【日本:16】国際品種を世界基準で作る生産者、そして日本の個性を活かす生産者

こんにちは、本日は日本ワインです。
本日は大手シャトーメルシャンからカルトワインまで。
バリエーション幅広にお送りします。
※データはワインコメントの中に記載。ワイナリー毎の歴史や思想などは公式ホームページをご参照くださいませ。



【テイスティングコメント】
生産者: ドメーヌ ショオ
銘柄: ハイトゥー コスリー ルージュ 2015
品種: カベルネミトス、シャルドネ

北海道余市&新潟市南区産のブドウを使用。カベルネミトスは除梗破砕後ダイレクトプレス、果汁のみを培養酵母発酵、乳酸発酵有り、無清澄無濾過、亜硫酸不使用。
外観は淡いルージュ、粘性は淡い。
巨峰かベリーAっぽい華やかな香りとマスカテルなフレーバーを感じる。
獣香が強く野生的で、見かけに寄らずみずみずしいダークチェリーやブラックベリーの様な果実味と鉄分の様な風合いがある。生肉、フランボワーズの様な要素がある。
酸味はこちらも柔らかくなめらかで、タンニンも控えめ。
優しいタッチでマスカテルな要素が余韻に残っていく。
若々しく自然派的な作り。


生産者: 城戸ワイナリー
銘柄: プレミアム メルロー 桔梗ヶ原 2015
品種: メルロー

桔梗ヶ原産100%の買いブドウ(加納克次郎さん)で作ったワイン。野生酵母発酵、無濾過・無清澄、フレンチオーク新樽57%、フレンチオーク古樽29%、アメリカンオーク新樽14%で7ヶ月樽熟成。
外観は赤みの強いガーネットで粘性は中庸。
国際的なスタイルなメルロー。
キャンディ的な甘い香りはあり、フレッシュな側面がある。日本的な酸の強さは控えめ。
ピーマンや茎、そしてバニラ、ミルクの様な滑らかなアロマが主体的に感じられる。華やかなスミレのニュアンス、そしてフレッシュなカシスやダークチェリーの果実味があり、松や毛皮、ユーカリや蜂蜜などの風味がある。
酸やタンニンは非常に柔らかくなめらかで青さとMLF、親しみやすいキャンディ的な果実味の余韻が残る。ダークチェリーの様な余韻がある。


生産者: サントリー ジャパン プレミアム
銘柄: 高山村シャルドネ 2015
品種: シャルドネ100%

土地の特性としては長野県北信エリアに位置する、標高約500~600m。雨が少なく、昼夜の寒暖差が大きい。夜は山から冷たい風が吹き降ろし夜温が下がる。100%契約農家のぶどうを使用。
外観は透明に近いストローイエローで粘性は低い。
クリアな白ブドウの香りが際立つ透明感のあるキュヴェ。
ステンレスタンク発酵、熟成。MLFは僅かに感じる。
ミネラル感は豊か。マスカテルでややフォキシーなフレーバーを放っている。マスカットやシトラスの様な果実味。その中に甘い蜜を思わせる甘露な香りが混じる。ラムネを想起。フレッシュハーブ、白い花などの要素を感じる。
香りはクリアだが、酸は柔らかく、ボディと甘露さは比較的リッチに感じられる。香りからは感じられないMLF的な部分が出ている様に思える。


生産者: シャトー メルシャン
銘柄: 桔梗ヶ原メルロー 2000
品種: メルロー100%

木桶およびステンレスタンク発酵 約28~30度 約10日間、約16カ月間(新樽100%)で熟成。
外観はエッジにオレンジを帯びたガーネット、粘性は中庸。熟成に起因する濡れた木や腐葉土の香り、ややグリニッシュでピーマンやドライハーブの香りが前面的に出ている。ボルドーの熟成グランヴァンに接近している。
血液などの野生的な風味の中にブラックベリーやダークチェリーを思わせるドライなジャムを思わせる果実味がある。焦げたゴムや漢方のロースト香。
ドライフラワーなどの萎れた花、ベーコンや毛皮、ローズマリーなどの複雑な風味を感じる。
熟成が進んでおり香りは熟成香を主体としてほのかに果実味を残っている状態だけど、ボディはかなり柔らかくなっている。かなり薄くなっているか、旨味豊かで余韻の青さと熟成香、果実味が主体的になる。


生産者: シャトーメルシャン
銘柄: 北信シャルドネ 2002
品種:シャルドネ100%

平均樹齢11年、樽発酵 18~24度 15~25日間、新樽80%で9ヶ月熟成。
外観はややグリーンを帯びたイエロー、粘性は中庸。
フレッシュな日本的なシャルドネでありながら醸造は国際的なものを採用している。
ミネラル感は控えめ。
ライムやグレープフルーツなどの果実味、わずかな洋梨のニュアンス。それと共にヨーグルトの様なまろやかな風味。ミルクやリコリス、そして白い花、フレッシュハーブ、そして蜜蝋など。樽は程よく効いている。
酸は穏やかでありながらボディはしっかりとある。
洋梨やヨーグルトの様な余韻が残る。不足感のない、クリアなシャルドネ。素晴らしい。



【所感】
まずはドメーヌ ショオ、ハイトゥーコースリー。
2014はベリーA100%だった様ですが、2015はカベルネミトスとシャルドネのアッサンブラージュ。
※カベルネミトスはカベルネソーヴィニヨンとレンベルガーの交配品種。
テイスティングコメントにも記載している様に、基本的には去年と大きな方針はないようですね。カベルネミトスと書いてはあるものの、風味はベリーAに非常に近しい印象を受けましたから。
果皮の厚さに起因するものなのか、ややなめし革の要素が発展したかの様な獣香、生肉が強く、それがカベルネ種っぽい様な気がしますね。華やかで野生的、瑞々しい果実を主軸としたワインです。
基本的に複雑な構成のワインではなく、シンプルではあるのですがバランス良く仕上がっていると思います。
あえて高額では書いませんが、デイリーとして安価に手に入るのであれば欲しいワインです。

次はカルトワイン、城戸ワイナリー。
今回のプレミアムシリーズは特定農家から買いブドウで購入したもので作ったワインです。いわゆるネゴシアンもの、といった感じですか。日本のワインはいまなお自社畑は多くなく、買いブドウでワインを作るのが主流なので、そういう意味ではスタンダードと言えるでしょうか。
素晴らしいメルローです。城戸ワイナリーのワインで基本的には失望させられる事は(ボトルデザイン以外は)無いのですが、例によって素晴らしいメルローに仕上がっています。
国際的なスタイルで作られており、リリース直後が故にキャンディ香が際立ちますが、例えばカシスなどの果実味やピーマン、バニラなどの要素は国際的な作りを踏襲した形になっております。しっかりとMLFがなされているからか日本的な厳しめの酸の出方はしておらず、タッチはシルキーです。
大変良くできています。少量生産だからこそなのかもしれませんが、もう少し手に入る様になるといいですね。
世界全体を見たときに、いくつもの選択肢の中でこれをえらぶかというと「日本ワインを飲もう」と思わない限りは選択肢には入らないと思います。高いし、手に入らないから。

次はサントリー ジャパン プレミアムの高山村シャルドネ。
高山村がいずこにあるのかは存じ上げませんが、いわゆるネゴシアンものです。契約農家からぶどうを購入して製造するパターンですね。
複雑さは希薄ですが、大変よくまとまった手堅いワインです。
新樽や醸造起因の要素は控えめでぶどう本来の味わいを際立たせている作り。
収穫からリリースまでの期間が短いのもあり、かなりクリアに仕上げられたワインだと思います。シトラスやぶどう本来の香りを感じられるもので、少し酸がシャープに出そうだな....と思いますが、実際はそんな事はなく、柔らかく厚いボディが舌になじみます。そういった意味で飲みやすく仕上げているなあ、と感じました。良い作りです。


次はシャトーメルシャン。
まずは北信シャルドネから。
これも流石に良くできています。
冷涼さを感じさせる柑橘のニュアンス、その中に僅かに感じられる洋梨の要素。基本的にクリアな質感のワインです。そこにリッチさを演出するMLFが強めに効いており柔らかい酸と結合しさながらヨーグルトの様な香りを放っています。
樽香は新樽80%ながら、僅かに感じられる程度であまり強く主張はしていないですね。
酸は先述した通り柑橘のニュアンスがありながら減酸されていて滑らかというか、穏やかです。
醸造要素をしっかりと感じさせながらクリアな質感を持つシャルドネです。手堅い作りだと思います。

最後は熟成した貴重な桔梗ヶ原メルロー。
ヴィンテージは2000年。これがもう、本当に素晴らしい熟成古酒でした。
さながらボルドーの熟成グランヴァンに接近する作りです。
オフヴィンテージが綺麗に熟した様な腰の弱さを感じるのですが、そのデメリットを差し引いても余りある魅力を包含しています。
少し野性的な風味の中に黒系果実のジャムを思わせる果実味と強めの樽香、華やかさがあります。ボディも非常に柔らかくタンニンも落ち着いていて、これ以降の熟成は少し厳しい印象も受けますが、2000年でこのまとまりは凄いですね。さすか大手酒造メーカー!やりますね!
日本ワインを熟成させる、あるいは熟成したものを購入する事はあまり想定していなかったのですが、これはアリですね...
基準ができたので、少し探してみたいと思います。

やっぱり日本ワインは面白いですね。
日々進歩してたり個性豊かなのが、結構楽しいですね。


【おまけ】

生ハムと共に楽しむ。
まずはプロシュート ディ サンダニエーレ 16ヶ月。


プロシュート ディ サンダニエーレ 24ヶ月。
旨みが相当違いますね。


プロシュート ディ パルマ 30ヶ月。
旨みとともに塩気も充実。


コッパ。とてもスパイシー。


トリュフハニーとのペアリングを試す。


サンタニエーレ24ヶ月がベスト。
16ヶ月だとトリュフの要素と塩気が合わず、コッパはスパイスやハーブの風味が調和しなかった。
プロシュートはいい線行っていた。



練り物。



鰆の酒粕漬け。



メインは和牛のロースト。
プロ並みのキュイソン。



いくらの二色盛り。漬け時間を変えたいくら。



デザートはでっかい梨。


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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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