【南アフリカ:7】南アフリカ優良生産者の最上のキュヴェ Pt.2

こんにちは、HKOです。
本日も引き続き南アフリカです。

【データ】
マリヌーファミリーワインは、2007年に南アフリカ スワートランド地域に設立されたワイナリー。
ワインメーカーはクリスとアンドレア マリヌー。
サスティナビリティー農法を実践し、醸造においては、極力人為的な介入を避けています。発酵は野生酵母で行い、無濾過無清澄で瓶詰め。
今回のシラーは7つの畑をブレンドし、50%の全房発酵。計15%の新樽を含むフレンチオーク、500リットル、2000リットルのフードルで14か月間の熟成。
スワートランドのテロワールをワインで表現することを追求しており、フラッグシップは土壌毎にリリースされるボトルとなっている。シュナンブランは「グラナイト」「クォーツ」「シスト」、シラーは「グラナイト」「アイロン」「シスト」。非常に少量生産で、お値段驚きの1万5千円。強気ですね...サディ ファミリーに比肩しそうな勢いです。ケープ クラシフィケーション 2016では1級格付(去年も1級)。

ニュートン ジョンソンは1985年にウォーカー ベイに設立にしたワイナリー。当主は南アフリカ最大のワイン会社ステレンボッシュ ファーマーズ ワイナリーで輸出を担当していたデイヴ・ジョンソン氏。当初はネゴシアンに専念していたが、1996年にはエステイトを入手し、自らのワインを作り始めました。
現在ワイナリーの運営は、オーナーのジョンソン氏とその二人の息子によって行われており、息子のゴードン氏はニュージーランドのハンターズ等で修行を重ねたワインメーカーです。
平均収量36hl/haは樹齢8-10年。土壌頁岩、水晶の混ざった風化した花崗岩質土。
全て手作業でブドウは栽培され、試行錯誤を重ねながら努力を重ねています。醸造は重力を使用した設備でブドウに負担を与えないよう細心の注意が払われ、天然酵母醗酵、フレンチオーク樽11ヶ月(新樽28%)にて熟成される。
ケープ クラシフィケーション 2016では1級格付(去年は2級)。

ブーケンハーツクルーフは南アフリカのフランシュック地区に1776年に設立 された最古のワイナリーの一つ。醸造は南アフリカの天才ワイン醸造家と称されるマーク ケント。エレガントで力強いローヌスタイルを目指しています。
ワイナリーはフランシュック地区の山々に囲まれた谷にあり、東向き斜面の25haのブドウ畑。日照時間が少なく生育が遅いため、長い成熟期間により複雑なテクスチャを生み出します。
フラッグシップは7つの椅子が並ぶラベルのブーケンハーツクルーフシラー、カベルネソーヴィニヨン、セミヨンの3種類。
カベルネは5日の低温浸漬。日当たり3回のルモンタージュを2週間行う。シラーより若干高い温度で発酵。スロベニアンオーク新樽100%で27カ月熟成。
ケープ クラシフィケーション 2016では1級格付(去年は2級)


【テイスティングコメント】
生産者: マリヌー アンド リーウ ファミリー ワインズ
銘柄: スワートランド シラー 2014
品種: シラー100%

外観は濃い色調のガーネット、粘性は中庸。
端的に良く出来た部類のコート デュ ローヌ クラスという印象を受けます。ラールのシラーはコートロティを思わせる複雑さや風格がありましたが、少しデイリー的な印象を受けました。
ブルーベリーやダークチェリーの様な酸味を帯びた果実味があり、エナメルリムーバーや生肉の様な要素が主体的に浮かび上がってきます。冷涼にも感じ取れますが、しっかりとした蜜の要素もあります。バタートーストやシラー由来のブラックペッパー、タールの様な風合い。グローヴや血の要素も感じます。
シラーとしては軽めのボディ。香りは精彩を欠いているものの、タンニンと酸のバランスは比較的良く、グリセリン感の甘さ、熟した黒系フルーツの余韻を残していきます。すこし苦味を感じさせるのも特徴的ですね。


生産者: ニュートン ジョンソン
銘柄: ファミリー ヴィンヤーズ ピノノワール 2015
品種: ピノノワール100%

外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
ブルゴーニュ的ピノノワールというよりはソノマヴァレーやニュージーランド的な方向性が見て取れるピノノワール。非常にクリアで淡い出汁のような精緻さのあるワインです。
華やかな香りと赤系の小果実のキュートな果実味が主体的。瑞々しいイチゴやクランベリーの果実味と共に華やかなスミレやスイセン、そして茎、ユーカリのグリニッシュさを纏っています。果実味は蜜やシロップというよりは果実本来の糖がもたらす香りが感じられる。
そこに鉄釘やグローヴ、シナモンの要素が混じり、ほのかに削りたての製材のような清涼感のある香りを得られます。
タンニンは控えめながら、酸は充実していて香りの印象とは合致します。赤系の果実味とグリニッシュさ、ほのかな苦みが余韻に残っていきます。


生産者: ブーケンハーツクルーフ
銘柄: カベルネ ソーヴィニヨン 2014

外観は赤みの強いガーネット、粘性は中庸。
非常にキャッチーで明るい性質のカベルネソーヴィニヨン。
熟したブラックベリーやカシスの様な果実味かあり
甘露なダークチョコレートやミルク、ワッフルの様な果実味。ほのかにグリニッシュなピーマンの様な風味。
どこかムートン的な風味が感じられる。スミレや薔薇の様な華やかさ、ほのかなタバコ、土の様な要素、シダーウッド、グローヴなどの風味。
酸味は豊かでエレガント。タンニンは柔らかく、グリニッシュさやミルク、黒系果実の様な酸味を帯びた果実味の余韻を感じられる。
ボディは決して重々しくなくキャッチーながらミディアムなカベルネソーヴィニヨンになっている。最高!


【所感】
まずはマリヌーのシラーから。
ちょうどミドルレンジに当たるキュヴェで、ストリート オールド ヴァインがローレンジ、シングルヴィンヤードがハイレンジに当たります。
1級に位置付けられているだけに期待も上がりますが、ボトルが悪いのか、そもそものクオリティが低いのか、あるいは私がこのスタイルを好まないだけなのかはわかりませんが、今ひとつパッとしない印象を受けました。
ニューワールド的な丸みや凝縮度を持っているわけでもなく、ローヌのシラー的なスパイシーさとエレガンスがある訳ではなく、どこか半端な印象を受けます。
たまに見かける中間的なシラーというか、そんな感じです。よく出来た(モダンな造りの)コート デュ ローヌ的な感じとでも言いましょうか、そこそこ熟した感じはあるのですが、悪く言うと安っぽい感じがします。
黒系のやや酸味を帯びた果実味と生肉、そしてエナメルリムーバー、バタートースト的な風合いを感じられます。
イースト感がそこそこあります。
香りに精彩を欠きますが、比較的軽めのボディの割には味わいとしてはバランスが良い様な気がします。
ただ、あくまでグレードとしては中、なので上位はどの様に仕上がっているかはわかりません。
ちょっと確認は必要ですね。




次にニュートン ジョンソンのファミリーヴィンヤード。
かなりクオリティの高いピノノワールだと思います。
ただいわゆるブルゴーニュという訳ではなく、繊細なタイプのソノマヴァレーだとか、ニュージーランド的な方向性を向いている様な気がします。
その一端には恐らく新樽やMLFの要素を強く感じないからかもしれません。比較的クリーンで良く熟した赤系の小果実を思わせる果実味が感じられる形となっています。
そして華やかなスミレや鉄、適度なグリニッシュさがあり、ナチュラルな味わいとなっています。
いわゆるグランヴァン的な味わいではないものの、非常に良く仕上がったピノノワールです。酸も充実していて、かなり冷涼なスタイルの味わいになっています。ニューワールドらしい余韻の苦味があります。
比較対象としてはブルゴーニュではなく、ニューワールドの比較的モダンな造りの生産者と比べるべき生産者だと思います。




最後はブーケンハーツクルーフのカベルネソーヴィニヨン。
これはもう...毎度の事ながら素晴らしい。
ちょっと誇大的な表現でいうと、かなり軽めで酸が感じられるシャトームートンロートシルトやオーパスワンに近いと感じました。悪い表現でいうと、オフヴィンテージの際にしっかりと手を入れて作ったそれら、といった感じ。樽やMLFがしっかり効いていて、果実の甘露さと奏上して仕上がる1本。凝縮感や濃密さこそ控えめですが、抑制されていながらバランス良くキャッチーに仕上がっている。
とにかくこのクオリティがこの価格というのはなかなかすごいのではないかと。(順調に寝上がってはいますが)
熟した黒系果実の果実味とダークチョコレート、ミルク、スミレや薔薇の華やかさ。そしてごく僅かにピーマンの様な青さがある。タバコや土の要素があり、醸造的な要素でしっかりと武装をしている感じです。
酸味は豊かでタンニンは滑らか。ロワールまで酸味はありませんが、やっぱりボルドーのオフヴィンテージっぽいんだよなあ。
とはいえそれが悪い訳ではなく、最も恐ろしいのがニューワールドには成し得なかったボルドー的な風合いを感じさせる味わいを再現するワイナリーが出てきてしまったことですね...こわ。


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【南アフリカ:6】南アフリカ優良生産者の最上のキュヴェ Pt.1

こんにちは、HKOです。
本日は引き続き南アフリカのワインを集約していきます。


【データ】
グラハム ベックは1991年に設立したスパークリングの最大手メーカー。例年高い評価を得ています。
拠点を置くのはウェスタン ケープ。その中で最も濃密な石灰岩質土壌を持ち、赤い頁岩や砂岩質、シストの混ざった風化した花崗岩質土壌の上に肥沃な石灰質土壌が広がる土壌環境を持っています。ミクロクリマで恵まれた日照量があります。当主はマムやモエ エ シャンドン等シャンパーニュを代表する蔵を含め多くの蔵でヴィンテージを経験。今回はフラッグシップのキュヴェ クライヴ。
シャルドネ20%はシャンパーニュ樽にて醗酵、それ以外はステンレス タンク(MLF無し)を使用。熟成は最低60ヶ月。年間生産本数は4500本。赤い頁岩と砂岩質のカルー土壌の上に肥沃な石灰質土壌。平均収量は52hl/ha、樹齢は13.5年。
ケープ クラシフィケーション 2016では3級格付(去年は4級)

ハミルトン ラッセルは1975年に設立されたウォーカーベイ地区にあるヘメル エン アードに拠点を置く生産者。南アフリカの中でも、気候は冷涼で、非常に収量を抑えて生産しています。
22haのピノノワール、30haのシャルドネを生産。
ワイナリーは大西洋の海岸から3キロという近さにあり、大西洋を渡ってくる冷たい風の影響で南アでもっとも涼しい環境の畑となっています。フレンチオーク新樽比率56%で9ヶ月熟成。
ケープ クラシフィケーション 2016では2級格付(去年も2級)

アルヘイト ヴィンヤードは2010年に設立された新進気鋭のワイナリー、ファーストヴィンテージは2011年。
畑は一切持たず、契約栽培家からの葡萄で醸造を行っています。
主力は樹齢30~80年のシュナンブラン ベースのカルトロジー。
当主のクリスとスーザンは大学卒業後ナパ、西オーストラリア、サンテミリオンのアンジェリス、オーストラリアのクレアヴァレー、モーゼルのワイナリーで研修、その後ニュージーランド、ラングドック、プロヴァンス、北、南ローヌを周遊後現ワイナリーを立ち上げています。
今回のカルトロジーは4区画からのシュナンブラン88%、残りはセミヨンで構成。全体の35%を占めるのがスカーフバーグ畑からのシュナンブラン。この畑は海風の影響を受ける標高440~550mに位置し、35~50年の古木が植わっています。
房ごとゆっくりプレス後低温のタンクで24時間静置。この際酵素やSO2(亜硫酸塩)など、添加物は一切加えず醸造。古樽にて熟成。
ケープ クラシフィケーション 2016では1級格付(去年も1級)


【テイスティングコメント】
生産者: グラハム ベック ワインズ
銘柄: グラハム ベック キュヴェ クライヴ 2009
品種: シャルドネ81%、ピノノワール19%

外観はやや濃いめのストローイエロー、粘性は中庸、泡は溌剌と立ち上っている。
ニューワールドの極めてリッチなスパークリングで、シャンパーニュとは完全に異なる特徴を持っていて、むしろ、ドメーヌ シャンドン カリフォルニアによく似ていると感じた。
オイリーなミネラル感と共に完熟したパイナップル、リンゴの果実味が感じられる。熟成による摩り下ろしリンゴ的なニュアンスや甘栗の様なほのかな甘さ、イースト、フレッシュハーブ、白い花の様な風味が感じられる。
酸は強くなく、泡の刺激はあるものの、どちらかといえば丸みがあってリッチな口当たり。あまり際立った樽のニュアンスがなく、豊かな果実味が主体的に感じられる。品質はかなり高いキュヴェだと思う。


生産者: ハミルトン ラッセル
銘柄: シャルドネ 2014
品種: シャルドネ100%

外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸。
ボリューム感のあるピュリニーの様な印象を受ける。
ミネラリーかつ熟度が高くクリーンなシャルドネ。
ややオイリーなミネラルが突出。
爽やかなライムやグレープフルーツ、カリンの柑橘の風味が感じられる。そこにシロップの様な甘やかさ。フレッシュハーブやほのかにナッツの様な風味。リコリスの要素。
ボディはエレガントで酸もしっかりとあり、滑らかで柑橘やグレープフルーツ、ハーブの様な余韻が感じられる。
バランスが素晴らしく、良いブルゴーニュ的な風合いが感じられる。


生産者: アルヘイト
銘柄: カルトロジー 2014
品種: シュナンブラン89%、セミヨン11%

外観は濃い色調のイエローで粘性は高い。
クリーンかつ凝縮した果実味と酸味を持つよく熟したシュナンブラン。ボリューミーですが、醸造起因の要素は控えめです。アルコールと果実の力に起因するものかと思われます。
パイナップルやパッションフルーツを思わせる南の熱を感じる果実味があり、酸味を帯びた甘露な香りが充満している。そのくせミネラル感は豊かで石を舐めた様な質感がある。白胡椒やフレッシュハーブ、バタークリームの様な香りが感じ取れる。セミヨン起因の白い花の要素もほのかに感じられます。基本的にはクリーンで樽に起因する風味は控えめに感じる。
アタックはやや強めでそれに伴ってパワフルな酸があります。南国系フルーツの含み香、花の蜜の様な甘やかさがほのかに残り、グリセリン感のある丸さも感じられる。


【テイスティングコメント】
まずはグラハムベックから。
ドメーヌ シャンドン カリフォルニアに代表されるニューワールド的なリッチなスパークリングになっています。シャンパーニュとは完全に異なる特徴を持っています。
パイナップルやリンゴ、甘栗の様な果実味を感じられる。
そして独特のイースト香が感じられる。
このワインも樽の要素やMLFの要素は控えめで、酸は意外と柔らかく、リッチな果実味がありながらクリーンな作りとなっている。シャンパーニュを飲み慣れているとかなり違和感は出るでしょうか。品質は高いです、泡としてはビッグなワインと思います。




次はハミルトン ラッセル。
クリーンなシャルドネです。
ですか、シャブリの様にソリッドでステンレスタンク的という訳ではなくコート ド ボーヌの村名に収まる様な作りだと思います。
果実味のボリュームがあり、厚いミネラルを感じられるワインになっています。
柑橘のニュアンスに蜜の様な甘やかさが主軸になり、ほのかにナッツの様な風味が感じられます。酸もエレガントで滑らか。バランスも良く、レベルの高いシャルドネになっています。質感は村名のピュリニーに近いので、ブルゴーニュの好きな方には親和性の高いワインとなっています。




最後はアルヘイトのカルトロジー。
こちらも樽の要素が控えめでミネラルをしっかりと感じられるクリーンな作りとなっています。ただロワールのエレガントなそれと異なり、かなりボリューミーで重量感のあるシュナンブランになっています。南アフリカの暑さを感じさせる果実味で、あまり冷涼さを感じさせない熟度です。シュナンブランのみだとただひたすらにビッグなワインに見えますが、ここで良く作用しているのは11%のセミヨン。これがキンモクセイを思わせる華やかさと清涼感を演出している。これがなかなかいいですね。
アタックはアルコール感からも見て取れる様にパワフルでグリセリン感を感じさせるものとなっています。
従来これくらいの重さがあるワインであれば、樽やMLFでまろやかさや香ばしさなどの複雑さを演出するのが、一般的なのですが、このワインに限ってはストレートにボリューム感を出しているので、多少素っ気無さというか、そういったものを感じてしまいます。 いいワインではありますが、化粧の小慣れたブルゴーニュやカリフォルニアに慣れていると、「折角化粧をすればすごく良くなるのにもったいない...」と思ってしまいます。
そんな感じです。
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銀座 魚勝(うおかつ:銀座) + 末広町 ぼたん(ぼたん:末広町)


【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。



こんにちは、HKOです。
本日は魚勝と神田ぼたんです。


【銀座 魚勝(銀座)】

夜ご飯なしの日だったので、食べログで上位っぽい居酒屋に行ってきました。


18:00頃に入ったんですがやっぱり混んでましたね!
カウンター席で隣と肩触れ合う距離でボチボチ酒を飲みながら(ツイッターしながら)つまみを楽しんできました。


まずは伯楽星 特別純米。


突き出しはサバ味噌と梅干し。これだけでかなり酒が進みます。



次からはちょっとエイジングされたのを。
大那 純米吟醸 ひやおろし。少しヒネてる感じはやっぱりありますね。


おばんざいから、とり天注文。
揚げたてではないけど、サクサクしていて美味しいです。


同じくおばんざいから、蓮根の金平。
ピリ辛でゴマの風味がいい感じですね。


鰹の刺身。鰹ならではの血合いの風味というか、鉄っぽさ。茗荷と絶妙に合いますねえ。


龍力 純米酒80。珍しい20%精米。
日本酒だと雑味日本酒だとなるかと思いますが、やっぱり米糠っぽい風味は強いです。複雑さ、厚みと考えるといい感じですね。個性的です。


あおさの卵焼き。
海苔の風味を感じる卵焼き。甘くない酒に合う卵焼きです。



茄子とコーンの天ぷら。
夏っぽさあります。コーンの天ぷらは子供が好きそうですね。お父さんの酒のつまみとしても大満足。


穴子のいなり。穴子の混ぜ御飯と身が入っています。
甘辛い油揚げと良くあいますねえ。


阿部勘 純米辛口。



最後は雲丹卵かけごはん。
twitterでアンケートをとって選んでもらったもの。
雲丹と鶏卵、合いますね。


突出して美味しい料理がある、という訳ではないのですが、どの料理もソツなく平均以上の美味しさがあります。
それでいてメニューにも隙がない(これが食べたいのにない等)ので、行った人の満足感はやっぱり高いんでしょうね。僕もお会計的にも腹具合的にも舌的にも十分満足できました。
デイリーユースで飽きない居酒屋ですね。


住所:
東京都中央区銀座4-3-7 銀座スバルビル 2F
店名: 銀座 魚勝
電話番号: 03-6264-4774
営業時間:
◉弥左エ門いなり火曜~金曜11:30~売切れ御免
※予約 及び 電話問い合わせ不可 持ち帰りのみ
◉ディナー火~金 17:00~24:00(L.O.23:00)
◉ディナー土日祝 15:00~23:00(L.O.22:00)
※電話問い合わせは月曜以外の15時~18時のみ
◉下記HPから24時間web受付可能
◉混雑時は2時間半制


【ぼたん(末広町)】

お次は末広町の老舗、ぼたん。
鶏すきやき(★★★+)のお店です。
外観からして風格がありますね。


中は田舎のおばあちゃんちみたい。
かなり落ち着きます。


座敷に座るタイプ。


気分で頼んだけど飲まなかった日本酒。


注文もほどほどにバババーッと用意して、もりもり仲居さんが作ってくれます。


底にはレバーやハツ。上の方には胸肉や腿肉など。鶏肉が物凄くジューシーでプリプリしてる。
濃いめの割下によく合う。


つくねも作ってくれます。割下と水で調整してください的な感じ。
無論水で割るような真似はしません。濃くて美味しいです。


それで、このつくねがめっちゃ美味い。
粗挽きのつくねで、ご飯が進むのだ。


炭火でグツグツと煮えてくる。


いい感じで火が通ってきました。


ご飯に出汁が混ざった割下をかけて頂く。
最高感。ごはんのおかわり余裕の案件です。



おひつがいい感じ。料亭ご飯を思わせます。



デザートはシンプルにメロン。

一気に食べて終了。
煮込むものだから、あまり長く放置出来ず、割とすぐ終わってしまいました...
所要時間50分...!でも美味しかった!



秋葉原の電気街の喧騒から少し離れたところに、こんなクラシカルで静謐なところがあるとは思いませんでした。
他にも古い建物が周りにあり、不思議な地域だなあ、と思いました。


住所: 東京都千代田区神田須田町1-15
店名: 鳥すきやき ぼたん
電話番号: 03-3251-0577
営業時間:
[月~土]
11:30~21:00(最終入店20:00)
ランチ営業

【閲覧注意】Tapas Molecular Bar(タパス モラキュラーバー:日本橋)

★このエントリーにはネタバレが含まれています。
本レストランの楽しさを著しく損なう可能性がありますので、閲覧にはご注意下さい。











【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。


日本橋です。

本日はイノベーティブ、タパス モラキュラーバーです。
このレストランもずっと行ってみたかったのですが、なかなか行けなかったのですよね。
なんせ8席。予約してもダメそう...って感じなので、二の足を踏んでいましたが、たまたまキャンセル待ちをしてたらすんなり入れました。





場所はいつものマンダリンオリエンタル。
毎度どういう人が泊まってるんでしょうね...謎い。
ちなみにレストランはシグネイチャー、アフタヌーンティー、あとケシキは行ったことがあります。


シェフは周雁平氏と牛窪 健人氏。
過去は現セララバアドや現サーモン&トラウトのシェフがバーで腕を振るっていました。
詳しい経歴は不明ですが、腕は立ちそうです。
ミシュランガイド2016東京版では*1を獲得しています。

席はわずか8席。
ゆるーい心地よい雰囲気漂うキッチンです。



20:30、ようやくスタートです。


....始まらない。



貴様ら10分前に来い言われたやろがーーー!!!
ちゃんと時間守れやーーーー!!!

▼---------(以下ネタバレ注意)----------▼
今回は総合点★★★★★で個別には好みのポイントをつけません。














まずはお弁当袋を思わせる袋を開く。
バンダナはナプキンがわりに。



えっ...工具箱?



これ食事につかうの...工具なんですけど...



ちなみにメニューはこちら。
ぶっ飛びすぎでしょ。


■スナック「ガスパチョ(チョリソ スパークリング)」


炭酸の入ったプチトマトのスープ。
炭酸ジュースの中に入っているプチトマトを噛み潰すとスパークリングのトマトジュースが溢れ出てシュワシュワ!透明だけど確かにトマトの味わいで炭酸の刺激的な舌触り!面白い!
遠心分離機+真空調理器的な感じだろうか。
ちなみに必ず一口で。そうでないと爆発するらしい。


■スナック「ニソワーズ(ビーンズ 中トロ)」


ツナなどが入ったニソワーズサラダをライスペーパーで包んだもの。上には中トロ。わさびに見えるのはオリーブ。
炙ったトロの香ばしい香りとポテトサラダを思わせるニソワーズサラダ、そしてオリーブの塩気がかなり合いますね。見かけは寿司だが完全にフレンチの味わい。トロは脂が乗っていて、噛み締めると甘みを感じる。それにオリーブの塩気がすごい合う。


■スナック「ワッフル(キャビア クレームフレージュ)」


亜酸化窒素を使ってカリッカリサクッサクに仕上げたワッフル。そこにチョウザメのキャビア、クレームフレージュ。 かるーい煎餅みたいな食感だろうか。スナックのようにカリカリでバターとチーズの風味が感じられる。塩気が豊かで、キャビアの深いコクが感じられる。揚げ物みたい。クレームフレージュがキャビアの塩気を中和する。


■前菜「チーズポテト(イチジク イベリコハム)」


4時間真空調理した北海道産じゃがいも、コンテチーズ、イベリコハムの千切り、イチジク、カマンベール内側だけ使ったのソース。
じゃがいもはホクホクで硬さを残しながら充実した甘みがある。コンテとカマンベールの濃厚なチーズの風味と塩気。イベリコ豚のハムの塩気、それらをイチジクが中和しフレッシュさを与えている。
まさにチーズポテトの再構築。



お次はシガーケースに入って何やら登場...



えっ、タバコじゃん...



■前菜「シガー(バーベキューポーク 野菜 胡麻の灰)」


イベリコ豚を使った北京ダッグ、中にきゅうりやリンゴ、^大根などの野菜が入っている。甘辛い味噌を思わせるバーベキューソース、灰は胡麻を使ったパウダー。
燻製の香りも豊か、焼いたイベリコ豚の旨味とエキス、野菜のシャキシャキした食感、外皮の部分のサクサクした食感が非常に楽しい。
甜麺醤をバーベキューソースに、鶏を豚に置き換えているが、まさに北京ダッグといった感じの味わい。



具材、ちゃんと巻いてますね。


■前菜「チャウダー(ハタ 海苔)」



これにスープを注ぎます。


沖縄産アカハタの低温調理、コーンのムース、ビーン、クラム、フィッシュチャウダーを一体に。3種の海藻、アサリ。まず目立つのがコーンのまろやかさ。
チャウダーに濃厚なコーンの風味と甘みが加わり、コーンのムースにはチャウダーの旨味が調和する。
ハタはホロホロとしてエキスに満ちている。それがクリーミーなチャウダーと非常に絡み合う。
クラムチャウダーだけだと重みがないけど、コーンのムースが中域を見事に補完。


■デギュスタシオン「温泉卵(オルソー パルメザンチーズ)」



割るとこんな感じ。


モラキュラーの手法で作り上げた卵、ベーコンで炊いたハトムギのリゾット、トリュフ(多め)。
潰すと破裂(またか)するので、ナイフの切っ先で割って頂く。
卵と思わせつつ、外側は豆腐、中はアルギン酸で固めたカボチャスープ。一瞬気づかなかった....
ハトムギとグリンピースの楽しい食感。
卵にクリソツの豆腐とカボチャスープ、見かけは勿論、味わいとしても「これは玉子じゃないか?」と頭が錯覚する!
質感とか濃厚さとかが似ている。だからリゾットには当然合う。確かに玉子にはないカボチャの風味があり、それが滑らかにハトムギのリゾットに溶け込む。トリュフも芳醇。


お次は車海老。


サウナ=焼けた石に水を入れて瞬間的に蒸発させる事で温度を上げるあれ。
それでエビを調理するらしい。



調理時間は?
多くの人が2分、4分を上げる中、回答は10秒!
瞬間的なボイルとなっている。すげえ、本当に火が通ってるよ!


■デギュスタシオン「サウナ(車海老 ガーリック ブロス)」


サイフォンとエビの頭を使って提供ギリギリに香りを写したスープ、焼き石と水で一気に火を入れた山口県産車海老、そして海ぶどう。ニンニクのソース。
車海老は甘みが強くプリプリ。ニンニクのソースと上手く調和する。なんと火入れは10秒。ナチュラルに美味い。
エビのスープは香ばしい風味が豊か、エビを食べた後にスープを頂くと、風味がエビに還元していくよう。じんわりと滋味を感じさせる。
ビスクの香りのする旨味に満ちた、だし汁といった感じ。



ピンセットで頂く。俺何やってんだろう感が漂います。



■デギュスタシオン「チキンパイ(ジロール茸 エスプーマ)」


ジロール茸のクリーム煮、アスパラガス、鳥もも肉、 カダイフ、オランデーズエスプーマ、チキンの皮、最後にレモンオイル。チキンパイの再構築。
付属のシャベルでディギンします。
鶏皮、パイのサクサクした食感とバター感は、確かにパイを思わせる味わい。そこに本来のチキンパイには見られないアスパラ、カダイフなどの異なる食感が一体化、ヒネリの効いた食感となっている。味わいは全体的にはとてもクリーミーでいかにもチキンパイ的。ただこちらもジロールの独特の風味がよく出ていて、ひねりが効いている。チキンと茸で大分食べ応えもある。より複雑さを増したチキンパイ。


■デギュスタシオン「ミツバチの巣(和牛 ペッパー トリュフハニー)」



メイン的な感じ。
北海道産A4ランク シャトーブリアンのサイコロステーキ 黒胡椒ソース。タロイモ生地の中にシャトーブリアンの角切りの黒胡椒炒めを入れている。
からし菜、トリュフハニーのソース。
びっくりするほど柔らかく粒度の細かい肉質。脂身は少ないのに淡白でなく、ふくよか。旨味豊かで味わい深い。シットリした火入れで旨味溢れまくり。
ミツバチの巣はサクサクふわふわのいわばコロッケ。
馴染みのある味わいだが、衣の精密さというか細かさというか、それがすごい。飲茶的発想らしい。
パウダーの様にパラパラになっていく。中身も美味く、タロイモの粘度と牛肉の旨味に満ちている。牛肉のレベルの高さがうかがい知れる味わいとなっている。



■デギュスタシオン「バーベキューリブ(コールスロー ビール)


液体窒素で固めたコールスローサラダ。人参のコンソメスープのエスプーマと人参とサフランのスープをビールに見立てたもの、スペイン産豚のプルマを備長炭の中で整形したものに、骨に見立てたシナモンスティック。バーベキューソース。
とてもプルマはとてもジューシーで肉汁が充満していて、どこかシナモンやスパイスの風味が感じられる。バーベキューソースの甘みが豚肉のエキスや油によく調和する。
野菜の優しい甘みと旨味を感じられるスープは箸休めにぴったりですね。コールスローはあるまじきザックザクの食感だ。
驚きだけのキュイジーヌでないことを主張するメイン的な2皿。乾杯!(野菜ジュース)


お次は朝食!
夜の10時に朝食って...



かなりのモーニングでした。

■朝食「卵(シェル マンゴー)」
白身はココナッツと柚子のゼリー、黄身はアルギン酸で固めたマンゴージャム。

■朝食「トースト(アイスクリーム パンくず)」
カラメルアイスクリーム、焦げ目を付けてバニラ風味にしたブリオッシュ。とても香ばしい風味でクリームブリュレ的な風味。

■朝食「ソーセージ (ラズベリー ジャム)」
ラズベリーとオレオのババロア。
滑らかで美味。


次の料理を作ってます。



賞味期限は5秒!



■スイーツ「インスタントフォンダン(チョコレート 窒素)」


逆フォンダン。
外側はダークチョコレートのアイス、内側は暖かいアイスクリーム。液体窒素を使った技術で暖かいフォンダンを外側だけ液体窒素で固めたもの。5秒以内に食べる必要あり。


■スイーツ「カプレーゼ(ゼリー アイス)」


トマトのゼリー モッツェレラのグミ バジルの風味を付けたりんごのソルベ。デザートなのに確かにモッツェレラの風味があるし、かなりカプレーゼしてる。


■スイーツ「アフターエイト(チョコレート ミント メレンゲ)」


すぐに噛まないと火傷するやつーーー!
液体窒素を使ったミントチョコレートのお菓子。
舌に乗せると火傷をするので、すぐ噛んで細かく砕く必要がある。そしてその過程の中で強烈なスモークが。
驚きと面白さを感じる。


以上モラキュラーバーでした。
イノベーティブはどこか崇高な思想のもと、何かを表現したり、アーティスティックな側面が強いのですが、ここは完全にエンターテイメントに振り切れている。
どの更にも驚きがあり、卓抜した楽しさに満ちている。
だからどのお客さんも必ず笑顔。
僕が行った時は、僕の他は全員外国のお客さん(アジア圏の方とスペイン系の方)だったのだけど、勿論例外なく楽しんでいた。
エゴイスティックな自己表現とは全く逆の愉しませる事に知恵を割いた料理という感じだ。
勿論料理自体も美味しく、驚きの中に、必ず食材の妥当性や既存の料理を一歩上に押し上げる工夫が凝らされている。
8席という極小のカウンターで繰り広げられるエンターテイメント。老舗ではあるが、新しい風を吹き込むレストランとしてこれからも注目されて然るべきレストランだと思った。



住所:
東京都中央区日本橋室町2-1-1 マンダリンオリエンタル東京 38F
店名: Tapas Molecular Bar(タパス モラキュラーバー)
電話番号: 03-3270-8188
営業時間:
ディナー
18:00~ または 20:30~

ランチ (土日祝のみ)
13:00~
日曜営業

S'accapau(サッカパウ:西麻布)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
最近イノベーティブ欲が半端なくて、お店を探していたんですが、なかなか良さげな店がありませんでした。(セララバアドもサーモン&トラウトもアニスも遠くて)そこにいい具合に新店が!
渡りに船!

本日は六本木に6月にオープンしたサッカパウです。



ギロッポンヒルズをちょっといったところ。



地下一階の目立たないとこにあります。



めっちゃモダンでオシャレやん...
フードクリエイターは田淵 拓氏。
イタリアで修行を積んだのち、ドイツでイタリアンレストランを運営。
2016年に東京に拠点を移し、サッカパウを開業しています。 イタリア料理をベースとしたイノベーティブな料理を作り出しています。


まずは駆けつけ1杯、フランチャコルタ。

生産者:テッラ ディ ラヴァロ
銘柄: フランチャコルタ キュヴェ プリムス NV

日本未輸入?インポーター情報が出てきませんね。特にテイスティングをせずサクッと飲んでしまいました。
リッチで膨よかな味わいでした。
多分シャルドネ100%だと思う。あんまり自信はない。


まずはスナック(イノベーティブっぽい!)
からの7皿スタートです。


◾︎1皿目「スナック」


・サフラン風味の煎餅
サフランの華やかな香りが感じられるコメの煎餅。

・つぶ貝のタルト(★)
暖かいタルト。つぶ貝の食感とタルトのチーズ風味が絶妙。

・スペックを乗せたクッキー(★)
滑らかな生ハムの舌触りと塩気がいい。ガリガリっとした力強い食感のビスケットと良く合っている。


◾︎2皿目「栗 パルミジャーノ レッジャーノ」(★★)


イタリア産栗のスープとパルメザンのエスプーマ。
カボチャのポタージュのよう。ポタージュの暖かいスープで、カボチャの様な品のある甘さとパルメザンのチーズ的な塩気と風味が絡み合う。


◾︎「フォカッチャ」

いくつか選べるが今回はヴァレンティーノのオリーブオイルをチョイス。
しっとりとしたフォカッチャ。青みと苦味の強いヴァレンティーノのオイルと良く合う。


◾︎3皿目「秋刀魚 マコモ茸」(★★★+)


ふんわりと火を入れた秋刀魚とマコモ茸にビネガーと香草のシートを添えている。
柔らかく火が通った秋刀魚と、底にはマコモ茸があり、食感を付加している。効果的なのはこのシートで酸味と甘みがあり、それと共に頂くことでさながらマリネをしたかのような味わいになる。甘みと酸味の感じがすごくいい。
秋刀魚の旨味と良く合っている。


◾︎4皿目「タリオーニ 黒ニンニク ハチノス」(★★★★)


黒ニンニクを練り込んだタリオーニのペペロンチーノ、ハチノス。
ペペロンチーノとしては深い旨味があり、動物性の油分の風味が豊かに感じられる。麺は噛めば噛むほど深い味わいが出る。黒ニンニクのスパイシーで濃密な風味と共に感じられるトリッパの独特の風味が良い。トリッパの豊かな食感も楽しい。


◾︎5皿目「リゾット 甘海老 レモン」(★★)


レモン風味のリゾットに甘海老とその卵を添えたもの。
外側のパウダーはその殻。コメの硬さは最高。ほのかなレモンの風味とねっとりとした甘海老、塩気を感じる卵か調和する。まるで殻ごと食しているようなリゾット。
プチプチとした卵の食感も素晴らしい。


◾︎6皿目「鰆 カブ」(★★★+)


香ばしい鰆の炭火焼とドライトマト、カブのペースト。
ドライトマトの凝縮した旨味が香ばしくも淡白な鰆に立体感を与えている。カブのペーストは滑らかでクリーミー。
旨味と滑らかさが両立している。塩気や火入れは適切でホクホク。日本料理っぽい鰆の火入れだと思う。
塩気は鰆のエキスを引き出しているし、かなり美味しいと思う。


生産者: ルーシーマルゴー
銘柄: モノミース ピノノワール 2016

外観はやや濁ったルビーで粘性は中庸。
やや酸化的でフレッシュなイチゴの様な雰囲気から転じて、鉛筆や塩気を帯びた熟したネクタリン、スモモを思わせる香りを感じる。スパイシーさが際立っていて、なめし革や血液のニュアンスを主体的。ハーブやトマトの様な香り、枯れた葉や土の様な要素も感じられる。
酸味は非常にフルーティーで旨味の厚みも感じる。
ピークは過ぎているものの、いいワインは進んでいてもいいワインだと思う。


さて、次は肉料理なんですが...



なんかすげえの出てきたぞ...(ゴクリ


◾︎7皿目「黒毛和牛モモ肉のロースト トリュフ 」(★★★★)

黒毛和牛モモ肉のローストにサマートリュフ、シメジなどのキノコ類を添えたもの。熟成バルサミコソース。
ポーションは多め。
脂分豊かな黒毛和牛に甘みと旨みを伴った熟成バルサミコの相性がとても良い。バルサミコの角を落としながら丸みが調和する。キノコの独特の土の風味と肉に振られたスパイスが好相性。肉自体にはほとんど塩は振られておらず、バルサミコで調和させながら進めていく感じか。
やや酸化したルーシーマルゴーとはこれはこれで好相性かもしれない。



や...やっちまった...(小芝居


◾︎8皿目「カボチャ チョコレート ビーツ」(★★+)


カボチャのジェラート、トリュフチョコレート、ビーツで色付けしたマスカルポーネ、メレンゲ。
ナチュラルな甘さのカボチャで、ジェラートというよりムース的。マスカルポーネは意外とビーツの風味がある。
ややアルコール感を感じるチョコレートと滑らかなカボチャのジェラートと好相性。甘みは控えめの抑制の効いたデセール。


レモングラス、レモンピール、ミントのフレッシュハーブティー。


◾︎ハーブティーと小菓子

ピスタチオのシュークリーム。


以上。
価格的にもリーズナブルで、かつ創意工夫にあふれたイノベーティブ・フュージョン料理だったと思います。
見た目も綺麗、なにより料理が美味いです。
雰囲気もとても良いですし、これは人気出ますよ...!

また深夜までバー営業をしているようで、夜食べるものに困った時も寄りやすいです。
使えるシーンの幅が広いのも嬉しいですね。
是非また行きたいです。


住所: 〒106-0031 東京都港区西麻布1-12-4 nishiazabu 1124ビル B1
店名: S'accapau(サッカパウ:西麻布)
電話番号: 03.6721.0935
営業時間:
hour
18:00 ~ 23:00
18:00 ~ 27:00(LO26:30)

【南アフリカ:5】フュールバーグ2種テイスティング

こんにちは、HKOです。
お次はフュールバーグ、ラールが栽培醸造を務めるワイナリーです。

【データ】
フュールバーグはステレンボッシュとフランシュックの境界に位置するワイナリーで、2010年よりドノヴァン・ラール氏が栽培・醸造を手掛けています。生産量は8haの作付面積から4万本程度。畑はステレンボッシュの標高の高い山間の畑に保有。
今回はホワイトとリザーブ レッドの2種類。
ホワイトは主にはステレンボッシュ、一部スワートランドの真砂土、小石砂利、粘土質の畑から。ブドウは可能な限り早摘みし天然酵母で全房発酵。225Lと400Lのフレンチオーク樽(30%新樽)で3~9ヵ月熟成。
リザーブはステレンボッシュにある二層の粘土質土壌の畑。早摘みしたブドウは破砕はせず除梗。選果後、タンクに移し3~5日後の低温浸漬後、自然に発酵。ちょうどよい抽出具合圧搾後は225Lのフレンチオーク樽(新樽50%)で22ヶ月熟成。


【テイスティングコメント】
生産者: フュールバーグ
銘柄: フュールバーグ ホワイト 2015
品種: シュナンブラン、ヴィオニエ、ヴェルデーリョ

外観は透明感のあるイエローで粘性は中庸。
グランヴァン的な側面がある。ラールホワイトと比較するとより王道的なピュアな果実味を押し出したシャルドネに近い作り。
ミネラル感は控えめ。
シナモンやジンジャー、そしてライムやカリンの様な繊細な果実味。かなり強い蜜やシロップの様な甘露さがある。
白い花やフレッシュハーブ、茎の香りがバランスをとりながら支配的。あまり樽の要素は感じられない。リコリスやバニラ、ヨーグルトの様なニュアンスがある。
果実のピュアな甘さのみでMLFに頼らない。
基本的にフレッシュで酸味豊かな冷涼なシュナンブラン。
しかしてかなり味わいに厚みがあり、酸とともに甘露なカリンやライムの豊かな柑橘や核種の果実味が溢れている。


生産者: フュールバーグ
銘柄: フュールバーグ レッド 2013
品種: カベルネソーヴィニヨン、プティヴェルト、メルロー

外観はやや濃いガーネットで粘性は中庸。
基本的な骨子はボルドーというよりニューワールド的な果実味の表出を感じる。とはいえ味わいはどの地域にも似通っておらず果皮の華やかな香りと樽が最も強い。
やはりボディの構成はラールに近しく感じる。
ビスケットやキャラメルトフィー、バニラを思わせるふくよかな香りと、エナメルリムーバー的な華やかさ、そして薔薇やスミレなどの華やかな香りが主軸となる冷涼さを帯びた複雑さがある。そしてカシスやブラックベリーの熟した蜜を思わせる果実味が付随し、繊細に作られている。青っぽさはなく、かなり熟した感じ。生肉やローリエ、鉛筆の芯、漢方、リコリスなどの要素がある。
旨味たっぷりで、酸は穏やか、タンニンは甘く作られており、しなやかで果実味に満ちている。
黒系果実とキャラメルや、エナメルリムーバーの様な余韻が感じられる。


【所感】
まずはホワイトから。
これまたクリーンさを感じさせるシュナンブラン。
ただ高級ワイン的な風合いはとても感じられますね。スパイシーで凝縮した蜜やシロップの様な甘露さが感じ取れます。そこに白い花やフレッシュハーブといった要素が調和している。
MLFは控えめで果実本来の凝縮度と酸を角を潰さずに、そのまま表現している感じでしょうか。ヨーグルトがありますが、酸はしっかりとしていますので、コッテリとかけた様なタイプではありません。
果実味も柑橘要素なので、語弊を恐れず言えばシャブリ的な風合いがあります。
新樽比率30%はブルゴーニュでいうと、クリアに感じられるレベルの比率なので、それがそのまま出ている感じなのかもですね。
次はレッド。ボルドーブレンドですね。
なかなか個性的で、どの地域にも寄らない作りになっています。ニューワールド的な果実味の表出を感じますが、ボディははるかにエレガントで、果皮や樽の要素がしっかり効いています。ボディと抽出はブルゴーニュ、果実味と樽の方向性はニューワールド。それらが少し既存のワインとはアンマッチで繊細に作られたニューワールドのカベルネソーヴィニヨンを強く印象付けます。故に青っぽさは殆ど無くボディだけ軽く感じるんですよね。
旨味たっぷり、タンニンや酸は柔らかくしなやかです。
本来的には...ニューワールド風味の味わいはもっとボディは強くあるべきだし、ボルドーならもっと青さが出てても不思議じゃないのですが、アンビバレンツなバランスがとても魅力を引き出している様に感じますね。

うーん、ここまで飲んでみて、白はどうにも樽を聞かせてヴァン ド ガルドに仕込むっていうのはあまり見られないですね...ハミルトン ラッセル然り、アルヘイト然り、そしてクリスタルム然り...です。
クリーンに仕上げながら、早飲みできる様にキャッチーに仕上げている様な気がしますね。これはこれで良い方向性ですが、堅牢に仕上がった長期熟成を見込んだワインを仕込み始めたら...カリフォルニアに比肩し始めるかもしれないですね。赤は申し分ないかと。
面白い地域ですね...本当に。




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フュールバーグ / ホワイト 2015【白ワイン】
価格:3176円(税込、送料別) (2016/10/22時点)


【南アフリカ:4】ラール ワインズ3種テイスティング


こんにちは、HKOです。
本日はラール ワインズの赤白を水平で、白を垂直で頂きます。
前回は西ケープのウォーカーベイ ディストリクトのピノノワール、そしてシャルドネでしたが、今回はコースタルリージョンのスワートランド ディストリクトから生まれる南仏品種です。


【データ】
ラールワインズは2008年にドノヴァン ラール氏によって設立されたワイナリー。拠点は西ケープ州 スワートランド。年産僅か6000本のブティックワイナリー。
ブドウは主にスワートランドの10か所の畑のものを使用。白には花崗岩ベース、赤には片岩ベース。 こうしたブドウは、補酸はせず、天然酵母のみで醸造。
白は小さなバスケットプレスで全房のままプレス、最小限の澱とSO2とともに樽に移し発酵。全体的に澱とともに10か月間熟成、その後ブレンドし、瓶詰。 赤は全房(除梗する場合もある)のまま抽出は最小限に留めつつ、果皮とともに2か月おいておきます。その後、白ワインと同じバスケットプレスでプレスし、2年目のフレンチオーク樽で22か月熟成させます。無濾過、無清澄その後ブレンドし、瓶詰。
今回のラールホワイトはシュナン ブラン、ヴェルデホ、シャルドネ、ヴィオニエのブレンド。主にスワートランドのブドウ、一部ステレンボッシュのものを使用しています。
ラールレッドはシラーとグルナッシュのブレンド。スワートランドの畑から。シラーは頁岩、グルナッシュは砂質土壌で構成。
ケープクラシフィケーションでは1級を獲得しています。


【テイスティングコメント】
生産者: ラール ワインズ
銘柄: ラール ホワイト 2014
品種: シュナンブラン50%、ヴェルデーリョ、シャルドネ、ヴィオニエ

外観は透明感のあるイエローで粘性は中庸。
果実味は甘露でボリューム感のあるリッチなワイン。
ただミネラル感も豊かで、引き締まった部分があり、どこかシャサーニュモンラッシェを思わせる様な果実の甘露さとMLFの醸造的な要素を感じられる。バランス感と言うべきか。果実味の要素自体は異なる。パッションフルーツや花梨などのフルーツのコンポート、ほのかに白胡椒やハーブの香り、焼き栗、バターの様なまろやかさを帯びている。徐々に濃密な、白い花の蜜を思わせる凝縮した香りや穀物的な側面も現れる。酸を思わせるのに甘露は豊か。
酸はシャサーニュほど豊かではないものの、しっかりと存在していて、ニューワールド的なMLFと樽、明るいフルーツの要素が含み香として残る。素晴らしい。


生産者: ラール ワインズ
銘柄: ラール ホワイト 2015
品種: シュナンブラン50%、ヴェルデーリョ、シャルドネ、ヴィオニエ

外観は透明感のあるイエローで粘性は中庸。
果実味はこちらも非常に高く濃密だが、合わせて酸味もあり重さを感じさせない。
いかにもシュナンブランといった感じの味わい。
ミネラル感は充実している。穀物的な香り。
蜂蜜を思わせる濃密な香り、そしてりんごやカリン、洋梨のドライフルーツ、上白糖を思わせる甘露な香りがある。ヨーグルトドリンク、白い花やドライハーブ。シナモン。
香りの構成自体はそこまで複雑ではないにしろ、凝縮度は極めて高い。
酸はこちらも柔らかいながらしっかりと存在していて、充実した果実の余韻を感じさせる。
酸味を帯びたドライフルーツの果実味の余韻。甘露で馥郁たる余韻。


生産者: ラールワインズ
銘柄: ラール レッド 2015
品種: シラー80%、グルナッシュ20%

外観はやや濃いめのガーネットで粘性は高い。
いわゆるローヌに非常に接近した造りのシラー。
スパイシーさと果実味が非常に際立っている。
黒胡椒やパストラミハムを思わせるスパイシーな香りと、薔薇やなめし皮の様な華やかさ、そしてダークチェリーやブルーベリー、インクの様な果実味を感じる。樽の要素もあり、炭焼きや燻製などの要素。そして土や漢方、オリエンタルスパイス。乾いた草、井草の様なニュアンスも感じられる。リコリスなどの要素も。
非常にコートロティ的でローヌに近い味わいのワインだと思う。
酸やタンニンはしっかりとあるが、どちらかといえば酸の方が支配的でスパイシーかつ黒系果実の余韻を残していく。クオリティの高い赤だと思う。ポストローヌ。


【所感】
まずはラールホワイト2015から。
こちらは熟度の高い王道的な作りで後日取りまとめるアルヘイトのカルトロジーに近しい方向性。
濃密でよく熟した果実をクリーンに仕上げた感じ...シュナンブランです。ドライフルーツや上白糖のような甘露さがありますが、こちらの方がカルトロジーと比べるとMLFをしっかりとかけているようで、ヨーグルトドリンクなどの要素も感じられます。高い凝縮度がありますが、あまりアルコール度数は感じません。穀物的な香りを感じさせながら、果実の甘露さとクリーンさが目立つ作りになっています。ただ酸味があるので極端な重さは感じませんね。

対して2014はどうか。
馴染んでいるという見方になるだろうか。
当然ボリューム感は高く甘露であることは変わりはないのですが、MLFと果実味のバランスがどうにもシャサーニュモンラッシェを感じさせるようになった。
いや果実の要素は全然違っててローヌ的だし、MLFからくる香りもどうにもニューワールド的ではあるんですが、仕上がりがとても似ているように感じました。
白胡椒やハーブの風味がありますし、時折焼き栗のようなニュアンスも混じってきます。
徐々に品種特性っぽい要素も出てきますが、パワー感とクリーンな荒々しさを感じる2015と比べると品があるようにも感じますね。

最後はラール レッド 2015。
これがとてもローヌ的なんですよね。コートロティっぽい。北部でも肉付きの良いエルミタージュとはまた少し違う。
スパイシーさや漢方、乾いた草のニュアンスと共に、よくローストされた樽に起因する土や炭焼きのニュアンスなどが漂います。果実味は程よく冷涼で、ダークチェリーやブルーベリーを想起させる要素。豊満で豪華なニューワールドのシラーズとは一線を画す、エレガントなシラーに仕上げていると思いました。
タンニンだけではなく、酸味も充実していて、シャプティエやポール ジャブレ エネ的な雰囲気かなあと思います。

白はかなり力強くパワフル(酸もしっかりあります)に作られているのに、赤は抑制の効いたエレガンスをまとっているのが面白いですね。
まあ白もクリーンではあるのですが、果実のパワーが非常に強い。
なんとなく、赤もシラーズやギガルっぽく作れるんでしょうけど、きっと抑制しているんじゃないかなーとも思っています。あえて。

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【南アフリカ:3】クリスタルム5種テイスティング

こんにちは、HKOです。
本日から南アフリカをちょっと見ていきたいと思います。

ハーテンバーグやブーケンハーツクルーフなどはこのブログでも以前から紹介していましたが、本格的に南アフリカを紹介するのはおそらく初めてではないかと思います。

今回の記事の背景には、去年から今年にかけて大きな盛り上がりを見せている南アフリカを、HKOから見た時にどうなのかというのを認識しておきたかったという理由があります。
その為、独自の判断で選びテイスティングしていく、というよりは主に高い評価を受けている生産者、ティム アトキン氏のケープ クラシフィケーションで上位に位置している生産者を主に取り扱っていく予定です。

以下のワインを今後テイスティング予定なので是非よろしくお願いします。

・クリスタルム
・フュールバーグ
・ラール
・カノンコップ
・ポール グルーヴァー
・AAバーデンホースト
・ニュートン ジョンソン
・アルヘイト
・グレネリー
・マリヌー

まずはクリスタルムからです。


【データ】
クリスタルムはウォーカーベイのヘルマナス地方、ヤマル・アルデ・リッジに2007年に設立された家族経営の小さなワイナリーです。現当主はアンドリューとピーター・アラン兄弟。
冷涼な気候を生かしてシャルドネとピノ ノワールに特化し2008年よりリリース。年産3万本強。
ブドウは手摘みで収穫。
ピノノワールは小さなステンレスのタンクで自然酵母で発酵。フレンチオーク樽で11~16か月熟成。シャルドネは、全房でプレスされ、自然酵母で樽発酵。瓶詰されるまで11か月そのままにしておきます。
今回は白2種類、赤2種類。
ジ アグネス シャルドネはへメル アン アード地区の3つの畑のシャルドネを使用。土壌は粘土質、頁岩、砂岩。収穫後、全房のままプレスしジュースをタンクに入れ、その後225リットルのフレンチ・オーク樽に移します。その後自然に樽の中で発酵が始まり、瓶詰まで9か月熟成。
クレイ シェールズ シャルドネはヘメル アン アード地区に隣接する標高300mの区画に植えられたシングルヴィンヤードのシャルドネ100%。海洋性気候で涼しく、泥や粘土鉱物から成る堆積岩が砕けた頁岩(shale)と粘土(clay)で構成されている土壌。11ヶ月樽熟成。
ピーター マックス ピノ ノワールはウォーカーベイのヘメル・アン・アード地区の2つの畑と、内陸の標高の高い新しい畑の3つの異なる畑のブドウを使用。75%は除梗、25%は非除梗。4週間スキンコンタクト。11~16ヶ月木樽で熟成。
マバレル ピノ ノワールはウォーカーベイ ヘルマナスの標高700mの位置にあるシングルヴィンヤードから作られたピノノワール100%。100%除梗、自然酵母でステンレスタンクにて発酵、木樽で11~16か月熟成。無清澄、ノンフィルター。
ケープクラシフィケーションでは1級を獲得しています。


【テイスティングコメント】
生産者: クリスタルム
銘柄: ジ アグネス シャルドネ 2015

外観は淡いイエローで粘性は中庸。
爽やかでクリーンなシャルドネでMLFの影響は強くない。
果実味は強く、ピュアなブドウ(そのもの)が高い糖度を帯びた甘やかさに満ちている。それでいて冷涼。
ミネラル感に満ちていて、マスカットやカリン、シトラスの様な果実味、そしてメロン。バニラやフレッシュハーブの香り。リコリスや白胡椒、青草の様なニュアンスが感じられる。
酸は柔らかく、果実のボリューム感は比較的大きい。
シトラスやカリンの様な果実味の余韻があり、爽やかな青草とほのかな苦みが余韻に残る。


生産者: クリスタルム
銘柄: クレイ シェールズ シャルドネ 2015

外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸。
シャサーニュモンラッシェのスタイルに近しいワイン。各要素のバランスが極めてそれに近い。
ミネラル感こそ控えめながら、良年に近い果実味を放っている。しかしてモンラッシェ的ではなく、いい意味で抑制の効いた1er Cru的な側面を持っている。
シトラスや洋梨の様な果実味と共に、蜜やシロップの様な甘やかさとMLFと結合したバニラ、そしてハーブの香りが主体的に感じられる。果実の方が主体的なので、カスタードの様には至らないが、甘露さの方向性は近しいものがある。フルーツケーキにも近いかもしれない。
ブリオッシュやバター、白い花の様な香りが感じられる。
徐々にミネラルが表出してきて石の様なニュアンスも感じられる。
酸はしっかりと感じられる。酸味はシャープとは言えないまでもややエッジが効いていて、ここもブルゴーニュ的。
余韻にほのかな苦みを感じさせるのは新世界的かもしれない。果実をそのままいただいた様な甘やかな作り。


生産者: クリスタルム
銘柄: ピーターマックス ピノノワール 2015

外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
ブルゴーニュのグランヴァンとカリフォルニアのピノノワールの合いの子に近いスタイルのピノノワール。
ややマバレルと比べると熟度が低く、ブルゴーニュというより品の良いニュージーランド的かもしれない。
やや青さを感じるクローヴや茎、フレッシュハーブの香り、牛脂、そしてフレッシュなダークチェリーやブラックベリーの果実味を感じられる。少し全房的だろうか。そこにスミレなどの華やかさが混じってくる。紅茶やビスケット、そしてエナメルリムーバーや鉄釘、生肉や毛皮などの要素。ユーカリの風味が感じられる。
酸は柔らかく、タンニンはやや目立つ。マバレルほどタンニンが甘くなく、少し毛ばたちはある。しかしながら、口当たりの滑らかさは大したもので、余韻も黒系果実をしっかりと感じられるものとなっている。


生産者: クリスタルム
銘柄: マバレル ピノノワール 2015

外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
凝縮した甘露な果実味と華やかな花の香りが鮮烈なワインで、ヴォーヌロマネのテクスチャーに豊かな果実味を付加したかの様な造り。バランス感としてはやや極端ではあるものの、非常にクオリティは高い。
シロップ的な、煮詰めたブラックベリーやダークチェリーを思わせる豊満な果実味と共に、スミレや薔薇の蜂蜜漬けの華やかさと甘やかさ。獣っぽさはほぼない。
わずかな青さがあり、クローヴ、茎や若い葉、そしてキャラメルやワッフルの様な樽を思わせる香り、バターを思わせるまろやかさ。パストラミハム、シナモン、そしてユーカリなど複雑な要素が感じられる。
甘い果実味が主体的だが、そればかりにはならず、上手くブルゴーニュ的なテクスチャーを押し出しながら熟度は高く仕上げている。
酸はしっかりとありながら滑らか。タンニンも毛羽立ったところはなく甘みを感じる、フレッシュなベリー類の余韻が残る。


生産者: クリスタルム
銘柄: マバレル ピノノワール 2013

外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
2015年と比べるとわずかに馴染んだ様な、熟成が進んだ様な香りを帯びるが基本骨子は変わらない。凝視した甘露な果実味が主体的。華やかさはわずかに減退し、代わりに樽の香りが少し強めに感じられる。ヴォーヌロマネっぽさはなく、むしろカリフォルニアのピノノワール的な側面を強く感じる。
熟したブラックベリーやダークチェリーの様な果実味と共に、黒糖を思わせる焦がした樽香、そして五香粉やドライハーブの様な香りが前面に感じられる。甘露。そしてほのかな鰹節やパストラミハム、ベーコン。そしてスミレのドライフラワーの香りも。クミンやグローヴの様な要素もある。
徐々にミルクチョコレートやバニラの香りを帯びてくる。
酸はしっかりとありながら滑らかでタンニンに甘みを感じる。果皮のスミレの要素とハーブ、そして旨味が余韻として広がっていく。フレッシュさは希薄。
変わらず完成度は高い。


【所感】
まずは白からです。
スタンダードキュヴェはアグネス、フラッグシップはクレイシェールズです。
ジ アグネスはクリーンな質感を持っています。熟度の高いシャブリを想起させますが、よりナチュラルな葡萄そのものの果実味を強く感じるワインです。甘露かつ青草の要素を感じます。
あまりMLFや樽の要素は感じ取れません。フレッシュで豊かな果実味が魅力的なシャルドネになっています。
対して、クレイシェールズはよりコート ド ボーヌのシャルドネを想起させる作りになっています。豊かな果実味とMLFとのバランスはシャサーニュモンラッシェ的とも言えます。洋梨を思わせる果実味はリッチでバニラやブリオッシュ、フルーツケーキなどの風味も付帯しています。ミネラルは控えめですが、徐々に表出。
酸はブルゴーニュ的ですが、ほのかに余韻に苦味が残るのはカリフォルニア的にも見えます。
どちらのキュヴェも基本的には豊かな果実味がありますが、少しタイプが違いますね。
単純に熟成期間が短いからフレッシュなのか...それとも樽熟成やMLFをあまり行なっていないのか...
クレイシェールズの醸造要素を少し落とした様な作りがアグネスといった感じがします。
タイプは違いますが、共に優れたシャルドネだと思います。個人的にはクレイシェールズの方が好みのスタイルではあります。

次に赤の比較。
ピーターマックスとマバレルの2015水平、マバレルの2015、2013の垂直です。

マバレル2015、凄まじいワインです。
多少語弊があるかもしれませんが、極端に成熟度が上がったヴォーヌロマネ的な側面があります。
果実味はブルゴーニュの暑い年やソノマヴァレーのクラシックなピノノワールに近い感じ、華やかさや樽香はどこかヴォーヌロマネ的です。煮詰めたブラックベリーやダークチェリーの様な香りに付帯してスミレや薔薇のシロップ漬けの様な華やかさがあります。ジュヴレシャンベルタン程抽出に寄っており、さりとてシャンボール程瑞々しくない。
果実味と華やかさの中で程よい青さを感じさせるのは、そんな感じだなあと。ブルゴーニュ的なテクスチャーを強く感じるキュヴェです。
酸やタンニンは滑らかで、ほのかなグリセリン的な甘みを感じさせます。カリフォルニア程ではないですが、熟度が高くクオリティの高いピノノワールになっています。
ブルゴーニュの暑い年の1級畑の様なイメージでしょうか。例えば、2009年とか。

次にマバレル2015を起点にして比較してみます。

ピーターマックス2015はマバレルが高標高の単一畑である事に対して複数ヴィンヤードのアッサンブラージュ。
除梗比率はマバレルが100%、ピーターマックスは75%となっています。
何故スタンダードキュヴェであるピーターマックスだけ75%なのかは不明ですが(梗がよく熟さないと、ワインにとってネガティヴな要素が出やすい)、やはりマバレルとはかなりの違いがあります。
暑い年のヴォーヌロマネを思わせるマバレルに対して、ピーターマックスは品の良いニュージーランド的だと感じました。
まず先行して青さが、そこに折り重なる様にフレッシュな黒系の果実味、適度な華やかさが感じられます。紅茶のニュアンスは感じますが、そこまで強くはありません。
対比して考えると、マバレル程熟した感じはなく、グリニッシュさと華やかさを主軸とし、甘酸っぱい果実味を感じさせるものになっています。ただそこをACブル的な仕上がりにせずニュージーランド的なクリアさを持って作ったのは好感が持てますね。
あそこらへんのワインが好きな人が飲むと違和感を感じないと思うのですが、マバレルと比較すると、悪く言うと作りの手の抜き方と言うのかな、そういったものを顕著に感じます。悪くはありませんが、少しお金を出してマバレルを購入した方が幸せになれるのではないかと思います。

マバレル2013は高い熟度に変わりはありませんが、ややエイジングが進んでいます。南アフリカの収穫時期は2~3月と北半球と比べて半年早いので、イメージとしては2012を飲んでいる感じでしょうか。フレッシュさが控えめになり、果実味はジャミーに、樽の要素がより強く感じられる様になりました。若々しい華やかさや熟した風味がなくなった事で、よりカリピノっぽいスタイルを感じさせます。
いや、ひょっとしたら2013年はこういう作りなのかもしれませんが、少なくとも果実味や華やかさは馴染んでいます。熟成香は殆どないですね。
凝縮感もあり、良いのですが少しビッグなワインだなと感じました。
ひょっとしたらマバレルはブルゴーニュ的に楽しむのであればリリース直後が良いかもしれません。またコッテリしたスタイルが好みなら2013の方が良いかも。
ちなみに2013年、アンチオックスで5日目に酸化を感じる様になりましたが、香りはさすがに酸化的ではあるものの、タンニンのタッチが更に柔らかくなり更なる飲みやすさを感じました。
意外とこれはこれで美味しいかもしれません。

キュヴェごとの土壌や気候が詳しくわからないので、キュヴェごとの際は醸造部分でしか感じませんでしたが、上位キュヴェはブルゴーニュ的に仕上げていてスタンダードキュヴェはよりクリーンに仕上げている印象を受けました。
雑というと語弊がありますが、あまり手を掛けている印象はありません。なので、クオリティの差が結構ある様に感じましたね。
また赤のエイジングに関しては、華やかさが先に減退し、樽や果実味が目立ち始めるのが顕著でした。
これはこれで今後も確認すべき点ですが、年の取り方が独特にも思えます。これ要確認ですね。

以上クリスタルムの5つのワインを比較してみました。



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マバレル・ピノ・ノワール [2013] クリスタルム
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【ブルゴーニュ:131】久々のブルゴーニュ。最上クラスのピノノワール、シャルドネで。

こんにちは、HKOです。
本日は久々のブルゴーニュです。


【データ】
ポール ショレは1955年から続くクレマン ド ブルゴーニュを専門に作るドメーヌ。現当主はジル&ジョエル・レミー兄弟。拠点はサヴィニー レ ボーヌ。
AOC クレマン ド ブルゴーニュの承認に尽力し、承認以降も変わらずクオリティの高いクレマンを作り続けています。
熟したブドウを手摘みで収穫を行い、品種毎に分けて醸造。
14ヶ月から18ヶ月の長期熟成を経て、ドサージュは各品種を使ったリキュールを添加しています。
今回はタストヴィナージュラベルを使用したシャルドネ100%のキュヴェ。

フォンテーヌ ガニャールはシャサーニュモンラッシェに拠点を置くドメーヌ。設立は1985年。当主はリシャール フォンテーヌ。名家であるガニャール ドラグランジュ、ブラン ガニャールを一族に持ちます。
所有畑は10ha。仕立てはギュイヨ式で1株につき6~8房に制限。収穫は全て手摘みで除梗は100%。アルコール醗酵は白の場合は228ℓの樫樽で、赤はコンクリートタンクで行います。温度調節には冷却パネルを使用し、白は最高15~26℃、赤は15~32℃で醗酵。ピジャージュ、ルモンタージュは1日2~3回でアルコール醗酵終盤はルモンタージュ。熟成は白は約12ヵ月、赤は約18ヵ月でいずれも228ℓの樫樽で行う。新樽率はブルゴーニュとヴィラージュが20%、1級と特級が30%と高くはありません。
今回の1級畑はサントーバンに隣接する畑。

ロベールシリュグは1960年創業の小規模ドメーヌ。
化学薬品を使用しない害虫対策など地球環境に配慮したワイン造りが行われており、女性比率が高く、それがワインの性質にも現れている様です。
今回は0.13haから産出されるグランエシェゾー。
平均樹齢は80~90年。栽培はリュットレゾネで行われ、収穫はすべて手作業。収穫後の果実は100%除梗を行った上で、30℃から32℃の温度に維持したまま、ステンレスタンクによる発酵が行われる。グランエシェゾーは新樽比率100%で18~20ヶ月熟成される。熟成中の澱引きは2回程度。無濾過、無清張で瓶詰めされる。



【テイスティングコメント】
生産者: ポール ショレ
銘柄: クレマン ド ブルゴーニュ ブラン ド ブラン タストヴィナージュ NV

外観は淡いストローイエローで粘性は中庸。
ミネラル感は十分に感じられる。
多少酸化的かつ酵母的な作りで、ナッツやドライシェリーの香りが混じり、更にグレープフルーツやシトラスの爽やかな果実味も感じられる。蜜のような甘さは希薄で、ややドライな質感を持ったクレマンで、時間経過と共にわずかにリンゴの蜜のような香りが表出してくる。
フレッシュハーブ、リコリス、ヨーグルトの様なアロマが感じられる。
酸は繊細で、シャルドネ100%としては十分な旨味を包含している。リンゴやオレンジの様な柑橘のニュアンスの強い余韻を残す。


生産者: フォンテーヌ ガニャール
銘柄: シャサーニュ モンラッシェ プルミエクリュ ヴェルジェ 1989

外観はやや濃いめのイエロー、粘性は中庸。
しっかりとしたミネラル感がある。
カスタードクリーム、バタークリームの様なまろやかな味わいになっている。濃密な黄桃、洋梨やパイナップルの様な豊満な果実味がある。ロースト香は控えめだと思う。
パウンドケーキ、濃密なバニラやブリオッシュ、そしてフレッシュハーブの様な風味、白檀。
バターやカスタードクリームのまろやかさの中にしっかりと果実的な酸を感じさせるのが素晴らしい。
香りの豊満さがありながら、酸味はしっかりとあり、引き締まっている。パイナップルや柑橘の酸味とバニラ、バタークリームなどの香りとバランスがよい、非常に素晴らしい。


生産者: ロベール シリュグ
銘柄: グランエシェゾー グランクリュ 2014

外観は赤みの強い澄んだルビー、粘性はやや高め。
果実味の瑞々しく熟した甘やかな香り。艶やか。その中で強烈な華やかさも併せ持っている。
瑞々しくも良く熟したストロベリーやブラックベリーの果実味やメイプルシロップが主体的で、果皮と果実味のバランスが良いエッジに丸みを帯びたテクスチャ。あくまで果実味を第一として、スミレの若々しい華やかさやクローヴ、茎の様なハーブの香り。ミルクティー。
わずかななめし皮の要素や煎ったコーヒー豆、オリエンタルスパイスが複雑さを与えている。
高域に伸びて行く様な感じではなく、中域で柔らかなタッチを感じさせる。
酸やタンニンは非常にシルキーで香り同様の丸みがある。
グリセリン感もあり、艶やかな球体。口に含むとストロベリーやスモモなどの瑞々しく豊かな果実の余韻が広がる。
素晴らしい。



【所感】
ポールショレ。
相変わらずいいクレマンを作ります。
非常にシャンパーニュに接近した作りで、一部酸化的な質感を持つスパークリングを作っています。本格的な感じですね。酸化の進み方は違いますが、方向性はクリュッグやアンリジロー、ジャックセロスとかと同じ様な方向を向いている様に見えます。
いや、全然違うんですけどね。こっちの方が段違いでフレッシュでシンプルではあります。でもこれ、作り込んでいくとそっち寄りになりそう。
合わせて酸化的なのでBdBとしては、かなり旨味の表出がはっきりとある様な気がします。よくできていますが、まあ驚く様なものではないですね。値段に見合った品質ではないかと。多分ブドウはACブルあたりを使っていると思うんですが、これ採算取れる金額でもいいんで村名でやってくれないかな...

熟成したフォンテーヌ ガニャール。
あまり有名ではない一級畑ですね、サントーバンに向かっている丘陵にある畑なので、モルジョやカイユレ、シャンガンの様な突出した1級畑ではありません。
ただし、熟成を重ねた事に起因するのか、物凄く良くなっています。80年代終盤のマイナー畑とは思えない位、枯れていない。1級畑たる所以でしょうか。
モンラッシェの様なリッチさは当然望むべくもないですが、シャサーニュモンラッシェの1級畑としては妥当な熟成状態となっている様な気がします。元々の作りの良さを窺い知る事ができますね。
とてもクリーミーで豊かな果実味と良く溶け合っています。
ロースト香こそ控えめですが、ブリオッシュやカスタードクリーム、核種系果実の濃密な香りが楽しめます。
ただそれで酸が緩くなることはなくて、しっかりとした酸があり、骨格は充分に感じられます。
たまにダルダルなシャルドネ古酒を見かけますが、これはそうではないですね。香りに味わいに熟成感がありながらテクスチャがハッキリしている。よくできたシャルドネだと思います。

最後はロベール シリュグのフラッグシップ、グランエシェゾー。個人的には生産量から飲む事を諦めていたキュヴェではあるのですが、運良く試す事ができました。
驚く様なクオリティの高さです。
特級らしく新樽比率100%ではあるものの、ロースト香は非常に控えめです。きっと焼きは押さえてあるんでしょうね。
このクラスになると若い時分はロースト香が強く感じられて、熟成によってバランスが整っていくタイプが多いのですが、その点このグランエシェゾーは現段階で十分楽しめる作りになっています。
あくまで果実味か重視され、例年の抽出の強さは控えめです。硬い印象の強いシリュグですが、今年からなのか、はたまたは少し前からなのかわかりませんが、かなりしなやかな作りにシフトしていっているのかもしれません。
ヴォーヌロマネである、という点を差し引いても女性的な印象を受けますね。
瑞々しくも、よく熟した赤系フルーツの果実味を主体としてスミレの華やかさやほのかなグリニッシュさを感じる形となっています。
なめし皮とかコーヒーとか五香粉とかの要素はかなり抑えられていて、すべての要素に瑞々しさを見出せるキュヴェです。ただエシェゾーの様にハイトーンで響く様な感じではなくて、中域であるという点は他のグランエシェゾーと変わりはありません。酸やタンニンの角はとても滑らかになっていて、球体感を強く感じさせる作りとなっています。
これは凄いですね。プティモンも今年はこんな感じなんでしょうか...








気に入ったカレーのお店4店舗

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日はカレーまとめです。

こう、比較的HKOさんの好きなものの中の上位にカレーが入ってくるのですが、一応ワインブログ(?)という性質上、あまり取り扱うことはありませんでした。

いやだって、そもそも合わせないし。
ワインなんてカレーに合わせて楽しまないしさ。
全く関係のないものなんですよね。

でも最近はレストランを取り扱う事か多くなってきたので、別にいいのでは?と思うようになってきました。

まあ人様に気を使うようなブログでもないので、適当にやります。



【ザ カリ(新橋)】

新橋の名店です。
メニューは少なめで4種類。


今回は代表的なビーフで。(★★★+)
付け合わせはターメリックのジャガイモ。
青唐辛子のピクルス。(辛いので取りすぎには注意いただいた方がいいかも。)


20種類のスパイスという事で、結構複雑さがあります。カレーの激しい風味の中で牛肉のエキスがしっかりと効いているのがいい感じですね。
トロトロに煮込まれたサイコロ状に切った牛肉も美味です。そこそこ辛味があるのですが、それだけではなくて、とても旨味があります。
スタンダードなカレーとしてはかなりいい感じだと思います。

住所: 東京都港区新橋5-31-7 中村ビル 1F
店名: The KARI(カリ)
電話番号: 03-3437-2526
営業時間:
11:30~14:30
ランチ営業



【カレーノトリコ(秋葉原)】

秋葉原で食べるものに困り、ちょっと足を伸ばして評判の良いカレー屋まで。
かなり外れの場所にあり、かつお店も小さいので、少し見つけるのに苦労しました。


いただいたのはあいがけカレー。(★★★★)
ペースト状の牛すじキーマカレーとスープに近いサラサラのインド風カレー。
トッピングはチキンを選びましたが、大きいチキンの唐揚げが4~5個くらい入っています。ジュージーでカラッと揚がっていてこれがまた美味い。
唐揚げでも相当のボリュームになるので、大盛りは注意をした方がいいかも。
ゴロゴロとスパイスが入ったインドカレーも本格的かつスパイシーで美味だけど、個人的には牛すじキーマカレーの焦がしたような香ばしさや甘辛さがとても気に入りました。旨味もしっかりと詰まっている。
フライドオニオンの香ばしさも良いですね。
キーマカレーだけはやっていないみたいですが、良さをフルに楽しむのであればあいがけカレーが最高だと思います。

住所: 東京都千代田区神田須田町2-15-1
店名: カレーノトリコ
電話番号: 非公開
営業時間:
11:00~14:00 18:00~21:00(売り切れ仕舞い)
ランチ営業


【カレーは飲み物(新橋)】

チェーン店です。
少し色物系のカレーが並びます。
黒い豚カレーと赤い鶏カレーがあります。


いつもは黒を頼むのですが、今日は赤で。(★★★)
欧風カレーっぽい粘度の黒と違ってどことなくインドやタイなどのアジア系のカレーっぽい。
粘度も低く、辛味が際立ちます。
チキンが辛さを少し和らげてくれます。
牛バラ肉追加は少しやり過ぎた感じもしますね。


溢れてる...汚ねえ...
でも美味しいです、はい。

住所: 東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビルB-122
店名: カレーは飲み物。新橋店
電話番号: 03-3502-1550
営業時間:
平日:10:00~22:00
土日祝:10:00~21:00
ランチ営業、日曜営業


【ムルギー(渋谷)】

道玄坂近くの如何わしい小道の中にある、いかにも老舗なカレー屋です。
なんでも創業が昭和26年だとか...すごいですね...



メニューはシンプルにムルギー カレーと卵入りかくらいしかありません。
あとサラダとか焼きチキンとかです。
焼きチキンの1200円は少し気になりますね。
カレーより高かったりします。
今回は卵入りムルギーカレーで。(★★★★)


しかし山ですね。
山盛りですね。
量的にはそんなでもないと思うんですが、こう見かけのインパクトがハンパないです。
もうやんカレーのチョモランマ盛りは量的にもやりすぎ感ありますが、こっちはそこまでではないです。
カレーの感じとしては甘辛くコクがしっかりある感じで酸味もしっかりと感じます。
スパイスの辛さもあるんですが、野菜エキスや肉の出汁がもっと主体的かもしれません。
これも超美味かったです。

住所: 東京都渋谷区道玄坂2-19-2
店名: ムルギー
電話番号: 03-3461-8809
営業時間:
11:30~15:00
ランチ営業、日曜営業

記事を書いていたら無性に腹が減ってきました。
ちくしょおー!

Chemins(シュマン: 赤坂)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
人間ドックが終わり、いい加減健診センターの食事にも飽きたので、バリウム排出の下剤を飲みながら、赤坂ブラブラ。
さて、どこにしようかと考えた時に、人間ドックに向けて少しウエイト調整していたので、あまり濃いものを食べていない事に気付きました。

あっ、そうだ、フレンチ食べないと。


というわけで、赤坂の名店シュマンにアポなし来店してきました。時間も早いというのもあり、すんなり入れました。良かった!

シェフは信定覚氏。1973年生まれ。
菊池美升氏、加藤清和氏に師事し、その後渡仏。
帰国後は前シェフの小玉弘道氏のスーシェフとして活躍し、現在に至る。



バリウム飲んでいるのでアルコールは無し。
前菜1品、メイン1品のショートコースのランチで。



◾︎アミューズブーシュ「塩ベーコンのマドレーヌ」


ほのかに塩ベーコンの燻製と肉の風味を感じるマドレーヌ。甘さは穀物的な甘さのみで、ベーコンの塩気が甘さを引き立てている。


◾︎アントレ「人参のムースとコンソメジュレ 北海道産雲丹添え」(★★★)


コンソメの牛のエキスを感じさせる滋味や深い旨み。人参のムースの非常にクリーミーな滑らかな舌触り。人参の青臭さは感じない。ほのかな甘さを感じる。
優しい味わいの中で、これらが極めて調和している。雲丹はプチプチとした食感を残したフレッシュさ。濃厚さというより瑞々しさを感じる。旨い。
クラシックだとは思うものの、味わいの完成度高い。




◾︎メイン「スペイン産うずらの詰め物ローストと鴨フォアグラのポワレ マディラ酒ソースのピオーネソース」(★★★)


うずら1羽にもち米を入れてロースト、ピオーネとフォアグラのポワレを添えて。うずらのローストはとてもジューシー。程よい塩気と肉汁が調和。中に含まれているもち米と枝豆によく溶け込んでボリューム感と深い味わいを演出。マディラ酒のソースの甘み、深みも素晴らしい。
そして当然ながらフォアグラとピオーネが最高の相性を見せる。もうこれは本当に当然、なるべくしてなった最高の組み合わせ。濃厚さとフレッシュな甘みがしっかりと調和する。


中身!



◾︎デセール「チーズケーキ パイナップルのキャラメリゼ ショウガのアイスクリーム」(★★)


チーズケーキはとろとろで、パイナップルの角切りが入っており、底面にはパイが敷いてある。チーズの風味豊かで、濃密だが、パイナップルの爽やかな酸味が良くバランスをとっている。
ショウガのアイスクリームはかなりストレートにハッキリとしたショウガの風味があり、合わせると爽やか。


とりあえず2皿なんで試食...といった感じですが、クラシカルで美味しいですね。価格的にも非常に良心的だし、皿数は少ないながら、ポーションのボリューム感もあります。
基本的にはしっかりとした味付けのような気がしますが、まあ2皿だと何もわからないですね...
やっぱり3皿4皿食べないとお店の方向性を知ることはできなさそう。
とりあえずメインの食材はリッチだな、と思いましたね。
価格対比でいうと満足感はしっかりとあるような気がします。


住所: 東京都港区赤坂2-17-7 赤坂溜池タワー ANNEX
店名: Chemins(シュマン)
電話番号: 03-3568-3344
営業時間:
11時30分~13時30分(L.O.)
18時00分~21時30分(L.O.)

La Bettola da Ochiai(ラ ベットラ ダ オチアイ:東銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
どうにもiPhone7の操作感に慣れません..


本日は東銀座のラ ベットラ ダ オチアイです。
著名な落合務氏のイタリアンで、値段的にも非常に安価で本格的なイタリアンを頂ける事で有名です。


落合務氏は、イタリアで4年間の修行の後、赤坂のグラナータのシェフに就任、97年にベットラをオープンしています。その後はテレビ雑誌などでも活躍しています。


当日ランチの予約を取れて(微妙な平日だからかも...)ちょっと行ってまいりました。

飲み物は平日の勤務前なので、さすがに酒は飲めず。
まずはフォカッチャから。


◾︎自家製フォカッチャ(★)


オリーブオイルの風味を感じるもっちりとした暖かいフォカッチャ。美味しい。


◾︎アンティパスト「カンパチのカルパッチョ」(★★)


たっぷりのミョウガ、水菜とカンパチのカルパッチョ。
マヨネーズ、ビネガーとオリーブオイルでシンプルに。カンパチは新鮮でプリプリしていて歯ごたえが豊か。
しっかりとした酸味とオリーブオイルの豊かな香りが感じられる。


◾︎プリモ「牛頰肉赤ワインソースのリガトーニ」(★★★)


濃厚!
ホロホロかつ適度な食感の牛頰肉がたっぷりと入ったペンネタイプのパスタ。粘性の高い濃厚なソースで赤ワインの風味と牛肉の出汁がしっかりと感じられて、ペンネタイプのパスタにしっかりと絡む。とてもボリューム満点。旨味と濃厚な味わい。


◾︎セコンド「仔羊の香草グリル」(★★★)


大きめのラムラックが2本。ローズマリーの香りが漂う香草焼き。マスタードとオリーブオイルで頂く。
非常にジューシーで、エキス感に溢れている。やや強めの塩気が旨味を引き出している。身は柔らかく、ナイフですんなりと切れる。
ローストではなく、グリルならではの香ばしさが素晴らしい。


以前からランニングコースの途中にあるので気にはなっていたのですが、いいですねえ、ここ。
まず、ランチコースが3皿3000円で頂けるし、量も結構あるので、かなり満足感が高いです。
今回は僕のチョイスのせいで茶色くなってしまいましたが、ニース風サラダとかはかなりいい感じでしたし、パスタランチも前菜が山盛りとお得感があります。
予約が取りにくいとのことですが、僕が行った時は空席がありましたし、意外と平日であれば当日入店出来たりするのかもしれません。
一応予約はしといた方がいいかも。



住所: 東京都中央区銀座1-21-2
店名: La Bettola da Ochiai(ラ ベットラ ダ オチアイ)
電話番号: 03-3567-5656
営業時間:
[月~金]
11:30~14:00
18:30~22:00
[土・祝]
18:00~21:30
ランチ営業

Cerise(セリーズ:汐留)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

HKOです。
真面目なワインの記事が続いたので(そうでもない)、すこしゆるい感じのオシャレな記事いってみたいと思います。
写真多め、文字少なめ、改行多めな感じで!



アフタヌーンティーの下見でランチに行ってきました。



店内はオールデイダイニングらしくカジュアルで、料理もサンドウィッチやハンバーガー、パスタなどの軽食が揃っています。

今回はランチプレートを求めて行ったんですが、オンライン上のメニューにはあるのですが、どうにも店内のメニューには見当たらず...
仕方なく代案でハンバーガーを注文。




コンラッド ビーフバーガー4000円※サ料、消費税含む(白目)
た...高いっ!普段食べるハンバーガー専門店の4倍はするっ!さぞかし自信はあるのかもしれませんが、これは高い!

ただその分めっちゃ美味しかったのはマジな話。
バーガーの具は4種類から2種類選べます。
僕はベーコンとグリュイエールチーズをチョイス。アボガドとチェダーチーズは見送り。


パティは表面をカリッとグリルし、内側にピンク色を残したジューシーな火入れ。スパイシー。ベーコンは厚切りで燻製香をハッキリと感じられる。グリュイエールチーズは生乳分豊かで、旨味がすごい。チェダーチーズみたい。
それらが容易に一体化する。とてもシンプルなのに、非常にガストロノミックなバランスになっている。グリルしたパンですら美味い。
野菜もとても瑞々しかった。



付け合わせはポテト。
ディップは幾つかの種類の中から選べます。
僕が選んだのはブルーチーズのディップ。
クリーミーさの中にあるピリッとした青カビの塩分や旨味があります。かなり強めのディップですが、美味いです。


そんな感じで下見終了後。
美味しかったけど高かった...幾ら何でも身の丈に合っていなかった...
ただお店の雰囲気は分かったので良かった。
安心して子供を連れて行ける。


でアフタヌーンティー本番です。
8月下旬に始まったばかりのアフタヌーンティーで、同じコンラッドのトゥエンティエイトとはまた趣が異なった、土日祝限定のビュッフェ形式のアフタヌーンティーとなっています。
提供するのはアルゼンチン出身の女性シェフ、ガブリエラ ゴメス女史。



全景。意外とこぢんまりしてますが、非常に見目麗しいスイーツとセイボリーが並びます。しかし照明が微妙...眩しい...



セイボリー。


ビクトリアスポンジケーキ。エディブルフラワーがすごいかわいい。


ピーチメルパ的なやつ。


ラズベリークリーム ピスタチオのカップケーキ。

ちなみに皿の残りが半分を切ると一旦下げられて100%揃った状態で出てくるのは、すごいびっくりした。そこまでするのかよ。


選べるのは2種類。シャンパーニュ付きか、そうでないか。その差500円。勿論シャンパーニュ付きを注文する。


なんとシャンパーニュはティエノー。
えっ、500円の差でティエノーが出てくるの?
超お得じゃん...



まずはセイボリーから。
・マルチシードロール スモークサーモン、ディルとサワークリーム。
・ビーツブリオッシュ サラミ、チーズ、ペストマヨネーズ。
・ほうれん草ブレッド グリルベジタブル、タプナード。
どれも美味しかったけど、個人的にはほうれん草ブレッド is God。
薄切りのグリル野菜をミルフィーユ状に重ねたもの。
野菜の甘みとほのかなオリーブの塩気を感じるタプナードの組み合わせが秀逸。スモークサーモンとサワークリームは王道的で同然ながら微妙。



お次はケーキ類。
・レッドベルベットブラウニー アーモンドをのせて
・バッテンバーグケーキ
・ビクトリアスポンジケーキ。
ビクトリアスポンジケーキは側面にクリームの無いショートケーキですねもはや。
ハッテンバーグケーキは縁のマジパンが白餡みたいで、ちょっと和の雰囲気が感じられて面白いです。



・ピーチゼリー、クリーム
・ピタヤ、ライチとチアシードのゼリー
・ラズベリークリーム ピスタチオカップケーキ
ゼリー系とカップケーキ。
カップケーキがお花で可愛いです。ちなみにピーチゼリーの緑の板はチョコレート、アクセントが効いてます。



・バニラクレームブリュレ
・スコーン クロテッドクリーム添え
スコーンはクロテッドクリーム盛り放題なのが超いいですね。いつも加減をしなくてはならなくてフラストレーションが溜まるのですが、これはいいですね。
クリームブリュレも滑らかでいい感じです。



・カスタードエッグタルト ヌテラチョコレート
・ドライフルーツパウンドケーキ
カスタードエッグタルトはお茶にぴったりの濃厚な一口タルト。ヌテラが好きな人はめっちゃ嬉しいかもしれません。

結構甘いもの中心でもお腹にたまるものです。
終盤はかなりキツくて、すごくラーメンとか食べたくなった...(※その前に軽くラーメンは食った)

しかし味もプレゼンテーションもさる事ながら、無くなる事ないエンドレス アフタヌーンティー出来るのは最高ですね。ストレスフリー。
ただ食べ過ぎは糖分過多すぎるので皆様ご注意を。



ちなみに余談。
子供にはお絵かきセットだけでなく、なんとガブリエラ ゴメス女史からコンラッドベアまで貰いました!なんて優しいんだ...アルゼンチン最高。


住所: 東京都港区東新橋1-9-1 コンラッド東京 28F
店名: Cerise(セリーズ)
電話番号: 03-6388-8745
営業時間:
ブレックファースト:6:30~10:30(月~金) 7:00~10:30(土)7:00~11:00(土・日・祝)
ランチ・ディナー:11:30~22:00(日~木)、11:30~23:00(金・土)
朝食営業、ランチ営業、日曜営業

【カリフォルニア:57】カリフォルニアカルトワイン&注目の生産者 Part3

こんにちは、HKOです。
記事を書くのをサボっていたらあっという間に自転車操業です。書けてないネタが著しく多いので、ちょっと遅延するかも...がんばります。


【データ】
ダラ ヴァレはグスタフ ダラ ヴァレが1986年にオークヴィルに設立したワイナリー。畑はオークヴィル東側にあり1982年に購入したもの。ファーストヴィンテージは1988年。
95年に現当主が他界され、現在はナオコ ダラ ヴァレの所有となっています。1992年にはハイジ バレッドのコンサルティングにより、フラッグシップのマヤがWA100点を獲得しています。
ワインメイカーを務めたのはハイジ バレット、トニー・ソーター、ミア クライン!現在はアンディ エリクソンが手掛けています。コンサルタントはミシェル ロラン。
発酵はステンレスタンク、フレンチオークで熟成。新樽比率70%。


スポッツウッド ワイナリーは1982年にノヴァック家によってナパヴァレーに設立されたワイナリー。
設立当初はデヴィットエイブリュー、トニーソーダーが栽培醸造を務めたが、現在は醸造はジェニファーウィリアムズ、コンサルタントにローズマリー ケークブレッド、ベスノバックの3人の女性陣によって運営されている。
畑自体の歴史は極めて長く、120年以上も前に植樹され、複数の所有者を経て1910年にアルバート スポッツウッドが所有ののち、現在のノヴァック家の手に渡った。その後専業グロウワーとしてシェーファー、ダックホーンにぶどうを卸していたが、1982年のワイナリー設立とともに元詰めを開始した。ナパの中では女性的なスタイルとして知られているようです。オーガニックの自社畑産果実を使用。フレンチ オークで20ヶ月の樽熟成。新樽比率は60%。


カーディナルはナパヴァレーのオークヴィル地区に拠点を置くワイナリー。経営母体はジャクソン ファミリー ワインズ。オーナーはバーバラ バンク、醸造家はラ ホタ、ロコヤも務めるクリストファーカーペンター。
カーディナルは以下7つのアペラシオンをブレンドしています。ダイヤモンド マウンテン、スプリング マウンテン、ハウエル マウンテン、マウント ヴィーダー、スタッグス リープ、セント ヘレナ、ヨーントヴィル(河岸段丘)。ワイナリーの中でも優れた畑を使用し、最高峰のブレンドワインを醸造しています。特に主軸となるマウンテンは火山性由来の岩だらけの土壌で急斜面。
男性的な複雑な味わいのワインを見事に造りだしています。
天然酵母を使用して発酵。100%フレンチオーク新樽で22ヶ月熟成ののち、無濾過で瓶詰め。


コルギン セラーズはアン コルギンとジョー ヴェンダーによって1990年代初めプリチャードヒルに設立されたワイナリー。所有する畑はヘネシー湖の丘の頂上にあり、近年ⅸエステート(標高950~1,400フィートの前述のヘネシー湖を見下ろす48ヘクタールの区画)の単一畑もリリースしている。当初へレン ターリーがコルギンを手がけていたが、現在は元ピーターマイケルのマーク オーバートが手がけている。栽培責任者はデイヴィッド エイブリュー、醸造コンサルタントはアラン レイノー。
醸造は重力を利用したグラヴィティフロー、オープントップの大樽と密閉式ステンレスタンクの併用を行い、フレンチオークの新樽100%で19ヶ月間熟成後、清澄濾過なしでボトル詰めにてリリースされる。


【テイスティングコメント】
生産者: ダラヴァレー ヴィンヤーズ
銘柄: ナパ ヴァレー カベルネソーヴィニヨン 1998
品種: カベルネソーヴィニヨン89%、カベルネフラン11%

外観は濃いガーネットで粘性は高い。
濃密な旨味が感じられる。腐葉土や濡れた木材、チョコレートやリキュール、炭焼きの様な熟成と樽の香りがしっかりと感じられる。黒糖やミルクポーションなどのまろやかさがある。まだまだ若々しく熟度の高いカシスやブラックベリーの果実味。キャラメルトフィー、パウンドケーキ。
全体的に甘露さが残りつつ熟成香が感じられる。ドライハーブや漢方の様な枯れ葉の様なニュアンスも漂う。
ドライフラワーなどの要素、パストラミハム、ベーコン。
クローヴの様な風味がある。
タンニンに甘みがあり、酸は穏やか。非常に旨味は強い。
ブラックベリーとリキュール、クローヴの余韻、パストラミハムのスパイシーさを感じられる。美味い。


生産者: カーディナル ワイナリー
銘柄: カーディナル カベルネソーヴィニヨン 2010
品種: カベルネソーヴィニヨン86%、メルロー14%

WA96pt
外観は濃いガーネットで粘性は高い。
濃密で凝縮度の高いカベルネソーヴィニヨン。
キャッチーな甘露さとというより甘露さはありながら香ばしく筋肉質なワインとなっている。
ビターなチョコレートやコーヒー、カシスやブラックベリーのリキュールを思わせる果実味、ドライフルーツの様な凝縮感がある。MLFの要素は控えめでどちらかといえば樽と果実味がはっきりと出ている。トラディショナルなカリフォルニア。スミレの様な華やかさ、ミントの爽やかさ、ベーコンなどの香ばしい肉の香り、甘草や鉛筆の芯、そしてジンジャーブレッド。血液の様な要素もある。
多少熟成(酸化)は始まっているものの、基本的には若々しく液体は力強い。
タンニンが非常に甘く、酸は柔らかい。滑らかでクリーミーな舌触りの中に、ジャムの様なカシスやブラックベリー、血液、木材の様な余韻が感じられる。


生産者: スポッツウッド ワイナリー
銘柄: ナパヴァレー カベルネソーヴィニヨン 2012
品種: カベルネソーヴィニヨン92.4%、カベルネフラン7.6%

WA99pt
外観は濃いガーネット、粘性は非常に高い。
かなりクラシカルなカベルネソーヴィニヨン。
非常にポテンシャルは高そうだが、現状でいうとかなり硬い印象を受ける。非常に濃厚な風味。
ミルクポーションやバターの様な滑らかなニュアンスの奥に、重いニュアンスが漂っている。そしてシロップの様な香りも感じられるが...抽出はかなり強い、漢方やかなり焼きの強い樽の炭焼き、燻製の様なニュアンスがある。強いスミレやなめし革。土っぽい。
黒糖に転化しそうな熟したブラックベリーやカシスの様な果実味、ピーマンを思わせるすこし青さを感じさせる複雑なニュアンス。パウンドケーキの様な濃厚さ、燻製肉やベーコン、そしてタバコ、リコリス、クローヴなどのスパイスが感じられる。
酸味とタンニンは充実していて、果実味はピーマンやブラックベリー、カシスの様な充実した余韻を感じられる。
重量感と球体感はあるものの不足感を感じる。


生産者: コルギン セラーズ
銘柄: ナンバーナイン エステート プロプライエタリーレッド 2012
品種: カベルネソーヴィニヨン62%、メルロー19%、カベルネフラン11%、プティヴェルト8%

WA99pt
外観は濃いガーネットで粘性は高い。
ものすごいグリセリン感。甘露で凝縮した果実味とMLFの要素が高濃度で整ったワイン。かなりの熟度と重厚感がある。
香ばしくまろやかなミルクチョコレートやメイプルシロップをかけたワッフル、そして過熟したプルーンやブラックベリーのジャムを想起させる果実味が主体となり、ミントの様な清涼感とスミレや熟成肉の様な旨味を包含した要素。シダーウッド、甘草、ハチミツの様な複雑なニュアンスが感じられる。トーストなど。若干の塩分がある。
全体的にシロップの様な甘露な香りに彩られ、しっかりとした樽、果実の甘みやほのかな酸を感じさせる複雑な作り。
タンニンは柔らかく、その中でしなやかな酸がある。
ブラックベリーやプラムの果実味とともに、ミルクティーの様な余韻、わずかな塩気が口内に広がり余韻となる。
素晴らしい。



【所感】
本日は典型的とも神に愛されたとも言えるナパのカベルネソーヴィニヨンなどのボルドー品種を中心に見ていきたいと思います。ラインナップはダラヴァレ、カーディナル、スポッツウッド、コルギンの4種類です。
いずれもカルトワイン、あるいはグランヴァンと呼ぶに相応しいものばかりだと思います。
ではまずは一旦ダラヴァレは置いておいて、カーディナルから。
樽と果実味かはっきりと感じられるワインです。
その分、少しMLFは控えめにも感じられます。筋肉質な凝縮した黒果実の果実味、そしてチョコレートやコーヒーを思わせるビターなロースト香、肉やミントの様な香りも感じられます。
ただ堅牢とまでは行かず、トラディショナルなカリフォルニアを思わせる甘露な香りはしっかりと感じ取れます。
そういう意味では樽の利き方はラトゥール的ですが、果実味がとてもわかりやすいので、受ける印象はかなり違うと思います。またアルコール度数の高さからか、タンニンが極めて甘く滑らかでジャミーな舌触りと余韻を感じさせます。
グランヴァン然とした素晴らしいワインです。

次にスポッツウッド。
女性的でマルゴーっぽいと称されますが、ヴィンテージなのか抜栓直後でバリカタだったからか、どちらかというとポイヤック的。いや、グリニッシュな複雑なニュアンスがある辺り、少しタイプは違う様な気がします。
前面にMLFやロースト香、強烈な華やかさがあり、果実味は少し隠れ気味です。ただ徐々にグラスから黒糖やシロップ、黒系果実の甘露さが現れてくる。そのパワフル感はかなりソリッドにも思えます。ハーブの香りとほのかなピーマン香があり複雑。こう、親しみやすい感じではないと思いました。
ポテンシャルはありそうなんですが、どうにも...こう気難しい感じのあるワインですね。

コルギン。
今までコルギンを飲んでダメだ、と感じたことはないのですが、今回も...本当に素晴らしい。流石です。
濃いワインが好きなら香りや味わいの粘性にまず驚かされそうです。ねっとりとした強烈なエネルギーを包含する液体というか。また果実味と醸造要素が「いずれの要素もバチバチに濃いにも関わらず」バランスがそれぞれ取れているのがとても驚きです。樽と果実味、果実味とMLF、MLFと樽、抽出、わずかな酸化要素がこれまた見事に絡み合って、複雑でありながら親しみやすい香りを作り上げている。
凝縮感があり、それでいてタンニンや酸は柔らかい。
黒系の果実で抽出もしっかりとしていながら渋みや酸味をほとんど感じさせない作り。
ネガティブを切り詰めて、ポジティブを最大化した作りと言っていいかも。非の打ち所がないワインです。

最後はダラヴァレ。これは熟成したものですね。
1998年ヴィンテージです。
なかなかいい感じの熟成だと思います。熟成起因のアロマが表出していながら、果実味も十分に残っていて、熟した黒系果実と黒糖の様な濃密な甘露さを感じます。ボディはしっかりとあるので出汁系ではないんですが、この枯葉や腐葉土、ドライフラワーの様なアロマがまた素晴らしくて。
わずかな燻製肉の様な風味もカリフォルニアの熟成っぽくていいです。
飲む人が飲めば若いかもしれませんが、適度に熟成香が露出しながら果実の風味をしっかりと感じられるのは素晴らしいですね。若い状態での飲み頃から少し過ぎたいい感じの香りと味わいだと思います。

やはりカリフォルニアはカベルネソーヴィニヨンの聖地といった感じがします。そうそうぺらぺらのワインが出来ることもなく、十分に熟した親しみやすい味わい。手をかけてやれば傑作ができる。
ボルドーの抑揚の効いた、ヴィンテージに合わせたスタイルも偉大である。という前提を置いた上で、単純に完成度と安定性の高いプロダクトという意味ではカリフォルニアは随一だと思います。
今更ながら強くそう思います。

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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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