【ボルドー:36】ボルドーが誇る白いグランヴァン6種テイスティング #3

こんにちは、HKOです。
本日は日が空きましたがボルドー白の最終回です。
もちろんラストは....あの1級シャトーの白になります!

【データ】
シャトーヴァランドローはサンテミリオンの格付けとしては最下位にあたるサンテミリオン グランクリュに属しています。(今は第1特別級Bまで飛び級しました)
400ケースしか作られない希少性。ミシェルローランを醸造コンサルタントに迎え、品質を急激に伸ばしている。パーカーポイント高得点常連で価格が6倍以上になっている。などなど。
シンデレラワインやガレージワインの典型ですね。実際2000年前後の価格は50000円を超えています。
そういう意味合いで言うのであれば、ペトリュス、ルパンと同格とまではいかないまでも、近いレベルにまで達しているのは間違いないでしょう。
今回の白はる2003年が初ヴィンテージ。
シャトー・ヴァランドローの8.5haのうち1haで造られる樹齢35年以上のソーヴィニヨン ブランとセミヨンを使用。フレンチオーク樽の新樽50%、1年使用樽50%。
ヴァランドローが送り出す白のファーストラベルです。

シャトー オーブリオンは5大シャトー唯一メドック以外から選定された第一級シャトー。拠点はグラーヴ地区ペサックレオニャン。現在はクラランス ディロンが指揮を執っている。一時期評価が低迷した時期があったが、1978年からネガティブセレクションをより厳格に行なうようになって以降、品質が回復し、今や第一級に恥じない品質を保持している。今回はセカンドラベル、クラランス オー ブリオン。
栽培面積は43ha、平均樹齢36年、平均収量は35ha/ha。
クリスチャンムエックス同様、房ごと切り取るグリーンハーヴェストを行ない収穫はすべて手作業で行なわれる。
温度調整をシステム的に行ないながらステンレスタンクでアルコール発酵を30℃で実施、新樽熟成期間は最大30ヶ月と瓶詰め時期が最も遅い。清澄は卵白を使用し、濾過はされない。
今回は僅か2.7haから生み出される年間7800本の貴重な白。平均樹齢36年、収量は35hl/ha。
発酵は新樽で。その後澱に触れたまま新樽100%で16ヶ月熟成。濾過も清澄もしない。


【テイスティングコメント】
生産者、銘柄: ブラン ド ヴァランドロー ヌメロ アン 2007
品種: セミヨン60%、ソーヴィニヨンブラン40%

約10000円、WA90pt
外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸。
リッチでありながら柑橘の様な清涼感も併せ持つキュヴェ。レモンやオレンジピールの様な清涼感のある香りと共に、ハチミツやボルドー白的な百合や白い花の様な甘く華やかな香りが溢れ出す。バタークリームなどのMLF的な要素。そしてフレッシュな白桃や花の蜜の様な甘い果実味、ムスクやフレッシュハーブが複雑さを与える。
酸味は柑橘を思わせる爽やかさがありながら穏やか。旨味がしっかりと口全体に広がりアーモンドや白い花、白桃の様な豊かな余韻を残していく。


生産者、銘柄: シャトー オーブリオン ブラン 2010
品種: ソーヴィニヨンブラン54%、セミヨン46%


120000円、WA98pt
外観は淡いストローイエロー、粘性は中庸。
非常にリッチで滑らかなタッチの香りを持つクリーミーな白。樽香とマロラクティック発酵の要素が非常に強く、バニラやバタークリームの様なニュアンスと、百合や白檀の様なボルドー的な華やかな白い花の要素。そして奥にはスレートの様な硬質なタッチも感じられる。洋梨や黄桃の濃密なコンポートの様な甘露さが感じられる。徐々に焦がしバターやプラリネ。ムスクやフレッシュハーブ、杏仁豆腐の様なニュアンスが感じられる。
酸味は穏やかながら旨味への転移が非常に緻密で、グリセリン感を伴いながら、旨味が口全体に広がっていく。
長い余韻。洋梨や白い花、白檀の様な清涼感のある妖艶な香りが広がっていく。素晴らしい。



【所感】
いやー、なんかもうオーブリオン ブラン物凄いですね...
香りのリッチさといい厚みといい、ボルドー最高の白は伊達じゃないですね...
とりあえずまずはヴァランドローの白から行ってみます。
オーブリオンブランからすると見劣りする事は間違いないですが、よく出来ています。柑橘の爽やかなニュアンスを維持しながら、ボルドー的な白い花の清冽な香りやリッチでふくよかなバタークリームの濃密な香りを両立しています。またムスクやハーブのニュアンスもしっかりと出ていて、とても複雑だと感じました。バランスも良く非常に楽しめる1本ではありますが、爽やかな柑橘という性質上、あまり評論家受けはよくなさそうだな、という風にも思います。
ボルドーの白としては模範的ですが、その他のものと比べても突出している、ということはあまりないかなと感じました。いいワインなんですけどね。

次は虎の子のオーブリオン ブラン。
これは本当にメチャクチャ素晴らしい。モンラッシェ相当で間違いのない白だと思います。一部の隙もない。
まず香りの明確さや立体感。様々な要素が探らずとも、向こうから迫ってきてくれる、教えてくれる様な明快さがあります。
とてもリッチでクリーミー、極めて大きなボリューミーな果実味があり、ボルドー白の白い花が発展したかの様な百合の花を思わせる華やかさがある。ニューワールドにとても近い体躯がありますが、奥にはスレートを思わせるミネラリーで硬質な質感があります。
ある種モンラッシェの酸を落として、花の様な香りを付けた様な形のワイン。
酸はかなり落ち着いていますが、旨味との調和が素晴らしく、思わずニヤけてしまう様な遷移を見せます。
舌触りは柔らかで、徐々に旨味とグリセリン感が広がっていく感じ。ここはニューワールド最上のシャルドネに感じるものです。非常に各地域との差が面白い。
作りは似ているのかもしれませんが、ボルドーの個性やミネラルがよく出ている。
かなり凄いワインだな、と思いました。
高いですけど、これは一生に一度は飲みたいワインです。
ちょっと前からボルドー白をまとめて飲んできましたが、圧倒的にオーブリオンブランが素晴らしかったですね。
ただどれも良かったとは思いますが、やはり球数が少なく選択肢がないところがちょっと辛いところだなぁ。




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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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