【日本: 12】ドメーヌ ミエ イケノ 2014 水平テイスティング

こんにちは、HKOです。
本日はドメーヌ ミエ イケノ3種水平テイスティングです。


【生産者】
ドメーヌ ミエイケノは山梨県小淵沢に拠点を置く生産者。設立は2007年、栽培醸造責任者は池野美映氏。ポートフォリオは八ヶ岳シャルドネ、八ヶ岳ビノノワール、八ヶ岳メルローの3種類。
詳細は生産者のHPからご覧ください。
化学肥料、除草剤は不使用。醸造はグラビティフローを採用。フレンチオーク小樽で発酵。一部新樽を使用。ピノノワール、メルローは18ヶ月、シャルドネは8~10ヶ月の熟成。無濾過で瓶詰めされる。


【テイスティングコメント】
生産者: ミエ イケノ
銘柄: 八ヶ岳シャルドネ 2014
品種: シャルドネ100%

外観は淡いイエローで粘性は中庸。
例年に比べるとよりピュリニーモンラッシェ色が強くなっている。ピノもブルゴーニュっぽいが、こちらはよりそれに近い。ラモネやギィアミオなどの生産者に近いか。
清冽で強固なミネラル感があり、シロップを思わせる甘い香りと共にシトラス、白桃の様な果実味。
グレープフルーツの薄皮、ヘーゼルナッツ、バターを塗ったバケットの風味が完全に調和している。フレッシュハーブや白い花の要素が感じられる。
香りはリッチだが、酸はかなり引き締まっていてエッジが効いている。レモンやライムなどの鋭い酸味の余韻が残る。マロラクティック発酵っぽい苦味はあまりない様だ。


生産者: ミエ イケノ
銘柄: 八ヶ岳メルロー 2014
品種: メルロー100%

外観はやや赤みの強いルビーで粘性は中庸。
冷涼なメルローでミディアムボディ。抽出はいわゆるメルローほど強くはないが華やかさは非常に良く出ている。
ボディのタイプとしてはピノノワールを想起させるものもある。香りはより力強くストロベリーやブラックベリーのジャムを感じさせる香り、イチジク。カカオの様なほのかな樽の要素。なめし革、スミレの花、バラの様な華やかさも感じられる。クローヴや茎の様な多少の青い風味も感じられる。
酸味は強めで、タンニンも少し立っている形。
茎やクローヴ、フレッシュなベリー類の香りは洗練していながら、非常に日本的な形のメルローとなっている。


生産者: ミエ イケノ
銘柄: 八ヶ岳ピノノワール 2014
品種: ピノノワール100%

外観は淡いルビーで粘性は中庸。
ブルゴーニュのピュアなピノノワールに非常に近い香りを放つ。反面、エレガントで華やかさ。
スミレの様な華やかな赤い花の香りと、摘みたてのストロベリーやレッドカラントの様な果実味、そして焼きの少ない樽の香り。ブリオッシュやイースト、樫を想起させる。
程よい焼いた上白糖、クローヴやシナモンの様な香りが感じられる。土の香りは控えめだが、多少グリニッシュな香りはイメージとしてはシャンボールミュジニー的だろうか。乾いた葉や燻製肉などの風味も感じられる。
酸は控えめでタンニンも落ち着いている。
鉄分やベリーのタンニン、花の様な余韻は非常にブルゴーニュ的であると思う。


【所感】
新ヴィンテージ、相当凄いです。
より作りが洗練されてきている印象、ピノノワール、メルローもかなり良くなってますが、特にシャルドネは圧巻。
というのも、香りだけ見たらピュリニーやシャサーニュとなんら遜色がない。各要素のバランス感がとてもブルゴーニュの作りと似通っている絶妙さ。
酸はより冷涼でシャープさがありますので完璧に一致とはいいませんが、なんかもう香りだけ見たら一流生産者ですよ。2012年は似てるどいえど、ここまでではなかったですが...
ミネラル、甘いシロップの様な香り、白桃やシトラスの果実味。グレープフルーツの薄皮を思わせる香りが主軸となりMLFの香りが調和。モンラッシェ...となるとニューワールドの方が近いですが、村名や1級だとこちらの方が近い様な気がしますね。シャープな酸を許容できればブルゴーニュファンでも満足できるワインじゃないかなーと思います。

次にメルロー。ボディはミディアムで右岸的であったり新世界的なものとは一切異なり、どちらかというとボディはピノノワールに近いかもしれません。あるいはそのまま日本のメルロー的で冷涼。糖がダイナミックに上がっていないからアルコール度数も控えめで、より果皮の華やかさ、タンニンが目立つ形になっています。しかしながら繊細な甘い香りがコンポート的でピノノワールよりは果実が力強く出ていると思いました。僅かに樽と青さが感じられるのが絶妙ですね。醸造(樽熟成)に起因する果実の細った感じはなくフレッシュでみずみずしい感じメルローです。
ボディが柔らかく、こちらも酸と、後タンニンをやや強めに感じる形となっています。

最後はピノノワール。こちらもブルゴーニュ的でシャンボールミュジニーを思わせる繊細さが感じられます。しかも薄い作り手の。
果実の凝縮感は控えめで、シルキーで柔らかなタッチ。
球体感...というよりはまさにシルクのカーペットの様なワインで、しかして赤系のみずみずしい果実味と花の様な香りが広がっていきます。エレガントです。
いわゆるパワフルなジュヴレシャンベルタンタイプや抽出とグリセリン感に支えられたヴォーヌロマネタイプとは全く違いますね。木材やブリオッシュ、グリニッシュな香りがあり、複雑。
薄く繊細な中にも複雑さが備わっている素晴らしいピノノワールです。ただし、繊細で痩身がゆえにグラスの中での変化がピーキーで、メルローと比べると果実味のピークを超える速度は速いと感じました。
供出直後はピノノワールの方が好きですが、持続性を考慮するとメルローの方が良いと思いますね。価格的には安いのですが、果実味を感じられるタイミングは長めです。
それでもいわゆる他の国のワインと比べると早いですが。

総じて感じたのが、やはり酸の強さと繊細さでしょうか。
綺麗な酸というよりはシャープな酸。MLFはしっかりとしているのですが、それでもなお酸の力強さが残るのは冷涼故ですかね。一部の新世界みたいに酸が落ち込んでいるものより好きですが、ここは日本ならでは、といった感じでしょうかね。


ここら辺が近いかと。




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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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