KM(カーエム:銀座)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。

こんにちは、HKOです。
本日は伝統的なフランス料理を体現するKM(カーエム)に行ってまいりました。



ここもとても行ってみたかったレストランで、行くのならイノやアピシウスなどのトラディショナルなフレンチレストランと可能な限り近いタイミングで...と思っておりました。
軽めの近代的なフレンチに行った上で、その骨子を遡り、最後に革新的なレストランに行く...というのが流れとして考えていて、骨子となる古典としてはこのお店ともう1店舗が最後になります。

シェフは宮代潔氏。
フランスのヴィヴァロワ、ヴィエイユ フォンティーヌ、ルネッサンス、そしてエスペランスで修行し、帰国後カーエムをオープン。恵比寿から2009年に銀座に移転しカウンターとテーブル2席の小所帯で営業しています。
ミシュランガイド2016年 東京版では*2を獲得しています。


緊張感がありながらゆったりとした雰囲気の流れる店内。
カウンター席に通されましたが、淡々と黙々と宮代氏が目の前で調理をしてくれます。

僕は料理をしないのですが、手順がひとつひとつ洗練されていて、流れる様な所作。美しい。


店内での料理の撮影はNGなので、目に、心に焼き付ける様にじっくりと味わいました。

まずはフィンガーフード。
以下、写真が無い為できる限り見かけもわかりやすく書いていきます。稚拙な表現になるやもしれませんがご容赦を。※HPに幾つか写真はあるので、もし気になる場合はそちらを見て頂ければと。


◼︎フィンガーフード:「黒いチキンソーセージとトリュフ、サーモンのテリーヌ」(★)
トリュフを添えた黒色のチキンソーセージ、サーモンのテリーヌ。チキンソーセージは鶏肉の練り物の味わいと食感をより力強くしたもので、強いコクがあります。花に抜けるトリュフの香りと食感がなかなかいいです。
サーモンのテリーヌはムース状でフワフワ。サーモンの風味をしっかりと残しながらクリーミーで美味です。


◼︎アントレ:「ホワイトアスパラガス オレンジのムースリーヌ パイ添え」(★★★★)
春の旬の物、ホワイトアスパラガスをシンプルに茹でて、オレンジ風味の濃厚なバターソース、パイを添えて。
ポーションがでかい。
2人分はあろう、直径2cm、長さ20cm弱の巨大なホワイトアスパラガス2本が惜しみなく提供される。苦味は殆どなくなっており、非常に甘みが際立っている。
そこに味を添えるバターソースはクリームをたっぷり加えたものにオレンジの風味が溶け込んだ濃厚なもの。厚い酸味と旨味でバターソースを引き締めていて、絶妙にホワイトアスパラガスの甘みと調和している。オレンジピールの清涼感も素晴らしい。
温めたパイも食感が楽しい。


◼︎アントレ:「オマール海老のテリーヌ オマール海老のエキスが溶け込んだトマトスープ仕立て」(★★★)
オマール海老のテリーヌ2切れに、オマール海老の風味が溶け込んだトマトソース、黒トリュフを添えている。
オマール海老のテリーヌは、フワフワのオマール海老のすり身の中に、切り分けられたムチッとした身が入っている。はんぺんとムースの間くらいの固さで、味わいは非常にクリーミー。そこまでしつこくは無いけど、甲殻類の旨味がしっかりと詰まっている。
周りには冷製のトマトソース。
冷製トマトソースはトマトの身の部分を素直にすり潰した様な青さを感じる瑞々しさ。そこに旨味と酸味が伴ったもので、余韻に香ばしい甲殻類の風味がじんわり広がっていく。非常にテリーヌに良く調和する。
コリコリとした黒トリュフの食感はかなり良いが、香りはやや控えめ。


◼︎メイン「コック オー ヴァン」(★★★★★)
カーエムのスペシャリテのうちの一つ。
絵面はとても黒い。ツヤツヤの黒さ。
赤ワインと鶏の血で良く煮詰められた雄鶏の肉(3本)、棒切りのベーコン、小玉ねぎ、シャンピニオン。ガルニチュールはスパイス香るニンジン、春菊、クラッカー。そして茹でた小ぶりのジャガイモ2つが付く。これが伝統的なスタイルらしいです。
物凄い濃厚。基本的には赤ワインソースなのですが、これが物凄い深い味わいで複雑。キャラメルソースの様に粘性が高く濃密で、黒い。甘酸っぱくとても深い味わいを感じる。鶏肉は崩れる程柔らかく煮込まれておりホロホロでものすごくソースに良く絡む。味わいは濃厚なのにしっとりとした食感。玉ねぎも甘く、ベーコンはジューシーで添え物にも隙が無い。


◼︎デセール「イチゴとラズベリーのタルト バニラアイスクリーム」(★★★)
チョコレート生地のパイの上にヌガーグラッセ、そしてフレッシュなイチゴやラズベリー。弧を描く赤いベリーのソース。大ぶりのバニラアイスクリーム。
濃厚なヌガーグラッセのドライフルーツの濃密な甘みと粘性、そしてフレッシュなベリーの爽やかな酸味が非常に素晴らしい。ポーションも大きくかなり食べ応えがある。
バニラアイスの爽やかさもとてもいいですね。バニラの香りもしっかりとある。美味しい。


どの料理も完成度がものすごく高いのが印象的でした。
クリエイティブな料理というより、既存の伝統的な料理を極限まで洗練させて完成度を高めた料理...といった感じです。専門料理 フランス料理の50年で見た古典に近い。
モダンキュイジーヌからエルブリやノーマを思わせるイノベーティブに時代が流れていますが、時代の流れに淘汰されず残り続ける料理にはやはりその妥当性と普遍性があって、それを洗練させた料理は変わらない感動を呼び起こすものなのではないかな...と思います。
素晴らしいお料理でした。


住所: 東京都中央区銀座8-8-19伊勢由ビル6F(金春通り)
店名: KM(カーエム)
電話番号: 03-6252-4211
営業時間:
18:00~22:00(ラストオーダー20:00)
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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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