【カリフォルニア:56】カリフォルニアカルトワイン&注目の生産者 Part2

こんにちは、HKOです。
毎度ありがとうございます。
本日もカリフォルニアでございます。


【データ】
ケイネズワイナリーはアンダーソンヴァレーに拠点を置く新進気鋭の生産者。
ブルゴーニュ愛好家であるオーナーのピーター ケイネズは、証券業界を引退後、2007年にデムス ヴィンヤードとセリーズ ヴィンヤードを購入。栽培から醸造まで一貫して行っており、頻繁に畑に出てビオディナミによる栽培に深く関わりながら高品質のピノノワールを作り続けています。
これらの畑では海抜が高く冷涼なぶどうが作られ、アントヒル ファームズやリオコなどにも供給されている。
栽培はビオロジックからビオディナミに転換。白においては10月下旬に集荷したブドウを選果後、房ごと圧搾。自然酵母で発酵。フレンチオークのバリックで熟成。
赤においては自然酵母による全房発酵。重力を利用してプレス機から直接樽へとワインが移され、瓶詰めまで澱引きせず、SO2添加もほとんど行わない。
今回のデムス ヴィンヤードはフレンチオークのバリックで16ヶ月熟成。新樽比率は40%程度。
海抜約427-518mと非常に標高の高い斜面にある畑で、表土が厚い。樹齢は約30年。


ロスト&ファウンドはマスターソムリエのジェフ クルスとバルトロミー家によって、2010年にロシアンリヴァーヴァレーに設立された、新進気鋭のワイナリー。
バルトロミー ファミリー ヴィンヤードは元々ジンファンデルが植樹されていたが、ピノノワールに植え替えしています。ピノ ノワールのクローンは 113 、777 、Jackson 。113 は全房発酵。100%フレンチオーク(15%新樽)にて10ヶ月熟成。生産本数は200ケース。


タリー ヴィンヤーズは1948年からオリヴァー タリーがアロヨ グランデAVAで野菜の栽培を始めた事から歴史が始まります。90年代までは野菜農家としてのほうが有名で、ワイン造りを本格的にスタートしたのは1986年から。
サン・ルイス・オビスポ郡アロヨ・グランデAVAは、太平洋から直接ヴァレーに流入する冷たい海風、海岸からたちこめる霧が影響して冷涼な栽培環境を形成しています。
ブルゴーニュ系品種に適したセントラルコースト屈指の地域です。パソ ロブレスと比べてワイナリー数は1/4程度。
今回のローズマリーズ ヴィンヤードはリンコン ヴィンヤードから1マイルほど西のヒルサイドにある畑。砂岩層とローム層からなる乾いた土地質。樹齢は30年。
面積は現在28エーカー(シャルドネ11エーカー、ピノ17エーカー)。フレンチオーク小樽18ヶ月間熟成、新樽比率は30%。


【テイスティングコメント】
生産者: ケイネスワイナリー
銘柄: デムズ ヴィンヤード ピノノワール 2013

外観は淡いルビー、粘性は中庸。
カリフォルニア的な果実味の要素を持ちながら、ブルゴーニュを思わせる極めて繊細な体躯と質感を持っている。ソノマヴァレー的な側面が垣間見れる。アントヒルファームに近しい。
海藻や海苔の様な風合いと茎や枯葉の様なニュアンス、そしてフレッシュなクランベリーやストロベリーの様な果実味、鰹節の様な多少の酸化的な要素がバランス良く調和する。パウンドケーキや紅茶、抽出は淡く赤い花。
燻製肉や血液、そしてクローヴ、トーストの様なニュアンスが感じられる。
酸とタンニンのバランスが良く、旨味がしっかりとある。
青みが前に出ていて、そこに赤系ベリーの酸味と旨味、ミルクの要素が包含されていく。



生産者: ロスト アンド ファウンド
銘柄: ピノノワール 2012

外観はルビーで粘性は中庸。
果実味が非常に豊かでストロベリージャムのような甘露な味わいが感じられる。
非常に甘露なストロベリーやプルーンのジャムの様な充実した果実味(キャンディや香料の様な強烈な香り)、バニラやミルクポーションの様なまろやかさが調和している。
強烈な凝縮感がある。パウンドケーキ、バナナケーキの様なニュアンス。徐々にクローヴや茎などのニュアンスも出てくる。スミレの様な香りがあり、滑らか。徐々に茎の香りも感じられて、徐々に混じってくる。燻製肉やミルクやバター。クローヴやクミン、シナモンなど複雑さを感じられる。
酸味と旨味のバランスが絶妙で、タンニンも穏やか。
タンニンに甘みが感じられ、滑らかで、ミルクやキャンディの様なはっきりとした果実味の余韻がしばらく続く。



生産者: タリー ヴィンヤーズ
銘柄: ローズマリーズ ヴィンヤード ピノノワール 2013

WA95pt
外観はルビーで粘性は中庸。
果実味とマロラティック発酵のバランスが良く、果糖ヨーグルトや黒系の甘露な果実味が感じられる。
カリフォルニア的。
フレッシュなストロベリーやダークチェリーの様な果実味があり、蜜の様な繊細な甘露さがある。茎やリコリス、そしてすこしその中に炭焼きやカカオのニュアンスがある。そこにミルクやウォッシュチーズの様なまろやかさも並存。比較的抽出は強くスミレや薔薇のニュアンス、そして漢方、ベーコン。クローヴ、シナモンなど。
基本的には果実味と青みが調和した、熟したタイプながら抑制の効いたスタイル。
酸とタンニンはやや立ち気味でこちらも旨味が充実している。華やかな花、そしてなめし革の様な華やかなニュアンスとともにやや黒系チェリーの風味が感じられる。



【所感】
先日は白のレポートとしましたが、今回はピノノワールです。カリフォルニアのピノノワールの方向性は大体下記のような方向性に大別できるかなと思いました。
(1)果実味とMLF、樽の甘さを強調したいわゆるカリピノ
※オーベールやリバースマリーみたいなタイプ
(2)抽出と果実味の凝縮感を強調したドライピノノワール
※タンタラやピゾーニエステート、コブみたいなの。
(3)優しい抽出、全房発酵、冷涼感を出したIPOB系
※アントヒルファームスなど
(4)ブルゴーニュコピー
※キスラー、カレラなど。(でもたまに1に寄る事はある)

まあ特にキスラーなんかは年によってぶれるんですけど、まあこんな感じじゃないかと思います。うーん、そういう意味では意識をしていても(4)が100%ハマる生産者はいないかも。

今回はそんな中でもほとんどが(3)、あるいは(1)と(3)の間みたいなワインが大半を占めているような気がします。
まずど真ん中の(3)としてはケイネズワイナリー。
果実味の方向性こそソノマ的だと思いますが、全体を見渡すと非常に繊細かつナチュラルに仕上げられています。
ボディの質感としてはブルゴーニュ寄り。
アントヒルファームスやスクライブと同じスタイルを持つピノノワールだと思いました。
やや特殊なのはそういった瑞々しい果実味やグリニッシュさ、紅茶の要素がありながら、独特の磯っぽさ、かつお節のような出汁っぽさを放っている部分でしょうか。
エイジングによる酸化なのかわかりませんが、あまり今まで感じたことのなかった個性です。
基本的にロースト感やMLFは控えめに、瑞々しく仕上げられたワインになっていると思います。

次はロスト アンド ファウンド。
こちらもソノマ的で、近しいのはキスラー、あるいはオキシデンタルあたりかなと思いました。
いいワインですね、あそこまでのクオリティは無いですが、かなり良く出来ています。
しっかりとした凝縮感や香りの高さがあって、赤系の果実味と共にミルクポーションやパウンドケーキを思わせる甘露な香りがあります。華やかさも並存しており、ブルゴーニュとは趣を異にしながら、(1)と(4)が混じり合ったような質感のワインになっています。
残念ながら国内流通は少ないみたいなのですが、これはいいワインですね。カリフォルニアの陽と複雑さ、繊細さを併せ持ったピノノワールだと思います。好みです。

最後はタリーヴィンヤーズ。似たような名前のジンファンデルの生産者がいますが、それとは違うやつです。
タイプとしては(4)の風合いを持つ(1)。
醸造的要素を多分に感じさせながら高い熟度の果実味を持っています。そもそも果皮が薄いのか、抽出時間が短いのか、果実の方向性としては赤系に寄っています。
樽やMLFはかなりしっかりと掛かっているのですが、かつ青みも持っています。抑制の効いたスタイルでもあります。
ただ基本骨子はカリフォルニアのそれなので、キャッチーな魅力は十分にあります。こちらも良く出来たワインになっています。


やっぱりカリフォルニアのピノはいい...
ブルゴーニュも好きだけど、全く違った魅力があるのが面白いですね。









スポンサーサイト

【カリフォルニア:55】カリフォルニアカルトワイン&注目の生産者 Part1

こんにちは、HKOです。
本日はカリフォルニアの注目の生産者をピックアップしています。


【データ】
ドメーヌ カーネロスはテタンジェがコブランドコーポレーションと共にカーネロスに設立したワイナリー。1987年設立。ドメーヌカーネロスは、カーネロスAVAの中心に、350エーカー以上の敷地を保有し、同地区のみのぶどうを使用し、スパークリングワインを作っています。果汁は一番絞りのみを使用。
瓶内二次醗酵を経て、3年を超える熟成後のリリース。品種はシャルドネ58%,、ピノノワール42%。
ドサージュは0.9%...??高いような?

ヴァーナーは1980年に双子ヴァーナー兄弟がサンタクルーズマウンテンズに興したブティックワイナリー。既に多くの高い評価を得ています。
地勢が複雑に入り組んだスプリングリッジヴィンヤードから、それぞれ区画ごとに特徴的なシャルドネとピノ・ノワールがリリースされます。小さな自社畑からブルゴーニュスタイルのワインを追求している。
今回のビーブロック シャルドネは標高230m、8.75haの北向き斜面の畑。土壌は浅い堆積岩 。樹齢は約30年。収穫されたぶどうは100%樽発酵。100%MLFが行われる。熟成はフレンチオーク100%(新樽比率30%)×8ケ月。生産量はわずか571ケース。

オーベールはピーターマイケル、コルギンなどの醸造コンサルタントを務めたマーク オーベール夫妻によって設立されたワイナリー。ソノマでシャルドネとピノノワールをメインに生産しています。 (ちなみにあの気難しいヘレンターリーのアシスタントも務めていたとのこと!)日本への輸入は2010年が初。発酵は長くて10ヶ月程度、フレンチオーク新樽で7~12ヶ月の熟成。新樽比率は40~80%でフルマロラクティック。ハイド ヴィンヤードは、カーネロスのラリー・ハイドが当主。(ちなみにリッチーヴィンヤードはロシアンリバーヴァレー)
入植は1979年。現在は200エーカーに及びます。キスラー、コングスガード、レミー、パッツ&ホール、ポール ホブスに供給されています。

シン クア ノンはマンフレッド クランクルが運営するサンタバーバラの生産者。ポートフォリオはコロコロ変わるので、イマイチ掴み難いんですが、僕の知ってる限りだとグルナッシュ、シラー、シャルドネ、ルーサンヌ、ヴィオニエ、それらの混醸。(ワインアドヴォケイトもバレルテイスティング時のものは名称を明確に書いていませんでしたね。「まだ名前がない白ワイン」...とかそんな。)南仏の匂いのするカリフォルニアカルトの生産者ですね。
初リリース以降キュヴェ別にラベルは毎年異なるデザインが用いられ、同じラベルは二度と使用されません。
今回のレジストは細かい情報までは見つかりませんでしたが、フレンチオーク新樽46%で19ヶ月熟成。コンクリートタンク、旧樽の併用を行なっているようです。


【テイスティングコメント】
生産者: ドメーヌ カーネロス
銘柄: ブリュット ヴィンテージ 2011
品種: シャルドネ58%、ピノノワール42%

外観は淡いイエローで粘性は中庸、泡は溌剌と立ち上っている。まず最初に受ける印象としては、丁度シャンパーニュと気候の良い地域のスパークリングの合いの子の様な印象を受けます。それこそナパヴァレーのスパークリングやカヴァに近い闊達な果実味が主軸となっています。
ただし、どこかシャンパーニュの面影を感じさせるのは豊かな果実味の中でも酸がしっかりと際立ち、MLFの要素も程よく効いているからかもしれません。
イーストやバターの要素とライムやグレープフルールなどの柑橘のニュアンス、そしてパッションフルーツの様な果実味が並存しており、穀物的な側面を感じさせます。
石の様なミネラル感があり、ヘーゼルナッツや白い花、白カビなどの要素があります。
香りから想起させる酸は強めだが、アタックとしての酸は然程強くはない。どちらかというと比較的滑らかで、新世界的。余韻は温州みかんのコンポート。ミルキーな要素が前に出ているものではない。


生産者: ヴァーナー
銘柄: ビー ブロック シャルドネ 2013
品種: シャルドネ100%

WA93pt
外観は淡めのイエローで粘性は中庸。
ねっとりとしたシロップの様な甘露さと相反するフレッシュさが感じられる。そしてミネラリー。
パイナップルや洋梨などの果実味、そしてシロップの甘露さはしっかりとあるが、比較的強めのフレッシュハーブの様なグリニッシュさが前に出ている。白い花やリコリス、ムスクなどの香り。ハチミツ、栗のコンポートなど。
美味い。酸はしっかりと立っていながらも、ささくれだっていなく、旨味と丸みが口の中で広がり、パインや洋梨、温州みかんのコンポートの様な余韻が感じられる。


生産者: オーベール
銘柄: ラリーハイド&サンズ シャルドネ 2014
品種: シャルドネ100%

WA95-97pt
外観は淡めのイエローで、粘性が高い。
比較的強めのオイリーなミネラル感がある。
いかにもニューワールド的な厚みとボリューム感があり、非常に熟したマンゴーや黄桃、洋梨の様なタップリとした果実味とシロップの様な甘露さがある。杏仁豆腐やバタークリームの様なまろやかな風味。バニラや白い花。
そしてフレッシュハーブ、リコリスなどの風味がある。例年と比べると多少は冷涼感を感じる。
緻密かつバランスの良い酸があり、余韻はフレッシュ。
レモンや洋梨、フルーツポンチなどの溌剌とした果実味の風味が感じられる。


生産者: シン クア ノン
銘柄: レジスト 2013
品種: ルーサンヌ 57%、プティ マンサン 19%、シャルドネ 17% 、ヴィオニエ 7%

WA97pt
外観はやや濃いめのイエローで粘性が高い。
しっかりとしたミネラル感がある。
尋常じゃない鮮明なテクスチャがあり、凝縮感と透明感に溢れる。強烈なとろみがあり、白桃や洋梨の蜜の様な厚み、パイナップルを思わせる酸味を思わせる香り。
フルーツヨーグルト、白胡椒の様な少しスパイシーなニュアンスがやや強く、ドライハーブ、イーストなどの香りを感じさせる。
素晴らしい。凝縮感があり、フレッシュな酸がありながら非常に厚みがある。
パイナップルや白桃、フルーツヨーグルトの様な鮮明な余韻。クリーミーさとフレッシュさが並存している。


【所感】
まずはドメーヌ カーネロスのスパークリングから。
なかなか興味深いスパークリングです。果実味はカヴァに近い闊達としたものですが、醸造的なバランスは非常にシャンパーニュに近いものだと感じました。カーネロスは冷涼とはいえナパヴァレーの日照条件の良さを裏付ける果実味の豊かさがあり、陽性の味わいを感じます。そこにイーストやバター、ヘーゼルナッツなどの要素や酸がしっかりと際立っているのが、シャンパーニュっぽさを感じさせますね。こう、シャンパーニュにさほど近い訳でもないし、物凄い盛り上がるような美味さではないのですが、手堅く、よく出来たスパークリングだな、と感じました。

次はヴァーナーのビーブロック。
これはなんというか、今までのニューワールドの多くの偉大なシャルドネが、モンラッシェの足跡を追ったものに対して、こちらは完全にそれとは方向性を異にしています。例えるならばシャブリ。でも果実味は強いので、果実味の強いシャブリといった所でしょうか。比較的樽の影響が少ないクリアさフレッシュさが際立つのでそう感じるのかもしれません。シャブリのグランクリュ程のミネラル感がある訳ではないんですけどね。フレッシュハーブなどの風味もあり、ややグリニッシュさも内包しています。
口当たりは酸がしっかりあって、かつ温州みかんのコンポートのような甘露な含み香が楽しめます。
いいですね、珍しいタイプです。

ラリーハイド&サンズ シャルドネ。
今回も変わらずたっぷりとしたリッチなシャルドネを作っています。ボリューム感溢れていますね、黄桃や洋梨などの核種系の果実味、シロップの様な甘露さ、バタークリームを思わせる滑らかで豊満な風合いを感じさせます。
ホントいいワインです。最高。
ただし、以前飲んだ2011年のリッチーヴィンヤードと比較すると、やや冷涼感がありますね。むせ返る様な甘露さとナッツの風味は少し薄まってるような気がします。
フルーツ感や酸が結構残ってますね。凝縮感は前述のワインと比べると控えめですね。WAの評価的には変わんないんですけどね!相変わらず最高クラスにはいるのですが、その中でも「よくある最高峰のシャルドネ」って感じがします。

最後、レジスト。
これもうホントに凄いよ!びっくりだよ!
香りとか味わいは全然違うのに、一番DRCのモンラッシェを想起させるものになってます。
それは粘性や香りの鮮明さ、甘露さですかね。
受けるイメージが近い。もう一度言いますけど香りや含み香、味は違いますよ。でも近いんですよ。
香りの輪郭が非常に鮮明で凝縮感がハンパない。甘露なのに酸味も失っていない。凄いワインです。
ルーサンヌらしいパイナップルやスパイシーな要素がとても特徴的で、粘性と白桃、洋梨の蜜の様な凝縮した香りが際立っています。ヨーグルトなどのMLF起因の要素もバランスが取れていて、最高峰の白と言っていいほど。
熟成した時のイメージは想像しずらいですが、現段階でも相当美味しく飲めると思います。HKO的には2016年に飲んだ白では最も素晴らしいと感じました。

今回のはなかなかそれぞれに個性があって面白いと感じました。オーベールはニューワールド系としては最高峰のシャルドネだし、ヴァーナーはシャブリ系としてはかなり突出してる。レジストはモンラッシェ的な風合いを感じさせながら南仏的な要素を主軸としている。
面白いです。








商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。

シン・クア・ノン レジスト [2013] 【750ml】Sine Qua Non Resiste
価格:38318円(税込、送料無料) (2016/9/25時点)



【ブルゴーニュ:130】ルシアン ル モワンヌ 2013 水平テイスティング

こんにちは、HKOです。
本日は久々のブルゴーニュ、リュシアン ル モワンヌです。個人的には結構好きな生産者で、著名畑を沢山購入しているってのも印象的です。


【データ】
リュシアン ル モワンヌは、1999年に立ち上げられた名だたる1級特級のみを瓶詰めする新進気鋭のネゴシアンです。
年間生産量は100樽以下。発酵後のワインを買い付けて瓶詰めするが、このネゴシアンの最も卓抜したところは、優れた生産者を見抜く力と、購入したバルクワインに適した樽を仕付けるセンス。
購入したワインは(当然バルクで買ったワインなので)徐梗されているもの、されていないものにバラツキがあるが、そのスタイルにあわせてシャサン社と連携を取りながら100%新樽で熟成、マロラクティック発酵を行っていく。
その評価はかなりのもので、もともとのワインの品質の良さと樽熟成の巧みさが非常に高く評価されています。
フラッグシップは白はモンラッシェ、赤はシャンベルタン クロ ド ベーズ。


【テイスティングコメント】
生産者: ルシアン ル モワンヌ
銘柄: ニュイ サン ジョルジュ プルミエクリュ ヴォークラン 2013

18000円
外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
この中では少しタイプが異なり、野生的で力強く、蠱惑的なワインで外交的。
強めの獣香や抽出の血液や鉄を全面に感じる。そこに五香粉のオリエンタルな要素、ややドライなダークチェリーやブルーベリーの果実味。燻製肉の様な香が混じる。
塩気がやや感じられ、チーズ、ドライイチジクなどの要素、そして茎や空豆の様な少しグリニッシュな要素もある。時間を置くと獣香は落ち着き、藁や果実味が全面に出てくる。ドライさも甘露になり、シロップを思わせる形に落ち着く。クローヴなどのハーブも。
ややタンニンが優勢で、酸も強めに感じられる。
ボディはこの中では薄く、鉄や花やドライなダークチェリーの余韻を残す。


生産者: ルシアン ル モワンヌ
銘柄: クロ ド ラ ロッシュ グランクリュ 2013

32000円
外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
この中ではやや青さを感じるピュアな果実味と華やかさがあり、外交的なワイン。
ミネラルが目立つ。鉄分や血液を思わせる華やかさとダージリン、ダークチェリーやブルーベリーのコンポートを思わせる果実味、グリニッシュな茎や草の要素と調和し一塊となる。バタートーストや麦の様なニュアンス、プーアル茶、生肉、そしてクローヴやジンジャーブレッドの様な香りが感じられる。この中では最も軽妙で凝縮感というよりは薄く伸びていく様な香りの広がり方をする。やや繊細にも感じられる。
ラトリシエールやクロヴージョと比べるとやや酸味が前に出ているが、バランスはけして悪くはない。血液やダージリン、ミルクポーション残す様な余韻を残す。タンニンは柔らかめ。


生産者: ルシアン ル モワンヌ
銘柄: クロ ヴージョ グランクリュ 2013

38000円
外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
この中では比較的堅牢で厚みのあるワイン。内向的だが、後から筋肉質で外交的な側面が見えてくる。
鉄を想起させるやや強めの果皮の香りと乾いた草を思わせるお香の要素がまず全面を占めるが、徐々に甘露なダークチェリーのリキュール、ブランデーやトーストのような香ばしい樽香が現れる。ヴォーヌロマネとの共通点をかなり感じる。更にブランデーやリキュールの様な香りが発展していく。果実味や樽が力強いのに血液の妖艶さがある。
アセロラ、炒ったアーモンド、なめし皮、ベーコンやクローヴなどの要素も。
こちらも酸とタンニンのバランスが良い。どちらが突出するわけではなく、柔らかい球体を形成。ラトリシエール同等の舌触りと余韻を残す。


生産者: ルシアン ル モワンヌ
銘柄: ラトリシエール シャンベルタン グランクリュ 2013

39000円
外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
この中では最も華やかで優美、球体感を感じさせる丸さを感じさせる。極めて外交的なワイン。
華やかなスミレとともに現れる、烏龍茶の様な乾いた草の香り。それに伴ってストロベリーのジャムやダークチェリーの濃密な果実味。鉄分、ミルクポーションの様な丸さが調和する。徐々にコーヒーや炭焼きのニュアンスが現れ、燻製肉やシナモンやクローヴの様な要素も感じられる。
堅牢さは控えめで華やかさと果実味のバランスが取れている。
優しいアタックでタンニンと酸のバランスが絶妙。アルコール度数は高くないが、バランスによって球体感が生み出されている。旨みと酸味の調和。ミルクポーションとストロベリー。烏龍茶の様な余韻を残す。


生産者: ルシアン ル モワンヌ
銘柄: コルトン グランクリュ レ グランド ロリエール 2013

22000円
外観は淡いイエローで粘性は中庸。
MLFの影響を強く受けすぎていない、ピュアなシャルドネ。樽は比較的しっかりとかかっている。
石を砕いた様なミネラル感がはっきりとわかる。
洋梨やカリンのコンポートを思わせる甘露な果実味だが、MLFの影響はなく、よりピュアで透明感がある。
その中にナッツや僅かの塩気、アカシアの様な華やかさ。
そしてフレッシュハーブやリコリスなどの要素も。時折温州みかんの様な柑橘のニュアンスも現れる。
イーストやごく僅かにヨーグルトも感じられる。
酸は想定より強くはなく、比較的飲みやすく作られている。こちらにややMLFの影響はあるかもしれない。
洋梨やヨーグルトなどの余韻を残している。


【所感】
今回はヴォークラン、クロ ド ラ ロッシュ、クロ ヴージョ、ラトリシエール、コルトンです。
いやあ、凄いラインナップです。
全体的に見た時の共通点は、やはりバシッと醸造が決まっている点ですね。不自然にナチュラルだったりしないし、ピュアすぎたりしない。ネゴシアンだからかもしれませんが、やはり醸造か個性を出すところでもあると思うので、その分しっかりと主張をしてきている様な気がします。
さて今回の5本...1本は白ですから別途にするとして、赤4本はなかなか個性があります。
ヴォークランは NSGの中でも最も筋肉質で力強いというイメージがありますが、そこは野生的なアロマと血液を思わせる抽出に反映されています。その分タンニンの表出が強いのですが、どことなく他のグランクリュと比較するとボディに軽さを感じます。果実味もありますか、この中ではやや控えめと言った感じでしょうか。
クロ ド ラ ロッシュは丸みのあるコンポートを思わせるピュアな果実味と共に、グリニッシュな要素が主張しています。凝縮というより広く伸びて行く様なアロマ。
タンニンより酸を優先させたワインになっています。
クロ ヴージョはこの中では最も堅牢。それこそラトリシエールと比べても硬さが目立ちます。やはりヴォーヌロマネとの共通点が多く見られる香りですね。樽や果実味、華やかさがかなり突出しています。堅牢ですが、ラトリシエールと比べて遜色は全く無いクオリティだと思います。
ラトリシエールはこの中では最も凝縮感があり華やか、ジュヴレシャンベルタンとしては親しみやすい果実味があり、外交的です。華やかさと果実味のバランスがとても良くて、球体感もしっかりと感じられる様な気がします。
クロ ヴージョとラトリシエールが突出、クロ ド ラ ロッシュが追従して、ヴォークランは少し違った方向性の様なきがしています。
ただクオリティはどれも高いです。いいですね。
個人的に意外なのがラトリシエールの作りで、シャンベルタンと同じ等高線上にある割には冷たさというか堅牢さが控えめという印象を受けます。比較的高い樹齢なのだろうか...その割にはミネラル感などがやや控えめにも見えるが。どちらかというとクロ ド ラ ロッシュのテクスチャーがそれっぽいんですがね。凝縮度は足りていないんですが。他の畑は妥当だと思います。


最後はコルトン。コルトンの名前ですが、白ですね。
有名なリューディー、ロニェの下部に位置するコルトンで、一般的な評価としては然程高くはありません。
またどちらかといえば赤を産出するリューディーの様ですね。下部らしく果実味はボリューム感があり、その分酸や凝縮度はそう高くはないです。
ミネラル感はやはり強く、樽の影響も少なめで、透明感があるワイン。(酸化的?)塩気も少し感じます。
ワインとしての完成度は高いと思いますし、コルトンっぽいなあーとも思うのですが、他の生産者のあのマゾいコルトンと比べるとかなりキャッチーに作られている様な気がします。
以前頂いた事のある1級アベイ ド モルジョと比べると全然いいので、(値段はかなりお高めですが)手堅いと思います。










La paix(ラ ペ: 日本橋)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は夏休みでお金も無くなってきたので、リーズナブルなフレンチです。
日本橋のラ ペです。



再開発されたお洒落な日本橋において下町が残る裏道の一角にお洒落な店構え。



シェフは松本一平氏。
ベルギーのレッソンシェル、麹町のオー グー ディ ジュールのスーシェフ、日本橋のオー グー ディ ジュール メルヴェイユのシェフを経て日本橋にラペをオープンしました。



内装は和を取り入れたモダンな雰囲気が漂います。


まずはシャンパーニュ。
シャンパーニュは3種類。本日のシャンパーニュとピエールジモネのロゼ、そしてルイナール ブラン ド ブラン。


生産者: ピエール ジモネ
銘柄: ブリュット ロゼ NV


外観は淡いピンクで粘性は弱い、泡は溌剌と立ち上っている。かなり白に近い形で作り上げられたロゼで、果皮のニュアンスはそこまで強くなくシャルドネ的な側面が強い。
バタートーストや赤リンゴの蜜の様な果実味を感じさせる。酸は経つが香りは丸い。少しずつモカの香りや茎の様な青い風味も上がってくる。シナモンなどの要素も。
酸はやや強めだが、心地よく、泡とバランスが取れている。バタートーストや赤リンゴの余韻を感じる。


■パン「無塩バター、レモンジンジャーのバター」
パン自体はスタンダードなもの。レモンジンジャーのバターが非常に美味い。バタームースみたいな柔らかさ。


■オードブル1「ラペの色々オードブル」
・ブーダンノワールと桃のジャムの最中(★★★+)


サクサクとした最中の中に濃厚なブーダンノワールの血と豚肉の風味。そこにごくほのかに桃のジャムが甘さを添えている。旨味と塩気を引き立てる桃のジャムがいい役割をしている。


・フレッシュチーズのババロアとトウモロコシのムース(★★★★+)


フレッシュチーズのババロアとトウモロコシのムース、トウモロコシで構成されたのオードブル。オキザリスはグレープフルーツの様な風味を持っている。ムースとババロアの微細な食感の違いとプリプリとしたフレッシュコーンの食感が多層的な味わいを作り上げている。トウモロコシの甘みと岩塩の旨味と塩気が上手く組み合わさり、ババロアのまろやかさがねっとりとした質感を与える。ムースケーキとしては最上の質感。


・ハモのベニエ 夏野菜とパプリカのソース(★★+)


ハモのフリットに、オクラ、ナス、マイクロトマトのソース、そして底には赤パプリカのペーストを敷いている。
カリカリに揚がったフリットに鰻にも似たハモの滑らかなねっとりとした質感を感じる。少し酸とハーブを感じさせる夏野菜と若干の苦味を感じさせるパプリカのペーストで引き締めている。レモン的な役割。


■オードブル2「黄色ガスパチョ シマアジと夏野菜のタルタル」(★★★)


黄色パプリカのガスパチョ。玉ねぎ、シマアジ、キクラゲ、キュウリ、ズワイガニ、コリンキーのタルタル。紫蘇の花。
確かにガスパチョだ。酸味を感じる爽やかなスープ。ほのかにパプリカの風味がある。タルタルは食感豊かで野菜のカリカリとした食感の中に、キクラゲや海ぶどうの異なる食感が混じる。その中においてシマアジのプリッとした食感と脂が少し丸みを感じさせる。フェンネルの風味も面白い。


■フォアグラ「フォアグラ ゴーフレット」(★★★★+)


謎のラペ缶。


某なんとか堂との一方的なコラボレーションとのこと。(コラボしてるとは言っていない)





フォアグラの中に燻りがっこやスパイスを加え、ゴーフレットで包んだもの。イチジクを添えて。
フォアグラの中にブランデーの様なほの苦さがある。フォアグラの油分とゴーフレットの甘みが相乗する。肝は燻りがっこ。どこか味噌を感じる風味の中で燻りがっこの炙った様な、発酵したような風味が非常に生きる。ゴーフレットのパリパリとした食感の中に、微細に異なる燻りがっこの香ばしい食感が混じり非常に独特な食感を生み題している。非常に素晴らしい一皿。


■ポワソン「函館産黒メヌキのポワレ ブールブランソース」(★★★+)


メヌキは皮目にライスペーパーを貼り付けパリパリに。ガルニチュールはカボチャのソテーとカシューナッツ。ソースはゴーヤのペーストとブールブランソース。
メヌキの皮はライスペーパーでよりパリパリに爽やかな食感を感じさせるものになっていて、身はホッケに近いかも。プリプリでしっかりとした質感の身が特徴的。
エキスも含まれていて、ブールブランソースに厚みを出す。ゴーヤの苦味を感じるペーストもブールブランソースによく合っている。
マイクロコリアンダーは若葉でもちゃんとパクチーの味がする。
ホクホクのカボチャに甘辛いカシューナッツが載っており、どこか中華料理的なテクスチャ。


■ヴィアンド「北海道産蝦夷鹿のロースト」 (★★★★+)


蝦夷鹿もも肉のロースト。付け合わせはセニョリータというミニパプリカ、キヌア、ツルムラサキ。黒ナスのペーストとジュ ド シュルヴイユ。
肉は当然ながら良い火入れで赤みを十分に残し、鹿の野性味、血の風味をしっかりと感じる事ができる。質感はしっとりとしていて肉の旨みも十分。
黒ナスのペーストはどこか和風だしを感じさせるもの。キヌアのプチプチした食感とよく合い、キヌアとペーストだけでも美味しいし、ジュ ド シュルヴイユ(ソースポワヴラード?)と混ぜても美味しいし、勿論肉と合わせても美味しい。肉の旨みとジュ、黒ナスなどの相乗が素晴らしい。相当美味い。


■プレデセール「韃靼そば茶のブランマンジェ」(★★★★)


シェフのスペシャリテ。
ゲラント塩のアイス、オリーブオイル、ババロアで構成された一皿。韃靼蕎麦茶を使った生乳感の強いブランマンジェにオリーブオイルの青さ、甘みに対して深い味わいの塩を添えたアイスクリームで甘みを引き出す。オリーブオイルがすごく良い役割をしており、


■デセール「スイカのデセール 」(★★★+)


発酵クリームのムース、桃とスイカのコンポート、フランボワーズのアイスクリーム、ミントとライチの液体窒素アイスパウダーを添えたもの。
こちらも非常に多層的な味わいで、中の発酵クリームの滑らかさと白桃が調和し、アイスパウダー、フランボワーズのシャーベット、フレッシュなスイカの風味が調和する。温度も異なり、瑞々しさと濃密さが混在しているのに、違和感なく存在している。


■ミニャルディーズ「焼きたてフィナンシェ」
(写真を失念しました...)


いや、正直ものすごい良かったです。
スタンダードながら塩と甘みの組み合わせや食感を多層的に感じさせる料理が多く、食材同士やソースなどの組み合わせが絶妙。スタンダードな鹿料理にも対応してシェフの器用さを強く感じますね。
どの皿も美味しくて、捨て曲無しのアルバムみたい。
価格も手頃なので、個人的には超オススメです。
ライラといいラペといい、まだそこまで混まないけどメチャクチャレベルの高いフレンチやイノベーティブが東京は点在していて面白いですね。
オーグードゥジュール系列を経験したシェフのお店は好みにハマる事が多いなぁ。


住所: 東京都中央区日本橋室町1-9-4 B1F
店名: La paix(ラ ペ)
電話番号: 03-6262-3959
営業時間:
ランチ 11時-15時(L.O13時30分)
ディナー 18時-23時(L.O21時)

Cote d'or(コート ドール: 三田)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は念願のコートドールに行ってまいりました。
実はこの名店も前から行こう行こうと思っており、結局今になってしまいました。


ここが三田のハウスね!



なかなかLUNA SEAフォントがカッコいいです。
店内は陽光差し込むどこか和風を感じさせる佇まい。



シェフは言わずと知れた巨匠、斉須政雄氏。
1972年に六本木レジャンス入社後、翌年渡仏。オーベルジュ ド カンカングローニュ、ヴィヴァロア、タイユバン、そしてランブロワジーを経て帰国。1986年三田コート ドール料理長に就任。現在同店オーナーシェフとして活躍中です。



ちなみに斉須さんの書籍も読んで行きましたよ!
※iBooksで配信されてます。


まずはゴッセのシャンパーニュで喉を潤し、肉と魚のコース+スペシャリテの梅干しと紫蘇のスープ(アラカルト)を注文しました。



ちなみにアラカルトはこんな感じ。


■アミューズ「赤ピーマンのムース」(★★★+)


スペシャリテ。赤ピーマンのムースとトマトのクーリを合わせたもの。
おおっ!すごいクリーミー!そして驚く程舌触りがきめ細やか。気泡のない生クリーム的な感じだ。
赤ピーマンのムースは生クリームのように生乳分が強く、その中に赤ピーマンのほのかな苦みや青さが感じられる。クリーミーなムースにトマトの旨味とフレッシュさが酸味や厚みを与えている。バスクを感じさせる組み合わせだけど、すごく品がある。非常に滑らかな口溶け。絶品。


■スープ「梅干しと青しそのスープ 糸瓜を浮かべて」(★★★)


スペシャリテ。梅干しと大葉紫蘇を使ったスープ。
純和風の滋味深さを感じる。
レモンでマリネした糸瓜が添えてある。追加でのフルポーションなので量はかなり多め。紫蘇の清涼感と梅干しとトマトの旨味、酸味の塊。当然ながら重くなく、さながらスムージー的な感じ。酸味が強いかと思いきや、意外にも滑らかでスムーズな口当たり。夏に心地よい。美味い。


■アントレ「冷製季節野菜の煮込み コリアンダー風味」(★)


スペシャリテ。季節の野菜(ニンジン、キュウリ、セロリ、ヤングコーン、カリフラワー、玉ねぎなど)の冷製のエチュベ。コリアンダー風味の風味が感じられる。シンプルに蒸した野菜。結構ビネガーがしっかりと効いている。



ワインって気分ではなかったのでビール。
フランスのクローネンベルク。安定のプレモルかと思いきや嬉しい誤算。


■ポワソン「イトヨリダイのカリカリ焼き ブールブランソース」(★★★+)


イトヨリダイのポワレにブールブランソースとブロッコリーを添えて。
皮はパリパリで、身はしっとり。ふっくらと解れるような火入れ。身から溢れるエキス感も充実。
ブールブランソースは(クラシックなそれと比べると)あまり強い味わいではなく、優しく、あくまで身の塩気とエキスに程よい立体感を与える程度の丸みとミルキーさ、酸味を感じさせる。キチンと乳化されているので、酸味と旨味がしっかりとある。美味い...


■ヴィヤンド「仔鴨のロースト 蒸し焼きキャベツ添え キャベツソース」(★★★+)


仔鴨のローストに蒸し焼きにしたキャベツを添えている。
こちらもあまり強いソースではなく、香ばしさとキャベツから滲み出た甘みを感じる繊細な淡い味わい。
仔鴨の身は柔らかくしっとりとしていて、血の野生的な味わいと強い旨味の深みが感じられる。カリッとした皮の力強い塩の味わいも好み。
香味野菜の甘みと柔らかさが力強い鴨の角を丸くする。
美味い。


クラシックかつ淡い味付けながらも極めて完成度の高いフレンチですね...!じんわりと美味い!
次はデセールです。


■ソルベ「スターアニスのソルベ」(★)


八角の風味を感じさせる爽やかな酸味のソルベ。余韻にやや苦みがある。


■デセール「白ワインのムースケーキ」(★★★+)


なにこれうまっっ!
スペシャリテ、北海道ナイアガラワインを使用したムースケーキ。斉須氏のムース、すごいですね。
ムースの滑らかさ、ミルキーさにナイアガラ種の華やかで明確なマスカットフレーバーが混じり、非常に爽やかに仕上げている。ゼリーのマスカット感をムースと繋ぎ、絶妙な厚みと爽やかさ。シンプルっぽいのに絶妙。


以上、コートドールのランチです。
本当はオックステールも頂きたかったんですが、流石にランチでディナーのコースを注文するのは気が引けてしまい...十分過ぎるほど素晴らしさを感じました。
どの料理も非常にシンプルで淡い味付けながら、凄く味が決まっていてぼんやりとしていない。
季節野菜のエチュベは少し好みから逸れましたが、夏野菜自体そこまで好きなわけでもないので、それですかね。
それ以外は本当にストライクしたというか、素直に美味しい料理が並びました。
こう、色々フレンチを頂いてきて、その中から見ると正直地味だし驚きもないのですが、とにかくそんなんを黙らせる匠の技というか、そういったものを感じましたね。
いわゆる老舗の田代シェフや北島シェフ、谷シェフ、宮代シェフ、古賀シェフにも感じましたけど、緩い皿ってほぼ皆無に等しいんですよね...
どれも洗練されているというか、半端さがないというか。
それでも僕自身はコンテンポラリーな料理が好きなので、それ自体は許容しているのですが、バックボーンの厚みが皿に滲み出ている、こう、なんというか重みが明らかに違うのは、やはり老舗ならではだなぁと。
自分が行きたい、と思っているフレンチのお店はあと残す所数店舗ですが、基本的にはこれは変わらないんだろうなーとか思ってます。


住所: 東京都港区三田5-2-18 三田ハウス1階
店名: Cote d'or(コート ドール)
電話番号: 03-3455-5145
営業時間:
【昼】 12:00~13:00(L.O)
【夜】 18:00~20:30(L.O)
ランチ営業、日曜営業

【日本:15】日本ワインの個性を感じさせる5本。ガレージワインから大規模生産者まで。


こんにちは、HKOです。
1回レストランを挟みましたが、日本ワイン最後は長野県の2つのワイナリー、山梨県の3つのワイナリーをお送りします。


【データ】
あまり情報が無かったので割愛。
ちなみに畑の所在は下記の通り。ご参考までに。
ヴォータノワイン...長野県塩尻市洗馬
井筒ワイン...長野県塩尻市桔梗ヶ原
五味ワイン...山梨県甲州市塩山
中央葡萄酒...山梨県甲州市勝沼
勝沼酒造...山梨県甲州市勝沼


【テイスティングコメント】
生産者: ヴォータノワイン
銘柄: 洗馬 K4 ケルナー 2014
品種: ケルナー100%

ガレージワイン。
外観は濁りのあるイエロー、粘性は高い。
ヨーグルトの様な独特な香り、やや酸味を感じさせる果実味のしっかりとした温州みかんや黄桃のコンポートの様な果実味がある。バニラや時折バタークリームのような香りも感じさせる。白い花の香りも。
かなり個性の強い味わいだが、ヨーグルトの風味がかなり個性的だと思う。
ボディはかなりしっかりとしていて、やや苦みが残る。
フルーツヨーグルトややや酸化的な出汁のような余韻を感じさせる。


生産者: 中央葡萄酒
銘柄: グレイス甲州 鳥居平畑 プライベートリザーブ 2015

品種: 甲州100%
小樽発酵、熟成。
外観はやや緑がかった透明色、粘性は中庸。
限りなく日本酒の吟醸香に近いニュアンス、そして甲州の酸味の豊かさ、マロラクティック発酵のニュアンスが感じられる。メロンやチーズ、バタークリームのような香りの奥に、シトラスやレモンを思わせる柑橘の果実味のニュアンスが隠れている。ピュアな柑橘の風味が特徴的。フレッシュハーブ、白胡椒のようなニュアンス。
反面酸は滑らかで、非常にバランスが良く、口当たりにまろやかさはないが、含み香がシャープ、鼻から上がる香りがまろやかで面白い。


生産者: 五味葡萄酒
銘柄: サンクルージュ プレミアムセレクション キュヴェ アカツキ 2015
品種: メルロ、カベルネソーヴィニヨン、ブラッククィーン、マスカットベリーA、ベリーアリカント

外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
いわゆるマスカットベリーA的な味わいで、生食用ぶどうに近い香りのワイン。
フォキシーなブドウの果肉の香り、グレープ味を思わせる果皮の香りと構成はシンプルだが、ややマロラクティック発酵がかかっていてバターの香りも伴っている。ほのかな黒糖っぽい甘い香りもなかなかキャッチーで良いと思う。
タンニンも酸も非常にフレッシュでピュア。果実の甘さも十分に感じられる。


生産者: 勝沼醸造
銘柄: アルガーノ モンテ 2015
品種: マスカットベーリーA100%

外観は澄んだルビーで粘性は中庸。
いわゆるマスカットベリーA的なもので、煌びやかなキャンディー香を有したもの。
より鮮明なストロベリーやクランベリーの様な果実味とスミレの様な果実味。ボジョレーヌーヴォーにも似ている。
酸は溌剌としており、タンニンは控えめ。透明感のあるキャッチーな果実味がある。


生産者: 井筒ワイン
銘柄: マスカット ベリーA 遅摘み 樽熟 2012

外観はやや濃いめのルビーで粘性は中程度。
ブリオッシュやフルーツケーキの様な樽香と果実の甘みが調和した香り、クローヴやリコリスなどの強いスパイスの香り、そこにスミレや溶剤、やや酸化気味の果皮の要素、なめし革の要素が感じられる。
そして、徐々にマスカットベリーAのフォキシーなニュアンスが奥から現れてくる。マスカテルフレーバー。白ワイン的なフォキシーさに華やかさと醸造起因の要素が乗っかった形。シロップの様な甘露さがはっきりとあり、この甘さもマスカット的な果肉の香り。
タンニンは穏やか。酸はやや立っているが、MLFによってかなり減酸されていてミルクを思わせるまろやかさと果皮のほのかな華やかさ、シロップの様なタンニンの甘さを感じる。


【所感】
まずはヴォータノワインのケルナー。
辛口でありながら、かなり重い酒質のケルナー。
かなり独特の風合いを持っており、最前面にはヨーグルトを思わせるMLFの要素を感じる。そこに温州みかんやバタークリームなどの要素が乗ってくる。
やや酸化的な味わい。かなり酸が落ち着いている。
この中では最も個性的なワイン。
次に相対的に日本ワインの個性と国際的なクオリティを持つ中央葡萄酒の甲州。
日本酒のテイストと共通点が多いワインで、メロンの様な香りやチーズやクリーム。そして甲州ならではのシトラスやレモンを思わせる酸味豊かな果実味とハーブの香りが感じられる。酸は滑らかでバランスが良く、非常にクオリティが高い。ワイン的な醸造要素、日本酒的なアロマ、魅力的な酸味を感じさせる1本です。

次に赤。マスカットベーリーAを主軸にしたワインです。
なんといってもベリーAの魅力はフレッシュでキャンディを思わせる華やかな果実味です。シンプル、若いと言ったらその通りなんですが、それがまたカジュアルで個人的には結構好きだったりします。
今回の印象としてはピュアなアルガーノモンテ、MLFを効かせたサンクルージュ、そして樽とMLFをボルドースタイルでかけた井筒、といった感じがします。
アルガーノモンテはマスカットベーリーAそのもの=ガメイを思わせるフレッシュさがあるワインで、スミレや赤系のベリーの香りがとりわけ華やかに感じられます。
サンクルージュは基本的な骨子はベリーAですが、バターや黒糖の香りが感じられ、酸もやや穏やかになっている様な気がします。
井筒の樽熟は全面にブリオッシュなどの樽とMLFが混じり合った香り、フルーツケーキを思わせる果実味と結合した香りを主軸として、その中にベリーA品種由来の香りがある感じでしょうか。
そう考えると、なんか不思議なもので、ベリーAの個性は必ずどのワインにも見られます。醸造がどうあれ、あのキャンディみたいな華やかな赤系果実の香りは変わらないんですね。かなり個性の強い品種だと思います。
そんなに多くない比率のセパージュでもやはり感じ取ることができるので、面白いと思います。
ただ品種のタイプからして国際的に高い評価を得られる様な風味の品種ではないのですが。ただ日本固有のスタイルとして残していって頂きたいものだと思いますね。









OTTO SETTE(オットセッテ:小淵沢)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
実は先日(ひと月前くらい?)山梨の小淵沢に行きまして、リゾナーレ八ヶ岳で夏季休暇を過ごしていました。
という訳で今回はリゾナーレ八ヶ岳のメインダイニングであるオットセッテです。



ホテル棟のロビー階にあります。



シェフは政井茂氏。
調理師学校を卒業し、都内のホテルやレストランを経験、八ヶ岳に戻り、2007年からシェフに就任しています。



皿は有田。



今回は9000円のコースを注文しました。
ちなみに、今回のディナーはちょっとしたボーペイサージュのフライトもしてみました。
※ワインの感想は別途記事に起こしています。
まずは白。クワハラ ニュアージュ 2013。


生産者: ボー ペイサージュ
銘柄: クワハラ ニュアージュ 2013
品種: ソーヴィニヨン ブラン100%



■ミネストローネ「人参 椎茸 玉ねぎ 生姜」(★)


まずはミネストローネから。トマトを使わない珍しいタイプ。ホッとするような生姜のスパイシーさが堪らない。
椎茸や玉ねぎ、人参などの香味野菜がふんだんに入っていてエキスが溶け出して甘みを感じる。コンソメ的な出汁感を感じる。普遍的な野菜のスープといった感じ。


■アンティパストミスト「虹鱒 岩魚 鮎 海老 貝」(★★)



帆立。


鮎。


岩魚。


虹鱒。


海老。

5種類のアンティパストミスト。
カクテルグラスに入っているのはホタテと山梨県産ズッキーニ、イカスミで作られた団子に山梨県産小松菜のソースを敷いたもの。コリコリした食感はタケノコだろうか。噛みしめるとホタテのエキスが感じられ、イカスミの独特の風味も。
時計回りに炭火で焼いた鮎に蓼酢にハーブを加えたもの。
網焼き鮎とレタス、蓼酢自体はスタンダードな組み合わせだが、ハーブで立体感と洋食感が結構出ているような気がする。
タルタル仕立ての岩魚とミョウガ、茄子。岩魚のネットリとした食感とミョウガの爽やかさ、茄子のフレッシュな食感がいい感じです。
カイアカネ(虹鱒)とコンソメゼリー。虹鱒はしっかりと脂が乗っていて、比較的強い風味があるが、コンソメで希釈され、かなり品を感じる。下には米やきゅうりの様な食感があり楽しい。
最後は生の牡丹海老にコーンのクリームをのせたもの。ピクニックコーンという品種を使っていて、これがものすごく甘い。その甘さにネットリとした海老の要素が組み合わさるのが面白い。


■インサラータ「野菜 豚肉 鶏肉」(★★★★)



スペシャリテ。
38種類の野菜を中心に、ゴルゴンゾーラ、レーズン、松の実と甲州信玄豚のリエット、そしてサルサヴェルデソースを添えた中村農園 甲州頬落鶏のパテを使ったサラダ。ソースは玉ねぎのソース、キャベツのソース、クミンを効かせた人参のソース。
とにかく野菜が美味い。水分をたっぷりと含んだ瑞々しい野菜で、ものによってはフルーツの様な甘みがある。コリンキーやサツマイモやシャドークイーンなどの穀物類、トマトなどが特にそう感じた。葉野菜は辛味を感じる野菜。
ゴルゴンゾーラと信玄豚のパテは、チーズのピリピリとした塩分多めの刺激的な風味、比較的淡白なリエットがよく合う。頬落鶏のパテのサルサヴェルデは淡白だが旨味が強い。引き締まった食感。これらも美味しかった。


次は人気のツガネ ピノノワール。

生産者: ボー ペイサージュ
銘柄: ツガネ ピノノワール 2014
品種: ピノノワール100%



■フェガード「フォアグラ ジャガイモ トリュフ」(★★)


キタアカリのムースの上にフォアグラと生ハムの泡、そしてトリュフ風味を付けたインゲンを添えている。フォアグラはそんなに脂が強くなく重くない。バターの様なまったりとした感じと、ナッツっぽい風味。同じく滑らかなキタアカリのムースと取り合わせは良いし、生ハムの風味が移ったエスプーマもなかなか良い。
インゲンのトリュフの風味は結構強くて、ちょっと酸味を帯びていてフォアグラの脂をさっと流してくれる感じ。


次はパスタ2種類。
スパゲッティーニとパッパルデッレ。


■スパゲッティーニ「カニ 野菜」(★★)


フルーツトマト、オクラ、ズワイガニをふんだんに使ったスパゲッティーニ。
オリーブオイルの風味が強く、シンプルで爽やかな味わい。カニの磯の風味も美味いが、やはりこちらも野菜の美味さが際立つ。
水分をふんだんに含んだオクラ。ヌメリにフルーツトマトの甘さとズワイガニの旨味が絡まる。フルーツトマトの甘さやオクラのフレッシュ感が本当に良い。


■パッパルデッレ「豚肉 空豆 野菜」(★★★)


トスカーナ州伝統のきしめんに似たリボン状のパスタ。
香草を練りこんだ麺に、富士山ポークのラグーと空豆のピューレを加えている。香草(ローズマリー?)が結構強く、やや粉っぽい空豆の香ばしい風味、ラグーソースは豚のエキスと塩気がはっきりしていて、味わいの輪郭が鮮明。
美味い。


生産者: ボーペイサージュ
銘柄: ツガネ ラ モンターニュ 2014
品種: メルロー100%



■カルネ「牛肉 野菜 わさび」(★★★)



最後は肉料理。ポーションは少なめ。
甲州ワインビーフのロースト。ガルニチュールはクレソン ヤングコーン、ジャガイモ、ズッキーニ、コリンキー。ソースはワサビと長野産ニンニクのピューレ、ジュ ド ヴィヤンド。
ワインビーフはそこまで脂身は強くなく赤身的な旨味が感じられる。脂身の甘みは和牛的。比較的味の強い牛だと思うので、濃厚なわさびとニンニクのピューレがとても合う。力強くパワフル。
ガルニチュールの野菜がまた非常に美味く、グリルしたものは特に甘みが突出していて食感も良い。


生産者: ボー ペイサージュ
銘柄: クワハラ アクア 2012
品種: シュナンブラン100%



■プリモドルチェ「スモモと巨峰のムース」(★)


スモモのフレッシュな酸味と爽やかさ。
スモモだけだと酸味が少し際立った感じになるかもしれないが、食感を巨峰のエスプーマのまろやかさが包んでいる。


■ドルチェ「苺のソルベ レモングラスのジュレと共に」(★★)


八ヶ岳の夏苺のソルベ。
左上はメレンゲとヨーグルトのセミフレッド。メレンゲとイチゴのソルベ。透明なゼリーはレモングラスのジュレ。
ソルベは爽やかで甘く、セミフレッドのヨーグルト感やメレンゲの軽やかな甘さと良く調和する。


■ミニャルディーズ



そんな感じです。
いやしかし、どの皿にも感じたのですが、とにかく野菜が本当に美味い。「さっき採れたばかりなんじゃないか」っていう位フレッシュで瑞々しい感じ。
比較的コンテンポラリーな感じのイタリアンだからか、非常に野菜の味わいが上手く活かされていて、此処でしか食べられない感がかなりありますね。
スペシャリテがインサラータというのも納得。
現地の食材のみで構成された、鮮度が活きた料理といった感じです。あまり奇をてらった所はなく、素直に美味しい料理が並んでいると思います。
価格としてはやや高めですが、使っている野菜の量を考えるとやむなしという所はありますね。
あ、でもワインは安いと思います。


住所: 山梨県北杜市小淵沢町129-1 リゾナーレ八ヶ岳内
店名: Otto Sette(オットセッテ)
電話番号: 050-3786-0055
営業時間:
12:00~13:30(L.O)[ランチ営業は8月1日~8月31日]
※貸切等もありますのでお問い合わせ下さい。

18:00~20:30(L.O)
日曜営業

【日本:14】サントリー 日本ワイン テイスティング

こんにちは、HKOです。
本日はサントリーのワインです。


【データ】
ご存知日本が誇る大手酒造メーカーであるサントリー。
サントリーにおける位置付けとしては下記の通りとなっています。
サントリー ジャパンプレミアム→表記地域の契約農家からサントリーが購入し、サントリーで醸造。(ネゴシアン的なラベル)
フラッグシッブは塩尻マスカットベリーA ミズナラ樽熟成、岩垂原メルロー、ラフィットとのコラボのデュオダミ。
登美の丘ワイナリー→元々は独立したワイナリー。1930年代に寿屋(現サントリー)が事業を継承。ワイナリー長はチーフワインメーカーも務めた渡辺 直樹氏。自社農園で栽培~醸造~瓶詰めまで一貫して行う。(ドメーヌ的な立ち位置)フラッグシッブは登美赤、登美白。

自社農園のものとしては2種類。ブロックD1,2と登美赤。登美の丘 シャルドネ D1,2は特別ブロックD1,2のシャルドネを使ったもの。D1,2ブロックは厳格なビオディナミを実践している区画で、マリアチューン調合液やプレパラシオンの使用などかなり本格的に試験されています。
新樽比率や熟成期間は不明。
そして登美赤は標高500~600mの自家ぶどう園産のカベルネ ソーヴィニヨン45%、メルロー35%、プティヴェルド20%を使用。フレンチオーク樽100%(新樽35%)で熟成。
そしてジャパンプレミアムとしては塩尻のマスカットベリーAで通常のものとミズナラ樽で熟成させたもの。
塩尻の畑は長野県中信エリアに位置する標高約650~750mの区画。標高が高いため日照時間が長く、盆地のため昼夜の寒暖差が大きく、しかも周りを山々に囲まれているため降雨量が少ない。火山灰に由来する腐食に富んだ肥沃な土地で水はけも良好とのこと。
塩尻マスカットベリーAは岩垂原と桔梗が原それぞれ50%で、こちらはオーク樽で熟成の様です。
対してミズナラ樽熟成は北海道産ミズナラ樽(53%新樽)で26ヶ月熟成しています。



【テイスティングコメント】
生産者: サントリー ジャパンプレミアム
銘柄: 塩尻 マスカット ベーリーA 2014

外観は赤みの強いルビーで粘性は低い。
非常にリッチな造りが成された糖度の高いガメイ...の様なフレッシュさがある。ニュージーランドのクリーンなピノノワールにも似ている。
フレッシュなストロベリーやブルーベリーなどの果実味を基軸に、煮詰めた砂糖を思わせる甘露さ(果実と絡まったコンポートではなく)、バニラやマロラクティック発酵を思わせるブリオッシュ、ミルクの様なまろやかさが感じられる。フレッシュでガメイ的なキャンディ香、華やかなスミレ、ローズヒップティー。
そして少し青さのある茎や葉、クローヴなどの香りが感じられる。土や木材を想起する香りはあまりなく、クリーンさが際立つ。
爽やかな酸で、刺さる様なきつさはなく、タンニンも柔らかい。華やかでフレッシュな果実の余韻を感じさせる。秀逸。


生産者: サントリー ジャパンプレミアム
塩尻 マスカットベーリーA ミズナラ樽熟成 2012

外観は濃いガーネットで粘性は中庸。
マスカットベリーA的な甘い香り、そして血液などの鉄分を感じさせる華やかさと共に共にボルドーのスタイルにも近いバニラや炭焼きの様な香ばしい香りが感じられる。
前面にMLFや樽香が出ており、その要素を甘いベリーAの風味が下支えして要素を作り上げている。
ココナッツやバニラ、ブリオッシュの要素の奥に丸みを帯びたグレープ(ナイアガラ的)やブルーベリーの果実味、鉄釘や鞣し革の要素が主軸となる。茎や若い葉、サフランやパストラミハムの様なスパイシーさを感じる。
タンニンは元より少ないが、酸はかなり柔らかくなっている。骨格は強くはないが、酸の柔らかさとタンニンの丸みのバランスが良く引っかかりなどはほとんど感じず、グレープ、鉄釘、バニラの余韻が残る。


生産者: サントリー登美の丘ワイナリー
銘柄: 登美の丘 シャルドネ ブロック D1,2 2014

外観は緑を帯びたストローイエローで粘性は中庸。
柔らかいミネラル感がある。
シトラス、レモンなどの柑橘系、洋梨の様な風味。
爽やかなラムネ系の香りが漂う。杏仁豆腐、滑らかなバターの様な風味が感じられる。フレッシュハーブ。
多少オイリーなニュアンスがある。
酸は柔らかく、ボディはしなやかでなめらか。バターやシトラスやレモンの様な余韻を感じられる。ライトで軽やかな味わい。


生産者: サントリー登美の丘ワイナリー
銘柄: 登美 赤 2011

外観はやや濃いめのガーネット、粘性はやや強めで、この中ではミエイケノ同様最も国際的な評価を前提にしたワインとなっている。
香りは端的に中凡なヴィンテージのシャトーラフィットロートシルトに近い。比較的強めの樽がかかっていて焼いたゴムの様な香り、そしてやや青みを感じさせるピーマンのニュアンスがある。そこにMLFのミルクポーション的な、カカオクリーム的なニュアンスが主軸として感じられる。
熟したブラックベリーやカシスを想起させる果実味、そしてパウンドケーキ、ピーマンなどの青いニュアンス、焼きを入れた炭焼き、チョコレートの樽の香りが主軸となる。
スミレなどの華やかな香り、毛皮、パストラミハム、リコリスなどの要素がある。
酸味はやや立っているが、タンニンの質感は滑らか。
程よくタンニンに甘みがあり、ブラックベリーやミルクポーションの様な果実味が感じられる。シルキーなタッチで、かなりラフィットに接近してきた。


【所感】
まずはジャパンプレミアムの方から。
今回はマスカットベリーAの通常のものと、ミズナラ樽を使用したもの。
基本的にはいずれもマスカットベリーAらしい色の濃さで、フレッシュかつ糖度の高い赤系果実の果実味、煮詰めた様な甘露さ、そしてしっかりとMLFが効いた滑らかさがあります。国際品種的な醸造というか、比較的果実そのものの個性があるから、醸造の巧みさが相対的に際立ちます。ボルドー的な醸造。少し青さがあるのも特徴的です。
基本的にはそんな感じですが、ミズナラ樽熟成の方はより樽香が焼いた感じのものになっている印象を受けます。
ブリオッシュの様な感じは共通してありますが、より香ばしさ、モカやココナッツの様な甘い香りが前に出ている様な気がします。
樽香はかなり前にでるので、もっと個性的になるかと思いましたが、これが変に風味が際立つというより良く全体の中でバランスが取れていて、より複雑さを感じました。
それとフレッシュな塩尻ベリーAよりミズナラ樽の方が酸がこなれている様な気がしますね。
かなりレベルは高くて、このレベルのベリーAは日本でもなかなかお目にかかる事は出来なさそうです。

次は日本を代表する生産者、登美の丘ワイナリー。
サントリー資本だけあって、スタンダードラインの登美の丘は比較的大きいスーパーでも良く見かけます。
じゃあその品質はどうなのかというと、やっぱり相当高いと思います(値段もやや高めですが!
今回はその登美の丘ワイナリーの中でも極めて実験的なキュヴェであるシャルドネ ブロックD1,2と最上の赤である登美赤。
ある意味ボルドーに近い技術的、工業的に作り込まれた最上級のプロプライエタリーレッドと、生産者としての実験的手法(厳格なビオディナミ)の結果としてのブロックD1,2が共存しているのが面白いですね。国際的に通用する赤を作りながら、実験的なものもリリースするのが、こう、いい(小並感
まずはシャルドネ ブロックD1,2。
正直ビオディナミの影響がどのへんに出ているのかは分からなかったのですが、かなり良くできたシャルドネです。
酸を感じさせる柑橘系の香りとラムネを想起させる甘い芳香を主軸としてほのかなMLFの要素、そしてハーブ感を感じさせます。
今回のワインに関しては柑橘のニュアンスがポイントだとは思いますが、さりとて樽とMLF、ミネラル感から言ってシャブリ的ではないし、コートドニュイ程熟度はないので、なかなかに近いワインが思い浮かばないですね。コトーシャンプノワは酸がもっとシャープですし、他の国は基本的にはここまで冷涼にならない。
ちゃんとキャッチーに作られておりながら、個性的です。
そういえばメゾンルロワのシャサーニュの1級がこんな感じだったような...とも思いましたが、あの生産者は畑とヴィンテージて全く味筋が違うので当てにならないですね!
多分気のせいだ!

最後は登美 赤。
2011年、かなり洗練されています。
前に2007年を飲んだ時は弾けるようなフレッシュな果実味を感じましたが、今回はデュオダミを経て少し変わったのか、ある種落ち着いた、極めて高級感のあるグランヴァン的な造りとなっています。
デュオダミはむしろマルゴー的な側面がありましたが、こちらは素直にラフィット的な印象を強く感じさせるものとなっています。ただ丸のそのままという訳ではなく、日本の気候が反映された、やや冷涼なものとなっています。
言うなれば平凡な年のラフィットに近しいものを感じます。樽とMLFと果実味のバランスが極めてボルドー的で、しっかりと熟した果実味があります。その中にグリニッシュな要素が混在し、毛皮やハムのような要素が感じられます。酸の要素は極めて日本的ではありますが、タッチはシルキーでかなり良く仕上がっていると思います。
これは流石の一言。日本ぽさを酸で残しながらグランヴァンの雰囲気を感じさせるのはいい感じですね。

やはり大手だけあって非常に良く作り込まれているという印象を受けます。日本のカルトワイン、ガレージワインは極端というかかなり個性的なものが多いので、今回みたいなグローバルで通用しそうなキュヴェは指針としては必要だと思います。
この方向で是非突き進んでいってもらいたいですね!







【日本: 13】ボー ペイサージュ ポートフォリオ テイスティング

こんにちは、HKOです。
本日はボーペイサージュ4種です。
いままで飲む機会に恵まれませんでしたが、たまたま飲む事が出来てラッキーでした。


【データ】
ボー ペイサージュ(意味は美しい)は山梨県北西部の北杜市に拠点を置くガレージワイナリー。ブドウ栽培から醸造、瓶詰めまでを岡本英史氏ほぼ1人で行っています。岡本英史氏は明治大学農学部農芸科学科を卒業後、山梨大学付属酵素化学研究施設博士前期課程修了。勝沼のワイナリーに勤務後、独立。1999年ヴィンテージを初リリース。
2008年の洞爺湖サミットでは日本のワインとして供されました。
非常に自然派的なオートクチュールのワイン造りを行っており、化学肥料と除草剤は一切使用せず、殺虫もしない。
収穫は手摘み。軽い選果(腐敗した房のみ)のみ行いタンクで発酵。温度コントロールをせずに自然の重力に任せて破砕、圧搾機により果汁を絞り、発酵するのをひたすら待ちます。酸化
防止剤も使用しない。


【テイスティングコメント】
生産者: ボー ペイサージュ
銘柄: クワハラ ニュアージュ 2013
品種: ソーヴィニヨン ブラン100%

外観は淡いイエローで粘性は中庸。
非常に酸化的でジュラのワインと見間違える様な味わい。
ほのかに感じるマスカット的なフレーバー。酸化起因のドライシェリーを思わせる要素、そして揮発性溶剤のニュアンス。ナッツや醤油などの旨味の強い香りとベリーAの様なフレッシュな果実味が感じられる。
強い塩気があり、塩を振ったヘーゼルナッツ、そしてグレープフルーツ、ライムの様な果実味が感じられる。
旨味が非常に強く酸味も立っている。塩ナッツの様な余韻で、やや発泡を感じる。


生産者: ボーペイサージュ
銘柄: クワハラ アクア 2012
品種: シュナンブラン100%

外観は淡いイエローで粘性は中庸。
シュナンブランをベースとしたワイン。
こちらもジュラの様なワインでナッツやドライシェリーの様な酸化的な要素があり、かなり塩気が強い。
少しイースト的な要素があり、エナメルリムーバーやグレープフルーツ、ライムの様な香りが感じられる。
香りの方向性はニュアージュに近いが、糖度が残っており、ネクタリンの様な甘酸っぱい味わいが感じられる。


生産者: ボー ペイサージュ
銘柄: ツガネ ピノノワール 2014
品種: ピノノワール100%

外観は淡いルビー、粘性は中庸。
フレッシュなラズベリーやストロベリーの瑞々しい果実味。自然派的な側面が強く、ドメーヌタカヒコやドメーヌソガの様な風味が感じられる。トマトの様な旨味と血液や鉄分を思わせる華やかさがある。揮発性溶剤、全房発酵のスパイシーさがある。ラズベリーやストロベリーなどの赤系の果実味。茎などの自然的な要素。エナメルリムーバーなど。鰹だしの様な風味。スミレやラベンダー、塾生肉、ユーカリ、クローヴなど。
酸味はやや強めだが、丸みがあり、ラズベリーやストロベリーの強い果実味と旨味が広がっていく。これも多少、酸化的な味わいと言える。厚みがある味わい。


生産者: ボーペイサージュ
銘柄: ツガネ ラ モンターニュ 2014
品種: メルロー100%

外観はやや濃いめのガーネット、粘性は中庸。
やはりこちらも自然派的な作りがある。
ややマロラクティック発酵が自然にかかっているミルクの様な感じ。
非常に華やかでスミレや溶剤。全房発酵っぽいスパイシーさがある。ピノノワールをより香りを強くした感じだろうか。甘みがより素直に出ており、蜜やスミレのコンポートの様な要素を感じる。凝縮したストロベリーやラズベリーの果実味があり、熟成肉やパストラミハム、黒胡椒やリコリスの様な風味。凝縮度はピノよりより強くタンニンも酸もパワフル。イチゴやラズベリーの果実味が感じられる。
余韻も長く、厚みもある。


【所感】
好みかそうでないかは一旦脇に置いておいて、面白いワインだと思います。飲んでよかった。

特に白が個性的ですね。なにが面白いって、これジュラのワインかよってくらい、酸化的なニュアンスがあります。
日本の比較的フレッシュで酸味のタイトなワインが多い中で、これだけ塩気を感じるワインも珍しいな、と思います。
まずクワハラ ニュアージュ。これはソーヴィニヨンブラン主体のワインになりますが、先述したようにかなり酸化的なニュアンスが強く感じられます。
ジュラか、酸化的なシャンパーニュか、あるいはドライシェリーか、そんな感じの塩気やナッツの風味などが前面に出ていて、その裏にアロマティック品種的なフォキシーなフレーバーが感じられます。
そして、アルコール的な要素、グレープフルーツ飲んでような酸味と苦みを伴う風味が感じられます。少し発泡もしており独特の風合いがあります。
次のクワハラ アクアも基本的には同様です。
たたクワハラ アクアはこの中でも取り分け特殊な経緯を持つワイン。普通にスティルワインを作っていた際に途中で発酵が止まって、やや甘口になってしまったワイン。
醸造技術的にはシャプタリザシオンしたりで、完全発酵までは通常するんですが、それはせず、なりのまま作ったとのこと。
基本的な骨子はニュアージュに近しく、すこしイースト的な風味があるのと、ネクタリン的な甘さと酸味が感じられるのか、やや甘口ならではですね。
甘酸っぱい。残糖分があるので、厚みはあります。
こちらもかなり特殊なワインだと思います。

次に赤ですが、こちらはある意味真っ当というか、独特ではあるんですがたまに見かける造りのスタイルでしょうか。ドメーヌタカヒコや小布施ワイナリー的というか。
海外で言うと自然派的な造りですかね。
まずはピノノワール。
もろにそんな感じで鉄分やトマトを思わせるニュアンスと全房発酵的なスパイシーなニュアンスがかなり前に出ています。鰹出汁や茎などの青い要素とフレッシュな赤系果実の果実味が感じられます。日本のガレージワインらしい造りだと思います。
口に含んだ時の酸と果実味の厚さのバランスがとてもいいですね。多少酸化的ですが、旨味があってかなりいいと感じました。
そして最後は主力のツガネ モンターニュ。メルロー主体のワインです。
ストラクチャーは似ていますが、より華やかでありつつ、少しマロラクティック発酵的なニュアンスがあるのが特徴的です。より香りが華やかで、万人にはピノノワールよりモンターニュの方が好まれるのではないかと思います。
果実味もより素直で、そして熟成肉などの野性味とスパイシーさがあります。複雑さも申し分ない。
ただアタックや舌触りなどはピノノワールの方が優秀で、酸やタンニンは生き生きとパワフルに感じられました。
全体的にはモンターニュの方が好みですね。

かなり好みが分かれそうな独特のワインだと思います。
クリーンなスタイルでもなく、樽がかかっている訳ではなく、塩気や出汁っぽさがかなり前に出たワインなので、自然派的な造りが苦手な人には向かないと思います。
というかプリューレロックやパカレよりもよほど独特なので、仮に割高なお金を掛けて手に入れる時は十分に留意が必要だと思います。
個人的な感覚だと赤は美味しいし、白も個性があって面白いと思います。



商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。

グランパン・グルナッシュ [2014] ヤウマ
価格:6264円(税込、送料別) (2016/9/6時点)





【日本: 12】ドメーヌ ミエ イケノ 2014 水平テイスティング

こんにちは、HKOです。
本日はドメーヌ ミエ イケノ3種水平テイスティングです。


【生産者】
ドメーヌ ミエイケノは山梨県小淵沢に拠点を置く生産者。設立は2007年、栽培醸造責任者は池野美映氏。ポートフォリオは八ヶ岳シャルドネ、八ヶ岳ビノノワール、八ヶ岳メルローの3種類。
詳細は生産者のHPからご覧ください。
化学肥料、除草剤は不使用。醸造はグラビティフローを採用。フレンチオーク小樽で発酵。一部新樽を使用。ピノノワール、メルローは18ヶ月、シャルドネは8~10ヶ月の熟成。無濾過で瓶詰めされる。


【テイスティングコメント】
生産者: ミエ イケノ
銘柄: 八ヶ岳シャルドネ 2014
品種: シャルドネ100%

外観は淡いイエローで粘性は中庸。
例年に比べるとよりピュリニーモンラッシェ色が強くなっている。ピノもブルゴーニュっぽいが、こちらはよりそれに近い。ラモネやギィアミオなどの生産者に近いか。
清冽で強固なミネラル感があり、シロップを思わせる甘い香りと共にシトラス、白桃の様な果実味。
グレープフルーツの薄皮、ヘーゼルナッツ、バターを塗ったバケットの風味が完全に調和している。フレッシュハーブや白い花の要素が感じられる。
香りはリッチだが、酸はかなり引き締まっていてエッジが効いている。レモンやライムなどの鋭い酸味の余韻が残る。マロラクティック発酵っぽい苦味はあまりない様だ。


生産者: ミエ イケノ
銘柄: 八ヶ岳メルロー 2014
品種: メルロー100%

外観はやや赤みの強いルビーで粘性は中庸。
冷涼なメルローでミディアムボディ。抽出はいわゆるメルローほど強くはないが華やかさは非常に良く出ている。
ボディのタイプとしてはピノノワールを想起させるものもある。香りはより力強くストロベリーやブラックベリーのジャムを感じさせる香り、イチジク。カカオの様なほのかな樽の要素。なめし革、スミレの花、バラの様な華やかさも感じられる。クローヴや茎の様な多少の青い風味も感じられる。
酸味は強めで、タンニンも少し立っている形。
茎やクローヴ、フレッシュなベリー類の香りは洗練していながら、非常に日本的な形のメルローとなっている。


生産者: ミエ イケノ
銘柄: 八ヶ岳ピノノワール 2014
品種: ピノノワール100%

外観は淡いルビーで粘性は中庸。
ブルゴーニュのピュアなピノノワールに非常に近い香りを放つ。反面、エレガントで華やかさ。
スミレの様な華やかな赤い花の香りと、摘みたてのストロベリーやレッドカラントの様な果実味、そして焼きの少ない樽の香り。ブリオッシュやイースト、樫を想起させる。
程よい焼いた上白糖、クローヴやシナモンの様な香りが感じられる。土の香りは控えめだが、多少グリニッシュな香りはイメージとしてはシャンボールミュジニー的だろうか。乾いた葉や燻製肉などの風味も感じられる。
酸は控えめでタンニンも落ち着いている。
鉄分やベリーのタンニン、花の様な余韻は非常にブルゴーニュ的であると思う。


【所感】
新ヴィンテージ、相当凄いです。
より作りが洗練されてきている印象、ピノノワール、メルローもかなり良くなってますが、特にシャルドネは圧巻。
というのも、香りだけ見たらピュリニーやシャサーニュとなんら遜色がない。各要素のバランス感がとてもブルゴーニュの作りと似通っている絶妙さ。
酸はより冷涼でシャープさがありますので完璧に一致とはいいませんが、なんかもう香りだけ見たら一流生産者ですよ。2012年は似てるどいえど、ここまでではなかったですが...
ミネラル、甘いシロップの様な香り、白桃やシトラスの果実味。グレープフルーツの薄皮を思わせる香りが主軸となりMLFの香りが調和。モンラッシェ...となるとニューワールドの方が近いですが、村名や1級だとこちらの方が近い様な気がしますね。シャープな酸を許容できればブルゴーニュファンでも満足できるワインじゃないかなーと思います。

次にメルロー。ボディはミディアムで右岸的であったり新世界的なものとは一切異なり、どちらかというとボディはピノノワールに近いかもしれません。あるいはそのまま日本のメルロー的で冷涼。糖がダイナミックに上がっていないからアルコール度数も控えめで、より果皮の華やかさ、タンニンが目立つ形になっています。しかしながら繊細な甘い香りがコンポート的でピノノワールよりは果実が力強く出ていると思いました。僅かに樽と青さが感じられるのが絶妙ですね。醸造(樽熟成)に起因する果実の細った感じはなくフレッシュでみずみずしい感じメルローです。
ボディが柔らかく、こちらも酸と、後タンニンをやや強めに感じる形となっています。

最後はピノノワール。こちらもブルゴーニュ的でシャンボールミュジニーを思わせる繊細さが感じられます。しかも薄い作り手の。
果実の凝縮感は控えめで、シルキーで柔らかなタッチ。
球体感...というよりはまさにシルクのカーペットの様なワインで、しかして赤系のみずみずしい果実味と花の様な香りが広がっていきます。エレガントです。
いわゆるパワフルなジュヴレシャンベルタンタイプや抽出とグリセリン感に支えられたヴォーヌロマネタイプとは全く違いますね。木材やブリオッシュ、グリニッシュな香りがあり、複雑。
薄く繊細な中にも複雑さが備わっている素晴らしいピノノワールです。ただし、繊細で痩身がゆえにグラスの中での変化がピーキーで、メルローと比べると果実味のピークを超える速度は速いと感じました。
供出直後はピノノワールの方が好きですが、持続性を考慮するとメルローの方が良いと思いますね。価格的には安いのですが、果実味を感じられるタイミングは長めです。
それでもいわゆる他の国のワインと比べると早いですが。

総じて感じたのが、やはり酸の強さと繊細さでしょうか。
綺麗な酸というよりはシャープな酸。MLFはしっかりとしているのですが、それでもなお酸の力強さが残るのは冷涼故ですかね。一部の新世界みたいに酸が落ち込んでいるものより好きですが、ここは日本ならでは、といった感じでしょうかね。


ここら辺が近いかと。




BVLGARI Il Ristorante(ブルガリ イル リストランテ:銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は久々に...という事でちょっとリッチにブルガリ イル リストランテへ行ってきました。イタリアンです。


ブルガリビル。なかなか威圧感がありますね。



シェフはルカ ファンティン氏。
スペインの2つ星レストランであるアケラッレとムガリッツで授業の後、ハインツベックのラ ペルゴラで副料理長に就任。
2009年にブルガリ イル リストランテのエグゼクティブシェフに就任し今に至ります。ミシュランガイド2016 東京版では*1を獲得しています。

イノベーティブ寄りのイタリアンといった感じでしょうか。



流石ブルガリ。内装は洗練されてます。


まずはスパークリングから。
シャンパーニュはドンペリニヨンにルイナール、ビルカール サルモン ロゼとなかなかの品揃えです。
ですがここはイタリアン。フランチャコルタを頼んでいきたい。
お誂え向きの最高峰のフランチャコルタがありました。


生産者: カ デル ボスコ
銘柄: キュヴェ アンナマリア クレメンティ 2006

外観はやや濃いめのストローイエローで粘性は中庸。
非常に力強くパワフルで、厚みのあるミレジム フランチャコルタ。
かなりしっかりとしたミネラル感を感じる。
香りの質からしてシャルドネ比率が高い様にも感じる。
洋梨や赤りんごのような旨味と蜜のような甘みが調合した果実味とバタークリームを思わせる濃密なMLFの要素が調和している。カシューナッツやほのかに酸化的な旨味が表出している。フレッシュハーブやハチミツ、栗の要素が感じられる。ほぼシャンパーニュと同等の構成要素。
酸とボディに多少の緩さはあるものの、エイジングによるものだと思うし、赤りんごのような旨味ははっきりとあり、しっかりとした味わいだと思います。


■「パーネ カラザウ」


サルデーニャ島のパン。
パリパリとした食感でローズマリーの風味が爽やか。気泡にオリーブオイルを含んでおり、丸みのあるリッチな味わい。



ちなみにパンはブールっぽいのです。



オリーブオイルは幾つかの種類の中から選べます。


ウンブリア州に拠点を置くカステッロ モンテヴィビアーノ ヴェッキオ社が作るフローズン エクストラ バージン オリーブオイル。ノンフィルター。


ラツィオ州のクアトロチョッキ社の作るオリヴァストロというエクストラバージンオリーブオイル。有機栽培のイトラーナ種100%。
個人的には青さや渋み、辛味がこちらの方が好みだった。

アミューズです。

■「タコをイメージしたチップス パプリカのソース」(★)


蛸せんべいにクリーミーなパプリカのソース。

■「リゾットをイメージしたパルミジャーノとサフランのチップス」(★)


サフランのスパイシーな香りとパルメザンの濃厚さ、塩気が感じられる。穀物の様な風味があり、確かにリゾット風かも。香りはサフラン、味の主軸はパルメザンといった感じ。


■「トウモロコシのバリエーション(トーストとコーンのムース、ヤングコーン、トウモロコシのフローズン」(★★+)



トーストとコーンのムースの取り合わせは、パンこそシンプルなトーストだが、コーンのムースが非常に糖度が高く甘やか。そこに少し乗った岩塩とのバランスが良く、甘みが更に引き立っている。
ヤングコーンはシンプルにロースト。ヤングコーンの甘さとほのかな塩分のバランスが良く、舌触りのきめ細やかさも素晴らしい。
トウモロコシのフローズンは冷たいトウモロコシのフローズンの上にポレンタの様な粥っぽいもの。そしてシトラスや柑橘を感じさせる板が乗っている。トウモロコシの穀物的な甘露さと柑橘のさわやかさ、フローズンの冷たさが混じり合う感じ。ポレンタの舌触りはとてもよくスムーズ。


次は前菜です。


■「アジ トマト」(★★★)


カプレーゼをイメージ。
関サバのスモーク、フレッシュの鯖。フルーツトマト、モッツェレラチーズを調和させて。
爽やかなトマトソースに食感の良いクラッカーが浮かぶ。
鯖はスモークしてミンチになったもの、フレッシュなものがあり、良く脂も乗っていてトマトの旨味や酸味が素晴らしく合う。モッツェレラの生乳分の強いまろやかさもトマトの酸味とバランスを取り合ってモッツェレラの旨味を引き立てている感じ。カプレーゼというより上質なピザに近いかも。美味い。ほのかに香るミントの香りも素晴らしい。


■「旬野菜」(★★★)


58種類の野菜を使った贅沢なサラダ。野菜だけではなく、フルーツ、ハーブ、エディブルフラワーも含めての58種類。ソースはオリーブオイル、ビネガー、卵黄のクリームで。少しスモークの風味もあるような気がします。
やはり全体の中において酸味や風味が強いものが目立つ。
ブロッコリーやフェンネル、玉ねぎ、バジル、フルーツ、パセリなど。ソースが比較的強いので、そこで整合性を取りながら、いい具合に野菜の味わいがしっかりと感じられるのがいいですね。



明細も貰えます。こ...こんなに。


今までおしゃれでトラディショナルなジャズだったのに何故かDo As Infinityの柊がかかり始める...えっえっなんで?
次からはイタリアンらしくパスタとリゾットです。

■「スパゲッティ ウニ」(★★★★)


北海道産雲丹のパスタ、底にはレタスを。
貝類などで取ったと思うような強い旨味のある磯の風味、そして塩気を感じる濃厚なクリームソース。そして雲丹がその濃厚さクリーミーさに調和し、非常に複雑で濃厚な味わいに仕上がっている。雲丹の風味はかなりはっきりとしている。パスタは少し硬めの粉を感じる風味、そしてレタスのシャキシャキ食感が非常に楽しい。


■「リゾット カニ」(★★★+)


ロンバルディアのカルナローリ米と北海道産毛ガニを使ったリゾット。
毛ガニをふんだんに使用。米のとろみがとてもクリーミーでカニの強い磯の風味が溶け込んでいく。フェンネルの清涼感も調和。米はコリコリとした食感を残しており、歯ごたえも良く。まろやかな中において粒が立っている。塩気はかなりしっかりと感じられます。

腹も膨れてきたところで、ラストの肉料理と魚料理です。


■「マナガツオ グリーンピース」(★★★)


柔らかいマナガツオとプチプチ食感のグリーンピース、それに魚の出汁をかけたもの。
火は入っているものの(ポシェ?)非常に瑞々しくプルプルに仕上がっている。脂が乗っているので、塩が少なく、繊細な味付けでも風味の輪郭がはっきりしている。今までの料理と比べると日本料理に近く淡い味わいであることは確か。グリーンピースは甘く弾けるような食感があり、しっとりとしたマナガツオとのコントラストを生み出している。


魚に合わせて玉ねぎのフォカッチャが供出。
どういう流れなんだろうか...


■「国産牛 ナス」(★★★★)


熊本県産赤牛のロースト。
茄子のバリエーションは茄子のソテー、フリット、マリネ、ムース。イタリア産サマートリュフを添えて。
赤牛のローストは和牛らしく脂が乗っていて溶けるような舌触りと、濃厚な牛の風味が鼻を抜けていく。ジュ ド ヴィヤンドと胡椒のバランスも絶妙。シンプルではあるものの非常に良くできている。脂に過剰さはない。
茄子のソテーは甘辛く、サマートリュフの風味が土っぽさと会うのか、よくマッチングした。


最後はデセールです。

■「ココナッツのアイス」(★★)


爽やかなココナッツのアイス。
甘露でココナッツミルクの風味とココナッツチップの食感が素晴らしい。こちらもシンプルだが美味。


■「ドライフルーツ シトラス」(★★+)


エルダーフラワーのソースを後から添えて。
白いアイスはグレープフルーツの様な苦味を感じさせるソルベ。エルダーフラワーの爽やかで華やかな香りが入り混じる。
黒い方はピスタチオのムース。カカオで色づけしている。
当然ながらナッツ類ととても相性が良く、大変しっとりとした質感で美味。バターを思わせる舌触り。


■ミニャルディーズ





イタリアンは経験が薄いのですが、基本的に肉料理と魚料理のポーションは少なめなんですね。
パスタとリゾットが普通のフレンチと比べると追加になるので腹具合が気になってしまいましたが...
普通にすんなりと頂くことができました。
マナガツオこそ繊細な味わいながらも、他のものは結構ダイナミック。流石にこのクラスともなると緻密ですが、全体的に力強くなあとは感じました。
トラディショナルを意識したコンテンポラリーだと思います。
店内の雰囲気も良かったですし、美味しかったです!


住所:
東京都中央区銀座2-7-12 ブルガリ銀座タワー 9F
店名: BVLGARI Il Ristorante(ブルガリ イル リストランテ)
電話番号: 03-6362-0555
営業時間:
[ランチ]
11:30~14:30(L.O)
[ディナーコース]
18:00~21:30(L.O)
[ディナーアラカルト]
18:00~22:00(L.O)
ランチ営業、日曜営業

【シャンパーニュ:71】大手メゾン スタンダードキュヴェ定点観測

こんにちは、HKOです。
本日は大手メゾンのスタンダードラインです。
珍しいワインではないのですが、たまにこういう基準点的なワインを飲まないと、自分の中で定点観測ができなくなる様な気がしています。
改めてのトライです。


【データ】
テタンジェは1734年より続く老舗NMで1930年からテタンジェの名称でシャンパーニュを販売しています。グランクリュ、プルミエクリュ含む自社畑は288ha 34区画を保有しています。
テタンジェの最高峰といえば、やはりコント ド シャンパーニュ ブラン ド ブランでしょう。
コント ド シャンパーニュはテタンジェのフラッグシップワイン。優れた年のコート ド ブラン地区のグランクリュ(シュイィ、クラマン、アヴィーズ、オジェ、メニル シュール オジェ)のヴァン ド キュヴェのみをアッセンブラージュしたブラン ド ブラン。全体の5%程度が100%新樽を使用。セラーにて4-5年の瓶内熟成を経て出荷される。
テタンジェ ブリュット ミレジメ 2008は、特別なファーストプレスのワインのみから造られる。シャルドネ50%、ピノ・ノワール50%から成り、モンターニュ ド ランスやヴァレ ド ラ マルヌの境界線のグラン クリュで収穫された葡萄が主に使用されている。

ペリエ ジュエは1811年、エペルネに設立された老舗メゾン。クラマン、アヴィーズ、マイィなどグランクリュを中心に、65haの自社畑を所有し、シャルドネを得意としています。現在主流の辛口シャンパーニュやヴィンテージシャンパーニュを他社に先駆けてリリースしたことでも有名です。
現在の期間銘柄はエミール ガレがデザインした美しいボトルでが印象的なベルエポック。
ブリュット、ロゼ、ブラン ド ブランの3種類があります。今回のグラン ブリュットは、40%がマイィ村、ヴェルジィ村、アイ村、リリー ラ モンターニュ村のグラン クリュとプルミエ クリュから採れたピノ ノワール種をベースにし、40%のディジー村、ダムリィ村、ヴァントゥイユ村、ヴァンセル村、ヴィナイ村のピノ ムニエ、そしてクラマン村、アヴィーズ村、ル・メニル村、シュイイ村のシャルドネが20%で構成。3年間のエイジングを経てリリースされる。ドサージュは10g/L リザーブワインは12~14%程度。(2、3年前のワイン)


【テイスティングコメント】
生産者: ペリエ ジュエ
銘柄: グラン ブリュット NV
品種: ピノノワール40%、ピノムニエ40%、シャルドネ20%

外観は淡いストローイエロー、粘性は中程度。
フレッシュな果実味とふくよかな体躯のバランスの取れたキュヴェ。石の様な清冽なミネラル感。洋梨や青リンゴを想起させる果実味に花の蜜のような繊細な甘露さ、杏仁豆腐やフルーツポンチの様な風味がある。イーストやフレッシュハーブ、わずかにキャラメルの様なニュアンスがある。
ほとんどフレッシュでふくよかな体躯のシャンパーニュではあるのだが、僅かに樽と思しき、少し焦がした様なニュアンスが潜んでいる。
酸は切り立ったところは無くスムーズで青リンゴや柑橘の様な酸と蜜の様な甘露な余韻を残していく。


生産者: テタンジェ
銘柄: ブリュット ミレジム 2009
品種: ピノノワール50%、シャルドネ50%

外観は淡いストローイエローで粘性は中庸。
比較的シャルドネ比率が多そうな蜜のような甘い香りとシトラスやオレンジの様な柑橘のニュアンス、青いリンゴ、ほのかにマロラクティック発酵に起因するバターやミルクポーション、杏仁豆腐の要素が感じられる。多少の塩気はあるが、ナッツの香りなどはなく若々しい。ミネラル感もある。フェンネルを思わせるハーブの香りもある。ハチミツなどの要素も。
基本的にはクリアでフレッシュな作りのシャンパーニュだが蜜の香りと柑橘のニュアンスのバランスは良い。
酸は比較的際立っていて、厚みがある。ややピノノワール的な部分を強く感じる。ハチミツやリンゴの様な余韻を残す。


【所感】
スタンダードな大手メゾンものです。
最近は専ら手頃かつレストランで選び抜かれたRMのシャンパーニュか多かったので、これはこれで結構新鮮ですね。そして、手堅く、シャンパーニュらしく、すごく上手く作ってあるなと感じました。
過剰に酸が鋭すぎたり、酸化的すぎたりということはなくて、幾分か還元的かもしれませんが、突出した個性は抑えて、バランス良く作られていると思います。美味しいです。
しかし、まあ裏を返せば記憶に残る様な鮮明なシャンパーニュではないです。特にスタンダードキュヴェは特徴的とは言い難い。
まずはグラン ブリュットから。
基本的にはNVシャンパーニュの主流であるフレッシュさや爽やかさか軸になりながら、その中でもややふくよかな印象を受けるワインです。
そもそも蜜の様な果実味が割とちゃんとあるのと、MLF的な杏仁豆腐やフルーツポンチを想起させるまろやかさが並存している感じです。時折キャラメル要素も出るので、樽の使い方も上手いこと出来ている様な気がします。
手堅く、わかりやすく作っている感じでしょうか。
ベルエポックよりも気持ち酸が弱いかもしれません、ですが、その分飲みやすいですね。
次はテタンジェのヴィンテージ。
基本的な印象は大手メゾンのスタンダードクラスと同じ様なバランス感ですが、ブリュットレゼルヴと比べるとやや酸が多く、酸化的な風合いが目立ちます。恐らくやや熟成がなされているからかもしれませんが、少し塩気を感じますね。ただ先述した様に、基本的にはクリアネスを重視したシャンパーニュで、塩気がいい意味で深みになっています。
柑橘系の爽やかな果実味と甘い蜜の香り、杏仁豆腐やバターの要素、充実したミネラル、そしてフレッシュさの邪魔にならない程度の塩気。少し酸は強めではあるものの、基本的にバランスの良いキュヴェになっていると思います。
ただこの程度の差異だったら熟成をしない限り、ブリュット レゼルヴを買うんじゃないかなーと思います。
あるいは少し多めに払ってコント ド シャンパーニュとか。あえてこの微妙なラインを攻める必要はないんじゃないかな、と思います。





流石 + 七蔵(さすが:東銀座 + ななくら:新橋)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は和麺です。


【七蔵(うどん)】
ちょっと胃の調子が悪く、はてどうしたものかとTwitterでご意見を募った所、うどんがいいよ!との事で暫くうどん生活をしておりました。
と言ってもまあ2日くらいなもんなんですが。
昼時のはなまるうどんの行列にやられ、「なんだよチェーン店如きに並ぶんだったら美味しい店近くで探した方がいいじゃねえかよ」って事で少し足を伸ばして、新橋のうどんの名店に行ってきました。
「七蔵」です。


寂れた新橋駅前のビルにあります。
開店10分前で10人くらいの行列が出来てました。



丼ものセットが主流の様ですが、うどん(中)にしときました。海鮮の丼ものも美味しそうだったのですが、体調的にやめときました。



ツヤツヤツルツルした稲庭うどん。
舌触りに反してコリコリとしたしっかりとした硬さ。



鰹出汁+鴨出汁と胡麻ペースト、セロリ、ミョウガのつけダレ。濃厚で味わい深い。グッと出汁の旨味が上がってくる。体調的にいいのかってとこではありますが、まあこの際気にしない事とします。

ただ冷たい麺+温かいつけダレだとどうしてもつけダレが、食べ進める度に冷たく薄くなってくるのがシンドイですね...
最初の美味さが長続きしない...
そういう意味だとあまりつけ麺系は合わないのかもしれない...

一口目は最高に美味いんすけどね...

住所: 東京都港区新橋2-20-15 新橋駅前ビル1号館 2F
店名: 七蔵(ななくら)
電話番号: 03-3571-5012
営業時間:
11:20~14:10
17:00~22:00
ランチ営業


【流石(東銀座)】
はいはい。お次は蕎麦です。
僕個人の感覚としては圧倒的にうどんより蕎麦の方が好きです。そもそも僕江戸っ子ですからね。
午後半休を無意味に取ったものの、午後から何をしようかと思案していたところ、何となく蕎麦でも食べたくなり、行ってきました。



今回は東銀座の蕎麦の名店、流石。
ミシュランガイド東京版 2016では*1を獲得しています。星付きの蕎麦屋さんは初めてですね。流石ですね。



閉店ギリギリに滑り込んだ為、揚げ物や手の込んだ料理は出来ないとのこと。従って蕎麦の中から検討。鴨南そば。これだ。



超細麺のお蕎麦。美味そう。



極細で、啜り上げた時の軽妙感、コシの強い食感。口の中で麺の蕎麦の風味が溢れます。小豆のような穀物感あります。


シャラン鴨の濃厚なお出汁とネギの香ばしさが素晴らしい。細麺だからすごくつゆが絡んでくる。シャラン鴨の脂の甘さや力強い食感や旨味も素晴らしいですね。
これは美味い。

これだけ美味しいのであれば、やはり他の一品料理も気になってきます。本当にギリギリで滑り込んだので、次は気持ち早めに行ってもゆっくりと蕎麦を手繰りつつ、一品料理と酒で過ごしてみたいと思います。
流石はお兄様、なかなか出来ることじゃないよ...


住所: 東京都中央区銀座2-13-6 東二ビル2F
店名: 流石(さすが)
電話番号: 03-3543-0404
営業時間:
[月~土]11:30~14:00
[月~金]17:30~22:00(L.O.21:30)
[土]   17:30~21:00(L.O.20:30)
ランチ営業

Wakanui Grill Dining Bar Tokyo(ワカヌイ グリル ダイニング バー 東京: 芝公園)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
最近残業制限が厳しくて、ちょっと生ぬるい生活を送っていたのですが、先月はちょっとそんな中でもハードなひと月でして、ちょっとお疲れ気味。

なれば肉を食うしかない!
という事で、行ってきましたよ。


芝公園のワカヌイ。ニュージーランドのスプリングラム、オーシャンビーフで有名なお店ですね。
経営母体はニュージーランドの食肉を輸入している「アンズコフーズ」ってとこらしいです。
なるほど、美味しいどこ取りってことか。

ちなみに公式HPによるとお客さんの9割は最初にラムチョップ頼むみたいっすよ。


郷に入りては郷に従います。
プレモルとともにラムチョップ!


■「ワカヌイ スプリングラム ラムチョップ」(★★★★)


ラムの独特の香りはあるものの、肉質はとても柔らかく、香ばしくグリルされている。脂も塩も適切で、肉の旨みがしっかりと感じられる。筋張った所がない。
最高。

これは確かに美味しい!
価格もお手頃でこれだけ10本食べても5000円...

次は時間のかかるグリル待ちの間、ショートロインのタタキを頂きます。


■「ラムショートロインのタタキとグリル野菜 エシャロットビネグレット」(★★★)


ルッコラのサラダ、フェンネルで風味付けしたパプリカのロースト、サッとグリルした焼きナス、マリネした茄子、ラム肉のタタキに香味野菜のドレッシング(某市販のピエトロドレッシングに味の方向性は近い)。
まずラム肉は全く臭みがない。もちろん冷前菜だから香りは上がらないが、相当噛み締めて、喉を通る時にほのかに感じる程度。ネットリとした質感のタタキで、淡白ながら、甘みのある茄子と奇跡的な調和を見せる。
香味野菜との相性も良く、酸味と甘みがタタキに立体感を与えている。

ワインも頼みます。
次の肉料理に合わせて赤を。

生産者:ネルソン
銘柄: グリーンハウ 2013

外観は赤身の強いルビーで粘性は中庸。
香りだけで言うのであれば、全房発酵の生産者のエシェゾー並み。かなり素晴らしい香りを放つ。
血液や鉄分、スミレの花の様な華やかさ。
茎やハーブの様な青い要素とフラッシュなイチゴやフランボワーズを思わせる赤い果実の果実味。繊細な花の蜜。ほのかに檜を思わせる清涼感のある木材や紅茶の要素を感じさせる。ドライハーブ、クローヴなどの要素がある。
香りは素晴らしいがアタックは価格なり。
酸やタンニンはしなやかで、柔らかく広がっていく。
凝縮感に欠け、柔らかく酸と旨みが広がっていく様な舌触り。イチゴやハーブの余韻があり、悪くないが、ここはエシェゾーとはかけ離れている部分か。

かなりレベルの高いピノノワールでした!
繊細なタイプなので果たして肉料理と合うだろうか...という心配はありますが...


あっ、お肉がきた!


どいーん。

わかりにくいですね。
もう少し寄ってみましょう。


どどん!でっかい!さすがに!でかかった!


■「ラム ハーフラック」(★★★★)

ラムチョップ4本分。


クレイジーな厚みです。
スプリングラムはニュージーランドの南島で春に生まれ、約6か月間春の栄養価の高い牧草だけを食べて育った仔羊のお肉を約4週間のみ熟成しているそうです。(公式情報)
これまたしっとりとしなやかに火が入れられていて臭みが殆ど無い。驚くくらい柔らかい。かなりしっとりとしたグリルになっていて、外側に香ばしさがあり、内側はエキスかたっぷりと溜まっている。脂分も良くあって、ラムならではの濃厚な脂分と風味を感じることができる。ちなみに濃い脂分には醤油とわさびが絶妙に合った。


■「オーシャンビーフ リブアイカット 350g」(★★★+)


横幅もあれば...


この厚みも強烈です。
オーシャンビーフはニュージーランドの南島育ち。18ヶ月間完全放牧により新鮮な牧草だけを食べて育ったアンガス牛をカンタベリー平野中央部海岸沿いにあるファイブスタービーフのフィードロット(肉牛肥育場)で地元産の大麦や小麦を主体とした飼料で仕上げた牛肉です。骨付きリブアイを熟成庫で約3週間乾燥熟成しているそうです。(公式情報)
やや強めにグリルしたオーシャンビーフのリブアイカット。グリルの炭火の香りが明確に感じられる。少し熟成しているのか、旨みがしっかり。かなりしっかりとした肉質だが、歯切れよく、噛むと旨みが溢れてくる。
場所によって少し味わいが異なりますね。脂のところは当然甘みがあるんですけど、やっぱりしっかりと火が通った所は旨味がしっかりと感じたし、ミディアムレアでとてもジューシーだと思いました。
全体的に塩気は控えめで卓上の醤油、わさび、マスタードで頂く。マスタードの酸味と醤油ワサビがぴったりです。
一人で食べるには多いですが、2人だと少なめなので、加減がちょっと難しいですね。

そんな感じで、さすがに強烈な腹の重さを抱えつつ帰宅。
でも非常に満足しました。
オーシャンビーフも美味いですが、やはりラム肉の柔らかさとか質感がかなり上等で、最高でしたね。
複数人で行くと、よりインパクトのある皿になりそうなので、人を誘って行くのがよろしいかと思います。




東京タワーがとても綺麗でしたね。
眺めがとても良いです。
お腹が苦しくてかなり虚ろな状態ではありましたがね...



シティビューもなかなかなもんです。
でもやっぱり、東京タワーが見える方が素敵だと思います。


住所: 東京都港区芝公園3-4-30 32芝公園ビル 10F
店名: Wakanui Grill Dining Bar(ワカヌイ グリル ダイニング バー)
電話番号: 03-5401-5677
営業時間:
11:30~15:00(L.O.14:00)
18:00~23:00(L.O.21:30)
ランチ営業、日曜営業
プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
ついった
物欲センサー
物欲センサー2
リンク
QRコード
QR