【ローヌ:20】ローヌ2種デイリーワインテイスティング

こんにちは、HKOです。
本日はローヌのヴァン ド ペイ、そしてコルナスの2種類です。


【データ】
ドメーヌ サンタ デュックは1874年にジゴンダスに設立された老舗ドメーヌ。現在は5代目。
1980年代にイヴ グラに引き継がれるまではネゴシアンにバルクで売却されていましたが、現在は全て元詰めに切り替えている。フラッグシップは4種類のジゴンダスと2010年初リリースのシャトーヌフデュパプ。
今回のヴァン ド ペイ ヴォークリューズは品質が高く優れた年にしか作らないキュヴェで、自家畑と買い取りと50%ずつのブレンド。内訳は、ロエにあるドメーヌの区画、さらにグルナッシュはロエとクルテゾン、シラーとカベルネはリュベロン、メルロはロエとラストーから選定。澱と共にタンクで熟成し、その後瓶詰め。

ドメーヌ ド リゼはアラングライヨの息子のマキシムが2003年に設立したドメーヌ。醸造責任者はマシキム本人でブルゴーニュとカリフォルニアのターリーワインセラーズで修行。所有畑は平均樹齢18~25年の5ha。初ヴィンテージは2004年。
栽培方法は伝統的で、収量は35-40hl/haと(アペラシオンとしては)非常に低い。
区画ごとに醸造し、瓶詰め前にアッサンブラージュ。新樽比率は5-10%程度。
今回のコルナスはフラッグシップ的な立ち位置のキュヴェ。水はけの良い沖積土の土壌。収量は平均35-40hl/ha。収穫は手摘み。除梗後、区画ごとに醸造。
低温浸漬後、マセラシオン。2抽出は全て手作業のルモンタージュやピシャージュ。樽にてマロラクティック発酵。熟成にはブルゴーニュの樽を用い、バリック新樽率は5-10%で18ヶ月熟成。瓶詰前に軽くフィルターにはかけるが、清澄は行わない。


【テイスティングコメント】
生産者: ドメーヌ サンタ デュック
銘柄: ヴァン ド ペイ ド ヴォークリューズ レ プラン 2010
品種: グルナッシュ50%、シラー25%、メルロー15%、カベルネ10%

外観は赤みの強いガーネット、粘性は高い。
2010年とやや熟成を経ているからか、少し獣香が現れている。毛皮のような獣香が主体となっている。果実味は濃密で火を入れたブラックベリーやプラムの香り、そこにミルクポーションのまろやかさが混じっていく。
漢方やトースト、焦げたゴムの様な樽香。バラのドライフラワー、黒胡椒の風味。リコリスなど。
カベルネ、メルローが含まれるということだが、あまりその要素は感じない。
漢方やほのかな甘みを感じさせるプラム、血液を思わせる鉄分を含んだ余韻が滑らかなタンニンと十分なグリセリンと共に抜けていく。酸も穏やか。
ボーカステルのワインのスタイルに酷似。価格で見ると異常にレベルが高い。


生産者: ドメーヌ デ リゼ
銘柄: コルナス 2012

WA90-93pt(2010)
外観は黒に近い濃いガーネット、粘性は高い。
冷涼なブラウフレンキッシュ、メンシアにも通じる比較的モダンなスタイルのコルナスだと思います。
重く重量感のある甘みのあるタイプというより、スパイシーで凝縮感のある果実味が感じられるシラーです。
煮詰めたブルーベリーやブラックベリーの濃密な果実味、パウンドケーキの様な甘露さ、そしてなんといっても黒胡椒や漢方を思わせるスパイシーな香りが魅力的だ。スミレの様な華やかさ、五香粉や毛皮、黒土の様な香りもある。焦げたカラメル、鉄観音、パストラミハムなどのイメージ。
タンニンも堅牢だが冷涼さを想起させる酸がしっかりと立っている。
果皮の華やかさやパストラミハムなどの含み香がある。冷涼で熟したコルナスだ。




【所感】
今日はヌフでもなくエルミタージュでもコートロティでもない北部と南部のワインでした。
まずはサンタデュックのヴァン ド ペイ。よく話題になるドメーヌ ペゴーのプラン ペゴーなど、意外とメルローブレンドはメジャーなんでしょうか。
まあどちらも(生産者の良さもあるかもしれませんが)価格比較すると非常に良くできたワインになっているので、セパージュの妥当性はあるんでしょうね。
シラーのエッジをグルナッシュで丸みを帯びさせるっていうのは分かるんですが、そこにメルローを入れるのは風味の補強なのかなー?多分格落ち葡萄でしょうし。
リュベロンやラストーならそのままの名前で売ったほうが良さそうだけど。あるいは単一で作るほど葡萄ができなかったとかね。

そんな感じであえてVdPやVdTとしてリリースしているものに関しては色々と考えてしまうわけですが、サンタデュックのレ プランも大層良いです。
正直あまりスキの無い作りというか、こうグランヴァンでは無いのだけど、かなり完成度の高い作り。4~5000円くらいでこの出来ならまあ満足ですが、なんと1500円。安い。
しかも2010年と熟成していて、なかなかの複雑性を見せてくれます。(市中にあるかわからんけど)
熟成によってがかなり獣香が出ていて、加えて火を入れたような黒系果実、ミルクポーション、焦げたゴムの様な風味が際立っています。舌触りもなかなか良くて丸みがあり、果実味、漢方、鉄分を感じさせます。
サンテミリオンの一部のワインやボーカステルなんかとスタイルは似ているかも。価格から見るとかなり完成度の高い。
基本的に新しいヴィンテージが飲みどきかもしれませんが、多少熟成をさせても良いかもしれません。

次はドメーヌ ド リゼのコルナス。
凝縮していながら冷涼でエレガントなシラー。
南部はもちろんの事、シャーヴやギガル、ジャブレ エネとはまた異なったスタイルのワイン。
ブラウフレンキッシュ、メンシア、ネレッロ マスカレーゼなどの土着品種が辿り着く局地という印象も。
トラディショナルというよりグローバルマーケットを睨んだ作りになっており、スパイシーでありながら清涼感と透明感、凝縮感が感じられる作りになっています。
しっかりとした凝縮感のある果実味が魅力的で黒胡椒や漢方のニュアンス、五香粉の様な風味が感じられる。
大変良く出来ている形ですが、ローヌ的な風合いが強いかというと決してそうでなく、品質として極めて高い感じがしますね。冷涼さがありながら凝縮感のある素晴らしいワインだと思います。
ただもしこの作りなのであれば下位のキュヴェの方が気になりますね。たとえばクローズエルミタージュとか...

そんな感じで今回は熟しまくった濃厚ローヌはありませんが、バランスの良い感じのローヌが並びました。
なかなか良かったですね。

【ドメーヌ・デ・リゼ】コルナス [2011]

【ドメーヌ・デ・リゼ】コルナス [2011]
価格:6,804円(税込、送料別)



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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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