【ブルゴーニュ:134】大手ネゴシアン フェヴレ。最高峰のキュヴェが生み出す至高のワイン。

こんにちは、、HKOです。
本日はネゴシアンであるフェヴレのフラッグシップワインをご紹介します。

【データ】
1979年生まれの若き当主エルワンが指揮を取る新生フェヴレ。
栽培は生育時に芽掻き、ヴァンダンジュ ヴェールト、収穫時の選果で収量制限を行います。さらに選果台で選果を行う事で凝縮感のある健全な果実を選り分けています。
醸造に関しては、先代フランソワの時代には長めのマセラシオンによる強い抽出、高い新樽比率での熟成を行っていましたが、当代のエルワンからは若干のスタイルを変更しています。
2007年からは個別のチームによる分担制を行い、完全除梗、フラッグシップには新しい木製槽を使用し、樽はフランソワフレール社他3社に切り替え。(※前当主の頃に使っていた樽はローストが強く、嫌な苦味が出る事が多かった)タンニンを減らすために、過度の抽出や樽の使用を避け、無濾過で樽から直接瓶詰めする事により、純粋な果実味を押し出す事に成功しています。
大きな変革と若き息吹によって品質を劇的に向上しているのがみて取れます。今回はそんなドメーヌのフラッグシップとも言えるキュヴェです。
1級レ サン ジョルジュには0.30haの区画を所有しており33年、59年、74年に植樹(平均樹齢70年)。栽培はリュットレゾネで、収穫量は40hl/ha。手摘みで収穫。
100%除梗、木桶で培養酵母で発酵、発酵温度10~15度で10日間発酵し、その後は新樽65%で16ヶ月の熟成の後リリースされる。生産本数は1400本。
次に白のコルトンシャルルマーニュ。
こちらも生産本数は少なく1200本程度。軽いトーストがなされたオーク新樽の比率は65%で、16~18ヶ月熟成される。
最後の赤のミュジニーはもはや幻とも言えるレベルの半樽(つまり150本程度)。旗艦銘柄というには少なすぎる生産数ですね...。2015年に3a程を買収しており、生産本数自体は500本程度にはなる様子。3週間の低温浸漬の後、垂直プレス。軽いトーストがなされたオーク新樽の比率は65%で、16~18ヶ月熟成される。



【テイスティングコメント】
生産者: ドメーヌ フェヴレ
銘柄: ニュイ サン ジョルジュ プルミエクリュ レ サン ジョルジュ 2014

外観は透明度の高いルビー、粘性は中庸。
非常に瑞々しく華やかで、ヴォーヌロマネにも近い華やかさや艶めかしさを感じる1級畑。
華やかなスミレとなめし革、血を思わせる鉄分があり、軽く焦がした様な炭焼きや五香粉の様な香りが混じる。ほのかに茎の様な青さを感じる。ブリオッシュ、ミルクポーション、黒糖、ブラックベリーやダークチェリーのコンポートなどの果実味が感じられる。ドライハーブやクローヴの様な要素がある。
華やかさと樽香、果実味の調和が素晴らしく鉄分とMLF、樽香が艶めかしさを助長する。
酸味やタンニンは滑らかでシルキー、旨味が非常に充実しており、鉄分やブルーベリー、スミレの様な余韻をしっかりと感じられる。旨味の余韻は長く、偉大な質感を感じられる。


生産者: ドメーヌ フェヴレ
銘柄: ニュイ サン ジョルジュ プルミエクリュ レ サン ジョルジュ 2013

外観は透明度の高いルビー、粘性は中庸。
やはり華やかさが主軸になるが、2014年の煌びやかさと比較すると、スミレの花や鉄分の要素、樽香はやや控えめになっている。ただしその分甘露でミルクポーション、パウンドケーキ、ブリオッシュの様な甘露さと茎の青さを感じられる。品のある甘露さ。徐々にダークチェリーやブラックベリーの果実味に黒糖要素が混じってくる。
スミレや血液の様な要素、バニラ、ドライハーブ、ユーカリなどの要素。シナモン、クローヴなどの要素。
ややアルコール感がある。
酸味はやや立っているがタンニンは滑らかで、青さと血液、スミレのような余韻を残す。こちらの旨味はやや荒く、甘露ではあるものの余韻にほのかな苦みを残す。



生産者: ドメーヌ フェヴレ
銘柄: ミュジニー グランクリュ 2012

外観は淡い澄んだルビーで粘性は中程度。
瑞々しい赤系果実と複雑な濡れた樹皮、葉の様な青い風合いを感じさせる緻密さと繊細さを極めたピノノワール。
いい意味で抑制が効いている。
香りから摘みたてのフレッシュなストロベリーやラズベリーを思わせる赤系果実が主体的でありながら、驚異的な凝縮感を有している。決して甘露ではないが、香りの目が細かく詰まっている。
その中に瑞々しいスミレや濡れた葉や茎、ほのかに感じさせる紅茶や鉄観音、土の様なニュアンス。極端に華やかな訳ではない。ほのかになめした皮やトーストの様なニュアンスも。徐々に焼いたトースティーさも現れる。
マロラクティック発酵の影響は殆ど感じない。ピュアだが凝縮感が突出している。
バランス感が絶妙。果皮の華やかさ、樽の要素、茎の青さなどがどれ一つ突出せず、互いに調和し、凝縮した果実味に付随している。
酸は非常に滑らかで、タンニンは控えめ。旨みは絶妙に高く静かに広く広がっていく様な波紋の様な赤系の果実味。
香りの凝縮度、味わいの鮮明さはありながら、どこか輪郭が柔らかくハッキリとしていない謎めいた側面もある。


生産者: ドメーヌ フェヴレ
銘柄: コルトンシャルルマーニュ グランクリュ 2007

外観は色調の濃いイエロー、粘性は高い。
前面にミネラルが表出していながら凝縮した果実味とクリーミーかつボリューミーなタッチを持ったリッチなシャルドネ。
石灰の様なミネラル感があり、それと同等以上の黄桃の洋梨のコンポートや、クリームブリュレや栗の様な甘やかさがある。杏仁豆腐、フレッシュハーブ、焦がしたバターの香り。徐々にキャラメリゼした様な焦がした香りも感じられる様になる。力強く馥郁とした大規模に広がる様なコルトンシャルルマーニュ。
緻密な酸とグリセリンの甘露な甘みが綺麗に広がる。
マロラクティック発酵をかけていながら十分な酸が残っている。緻密な余韻があり、引き締まったミネラルと甘露な洋梨やレモンの様な角の取れた優美な余韻を感じられる。



【所感】
過小評価されがちなフェヴレですが、フラッグシップはめっちゃいいんだぜ!という趣旨の記事です。今回はまさに最高峰とも言える4本、レ サン ジョルジュとミュジニー、コルトンシャルルマーニュです。
※ちなみにメルキュレイも美味しいです。
まずは1級レ サン ジョルジュ。
エルワン自身が特級昇格運動の旗振りをしている程の畑で、ニュイ サン ジョルジュ最高の1級畑とも言われます。代表的な生産者は同じく旗振り役のティボー リジェ ベレール、そしてロベールシュヴィヨンなど。
2014。素晴らしいワインです。
ニュイ サン ジョルジュというよりはヴォーヌロマネの如き華やかさや艶かしさを感じられるワインです。
華やかさや樽香が際立つものの、果実味も非常に熟していて付帯するMLF的な要素と素晴らしい調和が見て取れます。
華やかさはジュヴレシャンベルタン的な豪華な鞣し革というよりは樽と結合しながら血液や赤い花、お香の様な妖しさを演出してくるタイプ。ブリオッシュや黒糖の様な風味がキャッチーさを演出しています。エシェゾー的ではあるんですが、ここまで果実味が丸くないので、どこかの特級畑に属するかというと、どこでもないかも...
口当たりもシルキーで、驚く程クオリティの高いワインに仕上がっています。
2013は2014に比べると華やかさと樽香は少し控えめに感じます。その分果実味に寄っていて、黒系果実と黒糖、ブリオッシュなどの甘露さが出てきます。ただ、必ずしもこってり系かというと違っていて、華やかさと樽香が上品さを演出しています。少しアルコール感があり、ボリューム感のある作りなのに酸味がやや立ち気味ですね。
完成度としては2014の方がいい感じですね。
樽と華やかさは1年間のエイジングで馴染んだのかも。
いずれにせよ、恐ろしいクオリティのピノノワールです。

次にミュジニー。
まず前提としてはレ サン ジョルジュとは全くそのスタイルを異にします。全く違います。
見事に差別化ができていると感じました。ではどうなのかというと、凝縮したエネルギーがありながら繊細、そして複雑な骨格を持っています。
甘露さは控えめですが、グリセリン感があり、フレッシュジャムを想起させる様な凝縮した果実味があります。
樽香は木材やほのかに焦げた香りを感じさせ、意図的に作り出したであろう青さと濡れた赤い花(決してアロマオイルや鞣し革ではない)の香りが果実味に絡みつきます。マロラクティック発酵に伴う乳酸感はなく、あくまでピュアでもある。
それらの要素が幾重にも折り重なり、驚くべき目の細かいシルクを作り出している。そんな感じで(?)鮮明な要素が多いながら、なぜか輪郭がはっきりと掴めないワイン。要素が多いからなのか...空恐ろしいです。とはいえ偉大さははっきりとわかりますね。
もう少し馴染むとより凄まじいかもしれません。

最後はコルトンシャルルマーニュ。
ミネラル感が漲っているのですが、結構ボリューミーでリッチなタイプのコルトンシャルルマーニュだと思います。
元々シャブリなんかと比べると同じミネラリーな作りでありつつ、ステンレスタンクのクリアさはあまり無く、ミネラルと酸がシャープなコート ド ボーヌのシャルドネ...といった感じなのですが、よりコート ド ボーヌの性質に近いというか。
とてもクリーミーなんですよね。
ミネラル以上の果実味の豊かさやMLF、樽香のリッチさが際立っています。シャープネスを追求したコルトンシャルルマーニュではないですね。
甘露で滑らかなので、むしろムルソーやモンラッシェなんかに近い果実味の出方だと思います。ただこういった香りの割には酸がビシッと決まっていて、かつはっきりとしたミネラル感があるので、それらよりは幾分が堅牢だな、とも感じました。ボディもしっかりとあって口当たりもとてもいい。
普遍的なシャルドネの良さを完全に体現している。
その一方で典型的ではない、という見方をされることもあろうかと思いますが、もうメチャクチャ美味いので、正直そこらへんどうでもよくなってきますねー。
素晴らしいシャルドネです。
そんな感じでフェヴレ4種類でした。どれも強烈に素晴らしく、もうネゴシアンだから良くない...なんてのは完全になくなった感はありますね。

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フェヴレ コルトン・シャルルマーニュ[2005]
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ARGILE (アジル:銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
本日は9月にオープンしたばかりのエスキスの姉妹店、アジルに行ってきました。
エスキスファンとしてはぜひ行かなければならなかったのだ。うむ。



シェフはエスキスのシェフ ド キュイジーヌを務めた村島 輝樹氏です。安定!



店内はエスキスとは大分雰囲気が異なっていて、同じ木材が基調の店内ながら、こちらは黒。ドイツの森に迷い込んだ様な店内。
暗がりにバーカウンター。
こちらでグラスシャンパーニュとアミューズを頂きながらメニューを決めます。


生産者:アルロー
銘柄: プルミエクリュ ブリュット グランドキュヴェ NV

外観は淡い色調のイエローで粘性は中庸。泡ははつらつと立ち上っている。
凝縮した酸味とふくよかなバターやハーブの香りが感じられる。フレッシュな赤リンゴやカリンのような爽やかな酸味のある果実味と蜜のようなほのかな甘みが感じられる。
杏仁豆腐のようなナッティーさ、生栗のような風味を感じさせる。
酸味は厚く、それでいてなめらか。
リンゴの様な厚みのある風味が余韻を残す。
ピノ種らしい強い体躯の余韻だと思う。



◾︎アミューズ「コンテチーズ 生ハム」(★)


間にトマトを挟んで旨味を強めている。
コンテチーズの塩気と旨味、生ハムのオイリーな滑らかさが調和する。



その後ダイニングに通されます。
こちらも木材が基調で、夜の森のキャンピング。
流木のオブジェも面白い。



◾︎アミューズ「アボカドのムース」(★★★)


アボガドムースにチキンコンソメジュレ、生ウニを添えている。チキンの出汁の風味がかなり濃厚、アボカドは粒をほのかに残す粒度のムースでほのかにピスタチオの
風味を感じる。香ばしい風味と滑らかなアボカド、ウニの磯の風味とコンソメの強い鳥の風味を感じさせる。
美味い。



◾︎アミューズ「キッシュ」(★★)


ベーコン、グリュイエールチーズ、卵と生地が分かれていて、口の中で再構築するというもの。
茶碗蒸しっぽい。濃厚なグリュイエールチーズと卵の風味とベーコンの食感がよく合う。さらにパイ生地を含むと、成る程、確かにキッシュ。


◾︎パン(フォカッチャ、カンパーニュ)





◾︎ポワソン「クエ 大根 舞茸 ユリ根 コンソメブーレ」(★★★)


長崎県産クエ、ソテーした舞茸、ユリ根、大根と木の芽味噌、摩り下ろしたワサビ、芽ネギ。鳥のコンソメスープをかけて。
スープ仕立ての繊細な魚料理。
クエはしっとりと火が通っており、ただ肉質ははっきりしていて、食感は豊か。エキスの味わいは強く、上に添えられたワサビとうまい具合にバランスをとっている。
舞茸はやや苦みがあり、ユリ根はコリコリしたしており、単一のクエの食感にバリエーションを持たせている。
大根には青っぽいソース、ちょっとおでん的。
コンソメスープはとても繊細で日本料理的だと思う。


◾︎ヴィヤンド「熟成蝦夷鹿肉のロースト」(★★★★+)


うおお...旨味の嵐じゃんよ...
北海道白沼産蝦夷鹿のロースト、紫芋のペースト、ジャンボマッシュルームのソテー、根セロリのマリネと岩塩包み焼き、春菊、キャロットラペ。ソースはポワヴラード、そこからカシス風味のシャンピニオンのデュクセルを混ぜるとさながらグランヌヴールとして楽しめる。
蝦夷鹿、やっぱりめちゃくちゃ旨味に溢れてる。しっとりと火が入っていて、レアでエキスが充実。野生的な血の風味。抜群の旨味、でも臭くない。
スパイシーなポワヴラードソースとのマッチングが素晴らしい。
グランヌヴールとなると更に複雑でカシスの甘みがスパイシーなソースとシュヴルイユの風味を引き立てていく。
根セロリやキャロットラペ、春菊などもほのかに酸味を帯びていて力強い鹿の風味を綺麗にリセットしてくれる。
香ばしい焼いた根セロリやジャンボマッシュルームも香ばしく美味。


最後にデザートメニューもありますが、お腹いっぱいでパス。
いやしかしメインだけでも満足度がものすごく高い。ボリュームも選べて構成の自由度がとても高いです。
一律いくら、ではないので、若干お会計に気をつけながら頼まないといけませんが、そこはエスキスのシェフ ド キュイジーヌ。クオリティの担保は取れているので、きっと損はしないのではないかと。
とても美味しかったのですが...客足があまり芳しくないようで、もう少しお客が来て欲しいとのこと。
このクオリティならほっときゃ人来るでしょ、とも思うのですが、無くなるのも嫌なので、みんな是非行ってみると良いのではないかと!
オススメですよ!




住所: 東京都中央区銀座5-4-6 ロイヤルクリスタル銀座7F
店名: ARGILE (アジル)
電話番号: 03-3575-5115
営業時間:
12:00~13:30(L.O.) 18:00~22:00(L.O.)
日曜営業

ALEXANDER'S STEAKHOUSE(アレキサンダーズ ステーキハウス:汐留)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は11月10日オープンしたばかりのアレキサンダーズ ステーキハウスに行ってきました。



お祝いのお花がたくさんありました。


前に入っていたオレゴンバーよりかなり広めにスペースが取られていて、高級感を感じさせます。
セラーにはバーランやボンド、コングスガード、ブライアントファミリーなどのカルトワインがたくさん並んでいます。


眺めはとても良いです。


アレクサンダーズステーキハウスは2005年に、カリフォルニア州クパチーノにオープンして以来、2011年から3年連続でミシュラン一つ星受賞をはじめ数々の賞を受賞する、ラグジュアリーな空間とこだわりのステーキを楽しめるステーキハウス。
...らしいです。ちなみにこれは日本1号店。


まずはジャブということで3000円のランチコースを注文。品数も少なく会社員に優しい仕様となっています。


◾︎アミューズ「クリスピー 天ぷら」(★)


牛のアキレス腱を揚げたもの。オニオンのディップ。パリパリとしたえびせん的な食感、オニオンの甘やかなペースト。爽やかな酸味が楽しめるアミューズ。


◾︎アミューズ「本ハマチ (白ぶどう リンゴ ラディッシュ イクラ)」(★★)


トロリとした脂の乗った本ハマチにイクラとラディッシュ。
白ぶどうのソースだが、カツオっぽいダシがとてもよく効いている。イクラの塩気とプチプチとした食感も素晴らしい。


◾︎「パンと発酵バター」


発酵バターに牛の脂を混ぜたもの。
濃厚で燻製の様な風味が口に広がる。


◾︎メインディッシュ「シュミッツランチ ニューヨーク ストリップ 10oz(マーブルポテト トリュフマスタード 牛脂)」(★★★★+)

シュミッツランチというカリフォルニアの肉屋から購入したニューヨークストリップ。その腰部分の下部にあるサーロインに似た部位。




見て下さい!ランチにしてこの厚み!



断面もいい感じで火が入っています。


滑らかで酸味のあるオランデーズソース、オニオンとマスタードの風味が際立つ。生乳分の強いバニラ風味の滑らかなバター。
お肉はとてもジューシー。レアミディアム。赤みの鉄分、旨味が突出。脂控えめの中にある野生的な甘み、風味。
とにかく旨味が強く出るような火入れ。厚み、ボリュームが凄まじく重量感がある。
付け合わせの芋はすごく甘くて、これだけでも十分おつまみに楽しめそう。


6種類の塩で頂きます。
珠洲の竹炭塩は燻製のような香ばしい香りが。
チベット ヒマラヤのマグマ塩は硫黄っぽさがあります。これが卵を思わせて秀逸。肉に会う。
ベトナムのカンホワ塩は粒子粒が荒く、プレーンな味。
沖縄ミネラル塩はさとうきびのほのかな甘みを含んでいて、瀬戸内海の荒藻塩は余韻に海藻の風味が感じられる。熊本県笹塩は塩分はやや控えめのような感じで繊細。
塩のバリエーションで300g近くある塊を飽きさせず食べさせてくれます。


◾︎メインディッシュ「サーティファイド アンガスビーフ プライムリブ 10oz(ローズマリーのジュ 西洋ワサビ」(★★★★+)

プライムグレードのUSビーフを使用。



厚みは1cmくらいなんですが...




幅がデカイ!!


ミディアムレアに火を通した厚切りのプライムリブに、胡椒の香りの効いた肉汁ソースをかけて。
滑らかな脂と赤身の風味が感じられる。和牛的な脂の甘みを感じる。
肉質はしっとりと柔らかく、肉の旨味も脂の甘みもしっかりと乗っている。癖はあまり無いが、赤身的な血の風味がほのかに感じられる。
少し筋が残っていたり脂がしっかりとある部位だからどこかワイルドな感じもあります。
ヨーグルト風味のマスタード、ホースラディッシュのペーストで頂く。酸味と乳酸の風味が肉に複雑さを与えていて大変美味です。




◾︎サイドディッシュ「七味フライズ 七味 トリュフオランデーズ」(★★★)


付け合わせはトリュフポテト。
サクサクカリカリに揚がったポテトでトリュフの風味が芳醇。七味のピリッとした辛さがある。


トリュフ風味のオランデーズソースでいただきます。


3000円としては素晴らしい満足度。
量も多いし、肉も非常に旨味たっぷりで美味しいです。
出来たばかりとは思えない程オペレーションもこなれており、とても良いお店に発展しそうだと思いました。
今度は余裕のあるときに多皿構成のディナーなども試してみたいですね。



住所:東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンタービル42階
店名: ALEXANDER’S STEAKHOUSE(アレクサンダーズステーキハウス)
電話番号: 03-6264-5151
営業時間:
ランチ 11:30~15:30(LO 14:00)
ディナー17:30~23:30(LO 22:00)
※日曜のみ17:30~22:30(LO 21:00)

【日本:16】国際品種を世界基準で作る生産者、そして日本の個性を活かす生産者

こんにちは、本日は日本ワインです。
本日は大手シャトーメルシャンからカルトワインまで。
バリエーション幅広にお送りします。
※データはワインコメントの中に記載。ワイナリー毎の歴史や思想などは公式ホームページをご参照くださいませ。



【テイスティングコメント】
生産者: ドメーヌ ショオ
銘柄: ハイトゥー コスリー ルージュ 2015
品種: カベルネミトス、シャルドネ

北海道余市&新潟市南区産のブドウを使用。カベルネミトスは除梗破砕後ダイレクトプレス、果汁のみを培養酵母発酵、乳酸発酵有り、無清澄無濾過、亜硫酸不使用。
外観は淡いルージュ、粘性は淡い。
巨峰かベリーAっぽい華やかな香りとマスカテルなフレーバーを感じる。
獣香が強く野生的で、見かけに寄らずみずみずしいダークチェリーやブラックベリーの様な果実味と鉄分の様な風合いがある。生肉、フランボワーズの様な要素がある。
酸味はこちらも柔らかくなめらかで、タンニンも控えめ。
優しいタッチでマスカテルな要素が余韻に残っていく。
若々しく自然派的な作り。


生産者: 城戸ワイナリー
銘柄: プレミアム メルロー 桔梗ヶ原 2015
品種: メルロー

桔梗ヶ原産100%の買いブドウ(加納克次郎さん)で作ったワイン。野生酵母発酵、無濾過・無清澄、フレンチオーク新樽57%、フレンチオーク古樽29%、アメリカンオーク新樽14%で7ヶ月樽熟成。
外観は赤みの強いガーネットで粘性は中庸。
国際的なスタイルなメルロー。
キャンディ的な甘い香りはあり、フレッシュな側面がある。日本的な酸の強さは控えめ。
ピーマンや茎、そしてバニラ、ミルクの様な滑らかなアロマが主体的に感じられる。華やかなスミレのニュアンス、そしてフレッシュなカシスやダークチェリーの果実味があり、松や毛皮、ユーカリや蜂蜜などの風味がある。
酸やタンニンは非常に柔らかくなめらかで青さとMLF、親しみやすいキャンディ的な果実味の余韻が残る。ダークチェリーの様な余韻がある。


生産者: サントリー ジャパン プレミアム
銘柄: 高山村シャルドネ 2015
品種: シャルドネ100%

土地の特性としては長野県北信エリアに位置する、標高約500~600m。雨が少なく、昼夜の寒暖差が大きい。夜は山から冷たい風が吹き降ろし夜温が下がる。100%契約農家のぶどうを使用。
外観は透明に近いストローイエローで粘性は低い。
クリアな白ブドウの香りが際立つ透明感のあるキュヴェ。
ステンレスタンク発酵、熟成。MLFは僅かに感じる。
ミネラル感は豊か。マスカテルでややフォキシーなフレーバーを放っている。マスカットやシトラスの様な果実味。その中に甘い蜜を思わせる甘露な香りが混じる。ラムネを想起。フレッシュハーブ、白い花などの要素を感じる。
香りはクリアだが、酸は柔らかく、ボディと甘露さは比較的リッチに感じられる。香りからは感じられないMLF的な部分が出ている様に思える。


生産者: シャトー メルシャン
銘柄: 桔梗ヶ原メルロー 2000
品種: メルロー100%

木桶およびステンレスタンク発酵 約28~30度 約10日間、約16カ月間(新樽100%)で熟成。
外観はエッジにオレンジを帯びたガーネット、粘性は中庸。熟成に起因する濡れた木や腐葉土の香り、ややグリニッシュでピーマンやドライハーブの香りが前面的に出ている。ボルドーの熟成グランヴァンに接近している。
血液などの野生的な風味の中にブラックベリーやダークチェリーを思わせるドライなジャムを思わせる果実味がある。焦げたゴムや漢方のロースト香。
ドライフラワーなどの萎れた花、ベーコンや毛皮、ローズマリーなどの複雑な風味を感じる。
熟成が進んでおり香りは熟成香を主体としてほのかに果実味を残っている状態だけど、ボディはかなり柔らかくなっている。かなり薄くなっているか、旨味豊かで余韻の青さと熟成香、果実味が主体的になる。


生産者: シャトーメルシャン
銘柄: 北信シャルドネ 2002
品種:シャルドネ100%

平均樹齢11年、樽発酵 18~24度 15~25日間、新樽80%で9ヶ月熟成。
外観はややグリーンを帯びたイエロー、粘性は中庸。
フレッシュな日本的なシャルドネでありながら醸造は国際的なものを採用している。
ミネラル感は控えめ。
ライムやグレープフルーツなどの果実味、わずかな洋梨のニュアンス。それと共にヨーグルトの様なまろやかな風味。ミルクやリコリス、そして白い花、フレッシュハーブ、そして蜜蝋など。樽は程よく効いている。
酸は穏やかでありながらボディはしっかりとある。
洋梨やヨーグルトの様な余韻が残る。不足感のない、クリアなシャルドネ。素晴らしい。



【所感】
まずはドメーヌ ショオ、ハイトゥーコースリー。
2014はベリーA100%だった様ですが、2015はカベルネミトスとシャルドネのアッサンブラージュ。
※カベルネミトスはカベルネソーヴィニヨンとレンベルガーの交配品種。
テイスティングコメントにも記載している様に、基本的には去年と大きな方針はないようですね。カベルネミトスと書いてはあるものの、風味はベリーAに非常に近しい印象を受けましたから。
果皮の厚さに起因するものなのか、ややなめし革の要素が発展したかの様な獣香、生肉が強く、それがカベルネ種っぽい様な気がしますね。華やかで野生的、瑞々しい果実を主軸としたワインです。
基本的に複雑な構成のワインではなく、シンプルではあるのですがバランス良く仕上がっていると思います。
あえて高額では書いませんが、デイリーとして安価に手に入るのであれば欲しいワインです。

次はカルトワイン、城戸ワイナリー。
今回のプレミアムシリーズは特定農家から買いブドウで購入したもので作ったワインです。いわゆるネゴシアンもの、といった感じですか。日本のワインはいまなお自社畑は多くなく、買いブドウでワインを作るのが主流なので、そういう意味ではスタンダードと言えるでしょうか。
素晴らしいメルローです。城戸ワイナリーのワインで基本的には失望させられる事は(ボトルデザイン以外は)無いのですが、例によって素晴らしいメルローに仕上がっています。
国際的なスタイルで作られており、リリース直後が故にキャンディ香が際立ちますが、例えばカシスなどの果実味やピーマン、バニラなどの要素は国際的な作りを踏襲した形になっております。しっかりとMLFがなされているからか日本的な厳しめの酸の出方はしておらず、タッチはシルキーです。
大変良くできています。少量生産だからこそなのかもしれませんが、もう少し手に入る様になるといいですね。
世界全体を見たときに、いくつもの選択肢の中でこれをえらぶかというと「日本ワインを飲もう」と思わない限りは選択肢には入らないと思います。高いし、手に入らないから。

次はサントリー ジャパン プレミアムの高山村シャルドネ。
高山村がいずこにあるのかは存じ上げませんが、いわゆるネゴシアンものです。契約農家からぶどうを購入して製造するパターンですね。
複雑さは希薄ですが、大変よくまとまった手堅いワインです。
新樽や醸造起因の要素は控えめでぶどう本来の味わいを際立たせている作り。
収穫からリリースまでの期間が短いのもあり、かなりクリアに仕上げられたワインだと思います。シトラスやぶどう本来の香りを感じられるもので、少し酸がシャープに出そうだな....と思いますが、実際はそんな事はなく、柔らかく厚いボディが舌になじみます。そういった意味で飲みやすく仕上げているなあ、と感じました。良い作りです。


次はシャトーメルシャン。
まずは北信シャルドネから。
これも流石に良くできています。
冷涼さを感じさせる柑橘のニュアンス、その中に僅かに感じられる洋梨の要素。基本的にクリアな質感のワインです。そこにリッチさを演出するMLFが強めに効いており柔らかい酸と結合しさながらヨーグルトの様な香りを放っています。
樽香は新樽80%ながら、僅かに感じられる程度であまり強く主張はしていないですね。
酸は先述した通り柑橘のニュアンスがありながら減酸されていて滑らかというか、穏やかです。
醸造要素をしっかりと感じさせながらクリアな質感を持つシャルドネです。手堅い作りだと思います。

最後は熟成した貴重な桔梗ヶ原メルロー。
ヴィンテージは2000年。これがもう、本当に素晴らしい熟成古酒でした。
さながらボルドーの熟成グランヴァンに接近する作りです。
オフヴィンテージが綺麗に熟した様な腰の弱さを感じるのですが、そのデメリットを差し引いても余りある魅力を包含しています。
少し野性的な風味の中に黒系果実のジャムを思わせる果実味と強めの樽香、華やかさがあります。ボディも非常に柔らかくタンニンも落ち着いていて、これ以降の熟成は少し厳しい印象も受けますが、2000年でこのまとまりは凄いですね。さすか大手酒造メーカー!やりますね!
日本ワインを熟成させる、あるいは熟成したものを購入する事はあまり想定していなかったのですが、これはアリですね...
基準ができたので、少し探してみたいと思います。

やっぱり日本ワインは面白いですね。
日々進歩してたり個性豊かなのが、結構楽しいですね。


【おまけ】

生ハムと共に楽しむ。
まずはプロシュート ディ サンダニエーレ 16ヶ月。


プロシュート ディ サンダニエーレ 24ヶ月。
旨みが相当違いますね。


プロシュート ディ パルマ 30ヶ月。
旨みとともに塩気も充実。


コッパ。とてもスパイシー。


トリュフハニーとのペアリングを試す。


サンタニエーレ24ヶ月がベスト。
16ヶ月だとトリュフの要素と塩気が合わず、コッパはスパイスやハーブの風味が調和しなかった。
プロシュートはいい線行っていた。



練り物。



鰆の酒粕漬け。



メインは和牛のロースト。
プロ並みのキュイソン。



いくらの二色盛り。漬け時間を変えたいくら。



デザートはでっかい梨。


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【アルザス・ロワール:13】アルザスの熟成リースリングを利く

こんにちは、HKOです。
本日は温めまくっていたアルザスです。


【データ】
ヒューゲルは1639年にアルザス地方リクヴィール村に設立された、大手ワイナリー。現在は12代目にあたります。
アルザスの代名詞とも言えるワイナリーです。
ヒューゲルが保有する自社畑の殆どはグランクリュに分類され、契約農家からもブドウを購入しています。平均樹齢は35年。ヒューゲルのセラーは16世紀に中世リクヴィールの中心の地下にあり、100年以上の大きな木樽と共に、使用中の世界最古の樽である1715年産の有名なセント カトリーヌも所有。
今回のジュビリー リースリングとピノノワールは、1989年の創立350周年を記念して生産が始まったワイン。最良の年にのみ造られ、自社所有する最も古い畑のブドウのみ使用。
ジュビリー ピノノワールは1966年に植樹されたフロスティグ畑の斜面から作られるワイン。樹齢42年、収量は35 hl/ha
。ブルゴーニュクローンを使用。100%除梗。2週間漬け込み、約10ヶ月小樽で熟成、一部新樽を利用する。
ジュビリー リースリングは特級畑シュナンブールの中心部にある最良の区画より収穫されたブドウを使用。土壌は第四紀のシリカを含む砂利質層、中心部はコイパー、マール、ドロマイトとジプサム、そしてヴォージュ砂岩層とムッシェルカルク層。そして東端部はリアス式の泥石灰岩層から形成。樹齢は30年、収量は45 hl/ha。
重力によってプレスし、18℃から24℃で温度管理された樽や大樽で発酵。澱引きは一度だけ、低温での安定化は行なわず、冬の寒さで自然に清澄。翌年の春には、軽くろ過したワインを瓶詰めし、私たちのセラーにて市場へ出荷するまで瓶内熟成させます。


ドメーヌ アルベール マンは、17世紀にマン家とバルテルメ家が統合して設立されたワイナリー。現当主はモーリスとジャッキー・バルテルメ兄弟。品質へのこだわりから借金をしながらグランクリュの優れた畑を少しづつ買い足し、現在は総面積21ヘクタールを所有。アルザスでは比較的大規模ワイナリーとなりました。保有畑のグランクリュの割合が高く、シュロスベルグ、シュタインブルグラー、ペルシベルグ、フルシュテントゥム、ヘングストを所有。
ビオディナミを実践しテロワールと環境を尊重したワイン造りを行っています。木樽で発酵し、熟成はステンレス タンクで9ヶ月。年間生産量は7400本。平均収量は28.5hl/ha。


【テイスティングコメント】
生産者:アンリ エラール
銘柄: ゲヴェルツトラミネール レゼルヴ パルティキュリエール 2014
品種: ゲヴェルツトラミネール100%

外観はやや濃いめのイエローで粘性は高い。
ゲヴェルツの華やかな香りが前面に出たトロピカルでアロマティックなキュヴェ。
ライチとパッションフルーツの濃密で特徴的な果実味が主体的で時折アプリコットのような風味を感じさせる。存外ミネラル感はしっかりとあり火打石のような風味を感じさせる。クリーンな作りだが、ヨーグルトやフレッシュハーブ、蜂蜜のような風味が感じられる。ボディはしっかりとあり、球体的で粘性がある。
冷やして飲むとボディの厚さとフレッシュな果実味が際立ち非常に南国的な風合いを感じさせてくれる。


生産者: ヒューゲル
銘柄: ジュビリー ピノノワール 2008

外観は淡いルビー、粘性は低い。
熟成感はかなりでている様に見受けられるが、今ひとつ香りが迫ってこない落ち着いたピノノワール。
基本的には鉄や血液の香りが主体的で果実部分はあまり主張してこない。スミレなどの花の香り。
ほのかに感じられる果実味はレッドカラントなどのほのかな香り。そして青いハーブのニュアンス。枯葉や土、キノコ、比較的明瞭な獣香がある。
タンニンや酸はかなり落ち着いていて、もう少しでぴーくが過ぎそうなニュアンスを感じる。引っかかりはほとんどなく、過剰なシルキーさ。余韻にはスミレキャンディーやレッドカラントの様な余韻が残る。近々ピークアウトしそうな気配がある。


生産者: ヒューゲル
銘柄: ジュビリー リースリング 1985
品種: リースリング100%

外観はやや濃いめのイエローで粘性は中庸。
ペトロール香が落ち着き、バターや豊満なシロップに漬けたスポンジケーキの様な芳香がある。熟した洋梨な黄桃の果実味。イーストやヘーゼルナッツの様な芳香。
白カビの要素やほのかにシェリーの様な塩気を感じる芳香も混ざってくる。ドライハーブの様なニュアンス。
甘くふくよかな香りに塩気が混ざる絶妙なバランス。
酸味は柔らかく、旨味が非常に充実。
ほのかなペトロール香や温州みかんやスポンジケーキの豊満な風味が凝縮感とともに広がっていく。


生産者: アルベールマン
銘柄 フルシュテントゥム リースリング 1997
品種: リースリング100%

外観はやや濃いめのイエローで、粘性は高い。
リースリングらしいペトロール香を携えながら、しかしてその要素だけ浮くわけではなく、完全に果実味と結合している密度の高いリースリング。
火打石の様なミネラル感。
ペトロール香に随伴する黄桃、マンゴーのコンポートやハチミツの様な甘露な果実の香りが漂う。バターやフレッシュなグレープ、ドライハーブ。そして蜜蝋やリコリスなどの果実味が感じられる。ペトロールと蜜の様な香りが際立っている。
とろりとした強い粘性をアタックからも感じられ、アルコール感は控えめながらグリセリン感は突出。しなやかなペトロールと核種系果実のボリューム感のある余韻が感じられる。



【所感】
まずはアンリ エラール。
ゲヴェルツラミネールで外した事はそもそもあまりないんですが、これも例によってデイリーワインとして大変良いワインになっています。ちなみにこれはカルディで購入しました。ライチやパッションフルーツの様な南国果実の果実味を強く感じられるものです。ボディもしっかりとあり、典型的ながらも手の出しやすいワインだと思いました。

次はヒューゲルのジュビリー。
まずはリースリング。
素晴らしいリースリングだと思います。
アルザス リースリングの偉大なワインはミネラル感が堅牢ですが、ジュビリーは流石にいい感じに落ち着いています。
マロラクティック発酵起因のバターや熟したシロップ、黄桃などの果実味、白カビやシェリーの様な風合いも感じます。甘くふくよかな中に塩気を感じる作りです。
古酒ながら甘露さがあり、枯れていない。元がとても力強いワインであったのではないかと思います。
秀逸です。ほのかにペトロール香も品種特性も感じられるのがいいですね。素晴らしいと思います。
それに対しピノノワールは些か弱い体躯である印象を受けました。ヴィンテージは2008年と比較的若いながらもどこか弱く、香りが上がってこない。
熟成感もかなりあり、鉄や血液の香り、枯葉や土、キノコが主体的、ほのかに赤系の果実も感じられるが微弱。
なんとなく熟成前酸化的な気もしますが、あまり魅力のあるワインにはなっていませんね。近々ピークアウトしてしまいそうなアンバランスさを感じます。

次はアルベール マン。特級畑のフルシュテントゥムから作られるリースリング。
密度の高いリースリング。ミネラル感は充実、核種系コンポートや蜂蜜の様な甘露な果実の風味とペトロール香がよく馴染んでいる。とろりと粘性のある濃密な作りが20年近く熟成しても残っており、ボリューム感も豊か。秀逸なリースリングです。

しかしピノノワールはともかくとして、辛口にも関わらずリースリングの長期熟成は目を見張るものがありますね...
特にジュビリー リースリングは80年代にも関わらず、あの味わいは恐ろしい...

Nabenoism(ナベノイズム:浅草)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
本日はナベノイズムに行ってまいりました。



まさか下町浅草にこんなキュイジーヌができるなんて...白い壁が美しいです。
既にグランメゾン的な風格が!




シェフは渡辺雄一郎氏。
言わずと知れたシャトーレストラン ジョエルロブションの元エグゼクティブシェフ。9年間もの間三つ星を守り続けていました。21年にも渡るロブショングループを勇退し、今年の7月に自身のレストランを開店しています。
なぜ浅草か...というのはとりあえず一旦置いておいて、最高峰のガストロノミーを北側で提供してくれて、有り難みしかない....!



もう、当然ながら行くよね。
しかも凄い浅草、下町文化と調和しているよ、メニュー見てると。


店内はまだまだ出来たばかりといった感じ。



シャンパーニュはボランジェのスペシャルキュヴェ。
奇をてらわない美味しいシャンパーニュだ。



東京スカイツリーがよく見える。
かなり落ち着ける感じ...


◾︎L’Amuse-bouche et Gaspacho de saison「3種の梨(秋月、豊水、南水)とアボカド、レモン、スダチのガスパチョ、ポワールウィリアムとオー ド ヴィ ポワール風味、レモンとヴァニラの氷をアクセントに、浅草老舗とのコラボスナックとアントナン風グリーンオリーヴのマリネ」(★★★★+)


美しい八寸的なプレゼンテーション。

①3種の梨(秋月、豊水、南水)とアボカド、レモン、スダチのガスパチョ。

ミントと梨の清涼感のあるガスパチョ、粘性はアボガドか。酸味もあり、スッキリと口をリセットする。

②グリーンオリーブのマリネ モロッコ風

食材: グリーンオリーブ/オレンジコンフィ/サフラン/クミンシード/コリアンダーシード/生オレンジ皮/ミント/コリアンダー
一見普通のオリーブだが、オレンジの香りが鼻をふわっと覆う。爽やかなミントの風味があり、ほのかな苦み。複雑。ハーブの香りが広がっていく。


③駒形 「種亀最中」のカナッペ

食材: 種亀モナカ皮/クリームチーズ/セップ茸/塩昆布/アーモンド/丹波黒豆
サクサクとしたモナカ、クリームチーズとセップの香りが鼻に広がり、コリコリとしたアーモンドと黒豆の食感、塩昆布の塩気が順に広がる。まろやかで香ばしい。最高。


④「大心堂雷おこし」とフランスの出会い

食材: 雷おこし古代/シャラントポワトゥーバター/スペイン産アンチョビ/青唐辛子酢漬け
カリカリとした雷おこしとピリッとした青唐辛子、アンチョビのちょっとした青臭さと塩気が雷おこしの甘みに調和する。






バケットは暖かくフワフワで中はしっとり。
めちゃくちゃ美味い...
止まんねえ...


◾︎La Farine de sarrasin「“両国江戸蕎麦ほそ川”の蕎麦粉をソースベシャメルの技法で炊き上げたそばがき、奥井海生堂蔵囲い2年物昆布のジュレと塩ウニ、ウォッカクリーム、おろしたてワサビのコンビネゾン」(★★★)


食材: 朝挽き蕎麦粉/ウニ/奥井海生堂蔵囲い2年昆布ジュレ/ノルマンディクリーム/ウォッカ/天城ワサビ/芽ネギ
製法はメニュー名の通り。シェフのスペシャリテ。
やや強いアルコール感のあるノルマンディクリーム(ウオッカ?)
全体的に滋味深い味わい。ジュレの出汁と蕎麦がきの繊細な風味だ。そこに濃厚な雲丹とわさびで一気に味わいと風味が引き立つ。香り高く、ほのかな風味の中で複雑さを感じさせる。


◾︎Les Légumes Traditionnels Japonais et Les Produits Emblématiques de la Cuisine Française
「日本伝統野菜とフランス伝統食材の融合、京都山科茄子のコンポートに生姜とライムの香るジュレ、ブレス産ピジョンのパテとムネ肉のショーフロワ」(★★★★+)


食材: 京都山科茄子/鮎魚醤/レモンヴィネガー/ライム/生姜/ブレス産ピジョン/コニャック/純米酒/木の芽/やげん掘,山椒,けしの実,陳皮
鳩の胸肉を贅沢に使った一皿。
骨や内臓を砕いて作ったパテは濃厚でピリリとした山椒の風味が大変素晴らしい。しかも臭みは控えめでとても食べやすい。ジュレも生姜と山椒の風味がピリリと効く。しっとりとした鳩の血の要素や野性味とよく調和する。生臭さを感じさせずコクだけ残す。
ナスはしっとりとほのかに酸味を感じさせ、オイリーで、少し淡白な鳩の質感によく調和する。これは超素晴らしい...


サーモンと肉に向けてワインを注文します。


生産者: バンジャマン ルルー
銘柄:ジュヴレ シャンベルタン 2012

外観は澄んだ赤みの強いルビーで粘性は中庸。
ジュヴレシャンベルタンにしては繊細でエレガントさが突出している。やや自然派的な香りを感じさせるもので、ジュヴレシャンベルタンとしてみると抽出は控えめだが、このスタイルの中においては比較的長く抽出を行なっているのであろう。かなり華やかさを感じる。
スミレや赤い花のアロマオイル、そして鞣し革、毛皮や焦がした樹皮の様な香り、ブラックベリーやダークチェリーのジャムの様な濃密さ、紅茶や杉の様な清涼感のあるアロマ、そしてほのかな青さを感じる。ほのかな生肉っぽさ。
華やかさが優勢ながら、果実味、樽のバランスがよく取れている。グローヴやリコリスなどのスパイシーさもある。
口当たりは素晴らしく酸とタンニンのバランスが絶妙。
口に含む全房的な青さ、フルーティーな果実味、濃密さを感じる。村名とは思えない出来。


◾︎Le saumon「ニュージーランド産オーラキングサーモン、マリネしてからオイルコンフィに、シュークルートのクーリと様々に変化させたキャベツ、ジュニエーブルのオイルとヴァンジョーヌ、鮭魚醤のエッセンス」(★★★★+)


食材: ニュージーランド産オーラキングサーモン/芽キャベツ/コールラビ/ミニオゼイユ/レッドキャベツスプラウト/ジャガイモ/シュークルート/マスの卵/鮭魚醤/ヴァンジョーヌ/ねずの実/マヨネーズ
全体的に魚醤の風味や香りが感じられる。
サーモンはほぼ生の状態で火入れされている。45度の低温調理。しっとりと仕上がっていて油もとても乗っていて滑らか。いくらの部分は豊かな塩気。
ソースの黒い部分はジュニパーベリー。清涼感、山椒のようなスパイシーな風味と苦みがある。わさびっぽく見えるのはシュークルート。もう少し酸を感じるかと思ったが、浅漬けっぽい感じ。緩い食感をポテトフライが一気に引き締める。バランスが良い。素晴らしい。


■Le Porc「岩手県産ハーブ豚 しっとりと真空調理からロースト バターナッツカボチャの素揚げと栗カボチャの「入山煎餅」クランブル」(★★★★+)


食材: 岩手県産ハーブ豚/バターナッツカボチャ/栗カボチャ/入山せんべい/パルメザンチーズ/プロシュート/バター/ローズマリー/カボチャ種/カルダモン/ヴァニラオイル/千葉県産生ピーナッツ/フィザリス(食用ほおずき)/シチリア産ケイパー/イタリアンパセリ/フォン・ド・ヴォー/マデラ酒/にんにく/エシャロット/タイム/ローリエ/胡椒/焦がしバター ※カボチャとスパイス、地元、入山せんべいとのコラボレーション、真空調理したハーブ豚を旬のコンディモン(薬味)で爽やかにお召し上がり頂く一皿。
火入れは完璧。真空調理で外側だけ炙っている。フォンドボーとマディラのソースも抑制が効いている。また入山せんべいの醤油とサクサク感も楽しい。
豚の上には鬼灯とケッパー、フォアグラ、栗が載っている。甘辛いソースとフレッシュなほおずきのトマトっぽさが豚肉の風味に複雑さを与える。豚肉自体もしっとりしていて最高、旨味や甘味も強いから、栗の風味にもよく合う。
付け合わせはカボチャとローズマリーとプロシュートのオイル煮が入った濃密さがある。


◾︎1er Dessert La Kaki「完熟柿を真空マリネにして ライムのジュレとねずの実のグラスを乗せて」(★★+)


おお!ジンのアイスクリーム...だけどどこかナッティで食べにくくない。ライムの風味と下記の甘さが中和している。
口に含むと、少しよくできたカクテルの様。素晴らしい。


◾︎2me Dessert La Marron「マロン、梨の真空マリネ、ソースカシス、キャラメルのグラスとのアンサンブル、スティル モンブラン 2016秋」(★★★+)


ホワイトチョコのパウダー、練乳のクリーム、カシスのソースを隠したモンブラン、フレッシュな球体の梨。
かなり強い燻製香のキャラメルアイス。練乳のクリームは力強い味わい。
モンブランはふくよかで生栗っぽさを凄く感じます。なかのクリームとよく調和し、鉄っぽいカシスの赤い果実の風味は素晴らしい。酸味とふくよかさのバランスがよく取れている。


◾︎Café et Mignardises「日本堤 バッハコーヒーと駒形をイメージした小菓子」

苦みがしっかりと感じられる深煎りのコーヒー。香ばしい。

ミニャルディーズは以下の通り。


・「小桜」のかりんとうを使ったヌガー
・抹茶のマカロン
・「千葉屋」大学芋のごまチュイルサンド



カフェはテラスが空いたので、そちらで。
流石にこの時期の川沿いは寒かったですが、春くらいにはテラス最高っぽい様な気がします。



いやー、美味しかったです。
どの皿も殆ど非のうちどころがないですね...全部の皿が好きすぎる...
浅草スナックの自由度の高さ、楽しさの後に、蕎麦がきの繊細さがきて、フレンチ然とした鳩やサーモンが来る、この振れ幅も驚きに満ちています。
和食的なプレゼンテーションなんだけど、基本的にはフレンチ的なアプローチ。手堅い部分は手堅く、飛び道具は飛び道具で全体でメニューかよく考えられているのが、わかります。
また、下町の素材をたくさん使っているのが面白いですね、
種亀最中、大心堂の雷おこし、ほそ川の蕎麦粉、入山煎餅、小桜のかりんとう、千葉屋の大学芋、バッハコーヒーなどなど...さながら食材が如く扱っているのがとてもいい。
浅草らしさをかなり感じますね。オマージュもそうなのですが、料理のそこかしこに、山手にはない地元愛というか、下町愛が見て取れるのは非常にいいですね。
僕も下町出身だから、こういう方向性はとても嬉しいです。
しかも渡辺シェフがやってくれるんだからもう...これ以上はない...
これを期にどんどん東京下町エリアのガストロノミーも盛り上がっていってくれると嬉しいですね!
期待しています!



住所: 東京都台東区駒形2-1-17
店名: Nabenoism(ナベノイズム)
電話番号: 03-5246-4056
営業時間:
ランチ12:00~13:30(L,O)15:00 Close
ディナー18:00~21:00(L,O)23:00 Close

Salmon&trout(サーモン アンド トラウト:下北沢)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
本日は三軒茶屋にあるサーモン アンド トラウトに来ました。



外観はチャリ屋。
ここから強烈なイノベーティブが放たれるのか...

ちなみにサーモン&トラウトって痛風ってスラングらしいっすよ。



カオティックな店内。自転車は売ってるらしいっす。



シェフは森枝 幹氏。シドニーの『TETSUYA'S』、『湖月』、『タパスモラキュラーバー』、『246コモン』を経験後、サーモン アンド トラウトを立ち上げました。


今回はアルコールペアリングで。


◾︎「牡蠣 根セロリのピューレ ワインビネガー オリーブオイル」


牡蠣に根セロリのピューレ、オリーブオイル、ワインビネガーをかけたもの。
牡蠣はプリプリ。
ワインビネガーの酸味がかなり強く効いている。ヒマラヤの古木から取れた風味豊かなオリーブオイルの風味や滑らかな根セロリのクリーミーなピューレがやや酸味を軟化させているような気がする。
ただそれでも酸味は優勢で、全体の風味は良く調和する。

ペアリングは「久礼 ひやおろし」。

ワインビネガーの酸味が強いので、久礼の熱燗のまろやかさとヒネ香とよく合いますね。



◾︎「フグと喜界島産ケラジ蜜柑のソース 山椒風味の草」


河豚の刺身に山椒要素を感じる草と喜界島のケラジ蜜柑の酸味豊かなソースと、ミズスベリヒル(?)という塩っぽい草を添えたもの。歯ごたえの良いコリコリとした食感豊かなフグ、山椒的なスパイシーさを帯びた酸味と辛味がある。
柑橘と山椒、河豚の要素はよく合うみたい。

ペアリングは「長珍 ひやおろし H27BY 純米吟醸」

こちらは通常の冷酒で。
ケラジ蜜柑のソースが酸味豊かなので、まろやかなひやおろしがよく合う。



◾︎「酒粕とみりんでマリネした筋子」

粘性が高くかなり力強い味わい。酒粕とみりんが調合して、筋子でありつつ、チーズの様なコッテリとした味わいを感じる。


◾︎「トマト ホオズキ ハヤトウリ モッツェレラチーズ 」


見かけはやや地味なカプレーゼ的なペアリング。モッツェレラチーズにトマト、ハヤトウリ、トマトを添え、発酵トマトのソースをかけたもの。
モッツェレラチーズはトマトは当然として、ホオズキの甘く酸味とも素晴らしいペアリング。瑞々しいフルーツの風味としっとりとした生乳分の強いモッツェレラチーズと良く調和している。

ペアリングは「文佳人 純米酒 秋あがり」

筋子とは爽やかで冷やし気味の文佳人と白ワイン的に良くペアリングする。筋子のまろやかさを酸味が引き締める。当然モッツェレラチーズとも良く合う。



次はスペシャリテ。骨を抜いた姿揚げ。


◾︎「秋刀魚のフィッシュ アンド チップス」


骨を抜いて揚げた秋刀魚のフィッシュフライ、ムカゴと枝豆のチップス。コーヒーパウダーと黒ニンニクのタルタルソース。
秋刀魚のフィッシュフライはかなり硬く揚げられていてガリガリバリバリの食感。その分秋刀魚の旨味が封じ込められていて、噛み締めると秋刀魚の香りが鼻を抜けていく。
脂が乗った秋刀魚の風味と黒ニンニクのタルタルがなんと合うことか!タルタルの風味の深さが素晴らしい。ムカゴと枝豆のチップスもホクホクで大変美味しい。

ペアリングは「ホーリーホッピンヘル IPA」

アルコール度数の高いポップの香り高いホーリーポッピンヘルと調和した。



◾︎「レインボーキウイとパクチーのサラダ」


希少なレインボーキウイのサラダ。よく熟していてとても濃密な甘みが感じられる。その上にコリアンダーと岩塩がたっぷり。塩気と酸味が全て綺麗に押し流していく。岩塩と酸、キウイの甘さのバランスがとても良い。



◾︎「クラブケーキ オリーブオイル ブロッコリーのペースト」


毛蟹のすり身の練り物。その上にブロッコリーとオリーブオイルのペースト、ディルのパウダー、黒キャベツのチップスを添えている。
毛蟹の鉄っぽい、塩っぽい甲羅の風味が豊かなケーキ。青い風味のブロッコリーとオリーブオイルのペーストがエッジの効いた塩分と酸味のクラブケーキの印象を和らげる。旨味が最高にいい。
すり身なのに、本格的に毛蟹の風味が楽しめる。

ペアリングは南アフリカのオレンジワイン「スキニーレッグス ゴールデンアイ」

オレンジワインは結構なクセがあり、野性味に溢れている。単体ではあまり好みでないが、パワフルで磯の香りが強いクラブケーキに良くペアリングする。


◾︎「根セロリを混ぜたマッシュポテトと喜界島赤えんどう豆のシェパーズパイ」


次はシェパーズパイ。従来はマッシュポテトと羊肉という組み合わせ。芋と肉を思わせるのに、根セロリと豆という...
ミートソースはしっかりとした力強い味わい。えんどう豆の豊かなコリコリとした食感、根セロリのジャガイモを思わせるクリーミーな味わい..
うーん!ほぼほぼシェパーズパイ!

ペアリングはシチリアのネレッロマスカレーゼ、フランク コーネリッセンの「ロッソ ディ コンタディーノ 2014」

ビオかつシチリアでは有名な生産者ですが...モロビオっぽい感じで、ちょっとお酢っぽい。
シェパーズパイには合ったような合わなかったような...そもそも好みの味筋ではない...


◾︎「鹿カツ ビーツのソース」


最後のメイン、鹿カツ。
ジューシーな鹿をカリッとフライにしている。ほのかに赤みを帯びる火入れ。野性味とフライの香ばしさもしっかりと感じられる。
ビーツ要素の強いまろやかなソースと良く合いますね。もう少しポーションが多いと嬉しいが...

ペアリングは「雁木 純米無濾過」の熱燗と共に。




◾︎「アローカナの卵とツルクビカボチャのプリン」

干した人参をオレンジジュースで戻したものを添えている。非常に味の濃いプリン、カラメルとオレンジジュースの風味を結構しっかりと感じる。まろやかでボリューム感があり、力強い。
シンプルだが、オレンジジュースと人参に深みを感じる。


◾︎「カリンとミリン」


カリンのピューレ、ミリンとヨーグルトのエスプーマを添えている。具材がないから少し面食らう感じですね...ヨーグルトだと思って食べるとすっきりしていいですね。まろやかで酸味の感じる。


◾︎「コーヒーと茶菓子」



ちょっとスパイシーなビスコッティとコーヒー。


以上です。
こう、メニューも皿数もわからないので、なかなか準備に気を使うところではあるのですが、キッチンで作っているところを眺めつつ、食べるのはいいですね。
人手が少ないので、人がパツパツに入っていると中々手が回りにくく、ウエイトの時間がやや長いな、と感じる所はありましたが、基本的には面白い料理が楽しめました。
全体的にレシピはとても良く考えられていて組み合わせの妙をしっかりと感じるものばかりでした。

このクオリティならもう少ししっかりとレストランとしての体を整えてやってもいいんじゃないかなーとも思いますね。
美味しかったです。


住所: 東京都世田谷区代沢4-42-7
店名: Salmon&trout(サーモン アンド トラウト)
電話番号: 080-4816-1831
営業時間:
火~土
18:00~24:00(L.O)
夜10時以降入店可

【ブルゴーニュ:133】熟成が指し示すのは品種か、テロワールか。ロマネ サン ヴィヴァン5種テイスティング




こんにちは、HKOです。
本日は先日に引き続き、ワイン会で頂いたワインを俯瞰して見ていきたいと思います。



【データ】
僅か9.44haのロマネ・サン・ヴィヴァンの畑の所有者は現在10名。半分以上はDRCが所有し、他の造り手は所有面積1ha以下となっています。
故にグラン・クリュとして希少価値が高く、そのポテンシャルを含め多くの生産者が自身の最高峰のキュヴェとして扱うことが多い。

面積:9.44ha
生産者:10名
全面積の約半分(5.29ha)はD.R.C.が所有。D.R.C.以外は1ヘクタール以下。
ルロワ、ジャン ジャック コンフュロン、ユドロ ノエラが北側に、その南にD.R.C.、南端に、ロベール アルヌー、ポワゾ、ラルロー、シルヴァン カティアール、デュジャック(旧:トマ モワラールの区画)が所有。

標高は247~260m、ヴォーヌ・ロマネのグラン・クリュにおいて最も低い。傾斜はなだらか。斜面は真東向き。傾斜上部にはロマネ・コンティ、リシュブール、北側には1級レ・スショ、南側にはラ・グランド・リュが隣接。
土壌はロマネ・コンティより深く90cm程度で、粘土質の強い酸化鉄を含んだ茶褐色の土壌。母岩はバジョシアンのウミユリ石灰岩。全体の収量は35hl/ha。
情野ソムリエによる評は「偉大なロマネ・コンティの下部に位置している割には、全体的に酸味が豊かなストラクチャーを持つ。ブルゴーニュのグラン・クリュは全てこの畑から始まったとされる歴史的に価値がある畑」。


ニコラ・ポテルは1998年から2008年にかけて活躍したネゴシアン。2004年にラブレ=ロワに経営権を譲渡、2009年にニコラ・ポテルを去るまで醸造に参画していました。
父親はジャック・セイスも師事していた、プス・ドールで辣腕を振るっていたジェラール・ポテル氏。
現在はロッシュ・ド・ベレーヌ、ドメーヌ・ド・ベレーヌを起し、自身のワインを作り続けています。
今回の2002年はニコラ・ポテル本人の手によるもの。
リュットレゾネで作られたブドウを購入し、一部果梗(1/3~2/3)を残して、14~15度で4~5日間低温浸漬。低圧で圧搾され、2週間デブルバージュ。熟成時の新樽比率80%程度。
自身で畑は保有しておらず10の生産者のいずれかから購入しています。

シャルル・ヴァン・カネット率いるアラン・ユドロ・ノエラは1964年に祖父アラン・ユドロが起こしたドメーヌ。シャンボール・ミュジニーの家系ですが、ジャン・ジャック・コンフュロンとも類縁関係にあり、珠玉の特級、一級畑を保有しており、非常に評価の高いドメーヌです。
栽培は場合によってビオを使用する場合もありますが、リュットレゾネ中心の農法を行っています。
収穫後、除梗はせず、10日間の低温浸漬、アルコール発酵、プレス時に種子によるタンニンの抽出を避けるためバスケットプレスでプレス。
新樽比率は村名20%、一級30-50%、特級60%で12ヶ月-17ヶ月で樽熟成を行っています。フラッグシップはリシュブール、ロマネ・サン・ヴィヴァン。
所有区画は北側のジャン・ジャック・コンフュロンの区画に隣接しています。

ジャン・ジャック・コンフュロンはプレモープリゼで18世紀に設立されたアラン・ムニエ率いるドメーヌでシャルル・ノエラと親類関係にあります。
1991年よりビオロジックを導入し、馬での耕作、厳格なヴァンダンジュ・ヴェールトを実施。除梗は特級で70%程度。低温浸漬を行った上でアルコール発酵を行っています。ピジャージュのみで、ルモンタージュは行っていません。キュヴェゾンは2週間前後。新樽比率はクロ・ヴージョおよびロマネ・サン・ヴイヴァンで80-100%。熟成期間は15ヵ月から18ヵ月間。その後無清澄、無濾過で瓶詰め。
フラッグシップはロマネ・サン・ヴィヴァンとクロ ヴージョ。所有区画は北側のルロワとユドロ・ノエラの区画に隣接しています。

ルイ・ラトゥールは1731年にブドウ栽培を開始した、ブルゴーニュを代表する老舗ネゴシアン。現在はルイ・ファブリスが指揮を取っています。醸造はシャルル・トマ、栽培はボリス・ジャンピが担当。
今回のロマネ・サン・ヴィヴァンは除梗の後破砕、オープン大樽で醸造、オーク樽熟成(10-12ヶ月)。新樽比率は100%。
保有畑はD.R.C.とアルヌー、ポワゾ、カティアールらが保有する南端の畑の間に位置する区画。1900年に購入された区画と言われています。

カティアール・モリニエは現シルヴァン・カティアールのシルヴァンの父親アンドレ・カティアールが指揮を取っていたドメーヌです。現在はシルヴァンに全て継承済み。
1930年代に設立し、分益耕作を行いながら1950年に本詰めをスタート。1995年にシルヴァンに継承されるまで、偉大なワインを作り続けていました。元々知名度が低く、しかも古酒のため、現存する数は非常に少なく希少です。
保有する畑は南端の区画で、アルヌー、アルローなどの区画にほど近い場所にあります。




【テイスティングコメント】
生産者: ニコラ ポテル
銘柄: ロマネ サン ヴィヴァン グランクリュ 2002
外観は赤みの強いルビー、粘性は中庸。
比較的若々しく華やかさが前面に出ており、凝縮感も高い。
ドライフラワーのスミレの花の華やかさ、イチジクやラズベリーのジャムなどの濃密な果実味を残しながら、熟成起因の旨味が強く感じられる。ほのかに茎の青さを残した要素。
酸味は滑らかで、繊細ながらフルーティーな余韻を残していく。


生産者: アラン ユドロ ノエラ
銘柄: ロマネ サン ヴィヴァン グランクリュ 2002
外観は赤みの強いルビー、粘性は中庸。
オレンジピールの様な清涼感のある風味、そしてスミレのドライフラワーを思わせる華やかさ。華やかさの方向性は似ている。
果実味が適度に甘みを残した状態で残しており、例えるならばダークチェリーやブラックベリーのコンポートを思わせる果実味が感じられる。二コラポテルほどの青さは無いが茎的な要素は残す。ほのかな紅茶の要素。
酸味と旨味が調合し、加糖していないフルーツのジャムを思わせるより力強い旨味が広がる。


生産者: ジャン ジャック コンフュロン
銘柄: ロマネ サン ヴィヴァン グランクリュ 2002
外観は赤みの強いルビー、粘性は中庸。
この中だと果実味と旨味は強く表出しているタイプで、パワフルさを感じさせる。華やかさの方向性は同じだが、アラン ユドロ ノエラと比べると控えめ。
オレンジピール、そしてブラックベリーやダークチェリーの様な果実味が前面に表出し、ドライフラワーの様な華やかさも並存する。ドライハーブ。非常に甘露な香り。
華やかさや官能性こそ控えめながら、酸味と旨味のバランスが良い。タンニンもシルキー。


生産者: ルイ ラトゥール
銘柄: ロマネ サン ヴィヴァン グランクリュ レ キャトル ジュノー 1985
外観は橙を帯びた赤みの強いルビー、粘性は中庸。
熟成はかなり進んでいるものの、蜜の様な果実の要素がしっかりと残っている。枯葉、土の香りなどの熟成起因の要素が残りつつ、イチジクや梅しば、アセロラなどの風味やクランベリーなどの赤系の果実味がしっかりと感じられる。ドライフラワー。出汁の様な澄んだ液体の中に酸味と甘露さが感じられる。
繊細で酸味は程よく、後味は柔らかな風合い。
出汁の様な旨味の広がり方が素晴らしく、華やかさと甘露さも合わせて綺麗に広がっていく。素晴らしい。


生産者:カティアール モリニエ
銘柄: ロマネ サン ヴィヴァン グランクリュ 1983
外観は橙を帯びた赤みの強いルビー、粘性は中庸。
熟成起因のじんわりとした旨味、広がる様な旨味。
こちらはバランスの良いルイラトゥールと比べると枯淡な風合いを強く感じられる。
枯葉、森の下土の様な熟成香が主体的で、生肉や鉄の様な要素。そして梅しばの様な旨味の表出した果実味が感じられる。ドライフラワーなどの要素が感じられる。
甘みは控えめで、枯れた味わいではあるものの、非常に滋味深い味わいとなっている。
酸味やタンニンはほぼ無く、ほのかな酸味と明確な旨味が出汁の様に広がっていく。




【概要】
若くとも2002年、つまり14年熟成のワインを主軸とし、1985年の31年、1983年の33年の異なる経年、生産者を同一畑(ロマネ サンヴィヴァン)で見比べる試みです。
今回多人数でのテイスティング会になるため、あまり精緻に分析をする事は難しかったので、コメントは簡易版になっています。

まず最も興味深かったのが、熟成を経て、醸造要素が馴染み落ち着いた後の姿を見ると、若い時分は全く違っていたワインが近しい方向を向いている様な印象を受けました。
90年代80年代の削ぎ落とされたものに関してはかなり近い顔になるのは存じていたのですが、15年程度の熟成から既に、華やかさを主軸にする官能的な香りに共通点が見られるとは思いませんでした。
厚くなりすぎない色付きやタンニン、絶妙なオレンジを思わせる清涼感、そしてドライフラワーのむせ返る様な華やかさ。熟成を重ね馴染んできた香り。素晴らしい。

とはいえ、そんな感じで大きな共通点はありながら微細な違いは残っています。
二コラポテルはフレッシュさと幾分かの青さを想起させ、ユドロ ノエラは極めて華やかさが突出しています。そしてジャン ジャック コンフュロンはボディと果実味の厚みが目立ちます。
ニコラポテルとユドロノエラの違いを生み出しているのは、恐らくは低温浸漬の差でしょうか。ニコラは4~5日に対してユドロノエラは10日もの期間を抽出に当てています。
ピジャージュとデブルバージュの頻度は不明ですが、恐らくはユドロノエラの方が多いのではないかと思います。
抽出が際立っているからかもしれませんが、ユドロノエラより二コラポテルの方が除梗比率は高いながらも梗のニュアンスが目立っている様な気がします。
そういう意味でニコラポテルの方がピュアの様な気がしますね。新樽比率はニコラポテルの方が高いですが、あまり影響を感じません。
コンフュロンはこの中だと最も果実味に溢れ、力強いサンヴィヴァンとなっています。
新樽比率は高く、また除梗をしっかり行なっているからか、全体的に味わいに強い凝縮感とクリアさを持っていたのだろう、と推測できます。熟成後も蜜の様な甘露な香りを残しており、強い体躯のワインであることがわかります。
抽出もしっかりとされており、華やかさを感じます。
いずれもサンヴィヴァンを体現したワインだと思いますが、この中だと「それっぽい」のはやはりユドロノエラでしょうか。この華やかさはまさにヴォーヌロマネ、サンヴィヴァンのものだと思います。
エシェゾーであればもっと軽量だし、グランエシェゾーなら果実味や丸みがあります。そう言う意味で華美なユドロノエラはワインはハマってると思います。

次はさらにエイジングされたルイラトゥールとカティアールモリニエ。
ここまで来るとどちらかというとテロワールというよりは品種共通の顔になっているような印象を受けます。
なので、サンヴィヴァンの熟成というよりは、ブルゴーニュのピノノワールの熟成という感じですね。
全体的に枯葉や土の香り、梅しばやイチジクの様な熟成起因の香りが主体的で、極めて枯淡な風合いを感じさせます。
その中で勿論差異はあります。ルイラトゥールはほのかな甘露さを帯びていて、カティアールモリニエは生肉や鉄の様な風味を感じます。これは生産者の違いもありますが、どちらかというとヴィンテージの差かと感じました。
1983年が平均的というには厳しいヴィンテージだったかと思いますが、タンニンが強いのが主要な傾向の様です。
よってカティアール モリニエのワインにも鉄分や生肉の要素が残っているのではないかと。
逆にルイラトゥールは普通の年の様なので、幾分か良くできたのでしょうね。これくらいの時期のネゴシアンはあまりいい話を聞かないのですが、例外的に良くできたのかな?と思うくらい、エイジング後の姿も様になっていると思います。

今回良く分かったのが熟成後テロワールの性質が残るという点と、進みすぎるとテロワールも希薄になるという点でしょうか。長期熟成したものもピノノワールとして非常に美味しいのですが、2002年の熟成と比べるとサンヴィヴァン的な方向性が見て取れるかというとそうではありませんでした。

非常に興味深い体験でした。
前回の冒頭でも述べましたが、改めてお礼を。
ありがとうございました。


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【ブルゴーニュ:132】ミシェル ニーロン3種テイスティング

こんにちは、HKOです。
本日はブルゴーニュは白の名手、ミシェル ニーロンの水平テイスティングです。
なお、本テイスティングは10月末都内某所で開かれたロマネ サン ヴィヴァンの会-2にて行われました。
主催者のT様、声をかけて頂いたTさん、この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございます。



【データ】
ミッシェル・ニーロンは1970年代にシャサーニュ・モンラッシェに設立されたドメーヌ。それまではネゴシアンにバルク売りしかしていませんでしたが、当代から元詰めを始めています。その生産数の少なさからラモネやルフレーヴ程の知名度はありませんが、品質の高さはそれらの生産者と比肩すると言われています。
所有する畑は7.5ha。そのフラッグシップは特級バタール・モンラッシェ、シュヴァリエ・モンラッシェですが、複数の1級畑も手掛けております。
ミシェル ニーロンの大きな特徴として、樹齢の高さが挙げられます。樹齢50年~60年のものを中心とし、一部の1級畑の樹齢は90年にも及びます。更に収量を抑え、栽培にはリュットレゾネを採用。そうして結実した凝縮した果実は手摘みされステンレスタンクとバリック樽で発酵。新樽率は25%~50%で約12~14ヵ月熟成されます。
今回は3種類、クロ・サン・ジャン、シャンガン、そして最高峰のグランクリュ シュヴァリエ モンラッシェです。
クロ サン ジャンはクロ・サン・ジャン、レ・ルビシャ、レ・ミュレ、シャサーニュ・デュ・クロ・サン・ジャンの4つの区画からなります。クロ・サン・ジャン自体はそもそも表層土が浅いため赤に向いた畑。
シャンガンは1級区画群の中央に位置する畑で、斜面の中腹にある1級畑。温暖で肥沃な土壌で、こちらも赤で評価の高い畑でしたが、現在はそのほとんどがシャルドネとなっています。
シュヴァリエ・モンラッシェはモンラッシェの兄弟畑の中では最高位とされる、モンラッシェの上部に位置する畑。モンラッシェと比べると極めて冷涼で、表土は薄く、石が多いため、より堅牢でミネラル感に富んだワインが作られるとされています。モンラッシェとシュヴァリエの間には断層が走っており、地質構成も異なる様です。
石灰岩と泥炭岩が交差する白色ウーライトが基岩となっています。ミッシェル・ニーロンの保有する区画はわずか0.22ha。そもそも非常に狭い畑ではあるが、その中でも際立って狭い区画から最上のワインを生み出しています。
情野ソムリエによる評は「グラン・クリュの最上部に位置する為に、酸味の効いた引き締まった味わい。エッジの効いた酸味が強いので熟成に時間がかかるが、熟したシェヴァリエの複雑さはモンラッシェをも凌ぐ」となっています。




【テイスティングコメント】



生産者: ミシェル ニーロン
銘柄: シャサーニュ モンラッシェ プルミエクリュ クロ サン ジャン 2005
外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸。
この中で堅牢、かつミネラル感が非常に明確に表出している。加えてナッツを思わせる樽の香りも強く感じる。
極めてオイリーな作りのプルミエクリュ。
さながら火打石を舐めるような強固なミネラル、ローストナッツのような樽香。そこを後追いする様にレモンやカリンのような果実味が感じられる。ドライハーブのニュアンス。ドライかつソリッド、シャープな作りで、マロラクティック発酵に起因する要素はあまり感じない。
酸はかなりエッジが立っていて、柑橘やローストナッツ、ミネラルの含み香が感じられる。


生産者: ミシェル ニーロン
銘柄: シャサーニュ モンラッシェ プルミエクリュ シャン ガン 2005
外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸。
極めてミネラリーでオイリーで力強い。
基本的な骨子はクロ サン ジャンと大きな違いはない。
シャンガンの方がクロ サン ジャンに見られたソリッドさ、エッジが立った堅牢さは控えめに感じた。
火打石の様なミネラル、ローストナッツの様な樽香、レモンやカリンの様な果実味の中に、甘露な凝縮した蜜の様なニュアンスが見て取れる。やや厚みもまし、香りの輪郭も柔らかくなっている。ドライハーブのニュアンス。マロラクティック発酵の影響は軽微。
酸は立っていて、柑橘やローストナッツ、ミネラルの含み香がある。


生産者: ミシェル ニーロン
銘柄: シュヴァリエ モンラッシェ グランクリュ 2005
外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸。
シュヴァリエ モンラッシェでありながら、受ける印象はむしろモンラッシェのそれに近い。ミネラル感はあるものの、果実味のボリューム感が際立っていて、相対的にそちらの方が目立っている。MLFも有効的に効いている。
他のプルミエクリュより醸造要素が馴染んでいる様子。
随一の堅牢さを誇るシュヴァリエとしては、典型的では無いと思う。
主だった要素は栗やキャラメルトフィーのような甘露さが完全に前に出ていて、ミネラルがありながら大きく目立つことはない。カスタードクリームのような風味に転化。
洋梨や白桃の果実味、多少樽はローストしているのか。
ドライハーブの要素。
酸はしなやかで、シャープさは見られない。
豊満な果実と栗の余韻が口内に広がる。モンラッシェにも近いシュヴァリエと言える。



【所感】
全体感としては全体に張り詰めた清冽なミネラルと、研磨したダイヤの断面の様な無機的なソリッドさを持ったシャサーニュだと思います。加えて、こと2005年はよりソリッドでミネラリーな性質を強く感じました。
シャサーニュとしてはかなりソリッドで、ピュリニーやそこらの生産者と思ってしまう様な作り。
それはクロ サン ジャンでもシャンガンでもシュヴァリエでも共通なのですが、この中で、シュヴァリエのみ少し方向性が異なります。
クロ サン ジャン、シャンガンはどちらかと言えば冷淡でミネラリー、引き締まった酸などから禁欲的なピュアネスを想起させますが、シュヴァリエからは少し享楽的で寛容なリッチさが見え隠れします。それはモンラッシェにも共通する要素なのですが、本来モンラッシェの上部に位置するシュヴァリエは、冷涼な気候と土壌に起因した強靭な酸とミネラル、新樽率の高さから来る強い樽香で排他的な風合が強く、ここまでリッチさを見せるのは稀ですね。
2005年のコート ド ボーヌの8月は暑く乾燥していた様で、ひょっとしたら標高の高いシュヴァリエもその気候影響を受けたか故、かもしれません。

クロ サン ジャンは先述した様に今回の基準とするアペラシオンです。ミシェル ニーロンの典型ともいうべき張り詰めたミネラルと柑橘系の攻撃的な酸を持ったワインで、かなりエッジの立った印象を受けます。トースティーな樽香もしっかりとあり、強靭なワインだと思います。
しかし、その清廉さ、禁欲的なスタイルに惹かれる人は多そうです。
シャンガンはシャサーニュでも上位とされる一級畑。
クロ サン ジャンのソリッドさ、エッジの立った角は少し丸くなり少し果実味の厚みや蜜の様な甘露さも感じられます。基本骨子は近しいですが、こちらの方が幾分かは親しみやすく、ピーキーさは控えめになっています。
最後にシュヴァリエモンラッシェ。
これは1級畑とは完全にスタイルを異にしています。
偉大なモンラッシェを想起させるリッチで享楽的なワイン。
その中にテロワールを示すミネラルや酸がビシッと決まっている。ただ完全にボリューム感が主軸となり相対的に目立っている。
樽香と甘露な果実味が調和して非常に豊かな、例えば甘栗やキャラメルトフィーの様な焦がした樽香がよく馴染んでいる。イメージでは焦げた樽香、クリアな果実味、ミネラルが完全に分離した感じだと想定していましたが、想像以上に調和しています。
シュヴァリエの典型...とはいいにくい...
ですが、メチャクチャクオリティの高いワインになっていると思います。
ルフレーヴのシュヴァリエ古酒は甘露でトースティーな香りがありつつも、やはりミネラルが軸になっている気がします。これはミネラルというより果実味が軸になっていますね。


やはりミシェルニーロンのクオリティ、恐ろしい....







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シュヴァリエ・モンラッシェ入り6本セット[2011]ミシェル・ニーロン
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櫻川(さくらがわ:日本橋)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。

遂にひとりぼっちのHKOの食べ歩きも新章突入!
辿り着いた次なる地平は、枯淡なる滋味、精彩なる旨み、繊細の極致「日本料理」。

第2章「日本料理編」の開幕です。
嘘です。でも半分くらい本当です。
そもそも章立てなんてしてないですからね!

ちなみに第1章「フランス料理・イノベーティブ・フュージョン編」はまだカンテサンスとジョエルロブション、ナリサワ、セララバアドという大所が残っているので、一区切りもつけられないのですが、少しずつランニングチェンジする形になるかもです。

まあワインのオマケなんであんまり気にしないでいいですよ!

今回は日本橋の「櫻川」。



なかなか趣のある入り口です。



料理長は吉兆出身の倉橋祥晃氏。
ミシュランガイド2016 東京版では*1です。


◾︎食前酒「菊酒」




◾︎食中酒「櫻川 純米大吟醸 」

クリアな質感の純米大吟醸です。


◾︎付き出し




・松茸 菊花 ほうれん草 お浸し
菊と松茸の華やかな香りが花を抜ける。酸味があるお浸し。

・烏賊の酒盗漬け
胡麻と和えた酒盗漬け。塩辛さは控えめ。
烏賊がフレッシュでねっとりとしており、歯ごたえも良い。山椒のスパイシーさが良い。


◾︎お椀「鱧 松茸 土瓶蒸し」



鱧、松茸、豆腐と餅、水菜が入っている。
松茸の出汁が沁みたふわふわの鱧、コリコリの松茸。
出汁もしっかりと松茸の風味が効いていて滋味深い。


◾︎お造り「鮪 いか 鯛 フグ フグ皮」




しっとりと力強い食感の鯛、新鮮でザクザクしっとりした烏賊、炙ったフグはおろしポン酢で。脂が乗っていてプリプリしている。鮪はトロで脂分を感じながら鉄分の風味が感じられる。
醤油は濃厚で粘性が高い。焦げた様な発酵の風味が芳醇。


◾︎焼き物「ぐじ一夜干し 焼き松茸」


芳醇な香りのコリコリとした食感の松茸。
グジは旨味の強いアジのような食感で歯ごたえ豊か。身の間に挟まった出汁とエキスがとても美味い。


◾︎炊合せ「鱧 蟹 松茸茶碗蒸し」


松茸、栗、南瓜、蟹と鱧が入った茶碗蒸し。
やはり松茸の香りが強い。芳醇。
滋味深い味わいで、出汁と玉子が混ざり合って鼻に繊細な風味が抜けていく。鱧や蟹は強めに火が通っているが旨味は茶碗蒸しの中にあり、相互で補完しあってる感じがする。


◾︎御飯「鯛 松茸ご飯」


お焦げの香ばしさと紫蘇の清涼感のある風味、そしてたっぷりと散りばめられた松茸の香りが素晴らしい。
飯にはしっかりと鯛の旨味と塩気が染み込んでいる。
時折口の中に含まれるほっこりした鯛と食感豊かな焼き松茸がたまらない。


◾︎果物「果物のゼリー寄せ」


蜜柑、メロン、柿、梨をゼリーで寄せてバニラクリームをかけたもの。


◾︎お菓子「渋皮モンブラン」


塩でフライにした栗、中には餡子。
甘みが強い分、栗のチップスの塩気がめちゃめちゃいい仕事してる。





なんというか、繊細な料理を表現する程の知識がないので今ひとつ茫洋とした感じになってしまいました...
いや、いつものも大してうまい事レビューできてるかっていうとそうじゃないんですけどね...
ただ全体的にクリエイティブな日本料理と言うよりは、かなりトラディショナルで強い味付けのものは出てこない品のある日本料理と言う感じです。
そういう意味でいうと「春草」とかの方が個人的な舌には合っていた様な気がしますね。
別にイノベーティブと言うわけではないのですが、しっかりとした味わい(されど繊細な)だったからかもしれません。
まだ掴みかねている部分が多いので、色々試してみたいですね。

ちなみにここのホームページは必見。
多くの星付き日本料理店が意識の高い文言が踊るホームページとなっている中、驚異の親しみやすさ+インターネット黎明期臭さが感じられるものになっています。


住所: 東京都中央区日本橋室町2-1-1日本橋三井タワー2F
店名: 櫻川
電話番号: 03-3279-0039
営業時間:
12:00~15:30(L.O.14:00)
18:00~22:00(L.O.20:00)
ランチ営業、日曜営業

Bistro Marx(ビストロ マルクス: 銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は話題の新店、銀座プレイスのビストロマルクスです。

本当はガストロノミーのティエリーマルクスに行きたかったんですけど、サクッと入るには値段がいい感じなので、それはランチに回すとして、ディナーはこちらを選びました。

「星の請負人」ティエリーマルクスはフランスの最も名高いシェフの1人。
「ルドワイヤン」、「タイユヴァン」といったパリを代表するレストランで修行を積み、「コルディアン バージュ」の総料理長も務め2つ星を獲得しています。自身のレストランであるシュール ムジュール パール ティエリーマルクス以外、自国外でも活躍しています。
今回はカジュアルなビストロ業態のビストロマルクス。「料理とパンの融合」を提唱するビストロです。



入店は22:00。
さすがにガラガラでしたね、ラストオーダーギリギリだったので。どうもすみません。



店内は銀座プレイス自体出来たばかりなので、かなり綺麗です。オープンキッチンなのもいいですね。



安価なコースもありますが、22:00と結構時間も遅かったのでアラカルトで2品注文しました。
スペシャリテの「鳥の巣卵 季節の野菜」と「マルクスバーガー」です。

ワインは申し訳程度にボルドーのソーヴィニヨンブランを。



◾︎前菜「鳥の巣卵 季節の茸」(★★)


クレソン、葉野菜、艶やかな細切りのパートフィロの中に隠された半熟の八ヶ岳卵。その下にはシメジ、トランペット茸などの茸が沢山潜んでいる。茸のソテーと半熟卵の間にはこっそりとチーズを使ったクリームソースが隠れている。
茸の豊かな風味と食感と共に、パリパリとした皮の軽やかな食感とマッタリとした卵黄のふくよかさ、クリームソースの塩気が混じり合う。シンプルながら美味な一皿。


卵黄の色がものすごいオレンジだ!
八ヶ岳卵すごいな!



◾︎メイン「マルクスバーガー」(★★★)




ブリオッシュの生地のようなふわふわ甘い生地のパンに、国産黒毛和牛のアッシュステーク、玉ねぎ、シャンピニオン、 ゴーダチーズとベアルネーズソースが挟まれている、とても豪華なバーガー。ちなみに牛肉は肩肉6mm、もも肉9mmとこだわりを持ってカットをしているらしい。
国産黒毛和牛のパテは上品な脂と牛肉由来の非常にリッチで濃密な野生的な風味がある。またゴーダチーズの塩気、旨み、生乳感が甘いブリオッシュ生地のパンに良く合う。ブリオッシュの甘さと肉の美味さが引き立っているバーガー。
付け合わせはポムフリット。
ディップはトマトフォンデュとエストラゴンの風味が効いたベアルネーズソース。


バーガーといえど味わいの構成がガストロノミックなのが面白いですね。味わいの調和がすごく考えられてます。
値段も高いといえば高いですが、レストランで食べるメインの金額としたら格安なので、軽く飲んで食べるのだったらオススメです。
話題のレストランとは思えないくらい会計はお安く、お腹いっぱいになりましたよ。オススメです。


ちなみにスペシャリテの2品以外にも話題の品があります。
ブリオッシュ フィユテ。パイのような、クロワッサンの様な層を形作るブリオッシュです。
テイクアウトで1500円。いいお値段しますが、美味しかったです。



メニューのそのかしこに主張してくる例のティエリーマルクス氏のマーク。



かなり大きいです。高さ20cmくらいですかね(適当)



スモークサーモンとディルを添えて頂きます。
結構甘みが強く、スモークサーモンがマヨネーズで塩を足して調整。美味い。


こちらもオススメです。
今度はガストロノミーの方のティエリーマルクスに行ってみます。ちなみに予約済み。



住所: 東京都中央区銀座5-8-1 GINZA PLACE 7F
店名: Bistro Marx(ビストロ マルクス)
電話番号: 03-6280-6234
営業時間:
ビストロ・ブーランジェリー 11:00~23:00(L.O. 22:30)
プレミアムテラスバー 23:00~2:00(L.O. 1:30)
ランチ営業

【ローヌ:23】南部北部のローヌ古酒2種を利く

こんにちは、HKOです。
本日は熟成ローヌ2種を利いていきます。


【データ】
ジャン ミシェル ジュランは1820年よりコートロティでワイン生産をしている老舗生産者。現在のオーナーはジャン ミシェル氏。1987年よりジャン ミシェル氏自身の名前をドメーヌ名としており、1990年代から評価と人気が急上昇しています。限りなく自然に近い状態で栽培をし、かつ収穫量(24~30hl/ha)を抑え、完熟健全な葡萄を選別し、醸造。 新樽比率は30~100%で12ヶ月間~24ヶ月熟成。 赤はシラー100%(一部5~10%ヴィオニエ混醸)。白はヴィオニエ100%。
今回はグランド プラス。
シラー100%で樹齢25年~80年。ミカシスト土壌で、酸化鉄の含有量が非常に多い。 畑の面積は1.3ha。新樽100%で24ヶ月熟成。

アンドレ ブルネルは、シャトーヌフ デュ パプ屈指の生産者。サンプレフェールやフランソワジロー同様フィリップ カンビがコンサルタントとして参加、ミクロ ヴィラージュやシュールリーといった技術を使いながら醸造しています。
土壌は出来るだけありのままで、たまに使う肥料はオーガニック。土は、年4回掘り返す。全ての畑に草をはやしています。良い年であれば銅などの農薬は全く使いません。
今回のレ カイユは、葡萄畑に無数にある丸い石から名付けられた、ブルネルを代表するキュヴェ。主に手摘みで摘み取り、収穫量は30hl/ha。グルナッシュは70%、他は全て除梗し、コンクリートタンクで発酵。5週間、スティラージュとデレスタージュ。シラーは旧樽(1~2年樽)。他はコンクリートタンクで18ヶ月熟成します。瓶詰の6ヶ月前にブレンド。



【テイスティングコメント】
生産者: ジャン ミシェル ジュラン
銘柄: コート ロティ ラ グラン プラス 1995
品種: シラー100%
外観はやや濃いめのガーネット、粘性は中庸。
濃厚で妖艶なコートロティ。
お香や焦がしゴム、五香粉などの樽香とスパイシーな黒胡椒、毛皮やパストラミハムの様な野生的な香り。落ち葉や腐葉土などの熟成香が混じり合う。果実味はアメリカンチェリーとブラックベリー、プルーンの様なジャムの様な厚みを感じさせる。スミレの様なドライフラワーの様な華やかさ。ドライハーブやミルクポーション。
クローヴやコリアンダーの様なスパイス感が感じられる。
まだまだ力強い味わいで、クラシカルなローヌスタイル、
ロースティーな樽香、獣の様な香り、濃密な果実の旨味が魅力的。
酸は穏やかな分非常に旨味が強く、タンニンは滑らか。
ブラックベリーや梅しばの様な旨味、ハーブやドライフラワーの余韻を感じさせる。


生産者: アンドレ ブルネル
銘柄: シャトー ヌフ デュ パプ レ カイユ 1998
品種: グルナッシュ72%、ムールヴェードル15%、シラー12%、他

外観はエッジに橙を帯びた淡いガーネット、粘性は中庸。
少し熟成したラヤスに似ている。お吸い物の様な出汁の香り、濃密な蜜、赤い果実の香りと井草などの要素が主体となる。井草とオレンジ、ほのかな腐葉土の様な香りが調和し、そこに自然な苺やフランボワーズのコンポートの様な香りが感じられる。そこに梅のニュアンスがある。
ミルクティー、スミレなどのドライフラワーなどの風味、ドライハーブなど。ベーコンやパストラミハムなどのスパイシーさと青いハーブ。ユーカリなどの複雑な要素が感じられる。
タンニンに甘みがあり旨味がある。酸味も豊かでバランスが良い。井草、オレンジ、フランボワーズや茎の様な爽やかで甘みのある余韻が感じられる。



【所感】
まずはジュランから。
コート ロティの中でも良区画とされるグラン プラス。
1995年としては比較的若く感じました。
果実味や樽香がしっかりと利きとれる形で残っている。
焦げたニュアンスとともに、枯葉や腐葉土の香りに遷移した樽香と共にスパイシーさを帯びたパストラミハムの要素。厚みのある黒系果実のドライジャム、シラーらしい華やかさも残存しています。クラシックなローヌスタイルで力強い熟成していながら力強い味わいとなっていると思います。
味わいにしっかりと旨味が出ており、アタックには流石に熟成感が出ていてこなれていると思います。
シラーの果てとしてピノノワールと同じような熟成をする認識ですが、まだこのヴィンテージだと品種と醸造の個性を残している形となっています。枯淡ではなく、力強いワインだと思います。




次はアンドレ ブルネル。
これはエレガント系のヌフの良作だと思います。
多少の雑味というか複雑さを残した形のワインで非常にクラシック。
タイプとして近いのはラヤスでしょうか。あの熟成後をイメージするとわかりやすいかもしれません。
こちらは出汁のような旨味に満ちた香りとともに赤い果実や蜜を帯びた果実味を感じられます。雑然としたニュアンスに一本筋の凝縮した赤系の果実味と井草のニュアンスを感じます。梅の様な旨味的な方向性とパストラミハムのニュアンス、オレンジの清涼感がある。かなりいいワインだと思います。
印象としてはグランプラスより進んでいる印象を受けます。
作りのせいでしょうか。でも好みの方向性です。
ちなみに件のフィリップカンビの参画は2001年から。
このワインからサンプレフェールやフランソワジローに共通して感じられるモダンさがないので、ひょっとしたら2001年から大幅にスタイルが変わっているかもしれませんね。
いや、それはそれで好みなんだけど....どうなんだろう。
もともと美味しくないわけじゃないから残念といえば残念..



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Restaurant Anis(レストラン アニス: 初台)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

HKOです。
本日はレストラン アニスです。
以前から行ってみたかったレストランではありますが、周辺に用事のある場所がなく、また距離も遠い為、二の足を踏んでおりました。



ふと時間が空いた為、初台くんだりまで電車で。
初台から5分ほど歩いたところにあります。



北欧っぽい木目が綺麗なレストランです。



シェフは清水 将氏。ジャルダン デ サヴールで修行を積み、渡仏。
マルクヴェラ、ボナクイユ、シャマレ、アルページュを経験し、パリのユーゴデノワイエを経験後、ラール エ ラ マニエールのシェフに就任、独立後アニスを立ち上げました。



スターターはペルトワモリゼ。


◾︎「乳酸発酵クリーム バケット」(★★)


バケットは硬めの小麦の風味が効いたタイプ。
乳酸発酵のクリームはニンニクやエシャロットの風味と酸味の効いたヨーグルト的なペースト。
これだけで結構パンの無限運動行けそうな気がする。


◾︎1皿目「カボチャとモッツェレラのスープ」(★★)


体温まるカボチャのスープ。そこに絶妙の酸味と強い生乳感のあるモッツェレラチーズを合わせている。モッツェレラチーズがトロリととろけてカボチャのまろやかさと調和し、酸味の尾を引く。


◾︎2皿目「季節野菜の盛り合わせ キタアカリのソース」(★★)


様々な野菜を様々な調理方で。
素揚げしたゴボウや葉野菜。フレッシュなカブ、カボチャ、大根、青梗菜、チコリ、シャンピニオン、柿など。
クリームソースの様なクリーミーなキタアカリのソースで頂く。塩気を帯びた野菜のフライで全体の味がまとまる。ほのかに感じる酸がいい。


生産者: シャトーメルシャン
銘柄: 甲州 淡紫 2014

MLFが効いた甲州。白い花と甲州らしいレモンやライムなどの柑橘要素、バターなどの要素。ほのかにミネラル。
足りてないピュリニーモンラッシェっぽい。
酸味はソリッド。ボディはやや抜け感があり、軽やか。


◾︎3皿目「野菜のココット蒸し~ココット鍋で煮込んだ25種類の野菜~」(★★★)


様々な野菜を取り合わせココット蒸しにしたもの。レンコン、大根、青梗菜、ネギ、獅子唐、セロリ、レタス、カボチャ、サツマイモ、サヤエンドウ、ジャガイモ、紫大根、ニンジン、オクラ、ピーマンなど。
野菜のエキスが染み出し、甘みがココットの中で調合し、リッチな甘さを全体に行き渡らせている。シンプルだがとても美味い。


◾︎4皿目「サラダ バルサミコドレッシング」(★)


最後はサラダ。ルッコラやクレソン、ベビーリーフ、パクチー(?)、エディブルフラワーなどの野菜にヘーゼルナッツなどのナッツ類が含まれている。スプレータイプのバルサミコドレッシングで。
クレソンの辛味とフレッシュな野菜の美味さを感じる。


次はデザート...ってえっ?


あっあっあっーーー! 本当に野菜だけだ!
お肉ない!お魚ない!
確かに野菜のコースだこれーーー!
※事前に野菜のコースとは聞いていた。


◾︎デセール「小松菜と梨のソルベ」(★)


小松菜のソルベに、梨のソースがたっぷりとかかっている。優しい梨の風味がいいですね。


そんな感じです。
いやー、まさか本当に肉魚がないとは。
野菜のコースと言われて、「魚なしの殆どが野菜のコースなんだな。いいじゃない」と勝手に解釈していたのですが、まさか本当に全て野菜だとは。
とても美味しかったのですが、男子には量的に一抹の寂しさを感じます。
これは夜に来て肉類を食べるしかないすね...


住所: 〒151-0061 東京都渋谷区初台1-9-7-1F
店名: Restaurant Anis(レストラン アニス)
電話番号: 03-6276-0026
営業時間:
Lunch 11:30-14:30
Dinner 18:00-23:30

Le Manoir D'HASTINGS(ル マノワール ダスティン:銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

HKOです。


本日はマノアール ダスティンで軽めのランチを取ってきました。ジビエの有名なお店ですが、夜に会食も控えていた為、本日は軽めで。



いかにも老舗といった感じの瀟洒な店内です。


シェフは五十嵐安雄氏。
山のホテル、箱根ハイランドホテルを経て、ノルマンディーのマノアールダスティンで修行、その後オー シザーブルを経て、クラブ ニュクスの初代料理長を務めたあと、銀座に今の店を立ち上げました。門下生にはブルギニヨンの菊池シェフ、そしてシュマンの小玉シェフがいます。



安価な、前菜+メイン+デザートのコースを注文しました。


シャンパーニュは2種類。シャルトーニュ タイエのキュヴェ サンタンヌ、そしてクロード カザルのカルト ドールをラインナップしています。
いいラインナップです。今回は前者で。

さて、コースです。


◾︎アミューズ「ブーダンノワールとリンゴのジャム」(★)


ブーダンノワールの濃厚な鉄と豚の風味とリンゴの甘いジャムの相性はが良い。塩気と甘みでバランスを取り複雑な余韻が残る。


◾︎アントレ「ニンジンのムース コンソメゼリー寄せ ウニ乗せ」(★★★)


人参のムースに生ウニ、コンソメゼリーを添えたもの。マノワール ダスティンのスペシャリテ。
甘くクリーミーな生乳分の強い人参のムースにコンソメの旨味やエキス部分が複雑さを与えている。さっぱりとしているのに鶏肉の風味が口の中に広がり、食感豊かなフレッシュなウニの潮の風味が複雑さを与えている。


◾︎メイン「3種の魚のポワレ(鯛、鱸、甘鯛) カレー風味のソース」(★★★)



3種のポワレの他にも、帆立と海老のソテー、ボイルした巨大なアスパラ。レンコン、舞茸、かぼちゃの天ぷらが添えられている。豪華に見える一品。
供出された部位的にディナーの端材感が否めないが、値段を考えれば納得。むしろこれだけ豪華に出るのであれば最高だと思う。
天ぷらはサクサクに揚げられていで、アスパラは火入れで繊細な甘みを感じられる。
鯛はフワフワで塩を効かせた火入れ、鱸は鱈のような密度の詰まった食感。
甘鯛のパリパリとした絶妙な鱗焼きの火入れは素晴らしい。いずれもしっかりと塩が効いている。
カレーのソースは人によって好き好きだと思うけど、この料理には十分見合っていた。


◾︎デザート「フォンダンショコラ」(★)


バニラアイスは別添えで。
外側サクサク、中トロトロのフォンダンショコラ。


◾︎ミニャルディーズ





得意料理のジビエは頂きませんでしたが、その他を見たときに、やはりレベルが高い、クラシックながら洗練されている印象を受けました。
人参のムースはスペシャリテの名にふさわしい味わいだったと思います。ちなみにシュマンのも頂きましたが、そちらも大変美味しゅうございました。
黄金レシピですね。
まあ、流石にランチの数皿で何もわかる訳もなく、今度はディナーでフルスペックを味わってみたいものですね。
とりあえず流石でございました。


住所: 〒104-0061 東京都中央区銀座6-5-1 MSTビルB1
店名: Le Manoir D'HASTINGS(ル マノワール ダスティン)
電話番号: 03-5568-7121
営業時間:
LUNCH:11時30分~16時(L.O.14時)/DINNER:18時~24時(L.O.21時)/定休日:無休

【ボルドー: 38】ボルドー最高峰の白 水平テイスティング2013

こんにちは、HKOです。
本日はボルドー最上の白2013年水平です。


【データ】
ラ ミッション オー ブリオン ブランはラ ミッション オーブリオン所有のボルドー最上の辛口白ワインの一つ。1927年に、当時のシャトー ラ ミッション オーブリオンの所有者フレデリック ヴォルトナーによって設立された。追加購入したクロ ラヴェイユと含め1927~1930年はシャトー ラ ミッション オー ブリオン ブランとして販売を開始、1934年からはシャトー ラヴィル オー ブリオンとしてリリースされていましたが、2009年からは元のラ ミッション オー ブリオン ブランとして、高い評価を守り続けています。
土壌はラ ミッション オー ブリオンの畑よりも砂利が少なく、粘度が高い土壌。
平均年間生産量1万200本うち95%は輸出されている。
栽培面積はわずか3.7ha、かつ平均収量35hl/haというち低収量。平均樹齢は51年。
発酵と13~16ヶ月間の熟成はオーク新樽で実施。清澄も濾過もしない。

シャトー オーブリオンは5大シャトー唯一メドック以外から選定された第一級シャトー。拠点はグラーヴ地区ペサックレオニャン。現在はクラランス ディロンが指揮を執っている。一時期評価が低迷した時期があったが、1978年からネガティブセレクションをより厳格に行なうようになって以降、品質が回復し、今や第一級に恥じない品質を保持している。
今回は僅か2.7haから生み出される年間7800本の貴重な白。平均樹齢36年、収量は35hl/ha。
クリスチャンムエックス同様、房ごと切り取るグリーンハーヴェストを行ない収穫はすべて手作業で行なわれる。
温度調整をシステム的に行ないながらステンレスタンクでアルコール発酵を30℃で実施、新樽熟成期間は最大30ヶ月と瓶詰め時期が最も遅い。清澄は卵白を使用し、濾過はされない。
発酵は新樽で。その後澱に触れたまま新樽100%で16ヶ月熟成。濾過も清澄もしない。


【テイスティングコメント】
生産者、銘柄: ラ ミッション オーブリオン ブラン 2013
品種: セミヨン83%、ソーヴィニヨンブラン17%

外観は透明に近いストローイエロー、粘性は中庸。
セミヨンの影響でオーブリオンブランと比べるとやや重心が低めで、丸みやふくよかさが感じられる。
ソーヴィニヨンブランの熟したライムの様な柑橘の酸味、そしてセミヨンらしさが溢れる白桃の果実味や百合や白い花の香りが融合し、突出。非常にクリアな質感でありながらシロップや蜜を思わせる甘露さは極めて強い。そこにMLF的なパンケーキなどの要素も感じられる。ハーブ、青草のニュアンスは控えめ。ヘーゼルナッツ、キルシュ、白檀など。
時間経過と共に甘露さはより強くなっていき、シロップにスポンジケーキに漬けた様な甘露さが現れる。
アタックは非常に落ち着いていて、酸は極めて柔らかい。
旨味が突出しており、さながら強い出汁を飲んでいる様な感覚。旨味の広がり方が巧みで出汁から柑橘へ、甘みを伴いながらミルキーな余韻を残していく。


生産者、銘柄: シャトー オーブリオン ブラン 2013
品種: ソーヴィニヨンブラン54%、セミヨン46%

外観は透明に近いストローイエロー、粘性は中庸。
むせ返る様な香りの強さ。鋭角的で凝縮感が非常に高い。
明確で鮮明な輪郭と高い熟度を持ちながらもソーヴィニヨンブランとしての個性を非常に強く残している。
キュッとしたミネラル感。そしてシトラスやグレープフルーツをそのまま噛み締めた様な酸味と果実味、そして強いシロップや蜜、パンケーキを思わせる甘露さ、青草などの要素が大きく広がっていく。付帯して白い花や百合の様なニュアンスが柑橘とシロップのニュアンスに融合していく。ムスクや白檀、フレッシュハーブなどの香りが混じり合っていく。時間を追うとより凝縮感が明確になる。
甘さは収まっていき柑橘の強さがより高まる。ピュアさがある。
酸は強めでシャープ。ただトゲトゲしさはなく、グリセリン的な丸みがあり、ラ ミッションによく似た出汁や柑橘の余韻を残していく。しっとりと広がる凝縮感。


【所感】
ボルドーにおける最上の白の2本です。
並べて飲むと品種特性の違いが際立って感じます。
ラミッションの方が明らかにボリューム感がありリッチ。オーブリオンはソーヴィニヨンブランの特性が比較的強めに出ていてソリッドな柑橘系や青草の要素を強く感じます。両方とも相当タイプが異なり、それでいて最上たる風格を備えています。

ラ ミッション オーブリオン ブラン。
高域で煌びやかなオーブリオンと比較すると中域でリッチさと豊満さを表現するワインになってます。
タイプとしてはかなり違いますね。いかにもボルドー ブラン、その延長線上の最上級にあるワインだと感じます。
というのもやはりセミヨン比率が高い事に起因すると考えています。金木犀や百合の白い花の華やかさはいかにもセミヨン、果実のボリューム感が高いのもセミヨンって感じですね。
白桃やライムの様な果実味、濃密なシロップや蜜の要素、パンケーキなどのふくよかな甘みが主軸に感じられ、ハーブや青草のニュアンスは控えめです。酸は柔らかく、旨味が突出。その味わいの広がり方も巧みです。
ニューワールドの優れたシャルドネを思わせる質感があります。硬質なオーブリオンと比べると、比較的早くから楽しめるワインに仕上がっています。
しかしながら本懐は熟成にあると思いますので、やはり20年は置いて飲みたいワインではあります。
今飲むラヴィル オーブリオンの90年代は本当に至高と言っても良いクオリティだと思いますので、バックヴィンテージを購入する事をお勧めします。







次にオーブリオンブラン。
今回の2013年はリリースから時間が経っていません、その為かかなり強くソーヴィニヨンブラン的な特徴を残しています。
香り、味わい共に凝縮度が非常に高く力強いという前提を置いた上で、際立つのがそのシャープネスとミネラル。
骨子に引き締まった石の様なミネラルと、柑橘を思わせる鮮明かつシャープな酸、青草の様な香りが前面にあり、そこに分離した形でねっとりとした甘露なパンケーキやメイプルシロップの様な甘露な香りが絡み合います。
抽象的な話ですが、香りに層があるとするならば、柑橘や青草が高域で、パンケーキの様な甘露さが中域にあたります。そこにセミヨンの白い花や金木犀のような甘い華やかさが感じられます。
そんな感じで色々と要素分析をしながらテイスティングしてみましたが、なんというか、このクラスのワインとなると言葉では表現できない偉大さがありますね。
2013年という若さだからこそ、まだ表現しようもあるのですが、あの2010年の適度に各要素が馴染んで矛盾なくソーヴィニヨンブランの要素と果実味、樽、MLFが層状に立体感を持って迫ってくる感じはもう筆舌に尽くしがたいですね。2013は白はよく出来た年らしいので、これからの発展が楽しみ....でありながら、なかなか見極めが難しいワインだなぁ、とも思いますね。
これ、外したらかなり痛いですよ。




プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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