【カリフォルニア:54】カリフォルニア カルトワイン リバイス #2

こんにちは、HKOです。
カリフォルニアのカルトワインを今一度ちゃんと飲み直してみよう第二弾です。
本日はポール ホブスの2012年初リリースのネイサン クームス エステート、そしてスクリーミング イーグルのセカンドワイン、セカンドフライトです。



【データ】
ポール ホブス ワイナリーはロバート モンダヴィ ワイナリーやシミワイナリー、オーパスワンでワインメーカーとして活躍したポールホブスが1991年に設立したワイナリー。ナパ ヴァレーとソノマ マウンテン、ロシアン リヴァー ヴァレーのシングルヴィンヤードを得意としています。
今回は2012年が初リリースとなるネイサン クームス エステート。植樹は2002年。収量は1エーカーあたり3.7t。南西向きの粘土質ロームの土壌。
夜間に手摘みで収穫されたぶどうは密閉式小型ステンレスタンクで天然酵母で発酵。6日間の低温マセレーション、合計28日間のマセレーション。フレンチオーク新樽100%(タランソー、ダナジューなど4種)でマロラクティック発酵を行いながら20カ月の熟成を行う。マロラクティック発酵は自然に実施。無濾過無清澄で瓶詰め。

スクリーミングイーグルは1986年に不動産業で成功したジーンフィリップ女史がナパのオークヴィルに設立したワイナリー。醸造責任者はハイジ バレット~アンディ エリクソン。2011年にアンディエリクソンはスクリーミングイーグルを去った様で、後任はニック ギラクソン氏に引き継いでいます。
ファーストヴィンテージは1992年。栽培面積は24haの畑。年間生産数6000本程度。
オークヴィルディストリクトの、鉄分を多く含んだ赤い土壌で栽培されたブドウは、適度な収量で、Brix値24で収穫。
厳密な選定が行われ1.5tという少量ずつで発酵させる。セギュイン=モロー製のフレンチオークの樽(約60~65%が新樽)で18~20ヵ月間熟成させ、濾過処理なしで瓶詰めしている。
今回はスクリーミングイーグルのセカンドワイン。
ファーストラベルのカベルネソーヴィニヨン比率が約80%ですが、セカンドラベルは約50%で、メルローの比率が高くなっています。生産者本数は約7000本程度。


【テイスティングコメント】
生産者: ポール ホブス
銘柄: ネイサン クームス エステート クームスヴィル ナパヴァレー 2012
品種: カベルネソーヴィニヨン100%

WA93-95pt、62000円
非常に黒に近いガーネット、粘性は非常に高い。
ドクタークレインと比べると、明らかにニューワールド最高峰の王道的なスタイルの作りになっている。
華やかさは共通としつつも、果実の凝縮感や酸が目立つドクタークレインと比べると熟した濃密な果実味とMLF的な要素を強くを感じられる。
熟したブラックベリーやカシスにメイプルシロップの様な濃密さやコンデンスミルクの様なまろやかさが並存する。広域に伸びていく感じだ。ブリオッシュやバニラの要素。そしてフレッシュハーブやユーカリの要素が混じり合い、エナメルリムーバーやスミレ、スイカズラのような非常に強い華やかさと複雑さを放っていく。クローヴ、リコリスなどのスパイス感。
僅かなベーコンの様な燻香、乾いた木片、ややアルコール感。ジンジャーブレッドの様な風味。
こちらもタンニンが甘く、酸が滑らか。決して弱い訳ではなく、滑らか。グリセリン感も豊かで球体感がある。旨味が充実していてメイプルシロップやコンポートの果実の余韻が残る。ややキャンディっぽさもある。


生産者:スクリーミング イーグル
銘柄: セカンド フライト オークヴィル ナパヴァレー 2012
品種: カベルネ ソーヴィニヨン 48%、メルロ 43%、カベルネ フラン 9%

WA96pt、157000円
濃い色調のガーネット、粘性は高い。
これがセカンドとは決して思えない程の濃密さ、各要素のバランス感の良さ。オーパスワンと構成は近いが、こちらの方が重さや凝縮感、濃密さを感じる。
まず目立つのはリキュールやコンポートを思わせる凝縮した甘みのプルーンやブラックベリーの様な果実味。その中にキャラメルトフィーやバニラ、ミルクコーヒー、それに溶け込む様な形で華やかなスミレやハーブの要素が併存している。燻製した肉、素直なシダーウッドの香りやリコリスの要素も感じられる。
焼き栗やトーストの様な要素。パウンドケーキの様な甘露さ。ハチミツやシナモン、オリエンタルスパイスの様な風味が漂う。極めて素直でありながら、凝縮感と濃密感が半端ない。
徐々に煮詰めた小豆やハーブやスパイスの香りが強まってくる。
球体感はファーストラベルに劣るが、非常に豊かなグリセリン感があり、旨味が充実。酸もタンニンもまさにシルキーといった感じ。タンニンも驚くほど甘く、滑らかで籠いっぱいの熟した果実を僅かな液体に集約したかのような優美な余韻を残していく。キャラメルトフィーやメイプルシロップの余韻。鼻に抜ける香りは力強い。


【所感】
言葉にならねえ....


って位すごいですね。
以前、これの一つ上のスクリーミングイーグルとポール ホブスのベグストファー ドクタークレイン ヴィンヤードをやりましたが、ぶっちゃけ今回のも感動という意味では遜色ありません。2本ともファーストラベルとして扱ってもなかなかこれらの品質に追従できるワインは無いのではないでしょうか...いやホント。

まずポール ホブスのネイサン クームス エステート。
前回のベグストファー ドクタークレイン ヴィンヤードが、非常に凝縮感と華やかさ、そして酸の美しさに際立った、鋭角的なワインでした。新世界的ではありますが、ナパのカベルネソーヴィニヨンとしてはかなり異質な質感。
今回のネイサンクームスは、そういった意味ではいかにもナパヴァレー的なカベルネソーヴィニヨンの王道を感じさせる甘露な作りではありながら、華やかさや酸の美しさ、鋭角さを残した作りとなっています。
果実味とその他の醸造要素が溶け込んでいるかというと、そうではなく、基本的には熟しながら酸を帯びた果実に対して樽の香り、MLF要素が互いに引き寄あい、一塊ではなく、華やかさ、甘露さ、まろやかさなどの複数の軸を作っている形。
極めてバランス感が良く、グリセリン感も高いので、ナパヴァレーとしては若干異質感はありますが、非常にワインとしての完成度は高いと思います。
タンニンも非常に甘く、滑らか。突出して官能的な味わいです。

次はセカンドフライト。
これはですねー、セカンドとかそういうんじゃないですねー。レベルの高いワイナリーのフラッグシップクラスのワインと競合できる位の、超絶レベルの高いセカンドワインだと思います。
ちなみにファーストラベルの方が堅牢ですが、個人的にボルドーのファースト、セカンドほど大きな違いは感じませんでしたね。どちらもクオリティが突出している。逆にメルロー比率が高くて、セカンドフライトの方がキャッチーなので、僕的にはこちらの方が好みですね。
感覚としてはナパヴァレー オークヴィルの典型とも言えるような作りの延長線上にある王道的な作りを限りなく熟度を上げて各要素のバランスを完璧にしたって感じでしょうか。タンニンも驚くほど甘く、グリセリン感も十分。
セカンドとは言えない、別のワインとして扱ってもいいくらいの代物だと思います。完璧!

しかしやっぱりカリフォルニアのカベルネソーヴィニヨンはハマりますね...
タンニンの甘みやキャッチーさが非常に分かりやすい。それでいて複雑さや構築にまで気を使っているのだから恐ろしい。
つくづくニューワールドの怖さを知った次第です。


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【カリフォルニア:53】カリフォルニア カルトワイン リバイス #1


こんにちは、HKOです。
本日から2回に分けてカリフォルニアのプレステージワイン、カルトワインを見直していこうと思います。
今回はドミナス、オーパスワン、ヴェリテのミュゼです。


【データ】
ドミナス エステートは1983年から続くカリフォルニアの中でも比較的長い歴史を持つワイナリーの一つ。拠点はヨーントヴィル。シャトーペトリュスのクリスチャン ムエックスがカリフォルニアに保有するワイナリーです。ドミナスは歴史的なナパヌック・ヴィンヤード(50ha)の葡萄で造られています。
生産量は年間6000~8000ケース。50%はセカンドワインのナパヌックとして、50%はこのドミナスとしてリリースされます。フレンチオーク樽(新樽40%)で16~18ヶ月熟成でリリースされます。

オーパスワンは言わずと知れた1979年からスタートしたバロン フィリップ ド ロスチャイルドとロバート モンダヴィのジョイントベンチャー。カリフォルニアを代表するプレミアムワインです。
ナパヴァレーのオークヴィル地区に拠点を置き、伝統的なボルドー品種を栽培しています。
作付面積は68ha(使用するのは約70%程度)。
密植度は一般的な畑に比べて5~6 倍。
収穫はナイト ハーヴェストを実施。手摘みで収穫されたブドウは機械によって100%除梗。2010年から導入したオプテイカルマシンで完全に選別。以降はグラビティフローによってワイナリーを移動します。アルコール発酵とマセレーションは温度調節つきステンレス製タンクで実施。平均20日前後のスキンコンタクトをゆっくりと行った後、フリーランとプレスワインに分け、それぞれ樽熟成に100%フレンチオーク新樽で約18カ月の熟成を経て、ブレンドで瓶詰め、さらに18カ月程度の熟成を経てリリースされます。

ヴェリテはソノマ カウンティ、アレキサンダー ヴァレーに畑を保有する生産者で、
ケンダル ジャクソンのジェス ジャクソンとが、ロワールやボルドーで経験を詰んだピエール セイヤンによって設立された生産者。ヴェリテはソノマ カウンティの特に優れた4つの区画を保有しており、ポムロール、ポイヤック、サンテミリオンなどの銘醸地のスタイルを元にした、ボルドーブレンドのワインを生産しています。
メルロー主体のミューズ、カベルネフラン主体のデジール、カベルネソーヴィニヨン主体のジョワがフラッグシップとなり、2007年にはその全てでパーカーポイント100点を達成しています。
海抜100フィートから2,400フィートまで、それぞれ異なる土壌でブドウを栽培し 醸造。
醸造後、最も良いブレンドを決定した後、新樽比率100%のフレンチオークで15ヶ月から18ヶ月熟成された後に出荷されます。



【テイスティングコメント】
生産者: ドミナス エステート
銘柄: ドミナス 2009
品種: カベルネ ソーヴィニヨン 95%、プティ ヴェルド 5%

WA97pt、27000円
外観は濃いガーネット、粘性は高い。
濃密だが若干香りに勢いが不足気味。
バターやイースト的な要素に、熟したブラックベリーやカシスの風味が入り混じる。ややアルコール感が際立っておりエナメルリムーバーや漢方の様なスパイシーな要素を包含している。ほのかにパウンドケーキの様な要素。ピーマンやユーカリ、ドライハーブ的な青っぽさが出る。炭焼き、ラベンダー。土的な要素。
リコリスやジンジャーブレッドの様な風味が感じられる。
タンニンはやや荒れ気味で、酸も力強い。
球体感はあり、素性の良さを感じるものの、ややシルキーさに欠けていて、
余韻はブラックベリーやカシスの様な果実リキュールと、厚みのある苦味を感じさせる。


生産者、銘柄: オーパス ワン 2012
品種: カベルネ ソーヴィニヨン79%、カベルネ フラン7%、メルロ6%、プティ ヴェルド6%、マルベック2%

WA96pt(2010)、49000円
外観は濃いガーネット、粘性は高い。
蕩ける様に甘露で外交的な香りがムンムン。
ブリオッシュやキャラメルトフィー、コンポートしたブラックベリーやカシスなどの甘露な果実味に溢れている。
バニラの様な樽香とミルク的なマロラクティック発酵のニュアンス、果実味の甘露さが非常にバランスが取れている。 シロップの様なストレートな甘い香りがあり、バナナやワッフル、スミレの様な華やかさもある。
徐々にイーストなどもある。
動物的な要素は控えめで、ほのかにベーコンの様な香りがある。リコリスやオリエンタルスパイスの様な要素がある。
タンニン、酸共に極めて柔らかくシルキー。しなやかで柔らかい、ミルクや熟したベリーの様な余韻を長く残していく。球体感よりは広がる様なボルドー的な舌触りで、重量感はない。


生産者: ヴェリテ
銘柄: ラ ミュゼ 2010
品種: メルロー 90%、カベルネフラン7%、マルベック3%

WA94-96pt、54000円
外観は濃いガーネット、粘性は高い。
牛脂の様なオイリーさ、焼いた帆立の様なロースト香の中に、糖蜜を思わせる濃厚な果実味が潜んでいる事が分かる。最も厚みがあり、力強い。
奥にはミルクコーヒー。そしてブラックベリー、カシスのコンポートの様な香りが潜んでいる。炭焼きや濡れた土、熟成した肉の様な塩気。ドライフラワー、シナモン。
ほのかにピーマン香があるが、完全に複雑さとして作用。
ユーカリやリコリスなどの風味も感じられる。
重々しい香りに対して酸やタンニンの重々しさはあまりない。グリセリン感はしっかりと感じられるが、存外にサラリとした舌触り。タンニンは多少ざらつきがあるが、ミルクや牛脂的な余韻でさほど目立たない。収斂性は高い。


【所感】
どちらかというと今回はプレステージ寄りでしょうか。カリフォルニアの著名ワイナリー2種類です。

まずドミナスから行きましょう。
去年10月にも同じヴィンテージを飲みましたが、行ってしまうと、より冴えない感じになっています。
丁度熟成の狭間、ということかもしれません。
確かな果実味やボルドー的なマロラクティック発酵の要素などの残滓は感じられるものの、全体的に香りが全く上がってきません。それこそイーストとアルコールの要素に蓋がなされているような感じで、肉厚ながら品のあるドミナスの良さがちょっと閉じこもってしまっている印象を受けます。かなり勿体無い。
そのくせタンニンや酸は若いから、口当たりも少し微妙な感じですね。素直な感想でいうと、今飲むべきではないワインだと思います。

次にオーパスワンを飛ばしてミュゼに行きましょう。こちらも個人的にはやや厳しいな、と思うメルロー主体のワインです。おそらくこちらも丁度熟成の谷にある状態で、ストレートな果実のニュアンスは落ち着き、牛脂の様なオイリーさと焼き帆立を思わせるヨード感と樽香が前に出ています。ドミナス同様、糖蜜を思わせる確かな果実味があるにも関わらず、前述の要素で蓋が為されている状態。わずかなカベルネフランに起因するピーマンの香りがありますが、ここは特には過剰に気になることはありませんでした。
粘性も高く全体的に重々しい香りが支配しているので、タンニンや酸は非常に強いだろうと予測しましたが、その予測と反して、かなり柔らかくしなやかなタンニンと酸。サラリとした舌触り。やや冷涼なソノマだからでしょうか。香りとの印象に差分があります。
恐らく若いヴィンテージの方が美味しそうな気がします。

最後はオーパスワン。
これはもう例年なんですが、とても良いです。
非常にキャッチーに香り高く、広域に広がり魅了していく様な香りがあります。ボディ的にはこれらのワインの中ではかなり柔らかく、ボルドー的なしなやかさがありますが、とにかく香りが強烈。
フローラルで果実味にも満ち満ちています。
ブリオッシュやキャラメルトフィー、果実のコンポートの様な香りを帯びていてストレート。動物的なニュアンスとかはほとんどなく、華やかさと果実味を前面に押し出した形となっています。重量感こそないですが、素直に美味しいと思える造りだと思いますし、即効性があります。
熟成に耐えうるかといえば、他のカルトワインと比べたら早いかもしれませんが...今飲んでも最高なワインだと思います。流石オーパスワン。ナイトマーケットでなんとなく飲まれているだけではないと思います。
素晴らしい。

基本的にこの中だとオーパスワンが突出してました。
他は丁度熟成の間でしたので、少し残念でしたね...


[2012] オーパスワン  750ML

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価格:36,720円(税込、送料別)



正規品:[2010] ドミナス Dominus

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価格:40,284円(税込、送料別)

【マディラン:1】シャトー モンテュス マディラン キュヴェ プレステージュ

こんにちは、HKOです。
本日はマディランのシャトーモンテュス。
少し熟成したプレステージです。ヴィンテージは2002年です。


【データ】
シャトー モンテュスはフランス南西地方(ガスコーニュ)のマディランに拠点を置くドメーヌ アラン ブリュモンのブランドの一つ。(他にブースカッセやブリュモンがあります)
ブリュモンはもともとはブースカッセのみ継承されましたが、その後シャトーモンテュスを別途購入。マディランの土着品種タナの偉大さを確信し、投資を進め、95年には新ワイナリーを建造し、その後ぶどうの木の栽培密度を更に向上させています。
収穫は手摘み。
発酵期間は3―6週間に及び新樽100%で14―16ヶ月熟成。ノンフィルター。フラッグシップはプレステージの上位に当たる「XL」、単一畑の「ラ ティル」。


【テイスティングコメント】
生産者: シャトー モンテュス
銘柄: マディラン キュヴェ プレステージュ 2002
品種: タナ100%

外観は黒に近いガーネットで、粘性は非常に高い。
極めてオイリーでベーコンや燻製肉の風味が強く前に出ている。インクの様な要素もしっかりとある。
炭焼きの焦げたニュアンスやコーヒー、干したカシスやブラックベリーの果実の風味がある。ドライフラワーや井草などの乾いた草の熟成香。
色同様濃密で濃厚。香りに隙間がない一塊感。クルミ、徐々に黒糖の様な濃密な甘さが現れてくる。漢方や松ヤニ、濡れた土、クローヴなどの要素。
さすがにタニックで収斂性は高く、インキーで鉛筆の芯やベーコンの要素が感じられる。重々しいワインでヘビーなタッチ。


【所感】
さすがタナ、相変わらず濃厚でタニック。
16年も熟成しているのだから、タンニンも柔らかくなっていて然るべきだと思うんだけども、まあそんな事は無かったですね。まだまだタンニンは健在。
オイリーでローストした香りがはっきりと前に出ており、かつインクの様な風味を持つ、非常に堅牢で力強いワイン。それらの奥に果実味や熟成香がある感じ。
香りの密度が濃く、蒸せ返る様な香りが特徴的で、口に含んだ際のインパクトも香りのスタイルに同期している。
うーん、もう少し経てばなんとかなるんでしょうかこれは。ちょっと果てしなさすぎて、
あまり想像できないんですが、タンニンがこなれた時には果実味とか無くなってたりしないですかね??
なんにせよ多分これちゃんと検証しないとわかんないですね...





【ロワール:12】サンセールとシノンの程良く熟成した赤ワイン。

こんにちは、HKOです。
本日はロワールはトゥーレーヌ、セントル ニヴェルネの赤ワインです。


【データ】
ドメーヌ シャルル ジョゲは1840年に設立されたシノンを代表する老舗生産者。1960年代半ばからドメーヌ元詰めを始めています。当主はケヴィン フォンティーヌ。
36ha の所有畑からその区画と樹齢の違いにより5種類のシノンを生産。 畑はロワール河とヴィエンヌ川の間に広がるシリス土壌の段畑に10ha、ヴィエンヌ川の左岸に広がる沖積土の土壌に12ha、クロ デュ シェーヌ ヴェールに2ha所有しています。
栽培は2008年からビオロジック。平均樹齢は30年で、収量制限も厳密に行っています。
収穫から破砕までの時間を最短にするために、葡萄畑の真ん中に醸造所を置いています。
除梗後、低温浸漬。バリックとステンレスタンクを用いて発酵。MLFは行う。
フラッグシップはクロ ド シェーヌ ヴェール、そしてクロ ド ラ ディオトリの単一畑銘柄。

アルフォンス メロは19世紀初めからサンセールに拠点を置く老舗生産者。現在は18代目と19代目が引き継いでいる。
所有畑は丘の頂上の南西向き斜面に広がり、総面積は約50ha。ソーヴィニヨン ブランが41ha、ピノノワールが9ha、栽培されています。土壌はサンセールの南から南西向き。キメリジャン(石灰粘土質)の上部をサン・ドゥルシャールと呼ばれる泥灰層が覆う地質。
ラ ドゥモワゼルは樹齢52年の1.2haの南南東に向いた一区画のピノノワールからのみ造られます。



【テイスティングコメント】
生産者: シャルル ジョゲ
銘柄: シノン クロ デュ シェーヌ ヴェール 2008
品種: カベルネフラン100%

外観は深みのあるルビーで透明感は高い。
サンテミリオンの新樽の要素を差し引いた冷涼で青さの残るカベルネフラン。ただ青い要素がありながらも果実はしっかりと熟している印象。
ピーマンや茎の様な青臭さと共にダークチェリーやブラックベリーのコンポートの様な果実味が感じられる。トースト、なめし革やベーコンの要素が感じられる。八角のスパイシーな要素、濡れた枯葉、スミレの様な華やかな香りが折混じる。
酸味は柔らかく落ち着いており、タンニンもしなやか。
枯葉や鉄分、ドライフラワーの含み香がある。旨味がしっかりとある。


生産者: アルフォンス メロ
銘柄: サンセール ルージュ ラ ドゥモワゼル 2007
品種: ピノノワール100%

外観はやや透明度の高い深いルビー、粘性は中庸。
やや自然派的でオレンジの香り、そして茎の様なほのかな青さが前に出ている。若干果実味の香りは希薄で、クランベリーやブラックベリーの様な酸味を感じさせる果実の香りが主体的。若干MLFの要素もある。
炭焼きの様な風味、漢方、オリエンタルスパイス、マホガニーの要素。ベーコンの様な風味。
そして血液の様な要素も感じられます。ハーブ的な青さがあり、芍薬のような風味もある。
酸味と共に鉄のような風味と旨味があり、じんわりと広がるような青さと味わいが感じられる。収斂性もある。



【所感】
まずはシャルル ジョゲから。
非常に良い生産者だと思います。若くても美味しいし(以前飲んだ)古酒も大変良かった記憶があります。
この生産者、実は古酒を先に飲んでいて、若いヴィンテージはこれが初めてだったりします。
印象としては、新樽の要素が少ないきちんと熟したカベルネフランといった感じです。
樽の要素が少ないので、比較的強めに青い香りをかんじますが、未熟かというとそんな事なく、しっかりと熟した感じはあります。(いわゆる冷涼な地域における熟した...です)
香り自体は樽の要素はあまりないですが、なかなか複雑だと思います。液体密度は薄くなく、しなやかなタンニンがあり、平準的な体躯を維持しています。良いワインだと思います。

次にアルフォンス メロ。
少し香りが弱い様にも見えました。
ただ香りの質感としてはとても良くて、自然派のワインに稀に見られるオレンジの様な風味があり、茎の要素も前に出ています。
果実味はやや希薄で赤系ベリーの風味があり、そこにまろやかなミルクの様な風合いが乗ってくる感じです。
樽香はやや強めで、血液の様なニュアンスも感じられます。所感としては冷涼ですが、同時に未熟さも感じます。
冷涼でありながら、熟している。という感じではないですね。サンセールの生産者なので白が主体だと思いますが、個人的な好みからは逸れています。酸味は当然豊かで、タンニンは柔らかいです。
酸っぱいワインなので、もう少し熟度が欲しいところですねえ。

シャルル ジョゲはやはりよかったですね。
美味しいカベルネフランだと思います。ただやはりクロ ルジャールの卓抜したサヴィニエールを知っていると物足りなさを感じざるを得ません。
ロワールの赤はやはり層が薄いのだろうか。
ガメイは全体的に美味しいとは思うんですけどね。


【ポルトガル:2】ヴィンテージポートとポルトガルの珍しいスパークリング

こんにちは、HKOです。
またもや長いグルメ記事を挟みまして、久々のワイン記事です。最低でも3回は続くよ!
今回はポルトガルワイン2種です。
両方とも主要品集はトウリガ ナショナルですが、1本はスパークリング、もう1本はポートです。


【データ】
ムルガニェイラは1964年に設立されたポルトガルのスパークリングワインメーカー。社長はランド ローレンソ氏。ポルトガルのガイドブックでは6社のみのAランクを獲得するなど地元では有名なワイナリーですが、あまり日本では聞かない名前ですね。
今回のキュヴェはフラッグシップ的な立ち位置のミレジムで、ベイラス地域のトウリガ ナショナル種を100%使ったブラン ド ノワール。
収穫は全て手摘みで、圧搾された葡萄はステンレスタンク内で1次発酵を行い、ティラージュ後、青花崗岩を掘って作られたセラー内で瓶内2次発酵。瓶熟成後デコルジュマンし出荷される。瓶内熟成期間は4年半、ドサージュは7g/L。

ラモス ピントは1880年にアドリアーノ ラモス ピント氏によりドウロ地方に設立されたワイナリー。
1898年にポルトガル カルロス国王の王室御用達に認定された優良ワイナリーです。1990年にシャンパーニュのルイ・ロデレールがワイナリーを買収。現在360haという広大な畑を保有。生産するワインは全て自社畑のブドウを使用。標高が高く雨量の少ない畑では、灌漑設備を施し安定した収穫を実現しています。
収穫後は機械を使わずブドウを破砕。
ヴィンテージ ポートは優良年にのみ生産され、特に優れたブドウを選りすぐり、3年間、澱引きせずに樽熟成。さらに長期に渡り瓶熟成を経てからリリースされます。


【テイスティングコメント】
生産者: ムルガニェイラ
銘柄: ムルガニェイラ トウリガ ナショナル ブリュット 2007
品種: トウリガ ナショナル 100%

約4700円、
外観は淡いイエローで粘性は中庸。泡は勢い良く立ち上っている。
フレッシュさと熟成によるバターの風味が調和していて、高級シャンパーニュの様な香りを醸し出している。口当たりはグレーラなどに似ていると思う。
ブリオッシュやヘーゼルナッツの様なまろやかな風味とバターの様な要素、そしてカリンやリンゴのフレッシュな果実味が美しく調和している。ドライハーブやイースト、ニンニクなどの要素が感じられる。
非常にクオリティが高い。
酸味は爽やかでしっかりとしていて、片一方で滑らかさもあり、ブリオッシュやフレッシュな果実の風味が際立っている。厚みがしっかりとあり、ふくよかさと清廉さが感じられる。


生産者: ラモス ピント
銘柄: ヴィンテージ ポート 1983
品種: トウリガ ナショナル、トウリガ フランチェーザ、ティンタ バロッカ、ティンタ ロリス、ティンタ カン

赤みの強いガーネットで、粘性は非常に高い。
まさにドライプルーンなどのドライフルーツのねっとりとした果実味、そして漢方や干し草、キャラメルトフィー、黒檀、白胡椒や麦藁、生肉の様な要素が感じられる。土や麦藁の要素から熟成を感じられるが、糖度が高く甘露な為、さほど熟成感が目立っていない。
完全にまだまだ、といった様な印象。
非常に糖度が高く、甘露で、そのものドライフルーツの様な味わいで、酸は弱く、フォーティファイドのアタック感が際立って感じられる。


【所感】
まず、ムルガニエイラから。
これは全然期待してなかったんですけど、ちょっとビックリしちゃうような複雑でリッチな香りを放つ素晴らしいスパークリングになっています。
泡立ちは繊細とは言い難いし(瓶内二次発酵かつ長期瓶熟なのに...)、口に含むとちょっとグレーラの様な爽やかな果実味があったりとで、多少違和感は感じるのですがね。ただ決定的なマイナスになるものではないです。それを補って余りある香りだと思います。
や、だって香りだけ見たらどこぞの高級ミレジムシャンパーニュみたいなんだもん。
ブラン ド ノワールかっていうと、そんな感じはあんまりしないんだけど、とにかく香りがいい。
果実味も悪くないし、泡も次第に落ち着くから、結果として非常にお買い得なスパークリングになってると思います。とはいえシャンパーニュと比較すると確かに安いですが、スパークリングワインとしてはなかなかのお値段。
僕は美味しいと感じましたが、外れても勘弁してください。

次に長期熟成ポート。
もうさすがポート、というかフォーティファイドワイン。1983年なのに物凄いボティ、甘露さ。
そりゃ甘口で、かつ酒精強化してるんだから、当然なんだけど。
漢方や麦わら、土の要素から熟成は感じられるものの、際立って熟成が目立っているという事はないですね。むしろ強いボディと甘さの上にほのかに関しられる程度。マデイラやポートは80~100年前という超古酒、あるいは新しいのしか飲んでなかったのだけど、80年代前半でこれしか進んでいない...そりゃ100年持つわって納得した。アルコール感は強く、糖度も高いので、ごく僅か、グラスで飲めれば充分といった感じ。

そういえば、ポルトガルのスティルってあまり飲んだ経験無いな...と思った。今度飲んでみよう。



【ローヌ:20】ローヌ2種デイリーワインテイスティング

こんにちは、HKOです。
本日はローヌのヴァン ド ペイ、そしてコルナスの2種類です。


【データ】
ドメーヌ サンタ デュックは1874年にジゴンダスに設立された老舗ドメーヌ。現在は5代目。
1980年代にイヴ グラに引き継がれるまではネゴシアンにバルクで売却されていましたが、現在は全て元詰めに切り替えている。フラッグシップは4種類のジゴンダスと2010年初リリースのシャトーヌフデュパプ。
今回のヴァン ド ペイ ヴォークリューズは品質が高く優れた年にしか作らないキュヴェで、自家畑と買い取りと50%ずつのブレンド。内訳は、ロエにあるドメーヌの区画、さらにグルナッシュはロエとクルテゾン、シラーとカベルネはリュベロン、メルロはロエとラストーから選定。澱と共にタンクで熟成し、その後瓶詰め。

ドメーヌ ド リゼはアラングライヨの息子のマキシムが2003年に設立したドメーヌ。醸造責任者はマシキム本人でブルゴーニュとカリフォルニアのターリーワインセラーズで修行。所有畑は平均樹齢18~25年の5ha。初ヴィンテージは2004年。
栽培方法は伝統的で、収量は35-40hl/haと(アペラシオンとしては)非常に低い。
区画ごとに醸造し、瓶詰め前にアッサンブラージュ。新樽比率は5-10%程度。
今回のコルナスはフラッグシップ的な立ち位置のキュヴェ。水はけの良い沖積土の土壌。収量は平均35-40hl/ha。収穫は手摘み。除梗後、区画ごとに醸造。
低温浸漬後、マセラシオン。2抽出は全て手作業のルモンタージュやピシャージュ。樽にてマロラクティック発酵。熟成にはブルゴーニュの樽を用い、バリック新樽率は5-10%で18ヶ月熟成。瓶詰前に軽くフィルターにはかけるが、清澄は行わない。


【テイスティングコメント】
生産者: ドメーヌ サンタ デュック
銘柄: ヴァン ド ペイ ド ヴォークリューズ レ プラン 2010
品種: グルナッシュ50%、シラー25%、メルロー15%、カベルネ10%

外観は赤みの強いガーネット、粘性は高い。
2010年とやや熟成を経ているからか、少し獣香が現れている。毛皮のような獣香が主体となっている。果実味は濃密で火を入れたブラックベリーやプラムの香り、そこにミルクポーションのまろやかさが混じっていく。
漢方やトースト、焦げたゴムの様な樽香。バラのドライフラワー、黒胡椒の風味。リコリスなど。
カベルネ、メルローが含まれるということだが、あまりその要素は感じない。
漢方やほのかな甘みを感じさせるプラム、血液を思わせる鉄分を含んだ余韻が滑らかなタンニンと十分なグリセリンと共に抜けていく。酸も穏やか。
ボーカステルのワインのスタイルに酷似。価格で見ると異常にレベルが高い。


生産者: ドメーヌ デ リゼ
銘柄: コルナス 2012

WA90-93pt(2010)
外観は黒に近い濃いガーネット、粘性は高い。
冷涼なブラウフレンキッシュ、メンシアにも通じる比較的モダンなスタイルのコルナスだと思います。
重く重量感のある甘みのあるタイプというより、スパイシーで凝縮感のある果実味が感じられるシラーです。
煮詰めたブルーベリーやブラックベリーの濃密な果実味、パウンドケーキの様な甘露さ、そしてなんといっても黒胡椒や漢方を思わせるスパイシーな香りが魅力的だ。スミレの様な華やかさ、五香粉や毛皮、黒土の様な香りもある。焦げたカラメル、鉄観音、パストラミハムなどのイメージ。
タンニンも堅牢だが冷涼さを想起させる酸がしっかりと立っている。
果皮の華やかさやパストラミハムなどの含み香がある。冷涼で熟したコルナスだ。




【所感】
今日はヌフでもなくエルミタージュでもコートロティでもない北部と南部のワインでした。
まずはサンタデュックのヴァン ド ペイ。よく話題になるドメーヌ ペゴーのプラン ペゴーなど、意外とメルローブレンドはメジャーなんでしょうか。
まあどちらも(生産者の良さもあるかもしれませんが)価格比較すると非常に良くできたワインになっているので、セパージュの妥当性はあるんでしょうね。
シラーのエッジをグルナッシュで丸みを帯びさせるっていうのは分かるんですが、そこにメルローを入れるのは風味の補強なのかなー?多分格落ち葡萄でしょうし。
リュベロンやラストーならそのままの名前で売ったほうが良さそうだけど。あるいは単一で作るほど葡萄ができなかったとかね。

そんな感じであえてVdPやVdTとしてリリースしているものに関しては色々と考えてしまうわけですが、サンタデュックのレ プランも大層良いです。
正直あまりスキの無い作りというか、こうグランヴァンでは無いのだけど、かなり完成度の高い作り。4~5000円くらいでこの出来ならまあ満足ですが、なんと1500円。安い。
しかも2010年と熟成していて、なかなかの複雑性を見せてくれます。(市中にあるかわからんけど)
熟成によってがかなり獣香が出ていて、加えて火を入れたような黒系果実、ミルクポーション、焦げたゴムの様な風味が際立っています。舌触りもなかなか良くて丸みがあり、果実味、漢方、鉄分を感じさせます。
サンテミリオンの一部のワインやボーカステルなんかとスタイルは似ているかも。価格から見るとかなり完成度の高い。
基本的に新しいヴィンテージが飲みどきかもしれませんが、多少熟成をさせても良いかもしれません。

次はドメーヌ ド リゼのコルナス。
凝縮していながら冷涼でエレガントなシラー。
南部はもちろんの事、シャーヴやギガル、ジャブレ エネとはまた異なったスタイルのワイン。
ブラウフレンキッシュ、メンシア、ネレッロ マスカレーゼなどの土着品種が辿り着く局地という印象も。
トラディショナルというよりグローバルマーケットを睨んだ作りになっており、スパイシーでありながら清涼感と透明感、凝縮感が感じられる作りになっています。
しっかりとした凝縮感のある果実味が魅力的で黒胡椒や漢方のニュアンス、五香粉の様な風味が感じられる。
大変良く出来ている形ですが、ローヌ的な風合いが強いかというと決してそうでなく、品質として極めて高い感じがしますね。冷涼さがありながら凝縮感のある素晴らしいワインだと思います。
ただもしこの作りなのであれば下位のキュヴェの方が気になりますね。たとえばクローズエルミタージュとか...

そんな感じで今回は熟しまくった濃厚ローヌはありませんが、バランスの良い感じのローヌが並びました。
なかなか良かったですね。

【ドメーヌ・デ・リゼ】コルナス [2011]

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価格:6,804円(税込、送料別)



Le Coq(ル コック: 恵比寿)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は恵比寿にあるル コックに行ってみました。





シェフはギィサヴォワやエスペランスなどで修行を積み、Q.E.D.クラブの料理長も務めた比留間光弘氏。
ミシュランガイド東京版 2016では*1を獲得しています。



今日はハートランドビール!うまい!
フェーブルのヴァイヨンが気になったが、とりあえずビールで進めていきます。


■フィンガーフード「鶏レバー フォアグラ レーズンのペースト」(★)


滑らかな内臓の風味とブランデーっぽいほの苦さ、レーズンの甘みが調和したペースト。バケットに付けていただきます。濃厚ですが、比較的さっぱりとした一皿です。
ビールに合いますね。



■アントレ「自家製スモークサーモン サワークリーム添え」(★★)


燻製香の効いた刺身のような柔らかいサーモン。
外側は塩気が強いが、身自体は脂がのっていて塩をあまり感じない。そこにサワークリームの酸味と塩気がサーモンの風味を引き上げる。
レモンの爽やかさもしっかりと脂の乗ったサーモンにマッチする。
シンプルながら調和のとれた一皿だと思う。


■メイン「熟成南の島豚のロースト」(★★)


菜の花、玉ねぎ、カリフラワーなどのソテーした野菜に豚のロースト。あと赤ワインと豚肉のジュを使ったソースかな。
野菜にはかなりソースが良く絡み、野菜が持つ甘みを引き立てている。豚肉は香ばしくジューシーに火入れされていて美味。黒胡椒のスパイシーな風味も素晴らしい。
噛むと肉汁が溢れ出し、ソースと絡む。
脂っぽさもなく、淡白な肉をしっかりとしたソースで頂く事ができる。


あっさりとデセール。
最近多皿構成が多いからだろうか...


■デセール「胡桃とイチジクのリンツァータルト」(★)


シナモンの風味を強く感じる熱いタルト。クリームが添えてある。シンプルながら濃厚なタルトでイチジクの甘みが非常に際立つ。イチジクはタルトの生地に含まれていたのだろうか。生クリームがイチジクの甘さを抑え丸みを演出する。


■ミニャルディーズ「ショコラ3種(ナッツのチョコ、オランジェット、トリュフチョコ」

どれもしっかりとした味わいで美味。



丁度良い腹具合。美味しかったです。
しかしお昼時だというのに、お客さんが一人も来なかったのが不思議...
しっかりとした美味しいフレンチを供出していて、値段も安いのに。派手さは無いんですが、手堅くて僕は好きなんだけどなぁ。
恵比寿は派手なお店が多いし、立地的にも微妙な所だからかもしれないですね。勿体無い。
個人的には大変気に入ったので、また来たいですね。
次は4500円のコースかな。



住所: 東京都渋谷区恵比寿西2 7 2 ウィンズビル 1F
店名: Le Coq(ル コック)
電話番号: 03-3770-1915
営業時間:
12:00~(前日までの予約のみ)
18:00~22:00(L.O)
ランチ営業

Gentil H(ジョンティ アッシュ: 白金台)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
本日はジョンティアッシュです。
以前から行ってみたかったのですが、なかなかタイミングが合わずかなり引っ張ってしまいました。






ジョンティアッシュはラトリエ ドゥ ジョエル ロブションの副料理長を務めた進藤佳明氏が開店したレストランで、ミシュランガイド東京版 2016では*1を獲得しています。


メニューを見る限りいかにも複雑そうで技巧的な感が漂います。これは楽しみ!


生産者: デュヴァル ルロワ
銘柄: ブリュット デザイン ド パリ NV

外観はやや濃いめの色調のイエローで粘性が中庸。
やや熟成した非常に甘やかなシャンパーニュ。
極めてリッチなシャンパーニュ。
石を砕いた様なミネラル感がある。
カスタードクリームやカラメルトフィー、バター、イーストの風味が漂う。ノワゼット。そしてリンゴやシトラスを思わせる旨味を強く感じさせる香りがある。スイートシェリーの様な香り。
酸味は穏やかでほのかな発泡の刺激はあるものの、穏やか。口の中でトマトや石の様なミネラル感、バター感が広がる。素晴らしい。



■バケット




■フィンガーフード「白レバーとリンゴのコンフィチュールのグジェール トリュフバターのグジェール」(★)

豊満で香り高いトリュフバターを使ったチーズ風味のシュー。
レバーのオイリーな風味にリンゴの甘みが絡み合う。フォアグラに甘いジャムを混ぜ合わせるかのような調和度合いで素晴らしく滑らかな味わい。



◼︎アントレ「島根県産 本モロコ 黒ビールでベニエにして」 (★★)


黒ビールでマリネしたモロコをフリットに。カブの細切りとカブの葉のソースと共に。
モロコは非常にフワッとしていて軽やかで、ほのかにビールと内臓の苦味が感じられる。ポップの爽やかな余韻。フリット自体はサクサクとして香ばしい。
ビールのおつまみとしても最高だと思う。香ばしい。
モロコのホコホコさ加減もとてもよく、白身の淡白な感じが、苦味で厚みが出されている。カブの葉のソースはクリーミーで青さが少しある。カブの細切りはとても甘い。



◼︎アントレ「島根県産水かにのエフィロッシュ 瀬戸内レモンの香りを漂わせオニオンヌーボーのムースと共にタルト仕立てにして」(★★★+)


ふくよかなオニオンヌーボーのムース、パイ生地と赤ズワイガニの水かに。その間には薄いトマトを。レモンのオイルとルビーオニオンのクレッグ。ケーキに見立てて。
玉ねぎの風味がめちゃくちゃ甘く、そこに爽やかなレモンの風味が混じる。カニの身の旨味が玉ねぎのムースの甘みに包まれていく。ヴィネガーでマリネした玉ねぎの酸味もレモンと調和。パイ生地のサクサク度合いも非常に素晴らしい。全体的にはクリーミーだけど、所々マリネの酸味とレモンの風味、トマトとカニの旨味と調和し複雑な風味が醸し出されている。パイ生地のバター的な風味もいい。


これは結構ロブション的な一皿ですねー。
こういうの見たことあります。といってもラトリエですが、出自がわかりますね。


■アントレ「フランス産フォアグラのプランシャ焼き共に金柑のコンポート アニスの香りを付けたオレンジのエッセンス 百合根とアーモンドの塩キャラメリゼ」(★★★★)


オレンジと八角のソース、金柑と百合根。
外側をパリッと仕上げたオイリーなフォアグラに甘さと酸味を帯びたオレンジソースと胡椒のスパイシーな風味が良く調和する。金柑ともバランス良く調和してくれる。
全体的に胡椒の風味がしっかりと効いている。アーモンドのキャラメリゼは香ばしく、カリカリとした食感が楽しい。オイリーで甘酸っぱい滑らかな味わいに加えて、やや熟成感のあるシャトークーテとも好相性。


フォアグラにはやっぱりフルーツソースが最高に合いますね。スタンダードな組み合わせですが、味わいは洗練されています。


◼︎ポワソン「鹿児島県産 的鯛のポワレ 筍とエポートリ麦のリゾットに乗せ 菜の花のクーリーとふきのとうのソースで」(★★★★)


的鯛のポワレとマスタード、春野菜と古代米のリゾットと共に。
ホクホクした的鯛は極めて柔らかくしっとりとしており、マスタードの風味が深みをより強くしている。脂もしっかり乗っていてとろけるよう。美味しい。出汁が溢れるタイプではないものの、しっとりとした仕上がり。
そこにふきのとうのソースは魚の出汁の様な風味を包含しており、滑らかに鯛に調和してくれる。少しグリーンピースのようかも。リゾットはコリコリとした筍と麦の歯ごたえのある麦の食感。あまりバター的ではなく、オリーブオイルの様な風味が感じられる。
全体的にほろ苦さが演出されていて、春の風味を感じる。


ふわふわの的鯛。美味しい。
最高。春の風味が感じられるのがいいですね。


◼︎ヴィヤンド「鶉を丸ごとジューシーにロースト 季節の野菜に添えて」(★★★+)


キュイス ド カイユは外側がパリパリに、しっとりとした火入れ。確かにジューシー。胸肉もエキスがたっぷり詰まっている。
癖は無く、淡白でありながらソースをよく吸収している。しっとりとしていて滑らかな口当たり。
だが鶏と比べると、かなり野性的な風味を感じさせる。皮も噛みしめるとジュワッと脂が溢れ出す。
また脇役も素晴らしい。
塩と火入れによって甘みが際立ったブロッコリー、芽キャベツ、蕪。そして強烈な甘さを放つ新玉ねぎ。付け合わせとしては最上だ。そして初物のホワイトアスパラ。小さいが甘みが凝縮。素晴らしい味わい。


鶉も良かったですが、もう季節野菜が最高でしたね...
めっちゃうまい。

最後はデセールです。


◼︎デセール「愛媛県宇和島産ブラッドオレンジ モロと軽やかなヨーグルトのムース カンパリオレンジのイメージで」(★★)


パリパリした表面の中にヨーグルトの酸味とまろやかさを感じるムース、そして奥にはさっぱりとした厚みのある酸味のブラッドオレンジ。シンプルながら風味豊かな味わい。


■デセール「苺のバリエーションと酸味の効いたライムのジュレ アーモンドのメレンゲをショコラブランのエスプーマで覆って」(★★★★)


底にはフレッシュなイチゴ、果肉、ソルベ、ゼリー。その上からホワイトチョコのムース。ライムの風味を。
アーモンド風味の甘いメレンゲ、そしてクリーミーなホワイトチョコのムースが本当に滑らかで、中に入っているイチゴのコンポートとイチゴのソルベ、イチゴのゼリーと強烈に合う。
メレンゲの食感やカリッとしたチョコレートの食感も非常に楽しい。イチゴは酸味と冷たさで清涼感が感じられ、甘みとのバランスが感じられる。
地味にかなり素晴らしい一皿。



■ミニャルディーズ「ラズベリーのパウンドケーキ、フィナンシェ、クッキー」




いや、どの皿も非常にクオリティが高い。
カジュアルな雰囲気ながら、かなりガストロノミックな風合いの皿が多く、どれも味わいの調和が完璧に取れている。凄まじい安定感。
私個人的な感覚だと某リューズさんよりもこちらの方が好みかもしれません。非常に素晴らしい味わいです。
なるほど、またここは来たくなりますね。
値段的にもさほど高い訳でもないので、かなり皿数対比でもコストパフォーマンスの良いレストランだと思います。



住所: 東京都港区白金台5-18-17ゴールドフォレストビル2F
店名: Gentil H(ジョンティ アッシュ)
電話番号: 03-5447-8890
営業時間:
12:00~15:30 (LO13:30)
18:00~23:00 (LO21:30)
定休日:月曜日を中心に月6回

La Tour D’Argent Tokyo (ラ トゥール ダルジャン 東京:赤坂)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
本日は今まで長く憧れだったグランメゾン「ラ トゥール ダルジャン」に行ってまいりました。
色々と食べ始めた時に「うおお!すげえ豪華、いつか行ってみたい!」と思っていたのですが、気分が乗ったので予約を取って行ってみました。



トゥール ダルジャンは1582年から続くパリのセーヌ川の岸辺にある伝統的なレストランです。フォークがフランス食史上初めて登場した場所でもあります。
そのトゥール ダルジャンが世界で初めて支店を出したのが東京で、昭和天皇が53211番目の鴨を食した事から日本ではそれ以降のナンバリングが続いていると言います。そんなエピソードからも分かるように鴨料理が有名なお店です。
ミシュランガイド東京版では毎年*1を獲得しています。
エグゼクティブシェフはシャトー レ クレイエールやLe Louis XVで経験を重ねたルノー オージェ氏。
※なんとわたくしのいっこ上みたい...すごい。


それでは行ってみましょう。



圧倒される様な瀟洒で豪華な内装。



テーブルウェアも素敵です。



バンドールの白。
濃密な味わいのバンドールです、果実味が強く、熟した感じ。美味しいです。



◼︎アントレ「タラバガニと芳醇なシャブリのジュレ」(★★★)


シャブリの酸味と苦みのある爽やかなジュレ。
濃密なオマール海老のビスクソースにタラバガニのテリーヌに絡めて。アスパラガスのミルク成分の滑らかなクリーム。カリカリとしたチーズのプレート。
カニの旨味とジュレの爽やかさ、アスパラガスのクリームに絡めると、滑らかでありながらキリッとした酸味と旨味が際立つ。魚介の塩気とクリーム、酸が非常に調和する。


■バケット

比較的硬さと小麦的な風味は抑えられている。
塩気をほのかに感じるプレーンなバケット。



◼︎アントレ「フォアグラのプレッセと黒トリュフ 根菜のムース添え」(★★★)


フォアグラのテリーヌ、貴腐ワインのゼリーを乗せて。ブリオッシュとともに。四角く囲ったソースはトリュフ。根菜のムースに乗せたフォアグラが強い香りを放つ。フォアグラの濃密な味に、トーストしたブリオッシュが溶け込みほのかな甘みとフォアグラの相乗効果が感じられる。
濃密でありながら決してくどくなく、非常に爽やかなテリーヌで、それはゼリーによるものなのかも。
しなやかでクリーミー。柔らかく包み込む様な至福のフォアグラ。バケットとも極めて相性が良い。素晴らしいね。



さすがグランメゾン、前菜から安定的なクオリティだと思います。かなり美味しいと思います。



◼︎ポワソン「ホウボウとエスカルゴのフリカッセ カルダモンソース」(★★★)


ハーブとニンニクが香るクリームソースが濃密なエスカルゴ。しっとりとした質感で、柔らかい貝のような風味を感じさせる。プリプリでクリーミー。
ホウボウはしっかりと火が入れられていて、旨味が凝縮。ジューシーではないが、塊になった旨味に適度な塩が完全に味わいを引き出している。
ソースはカルダモンをほのかに感じるソース ド ポワソン。ブイヤベースのような濃密な魚介の味わいが広がり、ホウボウに極めて良く相乗する。
ホウボウの旨味が本当に良い...凝縮している。魚介の濃密な風味が口の中に広がっていく。


さて、最後はメイン、鴨です。
非常に楽しみです。


◼︎ヴィヤンド「幼鴨のブラックベリーソース"愛の女神" 腿肉のプレゼと共に」(★★★★★)


幼鴨のロティとフランボワーズのチップ、ジャガイモと白人参の球体。ブラックベリーと赤ワインのソース。
極端にしっとりとした鴨の肉質、硬さが無くかつエレガンスを感じさせる。そして血のような強い野性的な風味を感じる。パリパリとしたジューシーな皮。そこにブラックベリーと赤ワインのほのかな甘みのあるソースが絡む。
決して違和感無く、腿肉の力強い食感と味わいも素晴らしい。鴨の本質的な味わいは胸肉だろうが、こちらも素晴らしい。肉の力強い味わいに、ベリーの風味を帯びたソースが相乗していく。超濃密かつ丸みを帯びた味わい。
ジャガイモで白人参をコーティングしたものも。甘みが際立っていてクリーミーで美味。


鴨はやはり際立って素晴らしかったですね。
スペシャリテとしているだけある。素晴らしい。




ちなみに鴨の番号カードをいただけます。
No.239425。つまり23万匹屠殺されたということですね。草加市民と同じくらいでしょうか。



◼︎デセール「エピス香るフラミュス マール ド ブルゴーニュとチョコレートのシャーベット」(★★★)


リンゴとシナモン、エピスの香りを感じるカスタードクリーム。オリエンタルな雰囲気の漂うスパイスの風味が際立っている。ベリーや干しぶどうなどが載っていて食感が複数あるのが素晴らしい。
確かにマールの風味を感じる...チョコレートなんて味の強いシャーベットなのに。シャーベットというかジェラート的な。かなりアルコールが入っているようで酔っ払いそう...


◼︎ミニャルディーズ「チョコレートとレモン風味のフィナンシェ」


外側サクサクで、ふわふわとした軽く柔らかいフィナンシェ。


以上となります
かなり圧倒された緊張感あふれる食事でした...
料理は美味しかったですが、カメラの音がものすごく響くので、画質に難がある静音カメラを使わざるをえなかった...ただやはり共通してある青い色がとても綺麗ですね。
優美で。
優雅な時間を過ごす事ができました。
緊張感あるけど。



住所: 〒102-8578 東京都 千代田区 紀尾井町4-1
店名: LA TOUR D’ARGENT TOKYO (ラ トゥール ダルジャン 東京)
電話番号: 03-3221-2637
営業時間:
17:30~(最終入店 .20:30)
※不定期でランチのご用意あり
日曜営業

Les Rosiers Bistrot de L'oie(レ ロジェ ビストロ ド ロア: 八重洲)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
本日は銀座のロジェ エギュスキロールのビストロ業態、ロジェ ビストロ デュ ロアです。


いつものジョギングコースにあるビストロで気になっていました。いかにもビストロ然とした佇まいもカジュアルでとても素敵です。

フランス史上で女性初フランス最優秀国家認定資格を受賞した最も注目される天才シェフ アンドレ・ロジェの手がけるビストロ。レストランは三越のエギュスキロールですが、こっちはもっとカジュアルな方ですね。



さて、ランニング後なので、いまひとつシャンパーニュという気分でもありません。(ちなみにグラスはマム コルドンルージュでした。)


なんでまずはビィィィィーーール!!!いきます。


うまい!!当たり前の様なブレのなさ!
と一口口を付けると同時にアミューズが供されます。


■アミューズ「サラミ、フォアグラのペーストを包んだシュー」

サラミと甘くクリーミーなフォアグラが包まれた冷たいシュー。特筆すべきものは特にはないですが、シューは美味しかったと思います。


■ビストロ風具沢山前菜のメリメロサラダ(★★★)


グリーンサラダと、サラミ、プロシュート、フォアグラ、マヨネーズとバジルのコンキリエ、キャロットラペ、ベーコン、ツナマヨネーズ、大根とマスタードのマリネ、玉ねぎのマリネ、揚げ浸しのナス。ソースはシンプルなヴィネグレット。
これMサイズで1000円なんですが、この盛りの良さ!
シャルキュトリーやアンティパスト的なものが山盛り乗っています。
これ、サラダ ブノワやマニャッチョーニの前菜でも思ったんですけど、これすごく嬉しい。
サラダを頂きながら、シャリュキュトリーで延々と酒を飲めそう。
味はもう見たまんまなので、特になんもないんですが、すごく嬉しい一皿ですね。結構しっかりお腹にも溜まります。


さて、メインは何にしようか。
真面目に延々と考えていたのですが、前菜の良心的な価格に対してメインが高すぎる。素材としてはそこまで極端に良いものかというと、良い方だとは思いますが、最高級という訳ではない。
しからばこの値段は何か。おそらく100%量だと思う。
2人前といったところだろうか。ラムラックは2本で2200円。悩ましいところ。
で、腹具合的にメインをブチ込むにはキツすぎる...ので、前菜をメインにする事に決めた。

ビストロだから出来る荒業だ。
少なくともレストランではこんな暴挙無理だ。
財布的にも優しい。

という訳でパテ ド カンパーニュをメインとした。



■国産名銘豚で作った当店自慢のパテ ド カンパーニュ(★★)


ねっとりとした濃厚なパテ ド カンパーニュ。強い脂の風味と内臓の要素が感じられる。脂と肉の甘みが強く、濃厚な(やや後に残る)味わいだが、酸味と辛味の強いマスタードとマリネがバランスを取ってくれている。
ボリューム感は程々だが、腹具合的には丁度いい。
パンにもとてもよく合うし満足感は高い。


うーん、満足です。
メイン食べなくてもなんとかなるものですね。
次はカスレだけ頼んでみるとかそんな感じでもいいかもしれませんね。
普段使いするには多少高額ですが、何分利便性の高いところにあるので、事あるごとに使ってしまいそうな気がする...



住所: 東京都中央区京橋3-1-1 東京スクエアガーデン 1F
店名: Les Rosiers Bistrot de L'oie(レ ロジェ ビストロ ド ロア)
電話番号: 03-5542-1805
営業時間:
ランチタイム 【平日・土・祝前】11:00~15:00(L.O.14:00) 【日・祝】11:00~17:00(L.O.16:00) 日祝はランチのみとなり、ランチ営業時間も平日と異なります。
ディナー 【平日・土・祝前】17:30~23:00(L.O.22:00)

Union Square Tokyo(ユニオンスクエア東京)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
子供を1日見る事となった為、暫く行き先に悩んでいたのですが、そういえば東京ミッドタウンの裏に大きな公園がある事を思い出して六本木まで行ってきました。

で、子連れで入れる所を探していたのですが、子連れOKのレストランに異色のアメリカン キュイジーヌ。
こりゃ面白いぞと当日予約を取って行ってきました。



ユニオン スクエア トウキョウです。
ニューヨークの本店、ユニオン スクエア カフェのエグゼクティブシェフであるマイケルロマーノが監修する日本で手に入る食材を活用したレストランです。
本店はニューヨークのザガットサーベイでトップランクの評価を受けています。
シェフはヴェント横浜の望月 良一氏。

ランチは3600円のサラダ+メイン+デセールの3皿コースかアラカルトのみ。子供向けメニューは1500円の1本です。



まずはビールを飲みます。
最近は困った時はビールという感じ。



■アントレ「いちごサラダ フルーツトマト 水牛のモッツァレラチーズ 秦野産ワイルドリーフ」(★)


サラダとイチゴって大丈夫かなぁと若干心配になりましたが、意外とよくある組み合わせみたいですね。
ワイルドリーフとイチゴ、トマト、モッツァレラチーズのサラダ。ドレッシングはいちご風味のビネグレット。
菜の花とルッコラのほのかな苦味に、トマトといちごの甘みとドレッシングの酸味がよく合う。しっとりとした水牛のチーズのプレーンさも多少味の強いサラダの箸休め的にってとてもいい。合わないかと思いきやなかなかいいペアリング。



■メイン「群馬産加藤ポークのグリル ワイルドライス&ファッロ オニオンコンフィソース グリエールチーズ」(★★★)


アントレはサラダのみですが、その分メインのポーションはメチャクチャボリューミー。
分厚い肉厚な豚肉が柔らかく火入れされています。
脂身が多いのでしっとりというかジューシーですね。
淡白さはあまりないです。そこに玉ねぎの甘さを感じるバーベキューソースの様な甘辛いタレとグリエールチーズの旨味と塩気。ジュワッと広がる肉汁。
この組み合わせが不味いわけがない!ステイツ!
バターと出汁の風味を感じるワイルドライスとファッロもいいですね。プチプチ食感のあるリゾットのようです。
しかし、めっちゃ大きく満足感がありますね。



■デセール「マスカルポーネパンナコッタ エスプレッソソース マシュマロ」(★)

しっとりとしたパンナコッタ。美味しかったけど、あまり印象に残っていない。


次に子供向けメニューです。


◼︎子供向けメニュー「キッズプレート」

リンゴジュース



プレート本体


アイスクリーム


チーズハンバーグ、フレンチフライ、ハニーベイクドハム、たまごサラダ、トマトクリームパスタ。
飲み物は6種類のジュースから選べます。
バニラアイスクリームのデザートもあり盛りだくさんです。子供の好きそうなメニューばかりなのでどれか一つは当たるはず。
うちの子はトマトクリームパスタとフレンチフライがハマりましたが、ハンバーグはかなり肉っぽさがしっかりとあるものなので、ダメでした。
ちなみに残したの食べましたが美味しかったです。

※大人料理とキッズメニューの時間配分
子供は2皿、大人3皿なので多少急ぐ必要はありますが、基本的にはほぼ同時に食べ終わる事が出来ると思います。
食べ終わって子供が待つ、ということはないかと。

※ファシリティ
カトラリーは完備。
子供向けの椅子の高さは2歳児くらいには丁度いい感じです。ナプキンを引く必要はないと思います。

※子供向けメニュー
あり(1500円)。価格的には丁度いいと思います。


コースも美味しかったのですが、皿数や内容の割には多少割高感を感じますね...
単品の値段を考えると妥当な所というのは分かるのですが、多皿で6000円は許容できるけど、サラダとメインだけで3600円は流石に高く感じる...
肉はまた食べたいけど、なかなか通える価格帯ではなさげ。



住所: 107-0052 東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウンガレリア D-B112(B1)
店名: Union Square Tokyo(ユニオンスクエア東京)
電話番号: 03-5413-7780
営業時間:
ランチ 月~金 11:00~15:00(L.O.14:00)
ランチ 土日祝 11:00~16:00(L.O.15:00)
ディナー 17:00~23:00(L.O.22:00)
カフェ 平日 14:00~15:00
カフェ 週末 15:00~17:00


【ブルゴーニュ: 126】コート ド ニュイ再確認。ジュヴレシャンベルタン、モレ サン ドニ、ヴォーヌ ロマネ。

こんにちは、HKOです。
再確認の2回目(最終回)はヴォーヌ ロマネ、ジュヴレ シャンベルタン、モレ サン ドニです。
なんと今回は極めてレアなドニモルテのシャンベルタンを含む3種類です。やったぜ。
刮目してご覧くださいませ。


【データ】
ジャン グリヴォーはヴォーヌロマネに拠点を置く、近年評価が高まっているドメーヌ。一時期ギィ アッカをコンサルタントに迎え、強すぎる抽出で評価を落としたものの、現在はリュットレゾネでの栽培や、一部の畑は馬での耕作を行いながら、収量を引き下げ続け、2000年半ば以降は品質を高め続けている。除梗は100%、新樽率は40%-70%。樽業者は4社を利用している。フラッグシップはリシュブール、エシェゾー、クロ ヴージョ。

ドメーヌ ポンソは1872年にウィリアム ポンソによって設立されたモレ サン ドニに拠点を置くスター生産者。
基本的には有機農法にて栽培を実践しており、畑での剪定を厳格に行い、収穫は極限まで遅らせて葡萄が完全に熟した状態で収穫します。
醸造および熟成時に新樽は一切使用せず旧樽のみ使用し、長時間の高温発酵、SO2をなるべく添加しない、など技術革新と葡萄にキチンと手を入れる事が出来るドメーヌです。ただ全体的にお値段は高め。フラッグシップはシャンベルタン、クロ ド ベーズ、クロ ド ヴージョ、クロ ド ラ ロッシュ、クロ サン ドニ、白はモンラッシェです。

ドメーヌ ドニ モルテはジュヴレシャンベルタンに拠点を置く生産者。故ドニモルテ本人はフィネスとエレガンスを追及するワイン作りを目指したが、その目標と裏腹に類を見ないほどの豪華さと重量感のあるジュヴレシャンベルタンで評判を上げた。現在ドメーヌの指揮を執る息子のアルノーモルテはそうした父親の意思を受け継ぎ、エレガントな方向性を追及しています。そのため一時期の豪華さ、重量感はやや落ち着いているみたいですね。
栽培は有機農法、1万本/haの密植、グリーンハーヴェストによる収量制限を行う。樹齢はACジュヴレシャンベルタン 20~50年、一級ラヴォーサンジャックは80年の古木を使用。
酸が落ちない様に早めの収穫を行い、補糖でアルコール度数の強化を行う。
除梗100%、ACジュヴレシャンベルタン新樽率50%、プルミエクリュ以上は恐らく100%?フラッグシップは特級シャンベルタン、特級クロ ヴージョ。


【テイスティングコメント】
生産者: ジャン グリヴォ
銘柄: エシェゾー グランクリュ 2012

約37000円、WA95-97pt(2009)
外観は透明感のあるルビーで粘性は中庸。
熟成による影響かやや樽が前に出すぎている印象。
漢方や枯れた木材、五香粉の様なスパイスの様な風味が前面に現れている。果実はやや遠いがラズベリーやブルーベリーの様な黒く甘い果実味を包含しているように思える。ただ硬いだけだろうか。徐々にイーストの風味も現れる。そこから華やかな鉄、スミレのアロマオイルのような風味、黒糖を思わせる甘い香り。一気に熟した黒系果実の香りが上がってくる。コーヒーやアーモンドなどの焦げ系の香りもある。
熟成肉やベーコンの様な野生的な風味。ワッフルの様な香りに結合。ユーカリ、シナモンなど。エシェゾーらしさは薄いが非常に良いワイン。
ややタニックで酸も力強い。華やかなスミレのアロマオイルやオリエンタルスパイス、エナメルリムーバーの様な香りが口の中に広がっていく。


生産者: ドメーヌ ポンソ
銘柄: クロ ド ラ ロッシュ グランクリュ ヴィエイユヴィーニュ 2011

約54000円、WA94-97pt(2009)
外観はやや淡いルビーで粘性は中庸。
えもいわれぬような繊細かつ凝縮感のあるクロ ド ラ ロッシュ。花の蜜を思わせるキャンディのような甘やかさとフレッシュなイチゴやフランボワーズの繊細かつハッキリとした熟度が感じられる果実味がある。キャッチーでありながら針の穴を通すような緻密な果実味だ。瑞々しく特徴的。
イースト的でもあり、パンのような香りもある。
タイムやクミン、乾いたスパイスの様な要素、小さな赤い花やラベンダーの風味。シシトウ、茎など。
血液のような要素を感じるが、基本的には動物的な要素はほとんどなくピュア。花の蜜のような華やかで甘やかな香りが主体的。このスタイルはブルーノジャコーザとも思える。
酸はやや際立っており、その分タンニンはしなやか。スモモの様な甘酸っぱい果実を口いっぱいに含んだような瑞々しさや旨みがある。アタリのポンソだ。


生産者: ドニ モルテ
銘柄: シャンベルタン グランクリュ 2013

約90000円、WA95-97pt(2010)
外観は濃いルビーで、粘性は高い。
オレンジ、バラやスミレを思わせる煌びやかな華やかさ、そしてトーストを思わせる樽香、濃密なブラックベリーやダークチェリーを思わせる凝縮感のある果実味が感じられるピノノワール。煮詰めたジャムのような凝縮感。ただそれにしては品がありリキュールのようにも思える。シロップやパウンドケーキの様な濃密な果実味が立ち上がってくる。華やかさと並存。
まだまだ伸びていく。コンポートと言って差し支えないような果実味と黒砂糖のような甘露さ。
キャラメルトフィーや紅茶、バターやバニラのような滑らかな要素。そして徐々になめし革、マホガニーやユーカリのような風味、クミンのような要素。
甘くかつ華やかで艶かしい香り。
最終的には甘さは落ち着きパウンドケーキの要素と華やかさが調和してくる。滑らかで力強く、まさにシャンベルタンといった感じだ。
タンニンはしっかりとあり、酸は緻密。スミレの花や茎、果実に含まれる旨みが口の中にじんわりとシルキーに広がっていく。鼻に抜ける華やかさ。球体感が違う。素晴らしい。


【所感】
再確認というには個性的すぎた...というのが所感。
そもそも特級は個性的たるべしという所ではあるのですが、グリヴォーのエシェゾーもポンソのクロ ド ラ ロッシュも典型的というには生産者の個性が前に出すぎている感じがしますね...

そんな感じでまずはジャン グリヴォーのエシェゾーから。提供直後がかなりバランスを崩していて、樽香が前面に出過ぎている状態。漢方や五香粉、イーストなどの要素が主体的でしたが、そこから徐々に生産者の個性である非常に強いスミレやなめし皮の要素が強く立ち上がってきます。液体が乾いてくると黒糖やコーヒー、アーモンドに転化。熟成肉の様な風合いも。
全体的に後半、かなりグランヴァンらしさが醸し出されてくるのですが、エシェゾーっぽさは希薄ですね。
クロ ヴージョ的というか、グランエシェゾー的というか。広域に伸びていく感じが一切ないのですよね。
ヴォーヌロマネらしいツヤツヤした液体感がない感じ。ボーモンとかを飲むと時折そんな感じのを感じられるのですがね...リリースから少し日が経ってしまったからでしょうか。
今ひとつエシェゾー最高!感がない...
別ヴィンテージとかだと最高感のある出来の時もあるので、単純に経年によるものかも。

次にポンソのクロ ド ラ ロッシュ。
素晴らしいワインです。品質としては正にポンソをスター生産者足らしめる凄まじい一本だと思います。
例えるならばブルーノジャコーザ的です。
はい、つまりブルゴーニュ的ではないと思います。
ポンソは経験が浅い方ではないと思うのですが、正直こんな感じだったっけ!?と結構戸惑ってしまいました。ただ素晴らしくないかというと全くそうではない。偉大なワイン。
極めて瑞々しくピュアで繊細なクロ ド ラ ロッシュ。
パワー感の溢れるレシュノーや自然派的なデュジャック、ブルゴーニュの王道的な他の生産者が作るクロドラロッシュとはもう本当全然違うっていうね。
花の蜜を想わせるピュアな赤系果実、焦点の定まった凝縮感のある風合い。そこに乗ってくる酵母の香りが異質でかなりイースティー、またタイムやクミンのような乾いたスパイスの様な風味が織り混ざってきます。紅茶じゃないしブリオッシュでもない。
別の見方をすると要素が分離しているようにも見えますが、もうとにかくピュアで。素晴らしい。
酸は際立っていますがタンニンはしなやかだし。
とても長期熟成には向いてなさそうですが、これが早めに熟成感がでながら延々と熟成し続けるタイプのそれだ。
とりあえずクロドラロッシュっぽさは置いておいて、偉大なワインである事は間違いないと思います。

最後はドニモルテのシャンベルタン。
こいつがやっぱり凄い。とてつもない巨大な規模感、存外の熟度といった感じです。風合いで言うのであればクロード デュガのグリオットシャンベルタンにも似ている。
バラやスミレ、オレンジに至るような強烈な華やかさ、トーストを思わせる樽香、煮詰めたジャムのような黒系果実。これらが徐々に変化していく、ジャムはリキュールやコンポートに、樽香はそれらに連動し黒糖やキャラメルトフィーへ。バターやバニラは独立していく。なによりその果実の凝縮感が素晴らしい。
醸造酒とは思えない様な濃密な芳香を持っていて、むせかえるような甘さや複雑さを醸し出しています。
そこに華やかさという一本筋がしっかり通っていて、ともすれば堅牢にも思える感じ。ただ他者を拒絶するような感じではなく、ちゃんと打てば響くようなキャッチーさも併せ持っているのがいいですね。
熟成ポテンシャルは包含するタンニンやグリセリン感から一目瞭然。各要素が溶け込んだ後でも十分に果実感を残す事でしょうね。
アルマン ルソーやクロード デュガが提案するジュヴレ シャンベルタンの最高峰キュヴェから考えると、これもさほどブレてはいないので、正しい在り方と言えるのではないかと。やっと確信が持てました。

ドニモルテが一番の収穫でしたね。
ジュヴレ シャンベルタンのあるべき姿をようやく握れた様な気がします。
ポンソも偉大でしたし、ジャン グリヴォーは典型的とは言い難いですが素晴らしいワインだったと思います。


クロ・ド・ラ・ロッシュ[2012]ポンソ

クロ・ド・ラ・ロッシュ[2012]ポンソ
価格:59,184円(税込、送料別)


【ブルゴーニュ:125】コート ド ニュイ再確認。マルサネ、シャンボールミュジニー、ニュイ サン ジョルジュ。

こんにちは、HKOです。
今回はブルゴーニュ再確認と題しまして、去年1年長い事距離を取っていたブルゴーニュ、コート ド ニュイを再度舐めてみようという企画です。
今回はマルサネの村名単一畑、シャンボールミュジニーの一級畑、ニュイ サン ジョルジュのレ サンジョルジュに次ぐ1級畑をレポートします。



【データ】
ジャンテ パンショは1954年からジュヴレシャンベルタンに拠点を置く生産者。
現当主はヴァンサン ジャンテ氏。1989年に当主に就任以降劇的に品質を向上させています。現在は25ha程の畑を所有。
樹齢は高くアン シャンは平均樹齢94年、村名ヴィエイユヴィーニュは平均樹齢65年。
栽培はリュットレゾネ。摘葉およびグリーンハーヴェストの徹底し、収穫は手摘み、小型のプラスティックケースを使用、細心の注意を払い栽培が行われる。
選果は2度行われ、100%除梗、破砕してから、8~10日間低温浸漬。 天然酵母での発酵終了後、プレス。その後新樽比率30%程度熟成。


パトリス リオンは名手ドメーヌ ダニエル リオンの長男であるパトリス リオンが設立したネゴシアン。
パトリス リオンはドメーヌ ダニエル リオンを引き継いだ後、家庭の問題で弟にドメーヌを譲渡、ネゴシアンを立ち上げた。アンリ ジャイエからの影響を受け、オレゴンなどでコンサルタントとしても活躍しています。
このパトリスリオンはぶどうを買い付け醸造するスタイルのネゴシアンで、自社畑同等の品質を維持する為に栽培の指導や収穫日まで指示しています。また自社畑ではビオディナミを実践、収穫したぶどうは入念に選別され、品質の高いぶどうのみを使用します。
今回のレ フュエはシャンボール ミュジニーの北側に位置し、ボンヌ マールの南隣に位置する畑です。
熟成ではトロンセのオーク樽を使用。比率はわかりませんがダニエルでは45%程度だったみたいです。


ドメーヌ ド ラルローは大手保険会社アクサ ミレジムがオーナーのドメーヌ。責任者はジャックセイスのDNAを受け継ぐジャン ピエール ド スメを雇い入れています。
栽培は完全ビオディナミで除草剤、殺虫剤は使用しない。プレパラートを使用するかなり本格的なビオです。
赤ワインは収穫後は除梗、低温浸漬も行わなず、抽出は発酵後一週間後に行う1日3回のピジャージュのみ (状況によってルモンタージュも実施)。新樽率は45-50%以上。樽熟成期間は不明。無濾過で瓶詰めします。


ロベールシュヴィヨンはニュイ サン ジョルジュ最上の生産者。 1977年からネゴシアンへ葡萄の販売をやめて、全てドメーヌ元詰としています。現在はドニ氏とベルトラン氏がドメーヌの運用を行っており、ニュイ サン ジョルジュの村名、一級のみ生産しています。
フラッグシップは何と言っても、レ サンジョルジュ、レ カイユ、レ ヴォークランの3兄弟。そして脇を固める様にプリュリエ、ロンシエールなど5つの一級畑を所有する、ニュイ サン ジョルジュを代表する生産者です。
収量は30-35hl/ha。カイユ、ヴォークラン、レ サンジョルジュは平均樹齢75年。カイユ80年、ヴォークランに至っては100年を超える古木を使用しています。さらに選果は畑で厳密に行い、収穫した葡萄は100%除梗。
低温浸漬は1週間、抽出はピジャージュとルモンタージュを交互に実施。キュヴェゾンは1週間から3週間と比較的長め。プルミエクリュは新樽率30%で18ヶ月の熟成を行います。
2回の澱引き後、軽く濾過して瓶詰めします。



【テイスティングコメント】
生産者: ジャンテ パンショ
銘柄: マルサネ シャン ペルドリ 2013

約8000円
外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
フルーティーで熟した赤系果実の香りが主体的だが五香粉の様な樽香も合わせて際立つピノノワール。上白糖の様な甘露さが香りから感じられ、密度は高い。
徐々にキャンディのような甘やかさが出てきている。
アメリカンチェリーやストロベリーの熟した果実味、してパウンドケーキ、スミレや鉄のような要素、ほのかにミルクティーやシナモン、オリエンタルスパイスの様な香りがある。こぐわずかになめし革。
モレに近い中庸なタイプだが、非常にクオリティは高く、果実の熟した味わいがある。
アタックは非常に柔らかく甘い香りとは裏腹に静かな、まろやかな酸味を感じさせるもので、タンニンはあまり感じない。例えるならば梅のジュースのような風味でしなやか。ボディは柔らかいが香りは力強くややアンバランスだが美味しいと思う。


生産者: パトリス リオン
銘柄: シャンボール ミュジニー プルミエクリュ レ フュエ 2012

約14000円
外観はやや淡い明るいルビー、粘性は中庸。
一本筋を引いたようなミネラルを包含しており、華やな赤い花の香りや熟したイチゴやラズベリーのジャムの様な果実味がある。その中でほのかな茎や枯葉を感じさせる要素がある。
徐々に果実のエネルギーが表出するが、煌びやかな果皮の香りはなく、落ち着いた蜜やシロップを思わせる甘みがある。赤い花の要素は果実とともに溶け込んでいる。ブリオッシュやバターの要素、蜂蜜のような要素ががある。
アタックは緻密な酸があり、存外しっかりとしたタンニンを包含している。赤系果実やミルクティーの様な含み香りがあり、滑らかに余韻を残していく。バランスが良く清冽な味わいのピノノワール。


生産者: ドメーヌ ド ラルロー
銘柄: ニュイ サン ジョルジュ キュヴェ ラ ジェルボット ブラン 2011

約8000円
外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸。
しっかりとしたミネラル感があり、旨味と果実味のバランスが極めて良い。ブルゴーニュらしいナッツやバターの様なマロラクティック発酵や樽の要素はあるものの、花梨やシトラスの様な清涼感のある果実味、ほのかな蜜の様な甘みがあり、多少の塩味も感じられる。
バランス感がブルゴーニュならではで酸味と旨味のバランスで醸造起因の要素もフィットした味わい。
酸味は繊細で果実味と旨味のグリセリン感がハッキリとある。ナッツやバターの風味があり、滑らかな味わい。素晴らしい。


生産者: ロベール シュヴィヨン
銘柄: ニュイ サン ジョルジュ プルミエクリュ レ ヴォークラン 2009

約19000円、WA94pt
外観は赤みが落ち着いたルビーで、粘性は中庸。
やや熟成感は現れ始めていて、強い獣香やブラックベリーのジャムを思わせる香りが感じられる。その裏に確かななめし革の様な華やかさとシベットの様な香りが感じられる。
時間が経過するとやや落ち着くが、やはり強い獣香。
オリーブ、焦げたゴムの様な香り、そして黒糖の様な甘い風味、パストラミの様なスパイシーさ、ベーコンのような野生的な風味がやはり主体的。
ユーカリなどのやや青い風味、クローヴの様な風味がある。
タンニン、酸は柔らかいがしっかりとした骨格があり、非常にジューシーで甘みのある余韻を残していく。華やかなスミレの香りや若いすもものような甘みが鼻を抜けていく。



【所感】
まずジャンテ パンショのスタイルから見ていくと、やや強めに際立った新世界的な果実味のあるピノノワールを作る生産者です。ジュヴレ シャンベルタンも例に漏れずその様な造りでしたが、今回のマルサネ シャン ペルドリもそういった造りをしています。
ややキャンディ香があり、それでいて赤系果実の熟した果実味が感じられます。ブルゴーニュ的な複雑感とかバランス感はともかくとして、マルサネの村名としては際立った果実味を持っていますね。
まるでパウンドケーキを想わせます。モレに近い中庸なスタイルだとは思いますが、際立った個性がなく、やはりそこはマルサネといったところでしょうか。
香りの濃密さは特筆すべき部分はあるのですが、ややその代償というか、すこし酸やタンニンがヴィンテージとしては柔らかすぎる感じがします。故に長期熟成向けではなさそうです。ただ今飲むという観点に立つと非常に良いのではないかと思います。
いいワインだと思います。

次はパトリス リオンのシャンボールミュジニー レ フュエ。パトリス リオンは好きな生産者です。
過剰な果実味があるわけではないのですが、華やかな香りと蜜のような緻密な果実味が極めて魅力的な生産者です。ニュイ サンジョルジュを得意とする生産者ですが、今回はシャンボールミュジニーです。
ややシャンボールミュジニーである事を意識しすぎているのか、どちらかといえば肉厚なレ フュエとしてはミネラルを重視している印象を受けます。
ただ華やかな香りと蜜やシロップを想わせるスタイルは健在でシャンボール的な軽やかさと素朴さを残しながら過剰に華やかにならず、落ち着いた要素の中にピュアな蜜のような甘さを感じさせる形となっています。酸もタンニンも十分でいかにも清冽なピノノワールといった印象を受ける一本です。やっぱりバランス感いいですね。

次はラルローのニュイ サン ジョルジュの白。
ラルロー自体はピュアな果実味とやや自然派的なスタイルのピノノワールを作る生産者ですが、シャルドネも素晴らしい事で有名です。特にクロ ド ラルロー ブランは出色の出来。今回は1ランク落ちるものではあるものの、つい唸ってしまう様な素晴らしさを感じる一本となっています。
ブルゴーニュならではのミネラルの質感と醸造起因のナッツやバターの要素、ベタつかない清涼感のある果実味が素晴らしいです。場合によってミネラルが飛び抜けすぎるシャブリ(あとソゼとかルーロとか!や醸造や果実が前に出すぎるニューワールドにはない絶妙のバランス感。
果実味の充実度も高くグリセリン感はあるのにダレた質感はないし、繊細かつ清冽な果実感があるのはブルゴーニュならではですねえ。
バタールやシュヴァリエとかを若いうちに飲むと辛い思いしかしませんが、村名クラスを飲むとブルゴーニュっていいよなぁ、と思ってしまいますね。最高です。個人的には水平した訳ではないので何とも言えませんがクロ ド ラルロー ブランと差が開きすぎている感じはないですね。これで十分かと。

最後はニュイ サン ジョルジュ最高の生産者の最高の1級畑の内の一つヴォークラン。
リリース直後に1回くらいは多分飲んだことあるんですが、大分感じが変わりましたね。
個人的に好みの香りの出方では全くないのですが、ワイン自体の力強さがはっきり分かりますし、ジャミーな熱を感じる黒系果実の風味が顕如に感じられます。
そしてオリーブや焦げたゴムの様な樽香が感じられますね。かなり姿がダイナミックに変わっている印象を受けます。濃密は濃密なんですけどね。
香りの要素はリリース直後と全く異なっている。
リリース直後はもう少しストレートな味わいだったと記憶していますがより複雑になっていると思います。
この獣香は熟成しても消えなさそうですが、とにかく長期熟成のポテンシャルは恐ろしくあるんじゃないかと。この結果をもってシュヴィヨンはリリース直後が個人的には美味いという事がわかりましたので良かったです。80年代90年代は試してみたいですが、概ね印象が変わる事はないんだろうなぁと思います。

最後のヴォークランは好みからは外れましたが、これらのワインを飲んでいるとしみじみとブルゴーニュっていいよなぁって思います。
高すぎるなどの問題点はあるにせよ、僕にとってブルゴーニュは突出したピノノワールの産地である認識にズレはありません。
銘醸地は多々ありながらもこの懐の深さと複雑さはやはり凄いなと思ってしまいますね。





BENOIT Alain Dacusse TOKYO(ブノワ 東京:青山)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
本日はブノワに行ってきました。



いやー、いいですね!!
ベージュと比べると遥かにカジュアル。
店員のノリも軽い。気取らなくてとてもいい。
ハイエンドなビストロって言った感じだ。しかもサービス料取らないんすね。すごい。

シェフはフランスで修行後シェ松尾で料理長を務めた野口貴宏氏。ミシュランガイド2016 東京版では*1を獲得しています。



ビストロと古典的なレストランの両方の雰囲気を持つ店内。



ビストロ風の店が10Fにある不思議。




ワインの前にフィンガーフードが供出。ワインを見ながらもぐもぐ。


■フィンガーフード「チーズのシュー」


スタンダードかつパリパリとした外皮の食感のチーズのシュー。


普通ですが、飾り気がなくてなかなかいいですね。
シャンパーニュはあまり飲まないシャルル ラフィットを注文しました。



生産者: シャルル ラフィット
銘柄: ブリュット キュヴェ スペシャール NV

外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸。
しっかりとした果実の香りが感じられる。フレッシュなシトラスやリンゴの香りを感じさせながら、バターやクリームを思わせるリッチな香りを感じさせる。
またイーストやフレッシュハーブ、リコリス、白い花の要素もある。
リンゴを思わせる酸はしっかりとあり、栗やバターのような含み香りを感じさせる。
リッチでフレッシュ、バランスが良く手堅いキュヴェだと思う。



■パンとバター

ごくごく普通。よく売ってるやつっぽい。



うーん、パンも特に奇をてらった感じではないですね。
繊細というより、普通のパン屋さんで売ってるようなバケットとパンです。
ただ、あまり違和感はないですね。



■アントレ「サラダ ブノワ フォアグラ ベーコン」(★★★)


シンプルでありながら山盛りな一皿。
葉野菜にインゲンとマッシュルーム、豚肉のパテとトースト、フォアグラ、大きい自家製ベーコンを添えている。
ソースは酸味の効いたビネグレットソース。
ベーコンは柔らかくフワフワ、豚肉のパテも薄いながらも内臓をを思わせる風味があるパテドカンパーニュ。
薄くスライスしたフォアグラはトーストに乗せて。塩気とバターのような厚みがあるフォアグラにトーストが良く合う。独特の内臓的な風味がある。ねっとりとした味わいがある。
フォアグラトーストとサラダは無限運動可能。
さっぱりと、時にはフォアグラ、ベーコン、パテで濃厚に楽しめる一皿。



次はお魚料理です。



■ポワソン「帆立貝と大海老のポワレ カリフラワーとパンチェッタ」(★★)


インド洋産大海老、北海道産帆立、カリフラワー、様々なロマネスコ。白ワインを使ったカリフラワーのピューレと帆立の紐のソース。2g(+360円)の黒トリュフを添えて。
2gでも相当トリュフが香ってくる。
帆立のポワレは結構強めに火が入れられていて、しっかりとした食感。ジューシーではないが旨味もあるし、甘みもしっかりと感じられる。トリュフもしっかりとマッチする。
大海老はプリプリとしていて、歯ごたえが大変良い。
こちらも火入れがしっかりとされていてジューシーではないが、旨味が凝縮している。さらにパンチェッタが旨味を強化する。
ソースは帆立を焦がしたような風味があり、はっきりとした味わいで、カリフラワーのピューレは滑らかな味わい。クリーミー。
カリフラワーやロマネスコは帆立の出汁のソースを吸ってまろやかでありながら、旨味を感じる味わいに。



シャンパーニュがなくなったのでビールを飲みながら、待ちます。ビール美味しい。
次は鳥です...ってでかああああああ!!



■ヴィヤンド「ホロホロ鳥のオーブン焼き ポレンタ レバートースト」(★★★)


ポーションが多い!がっつりだ!
パリッと火が入れられたホロホロ鳥と、レバーペーストを付けたバケット、コーンミールを粥状にしたポレンタが付く。
モモ肉はしっかりと火が入れられていて、側面はパリパリとした火入れ。内側は大変ジューシーでホロホロ鳥のジュと肉汁が合わさってボリューム感が感じられる。食感もムチムチ。旨味は鴨には劣るがいわゆる鶏と比べると断然強い味わいだ。
胸肉もムチムチでよく脂が乗っている。
モモ肉よりより強い味わいで、ソースとの絡みもとても良い。鳥ならではの淡白感はあるけど、遥かに力強い。
レバートーストのレバーは火が入れられていて、ハンバーグのような感じ。濃厚で多少苦味はありながらもレバーの風味とサクサクしたトーストの相性は抜群にいい。
ポレンタはチーズやバターがしっかり絡まっていて、バターをたっぷりつけたパンの様な味わい。濃密。



ポーションが多いので、ここまででお腹いっぱい。
そこにダメ押しのデセールです。



■デセール「ショコラとキャラメルのブノワ風と牛乳のアイスクリーム」(★★★)


かなり濃厚な一皿。
カラメルクッキーの上にキャラメルクリームを乗せたものにチョコレートをコーティング。濃厚なショコラデセール。
そこに強い濃厚な牛乳+塩気のアイスクリーム。
下にはカラメルのクッキー。濃厚なデセール同士、濃い口で調和する。カラメルの雰囲気も本格的でローストした様な風味がしっかりと感じられる。
この皿に限ってはビストロ的な適当なものではない様に思える。



うう、お腹いっぱい....!
でもなかなか美味しかったですね。
いわゆる一つ星レストランの中では味わいも人もかなりカジュアルな方だと思います。
だから調和や繊細な火入れ、緻密な食材のペアリングは期待してはいけませんね。
その代わりゴリ押しの様なポーションとシンプルな味付けは嫌う人は少ないでしょうね。
ベージュをその前に行っていたからかもしれませんが、過剰に期待してはいけない感じかもしれません。
ちゃんと肉魚食べようと思うとそこそこしますしね...

好みの問題ですが、ワイワイみんなで食べたいのであればオススメ。緻密さやクリエイションを期待する人にはオススメできません。個人的には好きですね。



住所: 東京都渋谷区神宮前5-51-8 ラ・ポルト青山10階
店名: BENOIT Alain Dacusse TOKYO(ブノワ 東京)
電話番号: 0364194181
営業時間:
ランチ
11:30 - 16:30(14:30 L.O.)
ディナー
17:30 - 23:30(21:30 L.O.)
年中無休(年末年始を除く)

Restaurant l'Alchimiste(アルシミスト:白金高輪)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
本日は白金のアルシミストに来ました。
以前から気にはなっていたものの、なんとはなしに行けておらず...




非常にポップな店構えのお店。
パステルカラーの紫と白を基調とした店内だが、キツイわけではなく、カフェの様な、フランフランの様なガーリーな雰囲気が漂っている。



見るとシェフとソムリエの2人でやっている。
ランチの時だけかもしれないが非常に忙しそう。ランチ、ディナー時にはあまり予約の電話はしない方が良さそうだ。

シェフは山本健一氏。シャトーブリアン、ニコラ ル ベックで修行した後帰国、アルシミストを開店した。
ミシュランガイド2016 東京版では*1を獲得しています。

さて、まずはシャンパーニュと思ったが、特に目新しいのがなかったので、プレミアムモルツを注文。
外れないし最高だよね。



■プレミアムモルツ

泡立ちこそシルキーではないものの、やっぱり当たり外れのない美味さ。



■アントレ:1 「バラの香りのクリーム フランス産アシャトラキャビアのタルティーヌ」(★★★)


想像以上にバラの香りが強く華やかな味わい。クリームのほのかな酸味とキャヴィアの塩気が鼻に抜け口に溶けていく。非常に滑らかで、タルトのチーズの風味とほろほろとした食感が大変素晴らしい。


いきなりクリエーティブな一皿でした。
この一皿でなんとなく次どういう皿が出てきそうかわかった気がする。


■アントレ:2 「ぶどうの枝で燻製した蝦夷鹿のジャーキー ヘーゼルナッツとマスタード、菜の花のクリーム」(★★+)

この中からノーヒントで探します。



ジャーキーは旨味たっぷりの干し肉の味わい。
ベーゼルナッツのクリームはマヨネーズにはヘーゼルナッツの風味が合わさった様な感じの味わいで比較的ふくよか。
干し肉の食感と旨味に、ヘーゼルナッツや少しパンを思わせるイースト香、マヨネーズの様なふくよかさが合わさり、ジャーキーに立体感をもたせている。



ほらきたー!やっぱり俄然楽しみになってきました!
こういうのが好きなんだよ!



■パン:「北の香りをつかったカンパーニュ 発酵バターミルクと赤ワインで色づけした塩」(★★★)


とろける様なバタークリーム、ふくよかでミルキーな味わい。パンはほのかに酸味がありローストした風味が素晴らしい。



■アントレ:3 「食感を軽くしたフォアグラ ドライほおずき ガストリックソース」(★★★)


むしろフォアグラパウダーといった様なふわふわの粉状の軽い食感のフォアグラ。ガストリックソースはキャラメルや酸味があり、フォアグラの印象を引き締め、またほおずきの酸味や旨味やほのかなエグミがフォアグラを凌駕し、強い印象を与える。多少アルコール感がある様な気がする。フォアグラは軽いが、その他のほおずきやソースが力強い。ポワレしたものでも合いそうだけど力強すぎるか。



■アントレ:4 「人参のスープ オレンジのオイル クミンの風味」(★★★)


供出温度は高めのスープ。クミンシードとオレンジオイルの爽やかなスパイス香が非常にスープに深みを与えている。しっかりとした味わいのスープだが人参のそれというよりはクリーム感の方が強い。ミルキーで人参の癖があまりなく、ポジティブな甘みや風味だけが前に出ている。
ふくよかではっきりとした味わいがあり、個人的な好みにがっちり合う。



■アントレ: 5 「ホタテ 菊のソース キヌアと春菊のピューレ」(★★★+)


ビネガーの効いたフラワリーな菊のソース、サクサクとした青く力強い春菊の風味を帯びたキヌア。ホタテはシンプルにキュイソンされていて甘みが際立つ。
菊のソースとは濃度が良く合っており、ホタテのふくよかな甘さが菊のソースのビネガーの剣を丸くしており、マスタードや花の要素の丸みだけを残していく。
キヌアとの相性も良く、ホタテの滑らかさにプチプチとした食感を感じ取れることができる。余韻も大変良い。美味。



次々と出てきましたが、食材の合わせ方が非常に巧みで素晴らしいです!
次の魚料理に移る前に白ワインを注文。



生産者: ジャン リケール
銘柄: コート ド ジュラ レ サレ 2012

外観はやや濃いめのイエローで粘性は中庸。
オイリーでエシレバターやナッツの様な風味が強く表出している。ただし蜜の様な果実味を伴わないので、ドライでオイリーな印象がある。果実味はシトラスやレモン系の柑橘のニュアンスが主体的。ひょっとしたら温度が低すぎるのだろうか。ドライハーブ、イーストや白胡椒の風味も。
もう少し温度が上がるまで待つ必要があるかも。
徐々に温度が上がってくると蜜の様な風合いが出てくる。
ただ甘さよりもやはりドライさに主軸が置かれている感じはある。
酸は控えめでオイリーさと柑橘さが口の中に広がる。


なかなか特殊なタイプのシャルドネですね。
ただペアリング用としてはいろいろ合いそうな感じのワインです。
次は魚料理です。



■ポワソン: 「長崎五島列島ヒラスズキのポワレ 玉ねぎのピューレ 鳥から取ったダシ ピーナッツ 行者大蒜」(★★★★)


甘辛い鳥とレモンハーブのソース、滑らかな玉ねぎの甘いふくよかなピューレ、黒焼きの香ばしいピーナッツ、行者大蒜は非常にスタミナがつきそうな強い大蒜の風味がある。スズキはふわっと火が入れられており、若干のハーブの風味を帯びている。
そんなプレーン滑らかなスズキだからこそ、ピーナッツの香ばしさ、玉ねぎの甘さ、鳥のソースと見事に調和する。
まず玉ねぎの甘みと風味が来て並行してアーモンドのコリコリ感、鳥の旨味溢れるソースの風味が乗ってくる。
非常に高い位置での相乗。食感も味わいもとても楽しいものになってる。最高に美味い。我ながらワインとのペアリングも完璧だ。




激しい色のカトラリー。



■ヴィヤンド: 「宮崎県産霧島黒豚の低温ロースト 苔に見立てたパセリのパン粉 石に見立てたレンズ豆 菜の花 ひよこ豆 ごぼう」(★★★★)



かなりポーションが多い。パセリの風味豊かなマスタードをつかったパン粉焼き。肉は低温で30時間ロースト。肉は過度に硬くならず、しっかりとした肉感を残しながらホロっとした肉質に仕上げている。油も大変甘く肉の旨味もしっかり引き締まっている。マスタードの風味もしっかりと効いてパワフルな一皿になっている。
塩気も適度で肉の旨味をより感じ取ることができる一皿だと思う。ごぼうは柔らかく、菜の花は苦味があるが油分でネガティヴな要素は廃されている。少しマヨネーズ的な油分を感じる。


豚肉がメインの肉料理というのも少し貧乏臭い感じもあるが、これだけいい感じに仕上げられていたら、やっぱり最高なんである。
最後はデセールです。




■デセール 「ラズベリーのソルベ 黒く焼いたカダイフ 酒粕のムース」(★★★)


ふわふわのフレッシュな強い酸味を帯びたラズベリーのソルベに生のラズベリー、パリパリとしたやや苦みのあるカダイフに絡まるクリーミーな酒粕のお米の風味。ソルベの酸味とカダイフの食感と苦み、そして酒粕の独特の風味が一体となり広がっていく。楽しい食感が魅力的だ。




■ミニャルディーズ「シナモンとヤマソーヴィニヨンのゼリー、ローズマリーのディアマン、土に埋もれたトリュフチョコレート」(★★)


はいはいトリュフチョコねトリュフチョコ
...て本当にトリュフの味がするよ!!びっくりだよ!
ディアマンもローズマリーの風味がしっかりとあるし、ヤマソーヴィニヨンのゼリーも美味しいです。スキがないですね、ミニャルディーズまで。



様々な食材でポップに分かりやすくプレゼンテーションしながら味わいにスキがありません。どの食材も調和を意識したもので、かつ常にどの皿にも驚きがあります!
非常に面白いレストランですね。味も良いですしイノベーティブですし、また来たいです。
とにかくシェフが一人で超頑張ってたのが印象的でした。ウチの課長と同じくらいなのに頑張るなぁ。




住所: 〒108-0072 東京都港区白金1−25−26フィラージュ白金 1F
店名: Restaurant l'Alchimiste(レストラン ラルシミスト)
電話番号: 03-5422-7358
営業時間:
【昼】日曜日・祝日 12:00~13:00(L.O) 15:00クローズ
【夜】18:00~20:30(L.O) 23時クローズ
ランチ営業、日曜営業



徹底してるぜ。
プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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