CRONY(クローニー: 西麻布)

【前提】
※メニュー横の★はHKO主観の「もう一度食べたい度」です。シェフ渾身の一皿を素人如きの尺度と個人の趣味嗜好で、それがさも絶対の事実の様に評価するものでは一切ありません。
当てになりません、メモです。
★★★★★→今日にでももう一度食べたい!
★★★★→明日にでももう一度食べたい。
★★★→必ずもう一度食べたい。
★★→機会があればもう一度。
★→日常的に食べられると最高。


こんにちは、HKOです。
本日は12月にオープンしたばかりのクローニーに行ってまいりました。


ミシュランの星付きレストランが立ち並ぶ首都高3号渋谷線の下にあります。

このクローニー、スタッフが精鋭揃いで、オープン直後からある種の人たちの中では話題になっていました。
カンテサンスのディレクトールだった小澤氏を軸に、コラージュの小野寺氏、カンテサンスを経て、デンマークのKADEAU、ノルウェーのMAAEMOで修行の後、ティルプスのシェフとなった春田氏など経験豊かなスタッフが揃っています。

スタイルはイノベーティブ、フュージョン。
フレンチとノルディック キュイジーヌの融合。



テーブルウェアも簡素です。



20:00までは予約のみの12皿のおまかせコース。以降はアラカルトなるようです。
店内が混み合っていた為、提供はスムーズとは言えなかったですが、あの席数としては十分ではないかと。
早い時はものすごく次の皿が早い、待つ時は暫く待つ。そんな感じではあります。


シャンパーニュはリシャール フルノー。



まずはスナックからです。


◾︎スナック「石」(★)


ジャガイモとグァンチャーレのクロケットに 竹炭で色付けしたもの。
優しい歯ごたえのクロケットで、ジャガイモと塩気の効いたグァンチャーレがよく合います。


◾︎スナック「菜の花 マスタード」


菜の花にスモークマスタード、エディブルフラワーを添えたもの。ブロッコリーに食感や味は似てますね...。
マスタードがサラダ的な風味を感じさせる。
菜の花、おひたしでしか食ったことねえわ...


◾︎スナック「人参 雲丹」(★★)


人参のペーストを薄く焼き、雲丹のムース、人参のムースを挟んだもの。ポテトチップス的な風味を感じるチップスに挟まれた雲丹のクリーミーで滑らかなムース、程よい人参の甘さを感じる。
人参はフルーティーで果実の風味を感じさせる。


◾︎スープ「チキンスープ トピナンプール」(★★)


とても濃厚でやや塩辛さを感じるスープ。
鳥の出汁の凝縮感とキクイモの土っぽい香りを明確に感じられる。力強い旨味の爆発。


◾︎アントレ「エビ ピクルス 根セロリ」(★★★)


玉ねぎのピクルスの窪みにエビのすり身を入れている。少し紫蘇の風味を感じさせる。香り豊か。
根セロリのソースの滑らかさも素晴らしい。ピクルスは酸っぱさはなく、玉ねぎの甘さをはっきり感じさせるもので、エビの甘みとすごく調和している。ねっとりとしたエビとサクサクの玉ねぎのコントラスト。


すり身が入っています。甘い!


次のワインは食事とも安定したペアリングが出来る、ヴァンジョーヌ。


生産者: ジャン リケール
銘柄: アルボワ グラン エルヴァージュ VV 2010

外観は透明度の高いイエロー、粘性は中庸。
酸化的な香ばしい塩ナッツの香りと柑橘の爽やかさ、バターやクリームのまろやかな香りを漂わせる、
温州みかんやシトラスのような爽やかな果実味、相反する酸化のナッツや塩のニュアンス、そしてMLFの要素。
ほのかにアルコール感があり、ハーブのようなニュアンスや油分を思わせる風味がある。徐々にシロップのような甘みや穀物のニュアンスも。
ボディは酸は柔らかく、旨味がとても突出している。
柑橘のジャムを頂くような味わい。なかなか素晴らしい。


◾︎アントレ「タラの芽 グリンピース ハツ」(★★★★)


タラの芽のムース、初物のグリンピース、鴨のハツ。
しっとりとしたハツとグリンピースの食感のコントラストが面白い。タラの芽の苦みがグリーンピースのローストの苦みと調和し、ハツに立体感を与える。ハツはプレーン、それに塩や複雑な風味を与える役割を果たしている。


◾︎パン「カリフォルニア3つ星"セゾン"の技法と酵母を使ったサワーパン」「ヨーグルト乳清を使ったホイップバター」(★★★+)


外側は厚みがありクリスピー(クイニーアマンのよう!中側はしっとりねっとりとした味わい。
塩気の効いた軽いホイップバターがすごくよく合う。


◾︎ポワソン「萩産鰤 春キャベツ ワカメ 春キャベツのソース ふきのとうのピューレ」(★★★★)


萩産鰤(10kg)のレアステーキと、春キャベツ、ワカメを添え、春キャベツのソース、ふきのとうのピューレを合わせていただく。
ワカメが想像以上に効果的な働き方をしている。芽キャベツはほっこりとしつつも強烈な甘みを感じさせる。
さながら海苔を思わせる風味。内側はレアで皮はパリッと仕上がっている。程よく血合の鉄分を感じさせる。
鉄分とピューレの苦みを芽キャベツの甘さが中和。ソースに甘みがあり、焦がしたところには明確な鰤の風味が現れる。
ピューレはハーブ感があり、ふきのとうのほのかな苦みを感じる。


赤はボルドーを。


生産者、銘柄: シャトー シャンテリュン 2008

外観は透明感のあるガーネット、粘性は中庸。
重くなりすぎず、複雑さを維持しながら果実味を演出している出来の良いカベルネソーヴィニヨン。エレガント。
タイプとしては南アフリカ的なボディを感じさせる。
牛脂やコーヒー豆の様な香りの中にブラックベリーやダークチェリー、カシスのフレッシュな果実味を感じさせる。
ほのかに酸を感じさせる果実の香り。スミレや芍薬の様な風味。土やハーブ類の青さもある。
カリフォルニアには作れない方向性のもので、ハーブ感がしっかりと。グローヴ、そして上白糖の様な風味を感じさせる。
口当たりは軽く、タンニンも酸もシルキーでとてもキャッチー。高いワインではなさそうだけれども、ボルドーはこうあってほしい、という様な作りのワインになっている。


◾︎ヴィアンド「シンシン キノコ 黒ニンニク」(★★★★)


絶妙な火入れのサシの入った赤身、シンシン。ソテーした細切れのアワビダケ、パウダー状にしたマッシュルーム、ブラックトランペット。黒ニンニクの濃密なペーストで構成。
柔らかくふわりとした食感のシンシンのローストにキノコの香りが素晴らしく混じり合う。脂の甘みも大変上品。
そのままでも十分キノコの複雑さ、食感の面白さを感じることが出来るが、スペイン料理的な黒ニンニクの濃厚な風味、甘みが脂によく調和する。春田シェフの火入れは相変わらず素晴らしく、キノコのソースと合まって、赤みの旨味と脂身の甘さを強く感じさせる。
ポーションが大きめなのも嬉しい。



シャンピニオン盛り盛りなので、とりあえず除いてみました。


◾︎チーズ「ロックフォール パン ハチミツ」(★★)


液体窒素で固めたロックフォール、パン、ハチミツ。
全てが固まっている。ロックフォールの独特の風味に甘いハチミツが絡み合う。
口の中でロックフォールが主張するが、溶けてパンやハチミツが調和を始める温度を使った料理。サクサクのパンの食感が楽しい。


◾︎デセール「レモンパイ」(★★+)


レモンクリーム、日向夏、焦がしキャラメルの上にメレンゲを添えたもの。
軽やかなメレンゲの食感。甘みを感じさせるそれに、レモンクリームの酸味、バニラの滑らかさが混じり合い、一体化したスイーツとなる。塩気と甘み、酸味の相反した味わいがそれぞれの美味しさを引き出すデセールとなっている。


◾︎デセール「ひとめぼれのアイスクリーム 獺祭 純米大吟醸 磨き3割」(★★+)


お米の可能性を感じる。さながら南国のフルーツの様や甘みを帯びている。クリーミーな甘さの中で、日本酒の苦みが引き締めてくれる。非常に蕩けるような味わいで、かつビター感を感じさせる。


◾︎ミニャルディーズ「石」(★★)


冷たいナッツのクッキー


◾︎グァテマラ産コーヒー(★★)



以上、かなり長丁場なディナーになりましたが、どの皿もクリエイティブで目にも舌にも楽しくって飽きは来ませんでしたね。カウンター席だったので調理の様子も見れましたし。
そして肉や魚の火入れも絶妙ですね。
これはティルプスに行った時にも思ったのですが、特に肉料理が絶妙です。そこにキノコなどの土の要素を加えて、黒ニンニクと脂の甘みを相乗させてるのは、かなり好みでした。
価格自体は安くはないですし、ワインの値付けは強気なところを感じますが、全体的な満足度はとても高いと思います。



住所: 東京都港区西麻布2-25-24 NISHIAZABU FTビル MB1F
店名: CRONY(クローニー)
電話番号: 03-6712-5085
営業時間:
18:00~翌2:00
シェフおまかせのコース提供は18:00~20:00(L.O) 要予約
21:00以降はアラカルトを提供(2017年1月から)
夜10時以降入店可、夜12時以降入店可
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プロフィール

HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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