【ブルゴーニュ:108】老舗ドメーヌのプレステージ、モンラッシェとクロ ド ベーズ

こんにちは、HKOです。
本日はブルゴーニュ最大級のネゴシアンのドメーヌ部門が作るモンラッシェ、そしてクレール ダユの畑を継ぐブリュノ クレールのフラッグシップであるクロ ド ベーズの2本です。


【データ】
1979年に設立されたブリュノ クレールはマルサネに拠点を置く生産者。出生はクレール ダユだが、相続によって多くの畑を失い、後にブリュノクレールとしてそれを買い戻している。現在は合計23haを保有する大ドメーヌとなっている。
栽培はリュット レゾネによって行われている。樹齢は40-60年の古木を使用。収穫は手摘みで、除梗は多くて10%とほぼ全房発酵がなされている。低温浸漬を行い、自然酵母による発酵が行われる。
発酵後、新樽比率20~50%で16~22ヶ月の樽熟成が行われる。清澄は行われません。

ブシャールはブルゴーニュの大手ネゴシアン。歴史は長く1731年にミシェルブシャールがヴォルネイの会社を購入した事から歴史が始まります。
次々と畑を買い足して行く中で1960年までは非常に高い品質を保っていたもののアンリオ社に買収される90年代中盤まで、その評価は地に落ちる。以後劇的に品質は向上している。
人手での収穫、選果台での選定、100%除梗、グラビティフロー式の醸造機を導入。新樽比率は区画、ヴィンテージによって変えているそうです。まるでトップドメーヌが如きこだわりですが、ここ最近のネゴシアンは自社で畑を持っているケースも多く、品質の高いネゴシアンは例外無く気を使った栽培醸造をしている印象。
今回のモンラッシェはドメーヌもので自社畑1.9haを所有している。熟成にはタランソーのオーダーメイド樽を使用。


【テイスティングコメント】
生産者: ブリュノ クレール
銘柄: シャンベルタン クロ ド ベーズ グランクリュ 2008

WA95pt
赤みの強いルビー、粘性は高い。
2008年という事で少し熟成を経ており、旨味が表出している。少し塩気を感じるブルーベリーや紫スモモのジャミーな果実味、ナツメグや生肉の様な熟成香、クローヴ、スミレのドライフラワー、焼いた樹皮、鉛筆の芯、徐々に少し乾いたようなジャミーな甘みが現れてくる。
酸味やタンニンは落ち着いており、その分旨味が表出している。ハーブや生肉、スミレのような余韻が残る。クロドベーズ的な側面はタンニンや酸味に現れており、しなやかな体躯に強固な体躯を内包している。


生産者: ブシャール ペール エ フィス
銘柄: モンラッシェ グランクリュ 2011

WA93-95pt(2009)
外観はレモンイエローで粘性は高い。
豊満な果実味とともに、強靭なミネラルと複雑さが潜むシャルドネ。
石を砕いた様なミネラル感が根底にありつつも極めてリッチで、スポンジケーキやコンポートした黄桃や洋梨の濃密な果実味があり、無塩バターや杏仁豆腐のニュアンス、ノワゼット、バニラ、白い花やほのかなハーブ類の香りが感じられる。骨子は完全にコンポートのような濃密な果実味、そしてスポンジケーキのようなふくよかな甘み、ミネラルがメインとなっている。
ボディの厚みも半端ではない。ねっとりとしたすごいグリセリン感。溌剌としていながらグリセリンに覆われた滑らかな酸味があり、ほのかな苦みと共に黄桃や洋梨の満ち満ちた果実味が長い余韻を残していく。


【所感】
突出した生産者の垂涎のフラッグシップです。
まずはブリュノ クレールのシャンベルタン クロ ド ベーズ。凝縮したリッチな果実味が魅力的なブリュノ クレールのワインですが、クロドベーズも例に漏れず濃密なボディを持っています。...ただ残念な事に少し酸化的な要素が目立つ形となっています。
塩気を感じるジャミーな果実味とナツメグ、生肉やドライフラワーの様な風味が出ています。ボディの厚みに対して熟成ニュアンスが出過ぎているので、ちょっとアンマッチな感じがします。こちらは要検証って感じですね。折角のブリュノクレールのクロ ド ベーズだったのですが、残念です。
次にブシャールのモンラッシェです。
シュヴァリエにもタイプは違いながらも同じような感覚を覚えるものの、モンラッシェは流石に別格感が際立ちますね。どのモンラッシェにも共通して強烈なミネラル感とそれを遥かに凌駕する恐ろしいほどの球体感と凝縮感が感じられます。シュヴァリエは逆ですね、球体感と凝縮感が十分に感じられるものの、それを遥かに超えるミネラルがあるという。
今回のブシャールのモンラッシェも御多分に洩れず若いヴィンテージながら充実した球体感が感じられます。すでに熟成の姿が容易に想像がつくような、リッチさがあります。スポンジケーキやコンポートした黄桃や洋梨のような果実味とアロマがあります。新樽のニュアンスは過剰には出ていません。
やっぱり改めて思うのが、モンラッシェの濃密さは新世界のそれとは全く異なりますね。充実した果実味とMLFだけではなく、オイリーなミネラルと冷たい酸味が骨格を形成していて、より立体感を感じる作りになっています。単純に果実味という意味ではカリフォルニアのシャルドネの方が強いものが多いと思いますが、流石に冷涼さやミネラルまで表現をできているワインはそう多くないと思います。
そういう意味では大規模生産者ながらブシャールの作るモンラッシェはモンラッシェとして必要な全てを再現しきっているような気がしますね。
カリフォルニアのシャルドネは大好きですが、立体感や品の良さの演出はやっぱりブルゴーニュの方が得意分野の様に見えますね。
偉大なシャルドネです。







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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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