2015年 食べ歩き総括

こんにちは、HKOです。
今年から本格的に食べ歩きを始めましたが、個人的な視点で感動したお店、最高だと感じられたお店とお皿をピックアップしました。

何分偏ったランキングにはなりますが、お店選びの一助となれば幸いです。


【集計期間】
2015年1月1日~2015年12月8日


【前提条件】
前提1: HKO好みの味の方向性
・味の輪郭がはっきりとした料理
・複数の食感が組み合わった料理
・肉、あるいは魚は素材のエキス感を感じられる料理。
・素材と素材(あるいはソース)が互いに調和し、素材に対して複雑さを付加している料理 ※ワインペアリングに近い感覚。
・前菜は食材同士の調和を重視
・魚料理は火入れと食材同士の調和を重視
・肉料理は火入れを重視 ※食材が上質で火入れが好みであれば塩と胡椒でも感動出来る。
・華やかなプレゼンテーション(必須ではない)
・革新的なクリエイション(必須ではない)
・型に囚われないペアリング(必須ではない)


前提2: 今回の選出にあたって含めていない前提
・ホスピタリティ
・ファシリティ
・ロケーション
・客層
・オペレーション
・ワインリストの充実度
・サービス料などの付帯価格
・予約の取りやすさ


以上の前提から、下記の2015年最高の皿を、「前菜」「魚料理」「肉料理」の3点から10皿、「単品」は4皿選出しています。概ね好み順に上から並んでいますが、基本的には順不同です。



【2015年最高の一皿(アントレ)】
・2015年で最も感動したアミューズ、前菜をジャンル問わず選出。

1: フォアグラのナチュレル、金美人参のピュレとそのキャロットケーキのかけら、サントモール&セミドライトマト、しょっつるのキャラメルと芹の葉(レフェルヴェソンス)


2: 鴨フォアグラのソテー ソース・ヴェルジュ ジャガイモのゴーフレットを添えて(メゾン ポール ボキューズ)


3: 生牡蠣、ミルクのムース、海藻と柑橘のゼリー(エディション コウジ シモムラ)


4: スミイカのアロスとモザイク ピメントンデラベラの軽いソース(小笠原伯爵邸)
5: 要素「牛」(フロリレージュ)
6: 稚鮎のフリット ロメスコソース(スリオラ)
7: トマトとアメリカンチェリーのサルモレッホ、ウニと野菜のロール(レストラン サンパウ)
8: スープ ド ポワソン(ローブリュー)
9: 小玉ねぎのピクルス、雲丹のバーニャソース、玉ねぎのペースト、オニオンスープ(ティルプス)
10: L'ASのスペシャリテ フォアグラのクリスピーサンド パイナップル味(ラス)


比較的イノベーティブな前菜が並ぶ形となりました。
基本的にはどれも素晴らしかったのですが、やはりレフェルヴェソンスのフォアグラですね。濃密で強い味わいの多いフォアグラにおいて、レフェルヴェソンスのフォアグラはバターの様にプレーンな質感に仕上げられていて、故に繊細なソースとの調和が取れている。
いわゆるフォアグラの別の側面が垣間見れるイノベーティブな一皿だったと思います。
レフェルヴェソンス以外の他の皿も複数の食材の要素が芸術的に絡み合う素晴らしい調和を見せてくれるものばかりでした。



【2015年最高の一皿 (ポワソン)】
2015年最も感動した主菜(魚料理)をジャンル問わず選出。

1: 天然金目鯛の蒸し焼き、烏賊墨のリゾット、生姜風味のルッコラのソース(シェ オリビエ)


2: スライスした九州産の筍に隠したアンキモ、揚げた桜海老、スナップエンドウ。焦がしバターとフォアグラを入れた筍の泡のソース(シック プッテートル)


3: アイナメをプリッと焼いて桜の花のブールブランと蕗の薹のピュレ、山独活、八朔の葉のオイル、白味噌のエミュルジョン、野生の胡椒、パンプルネル(レフェルヴェソンス)


4: オマール海老と帆立貝のカソレット アルモリック風(メゾン ポール ボキューズ)
5: 三陸産牡蠣のムニエル(ボンシュマン)
6: 的鯛のフリット ブロッコリーのピューレ、パルメザンチーズ、レモンのジャム(エディション コウジ シモムラ)
7: 築地市場から届いた鮮魚のクリエーション(ドミニクブシェ)
8: 天然スズキのア ラ ヴァプール アサリのスープビストゥと共に(レストラン フウ)
9: ヘテロ「牡蠣」(フロリレージュ)
10: マルセイユ風ブイヤベース(レ セゾン)


伝統的な皿とイノベーティブな皿が共存する形となりました。改めてブイヤベース好きだな...と実感。
特に感動したのはシェ オリビエの金目鯛の蒸し焼きと烏賊墨のリゾット。金目鯛の火入れは当然ながら旨味の詰まった金目鯛とリゾットの磯風味と塩気が調和する。コクがあり、味の輪郭がはっきりとしている。
素晴らしい1皿。
シックプッテートルのあん肝も突出。あん肝とフォアグラの濃厚さと、筍、スナップエンドウ、桜エビの複数の食感が非常に心地よい。風味の調和も素晴らしく、カテゴリの異なる突出した皿と言った感じ。
完璧な火入れと調和を感じる、どれも本当に素晴らしい皿だった。




【2015年最高の一皿(ヴィヤンド)】
2015年最も感動した主菜(肉料理)をジャンル問わず選出。
1: 石黒牧場のホロホロ鶏を炭火で、ソテーした白菜のエキスと栄螺、新筍、マッシュルームの砂(レフェルヴェソンス)


2: 和牛のミスジ 薄いポテトチップとミニ野菜(レストラン サンパウ)


3: 鹿児島産黒毛和牛のステーキ、山口県萩の寒鰆(春草)


4: 朴葉の上に置いた仔羊のグリエとオッソ イラティー ジロール茸 里芋 黄ニラのガレット スケッチアップのアクセント ナヴァランのジュを添えて(ピエール ガニェール)
5: 赤ワインでじっくり煮込んだ牛ほほ肉を滑らかなポテトピュレと共に(ラトリエ ドゥ ジョエルロブション)
6: 牛肩肉の低温ロースト 季節野菜のマティニヨン 沖縄産ロングペッパー(シグネチャー)
7: ウサギ背肉のバロティーヌ ブランケット仕立 バニラの香りニューカレドニア産天使の海老 ジロール茸と空豆のフリカッセ(クラウン)
8: 蝦夷鹿のフィレ肉 マルメロとビーツ(ミシェル トロワグロ)
9: 蝦夷鹿 ビーツのピュレ 秋の味覚 ソース ポワーヴル(ドミニク ブシェ)
10: 乳のみ花悠豚のコンフィ ベイビービーツ、ジンジャーヴィネグレット(ジャン ジョルジュ)


異次元というか未体験の火入れだったのはレフェルヴェソンスのホロホロ鳥。炭火の風味がありながらもしっとりと、繊維質をまるで感じさせないバターを思わせる滑らかさ。恐ろしい一皿です。
春草は素材の良さともに、それを活かす巧みな火入れが際立った。和牛のジューシーな脂を逃さぬ様、封じ込める様に仕上げた一皿。と、共に鰆も素晴らしい味わいだった。
火入れの巧みさが目立つ皿が多いですが、調和という部分であればクラウンの兎のバロティーヌ、ピエール ガニェールの子羊のグリエですかね。
様々なお肉から選びましたが正直レフェルヴェソンスを除いては甲乙つけ難い、本当に素晴らしい皿だったと思います。




【2015年最高の一皿 (単品)】
・2015年最も感動した単品料理をジャンル問わず選出。

1: 九州産リブロースかつ(かつ善)


2: 味玉チャーシュー醤油ラーメン(TOYBOX)


3: 鰻重 大(尾花)


4: 奥久慈軍鶏のつくね(バードコート)


とんかつ、ラーメン、うなぎ、焼き鳥と並びましたが、尾花とバードコートは突出しているのを再認識しました。
かつ善とトイボックスは今迄食べたこの手のジャンルの中では最高でした。
かつ善はボリューム感と歯ごたえの衣という訳ではなくて、極薄の旨味や肉汁を封じ込める為の衣だと理解。
素材の美味しさが全て詰まっている。衣を美味しく食べさせる丸五も素晴らしいのですが、個人的にはこちらを選びたい。高いですが。
トイボックスのラーメンは鶏油の風味が際立っていて、品はいいのにしっかりとラーメンならではのパンチがあるのが素晴らしい。濃くないし背脂もないのにパワフル。
かなり気に入ってしまいました。




次は幾つか好みのレストランをシーン別に選んでみました。




◾︎日常使いしたいレストラン
日常的に利用できる価格帯ながら、価格以上の満足度と1時間以内に食事を終える事が出来るお店を選出。
※勿論スタンダードなアミューズ+前菜+メインで、フルコースなどの場合は1時間では終わりません。

1: オーバカナル銀座(1000円 フレンチ)


2: ル ブール ノワゼット(昼3000円 モダンフレンチ)


3: オザミ サンカントヌフ(昼2000円 フレンチ)


4: トイボックス(終日1000円 ラーメン)
5: タテル ヨシノ ビズ(昼3000円 フレンチ)


席数も多く、価格もリーズナブルでありながら本格的なフレンチが頂けるオーバカナルが最もオススメです。
皿数は1皿ですが、ポーションが多いので満足感があります。
また価格帯は上がりますが、プールノワゼットのガストロノミーの影響を受けたビストロ料理も面白いです。3皿程度の構成ですが、ポーションもしっかりしてますし、味わいも見かけもビストロっぽい雑さが見当たらない。
オザミは基本的にはどこもオススメですが、サンシャイン最上階からの眺めが素晴らしいサンカントヌフがイチオシです。グラスワインも良いのが揃っていて、こちらもしっかりとしたポーションなので、かなりお腹いっぱいになります。フォアグラのパンケーキも素晴らしい。
タテルヨシノビズは元星一つのタテルヨシノ汐留のビストロ業態。ただ内装はかなりフォーマル。
平日なら安価でしっかりとした素材と巧みな調理のコースを手軽に楽しめます。
日常的は言い過ぎですが、かなり使いやすいレストランばかりだと思います。



◾︎人に強くオススメしたいレストラン
比較的安価な価格帯ながらも味、ポーション、プレゼンテーション、将来性に優れたレストランを選出。

1: ラ ボンヌ ターブル(夜7000円 モダンフレンチ)


2: スリオラ(昼5000円 モダンスパニッシュ)


3: ラス(終日5000円 モダンフレンチ)


4: シェ オリビエ(夜5000円 フレンチ)
5: ボンシュマン(昼5000円 フレンチ)


価格的には比較的安価でありながら1~3は卓抜したクリエーションを、4,5は伝統の技をしっかりと見せてくれます。ボンヌターブルはレフェルヴェソンスのカジュアル業態。野菜はレフェルヴェソンスと同等で、素材と皿には決して手を抜かないが、カジュアルな接客と内装は親しみやすさがある。
スリオラはスパニッシュでありながらサンパウだけではなく龍吟のテイストも感じられるのが非常に興味深い。サンパウも素晴らしいがクリエーションはこちらの方が高い様に思えます。
ラスは話題のお店で、平均的に味、ポーション、プレゼンテーション、値段のバランスが良いと思います。
ボンシュマンは古典的なフレンチでありながら非常にどの料理も美味しいので、普通にオススメしたいです。



◾︎感動したレストラン
価格問わず2015年最も感動した料理を供出頂いたレストランを選出。

1: レフェルヴェソンス(夜17000円 モダンフレンチ)


2: エディション コウジ シモムラ(夜15000円 モダンフレンチ)


3: シック プッテートル(夜10000円 モダンフレンチ)


4: メゾン ポール ボキューズ(夜10000円 フレンチ)
5: レストラン サン パウ(20000円 モダンスパニッシュ)


プランチャやサルモレッホなどスパニッシュの要素を押し出しながらフレンチにも通じる品の良さを表現した老舗サンパウ、古典的で豪華なポールボキューズ、食感の楽しさを沢山の皿数で追求する新進気鋭のシック プッテートル、食材同士の調和が素晴らしいエディションとレフェルヴェソンス。
この5店舗が2015年に最も感動した料理を出してくれたレストランです。


以上です。
この一年いろいろと食べ歩いてきましたが、最初に「こんな別格な料理があるのか!?」と思ったのが、実は東京にはそこかしこに存在していて、かなり驚きました。
と、同時に舌がとても肥えてきているのも実感していて、生半可な良さじゃ感動しなくなっている自分もいるという...
来年はどうなってるんでしょうね。
まあとはいえ、偉そうに「評価」する事はしないように気をつけようと思います。
来年も体に気をつけて食べ歩いていくぞー!







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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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