【ボルドー: 38】ボルドー最高峰の白 水平テイスティング2013

こんにちは、HKOです。
本日はボルドー最上の白2013年水平です。


【データ】
ラ ミッション オー ブリオン ブランはラ ミッション オーブリオン所有のボルドー最上の辛口白ワインの一つ。1927年に、当時のシャトー ラ ミッション オーブリオンの所有者フレデリック ヴォルトナーによって設立された。追加購入したクロ ラヴェイユと含め1927~1930年はシャトー ラ ミッション オー ブリオン ブランとして販売を開始、1934年からはシャトー ラヴィル オー ブリオンとしてリリースされていましたが、2009年からは元のラ ミッション オー ブリオン ブランとして、高い評価を守り続けています。
土壌はラ ミッション オー ブリオンの畑よりも砂利が少なく、粘度が高い土壌。
平均年間生産量1万200本うち95%は輸出されている。
栽培面積はわずか3.7ha、かつ平均収量35hl/haというち低収量。平均樹齢は51年。
発酵と13~16ヶ月間の熟成はオーク新樽で実施。清澄も濾過もしない。

シャトー オーブリオンは5大シャトー唯一メドック以外から選定された第一級シャトー。拠点はグラーヴ地区ペサックレオニャン。現在はクラランス ディロンが指揮を執っている。一時期評価が低迷した時期があったが、1978年からネガティブセレクションをより厳格に行なうようになって以降、品質が回復し、今や第一級に恥じない品質を保持している。
今回は僅か2.7haから生み出される年間7800本の貴重な白。平均樹齢36年、収量は35hl/ha。
クリスチャンムエックス同様、房ごと切り取るグリーンハーヴェストを行ない収穫はすべて手作業で行なわれる。
温度調整をシステム的に行ないながらステンレスタンクでアルコール発酵を30℃で実施、新樽熟成期間は最大30ヶ月と瓶詰め時期が最も遅い。清澄は卵白を使用し、濾過はされない。
発酵は新樽で。その後澱に触れたまま新樽100%で16ヶ月熟成。濾過も清澄もしない。


【テイスティングコメント】
生産者、銘柄: ラ ミッション オーブリオン ブラン 2013
品種: セミヨン83%、ソーヴィニヨンブラン17%

外観は透明に近いストローイエロー、粘性は中庸。
セミヨンの影響でオーブリオンブランと比べるとやや重心が低めで、丸みやふくよかさが感じられる。
ソーヴィニヨンブランの熟したライムの様な柑橘の酸味、そしてセミヨンらしさが溢れる白桃の果実味や百合や白い花の香りが融合し、突出。非常にクリアな質感でありながらシロップや蜜を思わせる甘露さは極めて強い。そこにMLF的なパンケーキなどの要素も感じられる。ハーブ、青草のニュアンスは控えめ。ヘーゼルナッツ、キルシュ、白檀など。
時間経過と共に甘露さはより強くなっていき、シロップにスポンジケーキに漬けた様な甘露さが現れる。
アタックは非常に落ち着いていて、酸は極めて柔らかい。
旨味が突出しており、さながら強い出汁を飲んでいる様な感覚。旨味の広がり方が巧みで出汁から柑橘へ、甘みを伴いながらミルキーな余韻を残していく。


生産者、銘柄: シャトー オーブリオン ブラン 2013
品種: ソーヴィニヨンブラン54%、セミヨン46%

外観は透明に近いストローイエロー、粘性は中庸。
むせ返る様な香りの強さ。鋭角的で凝縮感が非常に高い。
明確で鮮明な輪郭と高い熟度を持ちながらもソーヴィニヨンブランとしての個性を非常に強く残している。
キュッとしたミネラル感。そしてシトラスやグレープフルーツをそのまま噛み締めた様な酸味と果実味、そして強いシロップや蜜、パンケーキを思わせる甘露さ、青草などの要素が大きく広がっていく。付帯して白い花や百合の様なニュアンスが柑橘とシロップのニュアンスに融合していく。ムスクや白檀、フレッシュハーブなどの香りが混じり合っていく。時間を追うとより凝縮感が明確になる。
甘さは収まっていき柑橘の強さがより高まる。ピュアさがある。
酸は強めでシャープ。ただトゲトゲしさはなく、グリセリン的な丸みがあり、ラ ミッションによく似た出汁や柑橘の余韻を残していく。しっとりと広がる凝縮感。


【所感】
ボルドーにおける最上の白の2本です。
並べて飲むと品種特性の違いが際立って感じます。
ラミッションの方が明らかにボリューム感がありリッチ。オーブリオンはソーヴィニヨンブランの特性が比較的強めに出ていてソリッドな柑橘系や青草の要素を強く感じます。両方とも相当タイプが異なり、それでいて最上たる風格を備えています。

ラ ミッション オーブリオン ブラン。
高域で煌びやかなオーブリオンと比較すると中域でリッチさと豊満さを表現するワインになってます。
タイプとしてはかなり違いますね。いかにもボルドー ブラン、その延長線上の最上級にあるワインだと感じます。
というのもやはりセミヨン比率が高い事に起因すると考えています。金木犀や百合の白い花の華やかさはいかにもセミヨン、果実のボリューム感が高いのもセミヨンって感じですね。
白桃やライムの様な果実味、濃密なシロップや蜜の要素、パンケーキなどのふくよかな甘みが主軸に感じられ、ハーブや青草のニュアンスは控えめです。酸は柔らかく、旨味が突出。その味わいの広がり方も巧みです。
ニューワールドの優れたシャルドネを思わせる質感があります。硬質なオーブリオンと比べると、比較的早くから楽しめるワインに仕上がっています。
しかしながら本懐は熟成にあると思いますので、やはり20年は置いて飲みたいワインではあります。
今飲むラヴィル オーブリオンの90年代は本当に至高と言っても良いクオリティだと思いますので、バックヴィンテージを購入する事をお勧めします。







次にオーブリオンブラン。
今回の2013年はリリースから時間が経っていません、その為かかなり強くソーヴィニヨンブラン的な特徴を残しています。
香り、味わい共に凝縮度が非常に高く力強いという前提を置いた上で、際立つのがそのシャープネスとミネラル。
骨子に引き締まった石の様なミネラルと、柑橘を思わせる鮮明かつシャープな酸、青草の様な香りが前面にあり、そこに分離した形でねっとりとした甘露なパンケーキやメイプルシロップの様な甘露な香りが絡み合います。
抽象的な話ですが、香りに層があるとするならば、柑橘や青草が高域で、パンケーキの様な甘露さが中域にあたります。そこにセミヨンの白い花や金木犀のような甘い華やかさが感じられます。
そんな感じで色々と要素分析をしながらテイスティングしてみましたが、なんというか、このクラスのワインとなると言葉では表現できない偉大さがありますね。
2013年という若さだからこそ、まだ表現しようもあるのですが、あの2010年の適度に各要素が馴染んで矛盾なくソーヴィニヨンブランの要素と果実味、樽、MLFが層状に立体感を持って迫ってくる感じはもう筆舌に尽くしがたいですね。2013は白はよく出来た年らしいので、これからの発展が楽しみ....でありながら、なかなか見極めが難しいワインだなぁ、とも思いますね。
これ、外したらかなり痛いですよ。




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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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