【ブルゴーニュ: 104】ブルゴーニュ シャトー デ デュック、スー ル ピュイ、コトー ブルギニヨンを利く

こんにちは、HKOです。
本日はブルゴーニュ、無作為に3種類です。
飲んだことの無い生産者、あるいはキュヴェを選んでいます。


【データ】
プリューレロックはDRCの共同経営者アンリ フレドリック ロックが運営する個人ドメーヌです。とても偉大な生産者で唯一無二のアンリ節を感じさせる個性的なワイン群にはファンが多いです。栽培はビオロジックで、除梗はせず房ごと木樽にて発酵、ピジャージュは人の手にて、アルコール強化の補糖は一切せず、コルヴェは新樽100%で20ヶ月熟成、スショは新樽50%と1年樽併用で18ヶ月の熟成となります。
今回のコトー ブルギニヨンは2011年に制定されたAOCでブルゴーニュ地域の複数の品種を併用する事が出来るACブルゴーニュの下位AOCとなります。(このキュヴェは100%ガメイ)
ヴォーヌロマネのすぐ東にあるグレピニー ポンセという僅か0.27ヘクタールの区画のぶどうを使用しています。平均樹齢は60年程度。

ミシェル ラファルジュの源流は19世紀の初めからヴォルネイに続くジヨット家のドメーヌであり、娘のマリーがマコネ出身のアンリ ラファルジュと結婚し現在の姿になった。ドメーヌ元詰めは1934年から開始。
現在はミシェル ラファルジュを当主とし、実際の栽培醸造は息子のフレデリックが取り仕切る。作付け面積は12haでヴォルネイに1級畑のクロ デュ シャトー デ デュック(単独所有)、クロ デ シェーヌ、カイユレ、ミタンを所有しています。
栽培は2000年から完全ビオディナミ。100%除梗.低温マセレーションは意識的に行うことはせず、14~18時間の発酵。初期はルモンタージュを行い、後に日に1回のピジャージュに切り替える。新樽比率は15%程度。

ヴェルジェは1990年にマコネ地区のジャン マリー ギュファン(=ギュファン エナン)が設立したネゴシアン部門。拠点はマコネ地区ソロニーに醸造所を置き、コート ドールやシャブリから購入したぶどうを使用し醸造しています。
今回のスー ル ピュイはブラニーとの境に位置する石灰質土壌で、フリーランのみを使用し新樽25%で熟成させます。


【テイスティングコメント】
生産者: ヴェルジェ
銘柄: ピュリニー モンラッシェ プルミエクリュ スー ル ピュイ 2013

WA90pt(2006)
クリーンでフレッシュなピュリニーモンラッシェ。
MLF的な部分や樽の部分はあまり感じられず、充実した素直な果実味と、小石の様な冷ややかなミネラル感が主体的に感じられる。ライムや白桃、白い花の蜜の様な果実味。清涼感があるフレッシュハーブ、白い花、ほのかなヨーグルトの風味、イーストの様なアロマが感じられる。
一見ピュリニーらしさがあるか少し疑問に感じたが、口に含むとありのままのピュリニーで安心した。
はっきりとした綺麗な酸があり、フレッシュハーブや洋梨の様な果実味、わずかなヨーグルトの様な余韻が残る。品のあるシャルドネだ。


生産者: プリューレ ロック
銘柄: コトー ブルギニヨン ガメイ 2012

外観はやや燻んだ赤色で粘性は低い。
いかにも全房っぽいスパイシーな風味のガメイ。
茎やクローヴの要素、生肉やなめし皮、瑞々しいダークチェリーやラズベリーの様な果実味、そしてトーストの様な要素が一体となって立ち上っている。自然派的だが抽出の要素が強く、一見ガメイには感じない。
樹皮やキャンディの様な風味、出汁の様な風味が漂う。
薄旨系の味わいで、酸味は柔らかく、ハーブ類や赤系ベリーの余韻と甘みが柔らかく広がっていく、酸やタンニンに際立った所は無く落ち着いている味わい。


生産者: ミシェル ラファルジュ
銘柄: ヴォルネイ プルミエクリュ クロ デュ シャトー デ デュック 2011

WA93-95pt(2010)
外観は赤みの強いルビー、粘性は高い。
リッチな果実味を感じるヴォルネイで洗練された印象。コンポートの様なアメリカンチェリーやブルーベリーの果実味、バニラやワッフルの様な樽香、クリームの様な滑らかさが基本骨子となり、スミレや若い葉、樹皮。リコリスの様なアロマが感じられる。抽出は穏やかでなめし皮の様な要素はないが、華やかさに転化されている。ごく僅かな土の風味がある。
タンニンは柔らかく、酸は比較的強め。
酸と包含する旨味の要素が多少アタック感はあるものの、ブルーベリーやバニラのキャッチーな余韻が残っていく。


【所感】
まずはプリューレ ロックのガメイから。
珍しいキュヴェですね、コトーブルギニヨン自体がつい最近制定されたAOCというのもあり、早速ボトルを発売している生産者もいますが、ACブルゴーニュやグランオルディネールほど浸透している感じではまだありません。そんな中でもプリューレロックのガメイは珍しいですね。
明確にガメイではあるものの、しっかりと抽出してるし、全房のニュアンスがしっかりと出ているので、意外と自然派のピノノワールって言っちゃうかも。
ガメイとしてはかなりしっかりと果実味があって凝縮感はあると思います。樹齢が高いからかもしれません。ただ品種の個性だからか、醸造的要素をかなり素直に受け入れていて、いわゆるプリューレロック節をこれでもか、という程感じます。嫌いな人は嫌いな感じでしょうね。少し樽の風味もありますが、新樽っぽさは無いと思います。コスパは悪いのですが、プリューレロックを飲みたい人には手を出しやすい価格帯のものなので、好き者にオススメです。
次はラファルジュのヴォルネイ。
2011年としてはとても良い出来だと思います。
2011年のムルソーは確か大打撃を受けた覚えがあるのですが、そうは感じさせないリッチな出来映えだと思います。古典的な生産者と言われますが、このグリセリン感はモダンさを少し感じますね。
コンポートした様な熟度の高いベリー類の風味、バニラの様な香りがクリーミーさを感じさせます。
その中にスミレや樹皮、土の香りが感じられます。
シャンボールミュジニー程のエキス感は無いですが、抽出の柔らかさと滑らかさはヴォルネイらしいですね。繊細というにはリッチですが...とても良いピノノワールだと思います。
最後はヴェルジェのピュリニーモンラッシェ スー ル ピュイ。後からギュファン エナンのネゴシアン部門と聞いて凄く納得した。
ピュリニーのミネラル感と充実したフレッシュな果実味を活かしたクリーンな作り。多くの生産者が樽とMLFの要素を付けながらミネラルを活かすように腐心をしていますが、リッチさを捨ててある種思い切りの良い、果実味とクリーンさを演出しています。ぶどう本来の味わいを尊重している造りです。
ヨーグルトやトーストの様なニュアンスもありますが、酸を活かしているのでボリューム感は無いですね。メゾンルロワにもこんな作りのワインがありましたね。シャサーニュのモルジョだったかな。
意外と見当たらないスタイルなので熟成ポテンシャルは未知数。ただ基本的にはシャブリ グランクリュと近い形で推移しそうですね。
以上3本のブルゴーニュワインでした。
この中だとヴェルジェとラファルジュが良かったですね。テロワール云々は別として単純に一本のシャルドネ、ピノノワールとして大変完成度が高い様に思えました。値段もスター生産者ほど高騰していないので、悪い選択では無いと思います。
高騰著しいブルゴーニュですが、これからの市場の方向性として、躍進目覚ましい生産者や無名ながら堅実な生産者をいかに探していくか、というのが重要であると思います。
ルソーやデュガ、ドニモルテ、ポンソやデュジャック、ヴォギュエやミュニエ、ルーミエ、グロフィエ、DRCやメオカミュゼ、ルジェ、シュヴィヨンやルフレーヴ、ラモネ、ラフォン、コシュデュリ...などなど数えだしたらキリが無いですが、これらは美味くて当たり前、だって高いんだもの。ただこれからこれ以上高騰をしていくと限られた人の嗜好品にしかなりえません。そんな中で価格帯以上のお値打ちなブルゴーニュがあれば、市場を大きく開けるかもしれません。
ブルゴーニュファンとしてはニューワールドを探すつもりでつぶさに見ていきたいと思います。





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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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