Pierre Gagnaire(ピエール ガニェール: 溜池山王)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。

こんにちは、HKOです。
摂氏35度にも及ぼうとしている真夏日の東京赤坂。
溜池山王駅から地上に上がると、焼けたアスファルトと近年稀に見る暴力的な日差しがお出迎えしてくれる。街は休日の為かほぼ無人状態。
ちょっとした気味の悪さを感じながら早足で目的地まで急ぐ。


うーん、どこかANAインターコンチネンタルの看板も揺らめいてみえます。



ANAインターコンチネンタルのメインダイニングといえば、やはりミシュランガイド*2のピエールガニャールです。入り口もかなり豪勢です。



ただ店内は入り口ほど豪勢ではなくこざっぱりとした感じです。でもこれくらいの静かな感じの方が落ち着いていていいですね。



いつもならグラスシャンパーニュを頼みますが、グラスでオンリストされているのは最高級メゾンのものばかり...高い!さすがピエールガニェール!
ただ流石に昼からこんなの飲むわけにも行かない...!

なんで、チキン野郎の私は極々普通の白ワインを注文。アルザスのピノグリです。


◾︎白ワイン
生産者: ドメーヌ ローヴ
銘柄: ピノ グリ ブルターバッハ クロ マリエンベルグ 2012

外観は淡いイエローで粘性は低い。
極めてミネラリーかつ華やかなピノグリ。フレッシュ感がメインとなりながらも程よい樽のニュアンスもある。チョーキーなミネラル感とオイリーさがあり、ハチミツやバタークリーム、杏仁豆腐の様な風味があり、白い花のアロマやライム、グレープフルーツ、カリンのような風味が感じられる。アルザス的な少し残糖を思わせる甘露な風味が全体的に感じられる。
ねっとりとした果実味があり、酸は穏やか。
ただ非常に分厚い果実の厚みが感じられる。


ふくよかな厚みが感じられるピノグリです。


◾︎フィンガーフード(★)

・黒ビールのジュレ パンデピス
キャラメルの様な甘みとビールの麦芽の苦味が感じられるパンデビス。スパイシーです。

・湯葉で包んだツナ、マスカルポーネ、キュウリ
爽やかなサラダ的な一品。、湯葉とミルキーな感じとゴマの香ばしさ、マスカルポーネの酸味がベストマッチ。胡瓜のサクサクとした食感がいい感じです。

・サントモール ブランシュ トマトとパプリカのパウダー
サントモールというシェーブルチーズのコクのある味わいに、トマトとパプリカの酸味と旨味の塊が爆発する。

・生姜のサブレ
生姜のスパイシーな刺激的な風味と強い塩気、ナッツの香ばしさ。生姜の風味がかなり強く、それと競合する様な塩気が地味に素晴らしい。


ほんの一口程度の、まさにフィンガーフードではあるものの、一つずつ趣向が凝らされています。
次に前菜に向けてパンが供出されたのですが、ここの果物パンは非常に美味しかった。


◾︎パン(★★)


カンパーニュもエシレバターを使ったパンも美味しかったが、なにより感動的だったのはトーストした果物のパン 。サクサクホロホロと崩れる食感と果物の酸味が素晴らしい。感動的な味わい。


お次はカクテル ド ポッシュ。
前菜が一度に全て供される小皿の集合体。



前菜にひと皿だと思っていたのに5皿も一気に出てきたでござる....


◾︎カクテル ド ポッシュ1「スイカのスープ ガスパチョ仕立 胡瓜と花穂紫蘇を添えて」(★★)

トマトの代わりにスイカを使ったガスパチョ。
スイカの爽やかな水分の甘み、そして紫蘇の風味がしっかりと感じられる。トマトと異なり酸味がまろやかで、含まれる素材の味わいがくっきりと際立っている。スパイシーで少しカレーみたいな風味も。キュウリやパプリカのサクサクとした食感も感じられる。紫蘇の清涼感ある風味と、滑らかなスイカのスープのほのかな酸味がよく調和している。


◾︎カクテル ド ポッシュ2「ほうじ茶の香るトウモロコシのアイスクリーム」(★★)

ほうじ茶の香りをしっかりと帯びたトウモロコシのアイスクリーム、焼き目の入ったコーンが香ばしく、アイスクリーム自体の風味を助長し、細かいあられがカリカリとした楽しい食感を演出している。とにかくコーンの甘みと退避した少し苦味を感じるほうじ茶の滋味が際立つ。


◾︎カクテル ド ポッシュ3「香草を纏ったイサキのカルパッチョ 生姜を効かせた茗荷のマーマレードとライムのジュレを添えて」(★★)

なんかちょっとお寿司のネタっぽい風味を感じるひと皿。
酸味のあるライムのジュレ、香草の爽やかな風味が味わいの中心となり、それらの酸味や風味をイサキが引き締めていく。ミョウガのマーマレードの日本的な風味と結びつくとどこかお寿司のネタを思わせますね。
面白いです。


◾︎カクテル ド ポッシュ4「サリエットの香るラパン腿肉のコンフィ マスタードを効かせたイチジクと蓮根のクロッカン」(★★★)

しっとりと火入れされた淡白なウサギ肉を中心としたプレーンな一皿。そこに清涼感のあるサリエットのハーブティーのような風味、スパイシーな生マスタードのプチプチ食感、ハーブを帯びたフレッシュなイチジクの柔らかい食感と風味が、ウサギのプレーンな風味に瑞々しさ、清涼感を与えている。
またフライした蓮根は香ばしく、単体で食べても美味しい。マスタードの辛さはあまりなく、調和を邪魔せず風味だけ添加されている。


◾︎カクテル ド ポッシュ5「サフラン香るムール貝、赤パプリカでリエしたプレス産若鶏のフリカッセ 枝豆と茴香を添えて」(★★★)

しっとりとした食感の若鶏、プリプリとした濃厚なムール貝、ハーヴィーなフェンネルをクリーミーなサフランのソースと共に。サフランの風味が強く、皿全体の味わいをカチッて決めている。濃い味ながら非常に調和が取れた味わい。フェンネル、若鶏、ムール貝の異なる食感が面白い。もう少し量を食べたかった...


カクテル ド ポッシュとかいって1皿の様に見せかけて、全く違う味わいの5皿とかホント半端ない...
どれも手が込んでいて、手間は完全に5皿分なのに...これって超お得に見えるんですが!


前菜に十分に満足した後、待望のヴィヤンドです。
魚も美味しそうだったので、メイン2皿コースも検討したのですが、結局ヴィヤンド1皿にしました。


◾︎ヴィアンド「朴葉の上に置いた仔羊のグリエとオッソ イラティー ジロール茸 里芋 黄ニラのガレット スケッチアップのアクセント ナヴァランのジュを添えて」(★★★★+)



アニョーのグリエ、その上にはオッソ イラティという羊のセミハードチーズ、下にはジロール茸と黄ニラと里芋のお焼き、緑と赤のペーストはそれぞれブロッコリーとパプリカ トマト。トマト風味のジュ ド アニョー。
アニョーのキュイソンが絶妙。しっとりとした肉感、旨味をしっかり残してグリエしてる。アニョーの上には強い塩気を感じるオッソ イラティと黒胡椒で、かなりアタックの強いインパクトある味わい。
対してトマトとパプリカのペーストはほのかに甘く、インパクトの強い肉の味を受け止めてくれる。それでも繊細というより、かなりビッグな料理の印象。ただ朴葉の風味は良く分からんかった...
添え物のガレットも素晴らしく、トロトロの里芋を繋ぎとしてニラの独特の風味とジロール茸の香ばしい風味が最高。噛みしめるたびに旨味が。


いい感じです。


さて、メインも頂きまして、最後はデセールです。
ここも予想外の皿数で、なんと3皿。
軽くビビる。


◾︎デザート1 「ビーツのコンポート サフラン風味のクリーム レモンバーム フランボワーズのシート」(★★★)

なんともオリエンタルな風味を感じさせるデセール。
サフランのスパイシーな風味漂うまろやかなクリームの中にサクサクとしたビーツのコンポート。
レモンバームが爽やかさを演出している。洋梨の様な甘いアロマを感じさせる不思議な味わい。パリパリとしたフランボワーズのシートが強い酸味を付加する。クリームこそ滑らかでマッタリとしているが、基本的には清涼感と酸味を感じさせる味わい。


◾︎デザート2「桃のコンポート 桃のグラニテ パッションフルーツのチュイル バジルシード」(★★)


桃のソルベとパッションフルーツのチュイルが冷涼感と爽やかさを感じさせる。
酸味とトロピカルな風味を感じさせるパッションフルーツのチュイル、桃のコンポートと桃のグラニテ。桃コンポートのナチュラルな甘みが素晴らしい。
少しバニラの風味も感じる、バジルシードはかなり不思議な食感があり、食感に飽きがこない。奥の方には香ばしいビスケットやバニラ、桃の風味が感じられる。上から酸味、徐々に濃密さを演出するグラデーション。


◾︎デザート3「チョコレートのミルフィーユ チェリーリキュールとコンポート ミルクのクリーム」(★★)


10皿に及ぶショートコースの最後は濃厚なミルフィーユ。濃いめのコーヒーと共に頂いた。
チェリーリキュールとそのコンポートを使ったチョコレートのデザート。サクサクとしたビスケット状の生地、ビターな板チョコレート、チョコレートクリームの濃密でローステッドな風味。そ全体的に濃厚なチョコ風味があるが、濃密なチェリーリキュールの華やかな香りがバランスよく競合している。かなり濃厚なデザートなので、時折スプーンが止まりそうになるが、添えてあるミルク感溢れる球体のクリームがチョコレートとチェリーのアタックを柔らかくしてくれる。


◾︎ミニャルディーズ


濃いめのコーヒーと共に。
一口サイズのゼリーと焼き菓子。


以上、前菜+メイン+デザートの10皿コースでした。
全体的にハーブやスパイスを巧みに使った料理が多く、その中でも紫蘇や韮など和食由来の香草を巧みに織り交ぜた近代的なフレンチ。それを複数の皿で巧みに演出している。
さすがピエール ガニェール、ランチコースでも全くもって隙がない。
そうなるとやはり残念なのがポワソンを食べなかったこと。
次回行く機会があれば是非ポワソンも頂きたいものです。



住所: 東京都港区赤坂1丁目12−33ANAインターコンチネンタルホテル36F
店名: Pierre Gagnaire(ピエール ガニェール)
電話番号: 03 3505 9505
営業時間:
月曜定休
ランチ11:30 ~ 13:30(L.O)
ディナー17:30 ~ 20:30(L.O)
ランチ営業、日曜営業

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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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