【シャンパーニュ:76】個性豊かな泡の彩、ドラピエ 1976とキュヴェ フィアクル NV

こんにちは、HKOです。
本日はちょっといいシャンパーニュです。

【データ】
ドラピエは1808年よりオーヴ県ウルヴィル村に設立された。現当主ミッシェルで8代目。他の大手メゾンとは異なり、現在まで常に家族経営を続けています。
完全無農薬とノン・ドサージュを追及。所有する53haの畑では1989年から一切の農薬を使用しない有機栽培を実践しています。そこに至るまで病害や収量不足など様々な苦難なありましたが、結果として良質なぶどうを収穫する事に成功しました。
ウルヴィル周辺はおよそ1億4千年前のジュラ紀からのピノノワールに適した石灰石土壌が広がり、全てのキュヴェでピノ ノワールを軸としています。
ドサージュも少なくカルト ドールのドサージュは6~7g/l程度。(25年間樽熟成のリキュール)。
今回はミレジムですが、1976年という長期熟成したものとなっています。

シャルトーニュ タイエは1683年、ランス北西のメルフィに設立されたレコルタン マニュピュラン。
当主のアレクサンドル シャルトーニュはジャックセロスで元で修行を積み、クロード ブルギニヨンの土壌調査の元で、詳細にメルフィのテロワールを把握し、ワインに反映しています。
あまり耳慣れないメルフィという村は、世界大戦で畑が破壊される前はアイやヴェルズネイ同等とされていた程の高い品質の銘醸地だったそうです。土壌は複合的で、砂質を主体に海抜によって砂岩、粘土、石灰が混ざり、下層の石灰土を厚く覆っています。
栽培はビオディナミ。ブドウは接木無しで樹齢の高い区画を重要とし、収量を制限しています。除草剤は使用しない。収穫時には厳密な選果を行い、区画ごとに醸造を行います。
今回のフィアクルはシャンパーニュで最も古い畑のひとつシュマン ド ランスの区画ブドウと、樹齢55年の区画レ ゾリゾーという砂質系土壌の畑のブドウを使用。
収穫後、区画ごとに空気圧プレス機で時間をかけてソフトなプレスを行う。発酵には土壌タイプによってステンレスタンク、卵型コンクリートタンク、バリックを使い分けている。ミレジムとフィアクルは人の手でルミアージュする。
特に素晴らしい良年に、フリーラン果汁のみからしか生産されない特別キュヴェ。瓶内熟成は60ヶ月以上。ドサージュは6g/l。単一畑もリリースしており、ズルトビーズ、ソリゾー、レ クアール、レ クアール シャトー、レ バールなどがある。



【テイスティングコメント】
生産者: シャルトーニュ タイエ
銘柄: キュヴェ フィアクル NV

外観は淡いイエロー、粘性は中庸。
フレッシュでクリーンネスの味わいを感じられる。
爽やかなリンゴ、シトラスの様な核種系の濃密さと柑橘の爽やかな果実味を感じられる。その中にほのかなバターやブリオッシュの様なクリーミーさ、そしてドライハーブの様な清涼感のある香りが感じられます。
基本的にはシャープでミネラリーな質感があり、引き締まった厚い酸味がある。
キレッキレの酸があり、リンゴやシトラスの様な余韻がある。


生産者: ドラピエ
銘柄: カルトドール ブリュット 1976

外観は黄金色、粘性は高い。
酸化感が強くナッツやアモンティリャードの様な香りが感じられる。エステル的なアルコール香、ドライハーブなどの香り。アンズ、リンゴの様な旨味が感じる塩気が感じられる。濡れた木やシェリー的な要素が感じられる。古紙。
酸よりも旨味が強く、リンゴやシェリーの様な強烈な旨味があり、スープの様な濃密さがある。木の様な香りとリンゴの様な風味がある。



【所感】
せっかくのキュヴェではありますが、場が楽しくあまり集中できませんでした...
ただ素晴らしいワインである事は間違いないですね。
特にシャルトーニュ タイエはレストランとかでかなり使われてて、品質が高い事は十分にわかってましたから、上位キュヴェがその上を行くのは自明の理というか。
まずはシャルトーニュ タイエ。
透き通る様な透明感と繊細さ、そしてピノノワールに起因する豊かな旨味、厚い酸はサンタンヌ同様です。
ただそちらより幾分かクリーミーでかつピノノワールの性質も良く出ています。完全にサンタンヌの上位互換というか、巧みなバランス感で組み立てられたピノノワール、シャルドネが絶妙です。
シャルドネ主体のクリーミーさ、フレッシュさに寄る訳でもなく、ピノノワールの厚みもしっかりとある。
スタンダードラインから一つ頭抜けつつ、それらの上位互換的な風合いがある。逆にいうと個性という意味では今ひとつですが、単純なクオリティでいうのであれば随一です。

次にドラピエの古酒。
デゴルジュマンは直近ですが、ボトリングとしてはかなり古い。それだけあって、変な雑味とかはないんですが、相当古酒的な塩気を感じる味わいになっています。
例えるならばスパークリング アモンティリャード。
杏やリンゴの様な旨味の塊、古紙の様な風味や木の香りを結構感じます。スープの様な濃密さがあり、ギュッと引き締まった旨味の塊を感じさせます。酸化的ながら綺麗に熟成しています。あまり70年代のシャンパーニュの経験値はないんですが、蔵出し後時間が経っているものも多かったので、なかなかいい経験になったと思います。
蔵出し後は少し雑味的なものを感じる事がおおいので、そういう意味ではクリアだな、と感じます。
素晴らしいシャンパーニュでした。






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HKO(はこ)

Author:HKO(はこ)
HKOです。
世界を股にかけない普通の内勤サラリーマン。
体はピノノワールとシャルドネで出来ていますが、最近は専らシラー、グルナッシュ、ヴィオニエなどの南仏品種や、ジンファンデルみたいな濃い品種が好み。貴重なワインや興味深いワインを求めて日夜東京を徘徊する日々。
食べ歩きを2014年頃からスタート。
ミシュラン星付きフレンチ(2017年度版まで)制覇まであと2店舗。
2店舗のハードルが高いので、最近は手軽なビストロなどを周遊。
基本フレンチ/イノベーティブ/フュージョンを愛するが、イタリアンや和食にも食指を伸ばす日々。ペアリングは考えず、皿の中で終局する世界観を大切にしています。

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