Nabenoism(ナベノイズム:浅草)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
本日はナベノイズムに行ってまいりました。



まさか下町浅草にこんなキュイジーヌができるなんて...白い壁が美しいです。
既にグランメゾン的な風格が!




シェフは渡辺雄一郎氏。
言わずと知れたシャトーレストラン ジョエルロブションの元エグゼクティブシェフ。9年間もの間三つ星を守り続けていました。21年にも渡るロブショングループを勇退し、今年の7月に自身のレストランを開店しています。
なぜ浅草か...というのはとりあえず一旦置いておいて、最高峰のガストロノミーを北側で提供してくれて、有り難みしかない....!



もう、当然ながら行くよね。
しかも凄い浅草、下町文化と調和しているよ、メニュー見てると。


店内はまだまだ出来たばかりといった感じ。



シャンパーニュはボランジェのスペシャルキュヴェ。
奇をてらわない美味しいシャンパーニュだ。



東京スカイツリーがよく見える。
かなり落ち着ける感じ...


◾︎L’Amuse-bouche et Gaspacho de saison「3種の梨(秋月、豊水、南水)とアボカド、レモン、スダチのガスパチョ、ポワールウィリアムとオー ド ヴィ ポワール風味、レモンとヴァニラの氷をアクセントに、浅草老舗とのコラボスナックとアントナン風グリーンオリーヴのマリネ」(★★★★+)


美しい八寸的なプレゼンテーション。

①3種の梨(秋月、豊水、南水)とアボカド、レモン、スダチのガスパチョ。

ミントと梨の清涼感のあるガスパチョ、粘性はアボガドか。酸味もあり、スッキリと口をリセットする。

②グリーンオリーブのマリネ モロッコ風

食材: グリーンオリーブ/オレンジコンフィ/サフラン/クミンシード/コリアンダーシード/生オレンジ皮/ミント/コリアンダー
一見普通のオリーブだが、オレンジの香りが鼻をふわっと覆う。爽やかなミントの風味があり、ほのかな苦み。複雑。ハーブの香りが広がっていく。


③駒形 「種亀最中」のカナッペ

食材: 種亀モナカ皮/クリームチーズ/セップ茸/塩昆布/アーモンド/丹波黒豆
サクサクとしたモナカ、クリームチーズとセップの香りが鼻に広がり、コリコリとしたアーモンドと黒豆の食感、塩昆布の塩気が順に広がる。まろやかで香ばしい。最高。


④「大心堂雷おこし」とフランスの出会い

食材: 雷おこし古代/シャラントポワトゥーバター/スペイン産アンチョビ/青唐辛子酢漬け
カリカリとした雷おこしとピリッとした青唐辛子、アンチョビのちょっとした青臭さと塩気が雷おこしの甘みに調和する。






バケットは暖かくフワフワで中はしっとり。
めちゃくちゃ美味い...
止まんねえ...


◾︎La Farine de sarrasin「“両国江戸蕎麦ほそ川”の蕎麦粉をソースベシャメルの技法で炊き上げたそばがき、奥井海生堂蔵囲い2年物昆布のジュレと塩ウニ、ウォッカクリーム、おろしたてワサビのコンビネゾン」(★★★)


食材: 朝挽き蕎麦粉/ウニ/奥井海生堂蔵囲い2年昆布ジュレ/ノルマンディクリーム/ウォッカ/天城ワサビ/芽ネギ
製法はメニュー名の通り。シェフのスペシャリテ。
やや強いアルコール感のあるノルマンディクリーム(ウオッカ?)
全体的に滋味深い味わい。ジュレの出汁と蕎麦がきの繊細な風味だ。そこに濃厚な雲丹とわさびで一気に味わいと風味が引き立つ。香り高く、ほのかな風味の中で複雑さを感じさせる。


◾︎Les Légumes Traditionnels Japonais et Les Produits Emblématiques de la Cuisine Française
「日本伝統野菜とフランス伝統食材の融合、京都山科茄子のコンポートに生姜とライムの香るジュレ、ブレス産ピジョンのパテとムネ肉のショーフロワ」(★★★★+)


食材: 京都山科茄子/鮎魚醤/レモンヴィネガー/ライム/生姜/ブレス産ピジョン/コニャック/純米酒/木の芽/やげん掘,山椒,けしの実,陳皮
鳩の胸肉を贅沢に使った一皿。
骨や内臓を砕いて作ったパテは濃厚でピリリとした山椒の風味が大変素晴らしい。しかも臭みは控えめでとても食べやすい。ジュレも生姜と山椒の風味がピリリと効く。しっとりとした鳩の血の要素や野性味とよく調和する。生臭さを感じさせずコクだけ残す。
ナスはしっとりとほのかに酸味を感じさせ、オイリーで、少し淡白な鳩の質感によく調和する。これは超素晴らしい...


サーモンと肉に向けてワインを注文します。


生産者: バンジャマン ルルー
銘柄:ジュヴレ シャンベルタン 2012

外観は澄んだ赤みの強いルビーで粘性は中庸。
ジュヴレシャンベルタンにしては繊細でエレガントさが突出している。やや自然派的な香りを感じさせるもので、ジュヴレシャンベルタンとしてみると抽出は控えめだが、このスタイルの中においては比較的長く抽出を行なっているのであろう。かなり華やかさを感じる。
スミレや赤い花のアロマオイル、そして鞣し革、毛皮や焦がした樹皮の様な香り、ブラックベリーやダークチェリーのジャムの様な濃密さ、紅茶や杉の様な清涼感のあるアロマ、そしてほのかな青さを感じる。ほのかな生肉っぽさ。
華やかさが優勢ながら、果実味、樽のバランスがよく取れている。グローヴやリコリスなどのスパイシーさもある。
口当たりは素晴らしく酸とタンニンのバランスが絶妙。
口に含む全房的な青さ、フルーティーな果実味、濃密さを感じる。村名とは思えない出来。


◾︎Le saumon「ニュージーランド産オーラキングサーモン、マリネしてからオイルコンフィに、シュークルートのクーリと様々に変化させたキャベツ、ジュニエーブルのオイルとヴァンジョーヌ、鮭魚醤のエッセンス」(★★★★+)


食材: ニュージーランド産オーラキングサーモン/芽キャベツ/コールラビ/ミニオゼイユ/レッドキャベツスプラウト/ジャガイモ/シュークルート/マスの卵/鮭魚醤/ヴァンジョーヌ/ねずの実/マヨネーズ
全体的に魚醤の風味や香りが感じられる。
サーモンはほぼ生の状態で火入れされている。45度の低温調理。しっとりと仕上がっていて油もとても乗っていて滑らか。いくらの部分は豊かな塩気。
ソースの黒い部分はジュニパーベリー。清涼感、山椒のようなスパイシーな風味と苦みがある。わさびっぽく見えるのはシュークルート。もう少し酸を感じるかと思ったが、浅漬けっぽい感じ。緩い食感をポテトフライが一気に引き締める。バランスが良い。素晴らしい。


■Le Porc「岩手県産ハーブ豚 しっとりと真空調理からロースト バターナッツカボチャの素揚げと栗カボチャの「入山煎餅」クランブル」(★★★★+)


食材: 岩手県産ハーブ豚/バターナッツカボチャ/栗カボチャ/入山せんべい/パルメザンチーズ/プロシュート/バター/ローズマリー/カボチャ種/カルダモン/ヴァニラオイル/千葉県産生ピーナッツ/フィザリス(食用ほおずき)/シチリア産ケイパー/イタリアンパセリ/フォン・ド・ヴォー/マデラ酒/にんにく/エシャロット/タイム/ローリエ/胡椒/焦がしバター ※カボチャとスパイス、地元、入山せんべいとのコラボレーション、真空調理したハーブ豚を旬のコンディモン(薬味)で爽やかにお召し上がり頂く一皿。
火入れは完璧。真空調理で外側だけ炙っている。フォンドボーとマディラのソースも抑制が効いている。また入山せんべいの醤油とサクサク感も楽しい。
豚の上には鬼灯とケッパー、フォアグラ、栗が載っている。甘辛いソースとフレッシュなほおずきのトマトっぽさが豚肉の風味に複雑さを与える。豚肉自体もしっとりしていて最高、旨味や甘味も強いから、栗の風味にもよく合う。
付け合わせはカボチャとローズマリーとプロシュートのオイル煮が入った濃密さがある。


◾︎1er Dessert La Kaki「完熟柿を真空マリネにして ライムのジュレとねずの実のグラスを乗せて」(★★+)


おお!ジンのアイスクリーム...だけどどこかナッティで食べにくくない。ライムの風味と下記の甘さが中和している。
口に含むと、少しよくできたカクテルの様。素晴らしい。


◾︎2me Dessert La Marron「マロン、梨の真空マリネ、ソースカシス、キャラメルのグラスとのアンサンブル、スティル モンブラン 2016秋」(★★★+)


ホワイトチョコのパウダー、練乳のクリーム、カシスのソースを隠したモンブラン、フレッシュな球体の梨。
かなり強い燻製香のキャラメルアイス。練乳のクリームは力強い味わい。
モンブランはふくよかで生栗っぽさを凄く感じます。なかのクリームとよく調和し、鉄っぽいカシスの赤い果実の風味は素晴らしい。酸味とふくよかさのバランスがよく取れている。


◾︎Café et Mignardises「日本堤 バッハコーヒーと駒形をイメージした小菓子」

苦みがしっかりと感じられる深煎りのコーヒー。香ばしい。

ミニャルディーズは以下の通り。


・「小桜」のかりんとうを使ったヌガー
・抹茶のマカロン
・「千葉屋」大学芋のごまチュイルサンド



カフェはテラスが空いたので、そちらで。
流石にこの時期の川沿いは寒かったですが、春くらいにはテラス最高っぽい様な気がします。



いやー、美味しかったです。
どの皿も殆ど非のうちどころがないですね...全部の皿が好きすぎる...
浅草スナックの自由度の高さ、楽しさの後に、蕎麦がきの繊細さがきて、フレンチ然とした鳩やサーモンが来る、この振れ幅も驚きに満ちています。
和食的なプレゼンテーションなんだけど、基本的にはフレンチ的なアプローチ。手堅い部分は手堅く、飛び道具は飛び道具で全体でメニューかよく考えられているのが、わかります。
また、下町の素材をたくさん使っているのが面白いですね、
種亀最中、大心堂の雷おこし、ほそ川の蕎麦粉、入山煎餅、小桜のかりんとう、千葉屋の大学芋、バッハコーヒーなどなど...さながら食材が如く扱っているのがとてもいい。
浅草らしさをかなり感じますね。オマージュもそうなのですが、料理のそこかしこに、山手にはない地元愛というか、下町愛が見て取れるのは非常にいいですね。
僕も下町出身だから、こういう方向性はとても嬉しいです。
しかも渡辺シェフがやってくれるんだからもう...これ以上はない...
これを期にどんどん東京下町エリアのガストロノミーも盛り上がっていってくれると嬉しいですね!
期待しています!



住所: 東京都台東区駒形2-1-17
店名: Nabenoism(ナベノイズム)
電話番号: 03-5246-4056
営業時間:
ランチ12:00~13:30(L,O)15:00 Close
ディナー18:00~21:00(L,O)23:00 Close
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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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