【ブルゴーニュ:131】久々のブルゴーニュ。最上クラスのピノノワール、シャルドネで。

こんにちは、HKOです。
本日は久々のブルゴーニュです。


【データ】
ポール ショレは1955年から続くクレマン ド ブルゴーニュを専門に作るドメーヌ。現当主はジル&ジョエル・レミー兄弟。拠点はサヴィニー レ ボーヌ。
AOC クレマン ド ブルゴーニュの承認に尽力し、承認以降も変わらずクオリティの高いクレマンを作り続けています。
熟したブドウを手摘みで収穫を行い、品種毎に分けて醸造。
14ヶ月から18ヶ月の長期熟成を経て、ドサージュは各品種を使ったリキュールを添加しています。
今回はタストヴィナージュラベルを使用したシャルドネ100%のキュヴェ。

フォンテーヌ ガニャールはシャサーニュモンラッシェに拠点を置くドメーヌ。設立は1985年。当主はリシャール フォンテーヌ。名家であるガニャール ドラグランジュ、ブラン ガニャールを一族に持ちます。
所有畑は10ha。仕立てはギュイヨ式で1株につき6~8房に制限。収穫は全て手摘みで除梗は100%。アルコール醗酵は白の場合は228ℓの樫樽で、赤はコンクリートタンクで行います。温度調節には冷却パネルを使用し、白は最高15~26℃、赤は15~32℃で醗酵。ピジャージュ、ルモンタージュは1日2~3回でアルコール醗酵終盤はルモンタージュ。熟成は白は約12ヵ月、赤は約18ヵ月でいずれも228ℓの樫樽で行う。新樽率はブルゴーニュとヴィラージュが20%、1級と特級が30%と高くはありません。
今回の1級畑はサントーバンに隣接する畑。

ロベールシリュグは1960年創業の小規模ドメーヌ。
化学薬品を使用しない害虫対策など地球環境に配慮したワイン造りが行われており、女性比率が高く、それがワインの性質にも現れている様です。
今回は0.13haから産出されるグランエシェゾー。
平均樹齢は80~90年。栽培はリュットレゾネで行われ、収穫はすべて手作業。収穫後の果実は100%除梗を行った上で、30℃から32℃の温度に維持したまま、ステンレスタンクによる発酵が行われる。グランエシェゾーは新樽比率100%で18~20ヶ月熟成される。熟成中の澱引きは2回程度。無濾過、無清張で瓶詰めされる。



【テイスティングコメント】
生産者: ポール ショレ
銘柄: クレマン ド ブルゴーニュ ブラン ド ブラン タストヴィナージュ NV

外観は淡いストローイエローで粘性は中庸。
ミネラル感は十分に感じられる。
多少酸化的かつ酵母的な作りで、ナッツやドライシェリーの香りが混じり、更にグレープフルーツやシトラスの爽やかな果実味も感じられる。蜜のような甘さは希薄で、ややドライな質感を持ったクレマンで、時間経過と共にわずかにリンゴの蜜のような香りが表出してくる。
フレッシュハーブ、リコリス、ヨーグルトの様なアロマが感じられる。
酸は繊細で、シャルドネ100%としては十分な旨味を包含している。リンゴやオレンジの様な柑橘のニュアンスの強い余韻を残す。


生産者: フォンテーヌ ガニャール
銘柄: シャサーニュ モンラッシェ プルミエクリュ ヴェルジェ 1989

外観はやや濃いめのイエロー、粘性は中庸。
しっかりとしたミネラル感がある。
カスタードクリーム、バタークリームの様なまろやかな味わいになっている。濃密な黄桃、洋梨やパイナップルの様な豊満な果実味がある。ロースト香は控えめだと思う。
パウンドケーキ、濃密なバニラやブリオッシュ、そしてフレッシュハーブの様な風味、白檀。
バターやカスタードクリームのまろやかさの中にしっかりと果実的な酸を感じさせるのが素晴らしい。
香りの豊満さがありながら、酸味はしっかりとあり、引き締まっている。パイナップルや柑橘の酸味とバニラ、バタークリームなどの香りとバランスがよい、非常に素晴らしい。


生産者: ロベール シリュグ
銘柄: グランエシェゾー グランクリュ 2014

外観は赤みの強い澄んだルビー、粘性はやや高め。
果実味の瑞々しく熟した甘やかな香り。艶やか。その中で強烈な華やかさも併せ持っている。
瑞々しくも良く熟したストロベリーやブラックベリーの果実味やメイプルシロップが主体的で、果皮と果実味のバランスが良いエッジに丸みを帯びたテクスチャ。あくまで果実味を第一として、スミレの若々しい華やかさやクローヴ、茎の様なハーブの香り。ミルクティー。
わずかななめし皮の要素や煎ったコーヒー豆、オリエンタルスパイスが複雑さを与えている。
高域に伸びて行く様な感じではなく、中域で柔らかなタッチを感じさせる。
酸やタンニンは非常にシルキーで香り同様の丸みがある。
グリセリン感もあり、艶やかな球体。口に含むとストロベリーやスモモなどの瑞々しく豊かな果実の余韻が広がる。
素晴らしい。



【所感】
ポールショレ。
相変わらずいいクレマンを作ります。
非常にシャンパーニュに接近した作りで、一部酸化的な質感を持つスパークリングを作っています。本格的な感じですね。酸化の進み方は違いますが、方向性はクリュッグやアンリジロー、ジャックセロスとかと同じ様な方向を向いている様に見えます。
いや、全然違うんですけどね。こっちの方が段違いでフレッシュでシンプルではあります。でもこれ、作り込んでいくとそっち寄りになりそう。
合わせて酸化的なのでBdBとしては、かなり旨味の表出がはっきりとある様な気がします。よくできていますが、まあ驚く様なものではないですね。値段に見合った品質ではないかと。多分ブドウはACブルあたりを使っていると思うんですが、これ採算取れる金額でもいいんで村名でやってくれないかな...

熟成したフォンテーヌ ガニャール。
あまり有名ではない一級畑ですね、サントーバンに向かっている丘陵にある畑なので、モルジョやカイユレ、シャンガンの様な突出した1級畑ではありません。
ただし、熟成を重ねた事に起因するのか、物凄く良くなっています。80年代終盤のマイナー畑とは思えない位、枯れていない。1級畑たる所以でしょうか。
モンラッシェの様なリッチさは当然望むべくもないですが、シャサーニュモンラッシェの1級畑としては妥当な熟成状態となっている様な気がします。元々の作りの良さを窺い知る事ができますね。
とてもクリーミーで豊かな果実味と良く溶け合っています。
ロースト香こそ控えめですが、ブリオッシュやカスタードクリーム、核種系果実の濃密な香りが楽しめます。
ただそれで酸が緩くなることはなくて、しっかりとした酸があり、骨格は充分に感じられます。
たまにダルダルなシャルドネ古酒を見かけますが、これはそうではないですね。香りに味わいに熟成感がありながらテクスチャがハッキリしている。よくできたシャルドネだと思います。

最後はロベール シリュグのフラッグシップ、グランエシェゾー。個人的には生産量から飲む事を諦めていたキュヴェではあるのですが、運良く試す事ができました。
驚く様なクオリティの高さです。
特級らしく新樽比率100%ではあるものの、ロースト香は非常に控えめです。きっと焼きは押さえてあるんでしょうね。
このクラスになると若い時分はロースト香が強く感じられて、熟成によってバランスが整っていくタイプが多いのですが、その点このグランエシェゾーは現段階で十分楽しめる作りになっています。
あくまで果実味か重視され、例年の抽出の強さは控えめです。硬い印象の強いシリュグですが、今年からなのか、はたまたは少し前からなのかわかりませんが、かなりしなやかな作りにシフトしていっているのかもしれません。
ヴォーヌロマネである、という点を差し引いても女性的な印象を受けますね。
瑞々しくも、よく熟した赤系フルーツの果実味を主体としてスミレの華やかさやほのかなグリニッシュさを感じる形となっています。
なめし皮とかコーヒーとか五香粉とかの要素はかなり抑えられていて、すべての要素に瑞々しさを見出せるキュヴェです。ただエシェゾーの様にハイトーンで響く様な感じではなくて、中域であるという点は他のグランエシェゾーと変わりはありません。酸やタンニンの角はとても滑らかになっていて、球体感を強く感じさせる作りとなっています。
これは凄いですね。プティモンも今年はこんな感じなんでしょうか...








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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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