La table de Joel Robuchon(ラ ターブル ドゥ ジョエルロブション: 恵比寿)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
今日は嫁さんの誕生日ということで、接待してきました。


場所は例の城です。
でも庶民的に1Fだよ!2Fはまだまだ先ですね!



入り口もすごい。



エントランス



予行練習で今日は1Fです。
黒と紫を基調にしたシックでモダンなデザインです。



テーブルウェアも黒。
ちょっとラトリエと通じるものがあるんすかね。


シェフは朝比奈 悟氏。
2004年にラトリエ ドゥ ジョエル・ロブションにてスーシェフに就任。同年「ル カフェ ドゥ ジョエル・ロブション」のシェフも経て、2011年に恵比寿「ラ ターブル ドゥ ジョエル・ロブション」に移り、現在に至る。そうです。
ミシュランガイド2017 東京版では*2を獲得しています。



ワインはチャラく、ヴーヴクリコ リッチ。
氷とパイナップルを入れた爽やかなカクテル。



◾︎「自家製パン」


スペイン産オリーブオイルとともに。
青いハーブの香り、パンは酸味のある酵母の風味。
美味しい。でもバターが欲しい。


◾︎アントレ「LE SAUMON サーモントラウトのマリネ 酸味を効かせたオリーブとケッパーのマティニョンをのせて」(★★★★)


アミューズはなし。即前菜からスタートします。
まずは甘みを感じるヴィネグレットを効かせた鱒のマリネ。
卵白、バルサミコ、フヌイユ、ややパプリカとマンゴーのソースを添えたもの。
鱒はミキュイよりねっとりとしっかりとした食感が残っている。チーズのチュイルの食感とのコントラスト。
酸味と塩気をしっかりと感じられ、辛味のあるパプリカと甘みのあるマンゴーのソースで包み込みながら、フルーティーな甘みと酸味を際立って感じさせる。ケイパーのスパイシーさが調和。


◾︎アントレ「LA TOMATE トマト 爽やかな酸味のボンボン 透明なジュレとのハーモニー」(★★★★)


お次は見目麗しいトマトのアミューズ。
3つの球体の外側にはトマトパウダー、中にはガスパチョソース、上にはトーストとバジルを添えている。透明なゼリーもトマトのエキスで作られたもの。
爽やかな一皿。球体を噛み締めると、野菜的なガスパチョが溢れ出す。外側のトマトの甘さが際立つ。
トマトの甘さはフルーツの様。下のゼリーもエキスに満ちていて旨味十分。甘みと酸味のハーモニー、ジューシー。上に乗っているバケットのサクサク感も秀逸で、食感のコントラストも面白い。


◾︎アントレ「LE SUPRÊME DE VOLAILLE 軍鶏胸肉と鴨のフォアグラのデュオ、トリュフの香るさやいんげんのサラダ」(★★★★)


次はフォアグラと軍鶏胸肉の一皿。
フォアグラと鶏肉の蒸した蒸したキャベツで纏めたもの、トリュフのソース、フォアグラソース入りポートワインのゼリー、インゲンのサラダとジャガイモのガレット。
ポートソースがフォアグラ部分で調和する。しっかりとした肉感のある淡白な鶏肉と油分がありなめらかなフォアグラ。
塩気のあるじゃがいものガレットが味を引き締める。
トリュフのソースの香りが華やかでクリーミー。
全体的にねっとりとしていてふくよか。


◾︎ポワソン「LE HOMARD 活オマール海老のロティと野菜のタンバル、シャトーシャロンの香るソース コラリーヌ」(★★★★★)


ショートパスタで円形を作り、その中にオマール海老のロースト、ホタテのソテー、球体にくりぬいた香味野菜を。ソースは海老の味噌とシャトーシャロンを使ったソースコラリーヌ。
とにかくこのビスクソースが素晴らしい。クリーミーでオマールの甲殻類のエキスがしっかりと感じられ、酸化的なヴァンジョーヌの風合いも豊か。
イノのブールブランにも似た完璧な乳化。なめらかで素晴らしい。
オマールやホタテの甘さも素晴らしくソースに見事に合っているし、それらを絡めたショートパスタがまた絶品。
ヤバい一品。


◾︎ヴィアンド「LA BAVETTE DE BŒUF 国産牛バヴェットのプランシャ焼き 季節野菜のソテー」(★★★★+)


肉料理は国産牛のパヴェット。ハラミのステーキ。
「なんだハラミか...まあお得なランチだからしゃあないよな...」とか思ってたのですが、これがなかなかすごい。
肉の火入れが素晴らしい。今までのハラミのイメージを覆す柔らかさ...なんだこれ!
血の風味と旨味がしっかりとある。塩の振り方も素晴らしい。国産牛らしいしっとりと舌に残る甘い脂と血の様な風味に塩気が最高で、脂と血の風味を引き出している。
噛むほど旨味と脂身が溢れる。和牛ではないものの、十分すぎる味わい。
ガルニチュールのジャンボマッシュルーム、アスパラの甘さも素晴らしい。


◾︎アヴァン デセール「AVANT-DESSERT アヴァン デセール」(★★)


生姜とグレープフルーツを使った爽やかなデセール。
生姜のゼリーとグレープフルーツ、ヨーグルトのアイス、生姜のチップ。爽やかでスパイシー。
外が暑かったのですんなりと体に染み込んできます...


◾︎グランデセール「LA FRAISE フレーズ 柑橘のクーリー フロマージュブランのムースと共に」(★★★+)


最後はグランデセール。
ストロベリーのソルベに甘いヨーグルトっぽさを感じさせるフロマージュブラン。なめらかなフロマージュブランとストロベリーの酸と冷たさが調和する。金柑の爽やかな風味、ストロベリーフロマージュブランが一体化。底にはホワイトチョコレートに包まれた金柑のアイス。
爽やかでなめらかな完成度の高いデセール。


◾︎「フルーツのタルト」

こちらは嫁の誕生日で用意したもの。
薔薇を配したデコレーションが美しい。



家に帰って食べたのですが、絶品。
贅沢にフルーツもたくさん使っています。


◾︎ミニャルディーズ「LE CAFÉ OU THÉ ESCORTÉ DE MIGNARDISES 」

ミニャルディーズは比較的大人しめ。
チョコレートとムース。



入り口のプレート



テラスも涼しげでいいですね。
シャンパンとか飲みたくなる感じです。


やっぱりラトリエといい、ロブション系の味に体がフィットするのかも。
ジョンティアッシュの遠藤氏やリューズの飯塚氏、そして元シャトーレストランの渡辺氏など、かの出身のシェフには感動する事が非常に多い。
今回のターブルもカジュアル路線ながら非常に美味しさに感動しました。
今回も隙のないルセットで、ハズレは一切なし。
前菜からデザートに至るまで素晴らしかったです。

あと、もともと書くつもりもなかったのですが、
一部お店側のミスがあり、「まあ別にいいけど一応今後のために言っとくか」くらいの気持ちでそれを指摘したんですが、そのミスに対してのフォローが早い早い。まず間違いを正し、そこに対して2~3段階くらいフォローが入る。こちらとしてはもともと指摘程度に伝えたのですが、むしろこっちが申し訳なくなるくらいのフォローを頂けたので恐縮してしまいました...
もし僕が悪いお客さんで「じゃあ適当に難癖付ければいいんやな」と思う事もひょっとしたらあったかもしれません。ただそのリスクを承知で、いやむしろそのリスクを全て叩き伏せる位の接客を持って満足を提供するのは非常に勉強になりました。
いやいや、こっちはランチだぜ、そこまでやんなくてもいいよ。というのは正直な気持ちでしたが、それでもやりきるプロ根性はすげえな、と。
オペレーションにミスは当然あります。
そこをスタッフ陣でフォローして、フォローでさらに好感を上げる。大変安心して使えるレストランだと思いました。
本当に良い誕生日プレゼントになりました。


住所: 〒153-0062 東京都目黒区三田1-13-1 恵比寿ガーデンプレイス内
店名: La table de Joel Robuchon(ラ ターブル ドゥ ジョエルロブション)
電話番号: 03-5424-1338
営業時間:
11:30~14:00(L.O.)
14:00~16:00(L.O.) 16:30 close
18:00~21:00(L.O.)
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Le Bonze(ルボーズ:東銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は以前から気になっていた東銀座のル ボーズに行ってきました。


びふてき松江と同じビルの3Fに入っています。
店内は黒と木を基調にしたシックな店内。席数は多くないながらも、カウンター席とテーブル席があります。



赤はコルシカ産ピノノワール。
少し南仏っぽい雰囲気が感じられる、スパイシーなピノノワール。やや痩せたシラーの様な風味があります。
あまり好みのタイプのワインではなかったです。
ボディはかなり軽め。


◾︎「鳥の巣」(★★★)


ほうれん草のピューレ、ベーコンのジュレ、カダイフ、ゆで卵。ジュレの中には食感豊かなアーモンドが。
ベーコンのジュレの旨味と燻製の香ばしさがジュレから漂う。卵を崩していただく。
パリパリと香ばしいカダイフ。冷たいジュレが溶け込み、時折アーモンドの食感が混じる。多層的な食感。
ベーコンの旨味。卵を崩すと卵黄で全体が柔らかくなり、燻製の風味と組み合わさり、薫製卵の様な風味になる。
出汁を感じるほうれん草のピューレもいい。


◾︎「フランス産ホワイトアスパラガスの茹で上げ」(★★★)


素直に塩で茹で上げたホワイトアスパラガス、オランデーズソース。
ジュワッと広がる甘いエキス...コリコリとした食感、柔らかさ。うーん、春が来た。
甘さが塩で引き立って、オランデーズソースの酸味と卵黄の滑らかさが当然ながらよく合うよね...
シンプルなんだけど、最高...



◾︎「宮崎県産黒豚肩ロースの網焼き」(★★★+)


豚の網焼き。
香ばしい焦げ香と苦味、ジューシーに火入れされた豚の甘いエキスが焦げ香とよく合う。脂も素晴らしくそれらの豚の甘さにマスタードソースの酸味がよく合う。
脂がやや強めだが、これを抑えている。
歯ごたえは低温調理の様にしっとりとしているというよりはとにかくジューシーで、部位によって噛み応えのバリエーションがあり楽しい。ら、
付け合わせはそら豆、ロマネスコ、ブロッコリー、人参、インゲン、ズッキーニのグリル。香ばしい焦げ香と野菜の甘さが素晴らしい。

良心会計にも驚きましたが、すべての皿満遍なく美味しいと感じました。他にも色々あったんで迷いましたがこれは正解でしたね。
次回行くときは季節ズラしていきたいですね。
秋とかはジビエ出るのかなー、楽しみです。


住所: 東京都中央区銀座4-10-1 銀座AZAビル 3F
店名: Le bonze(ルボーズ)
電話番号: 03-5565-3055
営業時間:
【火~日】18:00~23:30(22:00 L.O)

【アルザス・ロワール:15】トリンパック テイスティング(リースリング)


こんにちは、HKOです。
本日は昨日に引き続きトリンバック。
今回はその本懐とも言えるリースリングです。



【データ】
トリンバックは1626年にジャン トリンバックが興したドメーヌ。アルザスで有数の規模を誇る老舗ワイナリー。
現在は12代目となるピエールとジャンが指揮を取っています。フラッグシップはクロ サン テューヌ。
リースリングはトップキュヴェにフレデリックエミール、ガイスベルク、そしてクロサンテューヌ。ゲヴェルツトラミネールはセニョール ド リボビエールがあります。
フレデリック エミールは粘土石灰質の特級ガイスベルグ40%と特級オステルベルグ60%の混醸。
グランクリュ ガイスベルクはその名の通り特級ガイスベルクの単一畑(2.66ha)。
そしてクロ サン テューヌは特級ロザケール最良の区画(1.67ha)の単一所有畑を使用しています。年間生産本数はわずか8000本。
セニョール ド リボビエールは標高250~300mの自社畑100%のゲヴュルツトラミネールを使用。
グランノーブルは良年にのみ作られる(40年に10回!)この中唯一の甘口ワイン。貴腐粒寄り。
特に今回のクロ サン テューヌは世界最高のリースリングとも言われています。
平均樹齢は50年。標高260~330mに位置する南東向き斜面の小石の多い石灰岩土壌から産出され、平均収量は50hl/ha。空気圧によりソフトに圧搾、ステンレスタンク内で2~3週間発酵(MLFはしない)した後早期に瓶詰めをして5年間、瓶内熟成を行った後出荷します。
基本的にどのキュヴェもマロラクティック発酵は行なっていない。


【テイスティングコメント】
生産者: トリンバック
銘柄: リースリング キュヴェ フレデリック エミール 2007

外観は淡いイエローで粘性は中庸。
石灰の様なミネラルとペトロール香が主体。ガイスベルクの規模感を一回り小さくしたキュヴェ。
果実味はシトラスやネクタリンを思わせる清涼感があり、ほのかにチーズやバターの様な風味を感じさせる。
白い花、ヨード香やドライハーブのようなニュアンス。
この中では控えめだが、ミネラル感は十分に強靭。
酸はソリッドで柑橘やバターのニュアンスを思わせる余韻がある。
引き締まった風合いで、余韻に旨味が溢れる。
ペトロール感を感じる含み香。



生産者: トリンバック
銘柄: リースリング グランクリュ ガイスベルク 2009

外観は淡いイエローで粘性は中庸。
クロ サン テューヌに近いが、バランス的にはミネラルの方が強め。 チョーキーの様なミネラル主体で、非常に硬質。フレデリックエミールのミネラル感の強さをそのまま大きくしたような印象。ペトロール香がかなり目立っている。
その中に杏子やネクタリンの厚みのある果実味と強い塩気がある。
ほのかにカマンベールチーズを思わせる香りとイーストの香りが伴う。徐々に甘い蜜のような甘露さが現れてくる。
白い花やドライハーブ、ハチミツのようなニュアンスも感じられる。
こちらも酸はソリッドで、レモンの様な鋭さがある。
その中に熟したみかんの様な甘露な香りやペトロールの香り、バターが鼻を抜けて行く。余韻は長い。


生産者: トリンバック
銘柄: クロ サン テューヌ リースリング 2011

外観は淡いイエローで粘性は中庸。
最も厚みがあり、果実起因のボリューム感とガイスベルク並みのソリッドなミネラルを感じさせる。
強靭なミネラル感と供に厚みと塩気を感じる厚みのある果実味、双方がバランスよく備わっている。
ドライアプリコットやスモモの様な旨味に満ちた果実味とペトロール香、石灰の様な強靭なミネラルが主体となる。
そこにトースティーなイースト香、徐々に果実味がアプリコットジャムのように遷移する。白い花、ドライハーブ、濃密なハチミツのニュアンス。凝縮感だけでなく、厚さが比類ない。
酸は力強く厚みがある。オレンジや杏子的な酸味の現れ方で、レモンの様なシャープさは希薄。濃厚でフルーティー。2007年と比べると硬質感は控えめで心地よいオレンジやアプリコットの余韻が残る。



【所感】
今回はトリンパック、その本懐と言うべきリースリングです。ゲヴェルツは良く出来ていながらも、どこか過不足があったのですが、リースリングはどうかというと...
流石です、ほぼほぼドライリースリングの最高峰を行っているといいくらいには素晴らしい。
今回はフレデリックエミール、そして特級ガイスベルク、
特級ロケザールの最上区画クロ サン テューヌです。
全体感で言うと、フレデリックエミール、そしてガイスベルクはミネラル感に偏った印象があり、クロ サン テューヌはガイスベルク同等クラスのミネラルがありつつも果実味の厚さも備わっている印象です。
フレデリックエミールは強靭なミネラル感と共に柑橘の酸味を感じさせるシャープな果実味、ガイスベルクはフレデリックエミールを一回り強固にした堅牢なミネラル感、そして厚みを感じさせるネクタリンの様な果実味があります。
フレデリックエミールとガイスベルクの関係性は相互に互換していて、ガイスベルクが全体的に一回り規模感が大きい作りになっています。
この2本はかなりミネラルに寄った作りの印象で、ペトロール香も前面に感じられます。
そこから多少バランス感が異なっているのがクロ サン テューヌ。過去に飲んだ時はミネラルの堅牢な際立ちに気圧されましたが、この中では意外とバランスの取れたタイプに仕上がっている様に見えました。

まあ、ミネラルは相変わらずすごいんですけど。

塩気と酵母、樽、そして核種系の厚みのある果実味を包含しています。そこに甘露な香りが混ざってくる感じですね。
凝縮感と厚みのあるリースリングになっています。
シャープというかソリッドですね。

全体感でいうとそんな感じですね。
個別に言うとフレデリックエミールはやや果実味が冷涼。
柑橘の様な風合いとミネラル、ペトロール香が主体的です。
そこにハーブの香りが感じられます。
この中では最も普通のレンジに近いものですが、とはいえゴールドラベル。一般的なキュヴェと比べると上位ワインの風格は感じられます。
ガイスベルク。
基本的にはフレデリックエミールの上位互換で、ミネラルの強固さ、果実味の厚さが増しています。甘露さも感じます。
トリンパックはMLFをしていませんが、ほのかに乳酸発酵を帯びた様なチーズやバターの様な風合いを感じるのが不思議ですね。意図的に仕込んだと言うよりは自然にそうなった可能性はあるかもしれません。酸は幾分か厚みがありますが、ややこちらも立っている印象。
最後クロ サン テューヌ。
ミネラルの堅牢さ、ソリッドさ、ペトロール香を維持したまま、核種系の分厚い果実味を感じました。
トーストやハチミツ、ハーブのニュアンスがあり、太い酸と力強いボディがあります。
この中でピーキーさを控えめにして完成度を上げた感じしますね。ただ2007年のミネラルに偏った作りを知っているだけに、偶発的なのかもしれない...とも思うのですがね。

いずれにせよ、3種とも極めて高いクオリティのリースリングになっていると思います。
個人的にはフレデリックエミールあたりでも十分楽しめるのですが、最上を求める方はやはりガイスベルクやクロ サン テューヌを是非お試し下さい。













【アルザス・ロワール:14】トリンパック テイスティング(ゲヴェルツトラミネール)

本日はトリンパックのテイスティングです。
今回はそのポートフォリオのうちの5つを試します。
本日はゲヴェルツトラミネールを主体としたワイン2種類となります。



【データ】
トリンバックは1626年にジャン トリンバックが興したドメーヌ。アルザスで有数の規模を誇る老舗ワイナリー。
現在は12代目となるピエールとジャンが指揮を取っています。フラッグシップはクロ サン テューヌ。
リースリングはトップキュヴェにフレデリックエミール、ガイスベルク、そしてクロサンテューヌ。ゲヴェルツトラミネールはセニョール ド リボビエールがあります。
フレデリック エミールは粘土石灰質の特級ガイスベルグ40%と特級オステルベルグ60%の混醸。
グランクリュ ガイスベルクはその名の通り特級ガイスベルクの単一畑(2.66ha)。
そしてクロ サン テューヌは特級ロザケール最良の区画(1.67ha)の単一所有畑を使用しています。年間生産本数はわずか8000本。
セニョール ド リボビエールは標高250~300mの自社畑100%のゲヴュルツトラミネールを使用。
グランノーブルは良年にのみ作られる(40年に10回!)この中唯一の甘口ワイン。貴腐粒寄り。
特に今回のクロ サン テューヌは世界最高のリースリングとも言われています。
平均樹齢は50年。標高260~330mに位置する南東向き斜面の小石の多い石灰岩土壌から産出され、平均収量は50hl/ha。空気圧によりソフトに圧搾、ステンレスタンク内で2~3週間発酵(MLFはしない)した後早期に瓶詰めをして5年間、瓶内熟成を行った後出荷します。
基本的にどのキュヴェもマロラクティック発酵は行なっていない。


【テイスティングコメント】
生産者: トリンパック
銘柄: ゲヴェルツトラミネール セニョール ド リポビエール 2011

外観はやや濃いめのストローイエロー。
非常に明るい性質で、ライチやカリンの様なオリエンタルな果実味とレモングラスや白胡椒、カルダモンのようなスパイスの風味を強く感じさせる。ドライハーブ、白い花などの要素。一言で言うと甘露かつスパイシー。ミネラルの残滓的な小石感はあるがリースリングとは大きく差がある。
酸は控えめで、やや厚みがある体躯。ほのかに残糖が感じられる様な甘露さ。非常にスパイス感の豊かな余韻があり
、最後に少し苦味を感じさせる。


生産者: トリンパック
銘柄: ゲヴェルツトラミネール セレクシオン ド グラン ノーブル 2007

外観は濃いイエローで粘性は高い。
セニョール ド リボビエールからスパイス感を減らし、凝縮した果実味と濃密さを演出した貴腐。
シロップ漬けのライチやアプリコットの様な濃密な果実味が前面に現れており、カリンの様な爽やかな酸、黄桃など、フルーツの盛り合わせといった感じ。白い花やドライハーブ、レモングラスなどの要素も感じられるが、基本的には果実味が圧倒的な分量のバランスを占めている。ハチミツや藁、パンドミに見られるイーストの要素がある。
クリーンで焦がした樽などのニュアンスはない。
非常に甘口で、ねっとりとした残糖分がある。
酸はやや緩めながら、その分ボディは非常に豊かで、力強く。ヒリヒリする様な甘さがある。
ライチやシロップ、スパイスの様な余韻が感じられる。



【所感】
ゲヴェルツトラミネールはセニョール ド リボビエールとセレクション グランノーブル(貴腐)の2本です。
どちらもオリエンタルで甘露な香りを放つワインになっています。やっぱりゲヴェルツトラミネールはいいですね。キャッチーで、低価格レンジでも魅力が大変わかりやすい。
ただ今回は共に高価格レンジ。これらはどうかというと、やっぱりすごく良いのですが、品種特性の香りがとても強いので、低価格レンジとの違いはパッと感じにくいとは思います。貴腐は全く違うので、どちらかというとセニョール ド リボビエールの方ですが。
オリエンタルな果実味は強いですが、それだけではなく多分にスパイシーさやハーブの香りも包含しています。例えばカルダモン、レモングラス、白胡椒。
果実味も「爽やかな」というより、とろりとした厚みのある甘露さがかなり強く前に出ているとは思います。
MLF感はなく、クリーン。剥き出しのゲヴェルツを正当進化(複雑化、果実味の厚さを拡充する)する形となっています。
かなり良く出来ていますが、酸味が淡いので、多少くどさを感じてしまう部分も少しありますね。
次は貴腐のグランノーブル。
スパイシーな要素は減退し、より果実味と酵母香を強く前面に押し出した形に感じられました。
流石にかなり風格のある作りに仕上がっています。
ライチの様なオリエンタルスパイスの様な香りはしっかりと主軸として存在していながら、アプリコットの様な甘酸っぱさが感じられます。厚みはTBAやソーテルヌの上位ワイン相当。そこにイーストやレモングラスの様な香りが混じります。糖度はかなり高く重量感のある味わい。
酸味はやや緩く、余韻に苦味がある。
風格はありながら洗練さで前述のワインに劣るかもしれません。品質は高いですが、全体感で最上かと言われればそうではないですね。ただお値段も極端に高いわけではないので、十分に満足感はあるんじゃないかと。





【南アフリカ:10】ザ サディ ファミリー ワインズ Part.2 レッドワイン

こんにちは、HKOです。
本日はサディ ファミリーの続きです。



【データ】
ザ サディ ファミリー ワインズは南アフリカにおける最上の生産者。当主はイーベン・サディ氏。10代の頃から15年間ヨーロッパのワイナリーで修業、スパイスルートで醸造責任者を担当。1998年にスワートランドに自身のワイナリーを設立しています。
今回のワインは赤はソルダード、ポフェイダー、コルメラ。
ソルダードはウエスタンケープ、ピーケニアスクルーフの標高700mの畑から産出。冷涼な東向き斜面の花崗岩土壌。
グルナッシュ単一品種。
ポフェイダーはスワートランド カステルバーグ西の畑から産出。土壌は粘板岩と分解頁岩。
コルメラはスワートランドのバードバーグ、カステルバーグ、マルムズバリー、ピケットバーグの高い標高から産出されたシラー、グルナッシュ、ムールヴェードルを使用。解放樽で発酵後、プレス。8区画ごとにフレンチオークで12カ月発酵。新樽10%程度。
白はスカーフバーグ、スケルピオン、パラディウスの3種類。
スカーフバーグはオリファンリヴァー スカーフバーグ斜面より産出。土壌は石が混ざった砂質で、標高は高く海に近い乾燥した地域。古樽で12カ月熟成の後ブレンド。
スケルピオンはスワートランドの西海岸から産出。土壌はチョークと石灰岩。乾燥した地域。樹齢60年。古樽で熟成。
パラディウスはパードバーグ、花崗岩質の13区画と、砂質土壌の4区画に植えられた計9品種から産出。
選果しながら収穫、圧搾は伝統的なバスケットプレス。卵型のコンクリートタンク、アンフォラ、古い木樽に入れられ発酵~24か月間熟成。
フラッグシップは無灌漑の古樹のみから造られるローヌブレンドのコルメラと、独自アッサンブラージュのパラディウス。


【テイスティングコメント】
生産者: サディ ファミリー ワインズ
銘柄: ソルダード 2015
品種: グルナッシュ100%

獣香香るラムネのような果実味と華やかでありながら突出したシャトーヌフに酷似。
レッドカラントやラズベリーなどの甘酸っぱい果実味と共に、やや強めの獣香、生肉の様なニュアンスが感じられる。イースト、花の蜜の様な甘い香り。甘草やジンジャーブレッドなどのスパイシーさ。瑞々しいスミレやユーカリの様なほのかな青さが統合して感じられる。
ほのかにユーカリや茎の様な青さを感じる。
酸もタンニンもやや控えめで、甘酸っぱい果実の風味と獣香の余韻を感じられるが、やや短め。
ボディとしては低めでやや水っぽさを感じてしまう。


生産者: サディ ファミリー ワインズ
銘柄: ポフェイダー 2015
品種:サンソー 100%

外観は明るいルビーで粘性は中庸。
極めて華やか。蜜のような果実味があるフレッシュなキャンディ香。ニュージーランドのピノノワール(あるいはボージョレ)に酷似。
フレッシュなイチゴやラズベリーの果実味があり、非常に甘露。フレッシュなキャンディ香。砂糖漬けのスミレが主軸になっている。ややエナメルリムーバーの様なアルコール感を感じる。
そしてブリオッシュや鉄観音の様な樽香。ユーカリやベーコンの様な香りも感じられる。赤リンゴ、リコリスの様な風味。比較的クリーンなタッチ。
酸もタンニンもしっかりと感じられ、甘みを包含し立体感を感じさせる。特に酸がやや強めで、甘みを帯びているので心地よい。そして含み香は生のスミレの様な華やかさ。



生産者: サディ ファミリー ワインズ
銘柄: コルメラ 2014
品種:シラー、ムールヴェードル、グルナッシュ

やや濃いめのガーネットで粘性は中庸。
凝縮した果実味、樽の効いた比較的強めのロースト香。
複雑かつ繊細、凝縮した果実味はカリピノ的な体躯を思わせる。(キスラーにも似ているかも)傑出している。グリセリン感すら感じさせる果実味。
イチゴやダークチェリーのコンポートの様な果実味、バターやミルクポーションの様なまろやかさ。焼けたゴムや黒糖の様な樽香、ブリオッシュなどの風味が感じられる。
甘露さとMLFをしっかりと主張しながら重くならない様に相当気を使われている。そこにスミレや赤い花の華やかさ、シダーウッドの様な清涼感、スパイシーなパストラミハムが相乗する。ユーカリやクローヴの様なほのかな青さも複雑さを助長している。
タンニンは柔らかく、酸もシルキー。立体感もあり、厚みを感じる。コーヒーやチョコレート、ダークチェリー、昆布の含み香を感じる。めちゃうま。



【所感】
本日はサディ ファミリーの赤です。
赤もバリエーション豊かで、3種類とも方向性が異なっている様に思えました。
ソルダードはシャトーヌフにも近いスタイルのワイン、ポフェイダーはややそこから洗練されてニュージーランドのクリーンなピノノワール。そしてコルメラはカリフォルニアのハイクオリティのピノノワールを思わせる作りでした。
共通して感じるのは各々の品種、グルナッシュ、サンソー、シラー、ムールヴェードルから連想される味わいからは離れた冷涼で凝縮感を重視した作りになっています。
過剰な重さ、ボリューム感は無く、いい意味で削ぎ落とされたスタイリッシュなワインが作られています。
その最もたるはコルメラ。モダンで豊かな果実味と巧みな醸造を感じ取れる秀作になっていると感じました。

ではソルダードから。
先述した通りタイプとしてはロジェ サボンやボーカステルを思わせる香りの要素や輪郭を感じますが、それらより冷たく冷ややかで、華やかさをやや強めに感じ取れるものとなっています。線の細さはガメイとかそこらへんに近いんですが、結構獣香があるので、そこでしょうか。
全体的によく出来ていると思うのですが、かなり線が細い、というか凝縮感に欠けるので、人によっては物足りなさを感じるかもしれません。

次にポフェイダー。
明るいタッチのキュートな果実味が魅力的ですね。
若々しいキャンディ香とフレッシュやイチゴやラズベリー、砂糖漬けのスミレなど華やかさとフレッシュさを前面に感じる作りですね。樽も目立っておらず、むき出しのピュアな果実を感じる作りです。サンソーはピノタージュの交配元という部分で、あまりこういった印象が少ないワインになっていますが、かなりフレッシュさによったサンソーになっています。そういう意味でいうとプロヴァンスのロゼあたりに感覚としては近いのかなとも。
ワインの骨格もしっかりとしていて、華やかさに満ちた素晴らしいワインになっています。

最後はコルメラ。
個人的にはこれらのワインの中で最も完成度が高く、世界基準の品質で見ても高い方に含まれる様な気がしています。
非の付けどころが殆どない優秀なワインになっています。
タイプとしてはキスラーに似ていると思います。
甘くフレッシュな赤系果実の果実味と、マロラクティック発酵的なミルクの様な甘露な要素、ブリオッシュや黒糖、スミレの様な華やかさと上質なピノノワールの要素が揃っている。ただスパイシーさはシラーとかグルナッシュから感じられる部分がそのままですね。全体的にはグルナッシュ色の方が強いかも。
グルナッシュではラヤスやアンリボノーあたりは自然派ピノの要素を感じる事もありましたが、このモダンなスタイルは珍しいですね。スペインの冷涼なグルナッシュともまた違うし、ローヌブレンドでこれは結構珍しいんじゃないかと思います。
素晴らしいワインでした。

全体的に言うと、優れたワインも非常に多いですが、全てのポートフォリオが優れている、と言うわけではない様です。
それはどんな生産者にも言える事なのですが(例えばマルゴーのサードとか、優れた生産者のACブルだとか)裾物はそれなり、最上級が如何に素晴らしいかで語られる事が多いと思います。この生産者もそうなのかな、と思います。
手放しですべてが優秀、と言うわけではないのですが、良かったです。

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ザ・サディ・ファミリー / ポフェイダー [2015]【赤ワイン】
価格:5832円(税込、送料別) (2017/4/24時点)





【南アフリカ:9】ザ サディ ファミリー ワインズ Part.1 ホワイトワイン

本日は南アフリカ最高の生産者イーベンサディ率いるザ サディ ファミリー ワインズのテイスティングです。
全体のポートフォリオとしては白はスカーフバーグ、スケルピオン、フラッグシップのパラディウス。赤はソルダード、ポフェイダー、トレインスプール、フラッグシップのコルメラがあります。
今回はトレインスプールを除いた全種類となります。



【データ】
ザ サディ ファミリー ワインズは南アフリカにおける最上の生産者。当主はイーベン・サディ氏。10代の頃から15年間ヨーロッパのワイナリーで修業、スパイスルートで醸造責任者を担当。1998年にスワートランドに自身のワイナリーを設立しています。
今回のワインは赤はソルダード、ポフェイダー、コルメラ。
ソルダードはウエスタンケープ、ピーケニアスクルーフの標高700mの畑から産出。冷涼な東向き斜面の花崗岩土壌。
グルナッシュ単一品種。
ポフェイダーはスワートランド カステルバーグ西の畑から産出。土壌は粘板岩と分解頁岩。
コルメラはスワートランドのバードバーグ、カステルバーグ、マルムズバリー、ピケットバーグの高い標高から産出されたシラー、グルナッシュ、ムールヴェードルを使用。解放樽で発酵後、プレス。8区画ごとにフレンチオークで12カ月発酵。新樽10%程度。
白はスカーフバーグ、スケルピオン、パラディウスの3種類。
スカーフバーグはオリファンリヴァー スカーフバーグ斜面より産出。土壌は石が混ざった砂質で、標高は高く海に近い乾燥した地域。古樽で12カ月熟成の後ブレンド。
スケルピオンはスワートランドの西海岸から産出。土壌はチョークと石灰岩。乾燥した地域。樹齢60年。古樽で熟成。
パラディウスはパードバーグ、花崗岩質の13区画と、砂質土壌の4区画に植えられた計9品種から産出。
選果しながら収穫、圧搾は伝統的なバスケットプレス。卵型のコンクリートタンク、アンフォラ、古い木樽に入れられ発酵~24か月間熟成。
フラッグシップは無灌漑の古樹のみから造られるローヌブレンドのコルメラと、独自アッサンブラージュのパラディウス。


【テイスティングコメント】
生産者: サディ ファミリー ワインズ
銘柄: スカーフバーグ 205
品種:シュナンブラン100%

外観は透明感のあるストローイエロー、粘性は中庸。
王道的シュナンブラン。多少穀物的かつ非常に甘露。オイリーかつクリーンな質感のワイン。
熟した黄桃やアプリコットの様な果実味があり、そこに小石を感じさせるミネラル感を感じさせる。麦、フレッシュハーブや蜜蝋、白胡椒の様なスパイス感を感じさせる。イーストの様な風合いがある。
酸とボディの厚みも潤沢で、ハチミツや上白糖の様や含み香、黄桃の様なニュアンスの余韻を感じさせる。
余韻自体はあまり長くないが、旨味があり、心地よい味わいが尾をひく。



生産者: サディ ファミリー ワインズ
銘柄: スケルピオン 2015
品種: シュナンブラン50%、バロミノ フィノ 50%

外観は透明感のあるストローイエロー、粘性は中庸。
より蜜の香りとオイリーさが強く、穀物の香りはやや控えめになっている。こちらもクリーンな質感。
より鮮明な輪郭。
白桃や洋梨の香りと共に、オイリーな油分の香り。フレッシュ感に満ちている。ナッツや白胡椒、アスパラガスの様な香りを感じさせる。白い花の香り。重いスカーフバーグと比べると軽妙。
酸味は感じられるが柔らかく、やや薄めに感じられる。
厚みも控えめで、さわやかでフレッシュな白桃のフレッシュな余韻を残す。



生産者: サディ ファミリー ワインズ
銘柄: パラディウス 2014
品種:シュナンブラン、グルナッシュブラン、クレレット、ヴィオニエ、ルーサンヌ

ほのかな辛子の様な香りと濃密な上白糖、引き締まったミネラル感を感じさせる。
上白糖、白桃やシトラスの様な果実味があり、そこに複雑な辛子やクレイ、石灰の様な強靭なミネラル感を感じさせる。ややブランデーの様な甘露さでヘーゼルナッツやバターの様な感じもある。白胡椒やブリオッシュ、ハチミツの様な要素がある。
酸味、ボディ共に申し分なく、アタックのはっきりした酸と厚みのある甘露さを感じさせる。伸びに物足りなさを感じるが、ニューワールド的で、白桃や上白糖の甘い含み香が素晴らしい。



【所感】
本日は白ですね。シュナンブラン単一のスカーフバーグ、バロミノ フィノとのアッサンブラージュのスケルピオン、シュナンブランに南仏品種を加えたパラディウス。
全体的に余韻は短めではあるのですが、どのキュヴェもかなり手堅く作られています。シュナンブランの王道を行くスカーフバーグ、オイリーさと果実の香りが目立つスケルピオン、そして南部ローヌ、あるいはニューワールド的な側面が強いパラディウスと比較的バリエーションが豊かに感じられました。
スカーフバーグは先述した通り、南アのシュナンブランの王道ともいうべき作り。果実味豊かで穀物的。クリーンな質感があります。
核種系の果実、はちみつをベースに穀物や蜜蝋、ミネラルを綺麗に感じさせます。ボディにも不足感はなく、クリーンで洗練されたワインになっています。
余韻は短いですが、旨味豊かで完成度は高いです。
次にスケルピオン。
この中では厚みが控えめで、やや薄めのワインに感じられました。
香りこそシュナンブランの穀物を抑えミネラル、蜜の香り、白胡椒を押し出していて複雑。されど、厚みにバランスの悪さを感じました。
スカーフバーグの厚みと対照的で、多少の物足りなさを感じるキュヴェに感じました。
最後にパラディウスですが、これは流石というか、前述2本と比べると完成度に大きな違いを感じました。
独特の辛子のような複雑な香りに上白糖のような凝縮した果実味と引き締まったミネラル感を感じます。
これはMLF的な要素もあり、さながらブランデーにも似たアタッキーかつ甘露で滑らかなタッチがあります。ニューワールド的でわかりやすくしっかりと作られたワインです。こちらも余韻は少し物足りませんが、十分に及第点クラスの味わいだと思います。

どれも土壌の構成に即した作りになっていると思います。
一部薄さを感じたり、余韻の部分に違和感を残す部分はありますが、基本的にはとてもレベルの高い南アのワインになっているかと。

ただやはりその本懐は赤。そうコルメラを飲んで感じました。
続きは次回。



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ザ・サディ・ファミリー /スカーフバーグ [2015]【白ワイン】
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【ブルゴーニュ:146】ブルゴーニュ最高峰、ニューリリースのモンラッシェ含む白2本

こんにちは、HKOです。
本日はブルゴーニュ白のグランクリュです。



【データ】
オリヴィエ ルフレーヴ フレールは、故ヴァンサン ルフレーヴの甥であるオリヴィエ ルフレーヴによって1984年に設立されたネゴシアン部門。ポートフォリオは幅広く、コート ド ボーヌの白を中心に、ヴォルネイやポマールなどの赤をリリースしています。
買いぶどうは信頼できる栽培農家に収穫日、栽培方法を指定し、厳密に管理したぶどうを購入しています。複数農家から買い上げたぶどうは瓶詰め直前までブレンドされず、畑の特徴を考慮しながらブレンドされます。
※全てが買いぶどうでは無く、一部の畑(ムルソーポリュゾやクロサンマルクらは自社畑)
シュヴァリエモンラッシェはビオディナミで栽培、100%手収穫、平均樹齢40年、平均収量は48hl/ha。30%新樽で17カ月(うち3カ月はステンレスタンク)無清澄、軽く濾過をする。

ドメーヌ ポンソは1872年にウィリアム ポンソによって設立されたモレ サン ドニに拠点を置くスター生産者。
基本的には有機農法にて栽培を実践しており、畑での剪定を厳格に行い、収穫は極限まで遅らせて葡萄が完全に熟した状態で収穫します。
醸造および熟成時に新樽は一切使用せず旧樽のみ使用し、長時間の高温発酵、SO2をなるべく添加しない、など技術革新と葡萄にキチンと手を入れる事が出来るドメーヌです。今回のモンラッシェは15hl/haと収量もかなり抑えています。ただ全体的にお値段は高め。フラッグシップはシャンベルタン、クロ ド ベーズ、クロ ド ヴージョ、クロ ド ラ ロッシュ、クロ サン ドニ、白は2010年にリリースされたモンラッシェです。


【テイスティングコメント】
生産者: オリヴィエ ルフレーヴ
銘柄: シュヴァリエ モンラッシェ グランクリュ 2013

外観は透明感のあるイエローで粘性は高い。
凝縮感があり強靭でミネラリーな体躯。切り立った透明感のあるオイリーさ主体的で、そこに凝縮した甘露な果実味が併存する。
胡麻油や石の様なミネラル感、溶剤、コンテチーズの様な要素。
熟した白桃や杏子の果実味。上白糖の様な繊細な甘露さ。
ローストナッツやモカの様な樽香、強めに焼いた栗の様なニュアンスが感じられる。樽の要素とミネラルが強く、熟しているが果実味が付随的に感じる。
酸は丸みは感じられるものの、ややシャープ。それと同時に厚みもあり、余韻はレモンと塩気に近い鋭さを持っている。


生産者: ドメーヌ ポンソ
銘柄: モンラッシェ グランクリュ 2013

外観は透明感のあるイエローで粘性は高い。
非常に濃密で凝縮した甘露な芳香。だが緩さがなく、濃厚な果実味の中に強靭なミネラルが感じられる。
果実の驚異的な熟度。
洋梨や白桃のコンポート、クレームブリュレ、バニラ、糖蜜の様な樽とMLF、果実味が一体化した甘露な香りが主軸で、その中にオイリーなミネラルが存在する。副次的に軽く塩をふったカシューナッツや焼き栗。
少し温州みかんを感じさせる甘酸っぱさ、出汁感を感じさせる。また、徐々にフルーツケーキの様な香りも。焦がした要素は目立たず、果実味と完全に調和している。
非常に甘露だが、どこか引き締まった酸味を感じる。
液体の酸はしっかりとあるが丸みを帯びていて、どちらかというと旨みの方が主体的。若いにもかかわらずオレンジや出汁感を余韻に感じさせる。



【所感】
生産者自体は異なりますが、比較的ハッキリとモンラッシェとシュヴァリエの違いを感じられるテイスティングとなったかと思います。
方やオリヴィエ、方やポンソのニューリリースと。
それでもその出自の違いは歴然です。
シュヴァリエは硬質で冷たいミネラル感がありますし、モンラッシェは豊満かつボリューミーで大きい規模感を持っています。
ミュジニーとボンヌマール、そしてシャンベルタンとクロ ド ベーズ。
ブルゴーニュには兄弟と呼ばれる様な畑か幾つかあり、その中の一つではありますが、前述の2つの関係性とは全く異なっています。
輪郭や凝縮感といった部分ももちろんありますが、この2本を隔てているのは質感、ミネラル、ボリューム感発露の向きに集約されます。
いわばAlteregoです。
構成する要素は似通っているけれど、バランス感の際で大きな違いを生み出している。そのバランスは土壌や日照条件から生み出されている。
これは生産者によって覆せない部分はあるのかもしれません。
んで、生産者毎に見ていくと、両方とも特段ピーキーな作りをしているかというとそうではなく、ある意味手堅い作りをしていると感じました。
オリヴィエもポンソもそうで、シュヴァリエとモンラッシェの方程式に沿ったワイン造りをしている印象です。
双方ともグランクリュならではの風格のある果実味があり、豊かな装飾が施されています。
オリヴィエはオイリーさと酵母のニュアンス、果実味が調和されています。
樽香も比較的強く感じられ、まだその部分は溶け込んでいない印象です。
次にポンソのモンラッシェは、意外にもモンラッシェ的なワインを作っています。ポンソ的、というよりモンラッシェです。
豊かな果実味が完全に前面に出ていて、樽とMLFの要素が溶け込んでいて、甘露でボリューム感を演出しています。
ただ、そこに強靭なミネラルが走っており、決して緩い感じではないですね。
熟成していないにも関わらず、熟成感とは違うんですが、かなり出汁感があり、酸味も豊かです。全体的に強い作りのワインだと思います。
双方とも突出したワインでした。素晴らしい。

やっぱりブルゴーニュの最上級クラスはえもいわれぬ官能性がありますね...


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【ポンソ】グリオット・シャンベルタン [2010]
価格:29986円(税込、送料別) (2017/4/24時点)







【ボルドー:42】ちょっと熟したソーテルヌ、ギロー。

こんにちは、HKOです。
本日はちょっとだけ熟したシャトーギローです。


【データ】
シャトー ギローはソーテルヌ地区最大のシャトーの1つ。所有者はハミルトン ナービイ(1981~)で、買収後はディケムのように一粒一粒ブドウを摘むことや、樽発酵や新樽での長期熟成といった手法をギローでも採用し、品質を向上させている。
ソーヴィニョン ブランのブレンド比率が高いが、遅摘みにより熟した粒だけを確実に収穫。存外にリッチなワインが出来る。1983年ヴィンテージ以降のギローはバルサック/ソーテルヌ地域でトップ6に含まれる。
平均年間生産量は9600本。作付け面積は85ha(ソーテルヌ最大級)。平均樹齢は25年、平均収量は12hl/ha。発酵と30ヶ月間の熟成はオークの新樽で行う。清澄も濾過も行う。
ボルドー シュペリュールの赤ワインと、辛口白の「G」もリリースされている。



【テイスティングコメント】
生産者、銘柄: シャトー ギロー 2006
品種: セミヨン65%、ソーヴィニヨンブラン35%

やや濃いめのイエローで粘性は高い。
完成度の高いソーテルヌだが熟成感はほとんど感じられない。
ソーテルヌの王道的な作り。
オイリーでエナメルリムーバーやヨード香の様な風合い。そして黄桃やアプリコットの様な力強い果実味があり、ハチミツや白カビなどの要素。
そして白胡椒や白い花の様な風味も感じられる。
酸がしっかりと引き締まっていて、糖度は高くともダレた部分はほとんどない。甘露さはハチミツに近く、ハーブや洋梨のコンポートなどの余韻がある。


【所感】
レストランやワインショップでは、ソーテルヌの中では比較的よく見るシャトーギロー。ただ実は今回飲むのは初めてだったりします。
2006年と10年程度の熟成は経ていますが、流石に貴腐、殆ど熟成感を感じません。多少酸やクリアさの部分は落ち着いてはいますが、殆どリリースしたばかりと変わらないのではないかと思います。
品質は流石に上等で、ソーテルヌの王道的な作りをしていると感じました。黄桃やアプリコットを煮詰めたような果実味、蜂蜜、白カビなどの要素を感じます。
酸もちゃんと引き締まっているのもいいですね。
甘口で感じるダレはなく、バランス良くまとまっています。
価格もそう高くはないので、選択肢には入れやすい貴腐だと思います。



【ボルドー:41】熟成した右岸の高品質ボルドー Part2

こんにちは、HKOです。
本日は右岸2回目。念願のテルトルロートブッフです。


【データ】
テルトル ロートブッフはヴァランドローと並ぶサンテミリオンにおけるシンデレラワイン。
フランソワ ミジャヴィル相続以降、1980年代から急激にその評価を伸ばし、徹底した品質管理を行なっています。
その高品質からムエックス社を通じ、パーカーに試飲してもらった結果、今の名声を築き上げています。
畑はラ モンドットに隣接。パヴィの丘の南向き及び南西向き急傾斜面。石灰質を含んだ粘土質土壌。
栽培面積は5.7ha、生産本数25000本、樹齢40年、収量は33hl/ha。
コンクリートタンクで3~4ヶ月マセレーションと発酵。
新樽100%で18ケ月から22ケ月熟成。樽内マロラクティック発酵。
セカンドワインはロック ド ガンプ。


【テイスティングコメント】
生産者、銘柄: シャトー テルトル ロートブッフ 1993
品種: メルロー85%、カベルネフラン15%

外観はやや濃いめの橙を帯びた透明感のあるガーネット、粘性は中庸。
非常に高い凝縮感があり、若々しく果実味に満ち溢れている。ブランデーを思わせる品の良さ。キャラメルトフィーやチョコレート、ブラックベリーやプラムの様な熟した果実味がある。程よくミルクティーの様な風合いも感じられる。そして濡れた土や枯れた草の熟成香がおり混じっている。徐々にスモーキーさや燻製肉の様な香りも帯びてくる。チョコレートバナナ、ほのかにドライフラワー。バニラの様なMLF要素もある。
香りからは想定できない様な酸とタンニンの滑らかさ。
旨味もよく出ているが、少しタンニンが優勢かもしれない。果実味と木材、燻製肉の様な風味が素晴らしい。
かなりしっかりと作られている。


【所感】
テルトル ロートブッフです!
セカンドのロック ド カンブのあまりの美味さに、ファーストは如何程美味いんだろうか...と思いを馳せたりした時期もありましたが、遂に飲む機会に恵まれました。
結論、やっぱすごいワインです。メチャクチャ美味いです。
性質としてはすこしニューワールド的な性質が色濃く感じられるのですが、樽の甘い香りと果実味の凝縮感が高いレベルで融合しています。
MLFの要素もあり、甘やかかつ華やかに仕上がっていると思います。
割とはっきりとした味わい、力強さで、コンセイヤントの繊細さとはかなりタイプが違うと思います。
基本的に経年を強く意識をさせないワインですが、とはいえちゃんと熟成香もあり、タンニンと酸もしなやかに落ち着いてきています。
いいですね。シュヴァルブランほど浮世離れしていないし、オーゾンヌほど難解でもなく、パヴィほどタニックでもない。いい意味でキャッチーで親しみやすいタイプの味わいかと。
念願叶いました、やったぜ!



【ボルドー:40】熟成した右岸の高品質ボルドー Part1l

こんにちは 、HKOです。
大変お待たせしておりました。

ようやくワインの記事が溜まってまいりましたので、更新していきます。
1回目はサンテミリオンの実力派シャトーの熟成です。



【データ】
シャトー ラ コンセイヤントはポムロールにおいて高く評価されているワインの1つ。ニコラ家が所有している。
1970年代、1990年代のワインは傑出しているとは言いがたく、しかしながら1980年代のものは輝かしいワインを生み出しているという、多少ムラが見え隠れするシャトー。
ブドウ畑はポムロールの東寄り、レヴァンジル、プティ・ヴィラージュ、ヴィユー・シャトー・セルタンの隣で、サン=テミリオンとポムロールのアペラシオンの境界にあり、土壌は粘土と鉄分の鉱床が混じった深い砂利質土壌。
平均年間生産量は6万5000本、作付面積は7.9ha、平均樹齢40年以上、平均収量は45hl/ha。
発酵とマセレーションは温度管理されたステンレスタンクで30日間。マロラクティック完了後の熟成はオークの新樽で18ヶ月。清澄はするが濾過はしない。ポムロールの典型からすると、やや早飲み傾向にある。


シャトー キノー ランクロはサンテミリオンで急激に評価を伸ばしている生産者。
リブルヌ市の市境にある、塀に囲まれたここの畑(ブドウはこのアペラシオンで最も樹齢が高いものの1つ)に位置している。
97年のファーストヴィンテージより破竹の勢いで、その最もたる理由はアラン及びフランソワーズ・レイノーによって運営されている点。
ブドウの2段階選別、ブルゴーニュ・スタイルのビジャージュ、逆浸透膜、ミクロ・ビュラージュ澱との撹拌など様々な手法によって品質が向上されている。
コールド・マセレーションは7℃で10日間。28℃で3日間の発酵と10日間のマセレーションは温度管理されたコンクリートと木製の槽で行う。マロラクティックと16ヶ月間の熟成はオークの新樽60%で行い、そのうち8ヶ月は細かい澱に触れたまま育成(澱引きはしないが、樽の自動ローテーションを行う)。清澄はするが、濾過はしない。
2001年には、 最終アサンブラージュの際には少量のマルベックを加えている。
平均年間生産量は6万本、作付面積は20.0ha、平均樹齢50年、平均収量は38hl/ha。


【テイスティングコメント】
生産者、銘柄: シャトー キノー ランクロー 1997
品種: メルロー70%、カベルネソーヴィニヨン 20%、カベルネフラン10%

外観は橙を帯びた透明感のあるガーネット、粘性は中庸。
剥き出しの熟成メルローで強力な旨味を感じさせるダイナミックなサンテミリオン。
凝縮したブラックベリーやダークチェリーと土や枯葉などのスーボワを思わせる様な熟成香が混じる。熟成肉の様な強力な鉄分、干し草。リコリスなどのスパイス香。ベーコンやドライフラワー、アルコーリックな要素が感じられる。
タンニンや酸は落ち着いていて、シルキーなタッチ。
ただし旨味はものすごく出ていて強力。濡れた木材や果実の香りがよく表れている。


生産者、銘柄: シャトー ラ コンセイヤント 1997
品種: メルロー80%、カベルネフラン20%

外観は橙を帯びた透明感のあるガーネット、粘性は中庸。
マロラクティック発酵がしっかりと感じられ、エレガントでカベルネフランの特徴が比較的しっかりと出たポムロール。
ミルクティー、コンポートの様なブラックベリー、ダークチェリーなどの熟した果実味。タバコ、ほのかに濡れた土の香りやリコリス、ピーマンなどの青さ。ドライフラワー。スパイス、血の様な鉄分が調和する。徐々に特徴的な獣香が表出。
酸がやや優勢ながらもタンニン含めてかなりシルキー。
やや青みと引き締まった旨味、そして華やかな余韻を残す。重くなく、軽妙で繊細。


【所感】
今回はキノ ランクロとコンセイヤントです。
コンセイヤントは右岸の中でも個人的にとても好きな生産者で、豪華で力強いワインを作っている右岸の中において、繊細、かつ緻密なワインを作っています。ただそんな作りだから、ややブレが見られる事が多いようですね。
キノーランクロは初体験です。シンデレラワインとしてはヴァランドローと同じくらいのタイミングで有名になってきた生産者ですね。
今回はともに90年代の中盤あたりのヴィンテージ。熟成経年数としては程よい感じかと思います。
まずはキノーランクロ。
新樽比率はまぁまあ高いですが、あまり新樽的なニュアンスは感じません。
控えめですね。剥き出しのメルローといった作りになっています。
あまり重いタイプのワインではありません。熟成を経た事も多分にあろうかと思いますが、凝縮感はありながらも果実味と熟成香、鉄分の要素がバランス良く配されています。逆に器用貧乏でこれといって大きな特徴はない、良くできたサンテミリオンのワイン、といった感じではあります。
とても美味しいし熟成感も良いのですか、突出した部分は基本的にはありません。
液体の旨味に関してのみ、非常に強く出ていて、落ち着いた酸味とともに口の中に広がる味わいは素晴らしいと思います。
若いヴィンテージを一回飲んでみたいですね。

ラ コンセイヤントはとても良く出来ています。
こちらもやはり力強いワインという訳ではないのですが、非常にエレガントに仕上がっています。ミルクティーなどのマロラクティック発酵の要素とともに熟した黒系の果実味、そこにカベルネフラン的な青さを程よく感じます。
樽に起因するものなのかもしれませんが、土っぽい要素もありますね。
鉄や獣香なども混ざり複雑なニュアンスを醸し出しています。
酸はシャトーの特徴ではありますが、多少優勢で、華やかなドライフラワーの余韻を残しています。
複雑かつ繊細なワインです。ただすぐに壊れるタイプではありませんが、感じられる要素は多いし、いわゆる右岸の力強さ、豪華さとは一線を画したワインに仕上がっていると思います。

やはり右岸は毎度新しい発見があって面白いですね。







JANICE WONG(ジャニス・ウォン:新宿)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちわ、HKOです。
元々話題?になっていた?のかはわかりませんが、ニュウマン絡みで紹介される事の多いアシェットデセールのお店に行ってきました。


ジャニス ウォンです。
南口の通りに面した目立つ場所にあるので、カジュアルっぽいですが、その実、非常にガストロノミックか感性を感じるデセールが供されています。


ジャニス ウォンはアジアNo1を2年間獲得したシンガポールのパティシエ。
写真からも卓越したプレゼンテーション能力の高さを伺えますが、それより驚くのは、酸味、甘み、塩気、旨味、複数の味覚を縦横無尽に調和させる組み合わせ、ペアリングの凄さ。
それはドリンクのペアリングにも現れていて、ほぼ完璧といいほど調和しているっていうね。
むしろソースと言っていいかもしれない。

そんな驚きに満ちたアシェットデセールです。


今回はジャブで3皿ランチコース+アルコールペアリングを注文。



◾︎「アスパラガスガーデン」(★★★★)


グリーンアスパラガスのフラン、ホワイトアスパラガス、塩キャラメル、白バルサミコビネガー、海苔とチーズのチップス、オリーブオイルでマリネしたサラダ。
グリーンアスパラガスのフランはどこか豆打の様な風合いを見せる。それ自体には甘みは控えめだが、塩キャラメルの濃密な甘みが厚みを与えているし、その一方でホワイトアスパラガスに塩気と焦がした風味を与えている。
フランやアスパラガスに相性の良い白ワインビネガーが全体の甘さと調和する。


ペアリングはモーニングボール。
ホワイトビール、エッグリキュール、白ワインビネガー、グレープフルーツ、クミンのカクテル。
ほのかな甘みとスパイス香、卵の風合いをキーにしてペアリング。微発泡で、ビネガーの香り。エッグリキュールがホワイトビールに甘さを添加し引き立てる。さながら甘やかなベアルネーズソース。



◾︎「パープル」(★★★+)


カシスのパルフェ、ミックスベリーのソルベ、ラベンダーのマシュマロ、カシスのマッシュポテト(キタアカリ)
紫芋のソース。
全体的にラベンダーの清涼感のある香りが際立つ。
厚い酸味のあるカシスのソルベと、クリーミーで滑らかなミックスベリーのパルフェ。フルーティーな酸味が立つこれらにキタアカリのほっこりとした甘やかさが調和する。
エッジの立ったベリーの酸味を抑え風味を生かしながら芋やクリームのまろやかさで全体の印象を柔らかくする。
秀逸。


ペアリングはフローラルレッド。
ジン、レッドフラワー、ザクロシロップのカクテル。ピスタチオペースト、生クリームを浮かべて。
すでに完成度の高いデセールだが、このドリンクで急激に華やかさを増していく。ジンの苦味も全体を引き締め、ピスタチオクリームはパルフェを繋ぐ線になる。




◾︎「カカオポット」(★★★★★)
チョコレートケーキの中にレモンとベーコンのソルベ、ヘーゼルナッツとトリュフソース。


瞬間燻製。なるほど、ボルドーの燻香に合わせているのか。





ビターなチョコレートの酸味と共にベーコンの強烈な旨味と塩気を感じる。ベーコンの自己主張が激しいが、チョコとの相性がすごく良く感じる。トリュフの風味豊かな甘いソースとも良く合い、不思議だが一切違和感が無い。
チョコの酸味と濃厚さ、ベーコンの旨味と塩気、トリュフと燻製の香り。非常に複雑でありながら綺麗に調和する。
余韻はレモンの清涼感のある酸味。
口の中で温度が上がったタイミングでレモンを感じられる様に工夫されているのか!しゅごい...


ペアリングはシャトーボーモン。
比較的薄口だがボルドーのエッセンスの全てを感じ取ることができる。妥当な組み合わせ。


初めてデセールで★5を付けたような気がします。
まあ、冒頭にあるように個人的な好みではあるのですが、それだけ卓抜していました。
これだけのパティスリー、1度だけじゃ知った気になれませんね。次回も早急に訪問して、ディナー、あるいはランチ5種類を試してみたいと思いました。


住所:
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-55 NEWoMan SHINJUKU 2F
店名: JANICE WONG(ジャニス・ウォン)
電話番号: 03-6380-0317
営業時間:
営業時間:11:00~23:00 ※定休日はNEWoMan SHINJUKUに準ずる
席数:30席(カウンター 12席・テーブル 18席)

Salon Butcher & Beer(サロン ブッチャー アンド ビアー:新宿)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は新宿のニュウマンにある「サロン ブッチャー&ビアー」にランチに行ってまいりました。


青山のローブリューの櫻井シェフがプロデュースするバーですね。それだけあって、料理は品数は少ないながらも、本格的なシャルキュトリーやバスク料理が揃っています。



今回はランチという事で、素直にランチメニューを頼んでみました。お値段高くても1200円です。



ビールはワビサビ、というのを頂きました。
軽さがありながらポップの苦味が際立つ、しっかりとしたビールです。


◾︎プレート「リザ ラ バスケース」


トマトの旨味たっぷりのバスク風ピーマン煮込みをサフランライス。それとは別に皮がカリッと火が入れられたジューシーな鳥もも肉のソテーのプレートが付いています。
とてもお得感があるような気がします!ボリュームもたっぷり。



ピペラートは本来フライドエッグだが今回は半熟卵。味わいの方向性としては、かなりローブリューの影響下にはあると思う。
柔らかいピーマンの食感の苦味と本格的なサフランの香り。そしてトマトの絶妙な旨味と酸味。
一皿の料理として完成しています。
鳥もも肉もジューシーでパリパリの皮が香ばしい。
カジュアルですが、非常に美味!


ここ、夜も軽く飲めていいんですよね。
深夜バスを使う機会も久しくなくなりましたが、こういうところでサクッと飲んで食べて、バスで寝入る、というのもいいかもしれないですね。


住所:
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-55 NEWoMan SHINJUKU 2F
店名: Salon Butcher & Beer(サロン ブッチャー アンド ビアー)
電話番号: 03-6380-4961
営業時間:
7:00~翌4:00
朝食営業、ランチ営業、夜10時以降入店可、夜12時以降入店可
プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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