます。
対してストラタスヴィンヤードはマルセル ギガルを想起させる高度に熟した果実味とマロラクティック発酵、樽の香りが良く付いた豊満な芳香を感じさせるシラーです。獣的な部分は無く、キャッチーで近代的な作りだと感じました。ナイアガラの中でもかなり違いますね。これは作りの個性の違いですかね。
ただやはりギガルと比べるとやや際立った酸味が感じられます。
次にボルドーブレンド。
香りはナパヴァレーのガレージワインによく見られる強烈な果実味を強いローストのアメリカンオークと強い抽出で蓋をしている、高度な凝縮感を感じさせるアロマ。黒土や炭焼きの様な香りが支配的。その奥に熟した黒系果実の香りが感じられます。
これは重厚で濃厚なのだろうな、という香りなのですが、蓋を開けてみると意外とエレガントな果実味で決して重くはありません。やはり華やかさが主体となってくる。そして口に含むとアプリコットやダークチェリーの強烈な旨味を感じさせる。
ナパヴァレーを感じさせる醸造的要素は非常に感じますが、結果やはりこのワインも酸と旨味のワインだと思います。
最後にピノノワール。
最初の方でカナダに合いそうなのはピノノワールなんじゃないか...という予想をしているのですが、このピノノワールはそんなでもありません。あくまでノーマンハーディやトーズの良さに引かれているだけで...
13thストリートワイナリーのピノノワールはボトル差なのか、ヴィンテージなのか、はたまたは本来の姿なのかは不明ですが、かなり控えめでグイグイ前に来るタイプではありません。というところで言うならばあまりどの地域にも属する様なものでは無いように感じます。強いて言えば、国産の控えめピノノワールといったところですかね。
果実味より前に来るのは、井草やタイム、ミントなどのハーブや葉の様な香り。これらが主体的に感じられます。そしてほのかにレッドカラントやラズベリーの赤系小果実のエキスと酸を感じる味わいなとを感じる。口に含めるとなかなか良くて静かに柔らかい酸と旨味がじんわりと広がっていく。
癒し系ピノノワールではあるものの、香りにもう一手ほしいワインでした。

以上4点でした。
とても面白い産地ではあるので、これからも見ていきたいと思います。







新橋 纏(しんばしまとい:新橋)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


こんにちは、HKOです。
蕎麦を食べるはずが、行ってみたら本日のランチ営業は満席だってさ。ちなみに11:50。マジかよ。

近くに狙っていたラーメン屋があったので、そちらに行く事にしました。

新橋 纏。

なんとなく気にはなっていたものの、割といつも並んでるので避けてたのですが、今日はたまたま3名くらいだった。

よし、ここにしよう。




◼︎特製烏賊干し鶏白湯そば 並盛 (★★★)

字面から見ると、出汁系かなー?と思ったんですが、意外と濃厚な鶏ガラスープでびっくり。干し烏賊の強い香りと共に醤油と三葉の香りが漂う。
イカゲソと5枚のさっと茹でた様な鶏肉、三葉、煮卵が乗る。
イカ、鳥の強い出汁かうまい具合にミックスされてる。そこに清涼感のある三つ葉。濃いスープの中でお吸い物の様な清涼感があって存在感を主張。
しっとりと柔らかい甘いハムの様な鶏肉。僅かな塩を振ったような旨味でジューシー。
麺はモチモチプツプツしたストレート麺。濃い鳥出汁が絡む。小麦の味がはっきりと感じられる。燻製卵はほのかに塩を感じる。
最後まで飽きさせない味だった。


美味しかったです。
かなり好みの味。コッテリしすぎないのも大変良いですね。あとは混んでさえいなければ....最高!
場所はわかりにくいので気をつけてください!



住所: 東京都港区新橋3-13-2 新共ビル1F
店名: 新橋 纏
電話番号: 03-3436-6003
営業時間:
[月~金]
11:00~15:30 17:30~22:30
[土曜]
11:00~15:30 17:30~21:00
ランチ営業、夜10時以降入店可


La Mere Poulard Yokohama Minatomirai(ラ メール プラール 横浜みなとみらい:みなとみらい)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。

HKOです。
ラ メール プラールに行ってきました。


モン サン ミッシェルの観光コースで有名なレストラン。それとメチャクチャデカイオムレツでも有名だそうです。

実は本当はSinhaという馬車道にある紅茶屋さんでご飯を食べようかと思ったのですが「ベビーカー無理です」ってピシャっと断られてしまったんで、雨の中で子連れで彷徨う羽目に...
子連れは難しい。

仕方ないので一駅電車に乗って、新しく出来たMARKISまで。
気になっていたラ メール プラールが入っていたので、行ってみることにしました。

20人位並んでいましたが、席数がかなり多く、15分程度で入店できました。コース料理のお店とは思えない速さ。しかも子供向けメニューがあるのも嬉しい。


◼︎アンファンプレート

約1000円。なかなかいいお値段のするお子様ランチだこと...


大人はアミューズ、前菜、メインの3皿コース1900円です。


◼︎アミューズ: エビのタルタル(★)

ドレッシングがかかった白ハムとサラダ。
ちょっとピエトロドレッシングみたいな感じ。
エビのタルタル。甘エビの様なねっとりとした食感と少し苦味がある味わい。プリプリしてる感じでは無い。カナッペ風。


◼︎前菜: 伝統のプティオムレツ(★★)

先ほど別の席にレギュラーサイズが次々と運ばれていくのを横目で見ていたが、恐ろしくデカイ。
大きめのオムライスくらいはあるんじゃないだろうか。 あれが全て卵だと...?
そんなに卵ばかり食べても仕方ないので、小さいサイズのオムレツを含む3皿コースを注文しています、さすがにかなり小さいだろう。プティだし...

と思ったら結構大きい。レギュラーサイズくらいのオムライスくらい。わかりにくいですね...
ただ見かけ大きいですが、非常にフワフワフニフニしておりフォークで切ると細かい泡がふわわっと広がってくる。中身の殆ど泡だから見かけ大きくても全然普通に食べられそう。焦げ目を入れているところは有塩バターで味があるが、内側は味があまりない。
2種類のソースが付属していて、一つはズッキーニとパプリカのラタトゥイユ、もう一つはほうれん草のシチューみたいな味のチーズソース。
食べた事ない食感でなかなか面白かったです。


◼︎メイン: 若鶏のグリル タプナードソース(★★)

揚げ焼き状態のパリパリの若鶏。よくグリルされていて香ばしい。オリーブのタプナード、トマトソースが添えられている。
カリカリでジューシーな若鶏にタプナードの適度な苦味と酸味が非常に合っている。トマトソースの旨味もいい。
シンプルで技巧を凝らした料理ではないのだけど、素直に美味しいメインでした。


料理が美味くてリーズナブルなのもいいですが、何より子連れに優しいところが嬉しいですね。
冷たい雨と共に心も冷え切っておりましたので、ほっこり。
ウチの娘初めてのフレンチになってしまいました!

客層は女性が多かったように思えます。年齢層は幅広かったですね。
カジュアルなので入りやすいと思います。


住所: 神奈川県横浜市西区みなとみらい3-5-1, MARK IS 4F
店名: La Mere Poulard Yokohama Minatomirai(ラ メール プラール)
電話番号: 045 319 6733
営業時間:
11:00~23:00(L.O.22:00)
ランチ営業、日曜営業

Aux Bacchanales Ginza(オー バカナル 銀座:銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。

こんにちは、HKOです。

本当は行きたかった ロジェ エギュスキオールとブール ノワゼットに入れず、銀座を彷徨っている所、そうだと、はたと銀座のオーバカナルに行ったことがない事を思い出しまして、ちょっと歩いてみました。


外見はパリの街の一角にあるようなカフェの様な佇まい。中に入ると席数も多く、かなり賑やか。
ウェイターさんの接客もかなりカジュアルな感じ。

なかなかいいじゃないですねー。



パンはオリーブオイルもバターも無く、冷たいです。まあしかし、価格を考えると贅沢は言えません。

パンをかじっていると、直ぐにメインが出てきました。


◼︎サーモンのポワレ(★★★)

ワンプレートだからかもしれませんが、結構ボリューム感ありますね。
鮭は一般的な切り身サイズですが、マッシュポテトとインゲンの量がかなりあります。

マッシュポテトはクリーミーで滑らか。乳成分が強く塩味は穏やかに感じられる。

メインのサーモンは皮を先に食べてしまった...
多分これ身と一緒に食べるのが正解っぽい。

皮はマヨネーズの風味と塩味が強かった。鮭の身の食感は柔らかく脂がよく乗っている。少しトリュフとニンニクを感じるオイル。
ワンプレートで十分お腹いっぱいになる。



ワンプレートで1300円也。


レストランのアラカルトと考えると、メイン並がこの値段は結構お得です。美味しいし...
味付けとしては俺のフレンチくらいなんですが、たまにクイックに軽く食べたい時はなかなかいいんじゃないでしょうか。
席数が多く待たされる事が少ないのもいいですね。

コストと楽チンさとそこそこの味、うまーい具合にバランスが取れていて、とても使いやすいと思います!
いやー、美味しかった、満足です。



住所: 東京都中央区銀座6−3−2 ギャラリーセンタービル1F
店名: Aux Bacchanales Ginza(オーバカナル 銀座)
電話番号: 03 3569 0202
営業時間:
[日~木・祝]
ブランジェリー:9:00~21:00
カフェ:9:00~23:00(L.O.22:00)
「金・土」
ブランジェリー:9:00~21:00
カフェ:9:00~23:30(L.O.22:30)
ランチ営業、夜10時以降入店可、日曜営業

Le Jardin des Saveurs(ル ジャルダン デ サヴール:銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


こんにちは、HKOです。
最近非常に忙しく、中々ランチで外出する機会が無かったのですが、久々に余裕ができたので、近くで美味しいと話題のフレンチレストランに行ってきました。

ランチで人が溢れる東銀座の昭和通りを歩いて歌舞伎座の方まで。
東武ホテルの向かいにあるタバコ屋のとなりでひっそりと営業しています。

外側から覗くと誰もいないんですが、なんとホールは地下なんですね。

DRCのマール ド ブルゴーニュがお出迎えしてくれます。まあ、日中帯なので飲みませんけども。

シェフが腕を振るうオープンキッチンの前の特等席は既に一杯で、最後の1席に滑り込む様に着席。
2皿コース3000円を注文をしました。



さっそく手際よくメインの調理をしながら一気にアミューズから前菜まで作り上げていきます。
それを眺めながら大人しく待ちます。


◼︎アミューズ 子持ちのヤリイカ、バジル(★)

ギュムギュムコリコリした食感のイカ、ニラのサクサクした歯触りが楽しい。ヴィネグレットソースに酸味を柔らかく包むオイリーさがあるのがいい。ほのかにバシルの清涼感が感じられる。
イカの風味が結構濃いんだけど、ほのかな酸を感じさせるのがいいですね。


◼︎前菜 「鯵とキャベツのテリーヌ、生姜の香り、トマトソースとサラダ添え」(★★★)

サラダにかかっているソースはアミューズと同じですかね。オイリーかつ酸味があるドレッシング。すこしハーブというかワインっぽい風味がある。
テリーヌの中に入っている鯵は僅かに火が通っているけどレア。生姜が添えられていて鯵の生臭さを生姜の風味で完全に吸収している。噛みしめる充実した旨味。とにかくこれも酸味が綺麗で素晴らしい。トマトソースの旨味も相乗効果。キャベツの歯ごたえと鯵のプリプリした味わいがいい。しかしキャベツと鯵の間に挟んであったのはなんだろう...


◼︎メイン「フランス産鴨のコンフィのジューと白菜添え」(★★★)

香ばしく揚げ焼きした鴨のモモ。表面はパリッパリ!
多分塩と胡椒で味付けされてると思うんだけど、なんだろうグレービーソース的なものかな。ほのかに内側に内蔵っぽさがある。鴨だけど脂っぽくなくタンパク。結構むちむちした肉感。
添え物の塩の効いた甘い白菜。甘い白菜との無限運動いける。


◼︎デザート3種

・イチゴのゼリー
イチゴの種のプチプチ感が楽しい。
風味はストロベリージャムっぽい。

・キャラメルアイス(★★)
とてもビターでキャラメリゼしたような風味。
炭焼きの様な強いロースト感。

・黒ごまのブラマンジェ
黒ごまの香ばしい味わい。濃厚なプリン。



3000円で結構ボリュームありますね、美味しいですし。結構トラディショナルなフレンチのような気がします。
こうグランメゾンやモダンフレンチ的な派手なプレゼンテーションや味わいの複雑さは無いのですが、こう職人的な感じですね。
地味かもしれませんが、実際美味しいんだから、やっぱり素晴らしいですよ。
ここはガルグイユがスペシャリテという事を後から知って、頼んでおけば良かったと後悔...まあ、次回ですかね。

美味しかったです。


住所: 東京都中央区銀座6−16−11銀座山本ビル 1F
店名: Le Jardin des Saveurs(ル ジャルダン デ サヴール)
電話番号: 03 3542 2200
営業時間:
ランチ:11:30~L.O.13:30
ディナー:18:00~L.O.21:30
ランチ営業、日曜営業

【日本酒:10】最上級の日本酒4本を検証していく。

こんにちは、HKOです。
本日は日本酒4種です。
言わずともしれた久保田 萬寿、そして田酒 純米大吟醸。そして黒龍酒造のフラッグシップ、「二左衛門」「石田屋」の2本です。

では行ってみましょう。

【テイスティングコメント】
生産者: 朝日酒造
銘柄: 萬寿 久保田 純米大吟醸
原料米: 五百万米
精米歩合: 35%
酵母: 協会9号

外観は透明色、粘性は高い。
米的な部分は比較的強く感じられるが、その米的な部分の純度が極めて高い。水飴や桜餅、葛の様な原料香、白桃やバナナ、ラディッシュ、ダイコン、青竹の様な風味。カッテージチーズの様な風味。
やや甘みを強く感じさせるねっとりとした味わい。
流行りのクリアな純米大吟醸というより、もっとトラディショナルな純米大吟醸と言った感じ。


生産者: 西田酒造
銘柄: 田酒 純米大吟醸
原料米: 山田錦
精米歩合: 40%
酵母: 協会9号

洗練された香り、山田錦にして冷涼で冷ややかな味わい。甘やかで蜜の様な風味。水飴や白桃、力強く芳香するメロンの香り、バターや生クリームの様な風味。梅の花や大根、月桂樹や新笹のような香りが感じられる。極めて冷涼で香り高く、優美な酒だ。
緻密な酸と共に、吟醸香と果実香、木材の仄かな要素が感じられる。
半端ないバランス感のある日本酒、突出した要素は無い。


生産者: 黒龍酒造株式会社
銘柄: 黒龍 二左衛門 純米大吟醸 斗瓶囲い
原料米: 山田錦
精米歩合: 35%
酵母: 蔵内保存酵母

こちらは田酒に増して洗練されている。
むしろ洗練されすぎていて堅牢さすら感じさせる。
例えるならばムルソーペリエールやシュヴァリエモンラッシェの様な背筋の張った日本酒だと思う。
雑味は一切なく水飴とバタークリーム、糖蜜、バニラの様な芳香と共にメロン、バナナなどの濃密なフルーツ、生クリーム、カッテージチーズ、リンゴやスダチを思わせる酸。大根、月桂樹などの芳香。
密度が比類なく高い。香りの冷涼さに対して、味わいの厚み、膨らむシロップや水飴の余韻が半端ない。
洗練されている。
酸味は柔らかくキュッと引き締まった味わいで甘やかな余韻を残していく。素晴らしい日本酒。


生産者: 黒龍酒造株式会社
銘柄: 黒龍 石田屋 熟成 純米大吟醸
原料米: 山田錦
精米歩合: 35%
酵母: 蔵内保存酵母

洗練されきった二左衛門と比較すると、かなり熟成感と複雑さ、旨味の厚みが突出した日本酒になっている。カッテージチーズやヨーグルト、バニラの様な乳酸的な風味が前に出ており、餅の様な要素があり、熟成による原料由来の味わいが前に出ている。その後に純米大吟醸らしいクリアな濃厚なシロップや水飴、葛の要素。リンゴなどの華やかな果実味、ラディッシュ、青竹のような風味が現れてくる。背筋の張った二左衛門に対して、より老獪で複雑な雰囲気を醸し出しているのが石田屋といった感じ。
酸味も充実しているが、含み香の旨味を感じさせる味わいが素晴らしい。難解で複雑な味わいを感じる日本酒だ。


【所感】
まず萬寿。
言わずとも知れた久保田のフラッグシップですが、飲んだ事はあれど、今までちゃんと向き合った事が無かったので、良い機会でした。
精米35%の割にはお米的な部分が結構感じられました。ただ純米大吟醸らしい甘い吟醸香ははっきりと感じられました。ねっとりとしたグリセリンがあり、ややトラディショナルな大吟醸といった感じがします。
いい日本酒ですが、ちょっと私の好みとは違う感じでした。
次に田酒の純米大吟醸。
これはすごく良かったです。精米歩合40%ですが、かなり洗練された味わいで、純米大吟醸らしい冷ややかでクリアな蜜や果実の要素が感じられます。
そこにほのかなバターや生クリームの様なアロマか絡みついて行きます。優美で香り高い日本酒だと思います。良い意味で突出した要素はなく、非常にバランスがよく、酸、吟醸香、木材の風味が感じられる。
柔らかくしなやかな酒だと思います。
最後に黒龍の二大巨頭、二左衛門と石田屋の比較です。
精米歩合、酒米の種類は同じ。方や斗瓶囲い、方や熟成と。
まず二左衛門ですが、非常にクリアで、かつ硬質な味わいの純米大吟醸だと感じました。
このブログを見て頂いている方ならリリースしたてのムルソーペリエールやシュヴァリエモンラッシェ、あるいはコルトンシャルルマーニュを想起させます。
雑味はほぼ無い甘露な蜜の要素と果実香が張り詰めた質感を与えています。ベトついた感じは無く、「厚み」というより「凝縮感」。米から出来ているのか不思議なくらい冷涼さを感じさせます。
引き算をして行った結果、残った最良の要素を集めたのが二左衛門といった感じがします。
いつ瓶詰めされたものかわかりませんが、ワインと照らし合わせると、マグナムとレギュラーだとマグナムの方が熟成が緩やかに進むというのが良く言われています。今回の二左衛門は一升瓶や四合瓶で熟成するより斗瓶の方が酸化しにくく、緩やかに複雑な要素を取り込んでいって完成度を高めるのが目的なのか。
まあ本当のところはわかりませんが、かなり硬質で雑味のない日本酒だとは感じました。
次に石田屋。
こちらは逆に酸化熟成的な要素が純米大吟醸に極めて複雑なテクスチャーを与えています。洗練さがものを言う純米大吟醸の中で、ごく僅かに感じさせる味醂や乳酸的な要素が、クリアさを壊さない程度に適度に散りばめられている。純米大吟醸の洗練された味わいに複雑さを最大限振っているのが石田屋の特徴かも。
洗練さでいうなら二左衛門、複雑さなら石田屋といったところでしょうか。
互いに違う方向を向きながら黒龍のスタイルを出していると思います。
これだけ違いが、わかりやすいと面白いですね。
瓶詰めは同じヴィンテージなんでしょうか。保管のみで巧みにこの2つを作り分けているのなら、とても興味深いですね。


◼︎あまり関係のない話。
実は先日danchuの日本酒クラシックスの酵母記事がありまして、へえー、と思いながら見てまして。
近年のワイン醸造だと蔵付き天然酵母を使用しているケースが多く、そもそもワイン自体樽や抽出、果実本来の糖度やミネラル、pH値が前面に出るので、酵母は全く気にしてませんでしたが、日本酒では仕込み水と共に酵母が重要な要素を締めるのですね。
なので、今後は精米歩合と共に酵母を記載する事にしました。

精米歩合 → 削る割合が多ければ、糖化する部分が多く、より雑味の少ない酒が出来る。
仕込み水→いわゆるテロワールにあたる部分。硬度によって舌触りのタッチが異なる。
酵母 → 種類によって様々な特性あり。科学的根拠は今度調べる。
絞り → 荒走り、中取り、責め。絞られて出てくる順番。抽出時含有する要素が異なる。
酒母作り → 生酛、山廃、速醸。酒母を作る方法。生酛が最も時間がかかる。時間経過による酒母を変質が影響を与えている?未検証。

他の醸造酒、蒸留酒と比べると日本酒の醸造工程はかなり難しいと思います。果実酒の様に糖をそもそも含有している訳ではないし、麦芽の様にアミラーゼを多く含む訳ではない。そもそもアルコール発酵に時間がかかる。醸造工程が長いからその分変動要素が増えると。ううむ、畑に向かい合うワインと醸造に命をかける日本酒。面白いですね。


【自分のメモ(Wikipediaより)】
協会1号~5号: 現在あまり使われていない。
協会6号(新政酵母):
穏やかな香りで、淡麗にしてソフトな酒質に適し、味は深みが出るとされる。糊精子の大きい環境下でも増殖が阻害されないので生もと系に適している。
※派生:協会601号

協会7号(真澄酵母):
発酵力が強くオレンジのような華やかな香りを出す。また、呼吸能が比較的弱い・醗酵能が強い・皮膜形成がやや弱いといった下面酵母的な性質を持っている。吟醸香の強さは協会9号ほどではない。
※派生:協会701号

協会8号:
協会6号の変異株。やや高温性で、酸多く、濃醇酒向きとされた。

協会9号(香露酵母):
酸は少なく香気が高いので吟醸酒に向いている。協会6号・7号酵母と同様に低温でよく醗酵するが、温暖地の吟醸造りに向いた前急短期醗酵型の醪になりやすい。※派生:協会901号

協会10号(小川酵母):
それまでのどの酵母よりも酸(特にリンゴ酸)が少ないこと、高い吟醸香を出すことが特徴である。香りが高いので吟醸酒に、また、酸が少ないため純米酒にも向いている。醪の経過は低温長期型で、アルコール耐性が弱いため扱いが難しい。
※派生:協会1001号

協会11号:
協会7号の変異株で「アルコール耐性酵母」とも呼ばれる。アルコール耐性が強く、もろみが長期になっても切れが良いので、大辛口酒などのアルコール度の高い酒を造るのに向いている。アミノ酸が少なく、リンゴ酸が多い。

協会12号(浦霞酵母):
低温長期型醪となり、山廃にも適し、芳香の高い吟醸酒向き。特有の吟醸香を醸し出すが、極度に水と造りを選ぶので一般的とはいえない。

協会13号:
良いキレと高い芳香を特徴とする。のち発売中止。

協会14号(金沢酵母):
生成される酸が少ないために綺麗な味の仕上がりとなる。低温中期型もろみの経過をとり、吟醸酒本来の香りを生むのに適する。特定名称清酒に多く用いられる。※派生:協会1401号

協会15号:
アルプス酵母などと同様に上立香の華やかな酒を造るのに向いている。※派生:協会1501号

協会1601号:
酸度が少なく、カプロン酸エチル高生産性で、純米酒や吟醸酒に適する。

協会1701号:
酸度はK7号酵母と同程度とされ、酢酸イソアミル及びカプロン酸エチル高生産性であり、純米酒、吟醸酒、低濃度酒に適するとされ、また吟醸香の高い酵母の芳香をおさえる。

協会1801号 28番酵母:
7号系のリンゴ酸高生産性多酸酵母。酸度が高いがコハク酸は少なく、リンゴ酸が全部の有機酸の80%をしめる。発酵力が強く華やかな香り。多酸酒、増醸酒、貴醸酒、長期熟成酒、低濃度酒に適する。




【アルゼンチン:2】ボデガ ノートンのフラッグシップ スパークリング ロゼ。

こんにちは、HKOです。
本日はアルゼンチンの有名ワイナリー、ボテガ ノートンのスパークリングのフラッグシップ、コセチャ エスペシアル。そのロゼです。


【データ】
ボデガ ノートンはスワロフスキー社がメンドーサ地区に保有する最先端の設備を誇るワイナリー。チーフワインメーカーは1992年に就任したワインエンスージアスト誌でワインメーカー オブ ザ イヤーにも選ばれたホルヘ リッチテッリ氏。就任以後、土着品種であるマルベックに注力し高品質なワインを作っています。
気候は標高が高い為、激しい昼夜の気温差があります。畑はメンドーサに5つのエリアの保有し、樹齢は30~80年。
栽培はオーガニック。灌漑にはアンデスの雪解け水を使用しています。
今回のコセチャ エスペシアル ロゼは厳選されたピノノワールとシャルドネを使用したキュヴェ。



【テイスティングコメント】
生産者: ボデガ ノートン
銘柄: ブリュット ロゼ コセチャ エスペシャル NV

2800円
外観は赤みの強いロゼ、粘性は中庸で、泡は穏やかに立ち上っている。
非常に果実味が豊かでピノノワールというより、グルナッシュノワールを使用した南仏あるいは新世界のロゼワインの様な風合いを感じさせる。シャンパーニュ的ではなく、果実の熟度は極めて高い。
熟したイチゴやクランベリーなどの赤系果実の果実味と甘草などのドライハーブ、スミレの様な華やかな香り。それにナッツの様な風味も絡み合う。
酸は穏やかで、しっかりしたボディがある。旨味と果実味が多分に含まれており、ハーブやアプリコットの様な余韻を残している。



【所感】
なんかあんまり売ってないんですね、これ。
銀座の三越で売ってたのでデイリー使いで買ってきたのですが、ネットだと、そんなに見かけない...。
2000円台としてはなかなか美味しいスパークリングです。テイスティングコメントにも書きましたが、ピノノワールというより、南仏のグルナッシュノワールを使ったロゼの様な熟度の高い果実味のあるスパークリングだと思います。
凄くキャッチーでわかりやすいワイン。
変に樽香とかもないので、非常にクリアで瑞々しい果実味が楽しめます。
複雑さでデイリーラインの域を出る事は無いのですが、誰にでも喜ばれるスパークリングになっていると思います。


【アルザス・ロワール:8】シノンの熟成カベルネフランを利く

お疲れ様です、HKOです。
本日はロワールの赤の名産地シノンを代表するシャルル ジョゲの古酒です。


【データ】
ドメーヌ シャルル ジョゲは1840年に設立されたシノンを代表する老舗生産者。1960年代半ばからドメーヌ元詰めを始めています。
15ha の所有畑からその区画と樹齢の違いにより5種類のシノンを生産。
栽培の細かな事は分かりませんが、平均樹齢30年、収穫から破砕までの時間を最短にするために、葡萄畑の真ん中に醸造所を置いています。


【テイスティングコメント】
生産者: シャルル ジョケ
銘柄: シノン クロ ド ラ ディオトリ 1999
品種: カベルネフラン100%

約9000円、WA-pt
外観はオレンジを帯びた淡いルビー、粘性は中庸。
極めてエレガントな体躯のカベルネフラン。熟成によってタンニンが完全に小慣れており、果実味の出方はサンテミリオンというより、ボルドーロゼにも似ている。
旨味に満ちたイチゴやフランボワーズの果実味。そしてカベルネフラン種に現れる僅かなシベット、獣香が主体的に感じられる。ドライハーブや濡れた土や木材、ウオッシュチーズの様な個性的な芳香をほのかに内包する。消毒液、ハチミツなどの風味も。
カベルネフランが完全に熟成するとここまでエレガントになるのか。それにしては足が速いが、ロワールの熟度だとこんなものかもしれない。
酸味は柔らかく、タンニンも穏やか。土やイチゴなどの余韻が感じられる。完全に熟成し、出汁の様な芳香が感じられる。


【所感】
周りではかなり評判が良かったようで、実際タンニンが綺麗に落ちたエレガントなカベルネフランになっていました。その一方でウォッシュチーズの様な独特の風味があり、独特のクセみたいのが混じるのが気になりますね。野生的で少し獣香的な風味が出ていると感じました。
液体自体はとてもエレガントなのですが、香りが少し雑多で洗練されているとは少し言いにくい味わいだと思います。
美味さでいうならば十分美味しいと思います。
ただボルドーの様な洗練された古酒とは少し趣が異なると感じました。悪いワインとは決してないです。



【日本:10】ファンキーシャトー、貴重なピノノワールを利く

こんにちは、HKOです。
本日は国産のレアワイン、ファンキーシャトーのピノノワールです。


【データ】
データは下記公式HPをご参照下さい。
◼︎ファンキーシャトー
http://funkychateau.com/


【テイスティングコメント】
生産者: ファンキーシャトー
銘柄: ピノノワール レットラベル 2013
品種: ピノノワール100%

外観は少し燻んだ濃いめのルビー、粘性は中程度。
わずかに酸化を感じる鉛筆の芯の様なアロマを帯びている。木材やナツメグやドライハーブ、燻製などの風味、そしてチェリーリキュールやブラックベリーの様な果実味が感じられる。スミレのドライフラワー、土などの要素が感じられる。
旨味はしっかりあり、熟した果実の風味はしっかりと表出している。ベリー系の熟した味わい。


【所感】
たまたま近くの長谷川酒店に売っていて、びっくりして即確保致した次第です。
で、飲んでみた感じだと、このピノノワールよりメルローやカベルネソーヴィニヨンなどのボルドー品種の方が好みかもしれません。
やや酸化的でスパイシーな風味が先行するピノノワール。ブルゴーニュではなくニュージーランドあたりのピノノワールを少し想起させるかもしれない。熟度は高いです。
国産ワインのレベルに毎度驚かされます。
いいピノノワールだと思います。

【ブルゴーニュ:94】クロードデュガ特級グリオット、メオカミュゼ一級オーブリュレ、煌めくブルゴーニュのブラックシップを利く

こんにちは、HKOです。
今回はメオカミュゼとクロード デュガのフラッグシップ級のワインとなります。特に僅か年間2樽のクロード デュガのグリオット シャンベルタンは必見!

さて行ってみましょう。


【データ】
メオカミュゼはヴォーヌロマネに拠点を置く大手ドメーヌで、一時コンサルタントとして、分益耕作人としてアンリジャイエがいた事でも有名です。また故アンリジャイエが保有していたクロパラントゥーとオーブリュレを引き継いだドメーヌでもあります。
1985年からアンリ ジャイエの指導を受けた現当主ジャン ニコラ メオがドメーヌの指揮を取っています。醸造責任者はクリスチャン フロワが担当しています。
グランクリュとプルミエクリュを複数持つドメーヌ部門と拠点外の村名やプルミエクリュを生産するネゴシアン部門がありますが、今回はドメーヌものの方です。減農薬農法、夏季剪定や除葉によって葡萄の腐敗を防止し、健全な葡萄を手摘みで収穫します。厳しい選果した葡萄はほぼ100%除梗。コンクリートタンクでのマセラシオン ア フロワ。新樽率は特級と1級は100%、その他は約50%で18か月間熟成。ノンフィルターで瓶詰されます。新樽率は高め。
フラッグシップは上から順番に特級リシュブール、1級クロ パラントゥ、1級オーブリュレ、特級エシェゾー。

説明不要な生産者ですが、クロードデュガはジュヴレシャンベルタンで最も偉大な生産者の一人で、良く言われるのが「全盛期のDRCを超える生産者」。私はヴィレーヌとアンリフレデリックロックのDRCしか飲んだ事無いので何とも言えませんが...
徹底した自然農法で、耕作も馬を使用する。平均樹齢40年以上(最高樹齢80年)の葡萄の木が使用され、かつ葡萄は徹底した除芽、選果が行われる。それにより凝縮感の高い葡萄が作られます。
収穫した葡萄は100%除梗され、4週間程度マセラシオンを行なう。その後、高い新樽比率で仕上げていきます。比率としては特級、一級は全て100%で18ヶ月の熟成を行なう。
ノンコラージュ、ノンフィルターで瓶詰め。フラッグシップはシャペル、シャルム、グリヨットの3つのグランクリュ。生産量は非常に少なく、グリオットは2樽、シャルムで4樽程度。


【テイスティングコメント】
銘柄: ドメーヌ メオ カミュゼ
生産者: ヴォーヌ ロマネ プルミエクリュ オー ブリュレ 2012

52000円、WA94-96pt
外観は透明度の高い赤みの強い濃いルビー、粘性は高い。例年より樽のローストが柔らかく感じる。抽出はしっかりなされており華やかなスミレの芳香と共に丸みのあるダークチェリーやブラックベリーの熟した果実味、ミルクティーの要素の均衡が取れている。ほのかにコーヒーや五香粉の樽香があるが例年の上位クラスに比べると明らかに柔らかくなっている。蜜の様なシロップに近い甘さ。
ドライハーブ、燻製肉、シナモン、ワッフルの様な風味が主体的に感じられる。
非常にトースティーで甘やかな風味が感じられて非常にバランス良くて素晴らしい。
タンニンは柔らかく、酸は溌剌としている。
香りの豊満さに対して、ボティが僅かに厚みに欠ける様な気がする。際立った酸と共にスミレやワッフルの様な余韻が残る。

生産者: クロード デュガ
銘柄: グリオット シャンベルタン グランクリュ 2011

約130000円、WA95-97pt(2010)
外観は濃いルビー、粘性は高い。
予想通りガチガチに閉じており香りが開いてこない。
黒土やコーヒーの様な堅牢な樽香と、鉄やブラックベリーの厚い果皮要素が前面に蓋をしている。
徐々に蓋が開いていく、バニラやミルクコーヒーや煮詰めたブラックベリー、プラムの果実味、黒砂糖の要素が感じられる。そこを果皮のなめし革や燻製肉的な要素がギュッと引き締め筋肉質の体躯を作り上げている。とにかく密度が段違いに高い。メイプルシロップやクローヴ、シナモンなどのドライハーブ類、シダーウッドの要素。フルーツケーキの様な多種多様な果実を包含した香りを放ってくる。
高密度に大きく広がる果実味がある凄まじいグリオットシャンベルタン。
当然ながらタニック...かと思われたが、想定外に酸寄りの味わいで、タンニンはしなやかで果皮のなめし革やブラックベリーの闊達とした余韻がいつまでも続いていく。少しオイリーではある。凄まじいワイン。


【所感】
両方ともべらぼうにいいですねー!
まずオーブリュレなんですが、2010年の樽をガッツリ効かせたスタイルから、もう少し自然な作りに変わっています。
非常に熟した黒系ベリーの果実味と共にスミレの華やかさ、ミルクティーやほのかなロースト的な要素が美しく均等が取れており、ほぼ球体と言えるべきツヤツヤとした果実感がある。現段階で極めてバランスが良くなっており、エマニュエル ルジェの作りに似てきている様な気がします。
クロパラントゥーとオーブリュレの2010年を考えると、よりオーブリュレの方が日照時間が長い為、過熟的に仕上がり、クロパラントゥーのほうが堅牢で凝縮感が出ているので、今回の2012も同じ様な触れ方をしている事が想定されます。
そうなるとクロパラントゥーは2012年の性質から考えるとかなり樽が強く凝縮感のある冷たい印象を受ける味わいになるのかも。ワインアドヴォケイトだと2010年に関してはクロパラントゥよりオーブリュレの方が得点が上なので、まあ例外的な年なのかもしれませんが。
2012年のメオカミュゼのオーブリュレは大変素晴らしかったです。
次のグリオットシャンベルタンも極めて神懸かり的な味わいでした。というか非常に重厚で濃厚でパワフルなピノノワールなんですが、決して新世界的ではない堅牢さも伴う最上のブルゴーニュという感じがしました。
抜栓直後は恐ろしいくらいに閉じていたけれども、閉じながらも数十分で力を見せ始めた。黒土、コーヒー、鉄やなめし革の要素を切り開いて、低域に留まる煮詰めたブラックベリーやプラム、黒砂糖、ミルクコーヒーの様な甘露で重厚な風味が溢れ出てくる。まさに爆発的で驚愕の濃厚さ。
そこを引き締めるかのように黒系の果皮の煌びやかな要素が密度を高めている。非常に筋肉質でマッシブな体躯。徐々にメイプルシロップやシダーの要素が現れる。ツヤツヤとしたグリセリン的な風味が感じられる。高密度でありながら広がりのある味わい。
強烈なタンニンと酸がありそうな感じだが、味わいは丸みがあり滑らか。少し酸はあるが、タニックすぎることはない。2011年にして既に美味しく飲める。
熟成した時のポテンシャルは計り知れないと思う。
クロードデュガも若いラヴォーサンジャックなどは樽香が突出しているが、それ以上に果実味がありバランスが取れている。
素晴らしいグリオットシャンベルタンでした。

うーん、これらのフラッグシップ、なかなか飲めるものではないので飲めてよかったです。





【ブルゴーニュ:93】ジュヴレシャンベルタン5種テイスティング

こんにちは、HKOです。
本日はジュヴレシャンベルタン一級を含む4種です。
シャルロパンとデュガピィの村名、デュロッシュのラヴォーサンジャック、ジャンテ パンショのポワスノです。


【データ】
シャルロパンはブルゴーニュでも、アンリジャイエの弟子という枕詞と共に非常に注目されている生産者です。といってもアンリジャイエのワインを飲んだことがないので、今ひとつイメージが湧かないのですが。
全体で樹齢の高い樹を中心に、栽培はリュットレゾネで行われています。収穫をした葡萄は100%除梗され、約1週間の低温浸漬を経てアルコール発酵がなされます。新樽比率は殆どが30%で、特級で50%。フラッグシップはシャンベルタン、ボンヌマール、マジ シャンベルタン、エシェゾー、クロ ヴージョ、クロ サン ドニ。

ベルナール デュガ ピィはジュヴレシャンベルタンに拠点を置くクロードデュガの従兄弟で、クロードデュガ同様、偉大なワイン達を産出しています。
全区画で行われるビオロジック、強い密植と厳しい選定による超低収量、そして若くとも20-30年、ヴィエイユヴィーニュともなると90年もの古木を使用しています。除梗はシャンベルタンとマジは100%全房、マゾワイエール30%除梗、シャルム50%除梗。低温浸漬はなしでアルコール発酵を行う。ピジャージュ、ルモンタージュは最小限に抑えています。(といっても色調やデュガピィの哲学からすると、それなりに行っている印象)、焼きの薄い新樽を1級以上は100%使用しノンフィルター、ノンコラージュで瓶詰め後出荷される。フラッグシップは生産量わずか1樽のシャンベルタン、マゾワイエール、シャルム、マジの特級群。

ジャンテ パンショは1954年からジュヴレシャンベルタンに拠点を置く生産者。
現当主はヴァンサン ジャンテ氏。1989年に当主に就任以降劇的に品質を向上させています。現在は25ha程の畑を所有。
樹齢は高くアン シャンは平均樹齢94年、村名ヴィエイユヴィーニュは平均樹齢65年。
栽培はリュットレゾネ。摘葉およびグリーンハーヴェストの徹底し、収穫は手摘み、小型のプラスティックケースを使用、細心の注意を払い栽培が行われる。
選果は2度行われ、100%除梗、破砕してから、8~10日間低温浸漬。 天然酵母での発酵終了後、プレス。その後新樽比率30%程度熟成。今回は0.63ha保有するル ポワスノ。

ドメーヌ デュロシュはジュヴレシャンベルタンに拠点を置く五代続く老舗ドメーヌ。 現在は当主ジル・デュロシュ、息子のピエールで運営しています。
もともとは葡萄をネゴシアンに販売していましたが、現在は一部元詰も行っています。(ちなみにネゴスへの販売先はルシアン ル モワンヌ、パスカル ラショーなど) 栽培面積は8.5ha。
栽培は極力自然に近い形で行われ、除草剤を使用せずに丁寧に除葉を行います。 収量制限も実施。ステンレスタンクにて自然酵母で発酵。発酵が開始されるまでは低温浸漬状態。格付けごとに新樽の使用比率を変えています。今回のラヴォー サン ジャックは最高樹齢80年の古木から作られます。
フラッグシップはクロ ド ベーズ、ラトリシエール、シャルム、グリオットの4つの特級畑。



【テイスティングコメント】
銘柄: フィリップ シャルロパン パリゾ
銘柄: ジュヴレ シャンベルタン ラ ジャスティス 2011

7500円、WA87-89pt(2010)
外観は淡いルビー、粘性は中庸。
極めて華やかで黒系果皮とエキス感を感じるワイン。
果皮を感じる華やかなスミレの香り、ブルーベリーやダークチェリーなどの黒系ベリーの果実味。ほのかに香るオレンジ。なめし革の要素。アーモンドやクローヴなどのドライハーブの要素、ビスケットやハーブティーの要素を強く感じる。基本的に華やかな骨子を持ったワイン。
タンニンは柔らかく、酸はきめ細やか。オレンジや黒系ベリー、鉄分の味わいを感じる事が出来る。瑞々しく華やかな余韻を残す。


生産者: ベルナール デュガ ピィ
銘柄: ジュヴレ シャンベルタン クール デュ ロワ VV 2006

約19000円、WA91-93pt(2010)
外観は濃いルビー、粘性は高い。
まろやかなミルクティーの様な要素、わずかにコーヒー香。熟成しているがすぐには開いてこず、わずかに熟成を感じさせる生肉やブルーベリー、オレンジの果実味、スミレの要素が現れ始める。併せて井草やドライハーブ、燻製香、紅茶の要素が感じられる。木材の要素がある。
今ひとつ取り留めのないデュガ ピィのワインで、マロ要素が前面に出ており、他の要素は控えめ。エレガントさが突出する前段階かもしれない。
酸とタンニンは充実しており、やや毛羽立ちを感じる。ブルーベリーの果皮やミルクの余韻が残る。


生産者: ジャンテ パンショ
銘柄: ジュヴレ シャンベルタン プルミエクリュ ル ポワスノ 2012

15500円、WA92-94pt(2010)
外観は濃いルビー、粘性は中庸。
重厚で堅牢、黒砂糖の様な重たい果実味を持つプルミエクリュ。焦がした砂糖や煮詰めたブラックベリーやダークチェリーの果実味が感じられる。果皮の要素はしっかりとありスミレや燻製肉、鉄分の要素を強く感じる。木材やドライハーブ、シナモンのヒントが感じられる。華やかではあるものの、デュロッシュやシャルロパンと比べるとかなり重厚。
タンニンや酸はかなり際立っており、スミレや溶剤、果皮の余韻が強く残る。まだパワフルな要素が残っており、ここは熟成によってこなれる部分かもしれない。


生産者: ドメーヌ デュロッシュ
銘柄: ジュヴレ シャンベルタン プルミエクリュ ラヴォー サン ジャック 2012

10000円、WA90pt(2008)
外観は中庸なルビー、粘性は中庸。
堅牢さはあまりなく甘露で華やか、そしてふくよかなラヴォーサンジャック。MLFのミルクティー要素と熟したブルーベリーやブラックベリーの蜜を感じさせる果実味が主体となっている。時折果皮のスミレやなめし革のニュアンスも混じる。どこかシラーを思わせる強烈な蜜香がある。ワッフル、シナモンやクルミなど樽が徐々に現れる。
香りは華やかなものの、口当たりに一部精彩を欠く部分があるような気がする。
タンニンは柔らかく、その分酸が際立つ様に感じる果皮の要素。スミレや溶剤、鉄の様な余韻を残す。口当たりは少し堅牢な印象。


【所感】
今回微妙に熟成して取り留めのないワインになってしまっているデュガ ピィのクール ド ロワ以外は基本的にはどれも良かったと思います。
シャルロパンは好きな生産者なので、言わずもがななんですが、個人的にはジャンテ パンショやデュロッシュのクオリティが想像より高い事に驚きました。
両方とも非常に果実味が高く、濃厚でキャッチーな味わいのワインになっていると感じました。
まずシャルロパン。
ジュヴレシャンベルタンとしては極めてエキス感に寄った味わいのワインで、果皮の華やかな要素とオレンジの清涼感と品のあるベリーの果実味が大変魅力的です。ハーブやアーモンド、ビスケットの様な要素があります。派手で濃厚なタイプではないですが、ジュヴレシャンベルタンらしい黒系果実の要素を感じさせる一方で、女性的な抑制の効いた品の良い酸や瑞々しさを感じさせます。
対してデュロッシュとジャンテ パンショは共に極めて濃密ですが、高域にあるデュロッシュと中域で重量感のあるジャンテ パンショではまた印象が異なります。
デュロッシュは香りにあまり堅牢さはなく、甘露なミルクティーや熟れた黒系果実の蜜のような香り、スミレのような香りがあります。引き締まったような蜜の香りと果皮の要素が華やかに香り立つのはどこか上質なシラーを思い起こさせます。そんな感じで香りはかなり華やかで素晴らしいのですが、口に含んだ際にタンニンが柔らかく、果皮のスミレや鉄の要素と際立った酸が印象的に残っていく。すこし酸が際立ちすぎているように思えて、ややもって精彩に欠けるようにも感じました。勿論10000円のラヴォーサンジャックとしては立派なものだと思います。
そんな感じで高域に伸びるラヴォーサンジャックですが、ジャンテ パンショはブルゴーニュとしては非常に重いワインだと感じました。
ともすればニューワールド的な部分もあるような焦がした黒砂糖や煮詰めたベリー類の果実味が主体的に感じられます。ジュヴレシャンベルタン的な果皮の要素がより重厚さを助長しており、今回の4本の中では圧倒的に濃厚なピノノワールだと思います。
故にタンニンも酸も際立っていてアタッキーな果皮の要素が印象的です。新樽比率は低いですが一定のロースト香は感じられるので、比較的主張の強いローストの樽を使っているのかも知れません。テロワールの再現という意味では単語単語では合致をするんだけど、全体的にはカリピノの様な雰囲気を感じてしまうんだよなあ。
いいワインだけどブルゴーニュならではって感じがちょっとしない。
最後にデュガ ピィ。
2004年のシャルムシャンベルタンはそれこそ極上のエレガンスを持った素晴らしいワインになっていたんですが、2006年のクール デュ ロワはかなり厳しい感じでした...
MLFと樽香はしっかりと感じられるのに、肝心の果実味が隠れていて全然開いてこない。
タイミングによって変わるのかもしれないけど、少なくとも私が飲んだ時には醸造的な要素が前面に出ていて、ぶどう本来の香りがあまり感じられませんでした。勿論タンニンや酸は持っているので、相対的に毛羽立って感じます。テイスティングコメントでは熟成が足りてないのでは?と思ったけど、一回目の飲み頃は完全に過ぎているかもしれないですね。
樽とMLFの要素が落ち着けばひょっとしたら意外な側面を見せるかもしれません。

そんな感じのジュヴレシャンベルタン4種です。
どれも基本的には美味しいんですが、すこし隙があるワインが多いような印象を受けました。
価格的には十分に満足行く出来だと思いました。
特にブルゴーニュという観点からいくとシャルロパンはいいですね。ワインとしてはデュロッシュかジャンテ パンショかな。




【ピエモンテ(&フリウリ):9】ラディコンの超絶オスラヴィエ、堅牢すぎた若いバローロ。

こんにちは、HKOです。
本日はイタリアのピエモンテ...とフリウーリです。

衝撃でもないごく当たり前の結論は最後で!!

とりあえず行ってみましょう。


【データ】
カンティーネ デイ マルケージ ディ バローロは1807年に設立された古い歴史を持つワイナリー。
今回のバローロはバローロ、モンフォルテ、カスティッリオーネ ファッレット、ラ モッラの日照土壌共に恵まれた複数の畑から作られる。傾斜が大きく、土性が中程度で珪砂を豊富に含む丘陵からなる。
収量は50hl/haで、手摘みで収穫されたブドウは、除梗と搾汁。温度管理されたステンレス槽内で発酵。マセレーションは8日間。ピジャージュは行う。
アルコール発酵後澱引き。その後セメント槽で2ヶ月間でマロラクティック発酵が自然に開始・終了。スラヴォニア製オーク、フランス製オークの大樽で約2年間熟成。12カ月瓶内熟成。

ラディコンは1980年代に設立されたフリウリに拠点を置く自然派ワイナリー。現オーナーはスタニスラオ ラディコン氏。本詰めを始めるにあたり、シャルドネやソーヴィニョンなど国際品種を導入、9,500~10,000本/haの高密植を実施、過熟気味のブドウを圧縮空気式の柔らかな圧搾にかけ、バリック内での醗酵・熟成というモダンな手法を取っていたが、1995年から約2週間のマセレーションと大樽での熟成を採用。より自然な生産をしている。今回のオスラヴィエ フォーリ ダル テンポはもともとD.O.C.でしたが、IGTに格下げされています。リゼルヴァの代わりにフォーリ ダル テンポという名称をつけています。


【テイスティングコメント】
生産者: カンティーナ デル マルケージ ディ バローロ
銘柄: バローロ 2008

外観は赤みの強いガーネットで粘性は高い。
薔薇やスミレの華やかなアロマや、焼いた藁、イースト、黒砂糖の様な香り。なめし皮や、瑞々しいプラム、ドライイチジクの果実味がある。リコリスや溶剤、インクやドライハーブの様な風味も感じられる。
典型的な古典派バローロで華やかさと酵母に通じるイーストっぽさ、瑞々しい果実味が特徴的。フレンチオークに起因するロースト香はない。
華やかな香りとは裏腹にパワフルな酸と共にアグレッシブなタンニンがあり、未だ堅牢かつ他を寄せ付けない雰囲気を纏う。薔薇やスミレ、黒系果実の果皮の風味が余韻として強く残る。禁欲的なワイン。


生産者: ラディコン
銘柄: オスラヴィエ フォーリ デル テンポ 2000
品種: シャルドネ、ソーヴィニヨン

外観はオレンジを帯びた黄金色、粘性は高い。
やや酸化を帯びた旨味が表出した味わい。
ドライアプリコットやリンゴなどの果実味、わずかにキャベツ、カラメルなどの風味、ややオイル感があり、幾つものハーブ、クローヴ、ローストナッツの風味。ハチミツやヨーグルトなどの風味。
非常に酸味と旨味が綺麗に表出しており、やや野生的なアロマとアプリコット、バター、カラメルの様な余韻が残る。
※抜栓前2週間前の澱落しが必要です。


【所感】
古典的バローロらしい非常に堅牢で厳しいタンニンとアグレッシブな酸に満ち満ちた味わいのワイン。
毎度ブルーノ ジャコーザのネッビオーロの幻想を求めてバローロを買うだけど、まあ無いよね...都合良すぎる...
ただしっかりと果実味があり、イースト的な要素や焼いた藁、黒砂糖の様な果実味が感じられる。樽と果実味は申し分ないが、とにかく抽出とイースト的な要素が目立ち、極めて堅牢な印象を感じる。2日目から少しは落ち着いたが依然強烈なパワフルさ。
何度同じ反省をしているか分からないけど、やっぱり若いバローロは難しい。
それに対してラディコンのオスラヴィエは誠に素晴らしかった。イカしたオレンジワインでいかにも自然派らしいアロマのある白。
というか自然派ワインて赤も白も近い感じの要素を結構感じるんだけど、まさにそれ。
ドライアプリコットやリンゴなどの旨味を感じさせる味わいにオイル感やローストナッツ、ヨーグルトの様な風味を感じさせる。カラメルのような甘さも。
熟成してるんだろうが、そもそも自然派ってこんな感じの味わいが多いので、熟成感はあまり感じない。というかありすぎて熟成起因なのか自然派独特の作りなのかわからない。
ただそんなんを吹き飛ばすくらい美味いワイン。酸味と旨味の表出が絶妙。

バローロは全然でしたが、ラディコンは熟成してるのもあるけど最高に美味かったです。
イタリアの名醸地であればあるほどフランスのワインより堅牢で厳しいワインが多いので、もういい加減若いのは控えよう...。
低価格帯フランスよりはすぐに飲んで美味しいの多いんだけどなあ。むずい。




【トスカーナ:10】サンジョベーゼ最上級の生産者のフラッグシップ2本を利く

こんにちは、HKOです。
本日はトスカーナ、キャンディクラシコ地区の名生産者サンジュスト ア レンテンナーノ、モンタルチーノの名生産者チェルバイオーナです。
ラディコンと合わせ、ワイン会で飲んだのですが、こういうテーマが無ければ絶対自分自身では選んで飲むことは無いワインばかりです。
ちなみに僕が選んだのはチェルバイオーナ。

さあ、いってみましょう。


【データ】
サンジュスト ア レンテンナーノは中世からシトー派の修道院としてキャンティ・クラシコ地区に設立された地域の代表的な生産者。
フラッグシップはサンジョベーゼ100%のペルカルロと、トスカーナ産メルロ最高峰のリコルマ。
彼らの拠点を置くガイオーレ南部は夏に雨が降らず気温の高い土地で、砂利層の表土の下の粘土層が保水する為完熟した葡萄が作られます。またマサールセレクションによって通常のサンジョヴェーゼより小さい房となり、粒も小さく凝縮した葡萄ができます。
フラッグシップのペルカルロは保有する6つの区画のポジティブセレクション。9割の樹齢は28年と40年。
コンクリートタンクでアルコール発酵、スペイン産の樽とアリエ産のミディアムトースト樽(新樽50%、1年樽50%)で22ヶ月の熟成。

チェルバイオーナは1977年に設立されたブルネッロ ディ モンタルチーノの生産者。オーナーは栽培責任者も兼ねるディエゴ モリナーリ氏。カーゼバッセに次ぎ、ポッジョ ディ ソットと並ぶブルネッロの代表的な生産者。1981年からリリースされているフラッグシップワインのブルネッロ ディ モンタルチーノは納得のいく葡萄が収穫できなかった年はネゴシアンに売却する為、リリースされない年もあります。2001年にWA96pt獲得して以降はリリースする度に90点台は必ず維持しています。
収穫は全て手作業で行い、農薬も使用しない。発酵後は樽熟成4年、瓶熟成1年と長期の熟成を行う。


【テイスティングコメント】
生産者: サンジュスト ア レンテンナーノ
銘柄 ペルカルロ 1999
品種: サンジョベーゼ100%

約10000円、WA94pt
外観は赤みの強いガーネット、粘性は高い。
果実味と共に熟成した風味が感じられる。
ドライフルーツ、ドライプラムの干したような果実味と共に、濡れた土、枯葉の様な風味。焦げた木や炭焼き、コーヒーの様な樽香。魚介の出汁、ナツメグやシイタケの様なジュワッとした旨味が溢れ出している。燻製肉、小豆の様な風味、梅芝の様な旨味。
酸味は柔らかく、タンニンは比較的際立っている。


生産者:チェルバイオーナ
銘柄: ブルネッロ ディ モンタルチーノ 2008
銘柄: サンジョベーゼ グロッソ 100%

18000円、WA93pt
外観は黒に近いルビーで粘性は高い。
非常に堅牢なワイン。液面を相当減らし1日ほど置いたら良くなった。
インキーだがボルドー品種には無い、荒々しい酸味を内包した凝縮したフルーツと共に、果皮の厚いブラックベリーやプラムなどの乾いた果実味が際立って感じられる。樹皮や際立った獣香があり、ボーカステルを思い起こさせる。燻製肉、タバコ。茎などの要素リコリスや溶剤など。古典派生産者のネッビオーロにも似た堅牢さ。
荒々しい酸味と食らいつく様なタンニンを包含しており、長期に渡って熟成すると思われるが今現状としては群を抜いて堅牢であることは間違いない。ブラックベリーやナツメグ、コショウの様な余韻。


【所感】
まずはペルカルロ。
かなりいいですね、1999にして果実味かちゃんと残っているのは素晴らしいです。一般的なキャンディクラシコではここまで持たないでしょうね。しっかりとしたドライプラムなどのドライフルーツのアロマにしっかりとした熟成香が絡みつきます。濡れた土や枯葉、出汁やナツメグの様な要素があります。
わずかにロースト香も残っていますね。熟成香がありながらも、まだまだ若々しいワインだと思います。
さすが サンジュスト ア レンテンナーノ。ものすごいサンジョベーゼでした。

次はサンジョベーゼグロッソ。チェルバイオーナのブルネッロ ディ モンタルチーノ。
これがもう抜栓直後がとてつもなくガッチガチに閉じていて、まったく開く気配がない状態で、大変困った。ネッビオーロじゃあるまいし。抜栓時は若々しい果実味を楽しんで、少しずつ別の要素を楽しんでいこうかと思ったんだけど、まあ、全然ダメでしたね。
ワイン会後半にようやっと開き始めましたが、ちょっと厳しかったです。
18000円も払って悔しいので、1杯分を持ち帰って翌日再検証。
ようやく飲めるレベルまでやってきました。
ただポテンシャルは当然ながら発揮していないし、若いうちは楽しめない長期熟成型のヴァンドガルドである事は間違いないですねこれ。
ローヌ品種っぽい獣香と、目の粗い酸味を感じさせる果実味、果皮の要素が感じられる。ちょっとボーカステルに似ていると思う。堅牢さはバルバレスコやバローロ並みといったところ。熟成したのだと変わるのかもしれないけど、若いタイミングだと圧倒的にキャッチーさに欠けるので今の段階だと購入するのもあまりオススメできないです。熟成したの買ったほうが早いですね。



【ポルトガル】60年の長旅の終着、ハチソン ポート コルヘイタ 1952。

こんにちは、HKOです。
今回はポートワインの古酒です。
もともと長期熟成が可能な酒精強化ワインなので、50年くらいは余裕だと思うので球数はいかほどでもありそうですが、あまり飲む機会がありませんでした。


【データ】
ハチソンは1881年創業の老舗ポートワインメーカー。創業者はトーマス ページ ハチソンとアレクサンダー デイヴィッドソン テイラー。100年以上伝統的なポートワインを生産しています。


【テイスティングコメント】
生産者:ハチソン
銘柄: ポート コルヘイタ 1952

30000円
外観はブロンドの茶色、粘性は高い。
オロロソの様な甘さと風味がある。焦がしたカラメルやワッフル、ヘーゼルナッツの風味が感じられる。焦がしたバター、ハチミツ、ヨード香、帆立。シェリーの様な風味。
アルコール由来の強いアタック、ねっとりとしたタッチで、カラメルの様な甘露な余韻が残る。熟成感はあるものの、酒精強化だけあり、そこまで強い枯れ感はなかったと思う。


【所感】
さすがに60年の熟成を経ているだけにかなり複雑な熟成香を帯びている様に思います。例えるならばオロロソの様な甘いカラメルやヘーゼルナッツ、焦がしバターなどの要素。酸化的な要素は熟成起因と思われるもの以外はあまり感じませんでした。アルコール度数が高く強いアタックか未だに力強く存在しています。
これアイスにかけたら最高でしょうね...贅沢すぎると思いますが...


プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
ついった
物欲センサー
物欲センサー2
リンク
QRコード
QR