La Bonne Table(ラ ボンヌ ターブル: 日本橋)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。



本日は日本橋にある新進気鋭のビストロノミー、La Bonne Tableです。
ポップなロゴがクールですね。




COREDO室町2の路面に隣接しています。
ちなみにCOREDO室町の内側からは行けません。


店内は北欧風のウッディなファニチャー。
ロゴ同様とてもカジュアルです。


オープンキッチン。
方々で話題のこの新進気鋭のレストラン。
実はミシュラン2つ星であるレフェルヴェソンスの姉妹店。レフェルヴェソンスのスーシェフだった中村和成氏がシェフを勤めています。
食材はレフェルヴェソンスで使われているものと同じものが使用されています。


まずはスパークリングから。
グラスワインもお手頃な価格帯のものがメインですが、良いワインが選ばれています。

タケダワイナリーのサンスフル2014でまずは喉を潤します。

早速アミューズが供されます。


◾︎アミューズ1「畑の味がするサラダ」(★★)

ボンヌターブルが自信を持って供出するサラダです。
芽キャベツに能登娘大根、黄色ビーツ、セロリ、人参、キンカン、セロリなど様々な産地直送の野菜。
苦みがなくフレッシュでゴリゴリとした食感の新鮮な大根。薩摩芋の様に甘い焼いた黄色ビーツ、芋の様に柔らかく薩摩芋の様に甘い。野生的で味の濃い人参など。歯ごたえのある葉野菜。
野菜の一品一品の味が強く個性を主張しています。
甘みが強くほのかな酸味のヴィネグレットソース。すこしレモンの様な風味もありエグミはない。
黄色ビーツの甘みが最高。
確かに畑の味がするかも....


次に2皿目のアミューズが供出されます。


◾︎アミューズ2「男爵芋のフライドポテト」(★)

もういかにも怪しい袋。


開けるとモワーッと煙と香ばしい燻香。


フラポの登場である。イングヴェイかよ。

袋を開けると燻製の煙がぶあっと広がる。
シンプルなポテトフライだけども、ポテトに燻香が移っていて、とても香ばしい。すこし麺つゆの様な風味が感じられる。ホクホクの男爵芋のフライドポテト。


スパークリングが無くなったので、白を頼みます。
アデレードヒルズの自然派生産者のヤウマの白があったので、それを注文。


◾︎白ワイン
生産者: ヤウマ
銘柄: 無理しないで 2014
品種: ゲヴェルツトラミネール、シュナンブラン

外観は濁りのあるルビーカラーで粘性は低い。
グレープの瑞々しい果実味と、マンダリンやコリアンダーの様な芳香、シナモンなどのスパイス香、フレッシュハーブ、香木の様な華やかでビオ的なグリニッシュな香り。フレッシュで甘いグレープフルーツの様な香り。クラフトビールの様な香り。
酸味とともに僅かに発砲による刺激もある。
コリアンダーのスパイシーな香りやグレープの瑞々しい余韻が残る。


さすがヤウマ。典型から外れながらも非常に美味いゲヴェルツ&シュナンブランですね。


◾︎パン(★)

大阪の名ブランジェリー、ル シュクレクール。
そのブール。コーヒーの様なローストした香りと麦の風味が強く感じられるパン。外側はガリガリで中はもっちり。大変香ばしい味わい。
パンからして非常に良く選ばれている。


◾︎アントレ「炭で炙った鰤 トンブリとレモンのドレッシング ゴボウのソース 飴色に焼いた葉玉ねぎ」(★★★★)

さて、前菜です。
もうプレゼンテーションから非常に期待感が高まります。
シックな焼き物の上に乗ったレアに火を入れた鰤、そしてその上にたっぷりと乗ったとんぶり。鰤の下には焼いたタマネギと牛蒡が隠れている。
この皿の上には3つの調理法で処理した牛蒡が隠れている。苦みが出るまで焼いた牛蒡のパウダー、甘みを表現するピューレ、そして軽く煮た牛蒡。様々な技法で牛蒡を表現している。そして花わさびや花穂紫蘇でシックな色合いに色彩を添えている。
まずは鰤の上にたっぷりととんぶりを添えて、牛蒡とそのピューレで頂く。
炭火でスモークした脂の乗った鰤とゴボウのアーシーで香ばしい甘み、そしてとんぶりのプチプチした食感と程よい塩味と酸味が調和し、口の中で調和していく。メニュー名にはレモンとあるが、風味としてはタプナードに近いかも。
次に鰤とタマネギ、そしてとんぶりで頂く。
鰤の脂とタマネギの甘さが官能的。最高。余韻をとんぶりの塩味と酸味が引き締める。ビターな牛蒡パウダーも複雑さを助長する。
食感も楽しいし、しょっぱい、酸っぱい、甘いと様々な要素が含まれており、それぞれが調和している。
素晴らしい。花穂紫蘇と花わさびと爽やかな風味がまたいい。多くの食材が使われているが、どの素材も全ての素材と調和していく。素晴らしい。

前菜からテンションが上がりまくりです。
次々と供出されていきます。


◾︎スープ「新玉ねぎのスープ、炭火で焼いた焼きニョッキとベーコン 酸味を効かせたビーツ、ほうれん草」(★★★)

次に時季の野菜の一品。
本日は新玉ねぎのスープ。新玉ねぎと新米の時期はテンションがガン上がりします。
甘くコクのある濃厚なタマネギのポタージュ。
ほうれん草の甘さとビーツの甘酸っぱさ。焼いたニョッキとベーコンの塩味と香ばしさが、濃厚なポタージュを相手に取って良く戦っている。ベーコンはすこしスパイシーな芳香。ポタージュの濃厚な甘さがキーになりつつ、様々な要素を受け止めている。


◾︎赤ワイン
生産者: ドメーヌ ル ブリソー
銘柄: コテ クール 2011

ビオワイン。南ローヌのスタイルによく似たワイン。
独特の獣香があり、酸味もあるのでシラーかな?と思ったけど、ガメイ50%とマルベック50%。
酸味という平面的な見方でいうとシラーもガメイも酸が出やすいけど、たしかに言われてみればガメイっぽいし、そういえばクリュ ボージョレでこんなんあったような気がするけど、マルベックが入ってくるともうわかんねえな...
ホロホロ鳥とは奇跡的なマリアージュを見せた。


◾︎ヴィアンドゥ「石黒農場から届いたホロホロ鳥のロースト その内臓のペースト モリーユ茸のソース ホワイトアスパラガス 百合根"月光"」(★★★★★)

メインです。
こちらも焼き物の美しい皿にワイルドに盛り付けられています。皮をパリパリにローストしたホロホロ鳥とホワイトアスパラガスをメインに、モリーユ茸を含んだソース、鳥レバーのペースト、ホクホクとした百合根が散らされています。皿の縁には塩胡椒が振られていて、胡椒のスパイシーな香りが漂います。キャラメリゼされたような酸味のあるソースも。
ホロホロ鳥は皮がパリパリにローストされており、良質な脂を含んでいます。肉感的で噛むと肉汁がジュワッと溢れだします。内臓のペーストとソース共に頂くと、ペーストの臭みはなく、比較的さっぱりとした味の濃いホロホロ鳥とペーストの濃厚な風味、そしてモリーユ茸のアーシーな風味が調和して力強い味わいになっている。ホワイトアスパラガスは甘くてホクホク。コリコリ食感。季節感がありますね。
コショウのスパイシーさもいい。僅かにレアに仕上げる火入れも巧み。


◾︎グラニテ?「畑のジュース」(★)

メチャクチャ濃い、エキスが詰まった野菜ジュース。


◾︎デゼール「スパイス香るパウンドケーキに清五郎農園ブラッドオレンジをたっぷり乗せて バニラとバナナのアイスクリーム」(★★★★)

たっぷり乗せすぎィ!
シナモンをガッツリ効かせたナッツ入りのパウンドケーキ。パイ生地も含まれている。その上にバニラのアイスクリーム。側面をブラッドオレンジの輪切りがみっしりと覆う。ヨナナスで作ったビーツとバナナのフレーク。細長いマシュマロ。
シナモンとナッツの濃い風味のパウンドケーキに、強い酸味のブラッドオレンジと冷たいバニラアイスを合わせている。
パウンドケーキの濃厚さを柑橘の酸味とアイスの冷たさで、うまい具合に中和していて、食べていて疲れない。カリカリした砂糖の層やマシュマロなど食感にもかなり気が配られている感じ。ブラッドオレンジの酸味と柑橘の爽快さが、爽やかな冷たさを感じるアイスとつながり、バニラの濃厚さが、パウンドケーキとビーツ、バニラを繋いでいく。
見かけ的にもとても美しく、完成度の高いケーキ。



◾︎ミニャルディーズとコーヒー

・ハンドドリップで淹れる、産地・焙煎にこだわったコーヒー。
...だけど産地は知らない...
聞いても多分わかんないんだろうなー。
ほのかに酸味があり苦味があまりない。インスタントや機械ドリップにはない、柔らかく落ち着く味わいのコーヒー。美味しい。

・たこ焼きショコラ
見かけはたこ焼き。
ミニャルディーズでたこ焼きとはなんぞ!と思ったけど、よくよく見るとショコラだった。スポンジケーキの様なミニャルディーズで、少しベリーの様な風味が感じられる。あくまでサプライズのプティフールといった感じ。


アミューズ2皿、前菜1皿、スープ1皿、メイン1皿、デザート1皿、グラニテ的な野菜ジュース。ワイン3杯。
極めて潤沢な皿数とワインで価格比較で極めて満足度は高い。いや、価格比較なんてしなくてもこの料理なら、きっと相当満足していたはず。
すべての皿が趣向が凝らされていてガストロノミック。奇をてらいながら、膨大な量をまとめ上げていく技術力の高さは、さながら前衛的なプログレッシブに通じる。
それでいて普遍的な美味さがあるのが恐れ入る。特に前菜とメインは絶品。
アミューズメント性も高く、大変楽しいひと時を過ごせました。

ジョニーライドンが「未来はないぜ!お前にも俺にもな!」と叫ぶ最高にクールでシンプルなパンクロックの中で、このレストランが認められない世の中に未来は確かにないな...とコーヒーを啜るのであった。
God Save The"La Bonne Table"!

住所: 〒103-0022 東京都中央区日本橋室町2-3-1 COREDO室町2 1F
店名: La Bonne Table(ラ ボンヌ ターブル)
電話番号: 03 3277 6055
営業時間:
11:30 ~15:00(L.O.13:30)
17:30 ~23:00(L.O.21:30)
ランチ営業、日曜営業
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【ブルゴーニュ: 101】パトリック ピウズの作る特級ブーグロ

こんにちは、HKOです。
本日はパトリックピウズのシャブリ グランクリュ ブーグロです。ピウズのシャブリ グランクリュは初めてなので楽しみにしておりました。

では早速行ってみましょう。


【データ】
パトリック ピウズは2008年にシャブリに設立されたドメーヌ。現当主のパトリック ピウズはカナダのケベックで生まれ、ドメーヌ設立まではルフレーヴのシャブリ部門、ヴェルジェ、ジャン マルク ブロカールで醸造責任者を経験。
ピウズのワインはネゴシアンとして栽培農家から、あるいはメタヤージュ契約で自ら栽培し葡萄を調達しています。
ステンレスタンクで発酵後、シャブリやプティシャブリはステンレスタンクで、プルミエクリュやグランクリュは古樽で熟成します。
今回のブーグロは平均樹齢40年、収量は54hl/ha。ステンレスタンクで発酵の後、6~8年使用のオーク樽で熟成を行う。


【テイスティングコメント】
生産者: パトリック ピウズ
銘柄: シャブリ グランクリュ ブーグロ 2012

約9000円、WA90-91pt
繊細でクリーンなシャルドネでラヴノーやドーヴィサの様な派手さはありません。塊の様な強いミネラル感があり、パンケーキにかかったシロップの様な甘み。
ノワゼット、グレープフルーツやパイナップルの爽やかな果実味、フレッシュハーブなどのクリーンな要素が強く感じられる。とはいえ果実味がハッキリとあるのはグランクリュ故か。
酸は細く緻密で透明感があります。ビッグな厚みのある酸ではない。
ミネラル感はしっかりとあり、シャブリ独特の冷たさを感じさせる。冷ややかなタッチのシャルドネ。


【所感】
ラヴノーやドーヴィサの様なさながらコート ド ボーヌのシャルドネを想起させる様なシャブリではなく、はたまたはウィリアム フェーブルの様な極限までシャープさを際立たせたクリアなシャブリでもなく、良い意味で中庸なバランスが取れたシャブリだと思います。どちらかというとクリーンなタイプで、塊のようなミネラル感とフレッシュハーブの様な清涼感、繊細なイーストやシロップの様な甘さと柑橘系の果実味が感じられます。過剰に熟した様なニュアンスはなく、冷ややかなタッチのワインです。レジオナルと比較すると果実味とミネラル感がかなり豊かですね。
シャブリらしさを残したクリーンな素晴らしいワインだと思います。
コート ド ボーヌとの共通点はほぼないので、その辺のワインが好きな人には少し期待と外れるかもしれません。繊細でミネラリーなシャブリだ。


【ブルゴーニュ:100】エティエンヌ ソゼ 2012年水平テイスティング Part.2

こんにちは、HKOです。
本日はエティエンヌソゼ2日目。最後は特級モンラッシェの最新ヴィンテージです。


【データ】
エティエンヌソゼは約150年前から続く老舗ドメーヌ。品質はピュリニー、シャサーニュで5指に入る生産者で、約70年ほど前よりドメーヌ元詰めを始めています。2代目当主のジェラールは大学で醸造学を学び、ヴォルネイのプスドールに師事。その後ワインを生産し始めました。
相続によって大部分の土地を失った事もあり、大部分を買い葡萄を使用するネゴススタイルだが、基本的には購入先を変更する事はなく、ドメーヌと品質は変わらない。
アルコール発酵は木樽を使用し、やや高めの温度で行われる。バドナージュは1日1回。樽熟成は1級15ヶ月、特級18ヶ月。新樽比率は村名20%、1級30%、特級50%以下で熟成された後、瓶詰めされる。
フラッグシップは特級モンラッシェ、シュヴァリエモンラッシェ、バタールモンラッシェの特級畑です。


【テイスティングコメント】
生産者: エティエンヌ ソゼ
銘柄: モンラッシェ グランクリュ 2012

WA95pt(2009)
外観は淡いストローイエローで、粘性は中庸。
ガレンヌの様な硬質なミネラルとクリーンな果実味に凝縮した蜜の様な甘い果実味が感じられる。ガチガチに閉じていて、全く開いてこない。
現段階だとフレッシュでクリーン。ガレンヌにタイプとしては近い。ミネラルで全ての要素に蓋がされている。品のある白桃やライチの様な果実味と、白い花の蜜の様な甘さ、ヘーゼルナッツ、ムスクやフレッシュハーブの様な香りが感じられる。徐々にスパイシーさやナッツの様な芳香が現れて、甘露な蜜の要素も強くなってくる。
口に含んだ時の立体感はさすがにモンラッシェ。
黄桃やバター、マスカットの様な要素が立体的に、酸と甘み、ミネラルを伴って立ち上がってくる。
クリーンで美しいが、今ひとつ全貌が掴めなかったワイン。堅牢でも豊満でもない、どこかつかみどころのないモンラッシェだった。
追記、グラス提供1時間で急激に複雑味を保ちながら果実味が立ち上がってくる。クリアさがらありながら凝縮した果実味。


【所感】
先日は村名畑と一級群をテイスティングしました。
今回は最上位というべき特級モンラッシェとなりますが...

これガッチガチで全く開かんわ。

最上のワインの2012年を飲もうと思った時に、厳しいミネラル感や酸にやられるのは、まあいつものことです。2012年を飲んで「若いねー」なんて年号見りゃわかんだろ的な感想を言うつもりも全く無いです。
しかし...硬い!

大抵この手のグランクリュは硬くて全く開いていなくても、含有する要素は変わらないので、そこから差し引きしたり足したりしていけば、大抵はその姿が類推できるのですが、このモンラッシェはそんなレベルではなく、ミネラル感と酸で要素がわからない状態になっています。(例えば粘性や酸の舌触りでポテンシャルが見えます)
仮にたとえそんな感じでも数分、遅くても1時間もすればその鱗片くらいは見れるものですが、全くそういった親切さはありません。というか、本当にこれ、モンラッシェなのか、と思うくらいにはわからない。
なので以降はあくまで現段階の状態でのみ語ります。
先述した通り、堅牢で硬いワインです。
一番近いのはガレンヌでしょうか。
ガレンヌをより果実味に寄らせて、立体感と凝縮感を表現した様な感じ。シャンカネの様に外に開いていくタイプではなく、内に篭って凝縮している。硬いミネラル感は他のキュヴェ同様、新樽比率が高い割にはクリーンなタッチだと思います。
ガッツリしたパワフル感はなく繊細で、各々の要素に立体感が感じられる味わいです。
どこまでポテンシャルが高いのか、いまひとつ実感しずらいスタイルと感じました。難解なワインです。

ちなみにソゼのワインにおいて、毎度モンラッシェよりもシュヴァリエの方が評価の高いのは、ミネラル感を最大限活かせる生産者で、「いわゆるモンラッシェ」的な作りは苦手なのかもしれません。(熟成したモンラッシェはそれこそ最上でしたが)
よって若い内は並々ならぬミネラル感に満ち溢れたシュヴァリエの方が評価が高いのはなんとなく納得できます。モンラッシェはミネラル感でいうとシュヴァリエほどでは無いですから。
ただやはり「わからない」というのが印象です。
ここからどこまで花開くのか、終着点としては1994と捉えておけばいいのでしょうが、そこまでの過程が予想つかない。
1994年ほどではないにせよ、いつ頃から1994的な側面が前に出てくるのか...

さすがはルーロと共に難しい生産者とされているだけあります。よもやポテンシャルすら読ませないとは...


【ブルゴーニュ:99】エティエンヌ ソゼ 2012年水平テイスティング Part.1

こんにちは、HKOです。
本日はエティエンヌ ソゼの2012年ヴィンテージです。
2回に渡るこのエントリーですが、1回目は村名畑のザンセニエール、そして1級ガレンヌとシャン カネの3種類です。


【データ】
エティエンヌソゼは約150年前から続く老舗ドメーヌ。品質はピュリニー、シャサーニュで5指に入る生産者で、約70年ほど前よりドメーヌ元詰めを始めています。2代目当主のジェラールは大学で醸造学を学び、ヴォルネイのプスドールに師事。その後ワインを生産し始めました。
相続によって大部分の土地を失った事もあり、大部分を買い葡萄を使用するネゴススタイルだが、基本的には購入先を変更する事はなく、ドメーヌと品質は変わらない。
アルコール発酵は木樽を使用し、やや高めの温度で行われる。バドナージュは1日1回。樽熟成は1級15ヶ月、特級18ヶ月。新樽比率は村名20%、1級30%、特級50%以下で熟成された後、瓶詰めされる。
フラッグシップは特級モンラッシェ、シュヴァリエモンラッシェ、バタールモンラッシェの特級畑です。


【テイスティングコメント】
生産者: エティエンヌ ソゼ
銘柄: シャサーニュ モンラッシェ レ ザンセニエール 2012

WA92pt(2009)
外観は淡いストローイエローで、粘性は中庸。
塊の様なミネラル感とナッツの様な風味が目立ったシャルドネ。オイルの様なミネラル感とナッツの様な樽香、ライチやシトラスの様なクリーンな果実味、フレッシュハーブ、シャンピニオンの様な芳香が感じられる。 少々のグリニッシュさやフォキシーさがあるが、徐々に蜜の様な香りも香りも混じっていく。極めて品のあるクリアな果実味がある。
張り詰めた様な酸とミネラルがあり、ナッツやシャンピニオン、シトラスの様なシャープな余韻が残る。


生産者: エティエンヌ ソゼ
銘柄: ピュリニー モンラッシェ プルミエクリュ レ ガレンヌ 2012

WA91pt(2009)
外観は淡いストローイエローで、粘性は中庸。
ミネラル感はザンセニエール同様、非常に硬質だが、クリーンで引き締まった凝縮感のあるドライ系の果実味がある。樽は目立っていない。
しっかりとしたミネラル感がありながら、白桃やライチの様な甘露さや白い花の蜜の様な品のある甘さ。フレッシュハーブの香りが主体的である。少しずつわずかにナッツの要素が混じっていく。徐々に焦がした砂糖のような風味も。ザンセニエールの様にひたすら硬質という訳ではない。フォクシーな要素もほのかに感じられる。クリアな果実味が存在している。最終的にはシャンカネとタメを張れるくらいの果実味が。
ザンセニエールと比べるとより酸が際立っており、ミネラルも潤沢に感じられる。白桃やバター、ミルクティー、マスカテルなフレッシュな果実味の余韻が綺麗に残っていく。


生産者: エティエンヌ ソゼ
銘柄: ピュリニー モンラッシェ プルミエクリュ シャン カネ 2012

WA92pt(2009)
外観は淡いストローイエローで、粘性は中庸。
引き締まったミネラル感があるものの、豊満でよく熟した甘い果実味とバニラの様な芳香が感じられる。
ガレンヌや村名と比べるとミネラルは控えめで、どちらかとクリーミーでしなやかなワイン。
シロップ漬けの黄桃やライチの様な太い厚みのある果実味。バタークリーム、ブリオッシュの要素。ハーブの要素は控えめで焦がした砂糖やバニラの様な風味が極めて強く、この中では非常に豊満な体躯のワインである。香りの甘さを主軸にしながら、徐々にハーブの様な芳香が混じり合ってピュアな姿を見せてくる。
香りとは裏腹にしっかりとした酸とミネラルがあり、フレッシュな黄桃やフレッシュハーブ、ミルクティー、バターの様な余韻が残っていく。


【所感】
エティエンヌ ソゼはラモネと共にピュリニー・シャサーニュの生産者の中では特別な思い入れのある生産者です。未だに熟成したソゼのモンラッシェ、ラモネのビアンヴニュ バタールと凄まじさは良く覚えていて、当時本当にブッとんだ。熟成したシャルドネの本性を身を以て体感した一本でした。
ラモネもソゼも最新ヴィンテージは、ほぼ毎年何がしかは飲んではいるので、若い頃の彼らのワインはミネラルに満ち満ちていて非常に堅牢という事は認識はしているのですが、今回の(2回目に記載する)キュヴェは、どの生産者のものも熟度が高く、比較的キャッチーで若いヴィンテージから飲みやすいという認識を見事に覆すものでした。これについての詳細は次回記載しますが、どちらかというと今回の1級の方が飲みやすいと感じました。
さて今回はシャサーニュ村名畑とピュリニー1級ガレンヌ、シャンカネです。
それぞれ非常に趣が異なります。

まずシャサーニュなのですが、一般的にピュリニーより果実味が強く、ミネラル感において劣るというのが一般的な見方です。が、しかしこのザンセニエール。
凄まじいミネラル感を包含しています。この中で最も堅牢で冷ややかなタッチのワインです。ザンセニエールという畑は、バタールモンラッシェの直下にある畑なのですが、モンラッシェやバタール同様、ピュリニーとシャサーニュにまたがった村名畑になっています。ラモネはピュリニーで、ソゼはシャサーニュでザンセニエールを作っています。
強固なナッツや張り詰めた様なミネラル感に彩られ、果実味はシャープでクリーン。強靭な酸があり、全体的に引き締まったような印象を受けるワインです。
キャッチーさには欠けますが、非常にポテンシャルの高い村名畑だと思います。
バタール自体はよく熟した果実味が特徴の特級ですが、ザンセニエールはどちらかというとシュヴァリエと近しいミネラルの張り詰め方をしている印象です。
村名としては出色の出来と言えるのではないかと思います。
次に1級2本。
ガレンヌとシャンカネです。
シャンカネはムルソーペリエールに隣接する1級畑、ガレンヌは特級群よりも標高の高い斜面に位置する一級畑です。これはテロワールの差異をしっかりと感じられる作りでした。まずガレンヌですが、ザンセニエール同様硬質なミネラル感が支配するクリーンな印象を受けます。
ただザンセニエールと比べると高い標高に起因する寒暖差による果実味の凝縮感がより強く感じられます。
品のある白桃やライチなどの果実味、そして僅かに樽のナッツの様な要素を感じる事ができます。
ミネラルと酸が強いので堅牢な印象がありますが、ザンセニエールの様にミネラルに寄りすぎず、果実味もはっきりとあるのは、標高ならではだと思います。
ただ標高が高い畑は冷涼なヴィンテージだと冷たくなりすぎますが、ほのかな熟度が感じられるあたり2012年はなかなか良かったのではないかと思います。
次にシャンカネ。
ガレンヌやザンセニエールに見られた硬質なミネラル感は控えめになり、より熟した果実の風味とMLF的なバターの要素を強く感じられました。いわゆるムルソーに近い果実味の出方で、シロップ漬けの甘い果実味とバニラ、バタークリームやブリオッシュの様なまろやかな味わいが特徴的です。そこにハーブの様な要素が混じっていきます。
ただ隣接する畑はムルソーペリエール。
ムルソー随一の堅牢さとミネラル感を誇るこの一級畑のスタイルを考えると、このシャンカネはいささか柔らかく作ってあるような気がします。
ラフォンやコシュデュリに限らず、他の「ムルソー」の生産者はガチガチに表現するので、すこし違和感があります。ただソゼは「ピュリニー」の生産者ですから、ムルソーと隣接した一級畑と考えたときに、柔らかく仕上げるのはなんとなく納得ではあります。
絶対的にミネラル感が高めなのは土壌ならではだとおもいますが、果実の熟度やMLFや樽の掛け方は意図して強調してるような。
とはいえ、とても良くできています。
ムルソー的な味わいなので、ムルソー好きな私としては大歓迎!いいワインだと思います。

以上です。
しかしこの中だと最も凄いと思うのはザンセニエールですね。村名畑にして一級群に到達する様なレベルの高さを感じます。もちろんガレンヌやシャンカネとはスタイルが異なりますが、ミネラル強調型としてはかなり最上クラスの姿を見せています。長期熟成しそうです。ソゼの最上の姿を知っているだけにかなり期待できそうです。



L'Atelier De Joël Robuchon(ラトリエ ドゥ ジョエル ロブション: 六本木)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


いささか私の周りの食通の方々にはウケの悪いジョエル ロブション。とはいえ、やはり食べてみない事にはなんとも言えません。

では一体あの星はなんなのか。



ジョエル ロブションの謎を探るべく、手はじめに今回はガストロノミーやラ ターブルではなく、最もカジュアルなラトリエ ドゥ ジョエル ロブションに行ってきました。
ミシュランガイドでは*2と評されています。



シャトーレストランと比べると、やはりカジュアルに見えます。
というか、あのレストランから見たらどのレストランもカジュアルかもしれません。



黒と赤を基調にしたシックモダンな店内。
とにかく黒い。
ナプキンを止める紙はトロワグロと比べるとなんかちょっと安っぽい。



まずは白から。
カサブランカヴァレーのシャルドネ。
熟度は高いですが、クリアな酒質のワインです。
ワインリストはなかなか良かったです。


早速アミューズが運ばれてきます。


◾︎アミューズブーシェ「自家製豚のリエット」(★)

いきなり趣向が凝らされたアミューズが来るのではないか、と想像していたが、地味...というか普通のアミューズがきました。自家製豚のリエット。
カリカリのバケットに乗っています。黒胡椒の風味が効いていて、しっかりとした脂身と味わいを感じさせるリエット。
地味ですが美味しいです。


◾︎パン

ラトリエのベーカリーチームで焼かれたもの。
先の尖った硬いバゲットとカンパーニュがかなり塩が効いていて美味しかった。


◾︎アントレ「ホワイトアスパラガスのムースとズワイガニのミルフィーユ仕立て」(★★★)

遂に前菜です。
彩り豊かで華やかなプレゼンテーション。器に気を使った感じではないですが、綺麗です。
ホワイトアスパラの濃厚なムース、ズワイガニのほぐし身がパリッと焼いたクレープ生地に挟まれています。ソースは甲殻類っぽい感じです。アスパラのムースがとってもクリーミーでまろやかな味わい。
アスパラらしい青い風味とカニの磯っぽい旨味が感じられます。クリーミーな中にサクサクとしたタマネギが隠れていて食感も楽しいです。
アスパラムースはアスパラの風味を感じさせる生クリームって感じがする。いいですね。


◾︎アントレ「チョリソーとパプリカのファルスを詰めたヒイカのプランシャ焼き」(★★★★)

次も前菜。華やかな皿から一転どちらかというとトラディショナルな色合いの皿です。
素揚げしたヒイカのゲソ、細かく刻んだケイパー、パプリカ、ズッキーニ、チョリソーをイカの身で包んでいる。ほうれん草のバターソテーに、パプリカのソース。
コリコリとした歯ごたえの良いイカに様々な食感の野菜とチョリソーの香ばしい燻香を感じます。パプリカのソースはどこか梅の様な酸味を感じさせる風味がありますね。
素揚げのゲソにパプリカのソースを絡めて頂くと少し甘く感じます。ジューシーで香ばしいです。
プツプツとした食感の中から様々な味わいの野菜が現れてパプリカのソースと結合する。工夫された料理だ。


◾︎ヴィアンド「赤ワインでじっくり煮込んだ牛ほほ肉を滑らかなポテトピュレとと共に」(★★★★)

メインディッシュ。牛頬肉の赤ワイン煮込みです。
まずはロブションのスペシャリテ、ポテトピュレから。クリームをそのまま食べているような感覚に陥るポテトピュレ。今まで食べたマッシュポテトの中で最も牛乳感が強くて、最も滑らかな舌触り。シルクみたいなタッチです。素晴らしい。

そして牛頬肉。物凄く柔らかくてホロッホロ。ナイフの重みだけでいとも簡単に崩れていく。コラーゲンの様なトロトロさと粘性。牛肉の風味も強いソースに負けないくらい強い。ソースはワインとワインビネガーの酸味を帯びていて、隠し味的に配されたクレームドカシスの果実味と甘みが複雑な味わいを作り出している。また牛肉の強い風味と見事に調和し、酸味で味わいを引き締めている。もうこれはプロフェッショナルと言わざるを得ない。
付け合せのタマネギはめっちゃ甘いし、マッシュルームはコリコリ、ベーコンは肉感的で燻製の香りがとても香ばしい。極上のブッフ ブルギニヨン。


◾︎アヴァンデゼール(★)

グラニデ的な立ち位置なのかも。
バジルとライムのシャーベット、フランボワーズとブルーベリー。これも調和の料理。
ライムの柑橘系の強烈な酸味とこれまた強烈なバシルの風味が感じられるソルベ。その奥にはスミレの香りが漂うシロップに漬け込まれた酸味と爽やかなベリー類。とことん爽やかでバジル、スミレ、ベリーや柑橘の様々な爽やかな要素が混じり合って一体化している。強い印象を残しながら、グラニデとしての役割はしっかりと果たしている。


◾︎グランデゼール「柑橘類香るショコラグラッセ ガナッシュとパッションフルーツのエスプーマと共に」(★★★)

パッションフルーツのムース、ココア、チョコレートの三層からなるデゼール。天面はガナッシュで蓋がされている。
まずは中層にあるココアをストローで飲む。ビターで少しアルコールを感じる濃厚なココアドリンクだ。飲み進めていくと下層にあるビターなチョコレートの風味も。徐々にパッションフルーツの層も混じり酸味に切り替わっていく。ムースというよりエスプーマっぽい。パッションフルーツの強い酸味があるが、最下層の濃厚なチョコレートが酸味を中和する。物凄くアグレッシブで重厚、濃厚な味わい。濃厚。食し方の遊びもあり、とても楽しい。さっぱりとしたグラニテの後に強烈なのが来てしまった。すごい。
グラニデとは全くの対象的なデゼールだ。


◾︎ミニャルディーズ

これはミニャルディーズも相当趣向が凝らされたものが来るんじゃないかと思ったが、拍子抜けのキャラメル風味のクッキーと生キャラメル。もちろん安定の美味しさだけど、最後に普通のものが出てきてちょっと残念。


なんだ、美味しいじゃないですか。
逆に食通の人はいかに凄いものを食ってるのか...!
全体的にとても好みの味付けではあるのですが、味付けはかなりインパクトがありハッキリとしている様な気がしました。濃厚な味付けです。繊細さを旨とするタイプではなさそうです。ただ濃い中でも各々の要素の調和はしっかりと取れていてとてもいいです。
価格的にもカジュアルな価格帯だしおしゃれなので、ハレの日のご飯としてはぴったりじゃないかと。
こりゃガストロノミーもきっと凄いんだろうな、というのは容易に想像がつきますが、行くのはいつの日になるのやら...です。

住所: 東京都港区六本木6丁目6−10−1, 六本木ヒルズ ヒルサイド2F
店名: L'Atelier De Joël Robuchon(ラトリエ ドゥ ジョエル ロブション)
電話番号: 03 5772 7500
営業時間: Lunch
平日 11:30~14:30(L.O.)
土日祝 11:30~15:00(L.O.)
Dinner
18:00~21:30(L.O.)
ランチ営業、日曜営業

【ブルゴーニュ: 98】ドニモルテ2012年水平テイスティング Part.2

こんにちは、HKOです。
先日に引き続きドニモルテ2012年の水平テイスティングです。今日はドニモルテの本丸ジュヴレシャンベルタンVV、そして1級シャンポーと1級ラヴォーサンジャックです。


【データ】
ドメーヌ ドニ モルテはジュヴレシャンベルタンに拠点を置く生産者。故ドニモルテ本人はフィネスとエレガンスを追及するワイン作りを目指したが、その目標と裏腹に類を見ないほどの豪華さと重量感のあるジュヴレシャンベルタンで評判を上げた。現在ドメーヌの指揮を執る息子のアルノーモルテはそうした父親の意思を受け継ぎ、エレガントな方向性を追及しています。そのため一時期の豪華さ、重量感はやや落ち着いているみたいですね。
栽培は有機農法、1万本/haの密植、グリーンハーヴェストによる収量制限を行う。樹齢はACジュヴレシャンベルタン 20~50年、一級ラヴォーサンジャックは80年の古木を使用。
酸が落ちない様に早めの収穫を行い、補糖でアルコール度数の強化を行う。
除梗100%、ACジュヴレシャンベルタン新樽率50%、プルミエクリュ以上は恐らく100%?フラッグシップは特級シャンベルタン、特級クロ ヴージョ。


【テイスティングコメント】
生産者: ドニ モルテ
銘柄: ジュヴレ シャンベルタン ヴィエイユヴィーニュ 2012

約16000円、WA91-93pt(2010)
外観は赤身の強いルビーで、粘性は中庸
ロンジュロワと比較すると明らかに堅牢で、凝縮した果実味を感じることが出来る。重心は低く、より華やかさが前に出ている印象を受ける。
解けてくると凝縮感がこの中では強くない事が分かる。瑞々しいブルーベリーやダークチェリーの熟した果実味、シャンポーをより柔らかくした樽香がある。スミレの華やかさや丸みを感じさせるようになる。血液やなめし皮の要素があり、時折オレンジを思わせる酸の要素が見られる。ミルクティーやリコリスなどのアロマも感じさせる。一級に比べるとやや散漫な印象を残す。
タンニン、酸は高度に凝縮しており、スミレの強い華やかさとハーブの余韻が長く残る。口の中では丸みを帯びており、堅牢ながら丸みを帯びた舌触り。


生産者: ドニ モルテ
銘柄: ジュヴレシャンベルタン プルミエクリュ レ シャンポー 2012

約27000円、WA91-93pt(2010)
外観は赤身の強いルビーで、粘性は中庸。
ジュヴレシャンベルタンと比べると幾分か広域に広がる様な華やかさが感じられる。ただマルサネの丸さとは明らかに異なり硬質で冷たい凝縮感と甘さを感じる。集中力の感じられるワイン。
ミネラリーな石を感じさせるニュアンスに、ブルーベリーやダークチェリーの熟した果実味、そして強い抽出がもたらすスミレの華やかさがある。ラヴォー程ではないがオーク的な木材の要素がある。ローストというより生の木材。引き締まっているが奥底に強固な果実味がある。薫製肉やベーコン、高凝縮としたシロップ、クローヴやミルクティーの様な風味を感じさせる。酸とタンニンは比較的穏やかに感じたが、凝縮感は高い。華やかなスミレやクローヴ、ベリーのかひのような堅牢な余韻を残していく。ドライで堅牢なワイン。


生産者: ドニ モルテ
銘柄: ジュヴレシャンベルタン プルミエクリュ ラヴォー サン ジャック 2012

約30000円、WA92-94pt(2010)
外観は赤身の強いルビーで、粘性は中庸。
シャンポーと比べると少し熟度が高めで丸みがある。
鋭角的ではなく華やかさを伴いながらボリューミーで中域に伸びていくワイン。ジュヴレシャンベルタンの中においては近づきやすさがある。そして最も強い樽香を感じるワイン。
よく熟したブラックベリーやプルーンに、スミレの華やかさ、五香粉やコーヒーを感じさせるロースト香が調和している。強い甘露さがある。エスプレッソの様な濃厚さがあり、果実味もシロップのように強い。濃厚なワイン。燻製肉、ローストアーモンド、クローヴ、マホガニー。全体的に要素が力強く極めて高レベルて調和している。
酸味、タンニンは随一に高いが滑らかで、素晴らしい旨味とスミレ、黒系果実の長い余韻を残す。


【所感】
先日はマルサネとシャンボールミュジニー1級をレポートしましたが、本日は遂に本丸と言うべきジュヴレシャンベルタンの村名1種、1級2種となります。
この上に特級クロ ヴージョと特級シャンベルタンかありますが、今回は一級のラヴォー サン ジャックまでです。
しかし...マルサネやシャンボールもそうなのですが2012年のドニ モルテは凄いな!?ジュヴレシャンベルタンを飲むと改めてそう感じます。
華やかなスミレやなめし革、樽の要素が強く、堅牢さを感じますが奥に潜んでいる果実味は半端ないです。
ジュヴレシャンベルタンは強い華やかさがあり、その奥に強い黒系果実のニュアンスが感じられます。オレンジを思わせる要素やミルクティーのニュアンスなどありますが、凝縮した果実味を先行して感じられます。しかし時間経過と共に徐々に丸みを感じられる様になり、1級と比べると散漫さや凝縮感に劣る様な気がしました。わりかし早く解けるので飲みやすいですし、果実味もあるので良いのですが、他の1級畑の迫力と比べると少し地味な感じがします。
マルサネなんかと比べると明らかに凝縮感がありますが、1級群と比べると力不足感があります。
次に1級シャンポー。ラヴォーサンジャックとはスタイルを異にする一級畑で特徴的なミネラルの出方があり、少し冷涼なタッチを感じます。
ただ凝縮感と果実味はむしろ村名と比べてかなり高く、ただミネラルが強すぎて過剰に硬質に感じられる様な形になっています。ここら辺のグレードから樽の要素がハッキリと感じ取れるようになってきます。ただマルサネ レ ロンジュロワの様なトースティーな樽ではなく、どちらかといえば生の木材というか、ロースト的な要素は強くないと思います。ただ燻製的な要素は少し感じました。
最後にラヴォーサンジャック。
最も堅牢でありながら、最も果実味が高く、エネルギーに満ちています。熟した黒系果実が凝縮し、五香粉やコーヒーの様な強いロースト香が溶け込んでいる。非常にパワフルなワインだと思います。強烈なスミレの香りに核となる凝縮した果実味があり、クローヴやマホガニーの複雑な要素が絡み合っています。
最も完成度が高く、長期熟成するとともに若くから偉大さを感じとる事が出来るワインになっています。
ラヴォー渓谷にあり、熟度が高いブドウが出来ることに起因しているのかもしれません。
以上ジュヴレシャンベルタン3種です。
こう見ると明らかにマルサネやシャンボールミュジニーとは差別化されており、ジュヴレシャンベルタンの特徴を良く捉えたワインを作っていると思います。
豪華さよりもきめ細やかさの方が強く感じましたので、それはきっとティエリーモルテがもたらした良い影響なのかもしれません。全体的な時流にあっていますね。
価格自体はかなりお高いですが、ジュヴレシャンベルタンとはなんぞや、の答えをもたらしてくれる素晴らしいワインだったと思います。




【ブルゴーニュ: 97】ドニモルテ2012年水平テイスティング Part.1

こんにちは、HKOです。
本日はドニ モルテの2012年の水平テイスティングです。2011年も堅実な造りだったドニモルテですが、2012年はどのように変わったでしょうか。
詳しく追っていきたいと思います。

本日はマルサネ レ ロンジュロワ、そしてシャンボールミュジニー 1級 オー ボー ブリュンです。


【データ】
ドメーヌ ドニ モルテはジュヴレシャンベルタンに拠点を置く生産者。故ドニモルテ本人はフィネスとエレガンスを追及するワイン作りを目指したが、その目標と裏腹に類を見ないほどの豪華さと重量感のあるジュヴレシャンベルタンで評判を上げた。現在ドメーヌの指揮を執る息子のアルノーモルテはそうした父親の意思を受け継ぎ、エレガントな方向性を追及しています。そのため一時期の豪華さ、重量感はやや落ち着いているみたいですね。
栽培は有機農法、1万本/haの密植、グリーンハーヴェストによる収量制限を行う。樹齢はACジュヴレシャンベルタン 20~50年、一級ラヴォーサンジャックは80年の古木を使用。
酸が落ちない様に早めの収穫を行い、補糖でアルコール度数の強化を行う。
除梗100%、ACジュヴレシャンベルタン新樽率50%、プルミエクリュ以上は恐らく100%?フラッグシップは特級シャンベルタン、特級クロ ヴージョ。


【テイスティングコメント】
生産者: ドニ モルテ
銘柄: マルサネ レ ロンジュロワ 2012

8100円、WA88-90pt
外観は赤身の強いルビーで、粘性は中庸。
柔らかい甘露さが前に出ており、適度な華やかさを含有している。
ブラックベリーやダークチェリーの熟した果実味とスミレのような華やかな香り、ビターチョコのような樽の要素が比較的明確に出ている。
黒系のしなやかな果実味があり、マルサネとしてはとても大きな果実味があります。燻製肉や血液、炭焼きの様なニュアンスが感じられる。
ただし香りの持続力はやや低めでトップノートの激しさからはかんがえられない程すぐに落ち込んでいく。
極めて華やかで酸もタンニンもしっかりあるがケバ立ちは一切無い。極めて飲みやすく、ベリーの甘みと、クローブ、スミレなどのハーブ類の余韻を感じさせる。


生産者: ドニ モルテ
銘柄: シャンボール ミュジニー プルミエクリュ オー ボー ブリュン 2012

27000円、WA89-91pt
外観は赤身の強いルビーで、粘性は中庸。
最も軽やかでしなやか。シロップのような甘さと華やかさを持ったワイン。ジュヴレシャンベルタンか凝縮度のワインだとしたら、明らかに拡散するような外交的な性質を持っている。
瑞々しいブルーベリーやダークチェリーの要素とコンポート、濡れた木材や土のような要素の風味、青い葉やハーブやクローブのような香りが主体的に感じられる。松やファンデーション、肉の様な旨味がある。
比較的酸味は強めで、タンニンは極めて柔らかい。
スミレや血液、ミルクの様な柔らかく長い余韻が感じられる。官能的なまさしくシャンボールミュジニーを作っている。


【所感】
もうマルサネから凄くいいですね、2012年。
モダンブルゴーニュの官能性が備わっているいいワインでした。
今回の2本でいうと、彼の主軸キュヴェであるジュヴレシャンベルタンとはかなりの差異を感じました。強固な堅牢さと唸るような凝縮された果実味があるタイプではないです。
マルサネ ロンジュロワは抽出の華やかさはあるものの、豊満でボリューム感のあるたっぷりとした果実味を感じられるピノノワール。
オー ボー ブリュンは近づきやすい甘やかさがありながら拡散していくような軽やかなタッチとアタックがあり、奥底に強い核が感じられるピノノワール。
個人的には2010年、2009年並に良いですね。シャンボールは品があるし、マルサネはピノノワールの楽しさを象徴する様な良いワインになっています。
では詳しくいきます。
マルサネ レ ロンジュロワ。
マルサネの丘の中腹部の南向きの斜面にある畑でクロ デ ロワ同様一級昇格が待たれる村名畑です。たっぷりとした熟した黒系果実の風味が魅力的で、非常にキャッチーな仕上がりでした。
ジュヴレシャンベルタンの様に強い抽出は無く、また凝縮感もこれらのワインの中では劣りますが、その分堅牢さは無く穏やかで丸みのある良いワインになっています。ビターチョコの様な樽香も比較的しっかりと感じられます。香りの持続力や全体的な耐久力は低いですが、すぐに美味しく飲めますし、ACブルと比べるとドニモルテのスタイルは十分に感じられるので、結構お得感があります。価格を考えると最もオススメのキュヴェです。
オーボーブリュン。シャンボールの中心下部にある一級畑でミュジニー的な性質の土壌を持っています。
抽出の華やかさではなく、持ち前のエキス感から放たれる華やかさ、エレガンス。まさしくシャンボールミュジニーの良さを象徴しているワインです。勿論シャンボールの生産者ではないので、それらから見れば、やや強い酒質でありますが、十分にエレガントであると思います。香りの構成要素としてはグロフィエなんかと近いですが、さすがにバランスは違いますね。
瑞々しさを伴う黒系果実と 青い風味、土や木材の香りが品良く入り混じっています。ピノらしいエキス感を感じる血液の要素もありマロラクティックなニュアンスとともに闊達としながらも品のある味わいになっています。
両方ともジュヴレシャンベルタンとは確実に差別化されておりながら、それぞれに近づきやすいフックがあるのがいいですね。決してジュヴレ以外のアペラシオンが軽視されているわけではない。
特にマルサネは先述した通りスタイルも良く分かりますし、価格帯も落ち着いているのでオススメです。



風花 鮨(かざはな:汐留)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。

鮨は好きですが、どうしても夜の価格を見ると尻込みしてしまいます。
というのも私の感覚では、鮨はシンプル故に職人ごとの差を推し量るのに非常に高い経験値が必要となると考えています。その差が分かりにくい中で夜の1万から、というのは中々敷居が高く、それならば食材の調和とプレゼンテーションを主とするフレンチやイタリアンの方が分かりやすく、技術差が明確なだけに価格的な価値を見出しやすい。
従ってフレンチやイタリアン、割烹の方に目が向いてしまうのです。



今回はそんな中で、比較的安価な価格帯でランチを提供しているコンラッドの「風花」に行ってきました。


風花は鮨カウンター、鉄板焼きカウンター、割烹の3種類に分かれており、今回は鮨にしています。


まずは純米吟醸一杯。クリアな風味の純米吟醸です。


◼︎先付け: 鱈の白子と酢の物(★★★)

日本酒をチビリチビリ飲んでいると、合わせるように先付けが供出。鱈の白子。
超クリーミー。プチプチとした外皮からクリームチーズの様な濃厚さが溢れ出る。ほのかに磯の香りを感があるのがいい。臭みはあまりなく、適度。


◼︎握り:6種類
鮨6巻は次々と供出されていきます。
既に醤油はされており、次々と口に含んでは至福の瞬間を味わっていきます。
かなりのスピード感で握られていきます。
もう少しゆっくりでもいいんだけど...

・スミイカ(★★★)

かなり厚みのあるスミイカでザクザクモッチリとした食感。濃厚でねっとりとした味わい。シャリは赤酢。

・ヒメダイ(★★★)

ブリブリとした新鮮な食感でタイの品のある風味を強く感じる。

・ヒラメ昆布締め (★★★)

ザクザクブリブリとした肉感的なヒラメ。
ほのかに口の中に広がる昆布の風味。複雑な味わい。

・コハダ(★★★)

酢で〆られたコハダ、酸味と光物の風味が適度にマッチングしている。臭みが無い。

・キハダマグロ(★★★)

柔らかくふわふわとしたマグロの赤身、ほのかな鉄を感じさせる風味がある。自然な赤身の風味。

・長崎県産穴子(★★★★)

コンロでその場で網焼き。握った後山椒とタレで味付け。
ふわふわで焼いた香ばしい香りが強く感じられる。ふわふわとろとろ。素晴らしい。味わいにパワーがある訳ではなく、繊細さを感じる。



◼︎巻物:梅しそ(★)

次に巻物。その場で巻いていきます。この時点で日本酒が無くなったが、お茶で通していきます。
この巻物は海苔の香ばしさと梅と紫蘇の上品な風味。
人工的な感じが全くしない。よく使った梅干しを使っていて、ペースト的な安っぽさが無い。



◼︎季節のお丼 いくら丼と味噌汁(★★★)


最後に握り終了宣言の後にお丼。
了承するも、やはりどこか物足りなさが残る。
そうだよなあ、6巻だもんなぁ、少ないよなあ。
美味しいからもっと頼みたいのだけど、あくまでランチですのでこんなものにしておきます。

お丼と味噌汁が同時に運ばれてきます。

味噌汁は油揚げに厚みがあってジューシー。
赤酢のすし飯の上に容赦なく乗せられたいくら、キュウリとワサビ。上品で変な塩辛さがない。天然っぽいナチュラルな魚卵の風味。美味しい。


◼︎フルーツ盛り合わせと煎茶(-)

最後にフルーツと煎茶で締め。


全体的に少しボリュームが少なめなので、若い男性ならプラス幾分かを出して一つ上のランチを頼んだ方がよろしいかと思います。コストパフォーマンスはそんなに高くないですが、一品一品がよく出来ているので、満足度は高いと思います。(個人的には価格的にもお隣ビルの美寿思の方が良いと思いましたが)
そもそも寿司のパレットがあまり無いので、なんとも言えませんが、美味しいと思いました。
景観の良い窓側に背を向けるとは少し残念ですね。
近場なので、機会があればまた行ってみたいです。

住所: 東京都港区東新橋1-9-1 東京汐留ビルディング28F
店名: 風花(かざはな)
電話番号: 050 5571 0875
営業時間:
昼 11:30 ~ 14:00
夜 17:30 ~ 21:00
ランチ営業

JG Jean-Georges Tokyo(ジャン ジョルジュ 東京: 六本木)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


こんにちは、HKOです。
今回は六本木のジャン ジョルジュ東京です。
ポール ボキューズ等で修行したアルザス ストラスブール出身のジャン ジョルジュ。ニューヨークにある彼の三ツ星レストランの日本進出店舗。
シェフは本店で修行を積んだ米澤文雄氏。


けやき坂の中程に宝飾店の様な品のある店構えのレストラン。


ジャン ジョルジュ東京。2015年ミシュラン東京で*1を獲得しています。


カトラリーセット。なんか箸がある(使わなかった)




キッチンを見渡せる15席程度のカウンター席。
2階席には少ないながらもテーブル席も用意。


まずはワインを注文します。
いつもはシャンパーニュなのですが、今回はいきなり赤を注文。なかなか供出される量が多くて嬉しい。100mlくらいだろうか。
ちなみにシャンパーニュはビルカールサルモン、赤白共にカリフォルニアやワシントンのワインが多かったです。セラーにはDRCや5大シャトー、そしてカルトワインが。


生産者: ボークル ヴィンヤード
銘柄: ファントム ジンファンデル プティシラー 2011

外観は濃いめのルビー、粘性は中庸りら
十分な濃厚さを保持しながらもエレガントなジンファンデルに仕上がっている。ブラックベリーやプラムなどの黒系果実のコンポートとホールペッパーやリコリスなどのスパイシーな香り。まろやかなバタークリーム、トースト、リコリスやフルーツケーキなどの要素。非常に甘い香りが漂うが、いわゆるジンのベタッとした甘さが無い。木材やバニラの様な風味も。
ジンファンデルにしてはボディは滑らかで重さが無い。口の中で黒系果実のコンポートとアメリカンオークの様な甘さが口に広がっていく。余韻にザラついたタンニンを残さない。


◼︎前菜1「本鮪のタルタル仕立て ラディッシュ、アボガド、ジンジャードレッシング」(★★★)

アジアンテイストを感じる一皿。
鉄分を感じるマグロのタルタルに、ホースラディッシュとアンチョチリのチリオイルの辛さと、ジンジャーソースの酸味が調和。そこにアボガドのまろやかさが加わる。一部八角の様なスパイスも感じた。スパイシーさとアボガドのまろやかさで赤身の強い味わいを包み込んでいる。


◼︎パン

スコーンの様なパン、オリーブを使ったカンパーニュ。適度な有塩バターが味わいを添える。


◼︎前菜2「スパイスをまぶしたアイナメ スウィート&サワーソース」(★★★★)

マッシュルームをキャラメリゼして炒めた所に鰹節、昆布だし、醤油、はちみつ、ブールノワゼットを加えたソース。
甘い焦がしバターと醤油の少し酸味を帯びた、濃厚なソース。スパイスをまぶして焼き上げたアイナメをメインに据えて、付け合せは甘い玉ねぎ、芋、サクサクしたサヤインゲン。
プチプチしたスパイスの食感と刺激的な風味、濃厚なスープは柔らかでふくよか、淡白なアイナメの身に立体感を帯びさせていく。ふわふわで柔らか!


◼︎メイン「乳のみ花悠豚のコンフィ ベイビービーツ、ジンジャーヴィネグレット」(★★★★)


三種のビーツ、カシュー豚のコンフィ。
少し生姜の風味を感じる酸味を帯びたビーツ、甘く煮たビーツ、ナチュラルな味わいのビーツの3種類。
ビーツの赤みが皿を非常に華やかにしている。
メインのコンフィはジューシーな豚のほぐし身を再形成して表面をカリカリに焼いている。力強い味わいの豚肉に、生姜と玉ねぎのスパイシーなソースとビーツの酸味で味を引き締めている。極めて濃厚。
皮がとても香ばしくパリパリ。豚肉だけだと疲れるが、ビーツの酸味が凄く良く作用している。美味い。


◼︎デゼール「数種の柑橘のパブロバ ブラッドオレンジのソルベ」(★★★)

ブラッドオレンジのシャーベット、メレンゲ状の固まったカリカリのクリーム。レモンクリーム、そしてフレッシュな日向夏、オレンジ、ブラッドオレンジ。オレンジピール。
ザクザクとした食感のクリームと冷たいブラッドオレンジのソルベ、そして酸味のある柑橘の爽やかさが非常によく合っていて、甘さと酸味と冷たさのミックスがとても気持ちいい。ブラッドオレンジとタラゴン2種のソースもとても華やか。


◼︎ミニャルディーズ「餅粉を使ったパート ド フリュイ、ピスタチオ カシューナッツのヌガークラッセ、冷たいゆずのシャーベット、西京味噌のキャラメル」(★)




価格の割には前菜からミニャルディーズに至るまで趣向が凝らされた5皿でした。フレンチの技法を骨子としながら、どの皿もアジアンテイストを感じる香辛料や調味料、素材が使われているのが特徴で、そのどれもがごく自然に溶け込んでいるのが素晴らしいと思いました。
技法こそトラディショナルですが、そういった部分で非常に先進的なものを感じますし、こと我々日本人には違和感なく受け入れられる味わいだと思いました。
特にアイナメは未体験のソースの味わいとスパイシーさ、アイナメのフワフワした食感が絶品。他の料理も期待に沿う美味しさでした。
カウンターから見える臨場感のあるキッチンも楽しく、エンターテイメント性もあります。

大変素晴らしかったです。



住所: 東京都港区六本木6-12-4 六本木ヒルズけやき坂通り1F
店名: JG Jean-Georges Tokyo(ジャン ジョルジュ 東京)
電話番号: 03 5412 7115
営業時間:
ランチ11:00~15:00(LO14:30)
ディナー17:00~24:00(LO Food22:00/Drink23:00)
テラス席 11:00~22:00 
ランチ営業、日曜営業




【ワシントン:31】ワシントン最高峰のワイナリー2種を利く。

こんにちは、HKOです。
本日はワシントン。
レオネッティとKヴィントナーズの2ワイナリーです。

ではいってみましょう。

【データ】
ケイ ヴィントナーズはチャールズスミスが設立したワシントン州ワラワラヴァレーに拠点を置くワイナリー。ケイ ヴィントナーズはチャールズスミスの作るフラッグシップブランドです。今回のキャトルキングはアップランド ヴィンヤードから産出されるシラー100%のキュヴェ。シュナイプス マウンテンにある標高225m~390mの畑。収量は1.8トン/エーカー。
醸造は全房発酵によって行われ、天然酵母を使いパンチダウン。長くマセラシオンを行いバスケット プレス。マロラクティック醗酵を行いルモンとシルグのフレンチオーク(新樽30%)で22カ月間熟成させてから瓶詰。

レオネッティ セラーは1977年にゲイリ フィギンズによって設立されたワシントン ワラワラヴァレーに拠点を置くワイナリー。
入手困難なカルトワイナリーのうちの一つです。
ワラワラヴァレーの丘陵の斜面に位置する深い黄土質の畑で栽培されるカベルネソーヴィニヨン、メルローを使用しています。醸造はステンレスタンクで醗酵した後、フレンチオークの新樽と2年目の樽で20ヶ月熟成。生産量は2758ケースのみ。


【テイスティングコメント】
生産者: Kヴィントナーズ
銘柄: キャトル キング シラー 2011
品種: シラー100%

約10000円、WA94-97pt
オーストラリアシラーの様な高域に伸びるシラーではなく、より重みを感じさせる、カリフォルニアのカベルネにも似た重心の低さを感じるシラー。黒胡椒の様なスパイシーさ、熟したダークチェリーやブラックベリーの様な僅かに酸味を帯びた果実味がしっかりと結合している。その中でミルクティー。そしてパストラミハムのスパイシーさ、鉄観音、タイムの様な草の風味を感じる。スミレの様な華やかさ。
タンニン、酸味は結構強めだが、球体感があり、滑らか。酸味を帯びた様な香りにしては極めてスムーズでスミレやブラックベリーの様な余韻を感じさせる。


生産者: レオネッティ セラー
銘柄: ワラワラヴァレー カベルネソーヴィニヨン 2011
品種: カベルネソーヴィニヨン75%、メルロー10%、プティヴェルド10%

18000円、WA93-95pt
外観は黒に近いガーネット、粘性は高い。
比較的強めの獣香が感じられ、毛皮の様な野性的な風味が感じられる。フレッシュなカシス、ブラックベリーの果実味、黒オリーブ、杉の炭焼きの様な香ばしさ。その中で生肉の様な非常に強い旨味が感じられる。タイムやスミレ、葉巻、土の要素。リコリスなどのスパイシーな要素も感じられる。クローヴ。トマトの様な旨味。ローヌにも見られる極めて野性的なカベルネソーヴィニヨン。
タンニンより酸の方が際立って感じられる。
毛皮とブラックベリー、オリーブの様な塩味を感じさせる余韻がある。僅かにアルコール感が際立つ。


【所感】
両方とも結構個性的なワインと感じました。
まずはケイヴィントナーズ。重心の低い果実味がありながら、シラーらしいエッジを感じる綺麗な酸と凝縮感も感じられます。
シラーらしいスパイシーさと共に熟した黒系ベリー、ミルクティーやパストラミハム、乾いた草の様な風味が感じられます。一見ローヌっぽい特徴にも見えますが、ギガルほどねっとりとしていないし、より酸共に凝縮感を際立たせた感じなので、受ける印象はかなり違うと思います。MLFや果実味の重さは、いかにもニューワールドっぽくて、口当たりに球体感があり滑らか。香りに感じる酸っぽい要素はあまりなくて、もっとスムーズに感じました。余韻は華やかで、オークっぽさはそこまで全面に出ている感じはしませんでした。
次にレオネッティ。一つ上にポジティブセレクションしたリザーブがあるようですが、こちらはスタンダード。
非常に野生的で強い獣香を感じます。
強い獣香と共に黒オリーブや葉巻や炭焼きを思わせるオークのニュアンス。エレガントなカシスやブラックベリーの要素があります。いわゆる典型的なアメリカのカベルネソーヴィニヨンとは印象が異なるワイン。アーシーかつスモーキー、そして野生的な印象が強く残ります。そういった意味では堅牢ですし、ボルドー的なエレガンスがありますが、それらを飲み込むくらいのすごい獣香があるんですよね。不思議なワインです。香りのエレガンスと同期を取るようにタンニンより酸を主体的に感じます。余韻は黒系果実と毛皮、そして強めのアルコール感を残します。
いわゆるローヌ的な獣っぽさがあるので、飲む人によって印象は大きく異なるかもしれません。
WAも高いし好きな人も多いので、何とも言えませんが、ボーカステルあたりが好きな人にはハマるかもしれませんね。ちなみに私は苦手なタイプです。
いいワインである事は間違いないです。

以前クィルシーダクリークを飲んだ時にも思いましたが、カリフォルニアと比べるとワシントンのカベルネソーヴィニヨンは結構繊細に作られている様に思えました。いわゆるどっしりとした重厚で濃厚なワインという印象はないですね。強いワインといった感じです。面白い産地ですね。
カリフォルニアは大体面白いところは見てきたと思うので、オレゴンやワシントンはもっと突き詰めていきたいです。

レオネッティ・セラーズ・リザーヴ 2011

レオネッティ・セラーズ・リザーヴ 2011
価格:23,544円(税込、送料別)




【カリフォルニア:30】グロワー自身が作るカベルネ、シャルドネ。元詰めの品質を検証する。

こんにちは、HKOです。
久々のワイン更新です。
本日はピゾーニ エステートのシャルドネと、ベクストファーヴィンヤーズが作るカタ カベルネソーヴィニヨンです。


【データ】
ピゾーニ エステートはジェフ・ピゾーニ率いるソノマのワインメーカー。
その名の通りカリフォルニアで最も優れたピノノワールを産出するピゾーニヴィンヤードを保有しており、様々な生産者に果実の提供を行っています。パッツ&ホールやコスタブラウン、タンタラ、ポールラトーなど。ちなみに使用しているピノノワールのクローンはDRCのラターシュ。除梗はせず、全ての工程を重力を使用して行うグラビティーフローを行う 。天然酵母で発酵、フレンチオークを使用し、新樽比率70%程度。無清張無濾過でボトリングします。
今回は希少なピゾーニ ヴィンヤードのシャルドネ。今まではルシアの名でリリースされてきましたがエステートの名前を冠するに足る品質に至った為ピゾーニとしてリリースされています。

ベクストファー ヴィンヤーズは、 トカロン、ドクター クレイン、ラス ピエドラス、ジュルジュIII、ボーンヴィンヤードなどの区画から葡萄を栽培する葡萄園。今回のKATAはベクストファーヴィンヤーズの社長のデビット・ベクストファーが初めてリリースした自社醸造のワイン。ベクストファー・ベクストファー。ワインメーカーはミシェル ローランに師事したブノワ トゥケ。現在はレアム、ハートウェルを造っています。今回のボーン ヴィンヤードはベクストファーにとって一番最近に入手した畑 。樹齢60年以上のプティ・シラー(ラリー ターリーのハイン ヴィンヤード)を100%新樽で熟成してボトリングしている。


【テイスティングコメント】
生産者: ピゾーニ エステート
銘柄: サンタルチア ハイランド ピゾーニ ヴィンヤード シャルドネ 2012
品種: シャルドネ100%

約14000円
外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸。
果実味が強く、マロラクティック発酵を行っているが、カリフォルニアとしてはフレッシュで酸を感じる味わい。
しっかりと筋の通った様なミネラルがある。
バニラ、無塩バターの様なまろやかさ、カシューナッツの様なオイリーな樽香。蜜に溢れた洋梨、シトラスなどの果実味、ドライフルーツの様な風味が感じられる。ライムなどの柑橘を含んだキャンディの様な甘さがある。樽より果実味が突出している。
香りこそフレッシュだが、口の中で粘性がしっかりとあり、球体の様なボディがある。
酸はしっかりとあり、後味に少し苦味があるパワフルなシャルドネ。洋梨の様な余韻が残る。


生産者: カタ
銘柄: ベクストファー ボーン ヴィンヤード カベルネソーヴィニヨン 2011
品種: カベルネソーヴィニヨン85%、プティシラー15%

外観は黒に近いガーネットで粘性は非常に高い。豊かなグリセリンがあり、濃厚かつ甘い果実味に満ちたカベルネソーヴィニヨン。青さは一切感じない。
ジャムの様に熟したブラックベリーやプルーン、カシスの様な重厚な果実味と、ミルクコーヒーや土の様な風味、黒糖、燻製肉。西洋杉の様な爽やかな香り、スミレのドライフラワー、ユーカリなどのニュアンスが感じられる。かなり濃密なカベルネソーヴィニヨンで甘やかさと樽のバランスが非常に巧みでキャッチー。ニューワールドらしいカベルネソーヴィニヨン。
しっかりとしたタンニンと酸があるが、なめらかな質感で球体の果実味が感じられる。
余韻にカベルネらしいハーブのニュアンスが少し感じられるが、基本的には熟した黒果実の複雑さを演出する様な風味となっている。


【所感】
今回は貴重なピゾーニ・ピゾーニのシャルドネ、そしてベクストファー・ベクストファーのカベルネソーヴィニヨンです。
ピゾーニ シャルドネから。
しっかりとした果実味を感じられるシャルドネです。
カリフォルニアらしくMLFの要素はしっかりとありますが、香りにはしっかりと酸を感じさせるアロマがあります。樽は要素こそ感じられるものの、さほど強くかかっている感じはしません。
バニラや無塩バター、カシューナッツのアロマとともに蜜の様な甘さと丸みがある洋梨、そしてシトラスやライムのような爽やかな香りも包含しています。
熟度は高いですが、コッテリとはしておらず比較的クリアな印象を受けるシャルドネです。
球体感と粘性があり、少し後味に苦味があるものの酸もしっかりと残っています。
あまり演出過剰なワインでは無いのがとても好感が持てます。
次にベクストファーのカベルネソーヴィニヨン。
非常によく出来たカベルネソーヴィニヨンだと思いました。
いわゆるカリフォルニアのカベルネソーヴィニヨンですが、土の様な香りは控えめで、素直に濃厚で熟した果実味と香ばしい樽香とまろやかさを感じます。
堅牢さは無く、今の段階から極めて飲みやすい、キャッチーなカベルネソーヴィニヨンだと思いました。
強いて言うのであればスケアクロウやコルギンのカベルネソーヴィニヨンを思い出しました。オーパスワン的な品の良さは控えめで、それよりもっと闊達としてますし、ハーランやシェーファーの様に堅牢ではないです。とてもキャッチーで飲みやすいワインになっています。それでいて重厚なので、比較的長期熟成にも耐えうるワインになっているような気がします。
勿論いいお値段しますが...とても良いです。
どちらも凄く良かったです。
ピゾーニの果実味の高いシャルドネ、ベクストファーの濃厚なカベルネソーヴィニヨン。どちらも重厚さやコッテリさが出過ぎず、極めて良いバランスが取れていると思いました。
ここまでよく出来ているとテロワールまで掘り下げたい所ですが、ソースがあまりなくてちょっと勿体無いなーと思ってしまいます...




【ウィスキー:3】マッカラン12年を今更飲む。

こんにちは、HKOです。
本日はマッカラン12年です。

今更!?的な部分はあるんですが、今までこの12年を飲んだ事がなく(しかしてボトラーズのヴィンテージや18年を頂いたことがある...)、改めて飲んでみようじゃないか、と長い事セラーで放置状態だったものを抜栓しました。


【データ】
マッカラン蒸留所はスコットランド スペイサイドに位置する蒸留所。仕込み水はスペイ川側の泉の湧き水。
ステンレス製の発酵槽で2種類のイースト菌を使い、綿密な温度管理をしつつスペイサイド最小の銅製の蒸溜釜で蒸溜。ザ マッカランの原酒は全体の16%ファイネストカット。樽材は自社管理の森林の木材で作ったヨーロピアンオーク樽とアメリカンオーク樽。それらをスペイン南部でシェリー用の樽に専用のシェリー酒を3年間詰め、熟成する。


【テイスティングコメント】
生産者: マッカラン蒸留所
銘柄: マッカラン 12年

外観は濃い茶色で粘性は高い。
ヘドロヒメネスやオロロソの様な甘い樽香と上品なカラメル香が漂う。レーズンやドライプルーンの果実味、上質紙、クリーム、蜜を含む白い花の華やかさ、いぶりがっこの要素が感じられる。
上品でスムーズな上質感のある香り、華やかで甘く、クリーミーなトフィーの様な風味。舌触りも滑らかで、甘いカラメルの余韻が残る


【所感】
あー、これ美味しいですね。
ヴィンテージに直すと2001年蒸留ですかね、蒸留酒なら生まれたての様なもんでしょうか。
適度な若々しさがあって、かつしっかりとしたシェリー樽のフルーティでトフィーの様な風味がしっかりとあります。
なるほど、このキャッチーさ、愛される訳です。
高くないし家に一本は備えておきたい一本です。



【シャンパーニュ:40】極上熟成シャンパーニュ3種で馥郁の極致を知る




こんにちは、HKOです。
ここの所、ワインよりレストランの方が更新が多く、ワインのレポートを気にして頂いている皆様には大変申し訳なく思います。
ただ個人のブログなので許してくださいませ。
ワインはネタ切れ感が凄いのと、あとホントブルゴーニュたっかい...続きませんわこれ...
高騰で一部ついていけなくなっている所があります。

これからもヴィンテージを把握するために要所要所飲んでいこうと思いますが、特級全種類比較!とか、特級の垂直!とかカルトワイン祭り!みたいのは多分もう多分やんないと思います。それよりも安く頂けるグランメゾンのランチの方が刺激を受ける事が多いと。

そんな事言いながら、今回はクリュッグヴィンテージとアランロベール、サロンの1982年という超弩級の比較になっています。
ご相伴に預かっているだけですけどね...

では行ってみましょう!


【データ】
ご存知の通り、クリュッグはNMとしては最上級のメゾンでスタンダードのグランキュヴェにして他メゾンのフラッグシップ級です。
圧搾機で絞られたヴァン ド キュヴェのみを20-30年使用した古い小樽でマセラシオン(新樽は使わない!)。マロラクティック発酵は行わない。そして、クリュッグの本懐であるブレンド作業に入ります。3つの葡萄品種を村、区画ごとに分けたベースワインに、収穫年の異なるリザーブワインをアッセンブラージュしていきます。熟練のブレンダーが舌だけを頼りに。瓶内二次発酵後グランキュヴェは6年間、ヴィンテージは10年寝かせての出荷。これらの要素が欠ける事無く行われる事で芸術的なクリュッグが作られる。フラッグシップはブラン ド ブランの「クロ デュ メニル」、ブラン ド ノワールの「クロ ダンポネ」の2種類ですが、まあ高すぎて中々手に入らない代物です。
今回はクリュッグ ヴィンテージ。
傑出した年にのみ生産される単一年のクリュッグです。

アラン ロベールはメニルに拠点を置いていたレコルタンマニピュラン。
そのクオリティの高さと生産本数の少なさ(受注生産)、反比例する需要の多さ、そして現在は生産していないことから幻の生産者と呼ばれています。現在は後継者に恵まれず、自身のル メニルはルイ ロデレールとクリュッグ(クロ デ メニル)に売却済。
17世紀から400年近く自社の畑のみでシャンパーニュを生産し、市場に出たシャンパーニュはすべて併せて11万本ほど。
グランクリュのル メニルの平均樹齢30年のシャルドネ100%を使用し、伝統的な生産手法によって生産されています。完熟した葡萄を手摘みで収穫し、ヴァン ド キュヴェのみ使用。
大樽(デュミミュイ)にて一次発酵を行った後、ボトル キャップで栓をした瓶で二次発酵。デゴルジュマンまで、ワインは澱の上に寝かせられます。デゴルジュ後も長期熟成による安定化を行い出荷します。
フラッグシップは黄金のラベルが輝く、ル メニル トラディション。

サロンはウジェーヌ エメ サロンにより1914年に創立されたシャンパンメゾン。ポートフォリオはドメーヌが作る唯一のシャンパーニュにしてフラッグシップ サロン。生産本数は多い年で4万2千本。
葡萄はコート デ ブランはメニル シュール オジェから収穫されたシャルドネ100%。ヴァン ド キュヴェのみ使用。温度コントロールの出来るステンレスタンクに野生酵母でゆっくりと発酵。マロラクティック発酵は行わない。ドサージュを経て瓶詰めされ、10年という長期間の熟成を経てリリースされる。不作の年はリリースされず全てドゥラモットとしてのリリースとなります。


【テイスティングコメント】
生産者: クリュッグ
銘柄: クリュッグ ヴィンテージ 2000

約20000円、WA95pt
外観はストローイエロー、粘性は中庸。
以前飲んだ2000年と比べると少し印象が異なった。花の蜜の様な風味はハチミツの様な甘露さになり、よりフレッシュな側面が突出すると共に、ノワゼットやバターなどの香ばしい樽の要素はかなり控えめになっている。熟成による旨味はしっかりと表出。フレッシュハーブ。ライチやマンゴーの果実味が感じられる。樽やバター的な要素が控えめになり、蜜的なフレッシュさが突出。ミネラリーな味わい。
バランスが変化しているが、繊細で緻密さは変わらない。ボディはしっかりとしており、酸味と共に素晴らしくフレッシュながら十二分な余韻と旨味がある。


生産者: アラン ロベール
銘柄: グランクリュ ル メニル ブラン ド ブラン レゼルヴ 1982

約20000円、WA93pt(1979)
外観は濃いめのイエロー、粘性は低い。
サロン同様のさ、強烈な旨味要素と共に石を砕いた様なミネラル感を感じさせる。とはいえサロン程大仰ではなく、より繊細で緻密な構成のシャンパーニュ。ドライシェリーやドライハーブ、白胡椒のスパイシーな要素、ヘーゼルナッツの様な香ばしい風味、カッテージチーズ、そしてレモンやカリンなどの柑橘系の旨味に満ちた果実味がある。
こちらも酸味と旨味が突出しており、サロンと同様の方向性。旨みとミネラル、酸味が綺麗に調和が取れており、ドライシェリー、ナッツやレモンのような酸味を感じさせる。
いつまでも残る旨味と強いミネラル感はメニル シュール オジェかもしれない。


生産者: サロン
銘柄: サロン ブラン ド ブラン 1982

約100000円、WA95pt
外観は濃いめのストローイエロー、粘性は強い。
クリームブリュレ系とは異なる方向の頂点を指し示すシャンパーニュ。
いわゆる繊細なブラン ド ブランとは全く異なる塊感とある旨味の層の厚みに驚かされる。若いヴィンテージの消費者の一切を拒絶する様な清廉さと堅牢さは影を潜め、強烈な存在感を放っている。
ミネラリーな質感を残しながら、アンズやネクタリンの様な抜群の凝縮感と旨味を包含し、ステンレスタンクにも関わらずどこかブランデーやドライなカラメル、ドライシェリーなどの要素もある。ドライハーブやシナモン、白檀などの複雑な要素も絡み合う。
酸味と旨味が凄まじく調和してアタックも極めて厚い層で押し寄せる。アンズやブランデー、ドライシェリーの様な長い余韻を残す。強烈な旨味の表出。


【所感】
すごい...(小並感)
完全にクリュッグヴィンテージ2000が前座状態です。勿論美味しいのは間違いないのですが、サロンとアランロベールが突出しすぎている。クリュッグが小物である、という勘違いをしてしまう程に。(80年代のクリュッグ ヴィンテージほどではないですが、過去のヴィンテージ垂直ではかなりいい線いっていた覚えがあるのですが)
さて今回の突出した2本には共通点があります。
それはル メニル シュール オジェのブドウを使い、MLFを行わない点です。
例えばドン ペリニヨンとかグランダネ、ブラン ド ミレネール、テタンジェコレクションなどの大手メゾンでMLFを行っているキュヴェの終着地(というかピーク)はさながらクリームブリュレの様な味わいを放つのですが、MLFせず樽の要素も少なめに抑えているキュヴェの終着点は今回のサロンのような風合いが表出するのではないかと考えています。※あくまで仮説です。ステンレスタンク&MLFなしでブリュレになったらごめんなさい。
ただ逆にMLF&樽のシャンパーニュは出汁様になるのは実体験としてありますから、必ずクリームブリュレ化するわけではないんですけどね。勿論これらは熟成超過によるもので、酸を失い若干緩いテクスチャになっています。今回のサロンやアランロベールの様に頂点を極めたスタイルではないです。
頂点に上り詰めたサロンとアランロベールは、ボディを下支えする強固なミネラルと酸を残した状態で、酸化的なアプリコットやネクタリンの様な旨味を強烈に放出するワインとなっています。スパイスやシェリーの様なアロマも感じられます。
サロンはそれらを強烈に放出するタイプで、アランロベールは酸のタッチや旨味の放出はすこし控えめで繊細かつ緻密です。
共通する要素がありながら微細な違いがあるのは面白いですね。ドゥミミュイで熟成されている違いでしょうか。根本が同じなのはやはりメニルだからか。
どちらも劣らず素晴らしいですが、概ねサロンの方が評判は良かったです。
そう見るとクリュッグはまだ伸びしろを十分に残した途上の味わいでした。これから数十年伸びていくかと思います。
そういう意味では最終的な姿を見てみたい一本ではあります。



◼︎供されたご飯
極限られた人しか入れない三軒茶屋のメイニアックガストロノミーにて。
大変美味しゅうございました。
いつも本当にありがとうございます!!!


・お刺身と3種テリーヌ(野菜、鶏とフォアグラ、オマール海老)と鴨のロースト

オリーブオイルとレモンをかけたホタテがレモンをキーにしてサロンと素晴らしく調和。


・ハマグリの茶碗蒸し

魚介出汁とシャンパーニュの味わいが奇跡的に美味い。



・平目のムニエル クリュッグソース

平目がすごく柔らかくてフワフワ。クリュッグを使った卵のソースも素晴らしい。やはりクリュッグとの調和が素晴らしかった。
ロオジエのスペシャリテをイメージさせる極太のホワイトアスパラガスも大変甘く素晴らしい。


・ゴンドランシェリエのクイニーアマンとクロワッサン

安定かつ美味しい。大変嬉しい。


・豪華なミニャルディーズ

ラデュレのマカロン、マロングラッセ、ゴディバのチョコレートなど。


サロン [1995] Salon

サロン [1995] Salon
価格:105,840円(税込、送料込)






Bon Chemin(ボンシュマン:祐天寺)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


こんにちは、HKOです。
先日は学芸大学にあるボンシュマンに行ってきました。オーナーシェフはフランスの星付きレストランでも修行した花澤龍氏で、2015年のミシュランガイドでも*1を獲得しています。



住宅街の中に突然現れるガストロノミックなフレンチレストラン。重厚ではないが、小綺麗で品がある。



外観同様、内装も清潔感があります。



シャンパーニュはシャルトーニュ タイエのキュヴェ サンタンヌ。ミッシェル トロワグロでもハウスシャンパーニュとして供されていましたから、とても注目度が高い新鋭のRMという事がよくわかります。実際とても料理に合わせやすくフレッシュな魅力のあるシャンパーニュで汎用性が高い上に適度な厚みと酸があり品質も高いです。


早速アミューズが供されます。


◼︎アミューズ「オニオングラタンスープ」(★)

チーズで蓋をしたオニオングラタンスープ。カリカリのチーズを崩すと香ばしい焦がした玉ねぎに辿り着く。玉ねぎの甘みが際立ちレーズンの様なフルーティーさを少し感じる。庶民的な料理だが洗練されている。美味い。


◼︎豚肉のリエットとパン

とても滑らかな豚肉のリエット。美味い。


◼︎アントレ「三陸産牡蠣のムニエル」(★★★★)

コンガリとムニエルされた三陸産牡蠣、その下に牡蠣のオイルや出汁を染み込ませ玉ねぎのパンケーキ。
プリプリの中ぶりの牡蠣でバジルや(バルサミコっぽい)酸味を帯びた味わいが素晴らしい。焦がした玉ねぎとニンニクのサクサク感を感じる。そんな牡蠣と共にフワフワしてクリーミーなジャガイモのバンケーキを一緒に食べると味わいがより膨らむ。牡蠣がエキスを取り戻していく。基本的に濃いめの味付けでインパクトがあり、旨味の厚い層を感じる。


◼︎ヴィアンドゥ「佐賀伊万里牛ランプ肉のステーキ」(★★★★)

佐賀産の伊万里牛のランプ肉を使ったステーキ。肉汁を使ったソースを添えて。付け合わせはさといも、たまねぎ、蕪の素焼き、ジャガイモのグラタン。
素焼きされた素朴な野菜類はパワフルな肉の箸休めとしてピッタリ。ただ玉ねぎは少し辛い状態。ジャガイモのグラタンは非常に牛乳的でクリーミー、チーズの風味が強い。
肉は和牛だがランプ肉の為、力強い赤身の野生的な風味。外側は塩とホールペッパー、わずかなガーリックで強めにローストされカリカリの状態。赤身の肉の旨みが素晴らしく、ややレア状態の中から溢れ出る肉汁は上質な牛肉の風味がしっかりと感じる事が出来る。
滑らかな口当たりで、絶妙な焼き加減だと思う。
側面にわずかに残る油部分が非常香ばしい。ボリューム感もあり、肉ファンにはたまらん一品だと思う。


◼︎デゼール「暖かいチョコレートケーキ」(★)

一見拍子抜けな感じだが、外装を破るとトロッとしたチョコレートが!
カリカリの外装と柔らかく暖かいチョコレート、冷たいバニラアイスのミックスがいい。驚きは少ないが、シンプルで非常に食感が楽しく濃厚な味わい。


見た通りクリエイティブさやプレゼンテーションを前に押し出したタイプではなく、全体的にトラディショナルなフレンチです。ただ一皿一皿とても良くできているというか、付け合せ含めて一皿を構成していて、不要な要素は排されている様に思えます。その分シンプルなんですが、いわゆる核の部分、たとえば肉料理ならば火入れであるとか、今回の牡蠣ならばムニエルの風味や牡蠣の食感であるとか、そういったものが特段に際立って感じました。
また一皿あたりのポーションに結構なボリュームがあり、かなりお腹一杯になるので満足感があります。
価格もグランメゾンと比べると良心的で、とてもお得感がある様に感じました。

他のメニューも今度頂いてみたいです。


住所: 東京都 目黒区 五本木2-40-5 beat101
店名: Bon Chemin(ボンシュマン)
電話番号: 03 3791 3900
営業時間:
11:30~14:00 18:00~21:30
ランチ営業、日曜営業


【ビール:1】クラフトビール2種を利く

こんにちは、HKOです。
本日はクラフトビールです。
ビール自体は日本酒以上に詳しくないのですが、飲むこと自体はとても好きです。

今回はアルコール度数が高く味わい深いイギリスのインペリアルスタウト、同じくイギリスのバーレイワインタイプのヴィンテージエールを頂きます。


【データ】
オーラ ドゥ スペシャル リザーブ 18はハーヴィストン ブルワリーとハイランド パーク蒸溜所のコラボレーションで生まれたウイスキー樽熟成スタウト。ハイランド パーク18年(オフィシャルボトリング)の熟成に使用された樽で6ヶ月間熟成しています。

ブリュワーズ リザーブ No.4 オークエイジド エール アルマニャック カスクは フラーズ社のビンテージ ビールをアルマニャックの樽で長期熟成したアイテム。


【テイスティングコメント】
生産者: ハーヴィストゥン ブルワリー
銘柄: オーラ ドゥ スペシャル リザーブ 18(ハイランドパーク カスク 18年樽)

約1200円
醤油や炭焼きの帆立などの焦げ香。スパイス、出汁のような風味。炭酸は激しくなく、やや苦味がある。焦げ香とカラメルなどの余韻が感じられる。


生産者: フラーズ
銘柄: ブリュワーズ リザーブ No.4 オークエイジド エール アルマニャック カスク

1500円。
外観は褐色がかった茶。
シナモンや木材、アプリコットの風味、熟成した白ワインの要素も感じられる。自然派的なシードル、そしてビターなカラメルの様な風味がある。


【所感】
まずハーヴィストンブルワリーのスペシャルリザーブ。とても味わいとして際立っているのは、やはりそのロースト香だと思います。
基本的にはロースト風味が全体の大きな割合を占めていて、その中にシナモンなどのスパイシーな要素や出汁の様な風味が際立って感じられる様な形です。かなり熟成感があり、フレッシュなビールに慣れている身としてはなかなか不思議な感じがします。
燻製などと一緒に楽しみたいタイプのエールですね。
次にフラーズのヴィンテージエール。
木材やシナモンの要素が主体的に感じられますが、それと共に個性的に感じられるのは自然派的な味わいと何処かシードルにした様な果実の風味が強めに感じられます。なかなか個性的で、ワインに似たような要素が複数感じられます。アルマニャックらしい樽起因の風味もある。通常の喉越しベースのビールとは全く異なり、非常に味わいが厚くパワフルで、やはり料理と合わせる前提の料理といった感じですかね。


プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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