【ローヌ:23】南部北部のローヌ古酒2種を利く

こんにちは、HKOです。
本日は熟成ローヌ2種を利いていきます。


【データ】
ジャン ミシェル ジュランは1820年よりコートロティでワイン生産をしている老舗生産者。現在のオーナーはジャン ミシェル氏。1987年よりジャン ミシェル氏自身の名前をドメーヌ名としており、1990年代から評価と人気が急上昇しています。限りなく自然に近い状態で栽培をし、かつ収穫量(24~30hl/ha)を抑え、完熟健全な葡萄を選別し、醸造。 新樽比率は30~100%で12ヶ月間~24ヶ月熟成。 赤はシラー100%(一部5~10%ヴィオニエ混醸)。白はヴィオニエ100%。
今回はグランド プラス。
シラー100%で樹齢25年~80年。ミカシスト土壌で、酸化鉄の含有量が非常に多い。 畑の面積は1.3ha。新樽100%で24ヶ月熟成。

アンドレ ブルネルは、シャトーヌフ デュ パプ屈指の生産者。サンプレフェールやフランソワジロー同様フィリップ カンビがコンサルタントとして参加、ミクロ ヴィラージュやシュールリーといった技術を使いながら醸造しています。
土壌は出来るだけありのままで、たまに使う肥料はオーガニック。土は、年4回掘り返す。全ての畑に草をはやしています。良い年であれば銅などの農薬は全く使いません。
今回のレ カイユは、葡萄畑に無数にある丸い石から名付けられた、ブルネルを代表するキュヴェ。主に手摘みで摘み取り、収穫量は30hl/ha。グルナッシュは70%、他は全て除梗し、コンクリートタンクで発酵。5週間、スティラージュとデレスタージュ。シラーは旧樽(1~2年樽)。他はコンクリートタンクで18ヶ月熟成します。瓶詰の6ヶ月前にブレンド。



【テイスティングコメント】
生産者: ジャン ミシェル ジュラン
銘柄: コート ロティ ラ グラン プラス 1995
品種: シラー100%
外観はやや濃いめのガーネット、粘性は中庸。
濃厚で妖艶なコートロティ。
お香や焦がしゴム、五香粉などの樽香とスパイシーな黒胡椒、毛皮やパストラミハムの様な野生的な香り。落ち葉や腐葉土などの熟成香が混じり合う。果実味はアメリカンチェリーとブラックベリー、プルーンの様なジャムの様な厚みを感じさせる。スミレの様なドライフラワーの様な華やかさ。ドライハーブやミルクポーション。
クローヴやコリアンダーの様なスパイス感が感じられる。
まだまだ力強い味わいで、クラシカルなローヌスタイル、
ロースティーな樽香、獣の様な香り、濃密な果実の旨味が魅力的。
酸は穏やかな分非常に旨味が強く、タンニンは滑らか。
ブラックベリーや梅しばの様な旨味、ハーブやドライフラワーの余韻を感じさせる。


生産者: アンドレ ブルネル
銘柄: シャトー ヌフ デュ パプ レ カイユ 1998
品種: グルナッシュ72%、ムールヴェードル15%、シラー12%、他

外観はエッジに橙を帯びた淡いガーネット、粘性は中庸。
少し熟成したラヤスに似ている。お吸い物の様な出汁の香り、濃密な蜜、赤い果実の香りと井草などの要素が主体となる。井草とオレンジ、ほのかな腐葉土の様な香りが調和し、そこに自然な苺やフランボワーズのコンポートの様な香りが感じられる。そこに梅のニュアンスがある。
ミルクティー、スミレなどのドライフラワーなどの風味、ドライハーブなど。ベーコンやパストラミハムなどのスパイシーさと青いハーブ。ユーカリなどの複雑な要素が感じられる。
タンニンに甘みがあり旨味がある。酸味も豊かでバランスが良い。井草、オレンジ、フランボワーズや茎の様な爽やかで甘みのある余韻が感じられる。



【所感】
まずはジュランから。
コート ロティの中でも良区画とされるグラン プラス。
1995年としては比較的若く感じました。
果実味や樽香がしっかりと利きとれる形で残っている。
焦げたニュアンスとともに、枯葉や腐葉土の香りに遷移した樽香と共にスパイシーさを帯びたパストラミハムの要素。厚みのある黒系果実のドライジャム、シラーらしい華やかさも残存しています。クラシックなローヌスタイルで力強い熟成していながら力強い味わいとなっていると思います。
味わいにしっかりと旨味が出ており、アタックには流石に熟成感が出ていてこなれていると思います。
シラーの果てとしてピノノワールと同じような熟成をする認識ですが、まだこのヴィンテージだと品種と醸造の個性を残している形となっています。枯淡ではなく、力強いワインだと思います。




次はアンドレ ブルネル。
これはエレガント系のヌフの良作だと思います。
多少の雑味というか複雑さを残した形のワインで非常にクラシック。
タイプとして近いのはラヤスでしょうか。あの熟成後をイメージするとわかりやすいかもしれません。
こちらは出汁のような旨味に満ちた香りとともに赤い果実や蜜を帯びた果実味を感じられます。雑然としたニュアンスに一本筋の凝縮した赤系の果実味と井草のニュアンスを感じます。梅の様な旨味的な方向性とパストラミハムのニュアンス、オレンジの清涼感がある。かなりいいワインだと思います。
印象としてはグランプラスより進んでいる印象を受けます。
作りのせいでしょうか。でも好みの方向性です。
ちなみに件のフィリップカンビの参画は2001年から。
このワインからサンプレフェールやフランソワジローに共通して感じられるモダンさがないので、ひょっとしたら2001年から大幅にスタイルが変わっているかもしれませんね。
いや、それはそれで好みなんだけど....どうなんだろう。
もともと美味しくないわけじゃないから残念といえば残念..



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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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