2015年 ワイン総括

こんにちは、HKOです。
今年も残り少なくなってまいりました。(記事を書いている段階ではまだ21日)
年末如何お過ごしでしょうか。
今年も文字ばかりの本ブログにお付き合いいただきましてありがとうございました。

さて、毎年の事ですが、今年飲んで印象に残ったワインをランキング形式でご紹介します。
前回はブルゴーニュ赤だけ別枠で扱いましたが、今年は飲んだ数が少なかったので一本化しています。

では行ってみましょう。


◾︎2015年ベストワイン
【白・スパークリング】
今年は去年にも増してブルゴーニュを極力避け、その他の地域の泡と白に集中した。
結果としては最もデギュスタシオン数ではシャンパーニュが突出し、かつ今回のランキングにもそれが反映された形となった。

1: ドン ペリニヨン: キュヴェ ドン ペリニヨン 1982


2: ドン ペリニヨン: キュヴェ ドン ペリニヨン 1985


3: マルク コラン: モンラッシェ 1993


4: シャルル エドシック: ブラン ド ミレネール 1985


5: ビルカール サルモン: クロ サン ティレール 1996


6: サロン: サロン ブラン ド ブラン 1982
7: コント ラフォン: ムルソーペリエール 1980
8: アラン ロベール: メニル シュール オジェ レゼルヴ 1982
9: マーカッシン: ガウアー ヴィンヤード アッパーバーン シャルドネ 1997
10: テタンジェ: コンド ド シャンパーニュ ロゼ 1981
11: ブシャール ペール エフィス: モンラッシェ 2011
12: ルフレーヴ: ピュリニー モンラッシェ ラ ピュセル 2013
13: フィリポナ: クロ デ ゴワセ 2005
14: ピエール ペテルス: レ シェティヨン 2006
15: ヴーヴクリコ: カーヴ プリヴェ 1980

熟成ドンペリニヨンがトップ2を占めた。冷静に他のシャンパンメゾンと比較しても、熟成したキュヴェ ドンペリニヨンの味わいは異次元レベル。ナイトマーケットで若い状態で消費される事が残念で仕方ない。
特に出自が明らかになっている訳ではなく、また特級のみ使っている訳でもない。かつトップキュヴェとしては生産量は多いものなのに、何故ここまで熟成によって突出するのか不可解でしょうがない。次点はマルクコランのモンラッシェ。変な言い方にはなるが、モンラッシェはどんな生産者が作ったとしても熟成すれば突出した味わいになるのだけど、やはり名手が作ると最上の白ワインの名に恥じない強力なキュヴェになる。ブシャールの若くして美味しいキュヴェも大変魅力的だった。マーカッシンも同様でニューワールド的な特徴を十分に残しながら、酸を表現し、もう一つのモンラッシェとも言うべきクオリティを感じる。
その他熟成サロンやアランロベール、力強いブラン ド ノワールが並ぶがいずれも素晴らしい味わいだった。



【赤】
赤も白同様ブルゴーニュを離れ、他の地域にも集中した。その分ニューワールドとイタリアからの選出が増えたものの、一部頂いたブルゴーニュが凄まじく、白と比べると数多く選出する事となった。

1: ジョルジュ ルーミエ: シャンボールミュジニー プルミエクリュ アムルーズ 1994


2: スクリーミングイーグル: スクリーミング イーグル 2011


3: ヘンシュケ: ヒル オブ グレイス 2009


4: クロード デュガ: グリオット シャンベルタン 2011


5: ポール ホブス: ベグストファー ドクター クレイン ヴィンヤード カベルネソーヴィニヨン 2010


6: アルマン ルソー: シャンベルタン クロ ド ベーズ 2012
7: レアム セラーズ: ベクストファー ドクター クレイン ヴィンヤード カベルネソーヴィニヨン 2011
8: ガヤ: スペルス 1999
9: クロ ルジャール: ソーミュール シャンピニー ル ブール 2010
10: ジャコモ コンテルノ: バローロ カッシーナ フランチャ 2005
11: ジョセフ フェルプス: インシグニア 2012
12: オキシデンタルワインズ: オキシデンタル ステーション ヴィンヤード キュヴェ キャサリン 2011
13: シルバーオーク: カベルネソーヴィニヨン 1973
14: バス フィリップ: プレミアム ピノノワール 2011
15: エラスリス: ドン マキシミアーノ ファウンダーズリザーブ 2012

やっぱりジョルジュ ルーミエは凄かった。
良ヴィンテージとは決して言えない作柄だけど、レ クラの延長上にある、そしてその先にあるミュジニーを見通す事の出来る品のある緻密なピノノワール。
近年のルーミエは少し力強すぎる感があるのですが、やはりこういうのこそルーミエの本懐じゃないかという気がしてきますね。
スクリーミングイーグルとヒルオブグレイスはカベルネソーヴィニヨンとシラーにおける対フランスへの新世界の回答といった感じ。
どちらもフランス産カベルネソーヴィニヨン、フランス産シラーには無いタイプのワインで、かつそれらと比べた時に多くの人がこちらを選ぶであろうきゃっちーさがあります。勿論わかる人にはワインとしての複雑さ、凝縮感、パワフルさも十二分に感じられる事と思います。ポールホブス、レアム、インシグニア、エラスリスは上記に近い形となっています。
バスフィリップやオキシデンタルはニューワールドらしいピノノワールですが、ごく自然な果実味はブルゴーニュファンにも受け入れられるものだと思います。むしろこちらの方が醸造起因の要素は少ないと感じました。クロードデュガは対極にいると思いますが、果実味も充実していて、アルマンルソーと共により完成度の高さとバランス感を感じました。
熟成においては枯れ気味ながら抑制の効いたエレガンスがあるシルバーオーク、バランス感が際立ったスペルスを選出しています。


◼︎今年は
ブルゴーニュからあえて目を背けて、他の地域に注力してきました。
来年も基本路線は同じと考えていますが、幾つかの代表的な生産者はカバーしていきたいです。
また今年はかなりシャンパーニュに注力しましたのでこちらも抑制していきます。未体験の目ぼしいものがあれば別ですが。
それらを抑制した上で注力していきたいのが、「南アフリカ」「オーストラリア」「ピエモンテ」「オレゴン・ワシントン」「スペイン」「各国のスパークリング」です。
どれも摘み食い的に手をつけていましたが、より注力し特徴を捉えていきたいと思います。


それでは来年もよろしくお願いいたします。
良いお年をお過ごしくださいませ。














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2015年 食べ歩き総括

こんにちは、HKOです。
今年から本格的に食べ歩きを始めましたが、個人的な視点で感動したお店、最高だと感じられたお店とお皿をピックアップしました。

何分偏ったランキングにはなりますが、お店選びの一助となれば幸いです。


【集計期間】
2015年1月1日~2015年12月8日


【前提条件】
前提1: HKO好みの味の方向性
・味の輪郭がはっきりとした料理
・複数の食感が組み合わった料理
・肉、あるいは魚は素材のエキス感を感じられる料理。
・素材と素材(あるいはソース)が互いに調和し、素材に対して複雑さを付加している料理 ※ワインペアリングに近い感覚。
・前菜は食材同士の調和を重視
・魚料理は火入れと食材同士の調和を重視
・肉料理は火入れを重視 ※食材が上質で火入れが好みであれば塩と胡椒でも感動出来る。
・華やかなプレゼンテーション(必須ではない)
・革新的なクリエイション(必須ではない)
・型に囚われないペアリング(必須ではない)


前提2: 今回の選出にあたって含めていない前提
・ホスピタリティ
・ファシリティ
・ロケーション
・客層
・オペレーション
・ワインリストの充実度
・サービス料などの付帯価格
・予約の取りやすさ


以上の前提から、下記の2015年最高の皿を、「前菜」「魚料理」「肉料理」の3点から10皿、「単品」は4皿選出しています。概ね好み順に上から並んでいますが、基本的には順不同です。



【2015年最高の一皿(アントレ)】
・2015年で最も感動したアミューズ、前菜をジャンル問わず選出。

1: フォアグラのナチュレル、金美人参のピュレとそのキャロットケーキのかけら、サントモール&セミドライトマト、しょっつるのキャラメルと芹の葉(レフェルヴェソンス)


2: 鴨フォアグラのソテー ソース・ヴェルジュ ジャガイモのゴーフレットを添えて(メゾン ポール ボキューズ)


3: 生牡蠣、ミルクのムース、海藻と柑橘のゼリー(エディション コウジ シモムラ)


4: スミイカのアロスとモザイク ピメントンデラベラの軽いソース(小笠原伯爵邸)
5: 要素「牛」(フロリレージュ)
6: 稚鮎のフリット ロメスコソース(スリオラ)
7: トマトとアメリカンチェリーのサルモレッホ、ウニと野菜のロール(レストラン サンパウ)
8: スープ ド ポワソン(ローブリュー)
9: 小玉ねぎのピクルス、雲丹のバーニャソース、玉ねぎのペースト、オニオンスープ(ティルプス)
10: L'ASのスペシャリテ フォアグラのクリスピーサンド パイナップル味(ラス)


比較的イノベーティブな前菜が並ぶ形となりました。
基本的にはどれも素晴らしかったのですが、やはりレフェルヴェソンスのフォアグラですね。濃密で強い味わいの多いフォアグラにおいて、レフェルヴェソンスのフォアグラはバターの様にプレーンな質感に仕上げられていて、故に繊細なソースとの調和が取れている。
いわゆるフォアグラの別の側面が垣間見れるイノベーティブな一皿だったと思います。
レフェルヴェソンス以外の他の皿も複数の食材の要素が芸術的に絡み合う素晴らしい調和を見せてくれるものばかりでした。



【2015年最高の一皿 (ポワソン)】
2015年最も感動した主菜(魚料理)をジャンル問わず選出。

1: 天然金目鯛の蒸し焼き、烏賊墨のリゾット、生姜風味のルッコラのソース(シェ オリビエ)


2: スライスした九州産の筍に隠したアンキモ、揚げた桜海老、スナップエンドウ。焦がしバターとフォアグラを入れた筍の泡のソース(シック プッテートル)


3: アイナメをプリッと焼いて桜の花のブールブランと蕗の薹のピュレ、山独活、八朔の葉のオイル、白味噌のエミュルジョン、野生の胡椒、パンプルネル(レフェルヴェソンス)


4: オマール海老と帆立貝のカソレット アルモリック風(メゾン ポール ボキューズ)
5: 三陸産牡蠣のムニエル(ボンシュマン)
6: 的鯛のフリット ブロッコリーのピューレ、パルメザンチーズ、レモンのジャム(エディション コウジ シモムラ)
7: 築地市場から届いた鮮魚のクリエーション(ドミニクブシェ)
8: 天然スズキのア ラ ヴァプール アサリのスープビストゥと共に(レストラン フウ)
9: ヘテロ「牡蠣」(フロリレージュ)
10: マルセイユ風ブイヤベース(レ セゾン)


伝統的な皿とイノベーティブな皿が共存する形となりました。改めてブイヤベース好きだな...と実感。
特に感動したのはシェ オリビエの金目鯛の蒸し焼きと烏賊墨のリゾット。金目鯛の火入れは当然ながら旨味の詰まった金目鯛とリゾットの磯風味と塩気が調和する。コクがあり、味の輪郭がはっきりとしている。
素晴らしい1皿。
シックプッテートルのあん肝も突出。あん肝とフォアグラの濃厚さと、筍、スナップエンドウ、桜エビの複数の食感が非常に心地よい。風味の調和も素晴らしく、カテゴリの異なる突出した皿と言った感じ。
完璧な火入れと調和を感じる、どれも本当に素晴らしい皿だった。




【2015年最高の一皿(ヴィヤンド)】
2015年最も感動した主菜(肉料理)をジャンル問わず選出。
1: 石黒牧場のホロホロ鶏を炭火で、ソテーした白菜のエキスと栄螺、新筍、マッシュルームの砂(レフェルヴェソンス)


2: 和牛のミスジ 薄いポテトチップとミニ野菜(レストラン サンパウ)


3: 鹿児島産黒毛和牛のステーキ、山口県萩の寒鰆(春草)


4: 朴葉の上に置いた仔羊のグリエとオッソ イラティー ジロール茸 里芋 黄ニラのガレット スケッチアップのアクセント ナヴァランのジュを添えて(ピエール ガニェール)
5: 赤ワインでじっくり煮込んだ牛ほほ肉を滑らかなポテトピュレと共に(ラトリエ ドゥ ジョエルロブション)
6: 牛肩肉の低温ロースト 季節野菜のマティニヨン 沖縄産ロングペッパー(シグネチャー)
7: ウサギ背肉のバロティーヌ ブランケット仕立 バニラの香りニューカレドニア産天使の海老 ジロール茸と空豆のフリカッセ(クラウン)
8: 蝦夷鹿のフィレ肉 マルメロとビーツ(ミシェル トロワグロ)
9: 蝦夷鹿 ビーツのピュレ 秋の味覚 ソース ポワーヴル(ドミニク ブシェ)
10: 乳のみ花悠豚のコンフィ ベイビービーツ、ジンジャーヴィネグレット(ジャン ジョルジュ)


異次元というか未体験の火入れだったのはレフェルヴェソンスのホロホロ鳥。炭火の風味がありながらもしっとりと、繊維質をまるで感じさせないバターを思わせる滑らかさ。恐ろしい一皿です。
春草は素材の良さともに、それを活かす巧みな火入れが際立った。和牛のジューシーな脂を逃さぬ様、封じ込める様に仕上げた一皿。と、共に鰆も素晴らしい味わいだった。
火入れの巧みさが目立つ皿が多いですが、調和という部分であればクラウンの兎のバロティーヌ、ピエール ガニェールの子羊のグリエですかね。
様々なお肉から選びましたが正直レフェルヴェソンスを除いては甲乙つけ難い、本当に素晴らしい皿だったと思います。




【2015年最高の一皿 (単品)】
・2015年最も感動した単品料理をジャンル問わず選出。

1: 九州産リブロースかつ(かつ善)


2: 味玉チャーシュー醤油ラーメン(TOYBOX)


3: 鰻重 大(尾花)


4: 奥久慈軍鶏のつくね(バードコート)


とんかつ、ラーメン、うなぎ、焼き鳥と並びましたが、尾花とバードコートは突出しているのを再認識しました。
かつ善とトイボックスは今迄食べたこの手のジャンルの中では最高でした。
かつ善はボリューム感と歯ごたえの衣という訳ではなくて、極薄の旨味や肉汁を封じ込める為の衣だと理解。
素材の美味しさが全て詰まっている。衣を美味しく食べさせる丸五も素晴らしいのですが、個人的にはこちらを選びたい。高いですが。
トイボックスのラーメンは鶏油の風味が際立っていて、品はいいのにしっかりとラーメンならではのパンチがあるのが素晴らしい。濃くないし背脂もないのにパワフル。
かなり気に入ってしまいました。




次は幾つか好みのレストランをシーン別に選んでみました。




◾︎日常使いしたいレストラン
日常的に利用できる価格帯ながら、価格以上の満足度と1時間以内に食事を終える事が出来るお店を選出。
※勿論スタンダードなアミューズ+前菜+メインで、フルコースなどの場合は1時間では終わりません。

1: オーバカナル銀座(1000円 フレンチ)


2: ル ブール ノワゼット(昼3000円 モダンフレンチ)


3: オザミ サンカントヌフ(昼2000円 フレンチ)


4: トイボックス(終日1000円 ラーメン)
5: タテル ヨシノ ビズ(昼3000円 フレンチ)


席数も多く、価格もリーズナブルでありながら本格的なフレンチが頂けるオーバカナルが最もオススメです。
皿数は1皿ですが、ポーションが多いので満足感があります。
また価格帯は上がりますが、プールノワゼットのガストロノミーの影響を受けたビストロ料理も面白いです。3皿程度の構成ですが、ポーションもしっかりしてますし、味わいも見かけもビストロっぽい雑さが見当たらない。
オザミは基本的にはどこもオススメですが、サンシャイン最上階からの眺めが素晴らしいサンカントヌフがイチオシです。グラスワインも良いのが揃っていて、こちらもしっかりとしたポーションなので、かなりお腹いっぱいになります。フォアグラのパンケーキも素晴らしい。
タテルヨシノビズは元星一つのタテルヨシノ汐留のビストロ業態。ただ内装はかなりフォーマル。
平日なら安価でしっかりとした素材と巧みな調理のコースを手軽に楽しめます。
日常的は言い過ぎですが、かなり使いやすいレストランばかりだと思います。



◾︎人に強くオススメしたいレストラン
比較的安価な価格帯ながらも味、ポーション、プレゼンテーション、将来性に優れたレストランを選出。

1: ラ ボンヌ ターブル(夜7000円 モダンフレンチ)


2: スリオラ(昼5000円 モダンスパニッシュ)


3: ラス(終日5000円 モダンフレンチ)


4: シェ オリビエ(夜5000円 フレンチ)
5: ボンシュマン(昼5000円 フレンチ)


価格的には比較的安価でありながら1~3は卓抜したクリエーションを、4,5は伝統の技をしっかりと見せてくれます。ボンヌターブルはレフェルヴェソンスのカジュアル業態。野菜はレフェルヴェソンスと同等で、素材と皿には決して手を抜かないが、カジュアルな接客と内装は親しみやすさがある。
スリオラはスパニッシュでありながらサンパウだけではなく龍吟のテイストも感じられるのが非常に興味深い。サンパウも素晴らしいがクリエーションはこちらの方が高い様に思えます。
ラスは話題のお店で、平均的に味、ポーション、プレゼンテーション、値段のバランスが良いと思います。
ボンシュマンは古典的なフレンチでありながら非常にどの料理も美味しいので、普通にオススメしたいです。



◾︎感動したレストラン
価格問わず2015年最も感動した料理を供出頂いたレストランを選出。

1: レフェルヴェソンス(夜17000円 モダンフレンチ)


2: エディション コウジ シモムラ(夜15000円 モダンフレンチ)


3: シック プッテートル(夜10000円 モダンフレンチ)


4: メゾン ポール ボキューズ(夜10000円 フレンチ)
5: レストラン サン パウ(20000円 モダンスパニッシュ)


プランチャやサルモレッホなどスパニッシュの要素を押し出しながらフレンチにも通じる品の良さを表現した老舗サンパウ、古典的で豪華なポールボキューズ、食感の楽しさを沢山の皿数で追求する新進気鋭のシック プッテートル、食材同士の調和が素晴らしいエディションとレフェルヴェソンス。
この5店舗が2015年に最も感動した料理を出してくれたレストランです。


以上です。
この一年いろいろと食べ歩いてきましたが、最初に「こんな別格な料理があるのか!?」と思ったのが、実は東京にはそこかしこに存在していて、かなり驚きました。
と、同時に舌がとても肥えてきているのも実感していて、生半可な良さじゃ感動しなくなっている自分もいるという...
来年はどうなってるんでしょうね。
まあとはいえ、偉そうに「評価」する事はしないように気をつけようと思います。
来年も体に気をつけて食べ歩いていくぞー!







自家製麺 伊藤(じかせいめん いとう: 銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


こんにちは、HKOです。
久方振りにランチに時間が取れそうだったので、銀座までブラブラ。
そういえば、近くにピブグルマンのラーメン屋があったな...と思い立ち行ってみました。

自家製麺 伊藤です。


浅草や王子、赤羽にもお店があるみたいです。
しかし銀座のこのお店、雑居ビルの地下なんで場所が全然わからんという。
他にはイエロースパイスとかあったりして、なかなか面白いビルですね...


ここのラーメンはスープに絶対の自信がある様で、トッピングにかける労力をスープに全力投球しているとのこと。なんでトッピングはチャーシューと刻みネギのみ。
...あれ、足りてないか?ってちょっと思ってしまいました。
知ってたけど、出るとンン?って感じになりますね。

◾︎肉そば(肉4枚)(★★)


澄んだ魚介出汁のスープですね。
煮干しかな...めっちゃ出汁の風味が強いです。脂は全然浮いてなくて、結構ダイレクトに塩分が感じられます。でも薄い訳じゃなくて、結構濃厚だと思います。
自家製麺はツルツルとした触感ですが、かなり硬めでポキポキとした歯ごたえ。低加水麺ってヤツでしょうかね。魚介のシンプルな出汁と良く合っています。
チャーシューは薄味に仕上げており、魚介スープと離反している感じは無いです。とろとろとしたバラ肉です。

塩分は強いですが、油分とかパンチとかは人によって不足感は感じるかもですが、贅沢な出汁の風味は素晴らしいですね。
でも白米を頼むよりチャーシュー丼を頼んだ方がラーメンの味的にいいかもしんないすね。

美味しかったです。


住所: 〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目12, 銀座6丁目12−2, 東京銀座ビルディングB1F
店名: 自家製麺 伊藤
電話番号: 03 6274 6445
営業時間:
土・日・祝
11:00~20:00
月~金
11:00~23:00

Kia Ora STEAK&GRILL(キアオラ ステーキ&グリル:汐留)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


こんにちは、HKOです。
たまに無性に塊肉が食べたくなる衝動ってありませんか?
ありますよね?ないとは言わせない。
大体月一くらいでそんな感じの衝動が来るんですが、たまたま仕事が忙しいタイミングにぶつかるともう地獄ですよね。
今回はまさにそんな感じで(やや記事が荒れ気味であることからわかる様に)、身の内から湧き上がる殺意と戦っていた訳だけど、そういえば近くにエイジングステーキのお店が出来てたな、と。

という訳で、昼休みに行ってきました。
キアオラというお店です。

売りはエイジングしたニュージーランド産オーシャンビーフのリブアイとフィレ、それとスプリングラムです。
おっ、ワカヌイの衝動を発散できるかな?と。

ランチメニューは様々用意されてますが、リブアイステーキは2名からでとても2名分食べる気にもなれなかったので、サーロインと追加のラムチョップを注文しました。
パンかライスを選べますが、今回はライスを。
ライスはサフランライスです。


程なくラムチョップ到着。


◼︎NZスプリングラムチョップ(★★★)


追加500円のラムチョップ。
意外と小さい...? でもこんなものかな。
下にポテトサラダが隠れているのが、ちょっと嬉しい。
かなり柔らかく焼き上げられていて、ややレア気味に火が入っている。味付けは岩塩とペッパーというシンプルなもの。あまりラムっぽい臭みはなくて、とても食べやすいし脂身の甘みもくどくなくていい感じ。


すぐにメインのサーロインステーキがやってきます。


◼︎NZオーシャンビーフ サーロインステーキ(★★★+)


デカイ!
これはなかなかインパクトのあるサイズです。
ソースは醤油ベースの和風ソース。
グリル。こちらもややレア気味で火が入れられており、肉質は柔らかく、とてもしっとりとしている。
ナイフも綺麗に入ってくれる。基本的な味付けは岩塩とペッパー。脂身はかなり甘くて、肉自体の旨味も充実。
多少筋はあるものの、オージーはこんな感じでいい。
地味にこの程よいキュイソンが素晴らしいと思った。


ランチとしてはやや高めですが、とはいえサーロイン単体なら2千円を切る価格なので、この内容を考えるとかなーりお得感がありますね。リブアイやフィレは夜のコースで食べられるみたいなので、タイミングが合えば試してみたいです。

ちなみにここはワインのチョイスがなかなかいい。
コヤマ ワインズやフェルトンロードなど、気になる銘柄が揃っています。ワインバー利用にも向いてそうですね。


住所: 東京都港区東新橋1-8-2 電通本社ビル カレッタ汐留46F
店名: Kia Ora STEAK&GRILL(キアオラ ステーキ アンド グリル)
電話番号: 03-6686-9991
営業時間:
ランチ:11:30~14:30(LO14:00)
ディナー:(月~土)17:00~23:00(LO22:00)
(日・祝)17:00~22:30(LO21:30)


【オーストラリア・NZ:19】恐るべきコスパ!コールドストリームヒルズ ヤラヴァレー ピノノワール。

こんにちは、HKOです。
クリスマスイブですね、メリークリスマス。
※この記事を書いている時点では12月9日。

毎年の事ですがクリスマスだからといって、このブログは全く考慮しません。基本的には通常運行です。

さて、本日はお国こそ変わりますが引き続きニューワールド。
ニュージーランドのコールドストリームヒルズ、そのスタンダードキュヴェです。


【データ】
コールドストリームヒルズは1985年にジェームス ハリデイ夫妻によって設立されたヴィクトリア州ヤラヴァレーに拠点を置くワイナリー。ファーストヴィンテージは1985年のファーストヴィンテージ。
急勾配な丘で構成される冷涼なヤラヴァレーのぶどうを使用。棚作りとキャノピーマネージメントに注意を払い、低収量を実現している。剪定と収穫は手作業で行い、低温浸漬の後、開放式の醗酵樽で発酵。フレンチオークの小樽(新樽比率30%程度)で11ヶ月熟成。
フラッグシップのリザーブ ピノノワールは特定区画から収穫されたピノノワールのみを使用し、全生産量の内10%以下のポジティブセレクション。
今回のキュヴェはスタンダードラインになります。


【テイスティングコメント】
生産者: コールドストリーム ヒルズ
銘柄: ヤラヴァレー ピノノワール 2013

約3500円
外観は澄んだ、やや濃い色調のルビーで粘性は中庸。
かなりコート ド ニュイのピノノワールに近い質感を持ったピノノワール。スミレの華やかさと紅茶や漢方を思わせる樽のトースティーな感じが突出、熟した木苺やクランベリーを思わせる豊かな果実味も際立っている。少し梗のニュアンスもありスパイシーでグローヴや胡椒の様な風味が混じる。パストラミハムやローズマリー、ユーカリなどの要素が感じられる。
ミルクティーの様な含み香があり、イチゴの果実味と共に丸みのある果実味がある。グリセリン感もきっちりある。
タンニンや酸をうまく包み込んでいて、あまりきつい感じはしない。余韻も長く完全に申し分のないピノノワール。


【所感】
あー、これめっちゃいいですねー。
リザーブはフレッシュかつピュア、凝縮感があって、なんというかヴォギュエとかシモンビーズとかあそこらへんの方向性に近いと思うんすけど、こっちはちょっと樽香が目立ってて、もっとニュイのピノノワールっぽさ出てるかもしれません。
とはいえ、あくまでソノマやいわゆる王道NZなんかと比べると近いだけですけど。
木苺やクランベリーなどの赤系小果実の香りは健在。しっかりとした樽のニュアンスと梗のスパイシーなニュアンスが感じられます。バランスが良いワインで、ボディがタンニンと酸の角を丸くしていますし、MLFで減酸されすぎてもいないです。なので、口当たりも良くてスルスル飲める。
デイリーというにはやや高めですが、かなりいい線行ったコストパフォーマンスだと思います。
かなりオススメですね。倍するリザーブも試す価値ありですが、個人的にはこちらを勧めます。


【カリフォルニア:51】2年ぶり、2度目の邂逅。コングスガード、ハドソンヴィンヤード シラー 2007

こんにちは、HKOです。
ジョセフフェルプスに続き、ナパヴァレーのシラーです。このブログでも一度取り上げたコングスガードのハドソンヴィンヤード シラー 2007です。


【データ】
コングスガードはナパヴァレーに拠点を置くカルトワイナリー。
主にシャルドネ、シラー、ヴィオニエ、ルーサンヌ、カベルネ ソーヴィニヨンを産出しています。
このワイナリーは何と言ってもシャルドネですが、ハドソンヴィンヤードから産出される卓抜したシラーも高品質。グリーンハーヴェストによって収量は一般的なワイナリーの約半分。さらに厳格な選果が行われ、新樽比率50%のフレンチオークで24ヶ月熟成される。無論、無濾過、無清張。
フラッグシップはシャルドネを使用した、ザ ジャッジ。


【テイスティングコメント】
生産者: コングスガード
銘柄: ハドソンヴィンヤード シラー 2007

外観は黒に近いガーネットで粘性は高い。
丁度熟成の間にいる様な、近づきやすさに欠ける状態のシラー。但しワイン本来の重さや果実の凝縮度は明らかに感じられる。黒砂糖やブラックベリー、ダークチェリーを煮詰めた様な果実味があり、濡れた木や土の香りと混じり合う。やや華やかな果皮の風味も残っており、スミレや百合などの風味も感じられる。徐々にミルクティーの様な要素や焦がし砂糖の様な甘露さも現れる。鉄釘、グローヴやリコリスなどの漢方を思わせる香りもある。
口に含むとミルクティーや焼いたゴム、鉛筆の芯の様な香りがあり、酸は柔らかく、まろやか。タンニンは柔らかいが収斂性がやや高めに感じる。


【所感】
前回飲んだ時(2年と10ヶ月前)は粘土や牛脂のようなアロマが前面に出ていましたが、ちょっと円熟したのか、熟成による濡れた木や土の香りと煮詰めた様なベリーの果実味が強く感じられますね。樽のニュアンスは少し控えめになっています。
ただ未だ熟成の狭間にいる様な収斂性の高さと香りの閉じ方を感じさせます。ベストなタイミングではなく、あと10年くらいは待ちたい感じの味わいでした。
ずっと美味しいシャルドネと比べると難しいワインだなぁ、と改めて思いますねえ。
ちなみに前回飲んだ時は2013年、今から見ると2009年ヴィンテージを飲むようなイメージなので、当時でも程々に熟成が始まってたんではないかと思います。
と言うことを考えると出来立てピチピチのものってまだ飲んだことないんすよねぇ。
誰か感想聞かせてくんないかな。



【カリフォルニア:50】ジョセフ フェルプス ポートフォリオ デギュスタシオン #4 ハイレンジ カベルネソーヴィニヨン

こんにちは、HKOです。
ついに最終回はジョセフ フェルプスのフラッグシップである、インシグニア、そして単一畑のバッカスヴィンヤードです。


【データ】
ジョセフフェルブス ヴィンヤーズは1972年 セントヘレナ スプリングヴァレーに設立されたワイナリー。現在は7つの畑を保有しています(ラリーアンドハイド アンド サン、バッカス、バンカ ドラダ、ラス ロカス、ヨーントヴィル、サスコル ランチなど)。カリフォルニアで初めてシラーを栽培、また品種ではなく初めて固有のワイン名を冠したキュヴェを生産した事でも有名です。
また1999年にはジョーフェルプスによって、ピノノワールとシャルドネに特化したワイナリー(フリーストーン ヴィンヤーズ)を設立しました。
こちらはフリーストーン、クオータームーン、ファーガソンの区画を100エーカー所有しています。土壌は砂のローム層で200m~500m程度の標高の畑となっています。栽培はビオディナミ。
(ジョセフ フェルブス)
イニスフリーはカベルネソーヴィニヨンのセカンドワイン的な立ち位置で収量が多い時に作られるキュヴェ。ステンレスタンクで発酵、2~4年のバリックと大樽、アメリカンオークとフレンチオークを併用して16ヶ月熟成。
ナパヴァレー カベルネソーヴィニヨンはインシグニアのセカンド的な立ち位置のキュヴェ。ステンレスタンクで発酵の後フレンチオーク、アメリカンオークの新樽45%で18ヶ月の熟成を行います。
インシグニアはジョセフフェルプスのフラッグシップ。スタッグスリープやラザフォードのカベルネを使用して、フレンチオーク新樽100%で熟成。
バッカス ヴィンヤードはオークヴィルの同名の単一畑のブドウを使ってフレンチオーク新樽100%で熟成。
唯一の白のソーヴィニヨンブランはスプリングヴァレーヴィンヤードのブドウを使用してフレンチオーク新樽35%で澱とともに7ヶ月熟成。
(フリーストーン ヴィンヤーズ)
フォグドッグ シャルドネはフリーストーンのセカンド的な立ち位置で、ダットン ランチ ミル ステーション67%、フリーストーン33%のブドウを使ってフレンチオークで8ヶ月熟成。
フォグドッグ ピノノワールも同様のセカンド的な立ち位置。フリーストーン100%のブドウを使って25%フレンチオーク新樽を使用して熟成。
フリーストーン ヴィンヤーズ シャルドネはフリーストーン100%のブドウを使って40%フレンチオーク新樽で13ヶ月熟成。
フリーストーン ピノノワールはフリーストーン100%のブドウを使って35%新樽で13ヶ月熟成する。


【テイスティングコメント】
生産者: ジョセフ フェルプス
銘柄: バッカス ヴィンヤード カベルネソーヴィニヨン 2005
品種: カベルネソーヴィニヨン93%、プティヴェルト4%、マルベック3%

約37000円、WA94pt
外観は濃いガーネットで、粘性は高い。
少し熟成した感じはあり、タバコや焼いたゴム、コーヒーの様な樽香と共に、濡れた木材やカシスやブラックベリーなどの旨味が表出した果実味が感じられる。枯葉や濡れた土の様な熟成香と果実味とのバランスはとても良い。生肉、スミレのドライフラワー、ドライハーブやリコリスの様なアロマが感じられる。カベルネソーヴィニヨンの良い熟成のニュアンスがあり、椎茸的な出汁感が出始めている。それと果実味とのバランスがとても良い。剣のある感じでは無く、ボディ感の中にある熟成香といった感じ。
酸とタンニンは柔らかいが熟成によって柔らかくなった感じで、グリセリンとのバランスが良く取れている。
枯葉や焼いたゴム、生肉やブラックベリーの様な含み香が感じられる。


生産者: ジョセフ フェルプス
銘柄: インシグニア 2012
品種: カベルネソーヴィニヨン82%、プティヴェルト11%、マルベック4%、メルロー2%、カベルネフラン1%

約38000円、WA96-100pt
外観は濃いガーネットで、粘性は高い。
極めて甘露で官能的なワインでよりリッチさが際立って感じられる。シロップ漬けのブラックベリーやカシスジャム(甘露煮?)、リキュールの様な香り高い果実味。どこかアプリコットを思わせる旨味がある。チョコレートやキャラメルの様な樽香がある。凝縮度も高い。
スミレのシロップ漬け、ドライハーブ、鉄分を感じさせるアロマ。西洋杉のような木材の香り、コーヒー。
エナメルリムーバーなどの風味がある。
香りの輪郭のはっきりとしたワインで、広がりのある外交的なアロマが感じられる。
酸もタンニンも充実、グリセリンに包み込まれる様な丸みのあるタッチ。(ただし球体には至っていない印象)
凝縮したブラックベリー、カシス、コーヒーの様な余韻が長く続く。濃密度の高いカベルネソーヴィニヨン。



【所感】
もう明らかにナパカベルネやイニスフリーと格が違いすぎで笑いがこみ上げてきます。
インシグニア、バッカスヴィンヤード共に凄まじいワインです。まずバッカスヴィンヤードから行くと、これ、2005年なんで他のと違ってちょっと熟成してるんですね。なんで、旨味が表出した様な感じで、樽香にもコーヒーや焼いたゴムの様なアロマとともに濡れた木材、枯葉や土などの熟成起因のアロマがはっきりと感じ取れます。
で、それと共に、熟成を経て柔らかくなっているものの、しっかりとしたカシスやブラックベリーの果実味があります。過剰に若々しすぎず、適度な熟成香。
個人的に半端に熟成したワインは果実味が弱体化して、旨味が生まれる前にタンニンと酸が目立ってしまうところがどうにも好きになれないんですが、この2005年は恐らく元々果実味が充実しているからか、そういった感じが全くないです。
ニューワールドの古酒やグレートヴィンテージの古酒にも見られる事象ですが、とてもいい感じです。
基本若々しいのですが、その中に適度な熟成香があるといった感じでしょうか。素晴らしいです。

次にインシグニアですが、これこそカリフォルニアのカルトワイン!と思っちゃう様な過剰な程に凝縮したパツパツの果実味に、ツヤツヤとしたグリセリン感、新樽の甘やかで香ばしい香りが突出しています。
とてもエネルギッシュで果実味に満ちています。それでいて、ロースト香が強すぎたりは決してせず、素直な味わいだと思います。(ボンドやハーランとかはロースト香が強い感じだと思います)
ちょっと語弊があるかもしれませんが、グルナッシュの様な素直さがありますね。当然ながらカベルネ的な青さとは全くの無縁の代物です。
ついつい笑いがこみ上げてきてしまう様な果実味、樽香。そして華やかさも並存していますね。
とても外交的なワインだと思います。凝縮しながら官能的でリッチな香りを振りまく感じ。
口当たりも完璧で酸とタンニンが充実していながら、決して刺々しかったり収斂性が強すぎたりせず、粘性が本当に上手い具合に包み込んでいる。
カルトワインの元祖と言われることの多いワインですが、正直そこまで期待はしていませんでした。
ただ蓋を開けてみたらちょっとびっくりしちゃいましたね。
特に出来がいい年なのかもしれませんが、偉大なワインだと思います。

以上、ジョセフ フェルプスの9本でした。
個人的な印象としてはインシグニアとバッカスヴィンヤードが突出していながらも、ピノノワールの出来が凄く良かった事に驚きました。
カベルネは本日の2本と比べると(ネガティヴセレクションだからかもしれませんが)かなり物足りなさを感じるものだったので、そういう意味から行くと、ピノは本当にいい線行っている。
この中で最もお買い得かもしれない。
シャルドネもいいのですが、中抜け感が気になったので、一番お勧めはピノノワール。
お金があるならインシグニアでしょうね。
なかなか興味深い経験になりました。




【カリフォルニア:49】ジョセフ フェルプス ポートフォリオ デギュスタシオン #3 ミドルレンジ カベルネソーヴィニヨン

こんにちは、HKOです。
ジョセフ フェルプス3回目は、ついに本丸。
プロプライエタリーブレンドです。
今回は収量が多い時に作られるセカンドワイン的なイニスフリーと、スタンダードラインのナパヴァレー カベルネソーヴィニヨンです。


【データ】
ジョセフフェルブス ヴィンヤーズは1972年 セントヘレナ スプリングヴァレーに設立されたワイナリー。現在は7つの畑を保有しています(ラリーアンドハイド アンド サン、バッカス、バンカ ドラダ、ラス ロカス、ヨーントヴィル、サスコル ランチなど)。カリフォルニアで初めてシラーを栽培、また品種ではなく初めて固有のワイン名を冠したキュヴェを生産した事でも有名です。
また1999年にはジョーフェルプスによって、ピノノワールとシャルドネに特化したワイナリー(フリーストーン ヴィンヤーズ)を設立しました。
こちらはフリーストーン、クオータームーン、ファーガソンの区画を100エーカー所有しています。土壌は砂のローム層で200m~500m程度の標高の畑となっています。栽培はビオディナミ。
(ジョセフ フェルブス)
イニスフリーはカベルネソーヴィニヨンのセカンドワイン的な立ち位置で収量が多い時に作られるキュヴェ。ステンレスタンクで発酵、2~4年のバリックと大樽、アメリカンオークとフレンチオークを併用して16ヶ月熟成。
ナパヴァレー カベルネソーヴィニヨンはインシグニアのセカンド的な立ち位置のキュヴェ。ステンレスタンクで発酵の後フレンチオーク、アメリカンオークの新樽45%で18ヶ月の熟成を行います。
インシグニアはジョセフフェルプスのフラッグシップ。スタッグスリープやラザフォードのカベルネを使用して、フレンチオーク新樽100%で熟成。
バッカス ヴィンヤードはオークヴィルの同名の単一畑のブドウを使ってフレンチオーク新樽100%で熟成。
唯一の白のソーヴィニヨンブランはスプリングヴァレーヴィンヤードのブドウを使用してフレンチオーク新樽35%で澱とともに7ヶ月熟成。
(フリーストーン ヴィンヤーズ)
フォグドッグ シャルドネはフリーストーンのセカンド的な立ち位置で、ダットン ランチ ミル ステーション67%、フリーストーン33%のブドウを使ってフレンチオークで8ヶ月熟成。
フォグドッグ ピノノワールも同様のセカンド的な立ち位置。フリーストーン100%のブドウを使って25%フレンチオーク新樽を使用して熟成。
フリーストーン ヴィンヤーズ シャルドネはフリーストーン100%のブドウを使って40%フレンチオーク新樽で13ヶ月熟成。
フリーストーン ピノノワールはフリーストーン100%のブドウを使って35%新樽で13ヶ月熟成する。


【テイスティングコメント】
生産者: ジョセフ フェルプス
銘柄: イニスフリー カベルネソーヴィニヨン 2012
品種: カベルネソーヴィニヨン80%、プティヴェルト9%、メルロー5%、マルベック4%、カベルネフラン2%

約5000円
外観は赤みの強いガーネットで粘性は高い。
干したアプリコット、ブラックベリーやダークチェリーの様な濃密な果実味が前面にあり、そこに焼いた藁やトーストの様なロースト香が混じる。スミレやほのかな土っぽさ、シダ。鉄分を感じさせる燻製肉、鉄観音の少しスパイシーな香り。リコリスなどの要素も感じられる。
少しイタリアワイン的な要素を感じるカベルネソーヴィニヨンで、充実した旨味が特徴。
酸は充実しており、タンニンは意外と控えめ。
ブラックベリーやタバコ、藁の様な余韻がある。苦味などの嫌な要素は無く、極めてスムーズでバランスの良いカベルネソーヴィニヨン。新世界としてはやや軽めか。


生産者: ジョセフ フェルプス
銘柄: ナパヴァレー カベルネソーヴィニヨン 2012
品種: カベルネソーヴィニヨン91%、メルロー6%、マルベック1%、プティヴェルト1%、カベルネフラン1%

約10000円、WA89-91pt
外観は濃いガーネット、粘性は高い。
トーストやコーヒーの樽起因の香りが比較的強めに出ている。その中に熟したカシスや(ほのかに酸味を残した)ブラックベリーの果実味が感じられる。まろやかなシロップやほのかなキャラメルの様な要素、スミレ、土の様な要素、杉の木の樹皮の比較的強い要素、ベーコンや、ユーカリ、リコリスなどのスパイシーな香りと、オリエンタルスパイスなどの要素が感じられる。
こちらもタンニンや酸はかなり穏やかで、僅かながらの体躯の薄さを感じさせる。バランスが良いので気にならないが、カシスや鉄分、トーストのアロマが感じられる。


【所感】
同時に上級キュヴェと共に頂きましたが、やはりちょっと物足りなさを感じますね。どちらも密度や凝縮度がトップキュヴェと開きがある様に感じました。
イニスフリーは上位のキュヴェとはあまり似ていないので、別物として捉えられるのですが、ナパカベルネはなまじっか似てるだけに特に顕著に感じられます。
もちろんプラスの点もあります。
密度は低いながらも、かなりタンニンと酸のバランスには気を使っているのか、薄いくせに妙にタンニンが刺々しかったり、酸が際立っているという感じではありません。なので、かなり口当たりはスムーズで、飲みやすい形に仕上げられているなと。
イニスフリーは樽香や酵母の香り、酸の出方がが少しイタリアワインちっくな感じです。単純なネガティブセレクションなので、上位キュヴェとそうした違いはないものかと思うのですが...。
果実味的にはアプリコットの様な厚みのある旨味や酸を感じるもので、いわゆるニューワールドの黒系果実のジャムのような、リキュールのような、そうしたグリセリン感を伴うような粘性を感じる作りではありませんね。やや酸が優勢です。やはり少し未熟なのかもしれません。
ナパヴァレー カベルネソーヴィニヨンはイニスフリーと異なり新樽を45%使っているからか樽香がかなり強く前に表出しています。また熟したカシスやブラックベリーの果実の香りを感じるのですが、少し酸を残した様な感じ。他にもスパイスの香りがあり、イニスフリーと比べると複雑に作られています。
香りのボリューム感から行くと、やや重めのワインを想定するんですが、タンニン、酸共に穏やかで、粘性をあまり感じない。フルボディですが、やや熟度に物足りなさがありますね。薄めというか。
ちょっと香りとアタックの印象のギャップがあるので、気になる人は気になるかもしれません。
出来としてはどちらもそこそこまとまっているので、悪くはないと思います。


【カリフォルニア:48】ジョセフ フェルプス ポートフォリオ デギュスタシオン #2 ミドルレンジ ピノノワール

こんにちは、HKOです。
ジョセフ フェルプス2回目は本懐カベルネソーヴィニヨンに向かう前に、新プロジェクトのピノノワール2本です。


【データ】
ジョセフフェルブス ヴィンヤーズは1972年 セントヘレナ スプリングヴァレーに設立されたワイナリー。現在は7つの畑を保有しています(ラリーアンドハイド アンド サン、バッカス、バンカ ドラダ、ラス ロカス、ヨーントヴィル、サスコル ランチなど)。カリフォルニアで初めてシラーを栽培、また品種ではなく初めて固有のワイン名を冠したキュヴェを生産した事でも有名です。
また1999年にはジョーフェルプスによって、ピノノワールとシャルドネに特化したワイナリー(フリーストーン ヴィンヤーズ)を設立しました。
こちらはフリーストーン、クオータームーン、ファーガソンの区画を100エーカー所有しています。土壌は砂のローム層で200m~500m程度の標高の畑となっています。栽培はビオディナミ。
(ジョセフ フェルブス)
イニスフリーはカベルネソーヴィニヨンのセカンドワイン的な立ち位置で収量が多い時に作られるキュヴェ。ステンレスタンクで発酵、2~4年のバリックと大樽、アメリカンオークとフレンチオークを併用して16ヶ月熟成。
ナパヴァレー カベルネソーヴィニヨンはインシグニアのセカンド的な立ち位置のキュヴェ。ステンレスタンクで発酵の後フレンチオーク、アメリカンオークの新樽45%で18ヶ月の熟成を行います。
インシグニアはジョセフフェルプスのフラッグシップ。スタッグスリープやラザフォードのカベルネを使用して、フレンチオーク新樽100%で熟成。
バッカス ヴィンヤードはオークヴィルの同名の単一畑のブドウを使ってフレンチオーク新樽100%で熟成。
唯一の白のソーヴィニヨンブランはスプリングヴァレーヴィンヤードのブドウを使用してフレンチオーク新樽35%で澱とともに7ヶ月熟成。
(フリーストーン ヴィンヤーズ)
フォグドッグ シャルドネはフリーストーンのセカンド的な立ち位置で、ダットン ランチ ミル ステーション67%、フリーストーン33%のブドウを使ってフレンチオークで8ヶ月熟成。
フォグドッグ ピノノワールも同様のセカンド的な立ち位置。フリーストーン100%のブドウを使って25%フレンチオーク新樽を使用して熟成。
フリーストーン ヴィンヤーズ シャルドネはフリーストーン100%のブドウを使って40%フレンチオーク新樽で13ヶ月熟成。
フリーストーン ピノノワールはフリーストーン100%のブドウを使って35%新樽で13ヶ月熟成する。


【テイスティングコメント】
生産者: フォグドッグ(ジョセフ フェルプス)
銘柄: ソノマコースト ピノノワール 2012
品種: ピノノワール100%

約5400円、WA89pt(2006)
外観は淡い色調のルビー、粘性は中庸。
フリーストーンとほぼほぼ方向性としては同じだと思う。
ソノマらしいイチゴの様な赤系果実の果実味を感じるキュートなピノノワール。
イチゴやクランベリーなどの赤系果実と共に梗の少し青い風味、そしてグローヴ、紅茶の様なアロマが感じられる。
スミレやなめし皮、少しだけ焦げたニュアンスがあるがほとんど目だない。
酸は滑らかで、タンニンも柔らか。グリセリンのまろやかさが、これらを包んで、非常に心地よい、飲みやすいタッチのワインとなっている。イチゴや茎の様な自然な味わいの余韻を残す。
ナチュラルな作りのピノノワールで、あまり醸造的な感じはしない。


生産者: フリーストーン ヴィンヤーズ(ジョセフ フェルプス)
銘柄: ソノマコースト ピノノワール 2012
品種: ピノノワール100%

約7400円、WA90-92pt(2011)
外観は淡い色調のルビー、粘性は中庸。
方向性としてはフォグドッグと違い、より凝縮度は高いと感じる。イチゴやクランベリーのリキュール、オリエンタルスパイス、グローヴや樹皮の様な香りが感じられる。
ほのかにミルクティーの様な要素も。
スミレやなめし皮の香りはより強く、華やかさが際立っている。ラベンダーや松、シナモンやグローヴなどの要素がある。ほのかにクルミの香りもある。
酸とタンニンはグリセリンに包まれて滑らかになっていて、イチゴや茎の様な余韻が感じられる。ソノマの王道的ピノノワールといった感じ。こちらもナチュラルな作りと言える。


【所感】
共にソノマらしいピノノワールだと思います。
やや密度に難のあるシャルドネと異なり、値段なりの手堅く品質の高いピノノワールを作っていると思います。
タイプとしてはハーシュやキスラーのピノノワールに近いと思います。
共通してイチゴやクランベリーなどのよく熟した赤系の果実、マロラクティック発酵によるまろやかさ、紅茶の様な抑制の効いた樽香が際立って感じられます。フリーストーンの方がよりリキュール的で華やかさや凝縮感が高いですが、受ける印象に大きな違いはありません。
自然派的でもないし、ブルゴーニュのグランクリュクラスの様なガッツリとした樽香があるわけでもなく、華やかさやキャンディ香を押し出したタイプではありません。
あくまでソノマコーストを象徴する様なキュートで、それでいてしっかりとした果実味を演出したキュヴェとなっています。
フリーストーンは先述の様にリキュールの様な香り高さ、凝縮感がありますが、それと共にハーブやスパイスの複雑さも付加されていて、いい感じですね。
どちらも樽の要素は感じますが、ローストした様な感じがなく、全面に出てくる様な感じではないす。
どちらも良いですが、個人的には2000円アドオンしてフリーストーンを購入したいところです。



【カリフォルニア:47】ジョセフ フェルプス ポートフォリオ デギュスタシオン #1 ミドルレンジ ホワイト

こんにちわ、HKOです。
本日から4回に渡りカリフォルニア初のカルトワイン インシグニアを生み出したジョセフ フェルプスのポートフォリオを追っていきたいと思います。
今回はソノマのニュープロジェクト、フリーストーン ヴィンヤーズのシャルドネ2種類と本家ワイナリーのソーヴィニヨンブランです。


【データ】
ジョセフ フェルブス ヴィンヤーズは1972年 セントヘレナ スプリングヴァレーに設立されたワイナリー。現在は7つの畑を保有しています(ラリーアンドハイド アンド サン、バッカス、バンカ ドラダ、ラス ロカス、ヨーントヴィル、サスコル ランチなど)。カリフォルニアで初めてシラーを栽培、また品種ではなく初めて固有のワイン名を冠したキュヴェを生産した事でも有名です。
また1999年にはジョーフェルプスによって、ピノノワールとシャルドネに特化したワイナリー(フリーストーン ヴィンヤーズ)を設立しました。
こちらはフリーストーン、クオータームーン、ファーガソンの区画を100エーカー所有しています。土壌は砂のローム層で200m~500m程度の標高の畑となっています。栽培はビオディナミ。
(ジョセフ フェルブス)
イニスフリーはカベルネソーヴィニヨンのセカンドワイン的な立ち位置で収量が多い時に作られるキュヴェ。ステンレスタンクで発酵、2~4年のバリックと大樽、アメリカンオークとフレンチオークを併用して16ヶ月熟成。
ナパヴァレー カベルネソーヴィニヨンはインシグニアのセカンド的な立ち位置のキュヴェ。ステンレスタンクで発酵の後フレンチオーク、アメリカンオークの新樽45%で18ヶ月の熟成を行います。
インシグニアはジョセフフェルプスのフラッグシップ。スタッグスリープやラザフォードのカベルネを使用して、フレンチオーク新樽100%で熟成。
バッカス ヴィンヤードはオークヴィルの同名の単一畑のブドウを使ってフレンチオーク新樽100%で熟成。
唯一の白のソーヴィニヨンブランはスプリングヴァレーヴィンヤードのブドウを使用してフレンチオーク新樽35%で澱とともに7ヶ月熟成。
(フリーストーン ヴィンヤーズ)
フォグドッグ シャルドネはフリーストーンのセカンド的な立ち位置で、ダットン ランチ ミル ステーション67%、フリーストーン33%のブドウを使ってフレンチオークで8ヶ月熟成。
フォグドッグ ピノノワールも同様のセカンド的な立ち位置。フリーストーン100%のブドウを使って25%フレンチオーク新樽を使用して熟成。
フリーストーン ヴィンヤーズ シャルドネはフリーストーン100%のブドウを使って40%フレンチオーク新樽で13ヶ月熟成。
フリーストーン ピノノワールはフリーストーン100%のブドウを使って35%新樽で13ヶ月熟成する。


【テイスティングコメント】
生産者: フリーストーン ヴィンヤーズ(ジョセフ フェルプス)
銘柄: フォグドッグ ソノマコースト シャルドネ 2011
品種: シャルドネ100%

約5400円、WA93pt(2006)
外観は透明感のあるストローイエロー、粘性は中庸。
存外にミネラル感がしっかりとあり、蜜の様な清冽とした果実味、マロラクティック発酵のまろやかなニュアンスが特徴的。シャサーニュモンラッシェ的な体躯のワイン。
小石の様なミネラルと洋梨やシトラス、蜜の様な果実味、そしてフレッシュハーブの様なアロマが感じられる。
バターやバニラ、ほのかにナッツの様な香りが感じられる。酸はかなり穏やかで、香りのふくよかさとは裏腹に、若干の中抜け感と苦味の余韻がある。洋梨やシトラス、バターなどの余韻が感じられる。


生産者: フリーストーン ヴィンヤーズ(ジョセフ フェルプス)
銘柄: ソノマコースト シャルドネ 2011
品種: シャルドネ100%

約7600円、WA91-93pt(2011)
外観は透明感のあるストローイエロー、粘性は中庸。
フォグドッグと比べるとよりミネラル感が突出、ふくよかさは落ち着いており、より筋肉質な体躯を感じる。
石灰を感じるしっかりとしたミネラル感やナッツのオイリーなニュアンスが前面に出ており、その裏に洋梨やシトラスの果実味が潜む、柑橘の甘さはあるものの、より密やか。濡れた木材やほのかなバターやイーストのニュアンス、フレッシュハーブ、白胡椒のニュアンスを感じることができる。、こちらはさしずめピュリニーモンラッシェ的か。酸は変わらず柔らかいが、苦味は控えめになり、より清冽なニュアンスに、柑橘とバター、ナッツのオイリーな余韻が綺麗に残っていく。


生産者: ジョセフ フェルプス
銘柄: ナパヴァレー ソーヴィニヨンブラン 2013
品種: ソーヴィニヨンブラン100%

約5600円、WA88pt(2008)
外観は透明感のあるストローイエロー、粘性は低い。
いわゆるソーヴィニヨンブランのナチュラルな白ぶどうのニュアンスとミネラル感が感じられる。
石を砕いた様なミネラル感、爽やかなグレープフルーツやパイン、マスカットなどのフォキシーな果実味が突出。その中でもかなり熟した印象があり、シロップの様なふっくらとした輪郭がある。フレッシュハーブやリコリス、白い花の清涼感のあるアロマが主軸となっている。
この中では十分に酸を含んでいる。さながらラムネの様な葡萄とほのかなバターやシロップの含み香がクリーミーな余韻を残していく。


【所感】
ごく僅かに気になる部分はあったものの、基本的にはどれもとても良くできたシャルドネ、ソーヴィニヨンブランだと思います。
まずシャルドネですが、どちらもかなりブルゴーニュの近い香りを持っていると思います。シロップのようなピュアで繊細な香りを持つ果実味、ミネラル感、MLFの香り。ニューワールドほどコッテリリッチでは無く、抑制の効いたバランスの良い香り。
特に低価格帯のフォグドッグはやや閉じ気味のフリーストーンと比べると、その方向が顕著に出ていると思います。
香りを嗅いだら「おお!シャサーニュっぽくない?」って思う感じかも。人によってはムルソーを思い起こさせるかもしれない。香りは本当にもう申し分ない。
ただ少し残念なところがあって、マロによる減酸が効きすぎているのか、かなり中抜けしてしまった味わいになってしまっていることでしょうか。
稀に高価格帯にも見られる話なので、これだけ挙げ連ねる訳ではないのですが、とにかく酸が少なくて、旨味も強く感じる訳ではありません。苦味がかなり出ている印象です。
最終的には好みの問題になるのですが、やや酸の強い地域のワインに慣れている身としては、物足りなさを感じる出来でした。香りは最高なんですがね。
フリーストーンはフォグドッグと比べると幾分か酸はありますが、基本的には近いスタイルだと思います。
対してソーヴィニヨンブランは多少熟度は高いながらも品種の個性がしっかりと現れたものになります。
ボルドーやセントル ニヴェルネの様な青草の様なニュアンスはあまりなく、ミネラル感とともにグレープフルーツやパインなどの要素と、シロップを思わせるふっくらとした輪郭があります。
清涼感もあり、なかなかいい出来だと感じました。
勿論ソーヴィニヨンブランの限界値を計るようなダグノーの突出した感じはなく、至ってソーヴィニヨンブラン的な味わいではあるんですが。
ただどのワインも比較的良くできているのですが、価格的に良い値段するので、人によっては他のものを、という選択肢になるかも。



Brassrie L'ecuin(ブラッスリー レカン:上野)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


こんにちは、HKOです。
本日はレカングループのカジュアルレストランであるブラッスリーレカンに行ってまいりました。
惜しまれつつ長期休業に入った銀座レカンですが、再オープンまでの間にそのエスプリを少しでも感じたく...
本来でいうとロティスリーの方が高価格帯でそちらの方がリアルに感じられるのかもしれませんが、家からも近いのでこちらに。


見るからにパリの街場のビストロの様な雰囲気を醸し出しています。



ただ店内はもともと昭和7年に創られた上野駅貴賓室で、なかなか豪華な設えとなっています。古式ゆかしいといった感じでしょうか



価格帯が価格帯なので、あまり気負わずビールで攻めます。アサヒ ドラフトビール。
泡立ちが滑らかで美味です。


早速アミューズが供されてきます。


◾︎アミューズ: 生ハムとレタス

生ハムとレタスだった。ワインのおつまみに。


うむ、まあビストロみたいなもんですから、あんまり気にしません。
さあ前菜ですぞ。


◾︎アントレ: 牛肉、牛蒡、茸のテリーヌ 人参のムース添え(★)



牛肉の野生的な風味と牛蒡の土っぽい風味と食感、茸のコリコリとした食感が感じられる。
人参のムースは生クリームと間違えるくらいクリーミーで牛乳感が強く、ほのかに人参の風味を感じる。塩味は決して強く無いが、ムースの甘みとバランスよく調和している。
ちょっと温めの温度が微妙に気になりますが、いいと思います。
結構牛肉の味が強いですね。牛肉の甘露煮の缶詰みたいな味というか。


次はお魚です。


◾︎ポワソン: 金目鯛のポワレ マルセイユ風(★★)


ジャガイモとインゲン、金目鯛をブイヤベースのソースで。金目鯛はやや強く火が入っていて、少しパサっとしている。外側はカリカリに焼き上げられている。ブイヤベースははっきりとした魚介の風味があるが、ローブリューやセゾンと比べるとやや控えめか。塩は適切だが、肉質は人によっては好みが分かれる硬さかも。ブイヤベースの風味はとても良いのでするっと食べられる。


ちょっとだけ火入れが強い様な...?
まあ人の好みかもしれませんね。


◾︎ヴィヤンド: 蝦夷鹿のソテー グリーンペッパーソース(★★)


蝦夷鹿は鹿らしい血の風味と強い旨味があるが、どこか肉質に締まりが無い様にも思える。柔らかく嚙み切りやすくはあるが...
これはこれで滑らかでいいのかな?
グリーンペッパーソースの風味がスパイシーに旨味を引き上げているのはとてもいい感じだと思った。
ポテトグラタンはホクホクでなかなか美味しい。チーズの焦がした風味もいい。とても家庭的。
全体的には美味しい思う。


蝦夷鹿は微妙に肉質が緩い様な気がするんですが、気のせいかな...?
でも鹿の野性的な味わいは全然あったので、やっぱり人による感じかしら...
付け合わせのポテトグラタンはチーズの味が強くて、懐かしい感じ。美味しいと思います。



◾︎デセール: クレームダンジュとマロンのスープ アカシアのハチミツのアイス添え(★)

ややマロンのスープは薄めではあるものの、クレームダンジュがはっきりとした味わいなので、ちょうどいい。
クレームダンジュはやや酸味のあるヨーグルトにも近いタッチ。そこにアカシアとハチミツのアイスクリームが複雑さを与える。クレームダンジュのなかにある甘露煮も食感が面白い。


アカシアとハチミツのアイスクリームとマロンの風味が結構複雑で、それでいてちゃんと調和しているのはいい感じだと思います。


最後に食後のコーヒーを飲んで〆。
ディナーとしては4000円代の比較的手の出しやすい価格帯であるのですが、価格対比としては結構ありそうな感じだと思います。
ランチやバー利用もできるみたいなんで、そういう使い方がいいかもしれません。


住所: 東京都台東区上野7-1-1 ブラッスリーレカン
店名: Brassrie L'ecuin(ブラッスリー レカン)
電話番号: 03-5826-5822
営業時間:
年中無休
ランチ 11:00~16:30(L.O.)
ティー 13:30~16:30(L.O.)
ディナー 16:30~22:00(L.O.)


鴨そば 9代目 けいすけ(鴨そば 9代目 けいすけ: 銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。



HKOです。
むぎとオリーブに久しぶりに行こうと思っていたのですが、妙に混んでいたので隣のラーメン屋に入りました。
チェーン店みたいなんですが、得意としている分野が微妙に違うんですね。鴨そばはここ1店舗しかないみたいです。

並ばずにすんなり入れました。
本当はごぼう天が入ったいいやつを頼もうかと思ったのですが、お財布の中に1000円しか入ってなかったので、一番スタンダードな鴨白湯そば(★★★)を注文しました。



チェーンとあなどれないですね!スープにかなり強烈な鴨の野性的な風味があって個性的。
かなり濃厚な仕上がりのスープです。
平打ちのツルツルとした麺に良く絡む。具はシンプルなものでメンマ、ほうれん草、しっとりとした低温調理っぽい鴨チャーシューが入ってます。美味です。
大盛りは、底の深い器なので見かけより大分入ってる様な気がします。この手のラーメン屋としてはかなりお腹いっぱいになりました。

行きずりで入ったラーメン屋でしたが、美味しかったですね。なんだよチェーン店かよブログのネタにもなんねえじゃねえか、とも思いましたが、いい感じでした。


住所: 〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目12, 銀座6-12-15, いちご銀座612ビル 1F
店名: 鴨そば 9代目 けいすけ
電話番号: 03 6274 6655
営業時間:
11:00~15:00
17:00~23:00

Ar's Italian Cuisine(エアーズ イタリアン キュイジーヌ: 汐留)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。
※★無しは「普通」です。好きじゃなかったのはそもそも書きません。


HKOです。
会社の近くに新しくイタリアンレストランができていたのを思い出して休日に寄ってみました。


汐留シティセンター41Fにあります。
Akira Watanabeという方がプロデュースしたレストランとの事で、野菜に力を入れてるみたいです。
料理長は小林智仁氏。




流石に眺めはいいですが、ここら辺に勤めてると特段驚きの無い景色になってきますね...

軽い2000円台のコースとグラスの白を注文。
グラスの白はシチリアのシャルドネです。


生産者: フェウーディ デル ピジョット
銘柄: カロリーナ マレンゴ シャルドネ 2011

ふくよかでボリューム感のあるシャルドネ。
ミネラル感がありながら、はっきりした樽香と完全なMLF を行っており、かなりニューワールドに近い作りをしている。石の様なミネラル感、クリームバターや洋梨や黄桃のコンポート、カシューナッツ、焼き芋の様なニュアンス。
酸は柔らかく、タッチは滑らかだが、違和感を感じない厚みがある。とろみがあり、口の中で洋梨やミネラル、クリームの様な風味が感じられる。


うーん、かなりクオリティの高いシャルドネですね。
ニューワールド的なリッチな感じです。


◾︎プティサラダ


サラダは別添えの岩塩とオリーブオイル、ビネガーでいただく感じ。瑞々しくフレッシュなサラダです。
ドレッシングがないから野菜の味をしっかりと感じられる。野菜に苦味がないのがいいですね。


◾︎パン

人参のフォカッチャとほうれん草のパン。
どちらも人参やほうれん草の味がしっかりと感じられる。こちらもオリーブオイルで。


◾︎お野菜のアンティパストプレート(★)


徳島の薩摩芋、種子島の安納芋、シェリービネガーでマリネした椎茸、他蕪、栗のコンポート、ロマネスコ、根セロリ、とろろ芋、インゲン、人参、牛蒡など沢山の種類の野菜を異なる調理法で。ソースはプレーンなバジルオイル、酸味のあるビーツのソース、あと蕪の下にはクリーミーなソースが隠れています。
基本的には素材を活かした調理法で、フレッシュなものから火を通したものまで様々。
こちらも野菜の味をしっかり感じられる。見た目も華やかでいい。


◾︎真鯛のポワレ 芦田さんの春菊、ほうれん草 バルサミコソース(★★)


たっぷりの春菊とほうれん草、かぼちゃのチップスにパルメザンチーズ、バルサミコソースを添えたサラダの上に真鯛のポワレ。別添えで岩塩、バルサミコソース、黒胡椒。
春菊の独特の風味が、パルメザン、バルサミコソースとなんとも言えない調和を見せる。
真鯛のポワレはふっくらと火入れされていて、皮はパリパリ。ジュワッとだし汁が溢れるタイプではないが良く旨味が乗っている。基本的には最低限真鯛に塩は振ってあるが、こちらもバルサミコの甘い風味とスパイシーな胡椒、岩塩とよく合う。


◾︎食後のコーヒーとお茶


お団子みたいなのはドーナッツ、クレープっぽい生地にベリーのゼリー。
コーヒーは時間が無く残したが、結構美味しかったと思う。


以上、2000円台のコースとしてはなかなかリッチな皿だったと思います。
ただ野菜ばかりなので、お腹はすぐ空いちゃいますね。それが売りなので、元も子もないんですけど。
お腹いっぱい食べたいのであれば、オレゴンバーの方がいいかもしんないです。
美味しいんですけどね。

住所: 〒105-7108 東京都港区東新橋1丁目5−2汐留 シティ センター 41 階
店名: Ar's Italian Cuisine(エアーズ イタリアン キュイジーヌ)
電話番号: 03 5537 6431
営業時間:
月~金
11:30~15:30(L.O.14:30)、
17:30~23:30(L.O.22:30)
土日祝
11:30~15:30(L.O.14:30)、
17:00~23:30(L.O.22:30)
定休日/不定休

【ドイツ:6】グローバル志向のドイツのピノノワール、新たな発見。

こんにちは、HKOです。
本日はドイツのピノノワールです。
カールファフマンという生産者。はて、聞いた事の無い生産者ですが、品質はかなり高いと感じました。


【データ】
カールファフマンは1955年にカール ファフマンがファルツのヴァルハイム村に設立したドメーヌ。現在はブルゴーニュなどでも修行を行ったマルクス ファフマン。
醸造に使う葡萄は自社畑(83ha)+栽培農家。収穫はファフマンが行っています。赤ワインの比率は25%程度。
早めに剪定作業を行い、切り落とした枝を有機肥料として利用。また、地中の水分を調節するため、樹と樹の間に特別な草を生やしています。
今回は栽培面積の10%を占めるピノノワール100%のキュヴェです。


【テイスティングコメント】
生産者: カール ファフマン
銘柄: シュペート ブルクンダー トロッケン 2012

外観は濁りのある紫を帯びたルビー、粘性は中庸。
自然派的な全房のスパイシーでグリニッシュな要素と、熟した赤黒系小果実の香りのバランスがすこぶる良いピノノワール。どこかブルゴーニュにも似た雰囲気を醸し出すが、幾分かこちらの方が近づきやすい果実味がある。
茎やリコリスの様なスパイシーさと熟したブラックカラント、イチゴの様な小果実の滑らかな果実味、生肉の様な要素が同居する。スミレのドライフラワー、焦がした木材の香り。ハチミツなどの要素も。
タンニンは穏やかで酸もしっかりあるが、柔らかい素朴な果実味が非常に目立つ。心地よい甘みと梗の複雑さが非常に良い。


【所感】
どうにもグローバルで通用していそうなシュペートブルクンダーを作っているな、と思いましたが、成る程ブルゴーニュやカリフォルニアで経験を積んだという話で納得。ブルゴーニュという感じでもないのですが、充実した果実味とかなりの梗を残しているであろうスパイシーな香りが特徴的なワインです。アルザスやドイツの伝統的なピノノワールの場合、少し梗が強く出すぎて独特の風味があるのですが、このキュヴェに関してはそれらの要素とバランスが良い。決して酸が強すぎたり薄かったりはしないです。
よく出来ていると思います。
インターナショナルな視点の生産者がシュペートブルクンダーを作ると、ドイツの本当の地力が見えてきますね。

しかしこのワイン、(ドイツワインばかり置いている)家の近くの個人経営の酒屋で購入したのですが、楽天に在庫なし...なかなかの目利きです。

【東欧:1】ブルガリアのメルロー&シラー、エニーラ2010

こんにちは、HKOです。
本日はブルガリアの話題のワイン、エニーラです。


【データ】
エニーラはサンテミリオンのカノン ラ ガフリエールやラ モンドットを手がけるナイペルク伯が手がけるブルガリアワイン。このエニーラにも前述のワイン同等にナイペルグ伯爵紋章がプリントされています。生産は2001年にブルガリア パザルジク州に設立されたベッサ ヴァレー ワイナリー。醸造家伯サンテミリオンのラルマンドやベルフォン ベルシェを手掛けたマーク ドゥウォーキン。どのキュヴェもフリーランジュースを95%使用。
今回のスタンダードラインのエニーラは16度にて5~8日間低温浸漬。その後8~10日間発酵。フレンチオークバリックにてMLF後12ヶ月熟成。(1年落ち10%、2年落ち30%、3年落ち60%)。
フラッグシップはシラー100%のシラー バイ エニーラ、そして新樽100%のグランキュヴェ。


【テイスティングコメント】
生産者: ドメーヌ ベッサ ヴァレー
銘柄: エニーラ 2010
品種: メルロー40%、シラー50%、プティ ヴェルド10%

外観は極めて深いダークガーネット、粘性は中庸。
外観に似合わず、果実味に満ち満ちたタイプのワインでは無く、華やかさと堅牢さを感じるワイン。
アルコール感はしっかりとあり、薔薇のドライフラワーや
炭焼きやタイヤの様なロースト香、そしてブラックベリーやダークチェリーなどの黒系果実、黒砂糖の様な風味を少し感じさせる。燻製肉、溶剤や黒胡椒、鉄観音の様な風味。
香りだけ見るとかなり堅牢で、タニックかつ酸も際立ったピーキーなワインの様にも思えるが、逆に含み香は非常にキャッチー。抜栓直後こそ、タンニンと酸は際立っていたが、1~2日の酸化で馴染んできた。
煮詰めたイチゴやミルクティーを思わせる、どこかソノマのピノノワールにも見られる様な味わいが感じられる。
ここの部分は限りなくキャッチーである。


【所感】
不思議なワインです。
シラーとメルローという重めの品種のアッサンブラージュなのに、口当たりにはどこかニューワールドのピノノワールを思わせる赤系果実やミルクティーを思わせる含み香やタッチがあるという。
抜栓直後はかなりタンニンと酸が際立っていますが、3日程度で角が取れてきてくれます。
ただし、その分香りは酸化のタッチを帯びてくるので、好みが分かれてくるかも。
香りとしてはアルコール感がはっきりあって、華やかな側面と強い樽のローストがかなり強烈に出てくる感じですね。特にロースト香は過剰というか、旧樽オンリーとは思えない程強いと感じました。黒砂糖の様なアロマ、そして黒系果実のニュアンスを感じ取れる香りがあります。
取り扱いには若干の注意が必要なワインですが、品質は高いと思います。少し人を選ぶかもしれませんが。





【ブルゴーニュ: 119】優良生産者のブルゴーニュ赤に久々に感動、ピュアさとモダンさの最高峰。

こんにちは、HKOです。
本日はブルゴーニュの優良生産者の3つのワインをレポートします。

【データ】
ロッシュ ド ベレーヌはコート ド ボーヌに2007年に設立されたネゴシアン。ニコラ ポテル氏のネゴシアン部門なのですが、1997年に設立した「メゾン ニコラ ポテル」が2004年に大手に買収された為、自身のブランドとしてネゴシアン「ロッシュ ド ベレーヌ」自社畑のドメーヌ「ドメーヌ ド ベレーヌ」を立ち上げました。
今回のキュヴェはACブルゴーニュでありながら56~88年の古木を使ったヴィエイユヴィーニュ。区画は南東向きの斜面にある、粘土と石灰岩で構成された標高230mの18ha。収量は50hl/ha。熟成に新樽は利用せず12ヶ月の熟成を行い、無濾過、無清澄でボトル詰め。マロラクティック発酵は100%行う。

フィリップ エ ヴァンサン レシュノーは、レシュノー兄弟によってニュイ サン ジョルジュに1986年に設立されたドメーヌ。拠点以外にも様々なアペラシオンを手がけており、3haから18アペラシオン10haまで拡大している。
フラッグシップはパーカーポイント100点を取った樹齢60年、年産1樽半(450本程度)の希少なキュヴェである、クロ ド ラ ロッシュ。
ブドウ栽培はビオロジック。原則100%除梗。
10~12度の低温マセレーションを4、5日続けた後、自然にアルコール発酵。トータルで3週間のキュヴェゾンを行う。その後、およそ16ヶ月樽熟成。村名ワインでも新樽率は50%。1級レ・ダモードは70%、プリュリエは100%と新樽比率は高い。
今回のクロ ド ラ ロッシュは収量は35hl/ha。手摘みで収穫後60%除梗、自然酵母で発酵し、マロラクティック発酵を行う。
熟成は新樽100%で18ヶ月。無濾過でボトル詰め。

シモン ビーズはサヴィニー レ ボーヌに拠点を置く1880年に設立されたドメーヌ。ドメーヌ本詰めは1950年から。1972年よりパトリック ビーズがドメーヌを引き継ぎ、ラトリシエールシャンベルタン、コルトンシャルルマーニュという特級畑を取得、その後2013年他界し、現在は奥様の千砂さんがドメーヌを引き継いでいます。2014年には買いぶどうながらコルトン ルナルドも醸造しています。
2008年よりビオディナミを採用、
白ワインは収穫後、すぐに圧搾し。12時間のデブルバージュ。小樽に移して発酵。クリマに応じて6∼12ヶ月の樽熟成。新樽率は15∼30%で、古い樽は5年ものまで使用。
バトナージュは様子を見ながら適宜実施する。
赤ワインは基本的に100%全房発酵。梗が熟さない場合は必要都度除梗する。
木桶で発酵し、足でピジャージュ。新樽比率は少なく、収穫翌年の1月から3月にかけてすべてのワインを瓶詰めする。今回のマルコネは最もボーヌ寄りの1級畑。ボーヌの同名畑とは高速道路を挟んで隣り合う。樹齢40年程度で収量は35~40hl/ha。手摘みで収穫。
全房発酵、天然酵母で10日間発酵。熟成は旧樽のみで12~15ヵ月。マロラクティック発酵は自発的に実施。無清澄、無ろ過で瓶詰めされる。


【テイスティングコメント】
生産者: メゾン ロッシュ ド ベレーヌ
銘柄: ブルゴーニュ ピノノワール ヴィエイユヴィーニュ 2012

約3000円
外観はやや濃い色調のルビー、粘性は中庸。
非常にレベルが高く、このACブルの中にブルゴーニュの基本的な良さは全て詰まっていると思う。
どこか特定のアペラシオンというより、ACブルとして突出した味わいがあると思う。瑞々しくピュアで華やか、加えて凝縮感のある果実味がある。
ブルーベリーやダークチェリーのリキュール、少し茎やハーブ、グローヴなどの青さ、エナメルリムーバー、スミレの様な香りが感じられる。そこにほのかに樹皮の要素やジビエ、八角やオリエンタルスパイスなどの要素も現れてくる。
樽香はごく僅か、ほぼ果実の凝縮度とピュアさが完全に押し出されている感じ。あまり余計な醸造起因の香りがしない。
酸とタンニン、ほのかに感じる甘み=グリセリン感のバランスが良く、酸味とタンニンを綺麗にグリセリン感が包み込んで、余韻にほのかな甘さを残してくれる。
少しピュアなベリー系の香りと共にミルクの含み香も感じられる。


生産者: シモン ビーズ
銘柄: サヴィニー レ ボーヌ プルミエクリュ レ マルコネ 2013

約10000円、WA86-88pt(2009)
外観は濃く澄んだルビーで粘性は中庸。
極めて華やかなで広域に広がる様な彩り豊かなサヴィニー。
華やかなスミレや溶剤の香りと共にクリアで果実味の強いアメリカンチェリーやブルーベリーの様な果実味。ほのかにキャンディを思わせる若々しい芳香がある。茎やグローヴ、ローズマリーなどのスパイシーな香り、そしてミルクティーなどのまろやかさ、なめし革などの要素、樹皮。過剰に焦げた香りの無い、ピュアなピノノワールといった感じがする。
タンニンはきめ細やかで、酸は豊かで緻密。ベリーの華やかな要素やグローヴの要素なども感じられる。綺麗なシロップの様な含み香。


生産者: ドメーヌ ヴァンサン レシュノー
銘柄: クロ ド ラ ロッシュ グランクリュ 2013

約38000円、WA98~100pt(2002)
外観は濃いルビー、粘性は高い。
ボリューム感があり、極めて力強く凝縮感があるクロ ド ラ ロッシュ。
煮詰めたダークチェリーやイチゴの様なアロマ、五香粉やワッフルの様なほのかに焦げた様な香りやスパイシーな香り、スミレのリキュール、グローヴ。煌びやかななめし革や獣の皮、オリエンタルスパイスの様な香りがあり、ほのかに乾いた土のニュアンスもある。ミルクティーの様なまろやかさも。
際立って複雑で、かつ凝縮感がありバランスが取れている。
酸は柔らかく、タンニンも穏やか。ボディに丸みはあるものの、際立ってキツイ要素は無く、滑らかに口の中を滑り込んでくる。五香粉やミルク、ダークチェリーの様な果実味が感じられる。密度も高い。



【所感】
ロッシュ ド ベレーヌのACブルゴーニュ。
これは物凄い良くて確実に3000円を超える価値があると思います。ニュイやボーヌの有名アペラシオンの様なしっかりとした個性が無いながらも、ブルゴーニュらしさをしっかりと押し出した極めてピュアなピノノワールです。
そういう意味でいうと、後述するシモンビーズのサヴィニー レ ボーヌは近い線に行っているかもしれません。
まずこのクラスとしては驚異的なバランス感の良さで、果実味が薄かったり、妙に酸っぱかったり、タンニンが刺々しいわけではなく、華やかさがありながら、骨子を占める果実味の凝縮度がしっかりとあり、余韻にほのかな甘みと酸味を感じさせてくれるのがいいですね。良い意味で抑制された甘露さというか。黒系なんですが、瑞々しい小果実の香りが際立っています。恐らく全房発酵で、梗の青いニュアンスが複雑さも与えています。樽のニュアンスはほぼなく、果実本来の味わいが強く現れていると思います。
安定感のあるキュヴェです。これは本当にオススメ。

次はシモンビーズのサヴィニー1級マルコネ。
タイプは前述のVVに近いですが、値段は3倍程度。
ただこれくらいが本来は妥当な値段ではないかと思います。ただやはり1級というか、より緻密な要素のあるワインで、瓶詰めの早さから、やや若々しいキャンディ香がありますが、骨子を支える酸やタンニンはバランス良く存在しているし、あと樽のニュアンスも程よくありますね、焦げ香ではない、樹皮の香り。
大筋はピュアで瑞々しいピノノワールだと思いますが、その点複雑な作りをしていると思います。
マロラクティック発酵のまろやかさもありますね。
醸造を受け止めるだけの地力があるワインということかもしれません。華やかさと共にしっかりとした果実味、適度な複雑さを持った良くできたキュヴェです。

最後はレシュノーのクロ ド ラ ロッシュ。
今までの2本とは異なり、特級のパワフルな果実に隙のないリッチな醸造を施した、ある意味対局にあるようなワインだと思います。
太く凝縮感のある赤系果実味と、グランクリュらしいしっかりとした樽使い、複雑さ。
ロースト香と五香粉、スミレのリキュールの様な華やかさ、なめし革の要素。そしてたっぷりとした果実味。穏やかで抑制の効いたシモンビーズやロッシュ ド ベレーヌと異なり、グランクリュの果実味の強さに、醸造要素を最大限付加して高いレベルでバランスを取っている。パワフルだが継ぎ目がない。
酸とタンニンはグリセリン感に包まれてトゲトゲしさは無いです。流石にかなり良くまとまったワインだと思います。




クロ・ド・ラ・ロッシュ[2010]レシュノー

クロ・ド・ラ・ロッシュ[2010]レシュノー
価格:38,016円(税込、送料別)

プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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