【トスカーナ:11】あのスーパータスカンをもう一度。

こんにちは、HKOです。
本日はスーパートスカーナです。


【データ】
サッシカイアはトスカーナ州ボルゲリに拠点を置くワイナリー、テヌータ サン グイドのスーパータスカンです。
1944年にボルドーのラフィットからカベルネソーヴィニヨンの苗木を手に入れ自家消費用に仕込み始めたことから歴史が始まります。
その評判から販路を拡大し、遂には1978年のデキャンタ誌主催のブラインドテイスティングでベストカベルネ賞を受賞。1985年にはイタリアワインで初めてパーカーポイント100点を獲得、1994年にはボルゲリ・サッシカイアとしてイタリア唯一、単独ワイナリーのD.O.C昇格を果たしました。
ワイナリーを牽引したのはアンティノリの醸造家であった故ジャコモ・タキス氏、2000年代以降サッシカイアで醸造を務めたセバスチャーノ ローザ氏。
サッシカイアが作られるボルゲリはメドック地区に似た石ころだらけの畑、カベルネ・ソーヴィニヨンに最適の地質。
地中海性の温暖な気候が特徴で常に海からの風を受け乾燥し、日中は年間を暖かい一方、夜は冷え込みます。
そこに所有する畑は約90ha。砂質、石灰質、粘土質が入り組んでおり、海に近いことによりミネラル分も豊富。緩やかながら非常に起伏がある地形で、標高200~300mの斜面もあれば80mほどの平地も存在し、とてつもなく入り組んだミクロクリマを形成。
栽培は高密度の栽培や低収量での収穫を行い凝縮した果実を取得。マロラクティック発酵やオーク新樽による熟成を行う。


テヌータ ディ オルネライアはスーパータスカンの中心的生産者。カリフォルニアで経験を積んだロドヴィコ アンティノリ氏によって、1981年ボルゲリに設立されたワイナリーです。ポートフォリオはオルネライア、そして旗艦銘柄であり、わずか7haの畑から作られるメルロー単一品種のマセット。
オルネライア同様、選定を行いながら手摘みした葡萄を再度選果し、除梗した後、温度管理機能付きのステンレスタンク、木製発酵槽で高めの温度でアルコール発酵。約ひと月のキュヴェゾンの後、100%新樽で20ヶ月間熟成される。12ヶ月目にブレンドされ、残り8ヶ月間はさらに熟成。16ヶ月間の瓶熟成後出荷されます。



【テイスティングコメント】
生産者: テヌータ サン グイド
銘柄: サッシカイア 2013

外観は赤みの強いガーネット、粘性は中庸。
ブラックベリーやダークチェリーのキャンディの様な香りとバタースコッチ、ブリオッシュ、シロップの様な甘い香りが感じられる。そして個性的なイースト的な要素。華やかさより果実の甘やかさが強調された形。
パストラミハム、エナメルリムーバー、青さを感じるピーマン、少しアーシーな甘草や土の要素が感じられる。
酸味が際立っていてタンニンは控えめ。
余韻は短く、甘草やミルク、キャンディの様な余韻を残す。ボディは強くなく、かなり軽めで2013年のボルドーを更に一回り落とした様な品質。


生産者: テヌータ ディ オルネライア
銘柄: オルネライア 2013

品種: カベルネソーヴィニヨン45%、メルロー38%、カベルネフラン10%、プティヴェルド7%
外観は赤みの強いガーネットで、粘性は高い。
ボルゲリとしてはかなり濃厚なカベルネソーヴィニヨンに仕上がっている。良ヴィンテージの2010年ボルドーにも近いバランスになっている。
熟したカシス、ブラックベリーの濃密な果実味を基軸にし、そこにMLFのクリーミーなバニラや果糖ヨーグルト、西洋杉の香りが混じり合う。黒糖やパウンドケーキの甘露さ。スミレ、薔薇の様な華やかさ。
ベーコンやリコリスの様な風味もある。
青い要素はあまりない。完全に熟している。
酸はしっかりと帯びているが、タンニンは甘く黒系の果実味と甘露さが綺麗な余韻を残していく。収斂さはあるが、余韻に甘い丸みとほのかな苦みを残す。


【所感】
スーパートスカーナ2本です。
なんかかなり久しぶりに飲んだ気がします...4,5年ぶりでしょうか。どういう感じだったっけなぁとちょっと悩みながら飲んだのですが、こんなにボルドーっぽかったっけ?
スタイルはボルドーに似てます。MLFと果実味、樽香の絶妙なバランス感。果実ばかりガツンと出る感じではなくて、バランス。この2本に関しては殊更そう思いました。
ただやっぱり酒蔵毎に結構スタイルが違うみたいで.....

まずはサッシカイア。
2013年、かなり軽めの酒質ですね、
2013年のボルドーは軽く薄めの出来だったのですが、それに輪をかけた様な軽さがあります。
黒系果実の風味はありますが、どちらかといえばリキュールとかではなくてキャンディの様な明るくフレッシュな香りでしょうか。そこにブリオッシュやシロップが混ざっている。
華やかさよりミルキーな甘やかさが強調された感じですね。
やや香りに青さを帯びているものの、香りのバランスは良いです。
ただ酸味がかなり際立っていて、ボディがかなーり軽いですね。飲みにくかったりするわけではないのですが、この手のカベルネソーヴィニヨンの良さってしっかり熟した味わいだと思いますが、それには即してないですね...悪くはないんですが...物足りなさが残るものですね。

次にオルネライア。
こちらもボルドー的風合を感じるんですが、あら不思議。
こちらは2010年にも近しいビックヴィンテージ並の高い熟度を持ったスーパートスカーナになっています。
予想外だったし、控えめにいって最高感あります。
基本的には果実味、MLF、樽でまろやかさや滑らかさを強調しながら、熟した果実の味わいを楽しむスタイルです。
実際カシスやブラックベリーなどの黒系の果実味も凝縮してるし、樽とMLFとのバランスも良い。青さもなく、相当な高クオリティで仕上げられていると思います。
香りも良いですが、アタックも良くてタンニンは甘く、しっかりとした酸もある秀逸。
これ、申し訳ないですけど、オルネライアに軍配上がっちゃいますね...
だって本当によいんだもの...





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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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