【シャンパーニュ:56】最近飲んだシャンパーニュ3本

こんにちは、HKOです。
本日はシャンパーニュ3種類です。

【データ】
クリスチャン エティエンヌは、バール シュール オーブのムールヴィルに1970年に設立された生産者。
伝統的な造り手で、現在3つの畑に9.5ヘクタールの畑を所有しているRM。
造りは伝統的で、約2~3年、上級キュベで10年近く地下カーヴで保管。生産本数は約2万5千本。

アンドレ クルエはモンターニュ ド ランスに拠点を置くソシエテ ド レコルタン。中世からブドウ栽培は始めていましたがスティルワインのみで、シャンパーニュを作り始めたのは当代の祖父から。
表土が薄くチョーキーなアンボネイ、村が南向きで日照量が多いブージーという100%グランクリュからそのキュヴェは作られている。
収穫したブドウは長方形の木製水平プレスで圧搾、テート ド キュヴェのみ使用、温度調節装置が内側に設置された2050lの醸造タンクで発酵。発酵状態を4段階に分けてバリック樽に移し 最終的にバリック内で醗酵を終了させます。 その後瓶内熟成。
リザーブワイン比率は不明。ドサージュは7.5g/l。
フラッグシップは今年初リリースのル クロ ミレジメ。
ル クロは、アンドレ クルエが所有する0.35haの単一区画「クロ ド ブジー」より収穫された良年のピノノワールのみを使用したキュヴェ。樹齢は16~18年、瓶内2次発酵後7年瓶熟。出荷時にデゴルジュマン。ドサージュは8g/L。生産本数はマグナムのみ1,500本。

テタンジェは1734年より続く老舗NMで1930年からテタンジェの名称でシャンパーニュを販売しています。グランクリュ、プルミエクリュ含む自社畑は288ha 34区画を保有しています。
テタンジェの最高峰といえば、やはりコント ド シャンパーニュ ブラン ド ブランでしょう。
コント ド シャンパーニュはテタンジェのフラッグシップワイン。優れた年のコート ド ブラン地区のグランクリュ(シュイィ、クラマン、アヴィーズ、オジェ、メニル シュール オジェ)のヴァン ド キュヴェのみをアッセンブラージュしたブラン ド ブラン。全体の5%程度が100%新樽を使用。セラーにて4-5年の瓶内熟成を経て出荷される。
ロゼも同じくグランクリュから採れたピノノワール、シャルドネのヴァン ド キュヴェのみを使用。瓶内熟成期間も同じく5年以上です。


【テイスティングコメント】
生産者: クリスティアン エティエンヌ
銘柄: ブリュット ミレジム 2006
品種: ピノノワール50%、シャルドネ50%

約5000円
色調は中程度のイエロー、粘性は中程度で泡は落ち着いている。
しっかりとしたミネラル感があるが、基本ボリューミー。
ほのかな熟成感があり、塩ナッツやシェリーの様な風味と共に豊かな果実味が合わせて存在しクリスピー。摩り下ろしリンゴ、ネクタリンなどの強い果実味が主張。
カマンベールチーズ、バター、しっかりとした出汁感がある、ヘーゼルナッツ、ハチミツなどの要素も。
酸味は穏やかでふくよかな果実味が口の中に広がる。泡はハツラツとしており、摩り下ろしリンゴやネクタリンの様な熟した果実味の余韻を残していく。


生産者: アンドレ クルエ
銘柄: ブージィ グランクリュ ル クロ ド ブージィ 2006
品種: ピノノワール100%

約32000円(マグナム)
外観は濃い黄色で、粘性は中庸。
小石のようなミネラル感がある。
摩り下ろした林檎、洋梨の様な濃密な果実味が魅力的な味わい。親しみやすい果実味があるが、極めて精密な作りになっている。
ハチミツやブリオッシュ、リコリス、シナモンなどの風味が感じられる。ドライハーブ、ほのかに熟成起因の出汁の風味、ローストナッツ、白檀の様な香ばしい香りが感じられる。ほのかに塩っぽさもある。
酸味は穏やかで緻密、含み香は極めて複雑で木材や林檎の旨味、ナッツの余韻が綺麗に感じられる。
緻密な舌触りがあり、細やかな泡を綺麗に感じられる。


生産者: テタンジェ
銘柄: コント ド シャンパーニュ ロゼ 1981

価格表記なし
外観はややオレンジを帯びた黄金色、粘性は少ない。
ロゼとはいえほとんど通常のシャンパーニュに寄り添った風味がある。
焼き芋やマロングラッセ、モカの様な香りを主体として、ピノノワールらしい鉄分の要素が感じられる。
ビターキャラメル、魚介出汁の様な旨味の風味が混じり合う。熟したリンゴの要素が少し。焦がしたバター、甘い蜜の香り、バニラの様な風味、パンの様なイースト的な風味を伴う。ドライハーブ、ほのかにスミレの香りが感じられる。シナモンなどの要素。
含み香と味わいが抜群に素晴らしく、強い旨味のアタック、滑らかに遷移していきながら、戻し香りでベリーやリンゴ、栗やモカの風味が綺麗に戻っていく。
芸術的なシャンパーニュ。


【所感】
今回は一つの方向性に絞って飲んだ訳ではなく、バラバラと飲んだものを1エントリーでご紹介。
個人的に超お買い得なミレジム、クリスチャン エティエンヌのミレジム、そしてアンドレクルエのニューリリース単一畑、そして貴重なコント ド シャンパーニュの古酒です。
まずはクリスチャン エティエンヌのミレジムから。
この価格帯としては熟成感含め極めて複雑なシャンパーニュになっており、かつとても良いバランスを維持しています。ピノノワール的な摩り下ろしリンゴを想起させる旨味と太い滑らかな酸味、そして酸化的な塩ナッツやシェリーの適度な要素が程よく混じり合っている。MLF的なバターやチーズ、ナッツを思わせる樽の要素があります。
果実味がキャッチーなので取っつきやすいですが、同時に複雑さも味わえるのがいいですね。
グランメゾンならエントリークラスくらいの価格帯でミレジム、そして十分な複雑さを感じられるところからかなりお得感はあるのではないかと思います。
いわゆるアイやアンボネイ程骨格のあるピノノワールではありませんが、確実にいい線の行ったピノノワールだと思います。ラベルも安っぽくないですし、かなりいいと思います。

次はアンドレクルエのル クロ。
これは目下のフラッグシップであるアン ジュールド 1911のブージイの1区画をピックアップしたもの。
この生産者はスタンダードからしてメチャクチャいいのですが、こちらも強烈にいいです。
とはいえ、ビルカールサルモンやクリュッグほど上位とスタンダードの差は感じませんでしたが、こちらも複雑性が特徴的で、極端な凝縮感やパワー感が売りのシャンパーニュではありません。テイスティングコメント通り親しみやすい果実味が根本にありながら、ミネラル感やハチミツ、ブリオッシュ、白檀、そしてローストナッツや出汁の様な熟成感など様々な要素が緻密に埋め込まれている。パワー感や規模感は極端に大きくないですが、その中で精密に作り込まれている印象。変に硬いところもないので、今のタイミングでもとても美味しくいただけるのではないかと。

最後はコント ド シャンパーニュ ロゼの古酒。
シャンパーニュロゼの古酒はあまり飲んだ事がないのですが、いいですね。
やっぱり限りなくシャンパーニュに近い熟成をしていくんですね、焼き芋やマロングラッセ、モカの様な魅力的な芳香がありますが、その中にしっかりとピノノワール起因の鉄分を思わせる 香りがあります。
そもそもコント ド シャンパーニュはトップキュヴェとしては若くても親しみやすい味わいがありますが、その通りの熟成を経て行っている印象です。
シャンパーニュの熟成ともにピノノワールの鉄分がなんともいえない複雑さを助長している。酸味は流石に柔らかく、熟成のピークといった風態。80年代前半ですから元の酒質が高かったか窺い知れます。
確かにロゼの方が値段が幾分か高いですが、熟成の時の複雑性の一助になるから、ひょっとして妥当なのかもしれません。



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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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