Q.E.D Club(QEDクラブ:代官山)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。


先日はワイン会でした。
ワインは個別に記事にしていますので、そちらをご参照ください。

今回の会場、Q.E.Dクラブは代官山にほど近い場所にあります。
これがまた瀟洒なレストランで、元々はハンガリー大使館の建物。調度品もエミールガレやレオナール藤田の絵画など、さながら美術館のようなものが並びます。豪華で品があります。



豪華な正門。



入り口。



VIPルーム(個室)。



調度品も豪華な感じです。



セラーがかっこいい。


館内見学。


メインダイニングに降りる階段。



なんか古いタイル。



庭。



庭から見たラウンジとメインダイニング。



ラウンジ。


料理長はタテルヨシノ芝、銀座のシェフを歴任した大村龍一郎氏。(どおりで料理が美味いわけだわ...)

今回はワインに合わせてお料理を作ってくれたみたいです。


◾︎グジェール「2種類のグジェール(クルミとバジル)」


香ばしい食感のクルミと、爽やかなバジル、2種類のグジェール。ブルーチーズを思わせるコクと苦味を感じさせるチーズの風味が共通してある。


◾︎アミューズ「ワカサギのフリット 新玉ねぎの甘みで」(★★★)


サクサクにフリットしたワカサギに、キャビア、マリネした新玉ねぎを添えている。ソースはビネグレットソース。一番上には花びらを模した新玉ねぎの外側が。緑のはエストラゴンオイルだろうか。
ワカサギのフリットは目が細かくサクサク。ソースは甘酢的で、ほのかな甘みと酸味を感じさせる。全体を引き締めるキャビアの塩気も良い。当然ながらシャンパーニュによく合った。


◾︎アントレ「鮟肝のマリネ フリュイセック添え 20年熟成バルサミコソース」(★★★+)


華やかなプレゼンテーション、濃厚な一皿。
トリュフオイルを添え浅葱を纏わせた鮟肝のテリーヌ、鮟鱇のクリーム、螺旋状の昆布、ホワイトチョコレートのエスプーマ、ドライフィグ、バルサミコソースで構成。
フォアグラと同じ解釈だろうか、濃厚なあん肝に熟成によって深みを増したバルサミコソース、軽やかなホワイトチョコレートのエスプーマ、ドライフィグで調和を図っている。鮟肝だけでも濃厚だけど、クリームと昆布で飛躍的に旨味が増す。ドーヴネのフォラティエールとは少しすれ違った。


◾︎アントレ「炭火で炙ったシャラン鴨の胸肉 春野菜を使ったレフォールのアクセントで」(★★★+)


スライスしたシャラン鴨胸肉、春野菜、金針菜、ネギ、ムカゴ、ゴボウのフリット。ビーツとレフォールのオイル。レフォールのクリームソース。
炭火が香ばしいスライスした鴨肉に、ゴボウフリットの香ばしい土の風味がよく合う。当然ホッコリとしたジャガイモ然としたムカゴと相性が良い。レフォールのオイルやエスプーマはピリッと辛く、皿全体にアクセントを与えている。土の風味を感じられるコンボットに合う。


◾︎アントレ「トリュフ 自然卵 キャベツ 美食家風ガレット」(★★★★+)


じゃがいもガレットの上に有機卵ウフポシェ。ソース ペリグー。トリュフのエスプーマ。黒トリュフのスライス。はちみつ、りんご。
非常に濃厚な一皿。よくフォアグラに使われるソースペリグーを使っているからか。マディラのコクとトリュフの香り際立つ甘辛のソースがジャガイモの甘み豊かなガレットと高相性。当然ながら卵黄とは恐ろしい組み合わせとなる。焼き鳥のタレとうずらの卵然り、すき焼きと卵然り。
甘辛い濃厚なソースには卵黄の濃厚さが奇跡的な調和を見せる。美味い。濃度は異なるが、ルネ アンジェルのヴォーヌロマネ、グランエシェゾーに良く調和した。


◾︎メイン「北海道北見から届いた野鹿のロースト ソース ポワヴラード」(★★★★+)


デザートのような見目麗しい一皿。
北海道北見産の3週間熟成した鹿肉をローストにフォアグラのポワレを添えて。ソースはポワヴラード。チョコレートのプレート。セロリとトリュフのペースト。マッシュルーム。付け合わせは洋梨のカシス煮。


ボリューム感のある一皿。濃厚な旨味と鉄分の要素をもつ熟成野鹿と重い油分を持つフォアグラ、そこにスパイシーなポワヴラードソースと焦がしたような苦みを持つチョコレートで引き締めていく。洋梨のカシス煮も相乗。
ルネ アンジェルのグランエシェゾーとよく調和した。


◾︎デセール「パルメザンのスフレ 柚子のアイスクリーム 金柑 グレープフルーツ」(★★+)


濃厚な皿の終わりは爽やかな柑橘とチーズのデセール。


◾︎ミニャルディーズ





以上です。


いや、超良かったです。
個々の料理の味わいはトラディショナルにハッキリとしていて、かなり強めの味わいの中でワインとの調和がとれています。
シェフがタテルヨシノ出身というのもあり、老舗ならではのペアリングの柔軟性を感じました。
このクラスの古酒やグランヴァンだと、イノベーティブな料理だと取り回しは難しいかもしれません。そこを古典的に、間違いがないマリアージュを見せてくれたのは感激いたしました。
雰囲気も良く、色々なシーンでお客様をお迎えするのに重宝しそうです。
ここぞの時に間違いのないレストランだと思いました。


住所: 東京都目黒区中目黒1-1-29
店名:Q.E.D Club(QEDクラブ)
電話番号: 05058694663
営業時間:
[火~金]
12:00~15:00(L.O 13:30)
18:00~23:00(L.O 20:30)
※12月のみ月曜日営業
[土・日・祝]
12:00~15:00(L.O 13:30)
18:00~22:00(L.O 19:30)
日曜営業
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【ブルゴーニュ:142】名手ルネ アンジェル古酒3種テイスティング


こんにちは、HKOです。
本日はルネ アンジェル3種です。


【データ】
■ルネ アンジェル(100%除梗、新樽比率~70%)
ルネ・アンジェルといえば今は無き作り手ではありますが、知る人ぞ知る超優良ドメーヌ。そのワインは本当に素晴らしいのですが、日本では並行輸入品が多く、
長年本来の魅力を感じることのできるワインは日本ではなかなか出会う事ができませんでした。以前は好不調の波が激しい時代を送っていましたが、1981年フィリップ・アンジェルがドメーヌを引き継いで以降、ルネ・アンジェルのワインの品質は飛躍的に向上しました。 テロワールの個性を表現しつつ、エレガントで旨味の詰まった彼のワイン造りでは、エレガントで綺麗なピノ・ノワールという古
典的なブルゴーニュの魅力が凝縮されています。
2005年、当時当主であったフィリップ氏が旅先のタヒチで心臓麻痺の為49歳で他界。2004年のラストヴィンテージを最後にドメーヌは跡を継ぐ者が無く消滅してしまいました。
残された所有畑は2006年にヴォーヌ・ロマネ村の畑の取引としては過去最高額の1300万ユーロでシャトー・ラトゥールのオーナー、フランソワ・ピノー氏に売却され、現在は「ドメーヌ・ドゥジェニー」として引き継がれてい
ます。除梗は100%。発酵期間は8~21日。新樽比率は1級30%、特級70%で12~24ヶ月。

2003(良年 WA91T, Still tanic, youthful)
ルネ・アンジェル グラン・エシェゾー
ルネ・アンジェル最高峰のキュヴェ。保有区画は最南端の区画。バジョシアン石灰岩、表土は80cm。

1984(オフヴィンテージ WA70C Cation, may be old)
ルネ・アンジェル  ヴォーヌ・ロマネ(オフヴィンテージ)
詳細不明、村名のアッセンブラージュ。

1972
ピエール(ルネ)・アンジェル  クロ・ヴージョ ハーフ(アレクシス・リシーヌ ラベル)
エシェゾーやグラン・エシェゾーに隣接する斜面上部のクロ・ヴージョの区画を保有する。石灰石を多く含む水はけの良い土壌。




【テイスティングコメント】
生産者: ルネ アンジェル
銘柄: ヴォーヌ ロマネ 1984

澄んでいて繊細でありながら、香りははっきりと立ち上がっている。
熟成香が主体的で、トリュフやカマンベールチーズ、腐葉土や漢方、リコリスの様なスパイス香を主軸に感じられる。
イチジクやオレンジの様な果実味、プーアル茶、燻製肉の様な風味。焦げたゴム、ほのかに血や鉄釘の様な風味がある。
旨味はしっかりと感じられる。
熟成によって酸とタンニンは柔らかで繊細になっている。
諸々の要素を削ぎ落とした様な極めてピュアな余韻があり、ほのかな腐葉土やキノコなどと共に透明感のある余韻を引いていく。余韻は長い。


生産者: ルネ アンジェル 
銘柄: グラン エシェゾー グランクリュ 2003

濃密で力強いパワフルさを感じさせるグランエシェゾー。
果実味が軸となり中域が太いワインとなっている。
爽やかなハーブの裏に、ブラックベリーやダークチェリーの様な若々しく濃密な果実味が感じられる。トマトをすりつぶした様な香りも。極めて甘露な果実味。
華やかさは高域に伸びる形ではなく、スミレや薔薇のドライフラワーの様な落ち着いた華やかさ。そして粘土やリコリスの様な風味、焦がした樽は無く、木材の様な自然さ、タバコや鉄釘の要素。ほのかな獣香。
酸味やタンニンは優美で滑らかで旨味と華やかさが同居。
華やかさや土、凝縮した旨味、トマトやベリーの風味が感じられる。



生産者: ピエール(ルネ) アンジェル
銘柄: クロ ヴージョ(アレクシス リシーヌ ラベル) 1972

透明感のあるルビーを思わせる均一な色調。
バランスで言うならば村名VRの方が良いかもしれない。
ハーフという条件下と熟成経年の長さから、かなり熟成は進んでおり、果実味は微かに存在している程度、熟成による旨味や枯淡な香りを軸にしている。
強い要素をすべて削ぎ通した風味。
均一に溶け込んだ要素の中には漢方、シャンピニオン(椎茸)、ほのかに硫黄の様な香り。
また土や藁、井草のような枯れ草を思わせる要素や焼いた木材。ほのかに梅しばの様な果実味を感じさせるが、基本的には極めてドライ。
タンニンがほぼ無くなり、旨味が強烈に感じられる。
引き締まった梅しばやベリー、上品なお出汁を思わせる香り。


【所感】
ルネアンジェルはとても優秀な生産者。
そしてアンリジャイエがワイン造りを学んだドメーヌ。
わかる...わかるのですが、正直ルロワの前座だと思ってました!!!!
でもね、これが大きな間違いでしたと。
めちゃくちゃいいじゃないですかこれーーーー!!!

ルロワの複雑さ、オーケストラルな作りに対して、ルネアンジェルは弦楽四重奏、シンプルで洗練された作り。
極めてピュアな果実味が感じられる、今尚主流を貼り続ける作りです。(最近は全房のDRC, ルロワ的作りも相当増えてきましたが)

まずは村名のヴォーヌロマネから。
後述するクロ ヴージョがピークアウト、グランエシェゾーが若々しいのに対して、枯淡な味わいを楽しむ熟成の最後らへんの飲み頃といった感じ。
澄んでいて繊細ですが、香りの立ち上がり方は鮮明で、きのこの様な熟成香が主体的です。果実味は旨味に転化しており、血液などの程よい鉄分が感じられます。
香りと同様酸やタンニンは削ぎ落とされ、複雑な旨味が満ちた液体になっています。透明感もあります。
お手本の様な熟成古酒です。水晶の様な透明感と強烈な旨味、極小化された緻密な果実味...という意味では上位キュヴェに大きく開きがありますが、かなり良いとは思います。

次はグランエシェゾー。
これは若(...くもないか)ワインですが、すごく良くできています。単純にワインとしてのポテンシャルが非常に高い。
濃密でパワフル。果実味を軸とした太いワイン。
ほのかなハーブやトマト、華やかなドライフラワーの様な複雑な要素も包含し、華やかながら地に足がついた力強いワインとなっています。余韻はピュアですが、香りはやや複雑で、獣香も出始めている感じでしょうか。タバコの様なニュアンスもあります。
ただ酸やタンニンは結構こなれています。
もう少しタンニンなどが強いかとおもったのですが...旨味はすでに充実しています。いいですね。

最後のクロ ヴージョはピークアウトしていましたが、これはこれで枯淡な味わいが感じられて凄い良かったなと。
特にハーフボトルという性質なのかもしれませんが、いわゆる70年代のワインよりは年を取っている印象はありましたね。強い要素は全て削ぎ落とされ、均一の質感を持つ液体に。出汁って感じです。包含されている要素も均一化されていて、土や枯草、椎茸、梅しばといった感じですかね。
いわゆる枯淡な味わい。澄んだピュアな出汁です。

ルネアンジェルをこうして追えるのは面白いですね。
アペラシオンごとには異なりますが、理解がとても深まる感じです。
今はデュージェニーになり、優れたワインをこの区画は継続して産出しています。ルネアンジェルの手のものはもう楽しめませんが、デュージェニーはせめて追っていきたいですね。


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ドメーヌ・ルネ・アンジェル ヴォーヌ・ロマネ[1985]
価格:41040円(税込、送料別) (2017/1/28時点)







【ブルゴーニュ:141】ドメーヌルロワ、ドーヴネの古酒を比較する。

こんにちは、HKOです。
本日はドーヴネとルロワの古酒です。
いや、物凄い体験でした...


【データ】
■ドメーヌ ルロワ/ドメーヌ ドーヴネ
(ビオディナミ、100%全房発酵、100%新樽)
ドメーヌ・ルロワは言わずもしれた天才マダム・ラルー・ビーズ・ルロワ(1933年生まれ)所有し生産するドメーヌです。1当時DRCの共同経営者だった彼女は、1988年、自身がすべてを手がけるドメーヌ・ルロワを設立しました。 高島屋と分割所有となっています。
そしてドーヴネは同年に夫の故マルセル・ビーズと共に購入しましたドメーヌ。分割所有のドメーヌルロワと異なり100%自身の裁量でワイン造りを行うドーヴネこそが天才、妥協を許さないと言われる、マダム・ルロワの意向が最も色濃く反映されたドメーヌと言えます。
ブルゴーニュ最高峰の味わいを堪能できるワインとして価格が高騰しているのにもかからず常に入手困難を極める超希少品として知られています。
DRC・ドメーヌ・ルロワに並ぶ偉大なワインながら、ほとんど見かけることのない夢か幻のような存在、それが「ドメーヌ・ドーヴネ」です。
彼女の作るワインはすべてビオディナミに基づいた栽培によって生み出され、ブルゴーニュにおける開祖とも言える彼女のビオディナミは原則に完全に従った厳格なものとなっており、地球の周期と年間を通した本質的なリズムに重点を置いています。吸枝と未熟ブドウの除去は完全に選別し、100%房を用いて複雑なニュアンスを生み出しています。低温浸漬は伝統的な木製の発酵槽で実施。
新樽比率はいずれも100%です。

■1999(平均的な年 WA89C Cation, may be old)
ドーヴネ ピュリニー・モンラッシェ・プルミエクリュ・フォラティエール
ピュリニー・モンラッシェにおける最上クラスの1級畑。
クラヴァイヨン、ピュセルの上部、クロ・ド・ラ・ガレンヌ、ドゥモワゼルに隣接する1級畑。

■1998(平均的な年 WA84I even among the best wine) 
ドメーヌ・ルロワ ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエクリュ・レ・コンボット
ジュヴレ・シャンベルタンにおける最上クラスの1級畑。
特級畑クロ・ド・ラ・ロッシュ、ラトリシエール・シャンベルタン、マゾワイエール・シャンベルタンに囲まれたロケーションの1級畑。上記の畑と比べ、一段低い場所に位置する。

■1998(平均的な年 WA84I even among the best wine) 
ドメーヌ・ルロワ シャンボール・ミュジニー レ・フルミエール(村名畑)
シャンボール・ミュジニーの単一畑名付き村名。
1級オー・ボー・ブリュンに隣接する比較的下部に位置する村名畑。土壌構成はボンヌマールやフュエ寄りの構成となる。



【テイスティングコメント】
生産者: ドメーヌ ドーヴネ 
銘柄: ピュリニー モンラッシェ プルミエクリュ レ フォラティエール 1999

外観はやや濃いめの黄金、粘性は中庸。
硬質なミネラル感はあまり感じられないが引き締まっている。
クリームブリュレ、甘露な焼き栗。
驚くような旨味を包含している。濃厚なバタークリーム、洋梨やオレンジなどの凝縮した厚みのある果実味。
前面にMLFの様なまろやかさがあり、親しみやすいがボディに強烈な厚みと爆発的な旨味がある。
徐々にカスタードクリームの様に滑らかさを増していく。
ハーブの様な香りや燻製の様な香ばしい香り。
甘露なシロップの様な濃密さ。凝縮感が半端ない。
滑らかな酸味と旨味が口の中で爆発する。尾をひく様な強烈な余韻と太い旨味がある。素晴らしい。



生産者: ドメーヌ ルロワ
銘柄: シャンボール ミュジニー レ フルミエール 1998

外観は赤みの強いルビー、粘性は中庸。
鋭敏で高域に鋭く立ち上がる華やかさが印象的なシャンボールミュジニー。構成要素のバランスは青さ・華やかさ・スパイスを軸に、果実味とミネラルで骨格を形成。
鋭敏ではあるものの、梗のニュアンスと競合し過剰に華美でなく、赤い花と木材、濡れた葉が合わさった印象を受ける。
シャンボールミュジニーにして香りの濃密度は抜群。
スミレや薔薇などの赤い花と濡れた葉が前面に感じられる。ダークチェリーやクランベリー、梅。複雑なオリエンタルスパイス。徐々になめし皮や血の香りが感じられる。わずかに獣香や土の香りが混ざっていく。液体は極めて凝縮している。
ただ酸味はかなりしなやかで、タンニンも柔らかい。
ジワっと広がっていく繊細な旨味。茎や梅、赤系果実の余韻が長く広がっていく。跳ねる様な華やかさがある。
素晴らしい。



生産者: ドメーヌ ルロワ
銘柄: ジュヴレ シャンベルタン プルミエクリュ レ コンボット 1998

外観は赤みの強いルビー、粘性は中庸。
シャンボールミュジニーの高域に伸びていく芳香と比べると、角が落ちて優しい丸みのある香りを放っている。
円熟感があり、元々の果皮の堅牢さが熟成し、落ち着いている印象。構成要素のバランスはドライフラワーの様な華やかさ、果実味を軸に、梗や土のニュアンス。
茎の様な青さより、生肉やなめし皮、ドライフラワーの様なニュアンスが強い。その後にジャムの様なブラックベリーやダークチェリーの様な果実味が感じられる。その後に茎やハーブ、リコリスが来る感じ。ほのかな土や炭焼き、粘土、樽の焦がした香り。こちらも香りの凝縮感が半端ない。
全房的なタッチより抽出の方が強い様な気がする。
ややタンニンが目立つが、しかし滑らかで、酸も柔らかい。
香りの印象通り丸みを感じさせるアタック。
旨味の裏に甘みすら感じる。濃密なブラックベリーと茎。瑞々しさすら感じる。



【所感】
大変素晴らしいかったです...
いやなんなのほんと...尊い...(語彙貧)
年末からこっち脳髄が麻痺する様な強烈なブルゴーニュ飲んでて日常生活に戻れるんだろうか...

まずはドーヴネのフォラティエール。
ピュリニーモンラッシェの中でも有数の1級畑。
これ、個人的な感覚では、実は結構モンラッシェクラスの熟度ではないかと思ってます。
クリームブリュレや焼き栗、バタークリームなどの濃密な甘露さ、そして大きなボリューム感と香りの規模感、ボディの厚みがそんな感じなんですよね。
オレンジを思わせる厚みのある酸もまさにそんな感じというか。ボリューム感があるのに決してダレてないという。
ハーブや燻製の様な複雑味もあります。
香りもすごいのですが、やはり驚異的なのが舌触りと余韻の鮮明さと長さでしょうかね。口の中で旨味が爆発して、甘露な余韻が鼻と舌をゆーっくり通り抜けていくという。
テロワールを重視するマダム。これがポテンシャル全てを引き出したフォラティエールなのだとしたら...恐ろしい。
何度か飲んだことのある畑ですが、やっぱり一つ頭抜けてますね。

次は赤です、両方とも1998。
これがかなりの違いがあって驚いています。
片や1級、片や村名畑。
フルミエールはさながら赤い花が群生する森、コンボットは柔和で落ち着いたマダムといった感じでしょうか。
双方ともに強烈な芳香を放っていて、鮮烈です。香水の様です。その中に梗の複雑さが巧みに織り込まれている様な感じですね。
構成要素は本当は近しいけども、各々のパラメータのバランスが異なっていて、全く違う姿を見せている。色彩が違う。
モチーフを精密に描写するためにはパレットに置く色が多い方がいい、全房発酵や新樽比率が高いのはそのためかもしれません。もちろん、並みの生産者だと色の多さ、選択肢の多さにバランスを崩して混沌としたものになるかもしれませんが。
どちらも群を抜いて複雑で、言葉では語りつくせない。比較してそんな印象を受けました。これは比較してみないとわからないですね。前回のクロ ヴージョ単体では気がつけなかったことでした。


では個別に。
まずは格下のフルミエールから。
構成要素のバランスは青さ・華やかさ・スパイスを軸に、果実味とミネラルで骨格を形成。梗のニュアンスと(そもそもシャンボールミュジニーの果皮が薄いのか)繊細な抽出による華やかが軸に見られます。そこに酸味と旨味を活かした凝縮した果実味がボディを支えます。これらの要素が乖離せず、一塊として感じられます。他の生産者ならヴォーヌロマネにも近い華やかさを見せますが、梗や樽の絡み方、液体の密度からシャンボールミュジニーである事を示しています。
口当たりも白眉で旨味を良く包含し、余韻も極めて長いですね。

次にコンボット。
こちらは華やかな強い香りが一気に抜けていくタイプというよりは落ち着きのある丸みを帯びたワインの印象です。
構成要素のバランスはドライフラワーの様な華やかさ、果実味を軸に、梗や土のニュアンス。
円熟した華やかさとジャムの様な果実味、野性味のある風味。梗の要素ははっきりとありますが、フルミエールと比較するとやや控えめです。梗や果実味の方がより熟成感が出るのか、シャンボールミュジニーの若々しさと比較すると、所々熟成感のある香りがあるのが特徴的ですね。
舌触りや余韻はこちらも完璧で、旨味の裏に甘みさえ感じます。落ち着いてはいますが、こちらもすごいワインです。

WAが評価するヴィンテージとしてはドーヴネが長熟なのを考慮すると、いずれも丁度美味しい時期ではあると思います。いいタイミングで飲めたな...









とり喜(とりき: 錦糸町)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
本日は錦糸町のとり喜でございます。


ビカビカ光るスカイツリーがよく見えます。



オーナー兼料理長は坂井康人氏。千駄木の焼鳥の名店で12年修行したのち、2001年に独立。九重親方がよく訪れていたみたいです。
ミシュランガイド東京版 2017で*1を獲得しています。


今回はコース+アラカルトで。



【ワイン】
生産者: 勝沼酒造
銘柄: アルガーノ ボシケ 2015

品種は甲州。
シャープかつ爽やかで、ドライな風合い。
ライムや花梨の果実味、花の香り。


生産者: シャトー酒折
銘柄: マスカットベーリーA キュヴェ イケガワ 2013

マスカットベーリーAの王道とも言える作り。
ミディアムボディで上白糖の様な甘露な香りに、フルーティーなイチゴやクランベリーの様な果実味。



【アラカルト】
1:胸肉サラダ(★★)

コース開始前に。


【コース】
1:さびやき(★★★+)

淡白なササミにあって、ワサビの辛さは感じさせない。
ワサビの芳醇な香りと爽やかな風味。
清涼感を帯びたワサビがササミの塩と調和。


2:かしわ(もも肉)(タレ)(★★★★)
3:小玉葱(塩)(★★★+)

絶品の小玉ねぎ、サクサクとした軽妙な食感を残しながら、内側に火を通した玉ねぎ特有の甘いエキスが充満している。
かしわは火入れが最高。繊細な甘辛のタレと鶏肉のエキスとの調和が素晴らしい。とても滑らか。



口直し: 菜の花のお浸し



口直し: 梅干し 大根おろし



4:血肝(レバー)(タレ)(★★★)
5:砂肝(塩)(★★★)

血肝。プリッとした外皮の中にはレバーパテを思わせる濃厚でとろける様なレバーの風味。強い味わいにタレの風味が合う。
砂肝。コリコリっとした弾ける様な食感の砂肝。
食感こそ豊かだが、すこし淡白な心臓の為か、やや強めに塩が降ってある。甲州と驚く程調和した。


6:つくね(塩)(★★★)
7:茄子(タレ)(★★★)

つくね。大葉がはいっているのかな、爽やかな風味を感じる。コリコリとした軟骨の食感と肉汁に合わさった塩が素晴らしい。
茄子。火を通した野菜ならではのジューシーさ。甘いエキスが充満して、たれの塩辛さと絶妙に合う。


8:小玉(塩)(★★★)

小玉。
物凄い黄身の主張が強い。カスタードの様な滑らかさの黄身。濃厚な味。



9:皮(タレ)(★★★★)

脂分豊かで、脳髄に響く様な脂の旨味と甘味を感じる。
焦げのほのかな苦みが脂を引き締めてくれる。
上品な脂。



10:銀杏(塩)(★★)

ホクホクの銀杏。栗の様なすこし固めの食感。
銀杏の塩気とほのかな苦みが良い。



11:手羽焼き(塩)(★★★+)

骨は面白い様にプリッと取れる。
こちらも鶏皮同様に脂分が強め、ジューシーな手羽肉同様に共に頂く。エキスが充実していて、塩気と合う。
多重の食感も面白い。



12:椎茸(塩)(★★)

さっぱりとした味わい。流石に椎茸、旨味が素晴らしく塩が適切。



13:軟骨(塩)(★★★+)

コリコリの軟骨。
脂分が豊か。軟骨ならではの軽妙な歯ごたえも良く、膨よかな味わいと歯ごたえのコントラストが面白い。



14:ちょうちん(タレ)(★★★★★)

優勝...!
一口で頂くと、これはもう、最高に最高。
トロッとしたきんかんの濃密な卵黄が、ひもとタレに絡まって...素晴らしい!
さながら卵黄につけて頂くつくねの超贅沢なバージョンといったところ。だって一口で卵黄1ついってる様なもんですし...そもそもひもの食感も柔らかくジューシーで最高。


15:合鴨(塩)(★★★+)

濃厚でトロトロなちょうちんから一転。
力強い肉の食感と、爆発的な旨味と塩の相乗を楽しめる一串。噛み締めるたびに力強い塩とエキスが溢れ出す。


16: 鳥のスープ(★★)

スープ。
割と激しい起伏の後の口を優しく癒してくれる。



素晴らしい...最高の焼き鳥体験でした...!
個人的には今まで訪れた焼き鳥のお店では一番ですね...
某所も美味しいんですけどね!いいお店が自分の中で増えるのは嬉しいです。
ただ噂によると予約取りにくいとの噂もあるので、そこだけすこし残念!!かもしんないすね...
いやー良い店紹介して頂けました、有難うございます!



住所: 東京都墨田区錦糸1-8-13 小坂ビル1階
店名: とり喜
電話番号: 03-3622-6202
営業時間:
[月~金]
17:30~22:45(L.O)
[土]
17:00~22:45(L.O)
夜10時以降入店可

チャリティーカレー(第12回東京グランメゾン+震災チャリティー)

こんにちは、HKOです。
東京でたまに行われているチャリティーカレー、皆さんは行かれた事はありますでしょうか。
お恥ずかしい事ですが、いままで、あまりその存在を知らず、第11回目に知り、第12回から漸く行くことができました。

このチャリティーカレーは前者が東京グランメゾンチャリティーカレー事務局が、後者がNPO団体である被災地支援団体aoSORAntさんが直接実施されています。
※前者も支援先はaiSORAntさんみたいです。

もともと食べる事が好きで、並み居る名シェフのカレーをいただけるのであれば、行かない手はありません!
それと、僕個人も(所属会社がそうした支援に積極的で)被災地に行き、支援をした経験もあり、個人としても僅かながら助けになれるといいな、という部分もあります。

というわけで、ここ2回をまとめましたので。
よろしくお願いします。


【第12回東京グランメゾンチャリティカレー】

平常運転時と比べると、テーブルウェアがかなり簡素です。


先着のチケット制。1000円。


◾︎Chez Inno(シェ イノ)「熊本馬すじカレー」


さすがソース作りの匠、イノのカレー。
とても深い味わいのカレーソースになっている。
欧風カレー。赤ワインっぽい酸味がしっかりと効いた味わいになっている。


お肉の塊がけっこーおっきいです。
馬肉はかなり食感の強くて、牛のスネ肉みたい。
少し野性味を感じる所もあるけど、基本的にとても食べやすい感じがした。旨みもたっぷり。

付け合わせはビネグレットのタマネギ、そしてとても生乳分の強いマッシュポテト。カレーの強いスパイス風味を綺麗にしてくれるナイスな付け合わせ。




【震災チャリティカレー 】
会場はラール エ ラ マニエールさん。
会費は3000円。




(左から)鹿肉カレー(ラール エ ラ マニエール)、シーフードカレー(カンテサンス)


(右から)グリーンチキンカレー(ブリアンツァ)、欧風川手くんカレー(フロリレージュ)


◾︎Quintessence(カンテサンス)「シーフードカレー」
スープ ド ポワソンを軸にした辛口カレー。
ものすごい魚介の風味が強くて、カレーというよりスパイシーなスープ ド ポワソン。
ただごとでない旨み...膨れ上がる魚介の風味。
僕の好きなスープ ド ポワソンを発展させた感じ!
ああ、全然足りない!もっと食べたいぞ!


◾︎La Brianza(ラ ブリアンツァ)「グリーンチキンカレー」
激辛グリーンチキンカレー。
味わいを壊すほどの辛さはなく、ナッツの様な香ばしさやスパイスの複雑さをハッキリと感じられる味わい。辛さの中に複雑味がある。
鶏肉もジューシーで美味い。


◾︎Florilege(フロリレージュ)「欧風川手くんカレー」
1ヶ月間に出たフォアグラ、牛肉、野菜などの廃材を煮込んで作った欧風カレー。
牛肉など具沢山でよく煮込まれトロトロになっている。赤ワインやトマト、スパイスの様な旨みと、野菜のエキスや牛肉の脂の甘みが感じられて非常に複雑。辛さは控えめで口当たりの良い。
濃厚なソースを頂いている感じ。一番好き。


◾︎L'art et la manière(ラール エ ラ マニエール)「鹿肉カレー」
漁師に同行し、自身でも処理をした鹿肉を使った鹿肉カレー。鹿肉はミンチになっていて、ジャーキーの様な風合い。ものすごい鹿肉のエキスが充満していて旨味の爆発感を感じる。
カレーのスパイスの中にあっても鹿肉の風味がしっかりと感じられる。塊は入ってないものの、鹿肉のミンチで結構食べ応えがある。


また食中には泰豊茶館さんのジャスミン烏龍茶と四季春が供されました。これがメチャクチャ美味しくて、出口で販売があったので買って来ました。


美味い...


やっぱりどの料理人のものもそうなんですけど、カレーの刺激的な風味に流される事なく、テーマとした食材の風味がはっきりとわかる形で完成させてるのが凄いですね...さすが手練れ...
あの、こう考えると、いかにフレンチが優れてるかよーっくわかっちゃいますね...

色々なシェフのカレー、食べてみたいなあ。

Mardi Gras(マルディグラ:銀座)2回目

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は2年前に行って、鳩が個性的で口に合わなくて足が遠のいていたマルディグラに再度行ってまいりました。


久しぶりだぜ!

シェフは肉焼きの達人、和知徹氏。
ブルゴーニュ1つ星で研修後、レストランひらまつ入社。
その後、パリの1つ星で授業後、アポリネールの料理長に就任。グレープガンボの料理長を経験し、銀座に自身の店を構える。

今回は標準を牛か豚に合わせます。
イベリコ豚のローストを頂きます。


まずは赤ワイン。
コート デュ ローヌを頂きます。


■アミューズ「キッシュ(いつもの)」

ジャガイモのキッシュ。
柔らかくホクホクのキッシュ。


■「香草の爆弾」(★★★+)


パクチー山盛りサラダ。
ほのかに魚介の風味が感じられるドレッシング、
パクチーの香りが豊かだが過剰に青っぽくなく、塩とドレッシングの酸味がバランスよく調和している。
個性的なドレッシングと個性的なパクチーの香りが調和しバランスを取っている。



■「アンドゥイエット」(★★★)


小腸に詰めた白モツのソーセージ。
地域ごとに特色があって、AOCで定められているものもあるみたいです。日本だから関係ないけど。
パリパリっと火を通し焦げ目のついた皮の中にはたっぷりとしたモツが入ってます。ソーセージ...なんだけど、中に適度なサイズに切られたモツが入っている巾着に近いなー。


こんな感じ?
小腸が大量に入っていて食べ応え抜群。側面は非常にねっとりとしたゼラチン質の味わい。皮のおかげでエキス感が逃げてなくて、しっとりと火が入った感じがある。
付け合わせはバター感豊かなマッシュポテト。



◾︎「イベリコ豚のロースト」(★★★★+)


最初に鉄板で火を通して、調味料やハーブ、スパイスを加え、ロースターでグリル。最後に網焼き強火で仕上げている感じ。
結構唐辛子の風味が強くてスパイシー。お肉はもうこれが肉厚、完璧にジューシーです。
イベリコ豚の甘い脂とスパイス(唐辛子など)の相乗効果が最高...!


しっかりと火が通っているから、食感も強め。
低温的な生っぽさではなく、トラディショナルな感じ。
しかし全くパサパサしてなくてジューシーこの上ない。
大口でワイルドに頬張るサイズ感も良い。大きい塊だとより強く油の甘さや肉の旨みが感じられる。最高っす。
付け合わせは白いんげん。


最高感ありますね...!
きっとどんな肉でも達人の様に扱うんでしょうが、ちょっと鳩は難易度が高かったのかもしれません。
今回の豚はホント最高で...!1人で盛り上がってました!
至福の時間!
1皿のポーションが多いので、まあとりわけ前提ですが、これはこれで見かけのインパクト大きくていいっすね!
こう原初の喜びを享受できるレストランだと思います。


住所: 東京都中央区銀座8-6-19 野田屋ビル B1F
店名: Mardi Gras
電話番号: 03-5568-0222
営業時間:
18:00~24:00(L.O.23:00)

【シャンパーニュ:74】ミレジムシャンパーニュ2本を利く

こんにちは、HKOです。
本日は年末年始に飲んだシャンパーニュでございます。
セロスパジョンのミレジメ、そして熟成したキュヴェ ルイーズです。


【データ】
セロス パジョンはエペルネ郊外のシャヴォークークールに拠点を置くジェロームセロスが運営するRM。アンセルムセロスは叔父にあたります。
90年代はアンセルム セロスの下で修行を行い、現在は自らのメゾンで4種類のシャンパーニュを仕込んでいます。栽培はビオ...だと思いますが、情報が無かったのでわかりません。収穫の後フランソワフレール社の木製樽でアルコール発酵後、MLF。8-9ヶ月の樽熟成を経て、瓶内二次発酵を行う。ドサージュは10.6g/l。今回のミレジムはマイィのピノノワール50%、アヴィズのシャルドネ50%を使用しています。

※コピペです
ポメリーは1874年にシャンパーニュ史上初のブリュットを 誕生させました。 現在においても、マダム・ポメリーから引き継いだエスプリと、最高上醸造責任者ティエリー・ガスコの研ぎ澄まされた感性と経験、技術によって、エレガントな香りとフレッシュかつ快活な味わい、そして長い余韻が特徴のポメリーのスタイルは守られています。
マダム・ポメリーはシャンパーニュ地方ランス市の中心に、ブドウ農園と醸造設備を持つエリザベス王朝様式の館(ドメーヌ)を完成させました。この面積は50ヘクタールにもおよびます。カーヴはローマ時代の石灰岩でできているため、10℃というシャンパーニュ造りに理想的な温度が保たれています。116段の階段を降りた地下にあり、その規模は全長18km、地下30mにもおよびます。
極限までに追求された純粋さと繊細さを身にまとう、洗練を極めた誇り高きポメリーのプレステージシャンパーニュ「キュヴェ・ルイーズ」。フランス名門貴族のド・ポリニャック家に嫁いだマダム・ポメリーの愛娘「ルイーズ」の名を冠しています。
ぶどうの出来が極めて恵まれた年にのみ、3つの厳選されたグラン・クリュ(Avize, Cramant, Ay)のぶどうから、6年以上セラーに寝かせて造られます。

大きいシャンパンメゾンは文字数の割に内容が薄い...!!今回は公式よりコピペしました。
面倒だったので...


【テイスティングコメント】
生産者: セロス パジョン
銘柄: ブリュット ル シャンパーニュ ミレジム 2009

外観はやや濃いめのイエロー、粘性は中庸。
円熟味を感じるシャンパーニュで(アンリジロー的な)やや酸化のニュアンスも感じられる。かなり凝縮度や密度は高く感じる。
アカシアの花や塩気を帯びたナッツ、程よく焦がした木材のニュアンス、そしてシトラスやライチの様な爽やかな果実味が感じられる。バターやドライハーブの様な複雑な風合いを帯びる。旨味の表出が非常に強く、リンゴや出汁を帯びた様な風合いも感じられる。
酸は生き生きとしており、ハチミツや赤リンゴ、ナッツの様な余韻が感じられる。じんわりと広がる出汁感と旨味が素晴らしく、ハッキリとした樽と酸化のニュアンスもリッチで素晴らしい。焼き栗の様なタイプではないが、ドライながらしっかりとした樽香を感じ取れる秀逸なシャンパーニュ。


生産者: ポメリー
銘柄: キュヴェ ルイーズ 1985

外観は濃いイエローで粘性は中庸。泡はまだ勢い良く残っている。かなり綺麗に熟成している。香りから果実味とMLFと塩気の相乗。
香ばしい焼き栗やモカ、そこに塩気の強いナッツ、白桃やネクタリンの様な(ドライフルーツ的な)果実味がある。カスタードの様な滑らかさがある。蜜蝋やドライハーブなどの要素もあり、甘露な香りが主軸ではあるものの、塩気の帯びた香りと酸味を感じさせる果実味がギュッと体躯を引き締めている。
酸は引き締まっていて旨味も極めて充実している。
ネクタリンや桃の様な果実味や旨味を感じる。爆発的な旨味の上がり方。ほのかにハーブやミルクの余韻を残す。


【所感】
まずはセロス パジョンから。
抜栓直後は穀物のようなニュアンスが強く、あまり好みのタイプではなかったのですが、1日置いたら馴染んできた。
アンリジローやクリュッグ程ではないにせよ、やや酸化的なニュアンスのシャンパーニュ。アンセルムの作るものと比べるとかなりフレッシュに作られている。
樽や酵母起因のナッツの香り(樽でアルコール発酵してるから?)、焦がした木材、爽やかな柑橘の果実味が主体的。MLFのバターのようなニュアンス。深みと複雑さが感じられる。
酸化的な作りだけあって旨味はしっかりと表出し感じられる。厚みのある酸と赤りんご、ナッツなどの余韻。
明らかに高級銘柄らしい、複雑さをしっかりと感じられるシャンパーニュ。エントリーモデルとの差がハッキリと分かりやすい。
簡単な言うと「高そうなシャンパーニュの味がする(小並感」。大変良く出来ています。値段以上のクオリティはあると思います。他のメゾンなら多分もっと取りそうな感じの味わいって感じですね。

次はキュヴェ ルイーズです。
いいですね、これはいい。甘露さと塩気と酸味のバランスが良く相乗している。クリームブリュレにはならず、甘栗+塩気+白桃、ネクタリンといった感じ。
香ばしい焼き栗やモカの様な風味に塩気を感じるナッツの要素、そこにほのかな酸と熟した甘さの果実味。旨味。
塩スイーツ的なバランス感に旨味と酸で引き締めた感じですかね。あとは余韻の旨味の跳ね上がり方がすごいです。
多くの旗艦銘柄の熟成の末にたどり着く味わいではあると思いますが、過剰さがなくて良いです。熟成グランシエクルあたりと似てるんじゃないかな。
Dom.Pとかはもっとコッテリ熟成しますけど、こっちは結構引き締まっています。
ドサージュの量?含有するエタノールの量なのか、過酸化水素の量なのか...?わからん...こういうのは飲みながら考えないと...


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ポメリー キュヴェ ルイーズ 750ml 箱付 kawahc
価格:7999円(税込、送料別) (2017/1/20時点)




角打ワイン 利一郎(かくうちワイン りいちろう:押上)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
たまに安価なビストロで頭使わずにゆっくりと美味しいものがいただきたい時があります。
そういう時は帰路にあるガール デュ リヨンか遠藤利一郎商店に行くのですが、今回どちらもあえなく満席、
遠藤利一郎で「じゃあここでとりあえず飲んでたらどうです?」って提案頂いたのが徒歩にある角打。


角打ワイン 利一郎です。

タパス料理だけかと思いきや、意外としっかりとしたグリルがあって、立ち飲みとは思えない充実振り。
ワインも10種類くらい空いていて(もちろん本店より安価なものが多いのですが)ここだけでも大変楽しめるものになっています。

さて、まずは泡...ではなく、今回は赤から行きます。
ピノノワールです。



チリの ラ クロワザードのレゼルヴ ピノノワール 2015。
よく熟した果実味、ピノらしい華やかさが素晴らしいです。

料理は丁度焼き上がったばかりという、オススメの子羊の香草焼き。
ちなみに料理人の方、めっちゃ美人です。


◾︎「子羊背肉の香草パン粉焼き」(★★)

子羊のいい意味での臭みがあり、パン粉はサクサク、しっかりとした香草の風味が感じられるグリル。元のがかなり大きかったので、なかなかリッチな感じです。確か700円くらい。
や...安い。



次はカルパッチョに合わせて、南アのリーベックセラーのシュナンブラン2015。爽やかで果実味豊かなシュナンブラン。


◾︎「鹿児島県産ヒラスズキのカルパッチョ 青山椒ソース」(★★)


青山椒がスパイシー。オリーブオイルの風味がしっかりと感じられるソース。ヒラスズキはプリプリとした食感で、しっとりしている。全体的に爽やかな味わい。



ちょっと濃いめの肴にはアリウェンのリゼルヴァ シャルドネ 2015。


◾︎「森林鶏ハムとブルーチーズクリーム」(★)

ブルーチーズクリームが美味い!
ピリッとほのかな苦味とコクがあるブルーチーズクリーム。たっぷりと鶏ハムにつけて頂く。
淡白で塩気の効いた鶏に濃厚なブルーチーズが最高に調和する。美味い。


◾︎「フレンチフライ」

まあ美味しいよね!(ポテトフライ好き)


◾︎「シュークルート」(★)


アルザス料理。ジャガイモ、ソーセージ、豚バラ肉、玉ねぎ。1人用の小さめのポーションが嬉しい。
ソーセージは粗挽きでジューシー、バラ肉はトロトロで甘い脂が至福!
ただザワークラウトがないので、ちょっと洋風おでんちっくな感じがする....



締めはカスティリヨン コート ド ボルドーのシャトーテラソン 2008。程よい熟成感が感じられるボルドー。


◾︎「本日のピザ」


シーフードのピザ。安定の美味しさ!
本当は食べるつもりじゃなかったけど、締めで食べてしまった...お腹いっぱい...


最終的には料理6皿、ワイン4杯とかなりの量を頂いてしまい、お腹パンパン。
あ、そういえば、遠藤利一郎待ちだった...けど楽しすぎて忘れてたわ...これ、カジュアルで使いやすくていいですね。結局お会計は5~6千円だったかしら。使いやすいですね。
料理は突出して美味しいわけではないんですが、とても安定感があって、かつ安くて美味しいワインを探せるのがいいですね。
またぜひ行きたいですね。


住所: 東京都墨田区押上1-31-6 スプリングハイツ 1F
店名: 角打ワイン 利一郎
電話番号: 03-3611-8634
営業時間:
17:00~24:00(フードL.O.23:00 ドリンクL.O.23:30)
[土] 16:00~24:00(フードL.O.23:00 ドリンクL.O.23:30)
[日・祝] 16:00~23:00(フードL.O.22:00 ドリンクL.O.22:30)
夜10時以降入店可、日曜営業

【ブルゴーニュ:140】ブルゴーニュ最深部へ エシェゾー(アンリジャイエ、メゾンルロワ)

こんにちは、HKOです。
最終日はエシェゾー。ヴォーヌロマネのグランクリュとしては格下の部類のものですが、他の村のグランクリュと比べるとやはり突出した印象を受けます。
それだけヴォーヌロマネのテロワールに外れがないって事でしょうかね。
今回はそんなエシェゾーを最高の生産者で。
メゾン ルロワとアンリジャイエです。



【データ】
アンリ ジャイエはブルゴーニュにおいて最も高名な、神様とも称される生産者。1922年にヴォーヌロマネの小ドメーヌの3男として生を受け、1945年にはドメーヌの責任者に就任。
ルネ アンジェルから醸造学を学び、1973年に全量元詰めに。そこから劇的にブルゴーニュを改革していきます。
1988年に引退を宣言し、以降はエマニュエル ルジェと共同で95年まで年間7800本ほどのワインを生産者、96年~2001年までは自家消費用に年間3樽(960本)のクロ・パラントゥを生産しています。(ジョルジュ ジャイエ畑は継続)
アンリ ジャイエといえば「低温浸漬」「完全除梗」「新樽100%」。後続に大きな影響を与えたスタイルで、今尚多くの生産者がこのスタイルを実践しています。
全房発酵が主流だったブルゴーニュにおいて正に革命的な作りでした。
低収量、有機的・自然な耕作法、収穫時の選果を極限まで追求。収穫後は伝統を覆す100%除梗。破砕後は5~6日間13~15度で低温浸漬。発酵には天然酵母の使用。
朝夕2回ルモンタージュ。ワインの比重が下がってからピジャージュ。新樽100%で熟成。清澄・濾過は実施しません。
マロラクティック発酵後1回だけ澱引き。
今回は貴重なジョルジュ ジャイエ畑のエシェゾー。
全盛期でこそないものの、ビックヴィンテージ。かつ若々しい状態を味わえるのは非常に希少な体験でした。


マダムルロワが手がけるのは次の3つのライン、ドメーヌ部門のドメーヌ ルロワ、個人所有のドメーヌのドーヴネイ、そしてネゴシアン部門のメゾン ルロワ。目下最も手に入りやすく価格も安いのがメゾン ルロワですが、それでも並のドメーヌとは比べものにならないほど高品質かつ高額です。
メゾン ルロワはラルー ビーズ ルロワ率いる説明不要のブルゴーニュ最高のネゴシアン。栽培は厳格なビオディナミを行っている生産者のものから買い付けを行ない、新樽率100%で熟成、無清澄、無濾過で瓶づめが為されます。
ドメーヌ ルロワは、マダムルロワ自身の哲学が全て詰め込まれた自社畑で作られるプレステージライン。例え下位アペラシオン...例えば広域名称ワインですら、ルロワが全力を傾け、驚異的な品質を実現しています。しかしながらメゾンに比べると圧倒的にに値段は高く、希少性も非常に高いことで知られています。目印は赤いキャップシール。髙島屋と分割所有しています。
栽培は勿論厳格なビオディナミによって行われます。除草剤、殺虫剤、合成肥料、その他科学的処置は行われておらず。伝統的な方法で瓶詰めされます。無濾過、無清張。新樽率は100%。
超低収量で木1本あたり4房、1haあたり16ヘクトリットル。不良果以外を取り除いたのみで除梗はしません。



【テイスティングコメント】
生産者: メゾン ルロワ
銘柄: エシェゾー グランクリュ 1969

外観は橙を帯びたとても淡いルビーで粘性は低い。
極めてエキス的で完璧なブルゴーニュの熟成を思わせる澄んだ香りを感じさせる。各々の要素が完全に調和している。それでいて果実味はしっかりと残存している。梅や鰹だしの旨味の塊。アルヌーを更にスリム化し果実の甘露さを残した形ともいえる。
ミネラル感が生存しており、ほのかな白カビ、藁の様な香り。
そしてアセロラや梅しばの果実味があり、上白糖や蜜の様なほのかな甘露さを感じさせる。削ぎ落とされた香り。エキス。ラズベリーやイチゴのジャム。鰹を思わせる出汁などを基軸にする。濡れた土や落ち葉、木材の香り。スミレやバラ、ラベンダーなどのドライフラワーや熟成肉、サフランやグローヴの様なニュアンスを感じ取れる。徐々に焼いた帆立や藁、そして黄金飴の様なニュアンスも。
酸やタンニンは完全に落ち着いており、魚介の出汁や椎茸の出汁を思わせる旨味の塊が口の中にシルキーに広がっていく。美しい梅を思わせる余韻が恐ろしく。余韻も長い。



生産者: アンリ ジャイエ(ジョルジュ ジャイエ畑)
銘柄: エシェゾー グランクリュ 1999

外観はやや濃いめのルビーで粘性は中庸。
抽出の強さと共に繊細な体躯でありながら強い凝縮感と華やかさを感じさせる。驚くほど若々しい。
凝縮度や力強さはむしろ新世界に近い。蕩けるような甘さを見せる。
ミルキーで黒糖を思わせる熟した果実味。キャラメルトフィーや焼きたてのブリオッシュ、クリームブリュレを思わせる甘露さを前面に、ブラックベリーやダークチェリーのコンポートを思わせる強烈な果実味がある。非常に濃密で力強い。シャンピニオンの香り、そして華やかさはドライフラワー的で薔薇やスミレの香りが漂う。イメージ的には砂糖漬けだろうか。淹れたてのロイヤルミルクティーや熟成肉の香りが漂う。それと共にハーブやグローヴ、リコリスなどの要素が溶け合っている。驚くことにこれらの要素が全部一塊になっている。複雑。ユーカリや生肉、ハーブが襲い来る。椎茸的、濡れた木な出汁香もある。
タンニンや酸は基本的には落ち着いているが、まだまだ若々しさを残す。鉄分を感じさせながら熟成肉や椎茸のアミノ酸が繊細に広がっていく。妖艶に。木材やブルーベリーの余韻が美しく残っていく。存外に力強いワイン。



【所感】
言葉にならない...!至福すぎる!
最高感半端ない...メゾン ルロワのエシェゾー古酒、そしてアンリジャイエとは!ルロワの81年 クロ ヴージョを直近では飲みましたが、今回はさらに古いエシェゾー。
ヤバイっすね...しかも好きな畑だ...

まずはルロワ。
タンニンや酸などの要素の殆どを削ぎ落とし、残ったピュアなエキス感。古酒らしく極めて繊細でありながら緻密。
アセロラや梅しばを思わせる引き締まった旨味、澄んだ液体に潜む古酒ならではの土や枯葉、ハーブ、スパイスなどの複雑性。黄金飴を思わせる甘露さ。そしてDRCにも見られた焼いた帆立のニュアンス。
様々な要素が淡い液体の中で渦巻く小宇宙的な存在感。
梅、魚介や椎茸の出汁的な旨味の余韻が静かに広がっていきます。ルロワ時代のDRCの最終形もこうした形のスタイルになるのだろうか。似た方向性はよく見て取れる。
至ったバランス感は完璧、やや強めのDRCと比べると、これが至るべき最終地という感じがする。
塊というには拡散的で、拡散的というには引き締まっている、不思議な伸長性を持っている液体。
空想的で浮世離れしたワイン。
タイプとしては先述したロベールアルヌー、そしてフーリエの80 グリオットシャンベルタンにも近い。しかしより複雑で、多分房の影響じゃないかと...
古酒としても1段上のレイヤーにいるような気がする...
絶妙な古酒でした。

次にアンリ ジャイエ。お初です。
こう、想像したより遥かに凝縮感があって...極端な話モダンです。そして1999なのにメチャクチャ若々しい。
ただ樽や果実味、抽出が突出しているというより、各要素のバランス感がとても良いです。
例えばなめし皮や鉄釘が如き煌びやかさがあるかといえば無いし(むしろそれはギィアッカ的かもしれない)、そして焦げた香りがするかというとそれも無い。
黒糖やキャラメルトフィー、ブリオッシュ、クリームブリュレの様な(ある意味シャンパーニュの熟成にも似た)香りに、ピノノワールらしい華やかさやロイヤルミルクティー、熟成肉のニュアンスを感じさせる。スパイスやハーブなどの要素もある。そのくせ熟成による椎茸などの出汁の風味もあり、古酒であることは間違いない。
華やかさ、しなやかさ、果実味の凝縮がとても巧み。
互いの要素が良く調和した一塊とした味わい。
豊かな果実味とバランスのとれた醸造要素、今主流の作りの完成形がここにある様な気がしています。
エシェゾーらしさはジャイエの他のワインを飲んでないんでわかりません。飲んでみたいよ、クロパラントゥとリシュブール。

若いヴィンテージのイメージがあまり湧かないけど、逆算していくと、やっぱりエマニュエル ルジェやフーリエに辿り着くような形になるんじゃないかと思います。
今となってはそれを実証する事は出来ないですが...
という風に考えると、その素晴らしい体験をリアルタイムで感じる事が出来なかったことがとても悔しい。
1999はとても素晴らしいものでしたが、1本、1本と市場からなくなっているんだろうな...

唯一無二は納得、ただしかし他にも良い生産者は(恐らく当時よりは遥かに)いると思うので、次なる神が出る事を祈っています。









【ブルゴーニュ:139】ブルゴーニュ最深部へ リシュブール(シャルルノエラ、アンヌグロ、DRC)

こんにちは、HKOです。
ロマネ サンヴィヴァンに引き続き、本日はリシュブールです。


【データ】
面積:8.03ha
生産者:11名
全面積の約1/3(3.51.ha)はD.R.C.が所有。D.R.C.以外は1ヘクタール以下。
標高は260~280m。傾斜はなだらか。斜面は真東向き。傾斜上部にはクロパラントゥ、プティモン、北側にはオーブリュレ、スショ、下部にはロマネサンヴィヴァン、南側にはラ ロマネ、ロマネコンティが隣接。
構成するリューディは2種類でヴァロワイユ、リシュブール。母岩は石灰質で、粘土と泥土で構成される。


シャルル ノエラは1988年まで活動していた生産者で、最盛期にはかのアンリ・ジャイエ氏とも並び称されていました。
コート・ド・ニュイに多くの畑を所有していましたが、売却以降、いくつかの畑はラルー ビーズ ルロワに譲渡、アラン ユドロノエラに継承されています。すでに存在しないドメーヌの為、あまり醸造の情報はありません。


ドメーヌ アンヌ グロはフランソワ グロの一人娘。ミシェル、ベルナール、アンヌ フランソワーズとはいとこになります。
1984年よりボーヌとディジョンでぶどう栽培学とワイン醸造学を学び、1988年にドメーヌを引き継いでいる。以降精力的に畑の拡張やワインセラーの新調を行い、革新に取り組んでいます。
フラッグシップはリシュブール、クロ ヴージョ グランモーペルテュイ。
今回はフランソワ グロから継承したヴォーヌロマネ最高峰のリシュブール。収穫した葡萄は100%除梗。少し濾過処理するが清澄処理せず、80~90%新樽発酵を行い瓶詰めがなされます。


DRCは言わずとも知れたブルゴーニュに置けるトップドメーヌであり、燦然と輝く最高のグランクリュ、ロマネコンティを所有する唯一のドメーヌでもあります。
現在の共同経営者はA.P.ヴィレーヌとアンリ フレデリック ロックの2名。栽培責任者はニコラ ジャコブ氏、醸造責任者はベルナール ノブレ氏。
以前はラルー ビーズ ルロワが参画していました。
栽培はビオディナミ。セレクション マッサールでクローンを選定した小粒のピノファンを使用。古木である事も合わせグリーンハーヴェストなしでも30hl/haに留まる。栽培を行い馬を使って耕作をします。
除梗は出来の良い年は全房で、熟度の低い年は3~4割除梗される。発酵は各クリュ専用のオーク樽を使用。低温浸漬は15度~16度で3日間。ピジャージュとルモンタージュは行う。補糖は原則行わない。
キュゥェゾンは18日~25日。32度から33度でマセラシオンを行う。熟成に使う樽はトロンセ、ベルトランジュ、ジュピーユ、アリエ産のオークをDRCで購入し、フランソワフレールで作られる。新樽100%で熟成。清澄は卵白を使用して行います。
・リシュブール(レ リシュブール、レ ヴェロワイユ オー リシュブール)
樹齢30年~70年、標高260~280m、バトニアンのプレモー石灰岩、表土は80cm。


【テイスティングコメント】
生産者: シャルル ノエラ
銘柄: リシュブール グランクリュ 1967

外観は淡い橙を帯びたルビー、粘性は低い。
さながらトマトジュースの様なグリニッシュかつ突出した旨味がありながら、繊細な風味を感じさせる。
トマトジュースや鉄釘、血液などのニュアンスを主軸にナツメグ、甘草などのスパイス。極めてソースの様なニュアンスが感じられながら、雑破ではなく繊細に仕上がっていく。椎茸や熟成肉を思わせる旨味の塊が襲い来る。ドライハーブやグローヴのニュアンス、そしてプルーンや紫スモモを煮詰めた様な果実味。チーズや薔薇、オリエンタルスパイスなど。濡れた木材や土のニュアンスも当然ある。
複雑かつ旨味溢れる作りになっている。ほのかにMLFをまとっている。
口当たりが驚異的な旨味の本流。酸やタンニンは柔らかいのにアミノ酸的な旨味が強烈にチャージしてくる。
ふくよかに広がっていく旨味、出汁の風味。プルーンやトマト、血のニュアンスが出汁の要素を伴いながら広がっていく。


生産者: アンヌ グロ
銘柄: リシュブール グランクリュ 1999

外観は濃いめのルビーで粘性は中庸。
熟成して、なお華やかさと樽香をまとった風合いを感じさせる。非常に華やかかつロースティーでエナメルリムーバーや焦げたゴムや炭焼きなどの強烈な要素と共にアンリジャイエ的な果実味の強靭さを感じさせる。スミレや薔薇の華やかさ、ローストの強い樽香。
ドライハーブやグローヴなどの要素、そして紫スモモやダークチェリーの様な果実味がある。インクやハーブティー、乾いた茎などの青みがある。ユーカリ、マロラクティック発酵的なミルクティー、ビスケットの様な甘さ、イチジクなどの要素も感じられる。鉄分やスミレの様な要素もある。
酸もタンニンもこなれているが、グリセリン的な甘さがしっかりとあり、余韻に甘みを感じる。
凝縮感があり、スミレ、薔薇、紫スモモやダークチェリーの様な凝縮したニュアンスが感じられる。


生産者: ドメーヌ ド ラ ロマネコンティ
銘柄: リシュブール グランクリュ 2002

外観はDRCのルビーで粘性は中庸。
よく知る、いわゆるいつものDRCといった感じの風合いを感じさせる。素晴らしい。最高感しかない。
ミネラル感がそそりたつ。やや青さが強い。
オレンジやミント、ハーブ類の香りを非常に強く感じさせるアタック。そして徐々にフレッシュなストロベリーやラズベリーを潰した様な溌剌としたニュアンス。瑞々しい百合やスミレのニュアンス。
多少青さを先に感じる。ドライハーブ、ユーカリ、ピーマン、緑茶の様な要素。そしてミルクティーの様な滑らかな要素があり、漢方などの乾いた葉や土のニュアンス。
鉄釘などの鉄分を強く感じる風味、生肉やクローヴ、クルミなど。甘さは感じさせないが、とにかく華やかで清涼感があり、瑞々しい。
タンニンや酸は滑らかでオレンジや茎の様な要素を主軸にし、スパイスや束ねた花々の様な余韻を感じさせる。
この独特の華やかさや艶やかさはヴォーヌロマネを体現している。美しい。



【所感】
お次はリシュブール。
ヴォーヌロマネにおけるモノポール以外で最高峰の別格特級畑。伝説的な生産者シャルル ノエラと、ジャングロを受け継ぐアンヌ グロ。そしてDRCです。
今回は年号がそれぞれ大幅に異なる為、比較はできないんですが、それぞれでいきたいと思います。

まずは若い方から、DRCのリシュブール 2002。
なんとなく所感なんですが、DRCってこれくらいの熟成がとても美味しい様な気がします。古くても美味しいし、まあ新しいヴィンテージでも風格があるのですが、要素が馴染み初めて若々しさと熟成感が調和している味わいは絶妙という他ありません。よく知るDRCのスタイルですが、やはり素晴らしいです。
基本的には清涼感と凝縮感に満ちた作りで、ミネラルが充実しています。全房発酵による青さがありますが、完全に複雑さの一部として機能しています。ただ全体的にはフレッシュなストロベリーやラズベリー、オレンジの様な果実とともに、ごく自然な百合やスミレの華やかさが共存しています。
いわゆるアロマオイルや強い鉄分を思わせる華やかさというわけではなく、まさに花束の様なナチュラルな華やかさが感じられます。乾いた葉やミルクティーの要素があり、ギュッと引き締まった果実味の中に様々な要素を包含し、強い香りを放っています。
甘露さこそないものの、密度の高い香りです。
タンニンと酸は熟成により滑らかに、オレンジなどの清涼感のある香りの美しい余韻が長く続きます。
一見して偉大です。いわゆるDRC的ですが、果実味の質感や華やかさはかなり突出していると思います。

次にアンヌ グロ。こちらは少しモダンな感じですね。
DRCよりエイジングを重ねていますが、集中した果実味とロースト香、そしてMLFの要素があります。
今現在主軸になっている味わいという感じでしょうか。
樽香はかなり強く残っていると思います。
外観も濃いめのルビーで若々しい。
黒系果実の濃厚な果実味で甘露。樽香とギラギラした華やかさがあります。時期的に低温浸漬をしっかりと行うのが主だった時期だからかもしれません、かなり凝縮しながら果実と樽を立たせた作りと言って良いのではないかと思います。
熟成感はイチジクやハーブ、スパイスの要素などで出てはいますが、まだまだ若々しく、液体からくるグリセリン感は強め。さりとてタンニンと酸は滑らかに。
良いブルゴーニュのお手本の様なリシュブールです。
余韻にも甘みが感じられ、かなり良い作りをしていると思いますが、古酒ならではのエクスタシーに欠ける部分はあるなあ、と。こなれたワインとしては上出来ですね。

最後は名手シャルルノエラのリシュブール。
これは本当に楽しみにしていました。
ジャン グロやルネ アンジェル、ショパン グロフィエなどの古き名手のものはなかなか飲む機会がないですからね。
恐らく果実味より抽出が強めだったのでしょうか。
トマトジュースさながらの青いニュアンスと鉄釘や血液にも似た華やかさ、ナツメグの要素が軸となり、旨味の塊になっています。ただこの熟成感には少し評価が分かれそうですが。順当にジャン グリヴォーの今の作りが熟成を経た様なタイプかもしれません。ただ雑多というより繊細では当然あって、ドライハーブや煮詰めた黒系果実、スパイスの要素が感じられます。香りはなかなか個性的ですが、味わいはまさに超絶。驚異的な旨みがあり、酸やタンニンが控えめでありながら出汁を何重にも取った様な旨みが口の中に広がっていきます。
典型とは言い難いですが、作りは様々なのでこう言った古酒もあるのか...という感じ。
ルロワやフーリエなどの熟成とは方向を異にしたタイプの古酒ではあると思います。

このテイスティングの中でリシュブールの本懐を見つける事は出来ませんでしたが、RSV同様華やかさがあり、果実味もどれも強めに残っていたと思います。
やはり凝縮感が強い。それが共通点なのかもしれません。
方向性がちがうからなかなか見出しにくいですね。
ただ果実の出来が一番最もたる部分だと思いますので、そういう意味では先述した結論が妥当にも思えます。


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【ブルゴーニュ:138】ブルゴーニュ最深部へ ロマネ サン ヴィヴァン(ロベール アルヌー、DRC)

こんにちは、HKOです。
本日は連続4回のブルゴーニュレポート、2回目 ロマネ サン ヴィヴァンです。
ご存知かもしれませんが、少し前に(hrmko.blog.fc2.com/blog-entry-1215.html)ロマネサンヴィヴァン6種類をいただく機会がありましたが、それに続き、今回の2種類。前回頂いたものと同等クラスの古さがありますが、一体どういった熟成を経ているのでしょうか。


【データ】
面積:9.44ha
生産者:10名
全面積の約半分(5.29ha)はD.R.C.が所有。D.R.C.以外は1ヘクタール以下。
標高は247~260m、ヴォーヌ・ロマネのグラン・クリュにおいて最も低い。傾斜はなだらか。斜面は真東向き。傾斜上部にはロマネ・コンティ、リシュブール、北側には1級レ・スショ、南側にはラ・グランド・リュが隣接。
土壌はロマネ・コンティより深く90cm程度で、粘土質の強い酸化鉄を含んだ茶褐色の土壌。母岩はバジョシアンのウミユリ石灰岩。全体の収量は35hl/ha。

ロベール・アルヌーは、ブドウ栽培家としては既に200年以上も同じ場所に居を構えるという旧家。
収穫の後、除梗。破砕せずにステンレスタンクへ。2~8日間10度の低温浸漬を行い、計18~20日かけて醗酵。圧搾後は、3~4日かけてデブルバージュし、熟成。新樽100%。熟成期間は16~18ヶ月。無清澄・無濾過。
グランドリュ側の区画を保有。トマ・モワラールから譲渡。

DRCは言わずとも知れたブルゴーニュに置けるトップドメーヌであり、燦然と輝く最高のグランクリュ、ロマネコンティを所有する唯一のドメーヌでもあります。
現在の共同経営者はA.P.ヴィレーヌとアンリ フレデリック ロックの2名。栽培責任者はニコラ ジャコブ氏、醸造責任者はベルナール ノブレ氏。
以前はラルー ビーズ ルロワが参画していました。
栽培はビオディナミ。セレクション マッサールでクローンを選定した小粒のピノファンを使用。古木である事も合わせグリーンハーヴェストなしでも30hl/haに留まる。栽培を行い馬を使って耕作をします。
除梗は出来の良い年は全房で、熟度の低い年は3~4割除梗される。発酵は各クリュ専用のオーク樽を使用。低温浸漬は15度~16度で3日間。ピジャージュとルモンタージュは行う。補糖は原則行わない。
キュゥェゾンは18日~25日。32度から33度でマセラシオンを行う。熟成に使う樽はトロンセ、ベルトランジュ、ジュピーユ、アリエ産のオークをDRCで購入し、フランソワフレールで作られる。新樽100%で熟成。清澄は卵白を使用して行います。
・ロマネサンヴィヴァン
樹齢15~50年、標高250m~265m、粘土質、表土は2m。



【テイスティングコメント】
生産者: ロベール アルヌー
銘柄: ロマネ サン ヴィヴァン グランクリュ 1989

外観はやや濃いめのルビー、粘性は中庸。
かなりエキス感が出始めている、ルロワの透明感に近づきつつある作りとも言える。
エナメルリムーバーや華やかな薔薇やスミレのドライフラワーを基軸にして、繊細な梅やアセロラの様な旨味を感じる果実味とラズベリーのジャム、そして濡れた木材や葉、土の要素が感じられる。磯を思わせる海苔、オレンジの様な清涼感のある要素、そして紅茶や炭で焼いた様なほのかな要素、そしてほのかなシベットの要素のなかに茎やハーブ、グローヴやユーカリなどのグリニッシュさ、ベーコンの様な香ばしい香り、ほのかにタバコを感じさせる。
基本的にはエキス感に寄った作りではあるものの、華やかさが前面に立っている。多少鉄や血の香りが主軸になり、獣香に遷移していく。
酸とタンニンは柔らかくバランスが絶妙の状態。引っかかるわけではなく、ひたすら滑らかに出汁的な広がりを見せていく。木材や葉、アセロラ、出汁のようなニュアンスが広がっていく。秀逸。


生産者: ドメーヌ ド ラ ロマネコンティ
銘柄: ロマネ サン ヴィヴァン グランクリュ 1989

外観はやや濃いめのルビー、粘性は中庸。
凝縮感が非常に強く、まだまだ力強い体躯を維持している。やや青々しさと樽の熟成香を残している。
焼いた帆立や炭焼き、そして鰹節の様な香りを基軸にドライハーブや乾いたシダーウッド、グローヴなどの要素が前面を据える。その一方で強烈な華やかさを放っており、スミレや薔薇のドライフラワーなどのニュアンスも顕著に現れている。骨子に果実はあるが感じられる香りはまずは異なる。その中にオレンジの清涼感、ブラックベリーやプルーンのドライジャム、ミルクティーを骨子に据えて、これらが一塊となって感じられる。
ややグリニッシュ。濡れた土、熟成肉やムスク、トリュフの様な香りが感じられる。
酸味は柔らかく、タンニンも落ち着いている。
しっかりと出汁的なニュアンスがありながら、ハーブや濡れた木材、焼き帆立、薔薇やスミレの余韻を綺麗に伸びていく。旨味がしっかりとあり、口の中で爆発する。


【所感】
ロベール アルヌーはブルゴーニュ...ロマネサンヴィヴァンの熟成の典型とも言える作りになっています。
透明感があり、素晴らしく華やか。
ギュッと引き締まった梅やアセロラなどの旨味、酸。オレンジの様な清涼感、海苔や紅茶の要素などが澄んだ液体の中に溶け込んでいます。前回のカティアール モリニエやルイ ラトゥールと比べるとまだ少し若く、華やかさが幾分か前に出ている様な気がします。
華やかさの部分の違いが大きいので、たぶん経年によるものが大きいのではないかと。ルイラトゥール 1985とロベール アルヌー 1989は大体同じくらいの作柄みたいですし。こう見ると90年台前半(20~25年)くらいが一番特徴を残すんですかね、80年台前半に(30~35年ーなるとやはり枯れ感が主軸になってきて果実味の残り具合で判別する形っぽい。
エキス感に満ちていて、華やかな素晴らしい古酒でした。


次にDRC。
少なくとも経験上ルロワの時代ではあるんですが、DRCの古酒は焼いたホタテの様なニュアンスを結構感じていて、鰹節や木材の香り、華やかさとジャミーな果実味が主軸となっている印象です。
旨味が非常に際立っている。そして凝縮感も極めて強く引き締まっていて、香りの立ち方はかなりパワフルな印象を受けます。そして華やかではあるのですが、エレガントで品がある...というタイプにはならず、より剥き出しのエネルギーを感じさせる一本に仕上がっています。
熟成肉、青い梗の様なニュアンスはまだ残っています。
非常に多くの複雑な要素を内包しています。
若々しい...というわけではないですが、古酒なのに要素がかなりしっかりと立っている。
無二の偉大な古酒という感じがしますね。

やはりサンヴィヴァン、少し強めに華やかさが残るんでしょうかね。素晴らしいサンヴィヴァンでした。


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【ブルゴーニュ:137】ブルゴーニュ最深部へ(序説)

こんにちは、HKOです。
これから年末に飲んだブルゴーニュをぼちぼち更新していこうと思います。
今回は序章ですが、かなりいいワインから始まります。
ただこの後のはすごいですよ...!
お待ちくださいませ!


【データ】
シャルル・ヴァン・カネット率いるアラン・ユドロ・ノエラは1964年に祖父アラン・ユドロが起こしたドメーヌ。シャンボール・ミュジニーの家系ですが、ジャン・ジャック・コンフュロンとも類縁関係にあり、珠玉の特級、一級畑を保有しており、非常に評価の高いドメーヌです。
栽培は場合によってビオを使用する場合もありますが、リュットレゾネ中心の農法を行っています。
収穫後、除梗はせず、10日間の低温浸漬、アルコール発酵、プレス時に種子によるタンニンの抽出を避けるためバスケットプレスでプレス。
新樽比率は村名20%、一級30-50%、特級60%で12ヶ月-17ヶ月で樽熟成を行っています。フラッグシップはリシュブール、ロマネ・サン・ヴィヴァン。

ドメーヌ ピエール ダモワは20世紀初めに設立されたドメーヌ。本格的な元詰めを始めたのは2代目から。現在は4代目のピエール ダモワが指揮を取っています。シャンベルタン クロ ド ベーズの最大所有者。所有する11haの畑はシャペル シャンベルタンとクロ ド ベーズの2つのグランクリュのほぼ半分。
栽培はリュット レゾネ。ただでさえ収量の少ない古木に対して、剪定とグリーンハーヴェストなどによって収獲を抑え、更に遅詰みによって成熟した果実を収穫しています。
特に単独所有しているクロ タミゾは平均樹齢約70年以上。
除梗後、ステンレスタンクでプレマセレーション。
新樽比率は高めでACブルで30%、特級は100%。16~24ヶ月熟成。無濾過、無清澄。

ペロ ミノはドメーヌ アルマン メルムが二つに分裂して出来たドメーヌ。現在の当主はアンリジャイエに師事したクリストフ ペロ ミノです。
ワインアドヴォケイト(パーカーポイント)高得点常連ドメーヌで華やかで濃縮感のあるピュアなピノノワールを造ります。樹齢は高く最高齢のもので100年にも及ぶ。栽培は全てリュットレゾネによって行われグリーンハーベストにも積極的に取り組み、収穫は手摘みで行います。
除梗は50%-100%。10~14日間の低温浸漬。抽出をし過ぎないようにルモンタージュは優しく行われます。
もともと新樽率は特級100%、一級50~100%、村名30%でしたが、現在はミディアムに焼いたトロンセ、ベルトランジュのオーク新樽で村名20%、特級ですら30%程度。熟成期間は12ヶ月から14ヶ月。無清澄、ノンフィルターで出荷します。
フラッグシップはシャンベルタン、クロ ド ベーズ、シャルム、シャペル、マゾワイエール、クロヴージョの特級群の他、樹齢70年以上のブドウを使用した1級コンブ ドルヴォー、リシュモーヌのキュヴェ ウルトラがある。



【テイスティングイベント】
生産者: アラン ユドロ ノエラ
銘柄: ヴォーヌロマネ プルミエクリュ レ マルコンソール 2014

外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
極めて華美な華やかさと共に、熟した果実の甘露さを併せ持った卓抜したマルコンソール。
スミレのアロマオイルや鉄釘、血液を思わせる華美な香りと共に、ブリオッシュやパウンドケーキ、熟したストリベリーやブラックベリーの様な果実味が漲っている。デーツの様な濃縮した感じがある。ミルクティー、シナモン、白檀の様な木の香り。生肉、バニラやお香の様な香りも感じられる。
香りの強烈さに対して、ややボディは薄めでありながら、シルクのようなタンニンと滑らかな酸があり、上品。
じんわりと広がる旨みがあり、果皮の華やかな鉄の様な要素と豊かな果実味の余韻が伸びていく。


生産者: ドメーヌ ピエール ダモワ
銘柄: シャペル シャンベルタン グランクリュ 2011

外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
かなり果実の凝縮度が高く、樽の要素も強めに感じられる。紅茶や木材、焼いたゴムの様な香りがはっきりとあり、そこに付随する様に凝縮したブラックベリーやダークチェリーの様な果実味が感じられる。全体に行き渡る様にバターの要素が付加され、華やかでスミレやバラ、そして血液の様なニュアンスも。野生的ななめし皮、燻製肉、オリエンタルスパイスやグローヴの様な要素が感じられる。
タンニンはやや強めだが、酸は柔らかく、タッチはやや平坦にも感じられるが、華やかな含み香やほのかにりんごの皮を思わせる様な溌剌とした余韻はなかなか素晴らしい。


生産者: ドメーヌ ペロ ミノ
銘柄: シャンベルタン クロ ド ベーズ グランクリュ 2011

外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
引き締まった凝縮した果実味が主体的で、先鋭的な華やかさが付随する形のクロ ド ベーズ。
熟したブラックベリーやダークチェリー、それらのリキュール。溶剤やスミレの様な華やかさ、そして滑らかなクリームやブリオッシュの様な甘い芳香が感じられる。バニラや松や紅茶、木材の風味。チーズ、バター、シナモンやグローヴの要素が感じられる。
過度な抽出や新樽香は無く、ごく自然に凝縮した果実味を演出する形で作られており、ふわりとMLFが輪郭を柔らかくしている。わずかに青さがありグローヴの様なニュアンスが感じられる。
タンニンや酸は若々しいがグリセリン感があり、甘やかで、バニラやベリー、アセロラの様な余韻を感じる事ができる。



【所感】
ブルゴーニュ特集第一弾です。
貴重なアランユドロノエラのマルコンソール、ピエールダモワの虎の子シャペル シャンベルタン、そして名手ペロ ミノのクロ ド ベーズです。
まずはユドロ ノエラのマルコンソールから。
ラ ターシュに隣接する最高峰の1級畑ですが、サンヴィヴァンと比較しても決して遜色のない素晴らしいワインになっていると思います。
そもそも果実の熟度が極めて高く、さらにヴォーヌロマネらしいアロマオイルを想起させる強靭な華やかさがあります。
樽と果実味、MLFがバランスよく重合し、ブリオッシュやパウンドケーキの様な甘露さ、ミルクティーの様なまろやかなニュアンスが感じられます。黒系の果実味も素晴らしく、非常に明確に香りが立ち上がってきます。香りの強烈さと裏腹にボディはわずかに薄めですが、酸が立っているわけではなく、全体的に滑らかで旨味が広がるバランス型の味わいになっていると思います。
マルコンソールとしては上品の様な気もしますが、やはり比類ない特級クラスの味わいであると思います。

次にピエール ダモワのシャペル シャンベルタン。
さすがに古木、グリーンハーヴェスト、遅摘み。
かなり凝縮度が高く樽のニュアンスも強めです。
薄旨とは対極のかなりパワフルな味わいのピノノワールだと思います。果実味は黒系の濃密な果実味を感じられます。
華やかさもありますが、樽や果実味と比べると引っ込んでいる感じ。遅摘みというのもあり、酸は少し弱目ではありますが、それを弾き返す位の豊かな果実味が楽しめます。
他のキュヴェと比較していないので、シャペルらしい特徴を出しているのかはわかりませんが、もともと温暖になりやすい傾向のあるシャペルとダモワの作りは上手い事マッチしてるんじゃないかと思います。

次はペロ ミノのクロ ド ベーズ。
凝縮感のある熟した果実味が感じられつつ、先鋭的な華やかさが付随するクロドベーズです。
基本的にはリキュールの様なねっとりとした果実味を主体として、溶剤やスミレ、樽やMLFが混じり合ったクリームやブリオッシュの要素、紅茶などの要素があります。
とても良くバランスの取れているワインで、抽出が過度だったり、新樽香が強すぎたり、ということはありません。
少し青さが見えるあたり、どことなくアルマンルソー的なエレガンスを垣間見てしまいますね。口当たりにグリセリン感があり、酸やタンニンは生き生きしているのに球体を感じさせるタッチが素晴らしい。
やはりクロドベーズは冷涼感がありつつも、シャンベルタンと比べるとどこか温暖さを感じる作りですね。シャンベルタンの様な冷たい堅牢なタッチがない。
結構強いワインではありますが、かなり品のある1本だと思います。こちらもシャンベルタンなどの特級クラスと水平した訳ではないので、なんとも言えませんが少なくとも抜群にレベルの高いブルゴーニュ、というのは1発で感じ取れます。ヤバイですね...マジで。







串揚げ 凡 銀座(くしあけぼんぎんざ:銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は銀座の串かつ 凡です。
大阪に本店があるお店で、2017年大阪版も*1獲得しているみたいです。

さすがに大阪まではいけないのですが、銀座に支店があるので、そちらで。


カウンターです。
まずは3種類のタレ(出汁醤油、辛子ソース、ウスターソース)と生野菜が出てきます。


平日ランチなので、普通に酒は無しで。



◾︎1串目「クリスマスツリー(ブロッコリー、アラレ)」


ブロッコリーをクリスマスツリーに見立てた串揚げ。

◾︎2串目「魚介スペシャル(真鯛、海老、チーズ、ホタテのすり身、大葉)」

魚介のエキスと大葉の清涼感のあるがよく合いますね。噛み締めた時に旨さが溢れてきます。


◾︎4串目「山形牛(山形牛)」(★★)


衣の中はしっとり火が通っている。
夜に出しているシャトーブリアンの端のフィレ肉を使用。和牛らしいしっとりとした脂と野生的な旨味が封じ込められている。

◾︎5串目「天使の海老」(★★)

熱々。
ジューシーで、程よく硬さを残すプリプリ食感。甘さが衣の中に収まっています。


◾︎6串目「子持ち昆布 雲丹 キャビア」(★★★)


見るからに豪華...!
子持ち昆布の食感の楽しい。キャビアのほのかな塩気と雲丹の滑らかさと磯っぽさが調和。
出汁を思わせる風味がビシビシと来ます。


◾︎7串目「フォアグラ ズッキーニ」(★★★)


これまたすごい。
ズッキーニの串揚げの上にフォアグラのソテーが乗っている。
フォアグラの濃厚さとズッキーニの爽やかさや甘さが調和。


◾︎8串目「京都生麩 あられ」(★)


餅の様な食感の生麩。
ねっとりとした食感とアラレの香ばしい食感がいい感じ。


◾︎9串目「海老クリームコロッケ」



◾︎10串目「アスパラガス」(★★★)

王道。
温度が上がってとても甘くなったアスパラガスのエキスを薄い衣が逃さない。ジューシー!


◾︎食事「鰤の炊き込みご飯 味噌汁」(★★★)


ホクホクの滋味深い鰤の炊き込みご飯。
美味い!お代わりした!


◾︎デザート「揚げパン バニラアイス」(★★)

揚げパンとバニラアイス。
説明不要の美味さ。熱い冷たいのコントラスト。


揚げ物ですが、全体的に脂っぽさはまったく感じませんね...とても軽やかに揚げられていて、エキスや旨味を封じるための衣といった感じ。
繊細で美味しい串揚げです。
家の近くに大衆串揚げ屋(立ち)があるんですが、大分風合いが違いますね...こう油からして酸化してる感じかあまりないっていうかさ。

上質な串揚げとはいい天ぷらに通じるものがあるな...


住所: 東京都中央区銀座8丁目 高本ビル3階
店名: 串かつ 凡 銀座(くしかつぼんぎんざ)
電話番号: 03-6274-6649
営業時間:
[月~金・土]
17:30~23:30 LO21:00
プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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