【ブルゴーニュ:137】ブルゴーニュ最深部へ(序説)

こんにちは、HKOです。
これから年末に飲んだブルゴーニュをぼちぼち更新していこうと思います。
今回は序章ですが、かなりいいワインから始まります。
ただこの後のはすごいですよ...!
お待ちくださいませ!


【データ】
シャルル・ヴァン・カネット率いるアラン・ユドロ・ノエラは1964年に祖父アラン・ユドロが起こしたドメーヌ。シャンボール・ミュジニーの家系ですが、ジャン・ジャック・コンフュロンとも類縁関係にあり、珠玉の特級、一級畑を保有しており、非常に評価の高いドメーヌです。
栽培は場合によってビオを使用する場合もありますが、リュットレゾネ中心の農法を行っています。
収穫後、除梗はせず、10日間の低温浸漬、アルコール発酵、プレス時に種子によるタンニンの抽出を避けるためバスケットプレスでプレス。
新樽比率は村名20%、一級30-50%、特級60%で12ヶ月-17ヶ月で樽熟成を行っています。フラッグシップはリシュブール、ロマネ・サン・ヴィヴァン。

ドメーヌ ピエール ダモワは20世紀初めに設立されたドメーヌ。本格的な元詰めを始めたのは2代目から。現在は4代目のピエール ダモワが指揮を取っています。シャンベルタン クロ ド ベーズの最大所有者。所有する11haの畑はシャペル シャンベルタンとクロ ド ベーズの2つのグランクリュのほぼ半分。
栽培はリュット レゾネ。ただでさえ収量の少ない古木に対して、剪定とグリーンハーヴェストなどによって収獲を抑え、更に遅詰みによって成熟した果実を収穫しています。
特に単独所有しているクロ タミゾは平均樹齢約70年以上。
除梗後、ステンレスタンクでプレマセレーション。
新樽比率は高めでACブルで30%、特級は100%。16~24ヶ月熟成。無濾過、無清澄。

ペロ ミノはドメーヌ アルマン メルムが二つに分裂して出来たドメーヌ。現在の当主はアンリジャイエに師事したクリストフ ペロ ミノです。
ワインアドヴォケイト(パーカーポイント)高得点常連ドメーヌで華やかで濃縮感のあるピュアなピノノワールを造ります。樹齢は高く最高齢のもので100年にも及ぶ。栽培は全てリュットレゾネによって行われグリーンハーベストにも積極的に取り組み、収穫は手摘みで行います。
除梗は50%-100%。10~14日間の低温浸漬。抽出をし過ぎないようにルモンタージュは優しく行われます。
もともと新樽率は特級100%、一級50~100%、村名30%でしたが、現在はミディアムに焼いたトロンセ、ベルトランジュのオーク新樽で村名20%、特級ですら30%程度。熟成期間は12ヶ月から14ヶ月。無清澄、ノンフィルターで出荷します。
フラッグシップはシャンベルタン、クロ ド ベーズ、シャルム、シャペル、マゾワイエール、クロヴージョの特級群の他、樹齢70年以上のブドウを使用した1級コンブ ドルヴォー、リシュモーヌのキュヴェ ウルトラがある。



【テイスティングイベント】
生産者: アラン ユドロ ノエラ
銘柄: ヴォーヌロマネ プルミエクリュ レ マルコンソール 2014

外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
極めて華美な華やかさと共に、熟した果実の甘露さを併せ持った卓抜したマルコンソール。
スミレのアロマオイルや鉄釘、血液を思わせる華美な香りと共に、ブリオッシュやパウンドケーキ、熟したストリベリーやブラックベリーの様な果実味が漲っている。デーツの様な濃縮した感じがある。ミルクティー、シナモン、白檀の様な木の香り。生肉、バニラやお香の様な香りも感じられる。
香りの強烈さに対して、ややボディは薄めでありながら、シルクのようなタンニンと滑らかな酸があり、上品。
じんわりと広がる旨みがあり、果皮の華やかな鉄の様な要素と豊かな果実味の余韻が伸びていく。


生産者: ドメーヌ ピエール ダモワ
銘柄: シャペル シャンベルタン グランクリュ 2011

外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
かなり果実の凝縮度が高く、樽の要素も強めに感じられる。紅茶や木材、焼いたゴムの様な香りがはっきりとあり、そこに付随する様に凝縮したブラックベリーやダークチェリーの様な果実味が感じられる。全体に行き渡る様にバターの要素が付加され、華やかでスミレやバラ、そして血液の様なニュアンスも。野生的ななめし皮、燻製肉、オリエンタルスパイスやグローヴの様な要素が感じられる。
タンニンはやや強めだが、酸は柔らかく、タッチはやや平坦にも感じられるが、華やかな含み香やほのかにりんごの皮を思わせる様な溌剌とした余韻はなかなか素晴らしい。


生産者: ドメーヌ ペロ ミノ
銘柄: シャンベルタン クロ ド ベーズ グランクリュ 2011

外観は赤みの強いルビーで粘性は中庸。
引き締まった凝縮した果実味が主体的で、先鋭的な華やかさが付随する形のクロ ド ベーズ。
熟したブラックベリーやダークチェリー、それらのリキュール。溶剤やスミレの様な華やかさ、そして滑らかなクリームやブリオッシュの様な甘い芳香が感じられる。バニラや松や紅茶、木材の風味。チーズ、バター、シナモンやグローヴの要素が感じられる。
過度な抽出や新樽香は無く、ごく自然に凝縮した果実味を演出する形で作られており、ふわりとMLFが輪郭を柔らかくしている。わずかに青さがありグローヴの様なニュアンスが感じられる。
タンニンや酸は若々しいがグリセリン感があり、甘やかで、バニラやベリー、アセロラの様な余韻を感じる事ができる。



【所感】
ブルゴーニュ特集第一弾です。
貴重なアランユドロノエラのマルコンソール、ピエールダモワの虎の子シャペル シャンベルタン、そして名手ペロ ミノのクロ ド ベーズです。
まずはユドロ ノエラのマルコンソールから。
ラ ターシュに隣接する最高峰の1級畑ですが、サンヴィヴァンと比較しても決して遜色のない素晴らしいワインになっていると思います。
そもそも果実の熟度が極めて高く、さらにヴォーヌロマネらしいアロマオイルを想起させる強靭な華やかさがあります。
樽と果実味、MLFがバランスよく重合し、ブリオッシュやパウンドケーキの様な甘露さ、ミルクティーの様なまろやかなニュアンスが感じられます。黒系の果実味も素晴らしく、非常に明確に香りが立ち上がってきます。香りの強烈さと裏腹にボディはわずかに薄めですが、酸が立っているわけではなく、全体的に滑らかで旨味が広がるバランス型の味わいになっていると思います。
マルコンソールとしては上品の様な気もしますが、やはり比類ない特級クラスの味わいであると思います。

次にピエール ダモワのシャペル シャンベルタン。
さすがに古木、グリーンハーヴェスト、遅摘み。
かなり凝縮度が高く樽のニュアンスも強めです。
薄旨とは対極のかなりパワフルな味わいのピノノワールだと思います。果実味は黒系の濃密な果実味を感じられます。
華やかさもありますが、樽や果実味と比べると引っ込んでいる感じ。遅摘みというのもあり、酸は少し弱目ではありますが、それを弾き返す位の豊かな果実味が楽しめます。
他のキュヴェと比較していないので、シャペルらしい特徴を出しているのかはわかりませんが、もともと温暖になりやすい傾向のあるシャペルとダモワの作りは上手い事マッチしてるんじゃないかと思います。

次はペロ ミノのクロ ド ベーズ。
凝縮感のある熟した果実味が感じられつつ、先鋭的な華やかさが付随するクロドベーズです。
基本的にはリキュールの様なねっとりとした果実味を主体として、溶剤やスミレ、樽やMLFが混じり合ったクリームやブリオッシュの要素、紅茶などの要素があります。
とても良くバランスの取れているワインで、抽出が過度だったり、新樽香が強すぎたり、ということはありません。
少し青さが見えるあたり、どことなくアルマンルソー的なエレガンスを垣間見てしまいますね。口当たりにグリセリン感があり、酸やタンニンは生き生きしているのに球体を感じさせるタッチが素晴らしい。
やはりクロドベーズは冷涼感がありつつも、シャンベルタンと比べるとどこか温暖さを感じる作りですね。シャンベルタンの様な冷たい堅牢なタッチがない。
結構強いワインではありますが、かなり品のある1本だと思います。こちらもシャンベルタンなどの特級クラスと水平した訳ではないので、なんとも言えませんが少なくとも抜群にレベルの高いブルゴーニュ、というのは1発で感じ取れます。ヤバイですね...マジで。







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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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