Pierre(ピエール: 大阪)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日はちょっと所用があり、大阪に行っております。
折角なので、大阪で美味しいお店でもいこうかと色々と探していたのですが、コンヴィヴィアリテやハジメはまあ無理だろうと。
そうなると大箱のホテルが妥当だろう、という事で予約したのが、このピエール。
案の定すんなりと予約が取れて、訪問することができました。


インターコンチネンタルですしね。




シェフは大久保晋氏。
フランスのジョルジュ ブラン、ベージュ アランデュカス東京、ピエール ガニェール東京、このピエールのスーシェフを経て、現職に。
外資のレストランを多数経験しているシェフですね。
今回のピエールはミシュランガイド京都・大阪版で*1を獲得しています。




オシャレな門構えです。さすがホテル。




店内の眺めは素晴らしい。
大阪一望。


生産者: 新政酒造
銘柄: 亜麻猫 純米酒

ほのかな甘みとMLFをかけた様なクリームやチーズ、水飴のクリアな香りがある。米の旨味は引っ込んでいて、ワインに非常に近い芳香が感じられる。引き締まっていて、華やか。僅かに微発泡、冷やし気味で供出。


■アミューズブーシュ 「チーズとスパイスでマリネした中トロのタルタル」(★★)


チーズでマリネした中トロのタルタルにスライスしたブロッコリーを添えて。
中トロのオイリーでとろける様に柔らかい食感、マグロの血の様な鉄分の風味。そしてカレーを思わせるスパイス香が口の中で混ざり合う。とろっと口の中で解ける。


■パン「くるみのパン、フランスパン、人参のパン、エシレバター(有塩、無塩)」


バターの温度が適切。綺麗にナイフが入る。
人参のパンは少しチーズっぽさと人参の甘さが混ざり合っている。くるみのパンは外皮が硬く、麦の風味とくるみの風味が強く感じられる。田舎風のフランスパンは少し酸味があり、こちらも麦の風味を強く感じられる。



■アントレ「フォアグラのテリーヌ 梅とマイクログリーン」(★★★)



フォアグラのテリーヌに梅の層を追加、レモンのクリーム、そして自家製ブリオッシュ。
非常に滑らかで濃厚なフォアグラのテリーヌに甘い梅の風味のゼリーがアクセント。フルーティーさすら感じる甘い梅のソースも、うまくフォアグラと調和している。レモンのソースもほのかに甘みが掛かっていることから、甘さでフォアグラをつないでいる感じなのだろうか。
ブリオッシュとともに頂くと複雑な風味を持ったバターにジャムを添えている感じになる。
ほのかなテリーヌの塩分が広がっていく。良い調和。



■アントレ「オニオンとポークのラグー ウスイ豆とマスタードビネグレット」(★★)


淡路島の玉ねぎの器にイベリコ豚のラグー、皮のフライ、赤ワイン煮込み、豆のペースト、粒マスタードとワサビのペーストとグリーンピースのペースト。
まずやはり玉ねぎの甘みが際立つ。そこにコリコリとした豚足?やサクサクとしたフライの食感と塩気、深い味わいが混ざってくる。
ラグーは多少野生的で豚の臭みが感じられるが、むしろ玉ねぎの甘みにはこれくらいが良いのではないか。基本的に豚のボリューム感と玉ねぎの甘さと、少し重めだが、ここを粒マスタード、ワサビのペーストでキュッと引き締めてくる。
グリーンピースのコリコリ感もなかなか良い。


綺麗な料理が並んできますね!
まさにヌーヴェルキュイジーヌといった感じのモダンなプレゼンテーションの料理が並びます。
次は魚料理、平目です。


■ポワソン「フランス産ヒラメ ムール貝とポワロー エスカルゴバター」(★★★★+)


フランス産平目、ムール貝やヤリイカ、ホタテなどをミルクで合わせたエスプーマ。そしてエスカルゴを混ぜた溶かしバターで供出。
美味い!プリッとしたしっかりとした肉質の平目にバターのクリーミーさ、ジャガイモやレンコンのシャキシャキ感の食感が非常によく合う。
平目の火入れが最高。柔らかすぎず、硬すぎず、繊維に合わせて解け、やや強めの食感は残っていく。
平目自体は淡白ながらもクリーミーなバターやバジル、ほのかな酸味で味わいに厚みが出ている。エキスが溶け込んでいるのかも。脇を固めるヤリイカやムール貝はプリプリで磯の風味もしっかり。穀物の甘みも感じられてバターと層を成している。


平目、すごく美味いです。
肉への期待も高まります。


■ヴィアンド「阿波牛のロースト プロバンス風」(★★★★+)


イタリアンパセリを使ったソースを塗った阿波牛、モリーユ茸を散らしたサバイヨンソース、ジュ ド ヴォーのソース。モリーユ茸などのキノコの香りが強く立ち上がる。
ローストはミディアムレア。非常に柔らかくしっとりと絶妙の火加減。ほのかな脂身と清涼感のあるパセリと粒マスタードの風味が混ざり合い、ミントのような軽さすら感じる。
サバイヨンソースはほのかに酸味があり濃厚、甘みがある。粒マスタードの酸味、ジュ ド ヴォーの旨味の塊、サバイヨンソースの味わいが、阿波牛に深みを与えている。
シンプルな和牛の油っぽさをソースで打ち消しながら複雑さを与えている。脂の甘みは当然ながら絶妙。
ジューシーかつ脂のまろやかさがあり、それでいてソースがネガティヴな部分を流してくれる。
秀逸な肉料理。


ええ色ですねえ。


うーん、かなり舌的には満足ですね。
前菜で大丈夫かな、と思ったのですが、杞憂でした。
次はデセールです。


■プレデセール「メロンのソルベとパッションフルーツのソース」


全く水っぽくないメロンをそのままかじった様なソルベ、そこに要素的には似たものがあるパッションフルーツのソース。その共通点に驚く。確かによくよく考えれば似ている。マンゴーの様にも感じる。
口直しにしては強いが、非常に美味い。


■デセール「りんごのタルト タタン バニラチュイールと紅茶のアイス」(★★)


タルトタタンの再構築。
リキュールを染み込ませたスポンジの上にリンゴのコンポート、バニラのチュイル、紅茶のアイス。ソースはフロマージュブラン。
フロマージュブランはやや燻製の風味、カラメルの風味があり、リンゴの甘み、アルコール感が下のリキュールを染み込ませたスポンジに調和。サクサクした食感のチュイルと紅茶の風味が強いアイスが当然合う。どれも子供騙し的な甘さがなく、アダルトな風味。ロングアイランドティーみたいだ。



■ミニャルディーズ

生キャラメルが美味い。


正直、ポワソンまでを見るに綺麗で美味しいけど、量に難ありだなあ、と思っていたのですが、ポワソンで一気に巻き返した感があります。こりゃすごい。
そのあとの肉も秀逸でしたし、非常にレベルの高さを感じました。平目もそうなんですが、肉の火入れが本当に絶妙で。しっとりとしながら肉のエキス感や鉄分的な部分を閉じ込めているのは素晴らしい。
噛みしめると味が出る。味がソースと調和する。素晴らしい連携プレーです。
さすが元ピエールガニェール、ベージュで修行しただけあって、そこらの要素が感じられながら、高い完成度でまとまっているなぁと。
日本酒がグラスで複数あるのも面白いと思いました。

是非また行きたいですね。
まー遠いですけど。


住所: 大阪府大阪市北区大深町3-60 インターコンチネンタルホテル大阪 20F
店名: Pierre(ピエール)
電話番号: 05055897580
営業時間:
[ランチ]
11:30~14:00(L.O)
[ディナー]
18:00~21:30(L.O)
ランチ営業、日曜営業
スポンサーサイト

Tateru Yoshino Ginza(タテルヨシノ銀座:銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
本日はタテルヨシノ銀座に行ってまいりました。




ビスしか行った事がなく、本店とも言える銀座店は初来店。



シェフは言わずと知れた吉野建氏。トロワグロやジャマンを経たのち、パリにステラマリスを開店。2000年にはリエーブル ア ラ ロワイヤルで名だたるシェフの中最優秀賞を受賞。帰国後タテルヨシノを開店、2006年にはステラマリス パリがミシュラン*1を獲得、2009年にはこのタテルヨシノ銀座はミシュラン*1を獲得しています。
複数店舗を展開し、優秀なシェフを排出し続けています。



店内はなんとなく資生堂ファロを思い出させますね...



まずはビールを注文。安定のプレミアムモルツです。
美味い!!!



■フィンガーフード「ナッツとロックフォールのグジェール」


軽やかな食感のチーズの濃厚な風味が豊かなグジェール。
パリパリした食感のものと、シュー生地の中にナッツを織り込んだもの。



■アミューズブーシュ「トウモロコシのゼリー寄せ」(★)


ゼリー状にしたトウモロコシ、生ハムとピスタチオ。
穀物の滑らか、かつ強い甘さを感じるゼリー、そこに生ハムのほのかな塩気とトウモロコシの身のサクサクした食感が加わってくる。滑らかで強い甘みがありながら、ゼリーが爽やかな一皿。


えっ、トウモロコシってこの3粒だけ..?と思ったが、ちゃんとゼリー自体がしっかりとしたトウモロコシの風味を帯びていた。驚きのある一皿。
次は夏野菜のガスパチョ。


■アントレ「夏野菜のガスパチョ」(★★★)



マスタードが浮かんだ夏野菜を使ったガスパチョ、底にはキュウリのゼリーや粒マスタードのクリーム、紫蘇の花。キュウリやパプリカなどを載せた季節の鱧。
トマトの青い爽やかなガスパチョの香り。夏らしい。
ほのかにピリッとした辛さがあるのは粒マスタードのクリーム。トマトの青さとキュウリのゼリーの青さが良く調和する。
鱧は良く脂が乗っていて、かつ骨切りされているから、殆ど違和感なく、鯖のようなオイリーさと鱧ならではの解けていく食感がある。
単体では少し柑橘の風味を感じる程度で淡白だが、ガスパチョと合わせると鱧の食感と淡白さ、ガスパチョの青い旨味のある風味、マスタードの辛さが調和してバランスが取れてくる。脂が引き立つ。
清涼感のある紫蘇の花が和の華やかさを添える。


夏に嬉しい爽やかなガスパチョ。
それでいて鱧を使っていて、品というか構成の複雑さを感じますね。こちらも喉越し爽やかな一皿でした。
次はトラディショナルなパテ。


■アントレ「パテ アン クルート ステラマリス風」(★★★)


鴨と鶏の胸肉、フォアグラを含めたパテアンクルート。
ガルニチュールはトマト、ベビーコーン、キュウリ、カリフラワー、新玉ねぎ、人参のピクルスを添えて。パセリのペースト。
ふっくらしっとりとしたパイ生地に濃厚なパテ。いわゆるパイ ド カンパーニュと比べると、クセが少なくプレーンな味わい。ねっとりとしたフォアグラとブランデーのアルコール感とビターさ、そしてコリコリとしたピスタチオの食感が香ばしい。コンソメゼリーには鶏の旨味が染み込んでいる。滋味深い。
トリュフのようなコリコリ感と風味を感じた。黒いのはなんだろうか。
プレーンであっさりとしていながらも、味わい深い極めて完成度の高いパテ。


次はご期待のオマール海老!
ブータンということはソーセージだろうか。如何様な料理なのか気になってきますね。


■アントレ「オマール海老のブータン トリュフの香りで」(★★★+)


オマール海老のソーセージ仕立て、黒トリュフを添えて。
ボイルしたオマール海老とそのソーセージ、クリーミーなオマール海老のビスクソース、黒トリュフ、シャンピニオン、ほうれん草。
オマール海老と黒トリュフが非常に香り高い。全体的に極めて柔らかくクリーミーな印象。シャンピニオンはしっかりとビスクソースの味が染み込んでいて塩気も強く、全体を引き締めている。
ソーセージはミュンヘナーヴァイスヴルストにも似たふわふわしたソーセージ。ムースにも似ている。
内側にあるコリコリとした食感はピスタチオ。白身魚のすり身にも似ているが、より濃厚な甲殻類の風味がある。そこにオマール海老のボイルの強い食感がアクセントになっている。魚肉ソーセージよりも格段に風味豊かで、余韻に残る旨味が強い。食感は軽い。
素晴らしい味わい。


オマール海老なのにもかかわらず、フワフワとした食感というのが楽しいです。旨味も抜群。
次はお魚です。


■ポワソン「スズキのグリエ アーティチョークのパリグール風」(★★★★)


スズキの網焼き、アーティチョークのキュイソンの泡、オリーブオイルで煮たアーティチョーク。バジルのペースト。茹でた人参、セロリのマリネ。
アーティチョークの泡はほのかに酸味がかかっており、脂が乗ったリッチでふわふわとしたスズキに良く調和する。とろっとろでそれでいてしっとりとした食感のスズキ。脂と身の間から溢れ出るエキスがとても甘い。塩が引き立つ。そこにエスプーマの酸味で更に深みが増す。
特に皮の部分の強めの脂、塩とは非常にエスプーマと良く調和する。バジルの清涼感のある風味も申し分ない。
しっとりと仕上がった良い火入れ。
アーティチョークはオリーブオイルでクタクタになるまで柔らかく火が入れられていて、語弊を招くかもしれないが柔らかいメンマといった感じの風味。


いい火入れですねー、しっとりと仕上がったグリエです。
もともと脂が乗っているからか、エキスと相乗していて結構リッチというかボリューム感のある味わいだったと思います。
最後は仔ウサギのトゥールト。タテルヨシノのウサギ!
イエアアアアアア!


■ヴィヤンド「仔ウサギのトゥールト サリエットの香るジュと共に」(★★★★+)



仔ウサギのパイ包み焼き、アスページュ ソバージュ、椎茸、グリーンピースのペースト。仔ウサギのジュとサリエットのソース。仔ウサギのパイ包みには胸肉とレバー、腎臓などの内臓が詰まっている。
淡白な仔ウサギだが、このパイ包みは全くもって濃厚の一言。
サクサクとしたバターが強いパイの中には、ウサギの肉の他に、濃厚でトロットロとしたレバーとコリコリとした腎臓が重ねられていて、独特の風味とオイリーさ、重量感を付加している。ウサギにあってこれぐらい重い料理とは思わなかった。
ジュは軽やかで旨味が豊か。出汁の風味が非常に強い。鶏の出汁に近い。ジュ ド ヴォライユ的な。
既にパイ包みで十分重いのだから、ジュは軽やかで正解かも。キダチハッカの風味はよく分からなかったが、少し爽やかな様な気はした。
また食感のコントラストも楽しい。パリパリとしたパイの食感も楽しいが、ジュをふんだんに吸い込んだ底の部分も最高。またしっとりとした肉の部分、レバーのトロトロの部分、コリッとした腎臓など、味わい以外にも様々な部分で楽しめる。


ううっ、かなり重量感がありました。
胃にくる...でも超美味しかった...最高。
これはまた食べたいが...半分でいいかな、うん。
なるほど、半分が一人分っての納得したわ。

次はアヴァンデセール。


■アヴァンデセール「コーヒーゼリー」(★)


コーヒーシャーベット、クランブル、牛乳の泡。
重いパイ包みの後にシャーベットはありがたい。爽やかな冷たさとビターなコーヒーの風味で味覚がリセットされた。クランブルの食感も心地よく、牛乳の泡というところも爽やかでいい。アイスとかだと重いですからね...


■デセール「トラディショナルで 丸く軽やかなヌガーグラッセ」(★★★)


プロヴァンスの伝統菓子ヌガーを冷やして固めたアイスにしたもの。そしてキウイ、ラズベリー、ブドウなどのフレッシュなフルーツと、レモンのゼリー、ベリーのソース、ピスタチオ、メレンゲを添えて。
全体的に重すぎず、軽すぎず、良いバランスのデセール。
アイスのヌガーグラッセはアイスクリームにピスタチオやドライフルーツを混ぜ込んでいる。
うん、確かにヌガーグラッセだこれ。
冷たさから十分爽やかだが、レモンのゼリーでより清涼感が出てくる。豊かな食感と冷たいアイス、抑制の効いた甘さ。爽やかなフレッシュフルーツも大変ありがたい。
またメレンゲの軽やかな食感も面白いですね。


■ミニャルディーズ「カスタードパイ、アーモンドショコラ、フィナンシェ、梅の風味のマカロン」(★)




トラディショナルと思いきや、ビスと同じくヌーヴェルキュイジーヌの流れを組む、軽やかで複数の要素が絡み合う華やかなフレンチでした。どれも非常に完成度が高い。外れの皿がない。ここら辺がベテランというか、古豪というか、そんな印象を受けますね。
最後の強烈なパイ包みは結構重かったですが、ジュで軽やかさが感じられるのもいいですね。
グランメゾンらしい料理と接客で申し分ないです。大変素晴らしかったです。

さて星付きレストランとしては3つ星の2点を除いて当座はこれでおしまいになります!
ただまだ北島亭とかコートドールとか行けてないお店もボチボチあります。
そこは無理なく程々に訪問していきたいと思います。

とりあえずお疲れ様でした...



住所: 〒104-0061 東京都中央区銀座4-8-10 PIAS GINZA12F
店名: Tateru Yoshino Ginza(タテルヨシノ銀座)
電話番号: 03-3563-1511
営業時間:
・ ランチ :11:30~14:00 L.O.  

・ ディナー :18:00~21:00 L.O.

Ohara's Restaurant(おはらス レストラン: 大崎)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
ウオオーッ!ついに星付きが残すとこ2店舗になったぞ!とこないだ盛り上がってたんですが、よくよく見返してみると2店舗くらい抜けがあって、早急に巻くぞ、ということで行ってきました。
おはらス レストランです。



シェフは小原敬氏。10年間フランスで修行し、帰国後2001年におはらスレストランを開店しました。
ミシュランガイドでは*1を獲得しています。



静かな時間が流れる8卓の小所帯。自然光が入る席と通常の席。



マコン ラ ロッシュ 2013のシャープな酸味を楽しみながら料理を待ちます。


本日は旬のコース。
3つのコースがあるが、どれも基本的には皿数は変わらない。ただ選ぶ料理によって価格が上がる感じです。


■アミューズ「比内地鶏の唐揚げ 人参のサラダ」(★★)


カラッとサクサクに上がった旨味豊かな比内地鶏の唐揚げにレーズンのほのかな甘さが味わいを添える。ほのかにレッドペッパーの辛味。塩気がやや強めでジューシーな肉汁と共に頂く。
サラダは人参をニンニクで和えてオレンジの酸味を加えたもの。なかなかはっきりとした味わいで秀逸です。


■アントレ「ホワイトアスパラガス マルテーズソース」(★★★★)


やや細めのホワイトアスパラガスに、ブラッドオレンジを使ったマルテーズソース(オランデーズにオレンジを加えたもの)を添えて。
美味い。
細いがしっかりと甘みを感じるエキスを含んでいるホワイトアスパラガスに柑橘の風味と爽やかな酸味、卵黄と強いバターを思わせるまろやかさを感じさせるマルテーズソース。やや酸味と塩気が強めなところが、またホワイトアスパラガスのエキスの甘みに完全に調和する。(失礼を承知でいうとKMのホワイトアスパラガスの味わいにとても近いと思った)
ホワイトアスパラガスの苦味は殆どない。美味い。
付け合せのオレンジはフレッシュで甘みが強い。


■スープ「温製魚のスープ ルイユ添え」(★★★+)


ルイユソースを添えた、プロヴァンスのトラディショナルなルセット。
アナゴ、シャコ、アサリ、イカ、スズキなどのスープ ド ポワソン。中にバケットとルイユソースを添えたものが沈んでいる。
具沢山でイカやタコ、スズキ、アサリなどがゴロゴロ。
スープ ド ポワソンの味わい自体はそこまで塩気は強くないが、強いエキス感と磯の香り、旨味が溢れ出す形になっている。とはいえ味わい、香りは少し控えめか。
様々な素材が折り重なったものではある事は間違いないが、あまり強烈な香りが立ってくるわけではない。
ただニンニクで構成されたルイユソースがその分かなり強烈で塩気の控えめのスープドポワソンを一気に刺激的なものにする。ビリビリとした食感。ペッパーの清涼感のある刺激も良い。



肉料理にはロジェ サボンのプレジール ルージュ。
華やかでキャッチーなRhôneワイン。


■メイン「熊本県産褐色和牛いちぼ肉のステーキ ベアルネーズソース添え」(★★★★)


イチボのステーキに、フランス南西部のベアルン地方の伝統的なステーキソースであるベアルネーズソース(オランデーズにレディクションを加えたもの)を添えたもの。ジャガイモのグラタン、温野菜(そら豆、枝豆、ベビーコーン、インゲン、ブロッコリー、タマネギ、蕪)のバターソースを添えて。
イチボは赤身といった感じであまり脂分を感じない。
野生的で血の旨味が噛みしめるとジュワッと広がる。脂の重みがなく、あくまで肉の強い旨味を感じる。ベアルネーズソースはマヨネーズ的な立ち位置で、より卵黄の要素がしっかりと感じられ、赤身のステーキに良く調和する。元々塩と胡椒はやや強めに降られている。
バターソースは重すぎず、どちらかというとミルキーな味わいで、野菜の味わいと違和感なく調和する様なプレーンさがある。グラタンも比較的プレーンでジャガイモの甘さを活かしたものになっている。


■デセール「ルバーブのタルト 木苺のシャーベット」(★★)


サクサクとしたパイ生地の上にクリーム、そしてトロトロのルバーブ。果実のコンポート。そこに全体を一気に引き締める強烈な酸味を感じる木苺のシャーベット。
比較的酸味の強めのルバーブとシャーベットに対してバニラクリームとパイのふっくらとしたまろやかな味わいと、ちゃんとバランスが取れているのが大変素晴らしい。


■ミニャルディーズとエスプレッソ

フレッシュなぶどう、ライチ、オランジェット、チュイル、マカロン。


伝統的なフレンチだと思います。
奇をてらわないメニュー、でも完成度は非常に高い。
伝統的という意味では某銀座のあそこと同じ感じかも。
でもこっちの方が多少緩くて僕としては肌が合います。
特に脂に頼らない肉料理、ルイユと含めて一皿とするスープ ド ポワソンはとても気に入りました。
出来れば魚料理も食べてみたかったですが、それは今度夜行った時の為に取っておきましょう。
大変美味しかったです。


住所: 〒141-0032 東京都品川区大崎5-4-18 ヤクモビルB1
店名: Ohara's Restaurant(おはらス レストラン)
電話番号: 0354363255
営業時間:
11:30~14:00
18:00~22:00

【イタリア:11】イタリアの高品質スパークリング2種

こんにちは、HKOです。
先日に引き続き、今回もイタリアワイン、スパークリングです。

【データ】
アドリアーノ アダミはルッジェーリ、ニーノ フランコと共に、プロセッコ ディ ヴァルドッピアデーネDOCの中で、3大プロセッコと呼ばれる1920年に創業したカンティーナ。オーナーのフランコは、プロセッコ協会の会長も務めています。ヴァリドッビアーデネ村カルティツェの丘に南向きの大変恵まれた畑を持っています。品種はグレラ(プロセッコ)種100%。二次発酵はスティール タンクにて実施。

カ デル ボスコはロンバルディア州エルブスコに拠点を置くフランチャコルタの名手。そのスタンダードキュヴェは2010~2011年イタリアン チャンピオンリーグのACミラン優勝時にスタジアムで振る舞われた事でも有名な様です。
フランチャコルタに370エーカーものブドウ畑を所有し、ブドウ樹齢は平均40年の古木を使用しています。土壌の特徴別に小さく分けられた区画ごとに収穫されたブドウは、ワイナリーまで丁寧に運ばれ空気に触れない最新の技術をもって醸造されます。2基の巨大なタンクが、空中を上下しマストやワインが自重で流れるように調整しています。また石造りの地下バリック庫では温度と湿度が常に管理、コルクのスキャニングシステムによりコルク臭のトラブルを極限にまで抑えています。
今回のキュヴェ プレステージは2008年より新しいNVとしてリリースされ、134の区画に及ぶ自社畑の厳選されたブドウだけを使用し、収穫ロットごとに醸造され、最高のヴィンテージのリゼルヴァとアッサンブラージュされています。28ヶ月間の熟成を経てリリース。


【テイスティングコメント】
生産者: アダミ アドリアーノ
銘柄: ボスコ ディ ジーカ ブリュット プロセッコ スペリオーレ NV

外観は淡いストローイエロー、粘性は低い。
爽やかな果実味が前面に出た、いわゆるプロセッコ。採りたての洋梨や青リンゴを思わせるフレッシュな果実味にキャンディを思わせる糖蜜の香り、白い花の様な清廉な香りが主軸となる。
存外しっかりとした小石の様なミネラル感もある。
泡は比較的穏やかで、酸も控えめ。
エトワールの様なキャッチーな果実と花の余韻を残す。シンプルだが、果実味の厚みや旨みがしっかりとあり、バランスは良い。薄っぺらくはない出来だ。


生産者: カ デル ボスコ
銘柄: フランチャコルタ キュヴェ プレステージュ NV

WA88pt
外観はイエローで粘性は中庸、泡は力強く立ち上っている。
第一印象はとても香ばしくクリスピーでシャンパーニュにかなり近いフランチャコルタを作っている印象。
ブリオッシュやクッキー、モカを思わせるMLFと果実味が調和した香ばしい香り。
熟した白桃や洋梨、温州みかんを思わせる果実味があり、フルーツケーキ、リコリスやフレッシュハーブなどのハーブの香りとほのかにミネラルが乗ってくる。
かなりキャッチーでリッチな作りのフランチャコルタで、さながらドンベリニヨンにも似たフラッグシッブキュヴェにも共通する味わい。
酸は控えめで、旨味は十分に包含。
口の中にブリオッシュやコンポート、柑橘の余韻が広がる。


【所感】
まずはアダミから。
飲んだのはかなり前なので、ちょっと朧げなところがあるのですが、基本的には爽やかな果実味が前に出たベーシックなプロセッコだったと思います。存外にミネラル感がしっかりとあり、よく熟したグレーラが生み出す洋梨や青リンゴを思わせる果実味があります。
熟度の高いニューワールドのスパークリングのニュアンスに爽やかさが増した様な感じでしょうか。シンプルですが、よく出来ています。突出している点はないですが、安心して夏に飲みたくなるタイプのプロセッコですね。

次にカ デル ボスコのフランチャコルタ。
これは相当いいですね!
よく熟したキャッチーさがありながら、極めてリッチなスパークリングに仕上がっています。
フラッグシップのシャンパーニュに非常に近い質感といいますか、MLFや樽の要素をしっかりと効かせて豊かな果実味とバランスを取り合っている様な気がします。
ブリオッシュやモカ、そして白桃や洋梨を感じさせるふくよかな果実味。ハーフボトルを確か3000円くらいで買ったのですが、これはお得ですね。
ボトルも華やかでカッコいいし、舌の肥えたファンにも十分受け入れられるものだと思います...といっても有名なワイナリーなんで飲んだ事のある人は多いか。
グラビティフローがどんな影響を与えているのかわかりませんが、少なくともバリック的な影響は色濃く感じました。

カ デル ボスコはいいですねえ。
ベラヴィスタやコンタディ カスタルディもなかなかいいですが、個人的にはこれが今のところ一番好きですね。




【ピエモンテ:16】バローロ テイスティング(ガヤ、プルノット) Part.2

こんにちは、HKOです。
本日は先日に引き続きピエモンテ、バローロをレポートしていきます。

【データ】
プルノットは1923年にランゲワイン協同組合をアルフレッド・プルノット氏が買取り、自身の名前でワイナリーを設立しています。拠点はモンフォルテダルバ。1956年の引退以降は醸造家ペッペ コッラ氏に引き継がれ、更に1989年にアンティノリに引き継がれています。畑の概念を早くに導入した生産者でもあります。
アンティノリに引き継がれて以降は優良畑「ブッシア」をはじめ、バルバレスコにも畑を買い増し、自社畑を少しずつ増やしています。
醸造に関しても、1999年には老朽化したセラーを最新の温度管理機能を備えた施設に一新し、発酵用のタンクは、古いコンクリート製のものから、ステンレス製に変更。熟成用の樽はバリックを採用しながら、スロベニアンオークの大樽もより小さい5,000~7,500リットルサイズへ変更しています。

ガヤはピエモンテにおける最も偉大な生産者のうちの一人です。
ポートフォリオも膨大でバルバレスコやバローロ、そして各々の単一畑。国際品種を使用したダルマジ、買収した生産者のブルネッロなど。いずれも比類なきレベルの高さ。価格も比類なき高さ。
国際品種の導入、単一畑、バリック樽の使用などイタリアにおいて革命的なシステムを数多く取り入れています。
特に単一畑はバルバレスコやバローロの名前をあえて使用せずランゲに格下げして生産しています。
なので、ボトルにはバルバレスコやバローロの表記こそありませんが実態としてはバローロ、バルバレスコの偉大な畑から産出される卓抜したネッビオーロです。
収量制限がなされて収穫された葡萄は、果皮と共に3週間ステンレスタンクで発酵が行われます。 バリック樽で12ヶ月熟成、その後さらにオーク大樽で約20ヶ月間の熟成を行われます。
通常伝統的なネッビオーロは大樽を使用しますが、最近のモダンバローロよろしく(最近は少なくないですが)バリック小樽を使用しています。技術革新も受け止めて比較的モダンな作りと言えると思います。


【テイスティングコメント】
生産者: プルノット
銘柄: バローロ ブッシア 2008

12000円、WA92pt
外観はルビー、エッジは橙を帯びている。粘性は中庸。
ファーストノートはフォン ド ヴォライユやブイヨンの様な動物性の香り、やや塩気を感じるドライシェリーの様な要素が感じられる。燻製肉や腐葉土、そしてドライフラワーの様な華やかさ、エナメルリムーバーの要素が混じる。
ブルーベリーの様な果実味。ナツメグやローリエなどのスパイスやハーブ、濡れた木材の様なニュアンスが感じられる。
酸やタンニンはやや強めで、収斂性はかなり高い。香ばしいフォンやコンソメを思わせる塩気と旨味のバランスを感じさせる。その後薔薇のような華やかな余韻も。
料理と合わせたい。


生産者: ガヤ
銘柄: コンテイザ 1996

54000円、WA93-95pt
外観は濃いガーネットだが、エッジは橙を帯びている。
粘性は中庸。
ファーストノートは熟成香の割にはかなり厚みのある香り。腐葉土や濡れた土、枯葉の様な熟成香、梅しばの様な完全に熟成した様な香りと共に、ナツメグなどで煮込んだソースに近いジャミーな香りがある。クローヴやリコリスなどのスパイス香、ベーコンや燻製肉などの動物的な要素も強めに出ている。シシトウ、イーストの香り、徐々に焼いたゴムの様な焦げ香、黒オリーブの様な塩気もある。
液体としては比較的強めで、酸もタンニンも滑らかだが、ボディは強く、深い旨味が広がっていく。肉や燻製、ドライシェリー、強めのブラックベリーのジャムを思わせる余韻を残していく。
甘露さこそ控えめながら、素晴らしい熟成香を放つ。


【所感】
引き続きバローロです。
名手プルノット、そして大御所ガヤのコンテイザのファーストヴィンテージ1996。
まずはプルノットの銘醸畑ブッシア 2008。
さすがに少し熟成してきている...というか酸化的な側面が出てきていますね。ただ旨味の出方がフォン ド ヴォライユの様で、なかなか良いと思いました。塩気を感じるドライシェリーの様な要素も全体の中でバランスが取れている感じですね。
燻製や落ち葉の様な熟成香もあるのですが、まだまだ経年が足りないのか酸とタンニンはエッジを残しています。というか果実味が落ち始めた時期だからか、過剰に目立ってるってのもあるんでしょうが。
プルノットのワインは若い時分はMLFがかかって比較的飲みやすい(ただしタンニン、酸はキツイ)のですが、これは少し厳しいかも知れない。
ただ料理と共通する要素を多数持っているので、それらを用いながら楽しむのが良いのではないかと思います。

次はガヤのコンテイザ。
何やらバルバレスコ単一畑はランゲからまたバルバレスコに戻すらしいですが、バローロの方はどうなんですかね。
まあこっちはスペルスとコンテイザは畑の名前じゃないから、名乗るべき単一畑は無いし、このままランゲて残るんだろうと思いますが。
あるいはランゲではなく、「バローロ」のスペルスとコンテイザにするとかね。
さて肝心のファーストヴィンテージのコンテイザはというと...香りとしてはかなり熟成が進んでいる感じがしました。20年近くを経過した香りですね、腐葉土、枯葉、梅しばなどの澄んだ香り。ただその中で、まだまだ液体は力強く、いわゆるピークオーバーしたような土だけの香りという弱さとは無縁のものとなっています。(まあ当然すかね。)
タンニンや酸は幾分か柔らかくなっているもののボディは厚く、深い旨みが広がっていきます。
比較的熟成香がはっきり出ていて、ここから更に発展していくのではないかと思います。
ちなみにコンテイザはラ モッラ、スペルスはセッラルンガとから産出されています。なおラ モッラは砂質で柔らかい土壌、セッラルンガはラ モッラと比べると150mほど高い位置にあり粘土質で冷たい土壌のようです。
やはりラ モッラ産のコンテイザの方がボリューム感があり、リッチなのですが、崩れないボディの厚みがその証左なんでしょうね。そういう意味だと華やかなスペルスだともっと馴染んでるかもしれません。




【ピエモンテ:15】バローロ テイスティング(エルヴィオ コーニョ、カヴァロット) Part.1

こんにちは、HKOです。
本日はバローロです。
2日にわたって更新となりますが、本日はエルヴィオコーニョ、そしてカヴァロットの上位キュヴェとなります。


【データ】
エルヴィオ コーニョはランゲ ブリッコ ラヴェーラの丘に1990年に創設された比較的新しいワイナリー。
ランゲの中でも最南端に位置する場所にあります。
3代目エルヴィオ コーニョは1950年代末「マルカリーニ」で醸造を担当した実績を持っており、現在は娘のナディアと夫のヴァルテール・フィソーレが担当しています。
ミクロクリマの影響を受ける石灰質土壌のランゲにおいて南東向きの丘陵地帯に位置している為、日照条件も良く、海洋性の穏やかな気候の恩恵も受けています。降水量は少ないです。栽培には除草剤などは使用しません。
醸造では自然酵母を利用し、最新技術と伝統的製法を併用し、酸化しやすいネッビオーロ種へのアプローチとして厳密に温度管理をする最新式ステンレスタンクを使用、熟成はクロアチア産の伝統的な大樽を使用しています。
今回のブリッコ ペルニーチェはノヴェッロ村で栽培されるネッビオーロのクローン品種であるランピアの最上級のものを使用したキュヴェ。

カヴァロットはボスキスの丘の頂上に拠点を構えるカスティリオーネファレットの名門生産者。
創業は1929年、元詰めは1948年から開始。葡萄の栽培から醸造について、古典的な製法と味わいにこだわっています。
畑では、基本無農薬。除草剤もボルドー液のみで一切使用しない。房を制限するグリーンハーベストもほとんど行わない。自然のまま栽培し、雑草はある程度の高さまで刈り込んでからは自然に任せる手法を取っています。
カヴァロットの中でも最上とされるサン ジュゼッペ畑はカスティリオーネで、最も高い標高に位置する畑。標高300m~350m。樹齢は75年以上。地質全体に占める、砂質の割合は約20%程度。
そこで収穫したぶどうは35年以上使い続けている巨大なスラヴォニアンオークで栽培~熟成させる。


【テイスティングコメント】
生産者: エルヴィオ コーニョ
銘柄: バローロ ブリッコ ペルニーチェ 2010

13000円、WA93pt
外観は透明度の高いルビーで粘性は中庸。
ファーストノートは繊細で、薔薇やスミレなどの華やかな香りと共に、アメリカンチェリーなどの赤系の果実とオレンジやシトラスなどの柑橘の果実味が入り混じる。ほのかにイーストの香りも。甘い芳香というよりナチュラルな果実の香り。非常にピュアで、マスカテルな爽やかなフレーバーがある。 ローストした樽の香りは控えめでほのかにイースト香りがある。ラベンダーや青い葉、生肉、ユーカリやクローヴの要素がある。
タンニンは甘いが収斂性があり、酸は比較的強く表出している。果皮の厚いブルーベリーやブラックベリー、燻製肉の様な余韻を残していく。


生産者: カヴァロット
銘柄: バローロ ブリッコ ボスキス ヴィーニャ サン ジュゼッペ 2009

16000円、WA90pt
外観はガーネット、粘性は中庸。
ファーストノートはかなり強めのローストがかかった樽香を感じさせる。五香粉や深煎りのコーヒーの様なブルゴーニュにも通じる樽のニュアンス。その裏にイーストや塩気のあるドライシェリー、ブラックベリーなどの黒系果実のジャムを思わせる香りがある。クローヴやクミン、燻製肉の様な風味。薔薇の様な華やかさ、時折MLFの様なまろやかさが混じってくる。ストロベリーガムの様な甘やかさが出てくる。
こちらもタンニンや酸は滑らか。香りのロースト香とは裏腹に非常にキャッチーなオレンジとストロベリーとその梗を思わせるフレッシュな果実の余韻が広がっていく。
徐々に収斂性が目立ってくるが、かなりいい。


【所感】
まずはエルヴィオコーニョ。
相変わらずピュアで透明感のある香りのバローロ。ピノノワールにも通じるエレガンスがある。
赤系の果実が強調されるブルーノジャコーザにも近いタイプだと思います。
繊細な香りを放ちながら、ボディは堅牢で力強く、一見滑らかに見えるタンニンは収斂性に富んでいる。
薔薇やスミレのような華やかさがあり、赤系のクリアな果実味、オレンジの様な柑橘を思わせる酸の清涼感が伴う。そしてバローロによく見られるイーストの香りがある。樽の感じはあまり無いかもしれない。ついで生肉を思わせる旨味、ハーブの芳香が感じられる。
香りはさすがに物凄い良いですが、やはり収斂性が高いですね、これはやっぱり落ち着くのに時間がかかりそう。
キャッチーな側面がありながら、やはりバローロって感じですね。
次のカヴァロットはかなり個性的な印象を受けますね。
というのも、大樽で熟成していながら、かなりロースト香の影響を強く感じるワインとなっています。
五香粉や深煎りのコーヒーのニュアンスがまず前面に来て、その奥にイーストやドライシェリーなどの塩気を感じる要素が現れる。黒系果実のジャムやMLFの影響も強く感じられます。香りからかなり高級感が漂うバローロ。
凝縮感もグリセリン感もあり申し分無い。タッチは滑らかながら、タンニンの収斂性は高い、こちらは熟成を待って落ち着くしか無いかもしれません。
いずれもタイプは違いますが、相当良いと思います。
タンニンは...ランゲの肉料理で抑えていきましょう!

The Apollo(アポロ:銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


話題のアポロに行ってまいりました。
最近出来た東急プラザ銀座の中でも、目玉的なお店と言っても過言ではないかと思います。

元々はシドニーにあるギリシャ料理のお店らしいですね、なるほど、ビルズやソルトに雰囲気が似ている訳だ。



席数はかなり多く、テーブル席とカウンター席で構成。ラストオーダーの時間も遅く、かなり汎用性の高いレストランだと思います。
ただ店内BGMのテクノが大音量でちょっと鬱陶しいので、ビジネスユースには全く適していません。
でもかかってる音楽はなかなかセンスがいいと思います。

早速ビール...と思ったのですが、グラスでギリシャワインが幾つかあるとの事で、そちらを選択。
普通のお店なら新興国のワインは不安なので、安定した銘柄を選びますが、ここのワインのチョイスは大橋MWとの事で。
個人的には大橋さんのセンスがどの様なものなのかの方が気になりましたので
※厳密に言うと新興国ではなくむしろ最古クラスの産地ですが、最近近代化して目立ち始めてきたので新興国としました。


生産者: キリ ヤーニ
銘柄: パランカ スパークリング NV

アルザスやドイツのゲヴェルツを思わせる軽やかで清涼感と甘みが感じられるスパークリング。
熟した果実味があり、マスカットやライチなどの果実味とシャンパーニュ的なミネラル感がある。比較的ボリューム感のあるスパークリング。やや残糖を感じる粘性がある。

シャルドネ、クシノマヴロ、モスカートのアッセンブラージュのスパークリング。シャンパーニュ的なミネラル感とアルザスやドイツの果実味が感じられる、なかなかバランスの良いスパークリングだと思います。


■ピンチョス「ギリシャ産カラマタオリーブのマリネ」


ピンチョスはオリーブのマリネ。普通のオリーブより大ぶりでしっとりと柔らかく、強い塩気が感じられる。
水分量が多いからか、普通のオリーブより食べやすく、すんなりと進みます。


次々と供出されてきます。
次はサナガキチーズ。


■アペタイザー「サナガキチーズ(ケファログラビエラチーズ ハチミツ オレガノ)」(★★)


「すぐに硬くなるので、お早めに」
...と釘を刺された料理。ギリシャのケファログラビエチーズをハチミツとオレガノでシンプル仕上げたもの。 小さなフライパンで供出。
熱々のオリーブオイルの中に浮かんだ焼けたチーズはこんがりと香ばしく適度な塩気がある。直感はフワフワというよりも結構硬め(すぐに食べたけれど)。噛むたびに旨味が溢れる。チーズ自体はパルメザン的な風味。
それがハチミツの甘いソースとレモンの酸味と良く合う。フォアグラとハチミツを思わせる組み合わせ。
塩気と甘みのコントラスト。
ハチミツとチーズの組み合わせがものすごく濃厚。オレガノのハーブ的な風味もなかなかいい。
量もあり、シンプルだけど、かなり食べ応えのあるチーズ。

早々にスパークリングが無くなったのでビールを。
ギリシャのフィックスというビール。


生産者、銘柄: フィックス

モルト由来の麦の香りが強いビール。ポップより麦の香りの方が強い。香り高く爽やかなラガー。
ホップの風味が希薄なのは、まあ好みかもしれないが僕はこれはこれで美味しいと思った。


■アペタイザー「タラマサラータ アポロオリジナル ピタブレッド」(★★)

さすがシドニーのレストラン、カジュアルな感じですね。



ピタブレッドはピザボックスで供出。



タラマサラータはイクラやレモン、オイルで作るディップソース。
鮭や魚卵の塩気や風味はもちろんの事、レモン由来の結構強めの酸味を感じる。オレガノの効いたピタブレッドに塗り付けて食べる。ピタブレッドはモチモチとした食感。
タラマサラータの塩気と酸味がかなり強いので、全部使い切る様に塗りたくるというより、ほどほどにディップする位がバランスが良いのではないかと。


■アペタイザー「グリーグサラダ(トマト キュウリ カラマタオリーブ フェタチーズ)」(★)


ミントの効いたシンプルで爽やかなサラダ。
ドレッシングの酸味は控えめで、どちらかといえばミントの風味が際立っている。フェタチーズは塩分が強めのカッテージチーズに似た味わいのチーズ。
ミントとオリーブ、チーズの組み合わせがなんとも不思議な一皿。

ピタブレットもサナガキチーズもそこそこ量があるので、腹に溜まってきました。メインは赤ワインとともにサッと食べるのがいいかなと思い、ギリシャのアギオルギティコを注文。


生産者: ピヅィオス エステート
銘柄: アギオルギティコ アスプロカンボス ヴァレー 2010

優良なニューワールドの様なマロラクティック発酵と果実味の高さが際立つワイン。むしろニューワールドというよりリオハに近いかもしれない。クオリティは高い。高級感のある香り。ボディはまろやかで、やや薄め。
ややアルコーリックなブラックベリーやプラムのリキュール、スミレの様な華やかさ、炭焼きの様な香ばしさ、生肉、リコリス、黒糖やバニラを思わせる滑らかな芳香が感じられる。時折チョコレートの様な風合いもある。
酸やタンニンはかなり控えめで口当たりはかなり滑らか。
むしろタッチとしては薄さすら感じるかもしれない。アタックは弱いが香り、飲みやすさ共に非常に秀逸。


タンニンや酸にやや弱さを感じるものの、かなりクオリティの高い赤だと思います。香りとかすごく高級ワインっぽい。スペインのリオハにタイプは似てるかもしれません。
さて、次はメインです。


■メインディッシュ「ラムショルダー ザジギソースとレモン」(★★★)
サイドディッシュ「ベビーポテトのロースト ガーリックハーブの香り」(★★)

えっ...


いやいや、これデカすぎでしょ。




メインだけじゃなくてサイドもハンパない。
サイドっていう量じゃない。


11時間ローストしたラムショルダー。
さすがにとろっとろで柔らかい。さながらブッフブルギニヨンの様に、硬さを超えて柔らかくなるまで火が入れられた感じで、しっとりホロホロだ。ソースはジュ ダニョーだろうか。野生的なラムのジュの香り。
ラムの独特の臭みも、これだけ大きいのにも関わらず(長時間のローストだろうか)控えめになっている。とはいえあるにはあるのでそれは付け合わせのヨーグルトで上手く滑らかに相殺される。
見かけの破壊力はすごいが、意外と食べられてしまった。
あれだけの肉が腹にたまると思うと寒気がするが。

さすがにメインを残すのは気が引けましたので、メインとサイドは何とか凌ぎました。でも、もう限界。
デザートは軽めである事を望みつつ...


■デザート「クルミとドライフルーツのパートフィロ包み コーヒークリーム」(★★)


ほーらね!知ってた!知ってました!
この流れできたらそうだよね!!本当にありがとうございました。
パリパリの皮に包まれたドライフルーツと上からかかる香ばしいクルミが美味しい。ねっちりとしたドライフルーツとパリバリの皮のコントラスト。クルミのコリコリ感。そしてコーヒークリームの滑らかさ。好みの味。

でももう無理...食えません。
半分程度でギブアップ。今まで残した事なかったけど、やってしまいました...

えもいわれぬ心残りを感じながら会計。
安っ。財布にかかる負担少ないのはいいですねー。



ちなみにテーブル席からの眺めはとても良いです。
女子会や男子会にもオススメです。

このお店、一人をあまり前提にしていないのか、非常に量が多いです。サナガキチーズがどっしり出てきたあたりから、少し警戒していたのですが、メインディッシュとサイドディッシュの圧倒的に暴力的な量にはかなりやられた感があります。
というか、このコース2人分では?と思います。
味は、だいたい見て分かると思うんですが雑破です。
そもそもモダンキュイジーヌと比較すべきではないですが、サナガキチーズはチーズとハチミツとオレガノ。サラダはキュウリとトマトとチーズ。ラムショルダーはローストしたラムショルダーとヨーグルトのソース、ジュを使ったもの...など趣向を凝らしたソースや調理ではないですね。

個人的にいわゆる高級路線のモダンフュージョンというよりはビルズ、サラベス、リゴレットをイメージさせる中~公価格帯のレストランといった感じでしょうか。
料理自体もモダンキュイジーヌの要素というよりトラディショナルなグリーグのプレゼンテーションをモダンにした感じですかね。
席数が十分にあり、シェフ主導というよりプロジェクト主導といった感じというか。
シェフの顔は見えないのでオートクチュール感はあまり無いですね。
広く門戸を開いた高級フュージョン的な雰囲気を感じさせるギリシャ料理だと思います。


【追記: 9/12】
ランチにも行ってきました。
皿数が多いので、お得感があります。
あとやっぱり前回は2人前だったみたいですね。


カトラリーは変わらず。


■アペタイザー「イエローえんどう豆のディップ アポロオリジナルピタブレット」(★)




■アペタイザー「グリーンサラダ トマト きゅうり カラマタオリーブ フェタチーズ」(★)



メインはこんな感じ。




■メイン「雛鳥のBBQ グリーグスタイル」(★★)

カレー風味。大ぶりの切り身が3切れくらい入っています。スパイシー。


■サイド「ベビーポテトのロースト ガーリックハーブの香り」(★★)



■デザート「レモンパイ アポロスタイル」(★★)

酸味の豊かなレモンペーストと甘いメレンゲ。
美味しい。


住所: 東京都中央区銀座5-2-1 東急プラザ銀座 11F
店名: The Appolo(アポロ)
電話番号: 05055907378
営業時間:
11:00~23:00
L.O ランチ 15:30 / ディナー 22:00

Le Mange Tout(ル マンジュ トゥー:市ヶ谷)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は市ヶ谷のル マンジュ トゥーに行ってまいりました。



市ヶ谷からかなり離れた場所にあり、徒歩10~15分程度歩いた住宅街の中にあります。しかも市ヶ谷から見ると上り坂になってるんですよね。
食べる前に運動をせよということでしょうか。

ル マンジュ トゥーは名シェフ谷昇氏のレストラン。
フランスのクロコディルやシリンダーで修行し、シザーブルでシェフを務めた後、1994年にルマンジュトゥーをオープン。ミシュランガイド東京版 2016では*2を獲得しています。



Luna Seaフォント。



キラキラと輝く華やかなウェルカムプレート。素敵です。



まずはピルスナーウルケルで喉を潤します。
ピルスナータイプとしては、かなりエールに近い、コクのある香りと味わいです。エールとしては軽いですが。

さて、そんな感じで。


■アミューズ「30種類の野菜のカプチーノ パンデピスとパルメザンのサブレ」(★★★)

香味野菜とキノコの香りが際立つ非常に濃厚なスープです。液体としてはサラサラとしてますが、液体の奥行きというか濃密度がすごい。非常に強い旨味。塩気の裏にある野菜の甘みが際立ってるような気がする。ここまでくると動物性(牛)の要素も感じてしまいます。
ものすごく味わい深い。
パンデピスとパルメザンのサブレは、シナモンや八角形でのようなスパイシーな香りがあり、噛みしめるとパルメザンの塩気、旨味がガツンとくる。野菜のカプチーノとも非常に良く合います。

複数の野菜が絡み合ったとても複雑な風味。
大変素晴らしい。


■パン「カルピスバター ライ麦のパン」


乳成分の強い無塩バター。
ボルディエよりクセはなく、よりクリームというより生乳っぽい。滑らかなタッチ、パンが進む。


■アントレ「函館産時鮭のスモーク セルバチコ ルッコラのサラダ 香草のソース 唐辛子のペースト」(★★★)


桜チップでスモークした函館産の時鮭に香草のソース、唐辛子のペーストを好みで!
一見シンプルなスモークサーモンにも見えるが、スモークの香ばしい香りと抹茶を思わせる青さを纏った香草のソース、そして辛味が控えめで甘みを感じる唐辛子ペーストが複雑さを助長する。
サーモンはプリッとしていながら、口の中でねっとりと溶ける。塩気や脂は適切。サラダはフレッシュでルッコラの苦味が際立つ。


次はサラダ的な立ち位置の一皿。


■アントレ「アスページュ ソバージュ フロマージュブランのクリームソース」(★★★)


3週間しか旬のないというアスパラガス ソバージュを繊細にソテーした一皿。ソースはフロマージュを使ったクリームソース。
今最も食感が豊かな時期らしく、シャキシャキとしたフレッシュな食感。ネバっとした粘り気があり、とろろのような少し刺すような舌触り。その分ソースがよく絡む。フロマージュブランのソースはクリームソースのまろやかさ、そしてチーズの旨味、酸味がしっかりと感じられる。
特に包含する酸味が香ばしいソテーの風味と良く絡み合う。


次はスープなのですが、子羊をふんだんに使った具沢山スープとの事で、赤ワインを薦められました。
なるほど...


生産者: フランソワ ゲ
銘柄: サヴィニー レ ボーヌ 2008

外観はルビーで粘性は中庸。
程よく熟成したピノノワール。
少し野性味があり、梅のような風味が少し現れてきている。わずかにバニラやチョコのような風合いも見えてくる。そこにブラックベリーやダークチェリーを思わせる果実味があるが、酸味を感じさせるものというより、程よいジャムを思わせるような風合い。そこに梅やアセロラを思わせる旨味がよく出たブルゴーニュ。


■スープ「子羊のブイヨンスープ」(★★★★+)


谷昇氏のスペシャリテ。
凝縮した羊のエキスと旨味に溢れたブイヨンスープの中に、ゴロゴロとした角切りのバラ肉、椎茸、玉ねぎ?、胡麻、松の実、クコの実が沈んでいる。
非常に香り高く、中華料理の様な妖艶さを見せるスープ。
桑の実や胡麻の香ばしさ、甘くスパイシーな五香粉、ブイヨンの強烈な肉の旨味を思わせる風味が香りとして強烈に現れている。
スープの味も香りも絶妙だが、具も秀逸。
エキス分はスープに溶け出てますが、まだまだジューシーなバラ肉、さながらアーモンドの様な香ばしさと食感がある松の実、甘さを帯びたクコの実。これらがスパイシーでダシのきいたスープに調和し、食感と複雑さを強く与えている。五香粉の甘い香りもクコの実などをキーにしてよく合っている。


官能的なスープでした。子羊のブイヨンスープというシンプルな名前に似合わない複雑な香り。
ここで十分に満足してましたが、次の甘鯛がまた度肝を抜かれる一品でした。


■ポワソン「甘鯛のポワレ エシャロット 生ハム トマトのソース」(★★★★★)


物凄いポワソンが出てきてしまった。
うろこ焼きの技法を使った甘鯛に、イタリアンを思わせる生ハムやトマト、エシャロットを使ったソースを添えている。
しかし、こんなに美しいうろこ焼きはあまり見た事がない。軽やかで桜のように繊細で華やかな逆立ち方。それに身の火入れが本当に完璧。しっとりさとふわっとさを両立した食感。緻密なプチプチとした繊細な鱗の食感。
これは素晴らしい。
油とトマトの旨味が爆発。とろけるような舌触りと裏腹に強烈なトマトと生ハムの旨味が爆発。ピザ的な旨味の抄出。鯛の淡白ながら強い風味のエキス。エキス溢れる鯛、鱗のパリパリした食感、そこに乗ってくる強烈なトマトの風味が調和。ほのかにトマトの甘みを残していく。素晴らしいポワソンだった。


最後はヴィアンド。 仔牛のローストです。


■ヴィアンド「ブルターニュ産乳飲み子牛ロースのロースト ワイルドライス トリュフ ミルクのソース」(★★★★+)


ものすごいボリューム感。そして火入れも完璧。
乳飲み仔牛ロースをしっとりとした質感を残しながらロースト、甘みのあるジューシーな肉汁を完全に閉じ込めている。またその甘みや乳飲み仔牛の乳臭さにミルクのソースが本当に良く合う。
ミルクのソースはいわゆるブールブランみたいなバター的なソースというより、ほぼ生乳(ホットミルク)を思わせるもの。
プレーンで旨味は希薄だが、極めて淡い繊細な味わい。
付け合せも秀逸でプチプチしたワイルドライスはソースに絡めると、しっとりとしたミルクリゾットに。トリュフの香りが香るアンディーブも皿全体の複雑さを与えるのに一役買っている。


本当に絶妙の美しい火入れだな...


なかなかお腹いっぱいになったところでデザートとフェーズに。デザートはプレデセールとグランデセールの2皿構成。


■デセール「メロンソーダ ミルクのシャーベット」

まさかのメロンソーダ。
もちろんただのメロンソーダではない。
メロンソーダに球体のメロンの果肉が2つ、メロンのシャーベットが1つ、ミルクのシャーベットが1つ沈んでいる。
生のメロンとメロンのシャーベットの食感のコントラストと温度差を楽しむ。徐々に溶け出すミルクのシャーベットはさながらアイスクリームで、上質のまろやかさをメロンに与えている。
メロンソーダ自体もリアルなメロンの風味が強い。
瑞々しいメロンの甘みと青さ、弾けるような発泡の清涼感を残した大人の豪勢なメロンソーダ。


■デセール「抹茶のケーキ フランボワーズのシャーベット」


グランデセールは煎茶がよく合いそうな抹茶のケーキ。
最上部には抹茶のムース、順に小豆入りのショコラ 道明寺粉 フランボワーズの薄いゼリーが折り重なる。脇にはフランボワーズのシャーベットを添えている。
完全に和菓子の色合いが濃い...がその中にショコラの濃密な甘さや香ばしさ、タイトな酸味のフランボワーズの洋の要素が混じり、溶け合う。
抹茶の苦みや青い風味、小豆の風味。はっきりとしたチョコレートの余韻。濃いデセールだが、フランボワーズのアイスの酸味や風味が引き締めてくれる。


■ミニャルディーズ「ガレット ブルトンヌ」
ブルターニュ産のバターをふんだんに使ったガレット。
コーヒーによく合いました。


いや、素晴らしかったです。
どの皿も極めて完成度が高い。ハズレの皿は一切なし。
これ、なかなかないんですよね。
あと、谷昇シェフ。出自が出自なので、いわゆる古典的なフレンチを出してくると思ったのですが、そんな事はなく、どちらかというとモダンキュイジーヌに影響を受けた美しく軽やかな皿が多かったような気がします。
塩気や味はしっかりしているのですが、脂っぽいとかそういうのはなくて、野菜をしっかりと使った料理が多かったような気がします。
イノベーティブまでは行かず、しかしてトラディショナルではない...ロオジエ的というんでしょうか。
上質なモダンキュイジーヌだと思います。
マダムによると本領発揮はジビエの季節とのことで、次はぜひその時期に訪れてみたいと思います。


住所: 東京都新宿区納戸町22
店名: Le Mange Tout(ル マンジュ トゥー)
電話番号: 03-3268-5911
営業時間: 日曜定休
18:30~21:00(L.O)

Bistrot de la Cite(ビストロ ド ラ シテ: 麻布)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は日本のフレンチ界で最も老舗である、ビストロ ド ラ シテに行ってきました。1973年創業ってすごいっすよね...
専門料理とかでも出てましたね。歴史に名前を残すレストランではありますが、同じ時期にフレンチを盛り上げたアピシウス、イノ、マキシムと異なり、あまり名前を聞きません。恐らくビストロ的な側面が強いからかもしれませんが、その功績から見ると地味な存在かも。

ちなみに姉妹店のオーシザーブルはマンジュ トゥーの谷シェフやブルギニオンの菊池シェフを輩出した名店です。そしてドラシテは伝説のシェフ、勝又登氏、ルカンケの古谷壮一氏、俺のフレンチ・イタリアンの杉浦剛氏を排出。...ひええ、そりゃすげえや。

現在のシェフは9代目 江畑雄一氏、きっといつか一流店で「元ドラシテ出身」で出てくるのかも。



アムールやオーベルジュ ド リルの近く、麻布にあります。
乃木坂で降りたのですが、結構歩きますね...
1kmくらいでしょうか。



メニュー。1000円代からありますがフルコースでも5500円。言ってしまえば時代から取り残された様なメニュー構成ではありますが、これはこれで古典のビストロとして、こう、保存されるべきメニューだと思います。

早速、シャンパーニュを注文します。


生産者: ドゥ カントナール
銘柄: ブリュット NV

外観は淡いイエローで粘性は中庸。
シャープな柑橘を思わせる酸味と香ばしいバターとレモンの様な果実味を感じさせる一本。
レモンやライムなどのドライな柑橘のニュアンスとバター、そしてイーストなどの要素、フレッシュハーブや牛脂などの要素、甘草などのニュアンスがある。
爽やかな酸味と軽めのボディが魅力的でドライな切れ味の良い余韻がなかなか時節に合っていて心地よい。


■カンパーニュ、バケットと豚のリエット(★)


油分がたっぷりと入ったリエットでスパイスと塩、肉の旨みが良く効いている。
パンがどんどん進むもので、極めて美味。パンに強烈な味わいの個性がないので、リエットが良く生きている。


■スープ「新玉ねぎの冷静ポタージュ」(★★)


新玉ねぎの甘み、チーズを思わせる酸味や生クリームの様な濃厚なクリーミーさを感じるスープ。程よい酸味が甘みを引き締めて、いくらでも頂けそうな感じ。
品のあるプレーンな感じではないんだけど、乳成分と玉ねぎの味わいがはっきり出ていて大変美味。


ビエールはサッポロ黒ラベル。



■アントレ「ラタトゥイユと温泉卵」(★★)


大ぶりに切ったパプリカと玉ねぎ、茄子がトマトで良く煮込まれている。その上に温泉卵が添えてある。
非常に旨味と塩気の風味が強いトマトが温泉卵によってまろやかに、ふくよかになる。野菜もヘタらず、しっかりジューシーに仕上がっている。
ガルニチュールとして供出されることの多いラタトゥイユですが、ちゃんと一皿として構成できる野菜を強く押し出したものとなってる様な気がします。

シンプルな料理でありながら、なかなか満足感があります。量も多く、結構ガッツリと腹に落ちてきてくれます。


■ポワソン「本日の魚料理(スズキのポワレ ベーコン)」(★★★)


スズキのポワレと厚切りベーコン。ガルニは蕪、ミニコーン、オクラ、エンドウ、インゲンで構成。
スズキは塩分はやや強めだが、火入れは大変心地よく、皮はパリパリ。内側はしっとりとジューシーに仕上がっている。そして脂もすごい乗っていてジュワッと旨味とエキス、脂が滲み出てくる。
ソースはブールブランか。酸味のきいたバターのソース。それがパリパリのスズキのポワレに良く絡む。
しっかりと塩気が効いて脂っぽいベーコンもスズキに驚く程調和する。燻製の香りも心地よい。
全体的に濃い口だが、味わいの強い野菜にはこれくらいの塩気が合うと思う。非常に美味いしボリューム満点。


■ヴィヤンド「飛騨牛シンタマのロースト」(★★★★)


ソースはマスタードソース、ガルニチュールはフライドポテトとシャンピニオン。
酸味とマスタードの清涼感のあるソース。
シンタマはじっくりと火が入っていて、中はかなりレアに仕上げられている。身には丁寧にサシが入っていて、噛み締めた時にジュワッと脂が溢れ出す。キュイソンがなかなか巧みだと思った。
またソースの酸味と味わいが強いから、美味いこと溢れ出す脂と調和してくれて、とてもいい感じの味わいになってくれる。ただ流石にこの量ともなると、かなりしつこさを感じざるを得なかった。


■デセール「クレーム キャラメル」


いわゆるプリンだが、流行りのトロトロプリンではなくら超ガッシリとした濃密で力強いプリン。
シンプルながら、つ...強い。


以上です。
いや、結構ボリュームありますね。
魚料理までで結構お腹いっぱいになってしまいました。
ただ、丁度その日食べたかったスタイルの料理だったので、殊更美味く感じましたね。
たまにこう、ガッツリとパワー感のある料理を食べたくなる時があって。
複雑なレシピであったり、革新的で驚きのあるレシピでは全くないんですが、どれも手堅く、とても美味しく感じました。
最近ビストロでも味が控えめになってるのに対して、ここはすごく力強いですね。以前パリに行った時もこういうレストランには出会いませんでしたし...
価格的にもとてもお得だと思いますので、また行きたいです。

ちなみに隣でオーナーと思しき人が面接していて、元シザーブル、元ドラシテ出身の某シェフの事を話していました。愛があるなぁ...


住所: 東京都港区西麻布4-2-10
店名: Bistrot de la Cite(ビストロ ド ラ シテ: 麻布)
電話番号: 03-3406-5475
営業時間:
ランチ:12:00~14:00(ラストオーダー)
ディナー:18:00~22:00(ラストオーダー)

KM(カーエム:銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は伝統的なフランス料理を体現するKM(カーエム)に行ってまいりました。



ここもとても行ってみたかったレストランで、行くのならイノやアピシウスなどのトラディショナルなフレンチレストランと可能な限り近いタイミングで...と思っておりました。
軽めの近代的なフレンチに行った上で、その骨子を遡り、最後に革新的なレストランに行く...というのが流れとして考えていて、骨子となる古典としてはこのお店ともう1店舗が最後になります。

シェフは宮代潔氏。
フランスのヴィヴァロワ、ヴィエイユ フォンティーヌ、ルネッサンス、そしてエスペランスで修行し、帰国後カーエムをオープン。恵比寿から2009年に銀座に移転しカウンターとテーブル2席の小所帯で営業しています。
ミシュランガイド2016年 東京版では*2を獲得しています。


緊張感がありながらゆったりとした雰囲気の流れる店内。
カウンター席に通されましたが、淡々と黙々と宮代氏が目の前で調理をしてくれます。

僕は料理をしないのですが、手順がひとつひとつ洗練されていて、流れる様な所作。美しい。


店内での料理の撮影はNGなので、目に、心に焼き付ける様にじっくりと味わいました。

まずはフィンガーフード。
以下、写真が無い為できる限り見かけもわかりやすく書いていきます。稚拙な表現になるやもしれませんがご容赦を。※HPに幾つか写真はあるので、もし気になる場合はそちらを見て頂ければと。


◼︎フィンガーフード:「黒いチキンソーセージとトリュフ、サーモンのテリーヌ」(★)
トリュフを添えた黒色のチキンソーセージ、サーモンのテリーヌ。チキンソーセージは鶏肉の練り物の味わいと食感をより力強くしたもので、強いコクがあります。花に抜けるトリュフの香りと食感がなかなかいいです。
サーモンのテリーヌはムース状でフワフワ。サーモンの風味をしっかりと残しながらクリーミーで美味です。


◼︎アントレ:「ホワイトアスパラガス オレンジのムースリーヌ パイ添え」(★★★★)
春の旬の物、ホワイトアスパラガスをシンプルに茹でて、オレンジ風味の濃厚なバターソース、パイを添えて。
ポーションがでかい。
2人分はあろう、直径2cm、長さ20cm弱の巨大なホワイトアスパラガス2本が惜しみなく提供される。苦味は殆どなくなっており、非常に甘みが際立っている。
そこに味を添えるバターソースはクリームをたっぷり加えたものにオレンジの風味が溶け込んだ濃厚なもの。厚い酸味と旨味でバターソースを引き締めていて、絶妙にホワイトアスパラガスの甘みと調和している。オレンジピールの清涼感も素晴らしい。
温めたパイも食感が楽しい。


◼︎アントレ:「オマール海老のテリーヌ オマール海老のエキスが溶け込んだトマトスープ仕立て」(★★★)
オマール海老のテリーヌ2切れに、オマール海老の風味が溶け込んだトマトソース、黒トリュフを添えている。
オマール海老のテリーヌは、フワフワのオマール海老のすり身の中に、切り分けられたムチッとした身が入っている。はんぺんとムースの間くらいの固さで、味わいは非常にクリーミー。そこまでしつこくは無いけど、甲殻類の旨味がしっかりと詰まっている。
周りには冷製のトマトソース。
冷製トマトソースはトマトの身の部分を素直にすり潰した様な青さを感じる瑞々しさ。そこに旨味と酸味が伴ったもので、余韻に香ばしい甲殻類の風味がじんわり広がっていく。非常にテリーヌに良く調和する。
コリコリとした黒トリュフの食感はかなり良いが、香りはやや控えめ。


◼︎メイン「コック オー ヴァン」(★★★★★)
カーエムのスペシャリテのうちの一つ。
絵面はとても黒い。ツヤツヤの黒さ。
赤ワインと鶏の血で良く煮詰められた雄鶏の肉(3本)、棒切りのベーコン、小玉ねぎ、シャンピニオン。ガルニチュールはスパイス香るニンジン、春菊、クラッカー。そして茹でた小ぶりのジャガイモ2つが付く。これが伝統的なスタイルらしいです。
物凄い濃厚。基本的には赤ワインソースなのですが、これが物凄い深い味わいで複雑。キャラメルソースの様に粘性が高く濃密で、黒い。甘酸っぱくとても深い味わいを感じる。鶏肉は崩れる程柔らかく煮込まれておりホロホロでものすごくソースに良く絡む。味わいは濃厚なのにしっとりとした食感。玉ねぎも甘く、ベーコンはジューシーで添え物にも隙が無い。


◼︎デセール「イチゴとラズベリーのタルト バニラアイスクリーム」(★★★)
チョコレート生地のパイの上にヌガーグラッセ、そしてフレッシュなイチゴやラズベリー。弧を描く赤いベリーのソース。大ぶりのバニラアイスクリーム。
濃厚なヌガーグラッセのドライフルーツの濃密な甘みと粘性、そしてフレッシュなベリーの爽やかな酸味が非常に素晴らしい。ポーションも大きくかなり食べ応えがある。
バニラアイスの爽やかさもとてもいいですね。バニラの香りもしっかりとある。美味しい。


どの料理も完成度がものすごく高いのが印象的でした。
クリエイティブな料理というより、既存の伝統的な料理を極限まで洗練させて完成度を高めた料理...といった感じです。専門料理 フランス料理の50年で見た古典に近い。
モダンキュイジーヌからエルブリやノーマを思わせるイノベーティブに時代が流れていますが、時代の流れに淘汰されず残り続ける料理にはやはりその妥当性と普遍性があって、それを洗練させた料理は変わらない感動を呼び起こすものなのではないかな...と思います。
素晴らしいお料理でした。


住所: 東京都中央区銀座8-8-19伊勢由ビル6F(金春通り)
店名: KM(カーエム)
電話番号: 03-6252-4211
営業時間:
18:00~22:00(ラストオーダー20:00)

【ブルゴーニュ: 129】ムルソー2種テイスティング

こんにちは、HKOです。
本日はムルソー2種類のテイスティングです。


【データ】
モレ ブランはルフレーヴの元醸造長を15年務めたピエールモレ氏のドメーヌのネゴシアン部門。
元々はラフォンのメタイエの一人でしたが、当代ドミニクラフォンが全量自社栽培を行う方針に切り替えた事で、その後はルフレーヴの醸造に参画。以降は15年要職に就き、並行して自身のドメーヌも運用していました。
ドメーヌの栽培は100%ビオディナミによって行われており、ネゴシアンものもほぼ同等と言われています。
ピエスを使った発酵、熟成を行っており、新樽比率は村名25%、1級30%程度と控えめ。
ドメーヌのトップキュヴェはバタールモンラッシェですが、ネゴシアンものはモンラッシェ、コルトンシャルルマーニュもポートフォリオとして揃えている。

フィリップ ブシャールはアロースコルトンにある1923年設立のコルトン アンドレの子会社。ブルゴーニュに150ac、ローヌに100acもの畑を保有する大規模ネゴシアンです。半数以上が1級畑、特級畑で構成されており、今回のフィリップブシャールは自社畑のみを取り扱い、醸造から貯蔵まで全て自社で管理しています。
今回はオスピス ド ボーヌラベルのムルソー ジュヌヴリエールです。


【テイスティングコメント】
生産者: モレ ブラン
銘柄: ムルソー 1999

外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸。
やや酸味と旨みを感じさせる果実味にバターの厚みのあるMLFの要素が混じる。
比較的ミネラル感が強めに感じられる。
鉄分や有塩バター、ドライハーブの要素が前面に出ている。ドライハーブとバター、そしてミネラルが結合していて、果実味はやや酸味の強いものが別離している。
花梨やグレープフルーツを思わせる果実味、杏仁豆腐の様な要素、カシューナッツの様なオイリーな要素が目立ってくる。
酸味は香り程強く無いがソリッド、含んだときに旨味、鉄分。余韻に花梨のほのかな甘露さを残していく。


生産者: オスピス ド ボーヌ(フィリップ ブシャール)
銘柄: ムルソー ジュヌヴリエール キュヴェ フィリップ ル ボン 2007

分厚い果実味に満ち満ちた甘露でボリューミーなムルソー。それでいてしっかりとしたミネラル感がある。
程よい熟成が生み出す樽と果実味の馴染み方。カスタードクリームやバニラの様なまろやかな香りと共に、洋梨や白桃のコンポート、そしてブリオッシュなどのイースティーな要素。裏にはしっかりとした旨味を包含するネクタリンやチーズ。そしてドライハーブを思わせる青っぽさ、そして酸化的なドライシェリーを思わせる香りがある。
甘草などの風味がある。
液体も厚みがあり、酸も程よく存在する。
口に含むと旨味を感じさせるオレンジやレモンを思わせる酸味とバターの厚みが余韻を残す。


【所感】
まずはモレブランから。
以前、ドメーヌボトルのピエールモレのムルソーを頂きましたが基本的な作りはあまり変わっていないような気がしています。
オイリーでミネラル感が漲っていて、酸がソリッド。
ルフレーヴ的なクリアさが見て取れるものでしたが、今回のは骨子は似た感じでありながら、若干の酒質の緩さを感じさせる様な印象があります。
熟成起因の部分も多分にあるとは思いますが、よりMLFの要素が顕著で、酸味が若干減退気味でした。
不思議な事に鉄分を思わせる要素があり、ドライハーブなどの清涼感、バターの様なオイリーさを兼ね備えながら、そことは乖離する形で酸味を思わせる果実味があります。
要素の結合はまだなされておらず、ムルソーとしてはソリッドで、ピュリニーやシャサーニュと比べるとオイリーで引き締まった印象に欠けるものとなっています。
悪い言い方をすれば凡庸なシャルドネ。極振りしていないだけに目立つ要素がなく、不思議な感じで熟成が進んでいる形ですね。
料理と共に楽しむのであれば申し分無いですが、ムルソーとしてはまあ、普通かな、というのが所感です。

それに比べるとフィリップブシャールのジュヌヴリエールはよくできています。一級畑というアドバンテージがありつつ、しっかりと熟した果実を適切に醸造している感じがする。
ボリューム感があって、リッチなムルソー。大手ネゴスらしい安定感のある造りです。ブシャール ペール エ フィスとはあまり関係ないみたいですが、たまたまなのか造りの方向性は似ていますね。
よく熟したコンポートの様な果実味に、骨格を形成するレベルの酸を残しながらMLFを行って、樽もギリギリまで効かせている感じ。この果実味と醸造的要素が上手い事結合...溶け込んでいて、カスタードクリームやバニラ、ブリオッシュを思わせる香りを表出させています。
2007年としては妙に溶け込んでいる気がしますが、熟成感は希薄なので、まあこんなものかと。
ちゃんと酸化的な旨みは出てますけどね。
今の切り口で見たときにはかなりクオリティの高いものだと思います。
ただこれから熟成が進み、様々な要素を持っていくにあたって、早めにピークが訪れる作りになっているが故に、リッチてボリューム感がありながら、熟成感のある出汁やブランデー、濡れた木の要素を内包する...と言った最高峰のムルソーに至る事が出来るかというと、ちょっと厳しいかな、と。
少なくともあと7年は必要ですし、このリッチさが7年も持ってくれるとは思えない...その頃にはシェリー的なムルソーになってるんじゃないか、とも。
まあ、たかだか7年程度でこの品質を楽しめるのであれば、万々歳ですかね。15年以上待たなくてはいけない堅いワインでない事は、それはそれで良いのではないかと思います。





【シャンパーニュ:70】シャンパーニュ2種テイスティング

こんにちは、HKOです。
本日はちょっと地味なレコルタンマニピュラン2生産者のスタンダードキュヴェ、そしてロゼです。


【データ】
ロワイエ ペール エ フィスはコート デ バール地区 リセイ村に拠点を置くレコルタンマニピュラン。20ha程の南向きの区画を保有しています。
ブドウ栽培家としてら長い歴史を持っており、有機栽培を実施しています。今回のレゼルヴはロワイエにおけるスタンダードキュヴェで、ピノ・ノワール75%、シャルドネ 25%というアッセンブラージュ。完熟したブドウを使用し、ドザージュはわずか6~8g/L程度。ランドルヴィーユ村産のブドウを使っています。

ポール エラルドは1925年よりシャンパーニュ地方の南のヌーヴィル シュール セーヌ村に拠点を置くレコルタンマニピュラン。ブルゴーニュ地方との境にあり、比較的温暖な地区でクオリティの高いピノノワールを産出します。 自社畑は12ha。1haがシャルドネで、7haがピノノワールとなっています。
ルミアージュ(動瓶)はすべて職人が手で行っているようです(それ以外は情報なし...)3年間の瓶熟成の後出荷しています。


【テイスティングコメント】
生産者: ロワイエ ペール エ フィス
銘柄: ブリュット レゼルヴ NV

外観はイエローで粘性は中庸、泡は華やかに立ち上る。
ピノノワール主体の濃密な旨味や酸の厚みをダイレクトに感じさせるシャンパーニュ。
赤リンゴやパッションフルーツなどの旨味と清涼感を感じさせる果実味と共にナッツの要素、ほのかに発酵バターを思わせるMLFの要素が感じられる。
イースト、ドライハーブ、ハチミツレモンなどの要素を感じる事が出来る。
酸はシャープでありながら厚みがあり、アタックは比較的エッジを感じさせる。赤リンゴやレモンの余韻を感じさせる。


生産者: ポール エラルド
銘柄: ブリュット ロゼ NV


外観は赤みの強いストロベリー色、粘性は中庸。
モカやブリオッシュの様な香ばしい香り
クランベリーやレッドカラントの様な酸味の強い果実味、しぼりたてのオレンジの様な厚い酸味と旨味が感じられる。フレッシュハーブや徐々にカスタードの様な風味も香ってくる。
多少青い風味があり、茎やリコリスの様なアロマも感じられるが、全体的に酸味を活かしながらリッチさが感じられる作り。
酸味はシャープで、さりとて引っかかる様なエッジはなく、比較的中庸。
口の中に含んだ時の赤系小果実の風味が素晴らしい。


【所感】
少し地味な生産者2本です。
でもロワイエあたりは結構売ってるかもしれませんね、安くてコスパいいので平置きされている所を結構見ます。

まずはロワイエから。
ラルマンディエ ベルニエ系というか、やたらと酸が引き締まって旨味と厚みを感じさせるシャンパーニュです。
シャンパーニュなりのMLFの要素を残しながら、基本的にはクリーン。香りの甘みは控えめでシャープかつドライといった感じでしょうか。冷涼感があります。
舌に残る酸のトゲトゲしさはわずかにありますが、骨格がしっかりとしていて、しっかりとした酒質のシャンパーニュだと思います。よく出来ています。
価格を考えるとお買い得ではないかな、と。

次にポール エラルドのロゼ。
これはスタバで頂いたのですが、丁度抜栓したタイミングのものでした。
ポール エラルド自体、以前クラヴィエールで飲んだ際になかなか美味しくて好きになった生産者です。その時はブラン ド ノワールでしたが、ふくよかで各要素が馴染んでいて大変良かったです。ひょっとしたら少しエイジングしていたのかもしれませんが、それはもう素晴らしい味わいでした。
では今回のロゼは...というと酸味は比較的エッジが効いてますが、香り自体はやはりリッチでふくよか、ピノノワールの厚みのある酸が非常に魅力的なものとなっています。
香ばしいモカやブリオッシュの香り、そして赤系のフレッシュな果実味、ハーブの様な清涼感、厚みが感じられます。
前回のブランドノワールほどジャストミートな好みではないにせよ、かなり好みの味わいでした。
これは是非買いたいですね。

地味ですが、個人的にはなかなか良いなと思いました。
特にエラルドはオススメです。





魚金総本店(新橋)+新橋 鳥繁 八重洲店(八重洲)+新橋 ときそば(新橋)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日はここ最近で行ったちょっと良い3店です。
わざわざ切り出すほどの量も無い、ショートコメントを3店分、一気に行きます。


【新橋 ときそば(汐留)】
最後は汐留から虎ノ門ヒルズに抜けるマッカーサー通り沿いの裏道にある十割蕎麦の名店、ときそばです。


古典的な外観のお店です。
席数はそんなに多くないですが、テーブル席とカウンター席があります。


地鶏ざる(★★★)。鶏の出汁と脂、柚子の風味の濃いつけ汁で頂きます。


柑橘(柚子)の風味で爽やかに。
そこまで強烈な蕎麦の香りはありませんが、出汁の旨みと脂の相乗で甘みを感じさせるつけ汁に程よく香る蕎麦がよく合います。

価格はやや高めですが、早いし、美味しいし、サクッと美味いものを食べたい人には結構おすすめです。


住所: 東京都港区新橋5‐33‐3
店名: 新橋ときそば
電話番号: 03-3436-7959
営業時間:
[月~土]
11:30~14:00
[月~金]
17:30~21:30(L.O)
(閉店22:00) 
ランチ営業
11:00~15:00 17:00~23:00
ランチ営業、夜10時以降入店可、日曜営業





【魚金総本店(新橋)】

お台場まで遊びに行った帰りに新橋で5時くらいから魚金に行ってきました。子供はベビーカーでぐっすり。
ゆっくりと酒を飲む事が出来ました。

席は店外のテラス席で。


まずは駆けつけ白州ハイボール。お通しはポテトサラダ(★)。
大きい芋の塊がゴロゴロ。



牛カツ(★)。いわゆる流行りのレア牛カツと比べると一切れが大きめ。わさび醤油と食べると美味。
フリット型ではなくて、普通のパン粉て揚げてます。



適度にトロッとしただし巻き玉子(★)。生すぎなくていい。


作 PROTO TYPE G。吟醸香は控えめ。米の旨みがしっかりある。


イカのワタ焼き(★)。塩分が強く、塩辛的で日本酒がとても進みます。


隣のおばちゃんからもらった牡蠣。
小ぶりだがなかなかクリーミーで美味しい。ポン酢で。


プレモル。ベターチョイス。



子供向けにコーンのかき揚げ(★)。合う酒がパッと思い浮かばなかったが、子供は喜んで食べていた。
コーンの甘いが際立つお菓子の様なかき揚げ。



にんにくチャーハン(★)。
大ぶりの豚バラ肉と強いニンニクの香りと味わいが際立つチャーハン。翌日まで残りそうな濃厚さ。


総支払いは3人分で1万行かず。
言わずもがな、かなりコストパフォーマンスに優れていると思います。
順調に多店舗展開している魚金。コスパは良いですか、単純に極端に安い訳ではなく、品質や量を鑑みるとお得感がある...という点でお金が無いサラリーマンがたまに飲みに行く、あるいは学生が多少背伸びしてグルメの入り口に立てるいい居酒屋だと思います。


住所: 東京都港区新橋3-18-3 第2富士ビル
店名: 魚金 総本店(うおきん そうほんてん)
電話番号: 03-3431-1785
営業時間:
月~金 17:00~23:30
土 16:30~23:30
日・祝 16:30~23:00




【新橋 鳥繁 八重洲店(八重洲)】
家にご飯が無いとの事で、東京駅周辺を散策。
ただしやはりというか、なんというか、金曜日はどこも混んでいる。
遅い時間なのにも関わらず、グランフロントも東京駅の地下も満員御礼状態。しかしながら家の周辺では大したものはなく、かといって途中で降りるのも面倒。
そんで、ダメ元で大丸の上層階のレストランに行ってみたのですが、これが予想外に空いていた。

なぜか昼から焼き鳥と日本酒の気分だったので、チェーン店だと理解していながら、鳥繁に入ってみました。

セットと丼を注文。
程なくお通しと日本酒が出てきた。



菊姫 特別純米と、お通しの鶏そぼろのラタトゥイユ。
ラタトゥイユ(★)は鳥ひき肉がゴロゴロ入っていて美味しかった。ワインと合わせるべきだったか...

その後は串がどんどん供出されてきます。
これがどれもジューシーで火が入りすぎておらず、なかなか美味しい。基本塩ベースで、肉汁か塩の旨みで引き立つ。
コースだと次々と出てくるので、ゆっくりと呑む...となるとやや適していません。そういう場合はアラカルトで注文するのが良さそうです。

次々と串が供されます。



ささみ(★★)


レバー(★)


うずら


つくね(★★)


ねぎま(★)


なんこつ


手羽先(★)

最後は鶏そぼろ丼。
アラカルトの注文ですが、ちょっと量が多く怯みますね。



特製鶏そぼろ丼(★★+)。甘辛いそぼろと鶉の卵黄が乗っています。卵黄がクリーミーでなかなか美味しいです。


割と短時間で終わったコースでしたが、満足感は高かった様な気がします。
金額はボチボチ行ったので、もう少し安価だと助かるなという感じがします。
あと、やっぱりアラカルトで少しずつ頼むのが良さ気な感じですね。比較的遅い時間までやってるのが助かります。


住所: 東京都千代田区丸の内1-9-1 大丸東京店 12F
店名: 新橋 鳥繁 大丸東京店
電話番号: 03-6269-9092
営業時間:
11:00~15:00 17:00~23:00
ランチ営業、夜10時以降入店可、日曜営業

Gare de Lyon(ガール デュ リヨン:京橋)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は家にご飯がないとの事なので、ブラッとガール デュ リヨンに行ってきました。
ガール デュ リヨンといえば、パリのリヨン駅ですが、今回は京橋にある安旨ビストロです。
銀座周辺に店舗を展開するポン デュ ガール系列のお店で、本格的なビストロ料理を楽しめるのとの事。


佇まいはビストロという程気取ったものではなく、もっと居酒屋っぽい感じですね。
店外では簡素な椅子とワインのケースかなんかを机にして一杯やっているカップルも。

僕は1名だったので、すぐにすんなりカウンターに入れましたが、その前までは洗い場の前で一杯やってました。
めっちゃラフ。


早速ワインを注文。いくつか白はありましたが、外がなかなかに暑かったので、さっぱりとしたソーヴィニヨンブランをいただきます。


生産者: ドメーヌ グラン ロッド
銘柄: サン ブリ 2014

ブルゴーニュのソーヴィニヨンブラン。
地域的にもロワールに近い為、味わいもそれに酷似している。ただプイィフュメやサンセールなどと比べると多少複雑さが足りないし、ボルドーほど青草の要素は強くない。非常に基本的なソーヴィニヨンブラン。
爽やかでレモンの爽やかな柑橘の香りとシトラス、フォキシーなフレーバーを感じられるワイン。
爽やかでクセがないので駆けつけの1杯にとても良い。

そして突き出しです。


■ミョウガ、キュウリ、ダイコンのピクルス

フィンガーフード。パンかナッツがピクルスかを選べるのですが、パンはガーリックトーストを別途注文したので、サンブリに合わせてピクルスを注文。
爽やかな酸味とミョウガの独特の風味溢れるピクルス。


値段が安いのでワインが進みます。
順番は前後しますが次はラングドックの泡で。
もちろんシャンパーニュなど空いてません。
それでいい。そういうのがいい。だいたいシャンパーニュなんてグラスで1000円代後半ですもんね。


生産者: ドメーヌ ロジェ
銘柄: ブランケット ド リムーNV

ピクルスの残りと合わせて。
シャンパーニュのスタイルに良く似た良くできた南仏のスパークリング。
洋梨や赤リンゴの様なフレッシュな果実味と無塩バターの様なまろやかな香り。酸も極端に強い訳ではなく、舌触りと余韻は素晴らしい。


いよいよ料理が供されてきます。
まずはモツ煮込みとガーリックトースト。


■ポンデュのモツ煮込み(★★★)


和風トリッパ?洋風モツ煮込み?
ハチノスなどの内臓がたっぷり入った煮込み。センマイなどは入ってたかも。いわゆるモツ煮込みの腸系は入ってない。
ボリューム満点で赤味噌の様な和風かつ濃厚な味わい。
モツ煮込みらしく、とても強い脂分で赤味噌の強い風味と良く合うする。ご飯でもパンでもどちらでも合いそうな面白い一品。


■ガーリックトースト(★)

見かけからして暴力的なトースト。
バターとニンニクの強い風味、外側カリカリ、内側ふわふわ、バターがじゅわっと溢れ出るトースト。
モツ煮込みと共に美味しくいただいた。


濃厚で美味い!こうなると赤も飲みたくなるので追加で赤を注文。


生産者、銘柄: シャトー フルール オー ゴーセン 2007

ボルドー シュペリュールの無名シャトー。
他にも赤はラングドックやカオールがあったが、店員さんオススメっつー事でボルドーシュペリュールの程熟(程よく熟成したワイン)を選択。
赤みの強いガーネットで粘性は中庸。
キノコや粘土の様な複雑な程よい熟成香、ブラックベリーやダークチェリーを思わせる果実味。ミドルボディ。
穏やかな酸味とタンニンのバランスの良い味わいのボルドー。


熟成感があってなかなかにいいです。
次はオムレツ。トリュフの強い香りが特徴的です。


■黒トリュフのオムレツ(★★)


お次は黒トリュフのオムレツ。
胡椒でシンプルに味付けされたオムレツ...だがトリュフの香りが凄い。黒トリュフなのかトリュフオイルなのか今一つ判別がつかないが、非常に芳醇な香り。
土の香りを共通点としてボルドーの赤ワインともバッチリ調和する。中はふわふわでトロトロ。半熟。黒トリュフのかけらが無数に入っている。卵と塩胡椒の味わいで、極めてシンプル。


最後は塩分がやや強めっぽいカスレに合わせて、ヴァンジョーヌを。本当はドライシェリーなんかを注文したかったのですが、空いてなかったこで。


生産者: フィリップ ボールナール
銘柄: アルボワ ピュピラン 2007

こちらも程熟のアルボワ。
ヴァン ジョーヌ的な酸化に起因する厚みを感じさせるワイン。しかしながらいわゆるヴァンジョーヌに見られるヘーゼルナッツやクルミの様な香りはそこまで強くはない。酸化的な果実味の方が感じられ、梅やアプリコット、スモモのような旨味をしっかりと感じられる味わい。
酸に厚みがあり、ボリューム感と複雑味を感じる。


最後はカスレ。ハーフながらかなりのボリュームですね!


■カルカッソンヌ風カスレ(ハーフ)(★★★+)


鴨のコンフィ、ソーセージ、白豆を使ったカルカッソンヌの伝統的な煮込み料理カスレ。でもトゥールーズ風。
ハーフポーション(少なめ)で。それでもこの量...しゅごい。
ソーセージは粗挽きで肉感的、ハーブの香りが感じられるもので、まさに肉汁爆弾といった感じ。ブイヨンやフォンの風味が豊か。やや強めの塩気を感じる白豆。
そして巨大な鴨のコンフィ。かなり強めに火が入った鴨のコンフィはほろほろで良く身が崩れる。ホロッホロ。やや肉質は硬めで、皮はサクサクでパリパリ。極めてオイリーで旨味が豊かで美味い。
食べ応えがあり強い味わいなので、ワインがとても進む。美味い。


以上ガール デュ リヨン。時間にして1時間半。
その割にはよく食べよく飲みました。
こう、値段を気にせず飲み食いできるのって尊いですね。
どうしてもレストランだとワインの値付けもそこそこいくので、デイリーとはいえここまで安く楽しめるのはやっぱり嬉しいものがあります。
一人で行くというより、みんなでワイワイ飲んで騒ぐ様な場所だと思います。
居酒屋なんかより断然いいですよ!

また行きたいですね。


住所: 東京都 中央区 八丁堀3-3-9張ケ谷ビル1F
店名: Gare de Lyon(ガール デュ リヨン)
電話番号: 03-5541-4343
営業時間:
■月曜~金曜:17時30分オープン 25時30分クローズ
■土曜・日曜・祝日:16時オープン 23時クローズ
年中無休
プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
ついった
物欲センサー
物欲センサー2
リンク
QRコード
QR