【シャンパーニュ:71】大手メゾン スタンダードキュヴェ定点観測

こんにちは、HKOです。
本日は大手メゾンのスタンダードラインです。
珍しいワインではないのですが、たまにこういう基準点的なワインを飲まないと、自分の中で定点観測ができなくなる様な気がしています。
改めてのトライです。


【データ】
テタンジェは1734年より続く老舗NMで1930年からテタンジェの名称でシャンパーニュを販売しています。グランクリュ、プルミエクリュ含む自社畑は288ha 34区画を保有しています。
テタンジェの最高峰といえば、やはりコント ド シャンパーニュ ブラン ド ブランでしょう。
コント ド シャンパーニュはテタンジェのフラッグシップワイン。優れた年のコート ド ブラン地区のグランクリュ(シュイィ、クラマン、アヴィーズ、オジェ、メニル シュール オジェ)のヴァン ド キュヴェのみをアッセンブラージュしたブラン ド ブラン。全体の5%程度が100%新樽を使用。セラーにて4-5年の瓶内熟成を経て出荷される。
テタンジェ ブリュット ミレジメ 2008は、特別なファーストプレスのワインのみから造られる。シャルドネ50%、ピノ・ノワール50%から成り、モンターニュ ド ランスやヴァレ ド ラ マルヌの境界線のグラン クリュで収穫された葡萄が主に使用されている。

ペリエ ジュエは1811年、エペルネに設立された老舗メゾン。クラマン、アヴィーズ、マイィなどグランクリュを中心に、65haの自社畑を所有し、シャルドネを得意としています。現在主流の辛口シャンパーニュやヴィンテージシャンパーニュを他社に先駆けてリリースしたことでも有名です。
現在の期間銘柄はエミール ガレがデザインした美しいボトルでが印象的なベルエポック。
ブリュット、ロゼ、ブラン ド ブランの3種類があります。今回のグラン ブリュットは、40%がマイィ村、ヴェルジィ村、アイ村、リリー ラ モンターニュ村のグラン クリュとプルミエ クリュから採れたピノ ノワール種をベースにし、40%のディジー村、ダムリィ村、ヴァントゥイユ村、ヴァンセル村、ヴィナイ村のピノ ムニエ、そしてクラマン村、アヴィーズ村、ル・メニル村、シュイイ村のシャルドネが20%で構成。3年間のエイジングを経てリリースされる。ドサージュは10g/L リザーブワインは12~14%程度。(2、3年前のワイン)


【テイスティングコメント】
生産者: ペリエ ジュエ
銘柄: グラン ブリュット NV
品種: ピノノワール40%、ピノムニエ40%、シャルドネ20%

外観は淡いストローイエロー、粘性は中程度。
フレッシュな果実味とふくよかな体躯のバランスの取れたキュヴェ。石の様な清冽なミネラル感。洋梨や青リンゴを想起させる果実味に花の蜜のような繊細な甘露さ、杏仁豆腐やフルーツポンチの様な風味がある。イーストやフレッシュハーブ、わずかにキャラメルの様なニュアンスがある。
ほとんどフレッシュでふくよかな体躯のシャンパーニュではあるのだが、僅かに樽と思しき、少し焦がした様なニュアンスが潜んでいる。
酸は切り立ったところは無くスムーズで青リンゴや柑橘の様な酸と蜜の様な甘露な余韻を残していく。


生産者: テタンジェ
銘柄: ブリュット ミレジム 2009
品種: ピノノワール50%、シャルドネ50%

外観は淡いストローイエローで粘性は中庸。
比較的シャルドネ比率が多そうな蜜のような甘い香りとシトラスやオレンジの様な柑橘のニュアンス、青いリンゴ、ほのかにマロラクティック発酵に起因するバターやミルクポーション、杏仁豆腐の要素が感じられる。多少の塩気はあるが、ナッツの香りなどはなく若々しい。ミネラル感もある。フェンネルを思わせるハーブの香りもある。ハチミツなどの要素も。
基本的にはクリアでフレッシュな作りのシャンパーニュだが蜜の香りと柑橘のニュアンスのバランスは良い。
酸は比較的際立っていて、厚みがある。ややピノノワール的な部分を強く感じる。ハチミツやリンゴの様な余韻を残す。


【所感】
スタンダードな大手メゾンものです。
最近は専ら手頃かつレストランで選び抜かれたRMのシャンパーニュか多かったので、これはこれで結構新鮮ですね。そして、手堅く、シャンパーニュらしく、すごく上手く作ってあるなと感じました。
過剰に酸が鋭すぎたり、酸化的すぎたりということはなくて、幾分か還元的かもしれませんが、突出した個性は抑えて、バランス良く作られていると思います。美味しいです。
しかし、まあ裏を返せば記憶に残る様な鮮明なシャンパーニュではないです。特にスタンダードキュヴェは特徴的とは言い難い。
まずはグラン ブリュットから。
基本的にはNVシャンパーニュの主流であるフレッシュさや爽やかさか軸になりながら、その中でもややふくよかな印象を受けるワインです。
そもそも蜜の様な果実味が割とちゃんとあるのと、MLF的な杏仁豆腐やフルーツポンチを想起させるまろやかさが並存している感じです。時折キャラメル要素も出るので、樽の使い方も上手いこと出来ている様な気がします。
手堅く、わかりやすく作っている感じでしょうか。
ベルエポックよりも気持ち酸が弱いかもしれません、ですが、その分飲みやすいですね。
次はテタンジェのヴィンテージ。
基本的な印象は大手メゾンのスタンダードクラスと同じ様なバランス感ですが、ブリュットレゼルヴと比べるとやや酸が多く、酸化的な風合いが目立ちます。恐らくやや熟成がなされているからかもしれませんが、少し塩気を感じますね。ただ先述した様に、基本的にはクリアネスを重視したシャンパーニュで、塩気がいい意味で深みになっています。
柑橘系の爽やかな果実味と甘い蜜の香り、杏仁豆腐やバターの要素、充実したミネラル、そしてフレッシュさの邪魔にならない程度の塩気。少し酸は強めではあるものの、基本的にバランスの良いキュヴェになっていると思います。
ただこの程度の差異だったら熟成をしない限り、ブリュット レゼルヴを買うんじゃないかなーと思います。
あるいは少し多めに払ってコント ド シャンパーニュとか。あえてこの微妙なラインを攻める必要はないんじゃないかな、と思います。





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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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