【オーストラリア・NZ:21】オセアニア デイリーライン2種

こんにちは、HKOです。
本日はオーストラリアとニュージーランドのワイン2本をレビューします。


【データ】
デ ボルトリは1928年にオーストラリアに創業した巨大ワイナリー。現在年間量は5,000,000ケースとオーストラリア最大級で、テーブルワインからプレミアムワインまで手がけています。今回のジャンピエールブランドは遅摘みブドウで造ったロゼ スパークリング。

クメウリヴァーは今世界のシャルドネの中で最もホットな生産者と言って過言はないであろうニュージーランドの生産者。近年その評価を急激に上げてきていますが、設立自体は1944年と古く、ユーゴスラビアから移住してきたブロコヴィッチ一家がクメウ地区にワイナリーを設立したのがその始まり。当時はフォーティファイドワインの生産がメインだったそう。1992年にマテが亡くなった後は、マテの妻メルバと3人の息子がワイナリーを引き継いでいます。現在はクリスチャンムエックスの下で修行したニュージーランド初のMWであるマイケルが現在舵を取っています。上位キュヴェはマテズヴィンヤードを最上として、コディントン、ハンティングヒルが脇を固めます。
基本的には手摘みでの収穫で自然酵母で全房発酵。
上位キュヴェはフレンチオーク100%で11ヶ月熟成、100%マロラクティック発酵を実施します。
今回のヴィレッジはクメウのデイリーラインのキュヴェ。
1/3フレンチオーク、2/3ステンレスタンクで野生酵母で発酵。100%マロラクティック発酵を実施します。


【テイスティングコメント】
生産者: ジャン ピエール
銘柄: ジャンピエール ロゼ NV
品種: シャルドネ 96%、シラーズ4%

外観はやや濃いめのピンクで粘性は中庸。
意外としっかりとロゼの特徴とシラーの品種特性が前に出ていて大変わかりやすい。
クランベリーやラズベリーの様なジューシーな赤系果実と共にシラーズの華やかな薔薇やスミレの香りがほのかに感じられる。そこに程よいミネラル感やチョーキーさ、フレッシュハーブ、青い茎などを主体として、白カビやレモンなどの要素も感じられる。
酸は引き締まっていてシャープ。生き生きとしており、厚みこそないものの、赤系果実と柑橘の爽やかな余韻が鼻を抜けていく。


生産者: クメウ リヴァー
銘柄: クメウ ヴィレッジ シャルドネ 2014
品種: シャルドネ100%

外観は淡いイエローで粘性は中庸。
シャープで鋭角なミネラル感が感じられるシャルドネで、シャブリのプルミエクリュの様なイメージを想起させる。
マロラクティック発酵のニュアンスはあるが、冷淡でドライ、ステンレスタンク醸造らしいピュアさがある。
チョーキーなミネラル感があり、グレープフルーツやレモンを思わせる柑橘系の果実味にフレッシュハーブ、ほのかにヨーグルトや白い花、ハチミツなどの要素が感じられる。徐々に温州蜜柑の様な甘い香りも現れる。
酸は極めてシャープでドライ。レモンの様なタッチだが、旨味も充実していて決して酸っぱいだけではない。
ミネラルも豊かな為骨格はかなりしっかりしているし、レモンの含み香の中に感じられるヨーグルトの要素も良いと思う。コート ド ボーヌ的ではないが、シャブリ的な方向性としては極めて良くできている。


【所感】
まずジャンピエールのロゼから。
これ、スーパーとかでも簡便に手に入るお手軽なロゼスパークリングなんですが、結構完成度が高くて驚きます。
瓶内二次発酵的な繊細さは希薄なのですが、味わいと香りのバランスが極めて良いと感じました。
こう、タルターニ的というか。そんな感じです。
シラーっぽい華やかな風味と、合わせて繊細な赤系果実のキュートな果実味が感じられます。酸は引き締まっていてシャープで、柑橘の爽やかな余韻が感じられます。
決して複雑ではないのですが、いわゆるロゼの華やかさはしっかりと表現できていて、割とシャンパーニュを飲み慣れた人でも親和性が高いのではないかと思います。
あまり期待しすぎると「?」となるかもしれませんが、味の方向性は近いので、楽しめるのではないかな、と思います。

次に話題のクメウリヴァー。
マテズヴィンヤードなど上位キュヴェが目立ちますが、最も下位のヴィレッジはどんな感じか。
結論から言いますと、かなりよくできていると思います。
コート ド ボーヌやシャロネーズ、ニューワールドの様な暑い地域の作りではなく、かなり冷涼かつドライに仕上げています。僕が直感で感じたのはステンレスタンクっぽいとてもクリーンな造りだったので、即シャブリ、プルミエクリュあたりを想起しました。
マロラクティック発酵のニュアンスは僅かにあるものの、基本はクリーンで柑橘やグレープフルーツ、フレッシュハーブの香りが主体的で、かつチョーキーなミネラル感が存在しています。マロラクティック発酵の要素が寸分も感じられなければ、シャブリのレジオナルをイメージさせますが、そこまでではないですね。
酸は極めてシャープだと思いますが、単純に酸っぱいだけではないのはとても好感が持てますね。
マテズはまだ飲んだ事がないのですが、こういう作りでしっかりしたものを提供できる事を考えると、さぞかしピュリニーやシャサーニュ系もブルゴーニュ的に作ってくるんだろうなぁ、と思います。





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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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